JP2016002493A - 薄膜静電塗装装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】薄膜静電塗装装置は、ウェブ状の基材9を表面に保持可能なコンベア装置10と、コンベア装置10の上流側に基材9を供給する基材供給装置と、コンベア装置10の下流側から基材9を回収する基材回収装置と、コンベア装置10の中間部を包囲しかつコンベア装置10に沿って延びるハウジング40と、ハウジング40の一方の端部から他方の端部へと粉体6を供給する粉体供給装置42と、ハウジング40内に設置されて粉体6をコンベアベルト11の表面に保持された基材9に定着させる定着用電極44と、基材9の張力を制御する張力制御装置とを有する。
【選択図】図2
Description
正極および負極として用いられるシート状の電極は、アルミニウムあるいは銅を圧延した箔(ベース)の表面に、正極あるいは負極としての活物質の層を形成したものである。
このような湿式塗布法では、溶剤を蒸発させる工程が必須のため局所排気を必要とし、設備が大がかりになるだけでなく、湿式のため調合の際の粘度調整が活物質などの粉体材料の湿度の影響などを受けるため塗膜の安定性も十分でなかったことから、活物質、導電助材および結着材をベース上に粉体塗装する乾式塗布法が開発されている(特許文献1参照)。
これらの活物質、導電助材および結着材の粉末は、静電塗装にあたって加振器で加振されるとともに、電界印加用電極によりベースに対して正負逆に帯電され、静電気力によりベースに吸着される。そして、乾燥炉で過熱されることで、結着材が溶融されて活物質および導電助材がベース上に固定される。
なお、特許文献1には、予め活物質に結着材を溶融付着させて複合粉末としておき、これをベース上に粉体塗装することも記載されている。
これに対し、単一の粉体供給装置で十分な長さの塗装領域が得られるようにした装置も知られている(特許文献2参照)。
特許文献2の静電塗装装置では、長尺箱状のハウジング内に、塗装する金属板を垂直方向に配置し、ハウジング底部の粉体供給装置から粉体を吹き上げる構成とすることで、ハウジング内にさらされる金属板の表面に粉体の静電塗装を行うことができる。
このような薄膜は、それ自体の強度が低く、特許文献1においても張力が過剰になった場合に破断する可能性がある。
さらに、特許文献2のように、長い領域にわたってハウジング内にさらされた場合、ハウジング内の気流によって破断する可能性もある。
このため、特許文献1の静電塗装装置における粉体供給装置の簡素化を図るために、特許文献2を導入しようとしても、リチウムイオン電池用電極に用いられるアルミニウム箔や銅箔のような数十μm単位の薄膜に適用することが困難であった。
従って、本発明により、薄膜の静電塗装を安全に行うことができ、かつ薄膜静電塗装装置として特殊な構成等を用いることもなく、構成を簡素にすることができる。
このような本発明では、ウェブ状の基材の背面(塗装される表面とは反対側の面)を保持して姿勢を安定させ、確実な搬送を行うことができる。
このようなベルトコンベア装置を用いれば、ウェブ状の基材が、コンベアベルトの連続した表面で支持され、最も安定した支持を行うことができる。また、コンベアベルトが基材を載置し、等速で移動するため、基材とコンベアベルトとの間での摺動などが一切生じないようにできる。
このようなローラコンベア装置を用いれば、ウェブ状の基材を各ローラで支持するとともに、各ローラの周面と基材とを等速とすることで、基材とローラとの間での摺動などが一切生じないようにできる。このようなローラ間の弛みを支えるために、ローラ間に補助的なテーブルを設けてもよい。
ただし、コンベア装置の搬送方向は、垂直方向あるいは他の傾斜方向であってもよい。このような場合、基材がコンベア装置に確実に保持されるように、例えばコンベアベルトやテーブルの反対側から負圧吸引するなど、補助的な保持手段を適宜設けるようにしてもよい。
このような本発明では、基材供給装置や基材回収装置およびコンベア装置を利用することで、基材に張力を加えるための大がかりな装置を設置することなく、弛み検出器と制御装置とによる簡単な構成で張力制御装置を形成することができる。
このような本発明では、ハウジングの下流側から送り出された基材を、加熱装置で加熱することにより、ハウジング内で基材に定着された粉体を密実化し、安定した状態で固定させることができる。
本発明において、粉体除電装置による粉体の除電とは、粉体を、ハウジング内に設置された定着用電極と同じ極性(ハウジング内の基材とは逆極性)に帯電させることである。
このような本発明では、基材に定着される粉体は、粉体除電装置で除電される。これにより、ハウジング内の基材に定着される粉体を所期の極性に揃えることができ、逆極性の粉体の混入による定着不良を回避し、安定した静電塗装を行うことができる。
一方、除電用電極パネルによれば、ハウジングの下流側に送り出された基材の表面に対して除電を行う。当該基材の表面には、ハウジング内で既に粉体が定着されているが、一部の逆極性の粉体は基材の表面に十分に近接しない不安定な状態となっていることがある。これに対し、後から除電を行うことで、全ての粉体が基材に近接できるようになり、安定した状態とすることができる。
このような本発明では、攪拌手段でハウジングの内部のガスを攪拌することで、粉体をガスとともに巻き上げ、十分に帯電させることができる。
これに対し、攪拌手段でハウジング内部のガスを撹拌することで、帯電が不十分な粉体を巻き上げ、定着用電極により十分に帯電させることで、基板上に静電吸引させることができる。
また、攪拌手段が加圧ガスを噴射する構成であれば、機械的な可動部分がないため、粉体が接触する状態でも安定した動作を維持することができ、保守性を高めることができるとともに、機構的にも簡略で設備コストも低減できる。
なお、本発明においては、前述した加圧ガス噴射式の攪拌手段以外にも、ハウジング内で回転する羽根車、揺動する攪拌板、振動式の攪拌部材などを利用してもよい。
このような本発明では、一連の基材に対して複数の静電塗装を行うことができる。このため、同じ粉体による静電塗装を複数回繰り返すことで、塗膜の厚膜化を行うことができる。また、異なる粉体による静電塗装を順次行うことで、基材に複層塗膜を形成することもできる。
このような本発明では、コンベア装置を上下方向に重ねることにより、設備としての占有床面積を抑制することができる。また、コンベア装置が水平に配置されることで、コンベア装置による基材の保持を自重により安全に行うことができる。
このような本発明では、コンベア装置が縦方向に配置されることで、設備としての占有床面積をさらに抑制することができる。
このような基材を反転させて順次静電塗装する構成は、前述した2つのコンベア装置を上下に重ねる配置または縦方向に並べる配置を利用して簡単に実現できる。
その結果、ハウジングを通過した基材には、マスキングベルトの塗装パターンに対応した粉体の塗膜を形成することができる。
従って、本発明により、薄膜の静電塗装を安全に行うことができ、かつ薄膜静電塗装装置として特殊な構成等を用いることもなく、構成を簡素にすることができる。
〔第1実施形態〕
図1から図4には、本発明の第1実施形態が示されている。
図1から図3に示す本実施形態の薄膜静電塗装装置1は、図4に示すウェブ状の基材9の表面に静電塗装による塗膜8を形成し、塗膜つき基材7を製造するものである。
塗膜8は、前述したリチウムイオン電池用電極の電極層となるものであり、活物質(導電助材を含む)の粉末と結着材の粉末とを混合し、得られた混合粉末を粉体6(図2および図3参照)として静電塗装することにより基材9の表面に定着させ、さらに加熱およびプレスすることで基材9に固定される。
ベルトコンベア装置10は、前述した基材9を上面に保持するコンベアベルト11を有する。
コンベアベルト11は、ステンレス製のエンドレスベルトなどであり、フレーム12に支持された上流側ローラ13(図中右側)と下流側ローラ14(図中左側)との間に掛け渡されており、基材9を保持する上面が水平に配置されている。
駆動モータ15でコンベアベルト11を送ることで、その上面に保持されたウェブ状の基材9が上流側(図中右側)から下流側(図中左側)へと送られる。
ベルトコンベア装置10の下流側には、基材9を回収する基材回収装置30(図1左端)が設置されている。
ベルトコンベア装置10の途中には、ハウジング40および加熱装置50が設置されている。
ベルトコンベア装置10と基材回収装置30との間には、基材引込装置90、弛み検出器60Bおよびプレス装置70が設置されている。
制御装置99は、一般的なパーソナルコンピュータ装置で構成され、予め設定されたプログラムに基づいて動作し、薄膜静電塗装装置1の各部の動作制御を行う。動作制御の内容としては、ハウジング40における静電塗装動作の制御、加熱装置50における加熱制御とともに、ベルトコンベア装置10、基材供給装置20、基材回収装置30、プレス装置70、基材引込装置90による基材9の搬送の制御が含まれる。
具体的には、各区間Rc,Rpに設置された弛み検出器60A,60Bで検出される基材9の弛みに基づいて、該当するベルトコンベア装置10、基材供給装置20、基材回収装置30、プレス装置70、基材引込装置90の動作速度を調整し、これにより各区間Rc,Rpの基材9(あるいは基材7)の弛みあるいは張力を最適な状態に維持する。
コイル21は着脱式とされ、基材9が全て引き出されたコイル21を取り外し、基材9が巻かれたコイル21を装着することで、基材9の供給を継続することができる。
コイル21には駆動モータ22が接続され、基材9の送り出しに適した回転速度となるようにコイル21の回転を制御することができる。
このような基材供給装置20は、類似の機能を有する印刷機あるいは金属薄板製造装置で用いられる着脱式のコイル支持装置を参照して適宜構成すればよい。
コイル31は着脱式とされ、基材9が所定量巻き取られたコイル31を取り外し、新たな空のコイル31を装着することで、基材9の回収を継続することができる。
コイル31には駆動モータ32が接続され、基材9の巻き取りに適した回転速度となるようにコイル31の回転を制御することができる。
このような基材回収装置30は、類似の機能を有する印刷機あるいは金属薄板製造装置で用いられる着脱式のコイル支持装置を参照して適宜構成すればよい。
ローラ61,62は、それぞれ周面の最高位置が基材9の搬送経路と同レベルに配置されている。ローラ63は、本実施形態ではローラ61,62から下方に変位して設置され、揺動式のアーム64を介して軸を支持されており、アーム64の揺動によりローラ63は軸位置が昇降し、ローラ61,62に対する距離が変動する。アーム64には、その揺動を検出する変位検出器65が設置されている。
従って、弛み検出器60A,60Bにおいては、変位検出器65で検出されたローラ63の上下変位に基づいて、基材7の弛みの増減を検出することができる。検出された基材7の弛みは、制御装置99に送信される。
ローラ91,92は、それぞれ周面の最高位置が基材9の搬送経路と同レベルに配置されている。ローラ93は、本実施形態ではローラ91,92から下方に変位して設置されたサクションロール等で構成され、伸縮機構94で高さ調整可能である。
ローラ93には駆動モータ95が接続され、制御装置99からの指令に基づく回転速度でローラ93を回転駆動することができる。
続いて、基材引込装置90から送り出された基材9は、弛み検出器60Bを経てプレス装置70に搬送され、基材回収装置30に回収される(プレス区間Rp)。
以下、各区間Rc,Rpに配置されたハウジング40、加熱装置50およびプレス装置70について説明する。
図2および図3に示すように、ハウジング本体41は、コンベアベルト11に沿って延びる箱状とされ、一面が開口されるとともに、この開口をコンベアベルト11が塞ぐように配置されている。従って、コンベアベルト11の上面に保持された基材9は、ハウジング40を通過する際に、ハウジング本体41の開口から内部空間に露出される。
ハウジング本体41の上流側には粉体回収装置43が設置されている。
ハウジング本体41の内部には静電塗装用の定着用電極44が複数配列されている。
ハウジング本体41の内部には、前述した開口に沿ってハウジング本体41の長手方向に延びる攪拌用ダクト45が設置されている。
粉体供給装置42は、内部に粉体6を貯留するとともに粉体定量切出し装置を有するタンク421と、このタンク421からハウジング本体41の下流側端部に連続する供給ダクト422と、タンク421内の粉体6を搬送ガスで巻き上げて供給ダクト422へと送り出す送出ポンプ(図示省略)とを備えている。
なお、粉体供給装置42は、既存の静電塗装装置の粉体供給部分を適宜流用することができ、粉体6の貯留に先立って粉体6の成分調整あるいは粉体6の形状処理も併せて行えるようにしてもよい。
粉体回収装置43は、内部に粉体6を貯留するタンク431と、このタンク431からハウジング本体41の上流側端部に連続する回収ダクト432とを有し、タンク431には回収ダクト432を通してハウジング本体41の上流側から余剰の粉体6を含む搬送ガスを吸引する吸引ポンプ(図示省略)が設置されている。
なお、粉体回収装置43は、既存の静電塗装装置の粉体回収部分を適宜流用することができ、回収した粉体6および搬送ガスの再利用、排出にあたっての塵埃濾過処理なども併せて行えるようにしてもよい。
このために、定着用電極44は、基材9が露出されるハウジング本体41の開口に沿って、縦横に複数が配列されている。
それぞれの定着用電極44には、電源装置441が接続され、粉体6に対する帯電が行われるように構成されている。
攪拌用ダクト45は、ハウジング本体41の開口の辺縁のうちハウジング本体41の長手方向に沿った両側の辺縁に一対で配置されている。
攪拌用ダクト45には、外部の加圧ガスを供給するガス供給装置451が接続されているとともに、攪拌用ダクト45内のガスをハウジング本体41内に噴射する多数の噴射ノズル452が設置されている。
このジェット453により、ハウジング本体41内を流れる搬送ガスが攪拌され、これに含まれる粉体6が巻き上げられてその沈降が防止される。
このような粉体除電装置46により、粉体供給装置42の供給ダクト422からハウジング本体41に供給される粉体6は、除電用電極461の近傍を通過する際に、一様に基材9とは逆極性となるように除電される。
加熱装置50は、ハウジング40の下流側でコンベアベルト11を包囲する加熱装置本体51を有する。加熱装置本体51の内部には、コンベアベルト11の表面側上方に基材9の搬送方向に沿ってヒータ(図示省略)が設置され、コンベアベルト11に保持された基材9およびその表面に定着された粉体6の層を加熱する。この加熱により、粉体6のバインダ成分が相互に結合し、塗膜8として基材9の表面に固定され、塗膜つき基材7が形成される。
ベルトコンベア装置10から引き出された基材7は、基材引込装置90、弛み検出器60Bおよびプレス装置70を順次経由して基材回収装置30に回収される。
このために、プレス装置70は、弛み検出器60Bから送り出された基材7を上下から挟む一対の加圧ロール71,72を有し、下側の加圧ロール72を回転駆動する駆動モータ73を有する。
一対の加圧ロール71,72は、相互の間隔を微調整可能に支持され、この間隔調整により基材7に対する加圧状態を調整することができる。そして、駆動モータ73で加圧ロール72が回転されることで、これに転動する基材7を適切に送ることができる。
プレス装置70から送り出された基材7は、ローラ74を経て基材回収装置30へと送られ、コイル31に巻き取られて回収される。
本実施形態の薄膜静電塗装装置1では、コンベアベルト11の上流側に基材供給装置20からウェブ状の基材9が供給され、供給された基材9はベルトコンベア装置10により搬送される。
そして、ベルトコンベア装置10で搬送される基材9には、ハウジング40内を通過する間に、粉体供給装置42からの粉体6が、定着用電極44により定着され、これにより静電塗装が行われる。静電塗装により塗膜8が形成された基材7は、ベルトコンベア装置10の下流側から送り出され、加熱装置50での加熱およびプレス装置70でのプレス加工を経て、基材回収装置30に回収される。
これにより、基材回収装置30には、図4に示すような、基材9の表面に粉体6の塗膜8が形成された基材7を得ることができる。
従って、本発明により、薄膜の静電塗装を安全に行うことができ、かつ薄膜静電塗装装置として特殊な構成等を用いることもなく、構成を簡素にすることができる。
また、ベルトコンベア装置10と基材回収装置30との間に弛み検出器60Bを設置し、検出される基材7の弛みに応じてベルトコンベア装置10、プレス装置70および基材回収装置30の回転駆動を制御するようにしたため、ベルトコンベア装置10からプレス装置70までの間の距離が長くても基材7の弛みを適切な状態とすることができる。
この際、プレス装置70とベルトコンベア装置10との間に基材引込装置90を設置したので、前述した張力制御を、基材供給装置20から基材引込装置90までの塗布区間Rcと、基材引込装置90から基材回収装置30までのプレス区間Rpとに分離することができる。そして、各区間Rc,Rpには、それぞれ基材9の弛みを検出する弛み検出器60A,60Bを設けている。
この際、粉体供給装置42によりハウジング40の下流側の端部からハウジング本体41内へと粉体6を供給するようにしたため、上流側の端部に至る長い距離にわたって気流に載った粉体6とコンベアベルト11表面の基材9とを接触させることができる。従って、ハウジング40の全長を有効に利用できるため、ハウジング40の全長を最小限に抑えることができ、装置の小型化にも有効である。
図6において、粉体6が「−」極性に統一されていれば、全ての「−」極性の粉体6は基材9に静電吸着され、平坦で一様な塗膜8が形成された基材7を得ることができる。
さらに、本実施形態では、ハウジング40の下流側に、基材9に定着された粉体6の塗膜8を固定するための加熱装置50やプレス装置70を設置したため、塗膜8を強固なものとすることができ、基材7を安定しかつ堅牢なものとすることができる。
図7には、本発明の第2実施形態が示されている。
本実施形態の薄膜静電塗装装置1Aは、前述した第1実施形態の薄膜静電塗装装置1と同様な構成を含んでいる。このため、同様な構成については同じ符号で示し、重複する説明はこれを省略する。
前述した第1実施形態の薄膜静電塗装装置1では、コンベアベルト11を有するベルトコンベア装置10を用いていた。これに対し、本実施形態の薄膜静電塗装装置1Aでは、複数のローラ11Aが配列されたローラコンベア装置10Aが用いられている。
なお、ローラコンベア装置10Aでは、基材9はローラ11Aの最も高い位置で支持されるが、その間の部分は支持が得られず、重力により沈下して弛みを生じることになる。このため、ローラ11Aを小径とし、相互の間隔をなるべく小さくすることが望ましい。
図8には、本発明の第3実施形態が示されている。
本実施形態の薄膜静電塗装装置1Bは、前述した第1実施形態の薄膜静電塗装装置1と同様な構成を含んでいる。このため、同様な構成については同じ符号で示し、重複する説明はこれを省略する。
前述した第1実施形態の薄膜静電塗装装置1では、コンベアベルト11を有するベルトコンベア装置10を用いていた。これに対し、本実施形態の薄膜静電塗装装置1Bでは、複数のローラ11Aが配列され、かつ各ローラ11Aの間に補助テーブル11Bを有するローラコンベア装置10Bが用いられている。
本実施形態のローラコンベア装置10Bにおいて、補助テーブル11Bは、各ローラ11Aの間に設置され、その表面の高さはローラ11Aの最も高い位置、つまり基材9の裏面高さに合わせて固定されている。
また、補助テーブル11Bの表面には、全面にPTFE(4フッ化エチレン樹脂)のコーティングまたはシート貼付が施されている。
このようなローラコンベア装置10Bを用いた薄膜静電塗装装置1Bによっても、前述した第1実施形態と同様な効果を得ることができる。
図9には、本発明の第4実施形態が示されている。
本実施形態の薄膜静電塗装装置1Cは、前述した第1実施形態の薄膜静電塗装装置1と同様な構成を含んでいる。このため、同様な構成については同じ符号で示し、重複する説明はこれを省略する。
前述した第1実施形態の薄膜静電塗装装置1では、コンベアベルト11を有するベルトコンベア装置10を用いていた。これに対し、本実施形態の薄膜静電塗装装置1Cでは、摺動式コンベア装置10Cの全長に及ぶテーブル11Cを有する摺動式コンベア装置10Cが用いられている。
このような摺動式コンベア装置10Cを用いた薄膜静電塗装装置1Cによっても、前述した第1実施形態と同様な効果を得ることができる。
図10には、本発明の第5実施形態が示されている。
本実施形態は、前述した第1実施形態の薄膜静電塗装装置1と同様な構成を含んでいる。このため、同様な構成については同じ符号で示し、重複する説明はこれを省略する。
前述した第1実施形態の薄膜静電塗装装置1では、粉体除電装置46として、供給ダクト422に設置された除電用電極461と、この除電用電極461に高電圧を印加する電源装置462とを有する構成としていた。これに対し、本実施形態では、粉体除電装置46として、除電エア発生装置463および除電エア供給ダクト464を用いている。
除電エア供給ダクト464は、除電エア発生装置463と供給ダクト422のハウジング40側端近傍とを連結し、供給ダクト422内に除電エアを供給する。
このような本実施形態によっても、前述した第1実施形態と同様な効果を得ることができる。
図11には、本発明の第6実施形態が示されている。
本実施形態は、前述した第1実施形態の薄膜静電塗装装置1と同様な構成を含んでいる。このため、同様な構成については同じ符号で示し、重複する説明はこれを省略する。
前述した第1実施形態の薄膜静電塗装装置1では、粉体除電装置46として、供給ダクト422に設置された除電用電極461と、この除電用電極461に高電圧を印加する電源装置462とを有する構成としていた。本実施形態では、さらに、前述した第5実施形態と同様な除電エア発生装置463および除電エア供給ダクト464が追加されている。
さらに、除電エア発生装置463の高電圧源として、電源装置462を利用することができる。
図12には、本発明の第7実施形態が示されている。
本実施形態は、前述した第1実施形態の薄膜静電塗装装置1と同様な構成を含んでいる。このため、同様な構成については同じ符号で示し、重複する説明はこれを省略する。
前述した第1実施形態の薄膜静電塗装装置1では、粉体除電装置46として、供給ダクト422に設置された除電用電極461と、この除電用電極461に高電圧を印加する電源装置462とを有する構成としていた。これに対し、本実施形態では、ハウジング40の下流側から送り出された基材9の表面に対向設置された除電用電極パネル465を備えている。
このような除電用電極パネル465により、ハウジング40の下流側から送り出された基材9の表面に定着されている粉体6の除電を行うことができる。
これに対し、除電用電極パネル465により、後から除電を行うことで、全ての粉体6が所期の極性となるように除電され、基材9に近接できるようになり(図6参照)、塗膜8を安定した状態とすることができる。
図13には、本発明の第8実施形態が示されている。
本実施形態の薄膜静電塗装装置2は、前述した第1実施形態の薄膜静電塗装装置1と同様な構成を含んでいる。このため、同様な構成については同じ符号で示し、重複する説明はこれを省略する。
前述した第1実施形態の薄膜静電塗装装置1では、静電塗装を行うハウジング40がベルトコンベア装置10の途中に1つ設置されていた。これに対し、本実施形態の薄膜静電塗装装置2では、ベルトコンベア装置10の途中には2つのハウジング40が直列に設置されている。
また、薄膜静電塗装装置2の他の構成であるベルトコンベア装置10、基材供給装置20、基材回収装置30、加熱装置50、弛み検出器60A,60Bおよびプレス装置70は、それぞれ前述した第1実施形態の薄膜静電塗装装置1における各々と同一である。
なお、ベルトコンベア装置10は、ハウジング40を2つ設置する分、前述した第1実施形態よりも全長が長く形成されている。
このため、同じ粉体6による静電塗装を2回繰り返すことで、基材9に形成される塗膜8の厚膜化を行うことができる。
また、異なる粉体6による静電塗装を順次行うことで、基材9に複層塗膜を形成することもできる。
なお、本実施形態においても、前述した第1実施形態と同様に、塗布区間Rcおよびプレス区間Rpにおいて、それぞれ張力制御を行うことができる。
例えば、2つのベルトコンベア装置10を用い、第1のベルトコンベア装置10の下流側に基材9が一連となるように第2のベルトコンベア装置10を設置し、上流側にある第1のベルトコンベア装置10に第1のハウジング40を設置し、下流側にある第2のベルトコンベア装置10に第2のハウジング40および加熱装置50を設置してもよい。
このように、第1および第2のベルトコンベア装置10を用いる場合、各々を個別の塗布区間(第1および第2の塗布区間)に分け、各々で個別に張力制御を行うことが望ましい。
この場合、第1および第2の塗布区間の間には、基材引込装置90を追加し、かつ各区間の1つは弛み検出器60A,60B等を配置し、制御装置99で区間別の制御を行うようにする。
図14には、本発明の第9実施形態が示されている。
本実施形態の薄膜静電塗装装置3は、前述した第1実施形態の薄膜静電塗装装置1と同様な構成を含んでいる。このため、同様な構成については同じ符号で示し、重複する説明はこれを省略する。
前述した第1実施形態の薄膜静電塗装装置1では、静電塗装を行うハウジング40およびベルトコンベア装置10がそれぞれ1つ設置されていた。これに対し、本実施形態の薄膜静電塗装装置3では、ベルトコンベア装置10、ハウジング40および加熱装置50のセットが2組、搬送経路の上流側および下流側となるように直列に設置されているとともに、構造的には各セットが下段および上段となる二段構成とされている。
第1の基材引込装置90Aから引き出された基材9は、第2のセット(第2の弛み検出器60B、第2のベルトコンベア装置10、第2のハウジング40および第2の加熱装置50)を通り、第2の基材引込装置90Bに引き取られる。
第2の基材引込装置90Bから引き出された基材9は、第3の弛み検出器60Cを通り、プレス装置70を経て、基材回収装置30に回収される。
制御装置99は、第1の弛み検出器60Aで検出される基材9の弛みに基づいて、第1の塗布区間Rc1に設置されている各部(基材供給装置20、第1のベルトコンベア装置10、第1の基材引込装置90A)の駆動速度を制御する。
さらに、制御装置99は、第3の弛み検出器60Cで検出される基材9の弛みに基づいて、プレス区間Rpに設置されている各部(第2の基材引込装置90B、プレス装置70、基材回収装置30)の駆動速度を制御する。
また、薄膜静電塗装装置3の他の構成であるベルトコンベア装置10、基材供給装置20、基材回収装置30、加熱装置50、プレス装置70、弛み検出器60A,60Bおよび基材引込装置90は、それぞれ前述した第1実施形態の薄膜静電塗装装置1における各々と同様である。
なお、弛み検出器60Cは、2組のベルトコンベア装置10を用いるために追加されたものであり、前述した上下の二段構成とするために、ローラ61,62の配置を変更して高さの違いを出せるように構成されている。
また、第1および第2の基材引込装置90A,90B、第2の弛み検出器60B、第2のセットのベルトコンベア装置10、ハウジング40および加熱装置50は、フレーム12の上方に掛け渡された上段のフレーム16に支持されている。
このような本実施形態では、第1のセット(下段のベルトコンベア装置10、ハウジング40および加熱装置50)から送り出された基材9は、上段に送られる際に折り返され、第2のセット(上段のベルトコンベア装置10、ハウジング40および加熱装置50)に対し、表裏を反転させた状態で導入される。
とくに、2組みのベルトコンベア装置10およびハウジング40を、上下2段に設置しているが、各々を第1の塗布区間Rc1および第2の塗布区間Rc2として個別に張力制御を行うことができる。
さらに、ベルトコンベア装置10で搬送される一連の基材9に対して、第1のハウジング40および第2のハウジング40により、基材7の表面および裏面にそれぞれ静電塗装を順次行うことができる。
このため、本実施形態により、基材9の表裏何れにも塗膜8が形成された基材7を形成することができる。
また、第1のセットおよび第2のセットは、上段および下段となる二段構成としたため、それぞれベルトコンベア装置10、ハウジング40および加熱装置50を有するものとしても、設備としての占有床面積を抑制することができる。
本実施形態では、第1のセットを通過した基材9が反転して第2のセットに導入されるように配置したため、基材9の表裏に粉体6の静電塗装を順次行うことができ、表裏に塗膜8が形成された基材7を形成することができる。
図15には、本発明の第10実施形態が示されている。
本実施形態の薄膜静電塗装装置4は、前述した第1実施形態の薄膜静電塗装装置1と同様な構成を含んでいる。このため、同様な構成については同じ符号で示し、重複する説明はこれを省略する。
前述した第1実施形態の薄膜静電塗装装置1では、静電塗装を行うハウジング40およびベルトコンベア装置10がそれぞれ1つ設置されていた。これに対し、本実施形態の薄膜静電塗装装置4では、弛み検出器60A,60B、ベルトコンベア装置10、ハウジング40、加熱装置50および基材引込装置90A,90Bのセットが2組、搬送経路の上流側および下流側となるように直列に設置されているとともに、構造的には各セットがそれぞれ縦方向に配置され、各々が互いに隣接して平行に設置されている。
フレーム17に支持された第1および第2のセットのベルトコンベア装置10、ハウジング40および加熱装置50は、縦方向に設置されることに伴って一部第1実施形態とは異なる構成とされている。第1および第2の弛み検出器60A,60B、第1および第2の基材引込装置90A,90Bは前述した第1実施形態あるいは第9実施形態と同様である。
第2のセットのベルトコンベア装置10は、フレーム17の中心より図中右寄りに支持され、上端が上流側とされている。第2のセットのハウジング40はベルトコンベア装置10の上方から中間にかけて設置され、第2のセットの加熱装置50はハウジング40の下流側となるベルトコンベア装置10の下端寄りに設置されている。
ただし、本実施形態のハウジング40は、縦方向に設置されて粉体6の沈降はハウジング40の長手方向となるため、攪拌手段である攪拌用ダクト45(図2参照)等は設置されていない。
また、第1のセットのハウジング40では、内部を流れる粉体6を含む気流がベルトコンベア装置10で搬送される基材9と逆向き(第1実施形態と同様)となるが、第2のセットのハウジング40では、上部から粉体6が供給されて気流に乗って下方へと流れており、ベルトコンベア装置10で搬送される基材9と同じ方向であり、第1実施形態とは反対向きに設定されている。
基材供給装置20は、第1のセットのベルトコンベア装置10の下端近傍には、フレーム17に支持されている。
基材供給装置20のコイル21から引き出された基材9は、第1のセットのベルトコンベア装置10のコンベアベルト11の上流側に供給され、コンベアベルト11に保持されて第1のハウジング40および第1の加熱装置50を通過し、第1のベルトコンベア装置10の上端に至る。
第2のベルトコンベア装置10から引き出された基材9(静電塗装された基材7)は、再び水平に送られ、フレーム17の外へ引き出されて弛み検出器60およびプレス装置70を経て基材回収装置30に回収される。
このため、本実施形態により、表裏何れにも塗膜8が形成された基材9を形成することができる。
また、第1のセットおよび第2のセットは、それぞれ縦方向に設置され、互いに並列に起立した状態とされるため、それぞれベルトコンベア装置10、ハウジング40および加熱装置50を有するものとしても、各セットはその長さよりも小さな占有床面積でよいから、設備全体を一層小型化することができる。
図16から図19には、本発明の第11実施形態が示されている。
本実施形態の薄膜静電塗装装置5は、前述した第1実施形態の薄膜静電塗装装置1と同様な構成を含んでいる。このため、同様な構成については同じ符号で示し、重複する説明はこれを省略する。
前述した第1実施形態の薄膜静電塗装装置1では、ベルトコンベア装置10の途中に設置されたハウジング40により、基材9の表面の辺縁余白を除いて全面に塗膜8が形成されていた(図4参照)。
これに対し、本実施形態の薄膜静電塗装装置5では、図19に示すような矩形の区画に塗膜8が形成された基材7を形成する。このために、本実施形態の薄膜静電塗装装置5では、基材9に粉体6を静電塗装する際に、図18に示すようなマスクパターン811を有するマスキングベルト81を用いる。
さらに、本実施形態の薄膜静電塗装装置5は、ベルトコンベア装置10の上面側に、前述したマスキングベルト81を含むベルトコンベア装置80を備えている。
ベルトコンベア装置10は、基本的に第1実施形態と同様に構成されているが、加熱装置50の上部がベルトコンベア装置80に干渉しないように、下流側の半分が傾斜配置されている。
また、ハウジング40は、図17に示すように、基本的に第1実施形態(図2および図3参照)と同様に構成されているが、ハウジング本体41と基材9との間に、マスキングベルト81が導入されるように構成されている。
このうち、ローラ82,83は周面の下端がベルトコンベア装置10のコンベアベルト11の水平な表面の延長線上に配置され、これらのローラ82,83の間ではマスキングベルト81がコンベアベルト11の表面に密接するように沿って配置される。
また、ローラ82〜85のうち何れかには駆動モータ(図示省略)が接続され、マスキングベルト81は密接するコンベアベルト11と等速で送られるように駆動される。
このため、ハウジング本体41内の空間に曝されるのは基材9の表面のうちマスクパターン811(図18参照)から露出する部分に限定され、当該部分だけに粉体6が静電塗装され、基材9の表面には同パターンを写した矩形の塗膜8が形成され、これにより基材7とされる(図19参照)。
この際、ハウジング40では、基材9の表面に定着される粉体6がマスキングベルト81で限定され、マスクパターン811に対応した形状の塗膜8を有する基材7を形成することができる。
本発明は、前述した各実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形等は本発明に含まれるものである。
前記実施形態では、ベルトコンベア装置10のコンベアベルト11として、上流側ローラ13と下流側ローラ14との間に掛け渡されたエンドレスベルトを用いたが、エンドレスでないコンベアベルトを上流側ロールから引き出して下流側ロールに巻き取るような構成としてもよい。
前述した各実施形態では、ハウジング40の下流側に、基材9に定着された粉体6を固定するための加熱装置50やプレス装置70を設置したが、これらは適宜変更ないし省略してもよい。
さらに、攪拌用ダクト45は必須ではなく、ハウジング本体41の側壁に多数の噴射ノズル452を直接形成し、各々に加圧ガスを供給して噴射させてもよい。
前述した各実施形態では、攪拌手段として加圧ガスを噴射する構成を採用したが、ハウジング40内で回転する羽根車、揺動する攪拌板、振動式の攪拌部材などを利用してもよい。
6,6A…粉体
7,9…基材
8…塗膜
10…ベルトコンベア装置
11…コンベアベルト
12,16,17…フレーム
13…上流側ローラ
14…下流側ローラ
10A,10B…ローラコンベア装置
11A…ローラ
11B…補助テーブル
10C…コンベア装置
11C…テーブル
20…基材供給装置
21…コイル
22…駆動モータ
30…基材回収装置
31…コイル
32…駆動モータ
40…ハウジング
41…ハウジング本体
42…粉体供給装置
421…タンク
422…供給ダクト
43…粉体回収装置
431…タンク
432…回収ダクト
44…定着用電極
441…電源装置
45…攪拌用ダクト
451…ガス供給装置
452…噴射ノズル
453…ジェット
46…粉体除電装置
461…除電用電極
462…電源装置
463…除電エア発生装置
464…除電エア供給ダクト
465…除電用電極パネル
50…加熱装置
51…加熱装置本体
60A,60B…検出器
61,62,63…ローラ
64…アーム
65…変位検出器
70…プレス装置
71,72…加圧ロール
73…駆動モータ
80…ベルトコンベア装置
81…マスキングベルト
811…マスクパターン
82,83,84,85…ローラ
90,90A,90B…基材引込装置
91,92,93…ローラ
94…伸縮機構
95…駆動モータ
99…張力制御装置を兼ねる制御装置
Claims (14)
- ウェブ状の基材を保持可能なコンベア装置と、
前記コンベア装置の上流側に前記基材を供給する基材供給装置と、
前記コンベア装置の下流側から前記基材を回収する基材回収装置と、
前記コンベア装置の中間部を包囲しかつ前記コンベア装置に沿って延びるハウジングと、
前記ハウジングの一方の端部から他方の端部へと粉体を供給する粉体供給装置と、
前記ハウジングの内部に設置されて前記粉体を前記コンベア装置に保持された前記基材に定着させる定着用電極と、
前記基材の張力を制御する張力制御装置と、を有することを特徴とする薄膜静電塗装装置。 - 請求項1に記載した薄膜静電塗装装置において、
前記コンベア装置は、ベルトコンベア装置、ローラコンベア装置、ローラの間に補助的なテーブルが介装されたローラコンベア装置、摺動式のテーブルのいずれかであることを特徴とする薄膜静電塗装装置。 - 請求項1または請求項2に記載した薄膜静電塗装装置において、
前記張力制御装置は、前記基材の弛みを検出する弛み検出器と、前記弛み検出器で検出された前記基材の弛みに基づいて、前記基材を駆動する装置を制御する制御装置と、を有することを特徴とする薄膜静電塗装装置。 - 請求項1から請求項3のいずれか一項に記載した薄膜静電塗装装置において、
前記コンベア装置と前記基材回収装置との間にはプレス装置が設置され、
前記プレス装置と前記コンベア装置との間には基材引込装置が設置され、
前記制御装置は、前記基材供給装置から前記基材引込装置までの塗布区間と、前記基材引込装置から前記基材回収装置までのプレス区間との各々で個別に張力制御を行うことを特徴とする薄膜静電塗装装置。 - 請求項1から請求項4のいずれか一項に記載した薄膜静電塗装装置において、
前記ハウジングの下流側から送り出された前記基材を加熱する加熱装置を有することを特徴とする薄膜静電塗装装置。 - 請求項1から請求項5のいずれか一項に記載した薄膜静電塗装装置において、
前記基材に定着される前記粉体の除電を行う粉体除電装置を有することを特徴とする薄膜静電塗装装置。 - 請求項6に記載した薄膜静電塗装装置において、
前記粉体除電装置は、前記粉体供給装置から前記ハウジングに至る供給ダクト中に設置されて前記供給ダクトを通過する前記粉体の除電を行う除電用電極、予め除電された空気を前記供給ダクト中に合流させる除電エア発生装置、前記ハウジングの下流側の前記基材の表面に対向設置された除電用電極パネル、またはこれらの組み合わせであることを特徴とする薄膜静電塗装装置。 - 請求項1から請求項7のいずれか一項に記載した薄膜静電塗装装置において、
前記ハウジングの内部には、前記ハウジングの内部のガスを攪拌する攪拌手段が設置されていることを特徴とする薄膜静電塗装装置。 - 請求項8に記載した薄膜静電塗装装置において、
前記攪拌手段は、前記ハウジングの長手方向に延びる攪拌用ダクトと、前記攪拌用ダクトの内部に加圧ガスを供給するガス供給装置と、前記攪拌用ダクトの内部のガスを前記ハウジングの内部に噴射する多数の噴射ノズルとを備えていることを特徴とする薄膜静電塗装装置。 - 請求項1から請求項9のいずれか一項に記載した薄膜静電塗装装置において、
一連の前記基材の途中に複数の前記ハウジングが設置され、
複数の前記ハウジングにそれぞれ前記粉体供給装置および前記定着用電極が設置されていることを特徴とする薄膜静電塗装装置。 - 請求項1から請求項9のいずれか一項に記載した薄膜静電塗装装置において、
一連の前記基材の途中に複数の前記コンベア装置が設置され、
複数の前記コンベア装置にはそれぞれ前記ハウジング、前記粉体供給装置および前記定着用電極が設置されているとともに、
複数の前記コンベア装置はそれぞれ水平に配置され、前記コンベア装置の何れかが他の前記コンベア装置の上方に設置されていることを特徴とする薄膜静電塗装装置。 - 請求項1から請求項9のいずれか一項に記載した薄膜静電塗装装置において、
一連の前記基材の途中に複数の前記コンベア装置が設置され、
複数の前記コンベア装置にはそれぞれ前記ハウジング、前記粉体供給装置および前記定着用電極が設置されているとともに、
複数の前記コンベア装置はそれぞれ縦方向に配置され、各々が互いに隣接して平行に設置されていることを特徴とする薄膜静電塗装装置。 - 請求項1から請求項12のいずれか一項に記載した薄膜静電塗装装置において、
一連の前記基材の途中に少なくとも2つの前記コンベア装置が設置され、
上流側の前記コンベア装置を通過した前記基材が反転して下流側の前記コンベア装置に導入されるように配置されていることを特徴とする薄膜静電塗装装置。 - 請求項1から請求項13のいずれか一項に記載した薄膜静電塗装装置において、
前記ハウジングにはマスキング装置が設置され、
前記マスキング装置は前記基材の表面をマスキングするマスキングベルトを有し、
前記マスキングベルトには前記基材の表面を前記ハウジングの内部に露出させる塗装パターンが形成されているとともに、
前記マスキングベルトは、前記基材を挟んで前記コンベア装置で搬送される前記基材の表面に沿って張られ、前記基材と同期して移動されることを特徴とする薄膜静電塗装装置。
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