JPH03249963A

JPH03249963A - 静電粉体塗装方法および装置

Info

Publication number: JPH03249963A
Application number: JP4493890A
Authority: JP
Inventors: Hideaki Iwakura; 岩倉　英昭; Joji Oka; 岡　襄二; Hideo Kotani; 小谷　英夫; Kanji Kikuchi; 菊地　完治
Original assignee: Nippon Steel Corp
Current assignee: Nippon Steel Corp
Priority date: 1990-02-26
Filing date: 1990-02-26
Publication date: 1991-11-07

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】〔概　要〕高速で搬送される金属板に対して静電粉体塗装を行う静
電粉体塗装方法および装置に関し、高い塗着効率で高品
質の塗装金属板を短時間で大量に製造することのできる
静電粉体塗装方法および装置を提供することを目的とし
、静電粉体塗装ガンを金属板に向け、該塗装ガンと金属板
との間に直流電界を形成し、該直流電界内に噴出された
粉体塗料を前記金属板に塗着させる静電粉体塗装方法お
よび装置であって、前記静電粉体塗装ガンの周囲に前記
金属板を覆うように電極板を設け、該電極板を前記静電
粉体塗装ガンと同じ極性の電位とし、飛散した粉体塗料
を該電極板によるクーロン力で反発させて前記金属板へ
塗着させるように構成する。

〔産業上の利用分野〕

本発明は静電粉体塗装方法および装置に関し、特に、高
速で搬送される金属板に対して静電粉体塗装を行う静電
粉体塗装方法および装置に関する。

近年、例えば、家電製品等に予め塗装された金属板（プ
レコート鋼板）が広く使用されるようになり、そのプレ
コート［板の塗膜に対しても高品質のものが要求される
ようになって来ている。ところで、このようなプレコー
ト鋼板を静電粉体塗装法を用いて製造する場合、鋼板の
搬送速度を上げて短時間で大量の鋼板を静電粉体塗装し
ようとすると、静電粉体塗装ガンからの粉体塗料が鋼板
に塗着せずに飛散する傾向が大きくなり、塗料の塗着効
率が低下。そこで、高い塗着効率で高品質のブレコー）
Ｍ板を短時間で大量に製造することのできる静電粉体塗
装方法および装置の開発が要望されて来た。

〔従来の技術〕

第６図に従来の静電粉体塗装装置の一例を示す。

同図に示されているように、従来の静電粉体塗装装置は
、ブース１０１内において、導電性ベルトコンベア１０
２で搬送される鋼板１０３に対して粉体塗料１０６を圧
搾空気により静電粉体塗装ガン１０４から噴出させるよ
うな構造になっている。このとき、例えば、導電性ベル
トコンベア１０２（および綱板コイルラインのロール）
は正の電位で接地されており、負の電圧が印加された静
電粉体塗装ガン１０４と鋼板１０３との間には電界が形
成されている。従ってこの場合、静電粉体塗装ガン１０
４から噴出した粉体塗料１０６は、負の電位に荷電（イ
オン化）されて、正の電位となっている鋼板１０３に向
かってクーロン力により引きつけられる。このようにし
て、静電粉体塗装ガン１０４から噴出した粉体塗料１０
６が鋼板１０３上に塗着され、その後、この粉体塗料１
０６が塗着された鋼板１０３を加熱して塗料の溶融焼付
処理を行い、例えば、家電製品等に使用するプレコート
鋼板が製造される。この装置では、多孔質板１１１を介
してブース１０１内へ空気が導入され、該ブース１０１
内へ導入された空気はブース１０１の端部を経て排気さ
れるような構造となっている。また、導電性ベルトコン
ベア１０２の一方のロール部には、粉体塗料回収器１０
７が設けられており、鋼板１０３に塗着されずにコンベ
ア１０２に捕えられた粉体塗料１０６を回収して再使用
可能なようになっている。

〔発明が解決しようとする課題〕

上述した従来の静電粉体塗装装置において、近年、鋼板
１０３の搬送（移動）速度を上げ、短時間で大量の鋼板
１０３の静電粉体塗装を行うことが要望されるようにな
った。具体的には、例えば、導電性ベルトコンベア１０
２の搬送速度を３０ｍ／ｗｉｎ。

から６０ｍ／ｌ１ｉｎ、へ増大する場合である。　６０
ｉｎ／ｗｉｎ。

で移動している鋼板１０３に対して３０ｍ１０ｉｉｎ、
の移動のときと同じ厚さの塗膜を形成するためには、静
電粉体塗装ガン１０４から噴出させる粉体塗料１０６の
量を増やすか、静電粉体塗装ガン１０４の数を増加する
必要がある。

ところが、調板１０３の搬送速度を上げると、鋼板１０
３の移動によって生じる風のため、静電粉体塗装ガンか
ら噴出した粉体塗料が鋼板に塗着せずに飛散する割合が
増加する。さらに、高速で搬送される鋼板１０３に対し
て十分な厚さの塗膜を形成させるために、使用する圧搾
空気の圧力を高めて静電粉体塗装ガン１０４から噴出さ
せる粉体塗料１０６の量を増大させようとすると、高圧
の圧搾空気によって塗装ガン１０４からの粉体塗料が鋼
板に塗着せずにはね返り、結局、飛散して、塗料の塗着
効率を一層低下させる。また、静電粉体塗装ガン１０４
の数を増加すると、設備に要する費用が増大するだけで
なく、静電粉体塗装装置が大型化してしまい好ましくな
い。

本発明は上述したような従来の静電粉体塗装技術がかか
える課題に鑑み、高い塗着効率で高品質の塗装金属板を
短時間で大量に製造することのできる静電粉体塗装方法
および装置を提供することを目的とする。

〔課題を解決するための手段〕

本発明の第１の形態によれば、静電粉体塗装ガンを金属
板に向け、該塗装ガンと金属板との間に直流電界を形成
し、該直流電界内に噴出された粉体塗料を前記金属板に
塗着させる静電粉体塗装方法であって、前記静電粉体塗
装ガンの周囲に前記金属板を覆うように電極板を設け、
該電極板を前記静電粉体塗装ガンと同じ極性の電位とし
、飛散した粉体塗料を該電極板によるクーロン力で反発
させて前記金属板へ塗着させることを特徴とする静電粉
体塗装方法が提供される。

本発明の第２の形態によれば、静電粉体塗装ガンを金属
板に向け、該塗装ガンと金属板との間に直流電界を形成
し、該直流電界内に噴出された粉体塗料を前記金属板に
塗着させる静電粉体塗装装置であって、前記静電粉体塗
装ガンの周囲に前記金属板を覆うように形成され、前記
静電粉体塗装ガンと同じ極性の電位である電極板を具備
したことを特徴とする静電粉体塗装装置が提供される。

［作　用〕本発明の静電粉体塗装方法および装置によれば、静電粉
体塗装ガンの周囲に金属板を覆うように電極板が設けら
れ、この電極板の電位は静電粉体塗装ガンと同じ極性を
有している。従って、飛散した粉体塗料は、静電粉体塗
装ガンと同じ極性の電位、例えば、負の電位に荷電され
、静電粉体塗装ガンと同じ負の電圧が印加されて同じ極
性となっている電極板との間に働（クーロン力で反発す
る。

一方、正の電位で接地されている金属板にはクーロン力
で引きつけられ、該粉体塗料は金属板に塗着することに
なる。その結果、本発明の静電粉体塗装方法によれば、
高い塗着効率で高品質の塗装金属板を短時間で大量に製
造することが可能となるのである。

〔実施例〕

以下、本発明に係る静電粉体塗装方法および装置の実施
例を図面に基づいて説明する。

第１図は本発明に係る静電粉体塗装装置の一実施例を示
す図である。同図に示されるように、本実施例の静電粉
体塗装装置は、ブース１内において、導電性ベルトコン
ベア２で搬送される鋼板３に対し、粉体塗料６を圧搾空
気により静電粉体塗装ガン４から噴出させるようになっ
ている。このとき、例えば、導電性ベルトコンベア２、
および鋼板コイルラインのロールは正の電位で接地され
ており、負の電圧が印加された静電粉体塗装ガン４と鋼
板３との間には電界が形成されている。従ってこの場合
、静電粉体塗装ガン４から噴出した粉体塗料６は、負の
電位に荷電（イオン化）されて、正の電位となっている
綱板３に向かってクーロン力により引きつけられる。こ
の装置では、多孔質板１１を介してブース１内へ空気が
導入され、該ブース１内へ導入された空気はブース１の
端部を経て排気されるような構造となっている。また、
導電性ベルトコンベア２の一方のロール部には、粉体塗
料回収器７が設けられており、鋼板３に塗着されずにコ
ンベア２に捕えられた粉体塗料６を回収して再使用可能
なようになっている。以上の構成までは、第６図に示し
た従来の静電粉体塗装装置と同様である。

本実施例の静電粉体塗装装置においては、さらに、静電
粉体塗装ガン４の周囲に綱板３を覆うように電極板５Ｌ
５２を設けている。そして、この電極板５１．５２には
、静電粉体塗装ガン４と同じ極性の負の電圧（例えば、
静電粉体塗装ガン４に印加されているのと等電位の電圧
）が印加され、これによって、飛散した粉体塗料６が鋼
板６の方へ飛散するようになっている。すなわち、粉体
塗料６は、負の電圧が印加された静電粉体塗装ガン４に
より負の電位に荷電され、静電粉体塗装ガン４と同じく
負の電圧が印加された電極板５１．５２との間に働くク
ーロン力で反発する。一方、粉体塗料６は、正の電位で
接地されている鋼板３にはクーロン力で引きつけられ、
鋼板３に塗着することになる。このようにして、静電粉
体塗装ガン４から噴出した粉体塗料６が塗着された鋼板
３は、その後、焼付炉で粉体塗料６を鋼板３に加熱溶融
焼き付けし、例えば、家電製品等に使用するプレコート
鋼板となる。

第２図は第１図の静電粉体塗装装置を上方から見た図で
あり、第３図は第１図の静電粉体塗装装置における電極
板の一例を示す図である。

これら第２図および第３図に示されているように、本実
施例の静電粉体塗装装置において、静電粉体塗装ガン４
は千鳥状に４個設けられている。

このように、静電粉体塗装ガン４を千鳥状に複数個設け
ることにより、ベルトコンベア２で搬送される鋼板３に
対して静電粉体塗装ガン４から噴出される粉体塗料６を
均一な厚みとして塗着することが可能となる。さらに、
静電粉体塗装ガン４を、鋼板３に対して近接移動可能な
ように構成し、鋼板３の幅や塗膜の膜厚等の条件に応じ
て最適な位置に配置することができるようになっている
。

また、同じく第２図および第３図にも示されているよう
に、電極板が、静電粉体塗装ガン４の周囲に鋼板３に対
して平行に設けられた中央部電極板５２と、鋼板３が搬
送されるブース１の入口および出口個所に設けられ、鋼
板３に対して所定の角度を有する周辺部電極板５１とで
構成されている。

この中央部電極板５２も、鋼板３に対して近接移動可能
なように構成され、また、周辺部電極板５１は、鋼板３
に対して近接移動および角度調整可能なように構成され
ている。これによって、電極板の設置状態を鋼板上の塗
膜膜厚あるいは鋼板３の搬送速度等の条件に応じて変化
させ、塗料の塗着効率を一層向上させることができるよ
うになっている。

第４図は第３図に示した周辺部電極板５１の構成を示す
図である。同図に示されているように、周辺部電極板５
１は、例えば、棒状部材５１１および固定部材５１２に
よって、鋼板３に対して近接移動および角度調整可能な
ようになっている。

次に、第５図は本発明の静電粉体塗装装置の他の実施例
を示す図である。本実施例の静電粉体塗装装置は、第１
図の静電粉体塗装装置と電極板の構成が異なるだけで他
は同一である。すなわち、第１図の静電粉体塗装装置の
電極板は、中央部電極板５２と周辺部電極板５１とによ
り構成されているのに対し、本実施例の静電粉体塗装装
置の電極板は、一体的に形成された電極板５により構成
されている。従って、本実施例装置の電極板５は、鋼板
３に対して近接移動のみが可能なように構成されている
。また、電極板５を、例えば、スクリーン々を用いて綱
目状に形成することによって、ブース内へ供給される空
気、すなわち、多孔質板１１を介してブース１内へ導入
される空気が電極板５を通過し、その後、ブース１の端
部を経て排気されるように構成して、ブース１内に導入
された空気を循環させるようにしてもよい。

以上は、本発明に係る静電粉体塗装装置の実施例である
。次に、本発明に係る静電粉体塗装方法の実施例として
、前記の塗装装置を用いて検討した結果を示す。

第１表は、第１図に示した電極板５１　、５２を有する
静電粉体塗装装置を用いて粉体塗料６を綱板３に塗着さ
せた場合（実施例１〜１０）と、第６図に示した電極板
の無い従来の静電粉体塗装装置により粉体塗料６を鋼板
３に塗着させた場合（比較例１〜３）とを比較して示す
ものである。ここで、粉体塗料はポリエステル樹脂系の
ものを使用した。

また、静電粉体塗装ガン（電極板５１．５２）と導電性
ベルトコンベア（鋼板）との間に印加する電圧は一８０
ＫＶ、ガン空気圧は２〜３　ｋｇ／ｃ＋ｍ”とし、塗膜
厚さは４５μｍ±５μｍに設定した。

例えば、第１表の実施例６と比較例２との比較から、鋼
板の通板速度を５０ｍ／分、各々の静電粉体塗装ガンか
ら吐出される粉体塗料を１５０ｇ／分としたとき、従来
の静電粉体塗装装置では塗着効率が７０％であったのに
対して、本実施例の静電粉体塗装装置では塗着効率が９
５％と大幅に改善されたことが判る。また、実施例５と
比較例１との比較から、同じ厚さの塗膜を得るために、
従来の静電粉体塗装装置では５回バスさせて粉体塗料の
塗着を行う必要があったのが、本実施例の静電粉体塗装
装置では４回バスさせればよいことが判る。このとき、
従来装置では、各静電粉体塗装ガンから吐出される粉体
塗料が２２０ｇ／分であったのを本実施例装置では２０
０ｇ／分に減少させた上でのパス回数の低減である。

このように、本実施例で用いたの静電粉体塗装装置によ
れば、高い塗着効率で大量の鋼板を塗装することができ
るが、特に、鋼板の通板速度を高くした場合にその効果
が大きく、例えば、６０ｍ／分の通板速度でも静電粉体
塗装が本発明を適用することにより可能となる。

〔発明の効果〕

以上、詳述したように、本発明は静電粉体塗装ガンの周
囲に金属板を覆うように電極板を設け、該電極板を静電
粉体塗装ガンと同極性の電位とすることによって、高い
塗着効率で高品質の塗装金属板を短時間で大量に製造可
能となる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係る静電粉体塗装装置の一実施例を示
す図、第２図は第１図の静電粉体塗装装置を上方から見た平面
図、第３図は第１図の静電粉体塗装装置における電極板の一
例を示す図、第４図は第３図に示す周辺部電極板の構成を示す図、第５図は本発明に係る静電粉体塗装装置の他の実施例を
示す図、第６図は従来の静電粉体塗装装置の一例を示す図である
。（参照符号の説明）１１０１・・・ブース、１１、１１１・・・多孔質板、２．１０２・・・導電性ベルトコンベア、３．１０３・
・・鋼板、４．１０４・・・静電粉体塗装ガン、５・・・電極板、５１・・・周辺部電極板、５２・・・中央部電極板、５１１・・・棒状部材、５１２・・・固定部材、６．１０６・・・粉体塗料、７．１０７・・・粉体塗料回収器。第１図１・・・ブース１１・・・多孔質板２・・・導電性ベルトコンベアさ・・・鋼板４・・・静電粉体塗装ガン７・・・粉体塗料回収器第−図の静電粉体Ｉ親装置を上方から見た平ＷＱ図第図１第一図の靜電粉体薬装装置における電極板の一例を示す
図第図第図

Claims

【特許請求の範囲】１、静電粉体塗装ガンを金属板に向け、該塗装ガンと金
属板との間に直流電界を形成し、該直流電界内に噴出さ
れた粉体塗料を前記金属板に塗着させる静電粉体塗装方
法であって、前記静電粉体塗装ガンの周囲に前記金属板
を覆うように電極板を設け、該電極板を前記静電粉体塗
装ガンと同じ極性の電位とし、飛散した粉体塗料を該電
極板によるクーロン力で反発させて前記金属板へ塗着さ
せることを特徴とする静電粉体塗装方法。２、静電粉体塗装ガンを金属板に向け、該塗装ガンと金
属板との間に直流電界を形成し、該直流電界内に噴出さ
れた粉体塗料を前記金属板に塗着させる静電粉体塗装装
置であって、前記静電粉体塗装ガンの周囲に前記金属板
を覆うように形成され、前記静電粉体塗装ガンと同じ極
性の電位である電極板を具備したことを特徴とする静電
粉体塗装装置。３、前記電極板が、前記静電粉体塗装ガンの周囲に前記
金属板に対して平行に設けられた中央部電極板と、該金
属板が搬送されるブースの入口および出口個所に設けら
れ、該金属板に対して所定の角度を有する周辺部電極板
とを備えた請求項第２項に記載の静電粉体塗装装置。４、前記中央部電極板が、前記静電粉体塗装ガンと共に
、あるいは別個に前記金属板に対して近接移動可能であ
り、前記周辺部電極板が、該金属板に対して近接移動お
よび角度調整可能である請求項第３項に記載の静電粉体
塗装装置。５、前記電極板が、網目状に形成された請求項第２項に
記載の静電粉体塗装装置。６、前記静電粉体塗装ガンが、千鳥状に複数個設けられ
、前記金属板に対して近接移動可能である請求項第２項
に記載の静電粉体塗装装置。