JPH03250130A - 建築物躯体の施工法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、主筋のない鉄骨鉄筋コンクリート梁構造の無
主筋鉄骨鉄筋ハーフプレキャストコンクリート梁を用い
た建築工法に関するものである。

〔従来の技術および発明が解決しようとする課題〕一般
に、鉄骨鉄筋コンクリートは曲げや剪断力を受けると、
主筋にコンクリートが付着しているためコンクリートに
斜めのひび割れや、主筋に沿ったコンクリートの付着割
裂破壊を起こし易いことが知られている。

そこで梁主筋をなくし、鉄骨と梁帯筋のみを配筋した無
主筋鉄骨鉄筋コンクリートについて実験し、そのＱ（水
平力）−δ（変形）線図を求めてみた結果、無主筋鉄骨
鉄筋コンクリートは、従来の主筋のある鉄骨鉄筋コンク
リートに比べ、履歴性状がスリップ型となり、履歴エネ
ルギー吸収能力は低下するが、変形能力が向上すること
が判った。

しかし履歴エネルギー吸収能力の低下は鉄骨量の増加に
よって補填することが可能であるので、総合的に見ると
、主筋のない、無主筋鉄骨鉄筋コンクリートの方が変形
能力が大きく、力学的特性が優れているという結論が得
られた。

以上から本発明は、主筋をなくすことによって鉄筋工事
にかかる期間と経費を鉄骨コンクリート造なみに削減で
き、しかも鉄骨造よりも剛性が高く、鉄骨鉄筋コンクリ
ート造よりも変形能力に富み、かつ、施工の合理化を図
ることが可能な無主筋鉄骨鉄筋ハーフプレキャストコン
クリート梁を用いた建築工法を提供することを目的とし
てなされたものである。

〔課題を解決するための手段〕

上記目的を達成するため本発明は、梁鉄骨の外周にあば
ら筋と梁方向の配力筋を配筋し、梁鉄骨の上フランジ面
から下部をプレキャストコンクリートに埋め込んで無主
筋鉄骨鉄筋ハーフプレキャストコンクリート梁を構成し
、該無主筋鉄骨鉄筋ハーフプレキャストコンクリート梁
の鉄骨の両端を柱鉄骨に接合すると共に、同無主筋鉄骨
鉄筋ハーフプレキャストコンクリート梁の上面にスラブ
永久型枠を配設し、柱、梁、スラブに後打ちコンクリー
トを一体に打設して構築する、無主筋鉄骨鉄筋ハーフプ
レキャストコンクリート梁を用いた建築工法を特徴とし
ている。

〔作　　用〕

本発明によれば、梁に無主筋鉄骨鉄筋ハーフプレキャス
トコンクリート梁を採用するから、コンクリートの主筋
付着による割裂破壊が避けられて、従来の鉄骨鉄筋コン
クリ−１−梁より変形能が大きく、かつ、主筋のない分
、鉄筋工事にかかる期間と経費が削減され、さらに梁、
スラブをハーフプレキャストコンクリート化して施工す
るから、型枠の組み立て、取り払いの工事がなく、施工
の合理化を図ることができる。

〔実　施　例〕

以下本発明を図示の一実施例に基いて詳細に説明する。

第１図は本発明工法による梁と柱の仕口の側断面図、第
２図は第１図のＡ−Ａ線矢視断面図、第３図は第１−図
のＢ−Ｂ線矢視縦断面図である。

図において、１は柱鉄骨、２は予め工場生産される無主
筋鉄骨鉄筋ハーフプレキャストコンクリート梁（以下無
主筋ハーフＰＣ梁という）である。

無上筋ハーフｐｃ梁２は主筋を設けず、梁鉄骨３４− の外周に梁軸方向の上下配力筋４と、梁断面方向のあば
ら筋５を配筋し、梁鉄骨３の上フランジ３８面より下部
に所定の鉄筋かぶり厚を与えてプレキャストコンクリー
ト６を打設してあり、両端部は、柱鉄骨］と梁鉄骨３と
の組み付けを容易にするため、梁鉄骨３の下フランジ３
ｂより下部のみプレキャストコンクリート６に埋め込み
、下フランジ３ｂから上部は梁鉄骨３が露出され、上記
梁鉄骨３が露出された無上筋ハーフｐｃ梁２両端部のあ
ばら筋５′は、柱鉄骨１との接合作業に支障のないよう
に下半部のみの上向きコ字状にされて梁鉄骨３の下フラ
ンジ３ｂより下部のプレキャストコンクリート６に埋め
込まれている。また、露出された梁鉄骨３両端部のウェ
ブ３ｃには無主筋ハーフＰＣ梁２を組み付ける時の仮止
めボルト孔および柱帯筋通し孔兼用の複数（図示例では
５個であるが５個に限定されない）の孔７が縦方向に穿
設されている。８は柱鉄骨１と梁鉄骨３との接合パネル
ゾーンの仕口部材で、梁鉄骨３のウェブ３ｃとほぼ同断
面のウェブ８ａが平面視十字形に組まれ、ウェブ８ａの
上下に支持板８ｂが溶着されて成り、ウェブ８ａ先端の
各フランジ８０面にはリブ８ｄによって補強されたガセ
ットプレート８ｅが梁軸方向に溶着されている。ガセッ
トプレート８ｅは無上筋ハーフＰＣ梁２仮止め用および
梁つェブ３ｃ溶接時の裏板兼用のもので、梁鉄骨３両端
のウェブ３Ｃ露出部に穿設された仮止めボルト孔と柱帯
筋通し孔兼用の孔７に整合する孔が穿設されている。８
ｆは後打ちコンクリート打設時、仕口部材８の内部にコ
ンクリートを行き渡らせるための孔である。

柱鉄骨１は階層ごとに上記仕口部材８を介して支持板８
ａの上下に溶接接合して継ぎ足していき、無主筋ハーフ
ＰＣ梁２は、両側の柱鉄骨１の仕口部材８間に吊りこみ
、梁鉄筋３両端のウェブ３Ｃ露出部の仮止めボルト孔と
柱帯筋通し孔兼用の孔７を両仕口部材８のガセットプレ
ート８ｅの孔と合わせ、両孔に仮止めボルトを挿通して
仮止めし。

ガセットプレート８ｅを裏板として梁鉄骨３のウェブ３
ｃ両端部を仕口部材８の各フランジ８０面に溶接接合し
、溶接が終ったら仮止めボルトを外し、無主筋バー・フ
ルｃ梁２両端部の下半部のみのあばら筋５′の上側に下
向きコ字状の」―半部のあばら筋５″を被せる。

次に無上筋ハーフＰＣ梁２の肩にスラブハーフプレキャ
ストコンクリート板９を渡して後打ちスラブコンクリー
トの型枠とすると共に、スラブハーフプレキャストコン
クリート板９の上面にスラブ上ば筋１０を配筋する。ス
ラブハーフプレキャストコンクリート板にオムニャ板９
′を使用した場合はつなぎ鉄筋１１（第３図）を渡す。

なおスラブはハーフプレキャストコンクリート板を使用
せずに、デツキプレートのようなスラブ永久型枠を用い
てもよい。

次いで柱鉄骨１の外周に柱主筋１２と柱帯筋１３を配筋
する。柱の配筋には後打ちコンクリート打設用のトレミ
ー管挿入のスペース１４を確保しておく。仕［コ部材８
にかかる柱帯筋１３は仮止めボルトを外した仮止めボル
ト孔と柱帯筋通し孔兼用の孔７に通して配筋する。この
後柱型枠１５７ を組み立て、柱、梁、スラブに後打ちコンクリート１６
を一体に打設し、コンクリート硬化後柱型枠１５を取り
払ってコンクリート工事が完成する。

なお、上述の実施例では、高層建築で柱に非常に大きい
軸力が作用する場合を考慮して、柱は通常の鉄骨鉄筋コ
ンクリート柱としているが、この柱も無上筋ハーフＰＣ
柱にすることも可能である。

〔発明の効果〕

以」二詳述したように本発明は、梁鉄骨の外周にあばら
筋と梁方向の配力筋を配筋し、梁鉄骨の上フランジ面か
ら下部をプレキャストコンクリートに埋め込んで無主筋
鉄骨鉄筋ハーフプレキャストコンクリート梁を構成し、
該無主筋鉄骨鉄筋ハーフプレキャストコンクリート梁の
鉄骨の両端を柱鉄骨に接合すると共に、同無主筋鉄骨鉄
筋ハーフプレキャストコンクリート梁の上面にスラブ永
久型枠を配設し、柱、梁、スラブに後打ちコンクリート
を一体に打設して構築する無主筋鉄骨鉄筋ハーフプレキ
ャストコンクリート梁を用いた建築工法であって、梁に
無上筋ハーフＰＣ梁を採用する８− から、コンクリートの主筋付着による割裂破壊が避けら
れて、従来の鉄骨鉄筋コンクリート梁より変形性能が大
きく、かつ、主筋のない分、鉄筋工事にかかる期間と経
費が削減され、さらに梁、スラブをハーフプレキャスト
コンクリート化し、あるいはスラブ永久型枠を用いて施
工するから、型枠の組み立て、取り払いの工事がなく、
施工の合理化を図ることができ、かつ、特に設計上耐震
壁のとれない鉄骨造の建築物の場合、有効な工法となり
得るものである。

【図面の簡単な説明】

図面は、本発明の一実施例を示し、第１図は本発明工法
による梁と柱の仕口の側断面図、第２図は第１図のＡ−
Ａ線矢視断面図、第３図は第１図のＢ−Ｂ線矢視縦断面
図である。 １・・・柱鉄骨、２・・・無主筋鉄骨鉄筋ハーフプレキ
ャストコンクリート梁、３・・・梁鉄骨、４・・・配力
筋、５．５’　、５“・・・あばら筋、６・・・プレキ
ャストコンクリート、７・・・仮止めボルト孔兼用柱帯
筋通し孔、８・・・仕口部材、９・・・スラブハーフプ
レキャストコンクリート、 　５ ・柱型枠、 １６・ 後打ちコ ンクリート。 特 許 出 願 人 清水建設株式会社

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 梁鉄骨の外周にあばら筋と梁方向の配力筋を配筋し、梁
   鉄骨の上フランジ面から下部をプレキャストコンクリー
   トに埋め込んで無主筋鉄骨鉄筋ハーフプレキャストコン
   クリート梁を構成し、該無主筋鉄骨鉄筋ハーフプレキャ
   ストコンクリート梁の鉄骨の両端を柱鉄骨に接合すると
   共に、同無主筋鉄骨鉄筋ハーフプレキャストコンクリー
   ト梁の上面にスラブ永久型枠を配設し、柱、梁、スラブ
   に後打ちコンクリートを一体に打設して構築することを
   特徴とする無主筋鉄骨鉄筋ハーフプレキャストコンクリ
   ート梁を用いた建築工法。