JPH032701A - 反射防止膜を有する光学部材の製造方法 - Google Patents

反射防止膜を有する光学部材の製造方法

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JPH032701A
JPH032701A JP1137146A JP13714689A JPH032701A JP H032701 A JPH032701 A JP H032701A JP 1137146 A JP1137146 A JP 1137146A JP 13714689 A JP13714689 A JP 13714689A JP H032701 A JPH032701 A JP H032701A
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refractive index
liquid composition
film
hydrolyzate
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JP1137146A
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Kazunori Kawamura
河村 一則
Hidekazu Yajima
英一 矢嶋
Kazuo Inoue
和雄 井上
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Hoya Corp
Original Assignee
Hoya Corp
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野1 本発明は反射防止膜を有する光学部材の製造方法に関す
る。本発明の方法は、プラスチックレンズ等の光学部材
に反射防止能を付与するために好ましく用いられる。
[従来の技術J 従来、反射防止膜を有するプラスチックレンズにおいて
は、蒸着法やイオンスパッタリング法等により反射防止
膜が形成されている。プラスチックレンズは無機ガラス
レンズと比較して基材と反射防止膜との膨張率の差が大
きく、また密着力が小さい等の問題点があり、さらにプ
ラスチックレンズに無機物質の反射防止膜を例えば蒸着
法で形成する場合には、高度の真空度を必要とし、製造
時間が長いなどの点から生産性、経済性に問題があった
そこで、真空蒸着法、イオンスパッタリング法に代る方
法として、膜形成成分としてコロイダルシリカの如き無
機化合物や有機ケイ素化合物の如き有機化合物を含有す
る液状コーティング組成物を塗布、加熱して反射防止膜
を形成させるコーティング方法が開発されており、例え
ば特開昭60−23036号公報には、グリシドキシア
ルキルトリアルコキシシラン又は加水分解物を膜形成成
分として含有する2種の液状有機コーティング組成物を
用いて2wIの反射防止膜を形成するに際して、基材上
に設けられる第11膜用コーティング組成物中にチタン
テトラアルコキシドの如きチタン化合物と酢酸の如き有
機カルボン酸を添加することにより、耐汚染性にすぐれ
た反射防止膜を得る方法が開示される。
[発明が解決しようとする問題点] 前述の特開昭60−23036号公報に記載の方法によ
って液状コーティング組成物を2層塗布することにより
得られた反射防止膜を有するプラスチックレンズは、蒸
着法で得られる反射防止膜を有するレンズと比較して耐
熱性などにすぐれているが、前記コーティング組成物は
、凝集、縮合が起りやすく、その結果、得られた反射防
止膜において、膜厚の不均一、干渉色むらなどの外観上
の問題が生じ、眼鏡用レンズなどの使用に適していない
問題があった。
従って本発明の目的は、膜厚の不均一、干渉色むらが起
らず、耐擦傷性、密着性が良好な2層防止膜を有する光
学部材を提供することにある。
[問題点を解決するための手段] 上述の本発明の目的は、屈折率が1.65未満り光学部
材上に、下記の条件を満足する第1の液状組成物を塗布
後、加熱硬化させて光学膜厚を形成させる工程と、 前工程で形成された第1層高屈折率膜上に、下記の条件
を満足する第2の液状組成物を塗布後、加熱硬化させて
光学膜厚λ/4(100〜200ngt)の第211低
屈折率膜を形成させる工程と、を含むことを特徴とする
反射防止膜を有する光学部材の製造方法によって達成さ
れた。
A、第1の液 組  の条 (I)粒子−径1〜100mμの酸化タングステン微粒
子((a)成分)、γ−グリシドキシプロピルトリアル
コキシシラン((x)成分)の加水分解物、硬化剤及び
溶剤を含む。
(n ) (a)成分と(x)成分との二者の関係にお
いて(a)成分(固形分換算)が50〜85重畿%、(
x)成分が50〜15重量%である。
B、第2の液状組成物の条件 (I)コロイダルシリカ((b)成分)、γ−グリシド
キシプロピルトリアルコキシシラン((x)成分)の加
水分解物、γ−メタクリロキシプロピルトリアルコキシ
シラン((y)成分)の加水分解物、硬化剤及び溶剤を
含む。
(II ) (x)成分及び(y)成分の加水分解物は
(x)成分及び(y)成分の同時加水分解によって得ら
れたものであり、(x)成分/(y)成分の重門比が1
71〜9/1である。
以下、本発明の詳細な説明する。
本発明の方法に用いられる光学部材としては、これに限
定されるものではないが、ジエチレングリ−コールビス
アリルカーボネート(CR−39)、ポリメチルメタク
リレート、ポリカーボネート等のプラスチックレンズが
挙げられ、その屈折率は1.65未満に限定される。反
射防止膜の膜構成が第1層高屈折率膜と第2M低屈折率
膜の2層であるため、第1層膜の屈折率よりも光学部材
の屈折率が低くなくては2層反射防止膜としての第1層
膜の効果が発揮されない。第1層膜の主成分である酸化
タングステンのみより得られる躾の屈折率は、約1.7
であり、またその他の膜形成成分を含め、第1層膜の屈
折率は最大で1.65程度となるため、基材屈折率は1
.65未満に限定され、1.6未満が好適である。なお
光学部材としては、第1の液状組成物の塗布前に、付着
性向上を目的として表面処理(例えば酸処理、アルカリ
処理、プラズマ処理)を行なったものを用いることもで
きる。
本発明の方法の第1工程は、屈折率が1.65未満の光
学部材上に、上述の条件A (I)及びA(I)を満足
する第1の液状組成物を塗布後、加熱硬化させて光学膜
厚λ/4(100〜200ns)の第1層高屈折率膜を
形成させる工程である。先ず、第1の液状組成物の必須
成分について規定する条件A(I)について詳説する。
第1の液状組成物は条件A (I)から明らかなように
、酸化タングステン微粒子((a)成分)、γ−グリシ
ドキシプロピルトリアルコキシシラン((x)成分)の
加水分解物、硬化剤及び溶剤を必須成分として含むもの
である。
(a)成分すなわち酸化タングステン微粒子は高屈折率
成分として用いられるものである。またその粒子径は1
〜100mμに限定される。その理由は、粒子径が11
μ未満の場合は、微粒子の安定性に欠け、硬化膜の耐久
性に劣り、粒子径が100−μ超えると、得られた反射
防止膜に干渉色の色むらが発生したり、良好な透明性が
得られないばかりでなく、本発明において規定された第
1層高屈折率の光学膜厚の範囲(100〜200nm)
からはずれ、反射防止性が低下するからである。
酸化タングステン微粒子を分散させるために用いられる
有機溶媒としては、メタノール、エタノール等のアルコ
ール類、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ等のセロ
ソルブ類などがある。また、微粒子を安定させるために
酢酸、硝酸、硫酸、シュウ酸、酒石酸、リンゴ酸、クエ
ン酸、アミノ酸の各種酸を添加することができる。
また第1の液状組成物において必須成分として含まれる
γ〜グリシドキシプロビルトリアルコキシシラン((x
)成分)の加水分解物は、膜形成成分として膜硬度の向
上を主目的として使用されるものである。
γ−グリシドキシプロビルトリアルコキシシラン((x
)成分)の代表例としてγ−グリシドキシプロビルトリ
メトキシシラン、γ−グリシドキシプロビルトリエトキ
シシラン、γ−グリシドキシプロビルトリブロボキシシ
ラン、γ−グリシドキシプロビルトリプトキシシラン等
が挙げられる。
その構造式は式 γ   β   α によって示されるものであり、γ位の炭素にグリシドキ
シ基が置換されたものであるが、このような化合物は安
定であり、またグリシドキシ基と一8t (OR)3と
の間のポリメチレン基が長鎖のものに比べ膜硬度が高い
ものが得られ、本発明においてはこれらを加水分解後使
用する。
第1の液状組成物は、上記の必須成分とともに硬化剤を
必須成分として含有する。硬化剤としては、アルミニウ
ムアセチルアセトネートやジルコニウムアセチルアセト
ネートなどの金属キレート化合物や酢酸ナトリウムなど
の脂肪酸塩が用いられる。
第1の液状組成物は更に固形分調節剤としての溶剤を必
須成分として含有する。溶剤としては、上記の必須成分
を溶解し、固形分調節剤としての機能を果すものであれ
ば、いずれも用いられるが、特に2−プロパツール、1
−ブタノール、2−メトキシエタノールなどが用いられ
る。
次に第1の液状組成物の必須成分の量的関係について規
定する条件A(n)について詳説する。
第1の液状組成物において酸化タングステン微粒子(粒
子計1〜100 yau>  ((a)成分)とγ−グ
リシドキシプロビルトリアルコキシシラン((x)成分
)の加水分解物との割合は、(a)成分(固形分換算)
50〜85重量%、(x)成分50〜15重量%に限定
される。
(a)成分が50重量%未満で(x)成分が50重量%
を超える場合には(a)成分、すなわち高屈折率成分で
ある酸化タングステンのjが少なすぎて第1層高屈折率
膜が所望の屈折率とならないばかりでなく、(x)成分
が多すぎて得られた第1層高屈折率膜上への第2の液状
組成物のぬれが低下(ハジケが発生)し、第2の液状組
成物を均一に塗布することができず、干渉色むらのない
2層反射防止膜が得られない。また逆に(a)成分が8
5重6i%を超え、(x)成分が15重量%未満の場合
には、第1層高屈折率膜の成膜性が悪化し、また反射防
止膜形成後の光学部材の耐擦傷性が低下する。
(a)成分が50〜75重量%、(x)成分が50〜2
5重量%であるのが特に好ましい。
なお、第1層躾形成成分を硬化するために用いられる金
属キレート化合物などの硬化剤は、第1の液状組成物の
固形分(すなわち第1N高屈折率膜の全膜形成部分)に
対して、0.1〜10重量%添加するのが好ましいが、
液状組成物のポットライフ及び得られる第111高屈折
率膜の膜硬度や外観などを考慮すると1〜5重量%添加
するのが特に好ましい。
第1の液状組成物は、上記の必須成分とともに滑剤やこ
の種の組成物に慣用されている各種の添加剤を含有する
ことができる。滑剤は、液状組成物の均一性、塗布時の
液状組成物の光学部材へのぬれ性や平滑性を向上させる
ものであり、その例として例えばシリコン系、フッ素系
などの界面活性剤が挙げられる。
また他の添加剤として、γ−グリシドキシプロビルトリ
アルコキシシラン加水分解物の安定性(ポットライフ)
の向上のため、酢酸などの有機カルボン酸を添加するこ
ともできる。
次に第1の液状組成物の調整について説明すると、第1
の液状組成物は、酸化タングステン微粒子((a)成分
)、γ−グリシドキシプロピルトリアルコキシシラン(
(x)成分)の加水分解物、硬化剤及び固形分調節剤と
しての溶剤を、必要に応じて滑剤や酢酸等の任意成分と
ともに混合し、0〜20℃で1時間〜24時間撹拌した
後、所定期間熟成することにより得られる。この液のポ
ットライフは例えば5℃で約1カ月間である。
得られた第1の液状組成物の光学部材上への塗布は、デ
ィッピング法やスピンコーティング法などを用いて行な
われるが、反射防止膜形成後干渉色の色むらのない均一
な膜厚に制御するためにはスピンコーティング法が好適
である。
光学部材上へ塗布された第1の液状組成物を通常の加熱
硬化条件下に加熱硬化することにより、第1層高屈折率
膜が得られる。加熱硬化条件の1例として、例えば熱風
あるいは遠泳外線により、光学部材の材質に応じて80
〜150℃に加熱することができる。
第11高屈折率膜の光学膜厚(屈折率X膜厚)は、極小
反射率の波長により決定されるが、極小反射率の波長が
可視領域の場合、単独に塗布、硬化時の測定では100
〜200fllである。
本発明の方法の第2工程は、第1工程で形成された第1
層高屈折率膜上に、上述の条件8(I)及びB(II)
を満足する第2の液状組成物を塗布後、加熱硬化させて
光学膜厚λ/4(100〜200n■)の第2I低屈折
率躾を形成させる工程である。
先ず、第2の液体状組成物の必須成分について規定する
条件B(I)について詳説する。
第2の液状組成物は条件B (I)から明らかなように
コロイダルシリカ((b)成分)、γ−グリシドキシプ
ロピルトリアルコキシシラン((x)成分)の加水分解
物、γ−メタクリロキシプロピルトリアルコキシシラン
((y)成分)の加水分解物、硬化剤及び溶剤を必須成
分として含むものである。
コロイダルシリカ((b)成分)は低屈折率膜形成成分
として用いられるものであり、水分散、アルコール分散
の両者とも使用できる。その粒子径も特にIll限はな
いが、第11高屈折率膜の膜厚よりも小さい粒子径のも
のが用いられる。
γ−グリシドキシブOピルトリアルコキシシラン((x
)成分)の加水分解物は第1の液状組成物におけると同
様に膜形成成分として使用されるものである。第2の液
状組成物におけるγ−グリシドキシプロピルトリアルコ
キシシラン((x)成分)としでは第1の液状組成物で
用いられたものと同様のものが用いられる。γ−グリシ
ドキシアルキルトリアルコキシシランの加水分解物の中
から特にγ−グリシドキシプロビルトリアルコキシシラ
ンの加水分解物を選択使用する理由は第1の液状組成物
において説明流であるので、重複を避けるためにその説
明を省略する。
第2の液状組成物は、上記(x)成分の加水分解物とと
もにγ−メタクリロキシブ0ピルトリアルコキシシラン
((y)成分)の加水分解物を必須成分として含有する
ものである。第2の液状組成物において、第1の液状組
成物において用いられていない(y)成分の加水分解物
を(x)成分の加水分解物とともに使用する理由は以下
の通りである。
すなわち、γ−グリシドキシプロビルトリアルコキシシ
ラン((x)成分)の加水分解物は従来、有機シリケー
トやコロイダルシリカを含むシリコーン系コート剤にお
いて耐擦傷性、密着性向上成分としても用いられるが、
この加水分解物の凝集、縮合のため液物性変化が著しく
膜厚の不均一、干渉色むらを生じる。この凝集は硬化剤
添加後に著しく進行し、膜厚が100〜200n■であ
るコロイダルシリカ含有第2層低屈折率膜の耐擦傷性、
密着性向上成分として(x)成分の加水分解物のみを用
いた場合、反射防止膜の光学的a厚の変化及び諸物性の
変化さらに干渉色の変化、干渉色むらなどの外観上の問
題を生じる。従って第2の液状組成物においては、γ−
グリシドキシプロビルトリアルコキシシラン((x)成
分)の加水分解物とともにγ−メタクリロキシプロピル
トリアルコキシシラン((y)成分)の加水分解物を用
い、(x)成分の加水分解物には摩擦係数・の低下によ
る耐擦傷性向上成分としての働きをさせ、(y)成分の
加水分解物に液の物性の安定、及び耐擦傷性向上成分と
しての働きをさせるものである。
γ−メタクリロキシプロピルトリアルコキシシラン((
y)成分)としては、γ−メタクリロキシブOピルトリ
メトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリエト
キシシラン、γ−メタクリロキシブOピルトリプロポキ
シシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリブトキシシ
ランなどが挙げられるが、第2の液状組成物において、
これらのγ−メタクリロキシブaピルトリアルコキシシ
ラン((y)成分)の加水分解物を用いる理由は、加水
分解物の方が膜硬度の向上に寄与するからである。
またγ−メタクリロキシプロピルトリアルコキシシラン
((y)成分)は構造式 %式% によって示されるものであり、γ位の炭素にメタクリロ
キシ基が置換されたものであるが、このような化合物は
安定であり、またメタクリロキシ基と一8i(OR)3
との間のポリメチレン基が長鎖のものに比べ膜硬度の高
いものが得られ、本発明においてはこれらを加水分解後
使用する。
第2の液状組成物は、第1の液状組成物と同様に硬化剤
及び固形分調節剤としての溶剤を必須成分として含有す
るものである。用いられる硬化剤、溶剤の種類は、第1
の液状組成物の場合と同様であるので、重複を避けるた
めにその説明を省略する。
次に(x)成分及び(y)成分の加水分解物の製造方法
及び量的関係を規定する条件B(I)について説明する
と、(x)成分及び(y)成分の加水分解物はγ−グリ
シドキシブ0ピルトリアルコキシシラン((x)成分)
及びγ−メタクリロキシプロピルトリアルコキシシラン
((y)成分)の混合物を同時に加水分解処理すること
により得られたものであることを要する。その理由は、
上記2種の有機シラン化合物をそれぞれ単独で加水分解
後、得られた2種の加水分解物をコロイダルシリカに添
加して第2の液状組成物を得た場合には、第2の液状組
成物にくもりやゲル化が生じかつ(y)成分の効果が減
少するからである。
また(x)成分/(y)成分の重量比は、1/1〜9/
1に限定される。重量比が1/1未満であると、得られ
た反射防止膜を有する光学部材の耐擦傷性が低下し、9
/1を超えると液の安定性及び液物性が低下するからで
ある。この重量比は1/1〜5/1であるのが実用的に
は好ましい。
第2の液状組成物も、第1の液状組成物と同様に、任意
成分として滑剤やこの種の組成物に慣用されている各種
添加剤(例えば酢酸等)を含有することができる。これ
らの任意成分の添加量等の条件も第1の液状組成物にお
ける条件とほぼ同様である。
次に第2の液状組成物の調整法について説明すると、第
2の液状組成物は、γ−グリシドキシプロピルトリアル
コキシシラン((x)成分)とγ−メタクリロキシプロ
ピルトリアルコキシシラン((y)成分)とを混合撹拌
後、tii*等の鉱酸の存在下に両者を加水分解して得
られた溶液をコロイダルシリカと混合し、更に硬化剤、
固形分調節剤としての溶剤を、必要に応じて滑剤、酢酸
等の任意成分とともに加え、これらを混合、撹拌するこ
とにより得られる。
上で得られた第2の液状組成物の光学部材上への塗布は
第1の液状組成物の場合と同様にディッピング法やスピ
ンコーティング法などを用いて行なわれるが、スピンコ
ーティング法が好ましい。
光学部材上に塗布された第2の液状組成物の加熱硬化も
第1の液状組成物の場合と同様の条件下に行なわれる。
第2層低屈折率膜の光学膜厚も第2層低屈折率膜の場合
と同様に設定され、100〜200nllである。
以上詳述したように、本発明の方法により、第2層低屈
折率膜と第2層低屈折率膜とからなるλ/4−λ/42
層反射防止膜を有する光学部材が製造される。
[実施例] 以下、実施例により本発明を更に説明する。
(1)加水分解物の調製 (I)第1の液状組成物用γ−グリシドキシプロビルト
リメトキシシラン加水分解物(以下GHと略称する)は
以下のようにして調製した。即ち、γ−グリシドキシプ
ロビルトリメトキシシラン(以下Gと略称する)0.2
モルに水を10.8び、これに2−メトキシエタノール
を加え78gの混合物を得た。水浴で冷却した後、撹拌
を行ないながら温度を10〜20℃に保持し、0.6規
定塩酸2.0gを滴下し、滴下終了後、水冷しながら2
昼夜撹拌を行ない、GHを含有する2−メトキシエタノ
ール溶液80gを得た。
(II)第2の液状組成物用γ−グリシドキシプロビル
トリメトキシシランとγ−メタクリロキシプロピルトリ
メ・トキシシランとの同時加水分解物(以下GMHと略
称する)は以Fのようにして調製した。即ち、Gとγ−
メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン(以下Mと
略称する)とを07Mの重量比1/1.3/1.5/1
.7/1゜9/1となるようにそれぞれ混合し、その混
合物を0.2モルとり、これに水を10.8g加え、更
に2−メトキシエタノールを加え78.09の混合物を
得た。水浴で冷却した後、撹拌を行ないながら温度を1
0〜20℃保持し、0.6規定塩酸2.0gを滴下し、
滴下終了後、水冷しなから2昼夜撹拌を行ない、GMH
を含有する2−メトキシエタノール溶液809を得た。
(2)第1の液状組成物(第1層高屈折率膜用液状組成
物)の調製 (I)液状組成物A−1〜A−5 上の(1)−(I)で得られたGHの2−メトキシエタ
ノール溶液を表1に示す饋をとり、これを酢13.0g
とともに2−メトキシエタノール中に添加し撹拌した後
、水分散酸化タングステンゾル(固形分28.3%、平
均粒子計10ミリミクロン)を表1に示す鑓添加し、さ
らに滑剤としてフッ素系界面活性剤(住友スリーエム■
製)ロラードFC−170G)を10%含有する2−メ
トキシエタノール溶液0.69及び硬化剤としてのアル
ミニウムアセチル7セトネート0.15gを添加し、室
温で4時間撹拌した。得られた混合物を20℃に保持し
て2日問熟成して、液状組成物A−1〜A−5(各液状
組成物の全台は80゜0gである)を得た。これらの組
成物において、水分散酸化タングステンゾルく固形分換
算)/Gの重量比は29/71〜75/25の範囲内で
ある。
(IF)液状組成物A−6 GHの2−メトキシエタノール溶液を用いなかった以外
は上の(I)の液状組成物A−1〜A−5と同様の方法
で液状組成物A−7[水分散酸化タングステンゾル(固
形分換算)/G−10010]を得た。
(3)第2の液状組成物(第2層低屈折率膜用液状組成
物)の調製 (I)液状組成物B−1〜B−7 水分散コロイダルシリカ(触媒化成工業@5I−401
粒子径16〜201μ、5t0240%・・・表2にお
いてWO2と表示されている)を表2に示す量を取り、
これに上の(1)−(I[)で調製したGMH(γ−グ
リシドキシプロビルトリメトキシシランとγ−メタクリ
ロキシプロピルトリメトキシシランとの同時加水分解物
)の2−メトキシエタノール溶液を撹拌しながら表2に
示す量だけ素早く添加し、さらに酢酸0.5g、2−メ
トキシエタノール23.0g、2−プロパツール5.0
g、n−ブタノール18.(lの順に添加、30分撹拌
し、次いで溶液を水冷しながらアルミニウムアセチルア
セトネート0.1g、フッ素系界面活性剤(10%FC
−170C)0.05gを添加し、4時間撹拌を行ない
、コロイダルシリカ(固形分換算)/G/MのfJi比
が表2に示したような値となる液状組成物B−1〜B−
7を得た。
(n)液状組成物B−8 GMHの溶液の代わりにGH(γ−グリシドキシプロビ
ルトリメトキシシラン加水分解物)溶液を用いた以外は
上の(I)の組成物B−1〜B°lと同様にして、表2
に示したようにコロイダルシリカ(固形分換算)/G/
Mの重量比が1/210である液状組成物B−8を得た
(T[[)液状組成物B−9 水分散コロイダルシリカを用いなかったこと及びGMH
溶液の代わりにG)−1溶液を用いたこと以外は上の(
I)の液状組成物B〜1〜B−7と同様にして、膜形成
成分がGHのみの液状組成物B−9を得た。
(rV)液状組成物B−10 水分散コロイダルシリカを使用せずに第2の液状組成物
を調製した。すなわち、2−メトキシエタノール16.
5gへ酢酸0.5g、上の(1)−(■)で調製したG
M)−1溶液(G/M重量比=3/1 )3.(1,2
−プロパツール3.5g、n−ブタノール13.09、
フッ素系界面活性剤(10%FC−1700)0.05
g、アルミニウムアセチルアセトネート0.1gの順に
lj!拌を行ないながら添加し、室温で4時間撹拌を行
ない、さらに20℃に保持し、膜形成成分がGMHのみ
の液状組成物B−10を得た。
(y)液状組成物B−11 水分散コロイダルシリカの代りにアルコール分散コロイ
ダルシリカを用い、GMHWJ液を用いずに第2の液状
組成物をll製した。すなわち、2−プロパツール34
.59へアルコール分散コロイダルシリカ(触媒化成工
業■製オスカル1432.2−プロパツール分散、粒子
径10〜20 mμ、5i02含130%)6.08g
、アルミニウムアセチルアセトネート0.05g、フッ
素系界面活性剤(10%FC−170C)0.1!9を
順に添加混合し、さらに4時間、室温で撹拌を行ない液
状組成物B−11を得た。
(4)光学部材上への塗膜形成 (I)10%NaOH水溶液に浸漬後、水、2−プロパ
ツール、フロンソルブで洗浄したジエチレングリコール
ごスアリルカーボネート重合体レンズ(CR−39ブラ
ルンズ)に上の(2)で調製した第1H高屈折率膜用液
状組成物A−1〜八−6を表1に示したスピンコード条
件で塗布した侵、120℃で2時間加熱硬化させて高屈
折率膜単独の膜性能を調べた。得られた高屈折率膜の反
射率、光学膜厚を表1に示した。
(II)第211低屈折率膜単独の膜性能を調べるため
に、(I)と同様に前処理された0R−391ラルンズ
に上の〈3)で調製した第2層低屈折率膜用液状組成物
B−1〜B−11を表2に示したスピンコード条件で塗
布した後、120℃で2時間加熱硬化させてCR−39
プラルンズ上に直接低屈折率膜を形成させた。
得られた低屈折率膜の光学膜厚、゛耐擦傷性を表2に示
した。
比較の液状組成物8−7より得られた膜は白化した。
(I[[)  (I)と同様に前処理されたCR−39
ブラルンズに上の(2)で調製された第1層高屈折率膜
用液状組成物A−1〜A−6を表3に示したスピンコー
ド条件で塗布した後、120℃で20分加熱硬化させて
第1N高屈折率躾を形成させ、次いで該第1M高屈折率
膜上に、上の(3)で調製された第2層低屈折率膜用液
状組成物B−1〜B−11を表3に示したスピンコード
条件で塗布した後、120℃で2時間加熱硬化させて第
2層高屈折率膜を形成させて、反射防止mc−i〜C−
15を有するCR−39プラルンズを得た。
得られた反射防止膜の物性値は、表3に示した。
表3より第1の液状組成物の及び第2の液状組成物共に
本発明に規定された範囲内のものを用いて得られた反射
防止11cm3〜G−5及びC−7〜C−11は反射率
、耐擦傷性、付着性、耐光性、外観の試験項目において
優れた値を示した。これは、用いられた第1の液状組成
物及び第2の液状組成物の少なくとも1方が本発明に規
定された範囲外である反射防止膜C−LC−2、C−6
及びC−12〜C−15が、均一な反射防止膜形成不能
であったり、いずれかの試験項目において不満足な結果
を与えていることと好対照であり、本発明の方法により
得られた反射防止膜の優秀性が立証された。
(5)試験方法 本発明により得られた反射防止膜を有するCR−39レ
ンズの性能は、下記の方法に従い測定した。
5−1 反射率 両面コートしたCR−39ブラルンズの極大反射率(R
g+ax) 、極小反射率(Rakin) 、極小波長
(λ ■in)は日立製作所製340自記分光光度計を
用いて380nffl〜800 nmの領域の分光反射
率曲線により測定した(なお、本発明の2w4反制防制
防止膜光反射率曲線の極小波長は可視領域(400〜8
00nm)において1ケ所のみしか存在しない)。
また、光学膜厚は第1層膜及び第2層膜をそれぞれ単層
で反射防止膜製造と同一条件で形成した場合において、
その分光反射率曲線より得られた結果より計算した。
5−2 耐擦傷性テスト 一スチールウール(SW)テスト− 1ci当りI Kyの荷重をかけた#0OOOのスチー
ルウールでコート面を10ストロークこすり、傷つき具
合を肉眼観察し、下記判定基準で耐擦傷性を評価した。
判定基準  5:良好 4:CR−39レンズ素材より傷 が少ない(はぼ良好) 3:CR−39レンズ素材と同程 度の傷 2:(I非常に多い 1:反射防止膜の傷による剥離 5−3 付着性テスト 一クロスカット(セロハンテープ剥離)テスト−反射防
止膜に1#1間隔の基材に達する切断線を縦、横それぞ
れ11本、ナイフで入れて1M2の口数を100個つく
り、その上にセロハンテープを貼りつけ、急激にはがす
判定基準例 100/100 :剥離口の数0を意味する。
80/100 :剥離口の数20を意味する。
5−4 耐光性テスト キビノンロングライフウェザメータWEL−25Ax(
スガ試験!II(tlJ)を用い、250時間、照射を
行ない、極小波長の変化を5−1の方法で測定した。
判定基準:極小波長変化(テスト前の極小波長との差) ○:0〜5nm Δ:5〜10nm X:1Qnm〜 5−5 外観 液状組成物調製後2日後の液と5℃に保存した1ケ月後
の同一の液状組成物液を用いて反射防止膜を作成し外観
を肉眼観察により評価した。
○ :良好 ×■:第2層膜がほとんど形成されていない。
×■:反射防止膜中に反射防止性のない点状の部分が存
在し、干渉色むらが多 い。
[発明の効果] 以上述べたように、本発明によれば、膜厚の不均一、干
渉色むらが起らず、耐擦傷性、密着性が良好な2層反射
防止膜を有する光学部材を提供することができた。また
本発明で用いたコーティング組成物は、ポットライフが
長く貯蔵安定性にも優れている。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)屈折率が1.65未満の光学部材上に、下記の条
    件を満足する第1の液状組成物を塗布後、加熱硬化させ
    て光学膜厚λ/4(100〜200nmの第1層高屈折
    率膜を形成させる工程と、  前工程で形成された第1層高屈折率膜上に、下記の条
    件を満足する第2の液状組成物を塗布後、加熱硬化させ
    て光学膜厚λ/4(100〜200nm)の第2層低屈
    折率膜を形成させる工程と、を含むことを特徴とする反
    射防止膜を有する光学部材の製造方法。 A、¥第一の液状組成物の条件¥ ( I )粒子径1〜100mμの酸化タングステン微粒
    子((a)成分)、γ−グリシドキシプロピルトリアル
    コキシシラン((x)成分)の加水分解物、硬化剤及び
    溶剤を含む。 (II)(a)成分と(x)成分との二者の関係において
    (a)成分(固形分換算)が50〜85重量%、(x)
    成分が50〜15重量%である。 B、¥第2の液状組成物の条件¥ ( I )コロイダルシリカ((b)成分)、γ−グリシ
    ドキシプロピルトリアルコキシシラン((x)成分)の
    加水分解物、γ−メタクリロキシプロピルトリアルコキ
    シシラン((y)成分)の加水分解物、硬化剤及び溶剤
    を含む。 (II)(x)成分及び(y)成分の加水分解物は(x)
    成分及び(y)成分の同時加水分解によつて得られたも
    のであり、(x)成分/(y)成分の重量比が1/1〜
    9/1である。
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