JPH10420A - 平板状被塗物の塗装方法 - Google Patents

平板状被塗物の塗装方法

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JPH10420A
JPH10420A JP15255096A JP15255096A JPH10420A JP H10420 A JPH10420 A JP H10420A JP 15255096 A JP15255096 A JP 15255096A JP 15255096 A JP15255096 A JP 15255096A JP H10420 A JPH10420 A JP H10420A
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JP
Japan
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coated
coating
air curtain
plate
decoy
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JP15255096A
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Toru Takeuchi
徹 竹内
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Kansai Paint Co Ltd
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Kansai Paint Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 肉厚が薄く、また腰が弱い被塗物にも安定し
て霧化塗装でき、塗料粒子による回りの汚染が少なく、
両面塗装可能な塗装方法を得る。 【解決手段】 吊り下げられた平板状被塗物を霧化塗装
する方法であって、該被塗物の裏面側に非接触として、
おとり板を該被塗物と対面配設し、該おとり板と被塗物
との間にエアカーテンを形成させた状態で、平板状被塗
物に塗料を霧化塗装することを特徴とする塗装方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、吊り下げられた平
板状被塗物を安定した状態で霧化塗装でき、かつ塗料粒
子の飛散を抑制することができる塗装方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
平板状被塗物を霧化塗装にて塗装する場合、(a)水平
レシプロケータに取り付けた塗装ガンとスラットコンベ
ア又はバーコンベアとを組合わせて、これらのコンベア
上に置かれた平板状被塗物に上から塗装ガンで塗装する
方法、又は(b)垂直レシプロケータに取り付けた塗装
ガンとオーバーヘッドコンベアとを組合わせて、オーバ
ーヘッドコンベアから吊り下げられた平板状被塗物に塗
装ガンで塗装する方法が一般的である。
【0003】しかしながら、(a)の方法では、塗装に
よってコンベアに塗料が付着するので、次にコンベアに
載せる被塗物が付着した塗料によって汚染されないよう
にするためには、コンベアの洗浄が必要であり、また被
塗物が腰の弱いものであるとコンベア上で被塗物がしな
って凹凸ができ、安定して塗装できないという問題があ
った。また乾燥工程を挟まずに両面塗装が困難であると
いう問題があった。
【0004】また、(b)の方法では、乾燥工程を挟ま
ずに両面塗装が可能であるので両面塗装を行う場合には
(b)の方法により塗装することが多い。この場合、垂
直レシプロケータに取り付けたガンによって、オーバー
ヘッドコンベアで移動するハンガーに吊り下げられた平
板状被塗物を片面ずつ霧化塗装して両面塗装を行うが、
肉厚が薄く、腰が弱い被塗物では、霧化塗装をエアスプ
レー塗装にて行う際には風圧によって、また霧化塗装を
エアレススプレー塗装にて行う際には霧化した塗料粒子
の衝突エネルギーによって、被塗物があおられ安定な状
態で塗装できず正常な塗膜厚の塗膜を形成することがで
きないという問題があった。
【0005】また、霧化塗装を回転ベル又は回転ディス
クを使用した遠心力霧化塗装によって行う場合には、上
記の風圧や霧化した塗料粒子の衝突エネルギーは小さい
ので被塗物があおられることは少ないが、通常、静電塗
装されるので被塗物が不良導体や絶縁体の場合、帯電し
た霧化粒子が被塗物に塗着すると被塗物が帯電体となり
接地されたブース壁又はおとり板に静電吸着されて正常
な塗装ができなくなるという不具合が発生しやすくなる
という問題があった。
【0006】霧化塗装を前記エアスプレー塗装やエアレ
ススプレー塗装にて行なう際に、静電塗装を採用する
と、前記被塗物のあおりに加えて、上記静電吸着の問題
も発生する。
【0007】上記(b)の方法における問題を解決する
方法として、被塗物の裏面をワイヤやバーで支えるとい
う方法があるが、被塗物に傷が付いたり、ワイヤやバー
に付着した塗料が被塗物を汚染するという問題があっ
た。また両面塗装の場合には、最初に塗装した未硬化塗
膜面に支えのワイヤやバーが接触するため、その適用が
実用上困難であった。
【0008】また(b)の方法においては、ウオーター
カーテンによる気液接触型の水洗ブースを使用した場合
を除くと、オーバースプレーされた塗料粒子は、ブース
内壁に付着しメンテナンスに膨大な手間がかかってい
た。ブース内壁に塗料粒子が付着しないように、おとり
板(ダミー板)を設けたり、あるいはブース壁に養生シ
ートを貼る方法もあるが、結果的に、おとり板に付着し
た塗料の清掃や、養生シートの貼り替えに同様の手間が
かかっていた。
【0009】
【課題を解決するための手段】そこで本発明者らは、肉
厚が薄く、また腰が弱い被塗物においても安定して霧化
塗装することができ、かつオーバースプレーされた塗料
粒子による汚染を少なくでき、しかも乾燥工程を挟まず
に両面塗装が可能である方法について鋭意研究の結果、
吊り下げた平板状被塗物について、霧化塗装の際に、お
とり板とエアカーテンとを組合せて使用することによっ
て上記目的を達成できることを見出し本発明を完成する
に至った。
【0010】すなわち本発明は、1.吊り下げられた平
板状被塗物を霧化塗装する方法であって、該被塗物の裏
面側に非接触として、おとり板を該被塗物と対面配設
し、該おとり板と被塗物との間にエアカーテンを形成さ
せた状態で、平板状被塗物に塗料を霧化塗装することを
特徴とする塗装方法を提供するものである。
【0011】また本発明は、2.平板状被塗物が、コン
ベアで移動するハンガーに吊り下げられていることを特
徴とする上記項1記載の塗装方法。
【0012】さらに本発明は、3.エアカーテンが、ブ
ロワ又はコンプレッサから送られた上から下への空気の
流れによって形成され、該エアカーテンの位置が、霧化
塗装された塗料のスプレーパターンの中心線上の位置で
あり、且つ該エアカーテンの幅が、エアカーテン上での
霧化塗装された塗料の有効スプレー幅以上であることを
特徴とする上記項1又は2記載の塗装方法を提供するも
のである。
【0013】また本発明は、4.塗料を、回転ベル又は
回転ディスクを使用した静電塗装によって霧化塗装する
ことを特徴とする上記項1〜3のいずれか一項に記載の
塗装方法を提供するものである。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明において、霧化塗装される
塗料は、霧化塗装によって塗膜を形成できる塗布剤であ
れば、水系、有機溶剤系のいずれの塗料であってもよ
く、プリント配線基板用のソルダレジスト、エッチング
レジストなどのレジスト剤も包含するものである。
【0015】本発明において、平板状被塗物としては、
平板形状をした被塗物であれば特に制限なく使用でき、
例えば、銅板、鉄板、アルミニウム板、亜鉛メッキ鋼
板、ブリキ板などの金属板;ガラス板;プラスチック
板;銅を積層したガラス−エポキシ基板、電気的絶縁板
上に導電性パターンを形成した配線基板などの金属積層
絶縁板などを挙げることができる。
【0016】本発明において、上記平板状被塗物は吊り
下げられている。平板状被塗物を連続的に塗装する場合
には、通常、被塗物はコンベアにハンガーを介して吊り
下げられており、コンベアの移動とともに被塗物が移動
できるようになっている。
【0017】連続的に塗装する場合には、塗料の塗着効
率を良くするため、被塗物同志の間隔は50mm以下と
することが好ましい。
【0018】本発明においては、被塗物の裏面側に非接
触として、おとり板を該被塗物と対面配設する。本発明
において、「被塗物の裏面側」とは、被塗物の塗装しよ
うとする面と反対面側を意味し、塗装機と面していない
被塗物面となる。被塗物の片面を塗装した後、その反対
面を塗装する場合には、「被塗物の裏面側」は、既に塗
装された面側となる。
【0019】おとり板は、被塗物の裏面側への塗料粒子
の回りこみを防止でき、さらに塗着効率の一層の向上と
ブース壁への塗料粒子の付着を防止することができる働
きを有する。
【0020】おとり板の材質としては、例えば、布、
紙;ステンレス、アルミニウム、鉄、亜鉛メッキ鋼板、
ブリキ板などの金属;ポリエチレン、ポリプロピレン、
塩化ビニル、塩化ビニリデン、ポリアミド、テフロンな
どのプラスチックスなどを挙げることができる。塗装を
静電塗装にて行う場合には、おとり板は導電性を有する
ものが使用され、電気的に接地(アース)される。おと
り板の大きさは、特に限定されるものではないが、通
常、被塗物面積の4倍以上の面積のものが好適に使用さ
れる。
【0021】上記おとり板と被塗物との間隔は、上記お
とり板としての効果を発揮できる間隔であればよく、通
常、2〜20cm、好ましくは5〜10cm程度であ
る。おとり板と被塗物との間隔が狭すぎると、被塗物の
揺れなどによって、おとり板と被塗物とが接触する危険
があり、間隔が広すぎると上記おとり板としての効果が
十分に発揮できなくなる。
【0022】本発明においては、上記おとり板と被塗物
との間にエアカーテンを形成する。エアカーテンは、例
えばブロワ又はコンプレッサから吹き出しノズルを通じ
て送られた空気の流れによって形成することができる。
エアカーテンは、おとり板とほぼ平行に、上から下への
空気の流れによって形成することが好ましい。エアカー
テンを、おとり板とほぼ平行に形成するために、おとり
板に沿ってエアカーテンを形成することが好適である。
上から下への空気の流れは、鉛直方向に限定されるもの
ではなく30度程度まで傾いていてもよい。エアカーテ
ン形成のための吹き出しノズルからの供給空気圧力は、
特に限定されるものではないが、通常、0.1〜10k
g/cm2 程度である。
【0023】上記エアカーテンは、塗装時に、スプレー
圧で被塗物があおられたり、静電気による吸引作用によ
り被塗物がおとり板やブース壁に接触するのをエア圧に
よって防止し、さらに被塗物に塗着せずオーバースプレ
ーした塗料粒子を空気の流れとともに除去し、おとり板
やブース壁に塗料粒子が付着するのを抑制するものであ
る。
【0024】エアカーテンの位置は、該エアカーテン上
での霧化塗装された塗料のスプレーパターンの中心と当
接する位置であり、スプレーパターンの中心がエアカー
テン幅のほぼ中心の位置にあることが好ましい。またエ
アカーテンの幅は、霧化塗装された塗料のエアカーテン
の位置でのスプレーパターンの有効スプレー幅以上であ
ることが好ましい。ここで「有効スプレー幅」とは、ス
プレーパターンの中心が最大の膜厚分布となり、中心か
ら離れるにしたがって膜厚分布が小さくなるが、スプレ
ーパターンの中心の膜厚分布の1/2の膜厚分布とな
る、スプレーパターンの幅方向の2点間の距離をいう。
【0025】本発明において、塗料の塗装は、霧化塗装
できる塗装方法によればよく、例えば、エアスプレー、
エアレススプレー、回転ベル静電塗装、回転ディスク静
電塗装などの塗装方法を挙げることができる。ここでエ
アスプレー、エアレススプレーは静電塗装であっても静
電塗装でなくてもよい。静電塗装とすることによって、
一般に塗料の塗着効率を向上させることができる。
【0026】本発明塗装方法においては、吊り下げられ
た平板状被塗物に霧化塗装すると、塗装時のスプレー空
気圧(特にエアスプレーの場合)や塗料粒子の被塗物へ
の衝突エネルギー(特にエアレススプレーの場合)によ
って被塗物がおとり板の方向に押され、被塗物があおら
れる力が働く。被塗物が薄いと、また腰の弱いものであ
ると、この影響を大きく受ける。本発明においては、被
塗物とおとり板との間にエアカーテンが形成されてお
り、被塗物がおとり板の方向に押され、あおられるのを
抑制する力が働き、両者の力が釣り合った箇所で、被塗
物があおられることなく安定に塗装することができる。
【0027】回転ベル静電塗装や回転ディスク静電塗装
などの静電塗装によって塗装すると、塗装時において、
上記塗装時のスプレー空気圧や塗料粒子の被塗物への衝
突エネルギーによって被塗物が押される力が弱く、この
影響は小さいが、被塗物が不良導体や絶縁体の場合、帯
電した塗料粒子が塗着した被塗物が帯電体となり、接地
されたおとり板に静電吸着される力が働く。本発明にお
いては、被塗物とおとり板との間にエアカーテンが形成
されており、被塗物がおとり板の方向に引き寄せられる
のを抑制する力が働き、両者の力が釣り合った箇所で、
被塗物が安定に塗装することができる。
【0028】静電塗装する場合には、必要に応じてエア
カーテンを形成する空気を、静電塗装機の印加電圧の極
性と反対の極性を持った除電用空気とすることにより、
帯電した塗料粒子が塗着した被塗物の電荷を中和し、お
とり板に静電吸着される力を弱めることができる。上記
除電用空気は、電圧印加式除電装置によって発生するこ
とができ、例えば塗料粒子がマイナス(−)電荷を有す
る場合には、除電用空気にプラス(+)電荷を有せしめ
ればよい。
【0029】本発明において、エアカーテンは、被塗物
に塗着せずに被塗物の裏面側に飛散してきた塗料粒子を
捕捉して除去し、塗料粒子がおとり板やブース壁に付着
するのを抑制する働きも有する。
【0030】本発明方法によって、乾燥工程を挟まずに
被塗物の両面に塗膜を形成するには、片面を塗装した
後、もう片面を同様に塗装すればよい。連続ラインで塗
装する場合には、コンベアの移動ラインが一直線状の場
合には、塗装機を複数使用し、片面塗装後、1回目の塗
装と反対側(塗装されていない被塗面側)から同様に塗
装することができる。片面を塗装後、コンベアラインの
途中に反転装置を設けて被塗物を反転させ、1回目の塗
装と同じ側から未塗装面に同様に塗装することもでき
る。
【0031】またコンベアの移動ラインにおいて、搬送
方向が反対で、平行な、被塗物を搬送するコンベア装置
と、一方の直線部分から送られてきた被塗物を受取り、
上記被塗物を反転して、他方の直線部分に供給する反転
装置と、回転軸線が、該コンベア装置の上記両直線部分
の中央部に位置する回転霧化塗装装置を具備する静電塗
装装置を用いて、塗装機1個で両面を塗装することもで
きる。ここでは、塗装機は回転霧化塗装装置であり、両
方の直線部分に同時に塗料を供給できるようになってい
る。被塗物の移動ラインは例えばU字型であることがで
き、直線部分で片面が塗装された被塗物は、反転装置で
反転され、他方の直線部分に供給される。被塗物の未塗
装面が塗装機に面し、この直線部分で同様に塗装され
る。塗装機は、回転霧化塗装装置であり、両方の直線部
分に同時に塗料を供給できるようになっている。
【0032】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに具体的に
説明する。
【0033】実施例1 塗装方法が回転ベルを使用した静電塗装の場合の本発明
の実施例の一例(実施例1)のモデル図を図1に示す。
【0034】図1において、オーバーヘッドコンベアと
連動するハンガー3に、表面に銅回路を有する大きさ
0.1×400×500mmのガラス−エポキシ樹脂製
の、腰の弱い平板状被塗物4を30mm間隔で連続的に
吊り下げた。また被塗物の通過位置より後方7cmで塗
装機の正面となる位置に、横750×縦1000mmの
大きさのステンレス製おとり板2を設置し、アースし
た。エアカーテン用吹き出しノズル1(スプレーイング
システムス社製)は、おとり板2の最上端に配置し、吹
き出し幅400mm、供給空気圧力3kg/cm2 でお
とり板と平行で鉛直方向に幅400mmのエアカーテン
を形成した。被塗物をコンベアと連動させて移動させな
がら、垂直レシプロケータ5に取り付けた回転ベル静電
塗装機6(岩田塗装機工業製「ESR−90」)を上下
動させながら被塗物にソルダレジストを塗装した。ベル
径70mmφとし、霧化条件は回転数15000rp
m、吐出量150cc/分、印加電圧は−40kvとし
た。エアカーテン上での塗料のスプレーパターンの有効
スプレー幅は400mmであった。上記のようにして被
塗物を正常な状態で塗装でき良好な塗膜を得ることがで
きた。
【0035】比較例1 エアカーテンを形成しない以外、上記実施例1と同様に
塗装を行った。この場合には、塗装開始直後に発生した
被塗物のおとり板への静電吸着により被塗物に正常な状
態で塗装ができず、良好な塗膜が得られなかった。また
実施例1に比べおとり板への塗料粒子の付着は多かっ
た。
【0036】実施例2 塗装方法が静電エアスプレーの場合の本発明の実施例の
一例(実施例2)のモデル図を図2に示す。
【0037】図2において、オーバーヘッドコンベアと
連動するハンガー3に、大きさ0.6×400×500
mmのクロメート処理した溶融亜鉛メッキ鋼板である平
板状被塗物4を30mm間隔で連続的に吊り下げた。ま
た、被塗物の通過位置より後方5cmで塗装機の正面と
なる位置に、大きさ横800×縦900mmの大きさの
アルミニウム製おとり板2を設置し、アースした。エア
カーテン用吹き出しノズル1(レクラー社製)は、おと
り板2の最上端に配置し、吹き出し幅500mm、供給
空気圧力5kg/cm2 でおとり板に沿うように幅50
0mmのエアカーテンを形成した。被塗物をコンベアと
連動させて移動させながら、垂直レシプロケータ5に取
り付けた静電エアスプレー7を上下動させながら被塗物
に熱硬化型アクリル−メラミン樹脂塗料を塗装した。静
電エアスプレーからの塗料吐出量は300cc/分、霧
化圧は3kg/cm2 とした。エアカーテン上での塗料
のスプレーパターンの有効スプレー幅は400mmであ
った。上記のようにして、被塗物を塗装したときエアス
プレーのあおりによる被塗物のふれ幅は20mm以内で
あり、正常な状態で塗装でき良好な塗膜を得ることがで
きた。
【0038】比較例2 エアカーテンを形成しない以外、上記実施例2と同様に
塗装を行った。この場合には、塗装時のエアスプレーの
あおりにより被塗物が大きく動き、おとり板に接触して
正常な状態で塗装ができず、良好な塗膜が得られなかっ
た。また実施例2に比べおとり板への塗料粒子の付着は
多かった。
【0039】実施例3 実施例2において、塗装方法として、静電エアスプレー
のかわりに静電塗装方式ではないエアレススプレーを用
いる以外は実施例2と同様に塗装を行った。エアレスス
プレーからの塗料吐出量は500cc/分、霧化液圧は
120kg/cm2 とした。エアカーテン上での塗料の
スプレーパターンの有効スプレー幅は400mmであっ
た。上記のようにして、被塗物を塗装したときエアレス
スプレーからの塗料粒子の衝撃による被塗物のふれ幅は
20mm以内であり、正常な状態で塗装でき良好な塗膜
を得ることができた。
【0040】比較例3 エアカーテンを形成しない以外、上記実施例3と同様に
塗装を行った。この場合には、塗装時のエアレススプレ
ーからの塗料粒子の衝撃により被塗物が大きく動き、お
とり板に接触して正常な状態で塗装ができず、良好な塗
膜が得られなかった。また実施例3に比べおとり板への
塗料粒子の付着は多かった。
【0041】
【発明の効果】本発明方法は、吊り下げられた平板状被
塗物を霧化塗装するにあたり、おとり板とエアカーテン
とを組合せることによって、塗装時における被塗物のあ
おりやふれを抑制し、被塗物を安定な状態で塗装でき、
被塗物が薄かったり、腰が弱い場合にも外観の良好な塗
膜を形成できるようにできたものである。また被塗物に
塗着せずに被塗物の裏面側に回った塗料粒子をエアカー
テンにより捕捉し除去する効果も有し、これによって塗
料粒子の付着による、おとり板やブース壁の汚染を低減
でき、これらの取換え回数や洗浄回数を減らすことがで
きる。
【0042】さらに本発明方法によると、乾燥工程を挟
まずに両面塗装が可能であり、加熱硬化する場合など焼
付け回数の低減を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】塗装方法が回転ベルを使用した静電塗装の場合
における本発明実施例の一例を示すモデル図である。
【図2】塗装方法が静電エアスプレーの場合における本
発明実施例の一例を示すモデル図である。
【符号の説明】
1…エアカーテン用ノズル 2…おとり板 3…ハンガー 4…平板状被塗物 5…レシプロケータ 6…回転ベル型静電塗装機 7…静電エアスプレーガン

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 吊り下げられた平板状被塗物を霧化塗装
    する方法であって、該被塗物の裏面側に非接触として、
    おとり板を該被塗物と対面配設し、該おとり板と被塗物
    との間にエアカーテンを形成させた状態で、平板状被塗
    物に塗料を霧化塗装することを特徴とする塗装方法。
  2. 【請求項2】 平板状被塗物が、コンベアで移動するハ
    ンガーに吊り下げられていることを特徴とする請求項1
    記載の塗装方法。
  3. 【請求項3】 エアカーテンが、ブロワ又はコンプレッ
    サから送られた上から下への空気の流れによって形成さ
    れ、該エアカーテンの位置が、霧化塗装された塗料のス
    プレーパターンの中心線上の位置であり、且つエアカー
    テンの幅が、該エアカーテン上での霧化塗装された塗料
    の有効スプレー幅以上であることを特徴とする請求項1
    又は2記載の塗装方法。
  4. 【請求項4】 塗料を、回転ベル又は回転ディスクを使
    用した静電塗装によって霧化塗装することを特徴とする
    請求項1〜3のいずれか一項に記載の塗装方法。
JP15255096A 1996-06-13 1996-06-13 平板状被塗物の塗装方法 Pending JPH10420A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000251695A (ja) * 1999-02-24 2000-09-14 Matsushita Electric Ind Co Ltd プラズマディスプレイパネルの製造方法
JP2018183718A (ja) * 2017-04-24 2018-11-22 株式会社明治機械製作所 塗装ブース

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JP2000251695A (ja) * 1999-02-24 2000-09-14 Matsushita Electric Ind Co Ltd プラズマディスプレイパネルの製造方法
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