JPH03235687A - 外乱抑圧制御システム - Google Patents
外乱抑圧制御システムInfo
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- Feedback Control In General (AREA)
Abstract
め要約のデータは記録されません。
Description
等における高性能駆動の回転制御システムの回転ムラを
低減する技術に関するものである。
テープ走行駆動のためのキャプスタン制御装置における
モータ制御方式として、モータに取り付けられた回転位
相検出器もしくはモータの回転により走行させられるテ
ープ状の記録媒体に記録された位置信号からの情報をも
とに、モータの回転位相をある基準位相もしくは目標位
相に同期して回転させるための位相制御と、モータに取
り付けられたエンコーダの情報から得られるモータ回転
速度情報をもとに、モータの回転速度を一定にコントロ
ールする速度制御の他に、モータに印加される駆動電流
もしくは開動電圧の情報と上記エンコーダからの速度情
報をもとに、現代制御理論における最小次元オブザーバ
で構成され、アナログ回路もしくはソフトウェアのアル
ゴリズム等により実現される外乱推定器によりモータ回
転機構部に加わっている外乱、すなわち負荷外乱トルク
やモータ自身のトルクリップル等を推定し、フィードフ
ォワードでモータの制御電圧に戻される外乱抑圧制御を
具備したものが知られている。
て一般的なものであるため、ここでは外乱オブザーバを
用いた外乱抑圧制御について説明する。
て発表された「オブザーバを用いた電動機制御」と題し
た論文誌5.16−2−3の図7に掲載された。外乱オ
ブザーバの原理を示すためのブロック図で、図において
、(1)はモータトルク定数、(2)はモータの回転機
構部の伝達関数表現、(3)は外乱、(4)は角速度を
角度に変換するための積分項を伝達関数表現したもの、
(5)は微分項を伝達関数表現したもの、(6)はモー
タ慣性モーメント、(7)はモータトルク定数(1)を
電気的に表現している部分、(8)はその逆数を表わし
ている。ここで、K。
、Dは機械系の粘性抵抗、Fはクーロン摩擦力、T e
xtは負荷トルク、下添字nはそのパラメータの公称値
である。
、図において、(9)は現代制御理論の最小次元オブザ
ーバの手法に基づいて第11図を微分器(5)を用いな
い形で作り変えたものである。
的表現で1図において、(11)は状態方程式で表現さ
れたモータ、(10)はモータ(11)の入力、(12
)はモータ(11)の出力、(13)〜(18)は最小
次元オブザーバを構成する行列式もしくは積分器で表現
されるブロック、(19)は最小次元オブザーバの出力
である。
外乱抑圧ループを構成した場合の外乱抑圧特性を、横軸
に周波数、縦軸に外乱抑圧度をとって表わしたものであ
る。
抑圧能力を大幅に改善することが可能である。従来例に
おいては、外乱量を推定するオブザーバにより外乱抑圧
ループを構成し、積極的に外乱を抑圧することにより、
上記外乱抑圧能力を大幅に改善する。モータに加わる外
乱量(外乱トルク)は、直接測定することができなくて
もモータの入力電流と速度検出器の出力から推定するこ
とが可能である。この原理を第11図に示した。
数で示される値で駆動電流がモータコイルとマグネット
により生じる電磁トルクに変換される。
いた残りの力によってモータ回転機構部が力を受けて回
転し、回転速度を生じる。このため上記力のつり合いを
電気的に再現すれば外乱が推定できることになる。すな
わち、駆動電流を、モータのトルク定数を予め測定した
値で(7)の部分でアナログ回路ゲインやソフトウェア
内の乗算の形で設定した値に被乗数として入力し、モー
タの発生する電磁力を推定する。一方、モータに取り付
けられた速度検出器からの出力を周波数−電圧変換して
得られるモータ速度情報を微分し、予め測定したモータ
慣性モーメントを(7)と同様に(6)の部分において
乗算し、回転機構部が受けた力を推定する。これによっ
て、実際のモータにおける力のつり合いを電気的に再現
し、モータに加わっている外乱量を推定する。この推定
した外乱量を、例えばモータに外乱が加わり回転が低下
しようとすると少し多めに電流を流してやるような形で
、(8)において1/にいしてフィードフォワードで加
算してやると、外乱オブザーバを含んだモータシステム
は、あたかも外乱が加わっていないかのように、外乱に
よる速度ムラを打ち消すことができる。
完全微分器を有するためモータに取り付けられた速度検
出器の出力に含まれるノイズを高周波域において増幅し
、この増幅されたノイズが外乱抑圧ループを巡回すると
いった問題が生じる。そこで、第11図の理想的な外乱
オブザーバを現代制御理論の最小次元オブザーバの手法
で微分器を用いない形に作り変える。最小次元オブザー
バは第13図のように構成されており、(11)はモー
タの微分方程式(外乱を含んだ形で記述されたもの)か
ら作成した現代制御理論の状態方程式であり、この状態
方程式を入力(1o)と出方(12)から微分方程式を
逆に解くことによって、測定不可能な状態を推定するも
のである。
成すると次のようになる。
を考えると、Kをトルク定数、T1を外乱t Iaを電
流、Jをモータ慣性、θを角加速度として −T、+KI。=JO式(1) となり、モータコイルのインダクタンスが無視できると
すると 入力(電流)、yは検出される状態量(回転速度)であ
る。
手順を述べると、上記式(2)の状態方程式を一般的な
形に置き換えることにより (λは状態行列、■は入力行列、Cは出力行列)となり
、現代制御理論のゴピナスの最小次元オブザーバの手順
は のような状態方程式が表わされる。ただし、Uはとなる
ような任意行列Sを決めると(ただし、Sの決め方はい
ろいろあるが、オブザーバの定数が複雑にならないよう
にする) ブロック(14) のように定まり、推定値はくDω+Hy)で求められる
(ここにおいてωは積分器出力)。
ザーバの設計方法として極めて一般的なものであり、多
数の参考図書に掲載されているものである。よって、式
(2)の外乱を含んだ状態方程式をもとに式(5)に代
入し、解くと ブロック(14) A=−α/J−L(−1/J)=−1/J(α−上)
式(6)これをX=−gと置き換えて以降計算する
と、ブロック(15) K : N L + A 21L A 1 t= (−
g)L+α2/J−Lα/J =g(α−上)=Jg2 式(7
)%式%(13) =−Lに/J+αに/J=に/J(α−上)=gK
式(8)ブロック(18) D・・−・[0□]・[と。?][?]づ!1 式(9
)%式%(17) H・・−・況1・[1−6I[L]・[−よ、1式(1
0)推定出力 T、=ω−gJf) 式(
11)と算出されることから、式(6)〜式(10)の
値を第13図に代入し、外乱オブザーバの伝達関数ブロ
ック図を作成すると第12図のようになる。ここにおい
て、Ii (13)はg K t n に相当し、X
(14)はgに相当し、K (15)はg2J、、に
相当する。
では省略される。
モータに加わる外乱量(3)を推定した推定外乱量(1
9)を出力するが、第11図の完全微分器を用いた理想
的な外乱オブザーバと異なり、全ての周波数領域におい
て完全に外乱を推定できるわけではない。これは第12
図のブロック図において外乱トルクに対する速度変動を
計算すると、第14図のように外乱が等測的に(s/g
)/(1+s/g)の関数を介して加わっているのと等
しいことがわかる。すなわち、第12図の外乱オブザー
バシステムは等測的に外乱を(s/g)/ (1+s/
g)で抑圧し、モータに加えていることになる。これは
以下のようにして証明される。
(C)と置くと、 Im gK+(1−に−T、 )云(g” J)=C式
(12)(C(招入)−(1,に−T、 )話住J))
・11式(13)(1,に−T、) 云・e
式(14)の方程式が成立する。式(12)、
式(13)、式(14)をまとめて■、とCを消去する
と (i脅h K−T、 ) :θ 式(工5)」 s となり、更に −T、(1五九)云・θ 式(16)となり、
外乱が(s/g)/ (1+s/g)で減衰してモータ
に加わっているのと等価になることが証明される。
/ (1+s/g)は、周波数特性として第14図のよ
うに表わされる。すなわち、外乱オブザーバの中で用い
た係数gが第14図の外乱オブザーバの帯域を表わして
おり、g rad/seeより低い周波数で外乱を抑圧
する能力を持ち、性能を向上させるためにはgを大きく
する必要がある。
装置におけるドラム及びキャプスタンサーボシステムに
、速度制御ループ、位相制御ループと併用して外乱抑圧
ループが構成される。
えばドラムモータの場合は軸摩擦、モータトルクリップ
ル、外部振動等、キャプスタンモータの場合はテープ走
行負荷、テープテンション変動による負荷、軸摩擦、モ
ータトルクリップル等の外乱をリアルタイムで推定し、
フィードフォワードで外乱を打ち消すため、特にビデオ
ムービー等において装置全体を手で持って操作するよう
な手振れ等の装置全体からくる不確定外乱に対しても、
これを抑圧することができる。これにより、キャプスタ
ンサーボシステムにおけるテープ走行ムラが改善され、
現行VHSフォーマットやベータフォーマット等におけ
るリニアオーディオのワウフラッタが減少するだけでな
く、記録時のトラック曲がり等が改善される。ドラムサ
ーボシステムにおいても、現行VTRシステムにおける
録再中のドラム回転のワウフラッタが抑圧され、再生T
V画面のジッタが減少することは言うまでもない。
オブザーバのブロック図は、アナログ回路であればオペ
アンプ等による増幅器、加算器。
ログの演算回数が増加するに従い、回路オフセットやド
リフ1〜の問題が生じるため、上記アナログ演算をマイ
クロコンピュータ等から成るディジタルフィルタによる
ディジタル演算にて行なう方が望ましい。
ようになされているが、g rad/sec以上の周波
数においてオブザーバによる外乱抑圧効果がない他、g
rad/sec付近においても大きな外乱抑圧効果は
期待できない。また、gを無理に大きく取ろうとすると
、外乱抑圧ループが不安定になり発振する等の問題点が
あった。
たもので、モータに加わる外乱の周期性を利用し、周期
性の強い場合は繰り返し型の学習制御により、周期性が
弱い場合は上記外乱オブザーバにより外乱を抑圧できる
装置を得ることを目的とする。
いた外乱抑圧ループあるいは速度制御ループ内に、周期
的な外乱量あるいは速度誤差を学習して次の周期にフィ
ードフォワードで加算する学習制御部を備え、周期性が
強い場合は上記学習制御部により、周期性が弱い場合は
上記外乱オブザーバにより外乱を抑圧するようにしたも
のである。
導入したので、周期的な外乱入力による速度変動は学習
制御により抑えられ、突発的な外乱入力による速度変動
は外乱オブザーバにより抑えられる。
外乱に対する外乱抑圧度を改善する外乱学習制御方式の
ブロック図で、図において、 (20)は速度制御ゲイ
ン部、(21)はモータ、(22)は学習制御部で、e
−Llは記憶時間がLのメモリ、q (s)は学習制御
の安定性を保つために挿入されるアッテネータ(減衰器
)及びフィルタを表わす。
期性を学習し、周期的な外乱抑圧度や速度変動を改善す
る速度・外乱学習制御方式のブロック図で、図において
、(23)は速度制御ゲイン分の−になっているブロッ
クである。
御に外乱オブザーバ(9)による外乱抑圧制御を加えた
方式のブロック図である。
を加えた方式において、制御系の速度変動の周期性の強
弱により学習制御の学習塵と外乱抑圧ループの抑圧ゲイ
ンを適応的に変化させるようにしたシステムのブロック
図である。図において、 (22a)は適応学習制御部
で、(24)は後述の積分器(26)の出力に反比例し
てゲインが可変され学習度合を決定する学習ゲイン部、
(25)は速度変動の周期性の強弱を検出する周期性検
出部で、(26)は1次あるいは数次の積分器の出方の
絶対値を取った値を出力する積分器、(27)は積分器
(26)の出力に比例してゲインが可変され外乱抑圧度
を決める外乱抑圧ゲイン部である。
応学習制御部のみを持つシステムのブロック図である。
部(25)を更に具体的に示したもので、(28)はメ
モリの前後の信号を比較する比較器、(29)は比較器
(28)の出力を増幅する比例ゲイン部、(30)は積
分器、(31)は絶対値回路、(32)。
規化する正規化回路、(34)は反転回路である。
、 (27)が絶対値回路(31)の出力に対してどの
ようになるかの一例を示したもので、横軸のスケーリン
グは比例ゲイン部(29)の値と積分器(30)の次数
によって変化する。同図(a)は第4図の制御系におい
て周期性外乱及び無周期性外乱が同等もしくは無周期性
外乱の方が多い頻度で入力される場合、同図(′b)は
周期性外乱の入力が多い場合、同図fc)は周期性外乱
と無周期性外乱とが混在して入力される場合の適応ゲイ
ン可変量の一例である。
強い方式に改良した場合のブロック図で、図において、
(38)は速度検出器に含まれるノイズや無駄時間を除
去するための速度オブザーバ、(39)は前記(9)と
同じ外乱オブザーバであるが、速度検出器の出力の代わ
りに速度オブザーバ(38)の出力を速度入力とする形
のもの、(40)はモータ内のエンコーダ等により作ら
れるパルス列を周波数−電圧変換して検出速度を電気信
号の形で得るF/V変換器である。
したもので、同図1a)は単なる速度フィードバックの
みが形成されているシステムの速度変動、同図(blは
第3図の速度学習制御が施されている場合の速度変動、
同図fc)は第12図の従来の外乱オブザーバあるいは
第8図の外乱オブザーバにより外乱抑圧制御が施されて
いる場合の速度変動を表わしている。
システムの場合でみたもので、同図falは第9図+a
)と同様、同図(blは周期性の強弱を表わす絶対値回
路(31)の出力、同図tc+は第4図の適応型速度学
習制御のみの場合、同図(d)は第5図の適応型速度学
習+外乱抑圧制御の場合である。
きるが、モータに加わる外乱には、一般的に周期的な外
乱が入力されている場合が多い。
回転部重心の軸中心からのずれ等によって起因される外
乱がモータの回転周期に対し同期しているためである。
速度変動を抑圧するため、周期性外乱量や速度変動を学
習し、学習した値を次の周期にフィードフォワードで加
算する。
周期的な外乱入力による速度変動を従来の外乱抑圧制御
の場合より改善できる。
繰り返し型の学習制御部(22)を導入した場合で、第
2図は、速度誤差信号に、外乱推定量を(23)で速度
制御ゲイン分の−L、+81でモータトルク定数分の−
してフィードフォワードで戻した後に学習制御部(22
)を導入した場合である。一般的に学習制御部(22)
においては、学習制御を導入した場合の制御系全体が安
定となるために、メモリe−13の前後にフィルタ(遅
れフィルタ)やアッテネータを挿入するのが一般的で、
本発明の実施例の学習制御部(22)では、これらをま
とめてq (s)としている、これらフィルタやアッテ
ネータの挿入により学習制御を導入した制御系全体が安
定化されることは、計測自動制御学会論文誌Vol12
5 r繰り返し制御」の中で理論的にも証明されている
。しかし、この学習制御を第1図、第2図のように外乱
抑圧ループの中に挿入する場合は、この外乱抑圧ループ
の安定性を考えなくてはならない。
圧ループの安定性は以下のように考えられる。今まで述
べたように、外乱オブザーバの外乱抑圧能力は第14図
のようになるため、外乱オブザーバ帯域g rad/s
eeを大きくすることが外乱抑圧性能を向上させるため
の方策であることは言うまでもない。しかし、第12図
、第1図、第2図における外乱オブザーバシステムは、
外乱抑圧ループがフィードフォワードで制御入力に戻っ
ているため、言わば正帰還のループである。正帰還のル
ープが安定となるためには、全ての周波数においてゲイ
ンが1以下でなければならないのは言うまでもない。例
えば、速度制御を施したモータに第8図の外乱オブザー
バを導入した場合の、外乱抑圧ループの一巡伝達関数を
求めると次のようになる(ここにおいて、Kn=に、J
n=Jとする)。
Ks)/(RJ))]遅れ特性x [s/ (s十g)
]進み特性 g X [1−(F/V)] ” Vout 式(17)す
なわち、遅れ特性、進み特性を掛は合わせた特性に係数
g及び(1−(F/V))の2つの係数が掛かっている
ことがわかる。ここで注目しなければならないのは、速
度検出器の伝達関数として表わしたCF/V)は、仮に
モータに取り付けられている速度検出器が磁気式エンコ
ーダで構成されている場合、着磁ムラ、ピッチムラ等に
よる速度検出器のノイズやエンコーダの歯数及び回転数
による無駄時間を含んでいない場合は1となる関数であ
る。すなわち、(F/V)といったブロックは存在しな
くなる。仮に上記のような理想的な速度検出器が存在す
るとすると、F/V=1となり、式(17)における、
1− (F/V)=1−1=Oとなり、式(17)の−
巡伝達関数はゼロとなり、オブザーバの性能を示すgを
如何に大きくしても絶対に安定なシステムである。しか
し、実際の速度検出器は理想的でないので、F/V≠1
となり、1−(F/V)は何らかの値を持ち、gをどん
どん大きくすると式(17)は全体として1 (OdB
)を越えてしまい、システムは不安定になる。このため
次のようなことが考えられる。
無駄時間を機構的な精度向上(歯数の増大)で改善する
のは大変むずかしく、コストアップや大きなモータを必
要とするため、電気的な方法により検出速度のノイズや
無駄時間を除去する。
現代制御理論の同一次元オブザーバにより構成される。
タのモデルを内部に持つ部分であり、検出速度と推定速
度の誤差が少なくなるように、フィードバックゲインL
でモータモデルにフィードバックされる。このためフィ
ードバックゲインLで構成されるループゲインが大きい
周波数領域では検出速度≠推定速度となり、ループゲイ
ンが小さい周波数領域では検出速度≠推定速度となる。
磁ムラやピッチムラの影響によるノイズの多い、(モー
タ回転周波数)×(速度検出器の歯数/1回転)で示さ
れる周波数付近から無駄時間が多くなる上記周波数以上
の領域において、ノイズや無、駄時間を含まない制御入
力からモータのモデルによって推定した値を用い、上記
周波数以下の領域においてのみ検出速度の情報を用いる
ようにフィードバックゲインLを調整する。そうすれば
、式(17)における速度検出器に含まれるノイズや無
、駄時間をある程度除去した推定速度を用いるため、(
F/V)の値は1に近づき、その分9gを大きくするこ
とができる。
入力とする新しい外乱抑圧方式が第8図に示されるよう
な形で構成される。ここにおいて、外乱オブザーバ(3
9)の速度入力は、モータに取り付けられたエンコーダ
の出力をF/V変換した後、速度オブザーバ(38)に
て無駄時間や高域のノイズを除去した後に得られる推定
速度を用いる。このため、外乱オブザーバ(39)に入
力される速度情報に含まれる無私時間や高域ノイズが少
なく、式(17)で述べたように外乱オブザーバ帯域g
が大きく取れ、外乱オブザーバの外乱抑圧能力を向上さ
せることができる。ノイズを除去するだけであれば、位
相遅れ等のフィルタを通すことも考えられるが、位相が
回ってしまうため正確な外乱推定が行なえなくなってし
まうことは言うまでもない。また、上記新しい外乱オブ
ザーバ(39)も、アナログ回路やディジタル回路ある
いはマイコン等のソフトウェアのアルゴリズムによって
実現できることも言うまでもない。
12図のような形でも、あるいは外乱抑圧帯域が改善で
きる第8図のような形でも構成可能である。ここにおい
て、学習制御部(22)は伝達関数で表わすと次のよう
になる。
御理論の伝達関数表現したものである。仮にq (s)
=1の場合、1/(1−e−” )となり、分母が、L
を周期とする周波数とその高調波においてゲイン量がゼ
ロになるため、式(18)は上記りの高調波で無限大に
なる。しかし、先はど外乱オブザーバ(9)を使用した
外乱抑圧制御における外乱抑圧ループの安定性の説明に
おいて、外乱抑圧ループのオーブンループゲインがOd
Bよりも大きくなると、正帰還ループの特性上発振して
しまうことが明らかであるため、周期りの周波数及びそ
の高調波でゲインが無限大になる特徴を有する学習制御
部をそのまま第1図、第2図の外乱抑圧ループ内に挿入
することは安定性の点からいって問題があるため、第1
図、第2図のように外乱抑圧ループに学習制御を導入す
る場合は、もともと学習制御がない場合の外乱抑圧ルー
プのオープンループ特性において、オープンループゲイ
ンが(MBよりも十分に小さい周波数領域のみにフィル
タq (s)を帯域制限するか、アッテネータをq (
s)内に挿入し、q (s)の低域ゲインが1より小さ
くなるようにして、学習制御部(22)導入後の外乱抑
圧ループのオープンループゲインが全ての周波数におい
てOdBを越えないようにしなければならない。
)内のq (s)を最適化した外乱学習制御方式の外乱
抑圧特性は、第14図のように、外乱オブザーバ帯域g
以下で−20dB/ dcdの特性に加え、学習制御部
(22)内のメモリの遅延量L seeを周期とする周
波数とその高調波においてのみ第14図のグラフより改
善された抑圧度を有するようになる。ただし、実際の構
成においては、モータの回転周期と学習制御部(22)
の遅延量を一致させることによって、モータに加わる周
期的な外乱に対する外乱抑圧効果が改善できることは言
うまでもない。なお、上記周期的外乱に対する改善効果
は、学習制御部(22)の中に挿入されたフィルタq
(s)のカットオフ周波数以下に限定されるし、アッテ
ネータのゲインが1に近ければ近いほど改善効果は大き
くなる。これは式(18)のゲインが無限大に近くなる
からであるが、外乱抑圧ループの安定性が悪くなること
は上述した通りである。
制御部(22)を挿入したため外乱抑圧ループの安定条
件を満足する必要があったが、次に第3図のように、速
度誤差情報のみを学習するように外乱抑圧ループの外に
構成すると、外乱抑圧ループの安定条件を満足する必要
がない。ただし、外乱抑圧ループにおける推定外乱量を
学習しているわけではないため、周期的な速度誤差が改
善されるシステムとなる。このように第3図の学習制御
部(22)におけるq (s)も、ローパスフィルタや
アッテネータとなるような構成にして制御系全体を安定
化させる。
学習制御を組み合わせたシステムは、外乱オブザーバ(
9)のブロック内を第12図あるいは第8図のような形
にすることにより、これら伝達関数表現されたブロック
図をローパスフィルタ、増幅器、加算器、減算器等の例
えばオペアンプ等を用いたアナログ回路や、ディジタル
フィルタを含んだソフトウェアのアルゴリズム等により
実現され、これらアナログあるいはディジタルの計算結
果に基づいて、ディジタルの場合はD/Aコンバータに
よりアナログ電圧に戻した後、ドライブアンプ等により
モータに駆動電流として印加され、制御系が構成される
。
、ビデオディスク、CD等のディスク回転制御や、オー
ディオテープレコーダ等のモータ回転制御に用いられ、
特に携帯用の装置外乱の大きなものに対し、その回転ム
ラを大−に除去することは言うまでもない。
る適応型学習制御と、外乱オブザーバによる外乱抑圧制
御を組み合わせた第2の実施例を第4図、第5図につい
て説明する。
期的である場合について、従来の外乱抑圧制御の外乱抑
圧度を改善する方式について述べたが、ビデオムービー
等の携帯用機器においては、必ずしもモータの回転周期
に同期した外乱のみでなく、手振れや外部振動等の無周
期性の外乱が入力される可能性が十分にある。例えば、
この場合の速度変動を、第9図のfa)のように横軸時
間で、ある時間から無周期性外乱が多くモータに入力さ
れるような場合と仮定すると、第4図における適応的に
学習ゲインを変化させる学習ゲイン部(24)がない場
合、速度変動が周期りで周期的に入力されている間は、
適応的なゲインの可変がないため学習制御部(22)と
同じ形になる(22a)の部分が動作し、第9図(b)
の周期性外乱入力時のように速度誤差が改善されるが、
無周期性外乱入力に切り替った途端、却って学習制御部
がない第9図ta+の方が速度誤差が少ないような形に
なってしまう。これは、学習制御部が制御系の状態変化
の周期性を利用したシステムであるため、周期性がなく
なれば学習する意味をなさなくなるからである。そこで
、第4図にように、学習制御部(22a)におけるメモ
リe−11の前後の信号を比較することにより、現在学
習している状態量あるいは偏差が周期的であるかどうか
を定量化する。すなわち、現在の制御の状態量と過去の
状態量との相関を定量化する。なぜならば、仮に完全に
周期的であるとすると、メモリの前後の信号は1周期前
と現在の状態量あるいは偏差斌であるため全く同じ信号
となり、その差はゼロとなる。これを積分器(26)で
絶対値をとった後に積分したものは、メモリの入力が完
全な周期信号である場合は積分器量カニ〇となり、無周
期性が強い信号である場合は積分器出力〉Oとなる。更
に無周期性が強ければ強いほど積分器出力は大きな値と
なる。実際には積分器(26)を完全積分器とすると、
僅かな無周期性が続くだけで積分器出力が次第に大きく
なり、しまいには無限大(実際には飽和する)となって
しまうため、第6図の具体例のように比例ゲイン部(2
9)を並列に挿入して不完全積分の形とする。
挿入した形とすることにより、周期性の強弱に対して余
り敏感に学習ゲイン部(24)が働かないようにするた
めである。この場合、P(比例)ゲインを大きくすると
、大きな無周期性が続かないかぎり積分器(26)の出
力は大きくならない。逆に1 (積分)ゲインを大きく
すると、少しの無周期性が続くだけで積分器(26)の
出力は大きくなる。例えば、ノイズのような単発的な無
周期性外乱に対しては積分器(26)で積分しているた
めその出力は余り大きくならす、単発的な外乱入力前の
レベルがほぼ保持されるため、学習ゲイン部(24)の
ゲイン量は余り変わらない。以上のようにして積分器(
26)の出力として得られた周期性の強弱は、実際には
第6図の正規化回路(32) 、 (33)により例え
ば最小0.最大1の値になるように正規化される。第4
図の学習ゲイン部(24)は、可変アッテネータ量KL
とフィルタq (s)とで構成されており(第1の実施
例ではアッテネータはq (s)に含まれていた)、設
定アッテネータ量KLに正規化回路(32)の出力に反
比例させた量(具体的には第6図の反転回路(34)で
0.5に対して反転してKLに積算している)が学習制
御部(22a)のアッテネータ量となる。すなわち、周
期性が強いと正規化出力はゼロに近く、0.5に対して
反転、すなわち1に近い値をKLに掛けた量が学習制御
部(22a)のアッテネータ量となって最初の設定値に
、とほぼ同じ値となるのに対し、周期性が弱いと正規化
出力は1に近く、アッテネータ量はゼロに近くなるため
、学習制御が働かなくなる。
ーバによる外乱抑圧ループを新たに挿入すると、第5図
のような形になる。ここにおいて、外乱抑圧ループの外
乱抑圧度を左右する1/KnO外乱抑圧ゲイン部(27
)は、上述の学習制御のアッテネータ量とは逆に無周期
性が強い場合に大きくなり(すなわち、1/Knに近く
なり)、周期性が強い場合には小さくなる(1/Kn→
o)。しかし、実際には1/Knを完全にゼロにする必
要はないため、正規化回路の形を変えて学習制御アッテ
ネーションゲイン可変用の正規化回路(32)のように
0から1までの値とせずに、例えば0.5から1までの
ように設定しておく。このように、学習制御アツテネー
ションゲイン可変用の正規化回路(32)と外乱抑圧ル
ープの外乱抑圧度設定用ゲイン可変用正規化回路(33
)の構成を様々に変えることによって、それぞれの制御
系全体の入力外乱の性質に合わせることが可能である。
ゲイン量を絶対値回路の出力が少しでも大きくなるとゼ
ロになるように構成し、外乱抑圧ゲインを余り下げない
ようにすると、不規則な外乱が多いシステムに対し最適
な状態となり、逆に第7図(b)のように学習アッテネ
ーションゲインを余り下げずに設定しておけば、周期的
な外乱が多いシステムに対し最適な状態となる。これは
例えば、第7図(a)がビデオムービーのような携帯用
機器に、第7図Cb)が据え置き型VTR等の据え置き
型機器のモータ制御に対して最適な設定が可能であるこ
とを示している。また、安定性に問題がなければ、第7
図(c)のように学習アッテネーションゲインや外乱抑
圧ゲインの両方を大きくしておくことも可能であり、こ
の場合の速度変動や外乱等の抑圧度は大幅に改善される
。
9図+c+のように外乱の周期性、無周期性にかかわら
ず、ある程度速度変動を抑圧するが、未だ偏差が残って
いる。同様に、第4図の適応型の学習制御システムでは
、第10図(c)のように、周期性外乱入力時はほぼ完
全に速度変動を抑圧するが、無周期性外乱入力時には絶
対値回路(31)の出力が第10図To+のように大き
くなるため、学習アッテネーションゲインが減少して学
習制御が効かなくなるので、第10図(a)と同じレベ
ルの偏差が発生する。しかし、第5図のシステムにする
と、第10図(dlのように周期性外乱入力時は学習制
御により速度誤差がほぼ完全に抑圧され、無周期性外乱
入力時には外乱オブザーバによりある程度抑圧されるた
め、はぼ理想的なシステムが実現できる。
のアルゴリズムにて構築されている場合は、ゲイン量が
可変な学習ゲイン部(24)、外乱抑圧ゲイン部(27
)等も簡単に実現することができる。
再生装置に適用するものとして説明したが、これに限ら
ず、ロボット等の高性能開動が要求される各種システム
に本願を適用すれば上記と同様な効果を奏する。
て学習制御を導入したので、周期的な外乱入力による速
度変動をほぼ完全に抑えつつ、突発的な外乱入力に対し
ても外乱オブザーバにより抑えられるため、常に制御偏
差が極めて小さいシステムが得られる効果がある。
外乱抑圧制御システムを示すブロック図、第2図は第1
の実施例の変形例である速度誤差、外乱量学習型の外乱
抑圧制御システムを示すブロック図、第3図は第1の実
施例の変形例である速度誤差学習制御に外乱抑圧制御を
組み合わせたシステムを示すブロック図、第4図は本発
明の第2の実施例である適応型学習制御システムを示す
ブロック図、第5図は第2の実施例の変形例である適応
型学習制御、外乱抑圧制御システムを示すブロック図、
第6図は第2の実施例における周期性検出部の具体的構
成例を示すブロック図、第7図は第6図の正規化回路の
設定値の具体例を示す図、第8図は外乱抑圧制御帯域が
改善可能な外乱オブザーバを示すブロック図、第9図、
第10図は実施例における動作時の速度変動例を示す図
、第11図は従来の外乱抑圧制御システムの原理を示す
ブロック図、第12図は従来の外乱オブザーバによる外
乱抑圧制御システムを示すブロック図、第13図は従来
の外乱オブザーバの一般的表現となる最小次元オブザー
バを示すブロック図、第14図は従来の外乱オブザーバ
の外乱抑圧度を示す図である。 f9+、 (39)は外乱オブザーバ、(20)はAF
C(速度制御ゲイン部) 、 (21)はモータ、(2
2)は学習制御部、(22a)は適応学習制御部、(2
4)は学習ゲイン部、(25)は周期性検出部、(27
)は外乱抑圧ゲイン部。 なお、図中、同一符号は同一、又は相当部分を示す。
Claims (1)
- モータに加わる外乱を推定する外乱オブザーバを用いた
外乱抑圧ループあるいは速度制御ループ内に、周期的な
外乱量あるいは速度誤差を学習して次の周期にフィード
フオワードで加算する学習制御部を備え、周期性が強い
場合は上記学習制御部により、周期性が弱い場合は上記
外乱オブザーバにより外乱を抑圧することを特徴とする
モータ制御方式。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2030235A JP2566033B2 (ja) | 1990-02-08 | 1990-02-08 | 外乱抑圧制御システム |
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---|---|
JPH03235687A true JPH03235687A (ja) | 1991-10-21 |
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