JPH03223435A - 陽極酸化処理後の色調がベージュ色のアルミニウム合金板およびその製造方法 - Google Patents

陽極酸化処理後の色調がベージュ色のアルミニウム合金板およびその製造方法

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JPH03223435A
JPH03223435A JP1862690A JP1862690A JPH03223435A JP H03223435 A JPH03223435 A JP H03223435A JP 1862690 A JP1862690 A JP 1862690A JP 1862690 A JP1862690 A JP 1862690A JP H03223435 A JPH03223435 A JP H03223435A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 この発明は陽極酸化処理を施して使用されるI途のアル
ミニウム合金材料、特にビルのカーテ:ウォールや内装
材などの建材、あるいは器物、f器、電気計測機器筐体
、装飾品等に使用されるフルミニラム合金板材の製造方
法に関するものでJる。
従来の技術 一般に力〜テンウオールや内装材などの建材、あるいは
器物、容器、電気計測機器筐体などに使用されるアルミ
ニウム合金は、耐食性の観点から陽極酸化処理を施して
用いられることが多い。これらの用途の陽極酸化処理用
アルミニウム合金としては、淡灰色系からシルバー系の
ものが多く、このような合金としては一般にIt310
50050合金00合金、5005005合金用される
ことが多く、また灰色系のものとしてはAl−1〜4%
81合金が一般的である。また陽極酸化処理としては、
経済性および耐食性の点から硫酸電解浴が多用されてい
る。
ところで前述のような用途では、美観のために陽極酸化
処理後の表面に対して種々の色調を存することが要求さ
れる場合がある。陽極酸化処理板に所要の色調を与える
ための方法としては、塗装、染色、二次電解着色、合金
発色、陽極酸化処理液による発色等があるが、経済的観
点および耐食性の観点からは、陽極酸化処理のまま、特
に硫酸浴による陽極酸化処理のままでの発色が望まれて
いる。
発明が解決しようとする課題 各種の色調のうちでも、金属光沢の少ないベジュ色の色
調はしっとりと落ち着いた質感を与え、また心理的に暖
かさや安心感を与えるところから、建材等の用途におい
ても金属光沢の少ないベージュ色の色調が要求されるこ
とが多くなっている。
しかしながら、従来は陽極酸化処理のまま、特に硫酸浴
による陽極酸化処理のままで金属光沢の少ないベージュ
色の色調を有する陽極酸化処理板を得ることは極めて困
難とされていた。
この発明は以上の事情を背景としてなされたもので、硫
酸浴を用いた陽極酸化処理のままで金属光沢の少ないベ
ージュ色の色調を得ることができるアルミニウム合金板
と、そのアルミニウム合金板を製造する方法、さらにそ
のアルミニウム合金板を用いて実際に陽極酸化処理によ
り金属光沢の少ないベージュ色の色調を達成するための
方法を提供することを目的とするものである。
課題を解決するための手段 前述のような目的を達成するべく、本発明者等が鋭意実
験・検討を重ねた結果、合金元素の成分量、特にFe量
とMn量を適切な量に調整して、金属間化合物の種類と
量を適切に定めることにより、硫酸浴による陽極酸化処
理後の色調として金属光沢の少ないベージュ色が得られ
ることを見出し、この発明をなすに至った。
具体的には、請求項1の発明は陽極酸化処理後に金属光
沢の少ないベージュ色の色調を得ることができるアルミ
ニウム合金板を提供するものであって、F e  0.
11−2,Ov1%、M n 0.05〜G、 4w+
%を含有し、かっslが0.2w1%以下に規制され、
残部が実質的にAlよりなり、かつ全金属間化合物量(
重量)に対してFeAl3相およびFeMnAl3相の
合計量の占める割合が90%以上であり、しかも全金属
間化合物量が25〜70g1%の範囲内にあることを特
徴とするものである。
また請求項2の発明は、そのアルミニウム合金板を製造
する方法を提供するものであって、Fe0.8〜2.0
v1%、M n 0.05〜G、 DI%を含有し、か
っSiが0.2w1%以下に規制され、残部が実質的に
AIよりなるアルミニウム合金を素材とし、その合金を
DC鋳造した後、鋳塊に対し 58[1〜630℃の範
囲内の温度で05〜24時間加熱処理を施し、その後圧
延して最終板厚とし、これにより全金属間化合物量(重
量)に対してFeAl3相およびF e M n A 
l 3相の合計量の占める割合が90%以上であり、し
かも全金属間化合物量が2.5〜7011%の範囲内に
ある圧延板を得ることを特徴とするものである。
さらに請求項3の発明は、実際に陽極酸化処理を施して
金属光沢の少ないベージュ色を有するアルミニウム合金
を製造する方法を提供するものであって、F e  0
.8〜2.Ov1%、M n 0.05〜0.4wt%
を含有し、かつSiが0.2wt%以下に規制され、残
部が実質的にAIよりなるアルミニウム合金を素材とし
、その合金をDC鋳造した後、鋳塊に対し 580〜6
30℃の範囲内の温度で05〜24時間加熱処理を施し
、その後圧延して最終板厚きし、これにより全金属間化
合物量(重量)に対してFeAl3相およびFeMnA
l3相の合計量の占める割合が90%以上でありしかも
全金属間化合物量が25〜?、 0wt%の範囲内にあ
る圧延板を得、その後その圧延板に対し、H2SO4濃
度が10〜25 vo1%の硫酸電解浴を用いて浴温度
10〜30℃、電流密度’1.5Alchr1以上、2
.5A /dff!未満で陽極酸化処理を施して膜厚1
0〜3G+unの陽極酸化皮膜を形成することを特徴と
するものである。
作   用 先ずアルミニウム合金の成分組成の限定理由について説
明する。
Fe: Feは金属間化合物量を増加させて陽極酸化処理後の金
属光沢を少なくするに重要な元素である。
すなわち、Fe量を増加させて、鋳塊均質化熱処理条件
との組合せてにより金属間化合物量を増すことによって
、陽極酸化処理後の金属光沢を抑制し、しっとり落ち着
いた質感を与えることができる。Fe量が0.8%未満
では金属間化合物の絶対数が少なく、全体に色が浅くな
ってシルバー系となり、金属光沢が著しくなってしまう
。一方Fe量が2.0%を越えれば粗大金属間化合物が
生成されてしまう。したがってFe量は 0.8〜20
%の範囲内とした。
Si: Siは鋳塊中に樅の木組縁と称される異常組織を生成さ
せやすい。鋳塊に樅の木組縁が発生すれば、圧延板を陽
極酸化処理した際に表面にストリクスと称される帯状の
模様が生じ、外観を損なう。この樅の木組縁の発生を防
ぐためには、Si量を 02冒1%以下に規制する必要
がある。
Mn・ Mnは陽極酸化処理後の色調に赤味を増す元素であって
、ベージュ色の色調を得るに必須の元素である。Mn量
が0.05%未満では陽極酸化処理後の色調として赤味
がかった色調を与える効果が少なく、ベージュ色が得ら
れなくなる。一方Mn量が04%を越えればグレー色が
強くなり、ベージュ色から外れてしまう。したがってM
n量は005〜04%の範囲内とした。
以上のFe、Si、Mnのほかは基本的にはAIおよび
その他の不可避的不純物とすれば良いが、必要に応じて
Mg、Crのうちの1種または2種を添加しても良い。
すなわち、Mg、Crはいずれも強度向上に有効な元素
であり、Mgが2.0%以下、CrがO凹%以下であれ
ば特にこの発明で目的とする色調、性能を損なうことが
ないから、強度向上を目的として2.0%以下のMgお
よび/または0.1%以下のCrを添加しても良い。
また一般のアルミニウム合金においては、鋳塊の結晶粒
微細化のために微量のT11もしくはTiおよびBを添
加することがあるが、この発明の場合も微量のTiもし
くはTiおよびBが添加されても良く、これらの添加に
よる結晶粒微細化効果によって圧延板のキメ、ストリー
クスを防止する効果が得られる。その場合、Tiが0.
003v1%未満では上記の効果が得られず、一方Ti
が0、15v1%を越えればTiA73の粗大金属間化
合物が生成されるおそれがあるから、Tiは0.003
〜11.l5W1%の範囲内とすることが好ましい。ま
たBはTjとの共存により結晶粒微細化効果を発揮する
が、Bがippm未満ではその効果が得られず、110
0ppを越えれば粗大T i B 2粒子による線状欠
陥が発生するから、Bは1〜1100ppの範囲内とす
ることが望ましい。
さらにこの発明のアルミニウム合金板では、陽極酸化処
理後に金属光沢の少ないベージュ色の色謂を達成するた
めに、圧延板の状態で金属間化合物の総量が25〜7、
0wt%の範囲内にありしかも金属間化合物量(重量)
の90%以上をFeAl3相およびF e M n A
 / 3相で占めている必要がある。これらの金属間化
合物条件の限定理由は次の通りである。
金属間化合物の総量が25W(%未満ては陽極酸化処理
後の色調が浅くなって金属光沢が強くなる。
一方金属間化合物の総量が7.0wt%を越えれば陽極
酸化処理後の色調にグレー色が強くなり、ベージュ色が
達成できなくなる。また全金属間化合物に占めるFeA
l3相とFeMnAl3相の合計量が90%未満では、
陽極酸化処理後の色調が灰色がかり、ベージュ色の色調
が達成されなくなる。
次に製造条件について説明する。
先ず前述のような成分組成範囲内のアルミニウム合金の
溶湯を常法にしたがって溶製し、DC鋳造(半連続鋳造
)によって鋳塊とする。ここで、鋳造速度は鋳塊におけ
る樅の木組縁発生に影響し、鋳造速度が速過ぎれば樅の
木組縁が発生しやすくなる。鋳造速度が35 m / 
min未満では生産性が低過ぎて経済的ではなく、一方
150a+n / minを越えれば樅の木組縁が発生
して圧延板にストリークスが生じ、外観を損なう。した
がって鋳造速度は35〜150mm / minの範囲
内とすることが好ましし\。
次いで、鋳塊に対し 580〜630℃の範囲内の温度
で05〜24時間の加熱を施す。この鋳塊加熱は、−膜
内な鋳塊組織均質化のために必要であるばかりでなく、
陽極酸化処理後の色調に大きな影響を及ぼす。すなわち
この鋳塊加熱によって鋳塊中の金属間化合物FeAl6
やFeMnAl6がFeAl3もしくはFeMnAl3
に変態し、最終板厚の板においてFeAl3相と F e M n A l 3相の合計量が全金属間化合
物量の90%以上を占めるようになり、圧延板の陽極酸
化処理後にベージュ色の色調を得ることが可能となる。
鋳塊加熱温度が580℃未満では、最終板厚の板におけ
るFeAl3相およびF e M n A l 3相の
割合が90%未満となり、陽極酸化処理後の色調として
灰色が強(なり、ベージュ色とは言えなくなる。一方鋳
塊加熱温度が630℃を越えれば、結晶粒の粗大化が生
して陽極酸化処理後にストリークスが生じ、また場合に
よっては局部溶融が生しることもある。したがって鋳塊
加熱温度は580℃〜630℃の範囲内とする必要があ
る。また鋳塊加熱時間が05時間未満では上述の効果が
充分に得られず、一方24時間を越えても効果は飽和し
、コストト昇を招くたけであるから、 05〜24時間
に限定した。
」二、述のような鋳塊加熱の後、熱間圧延および冷間圧
延を行なって最終板厚とする。ここで、熱間圧延は常法
にしたがって行なえば良いが、鋳塊の加熱温度以下で行
なうのか一般的である。熱間圧延の直後、あるいは冷間
圧延の間には、中間焼鈍を行なっても良い。中間焼鈍は
、250〜450℃で05〜12時間行なうのが一般的
である。
以上のようにして得られた最終板厚の圧延板においては
、既に述べたように金属間化合物の総量が25〜?、 
Qvt%の範囲内にありしかもFeAl3相とFeMn
Al3相の合計量が全金属間化合物量の90%以上を占
めていることが必要であり、このように金属間化合物を
規制することによって陽極板処理後に金属光沢の少ない
ベージュ色の色調を得ることができる。
次に以上のような圧延板に対して、陽極酸化処理を施し
て実際にベージュ色の色調を得るためのプロセスを説明
する。
陽極酸化処理にあたっては、予め表面の汚れおよび表面
の欠陥を除去しておくため、脱脂およびエツチングを行
なうのが一般的である。工、チングは、苛性ソーダ系の
アルカリエツチングを行なうのが通常である。そして陽
極酸化処理自体は、H2SO4濃度力月0〜’l 5 
vo1%の硫酸浴を用い、浴温度lθ〜30℃、電流密
度1.5Aldo(以上25Alm1未満で行ない、膜
厚10〜3011mの陽極酸化皮膜を生成させる。
ここで、硫酸浴のlI2SO4濃度が1Qvo1%未満
では生成される陽極酸化皮膜の多孔度が減少して浴電圧
が高くなる。一方H2S0ds度が25 vo1%を越
えれば、表面が荒れて陽極酸化皮膜が柔かくなる。また
浴温度が10℃未満では所要の膜厚を得るために長時間
の処理を要して不経済となり、方30℃を越えれば陽極
酸化処理後の耐食性が低下してしまう。さらに電流密度
は、2.5A#n1以上では処理に多大な電力を要し、
実用的でなく、方1.5Alchr1未満では、陽極酸
化処理後の色調が薄くなってベージュ色が得られなくな
る。また生成される陽極酸化皮膜の膜厚が10−未満で
は充分な耐食性が得られず、一方30μmを越えるまで
厚くすることは経済的でない。
以上のような硫酸浴による陽極酸化処理によって、金属
光沢の少ないベージュ色の色調を得ることができる。な
おここで陽極酸化処理後の色調については、ハンターの
色差式(Its Z8730参照)による明度指数りと
クロマティクネス指数a、  bの値によって評価する
ことができる。すなわち、明度指数のL値は高いほど白
く、一方タロマティクネス指数は着色度についてのもの
であってそのa値は高いほど赤味が強く、b値は高いほ
ど黄味が強いことをあられす。そしてこの発明で目的と
するベージュ色の色調とは、L値、a値、b値が、L〉
65、  l<a<4 、 2<b<6を満たす色調と
定義することができる。また金属光沢の少ない状態とは
、光沢度20%以下と定義することができる。
実  施  例 [実施例1] 第1表に示す合金魔1〜6の溶湯を常法にしたがって溶
製し、鋳造速度65 m / minにて半連続鋳造法
(DC鋳造法)によって断面寸法400w X 100
0羅の鋳塊を鋳造した。得られた各鋳塊について置割後
、第2表中に示すような条件て鋳塊加熱(主に 600
℃X IOh+、一部は530℃X IOh+l を行
ない、400℃で熱間圧延を施して板厚6mn+の熱延
板とした。次いで板厚4間まで冷間圧延した後、350
℃X  5h+の中間焼鈍を行ない、さらに板厚25間
まで冷間圧延した。但し合金Nα4については、鋳塊段
階で組織を確認したところ樅の木組織が発生したため、
その後の圧延は行なわなかった。
その後、各板について5%NaOH水溶液でエツチング
し、水洗機硝酸でデスマット処理を行なった。次いでH
2SO4濃度15vol%の硫酸浴を用いて、浴温20
℃、電流密度2.OAldfflで陽極酸化処理を行な
い、それぞれ膜厚20LLII+の陽極酸化皮膜を生成
させた。
各板の陽極酸化皮膜の表面色調について、スガ試験機製
カラーメーター5M−3−MClを用いて調べるととも
に、表面光沢度を調べた。色調は、ハンターの色差式に
よる明度指数りおよびクロマティクネス指数a、bを用
いて評価した。その結果を第2表中に示す。なおここで L値〉−65、l<a値〈4、 2<b値〈6を満たし
、かつ光沢度20%以下の場合に金属光沢の少ないベー
ジュ色の色調と判定できる。
また一方、各板について、金属間化合物の総量、および
FeAA’3相とF e M n A l 3相の合計
量が全金属間化合物量に占める割合を調べた。その結果
を第2表中に併せて示す。
なお、金属間化合物の量の測定は、次のようにして行な
った。すなわち、先ず試料を約05〜1g採取し、フェ
ノール溶液100ml中において170〜180℃で3
0分溶解し、さらにフェノール溶液の凝固を防ぐためベ
ンジルアルコールを 140℃テ50m1添加した後、
濾過して、残渣をアルコールで洗浄し、さらにその残渣
を重量分析した。
また金属間化合物の相の同定は次のようにして行なった
。すなわち、先ず試料を約05〜1g採取し、フェノー
ル溶液100 ml中において 170〜180℃で3
0分溶解し、フェノール溶液の凝固を防ぐためにベンジ
ルアルコールを 140℃で50 ml添加した後、濾
過し、残渣をアルコールで洗浄した後、その残渣をX線
回折により同定した。
第    1    表 第2表に示す結果から、この発明の実施例によるアルミ
ニウム合金板は、硫酸浴による陽極酸化処理後の色調と
して、金属光沢の少ないしっとりとした質感を有するベ
ージュ色が得られることが明らかである。
[実施例2] 実施例1に記載したと同様にして得られた合金Na 1
の圧延板について、第3表中に示すように陽極酸化処理
条件を種々変化させ、膜厚20μmの陽極酸化皮膜を生
成させた。
各条件で陽極酸化処理を施した後の色調および光沢と、
陽極酸化皮膜の耐食性を調べた結果を第3表中に併せて
示す。なお耐食性は、Its )186111に規定さ
れる陽極酸化皮膜の耐食性試験法のうち、起電力法を用
いて評価し、100sEc以上を合格とした。
第3表に示す結果から、請求項3で規定している陽極酸
化処理条件を満たした場合に、硫酸浴による陽極酸化処
理で耐食性が優れかつ金属光沢の少ないベージュ色の色
調を有する陽極酸化皮膜が得られることが明らかである
発明の効果 以上の実施例から明らかなように、請求項1の発明のア
ルミニウム合金板は、経済的な硫酸浴による陽極酸化処
理によって、従来は達成困難とされていた金属光沢の少
ないしっとりとした質感のあるベージュ色の色調を得る
ことができる。また請求項2の発明の方法によれば、鋳
塊加熱条件を適切に規制したことにより、上述のような
色調を陽極酸化処理後に呈するアルミニウム合金板を実
際的に製造することができる。さらに請求項3の発明の
方法によれば、陽極酸化処理が施されたアルミニウム合
金板として、金属光沢が少ないベージュ色の色調を有し
かつ耐食性も優れた陽極酸化処理板を低コストで確実に
得ることができる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)Fe0.8〜2.0wt%、Mn0.05〜0.
    4wt%を含有し、かつSiが0.2wt%以下に規制
    され、残部が実質的にAlよりなり、かつ全金属間化合
    物量(重量)に対してFeAl_3相および FeMnAl_3相の合計量の占める割合が90%以上
    であり、しかも全金属間化合物量が2.5〜7.0wt
    %の範囲内にあることを特徴とする、陽極酸化処理後の
    色調がベージュ色でかつ金属光沢の少ないアルミニウム
    合金板。
  2. (2)Fe0.8〜2.0wt%、Mn0.05〜0.
    4wt%を含有し、かつSiが0.2wt%以下に規制
    され、残部が実質的にAlよりなるアルミニウム合金を
    素材とし、その合金をDC鋳造した後、鋳塊に対し58
    0〜630℃の範囲内の温度で0.5〜24時間加熱処
    理を施し、その後圧延して最終板厚とし、これにより全
    金属間化合物量(重量)に対して FeAl_3相およびFeMnAl_3相の合計量の占
    める割合が90%以上であり、しかも全金属間化合物量
    が2.5〜7.0wt%の範囲内にある圧延板を得るこ
    とを特徴とする、陽極酸化処理後の色調がベージュ色で
    かつ金属光沢の少ないアルミニウム合金板の製造方法。
  3. (3)Fe0.8〜2.0wt%、Mn0.05〜0.
    4wt%を含有し、かつSiが0.2wt%以下に規制
    され、残部が実質的にAlよりなるアルミニウム合金を
    素材とし、その合金をDC鋳造した後、鋳塊に対し58
    0〜630℃の範囲内の温度で0.5〜24時間加熱処
    理を施し、その後圧延して最終板厚とし、これにより全
    金属間化合物量(重量)に対して FeAl_3相およびFeMnAl_3相の合計量の占
    める割合が90%以上でありしかも全金属間化合物量が
    2.5〜7.0wt%の範囲内にある圧延板を得、その
    後その圧延板に対し、H_2SO_4濃度が10〜25
    vol%の硫酸電解浴を用いて浴温度10〜30℃、電
    流密度1.5A/dm^3以上、2.5A/dm^3未
    満で陽極酸化処理を施して膜厚10〜30μmの陽極酸
    化皮膜を形成することを特徴とする、陽極酸化処理後の
    色調がベーシュ色でかつ金属光沢の少ないアルミニウム
    合金板の製造方法。
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