JPH0321856Y2 - - Google Patents

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JPH0321856Y2
JPH0321856Y2 JP7027986U JP7027986U JPH0321856Y2 JP H0321856 Y2 JPH0321856 Y2 JP H0321856Y2 JP 7027986 U JP7027986 U JP 7027986U JP 7027986 U JP7027986 U JP 7027986U JP H0321856 Y2 JPH0321856 Y2 JP H0321856Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は、高硬度の鋼や鋳鉄などを高能率
に、しかも、仕上面粗度の良い状態に加工するこ
とのできる耐久性にも優れたボールエンドミルに
関する。
〔従来の技術とその問題点〕
金型等の自由曲面の加工に使用されている従来
のボールエンドミルは、高速度鋼や超硬合金から
成るものが主流をなしている。これ等のボールエ
ンドミルは、一般的に硬度がHRC45以下の被削材
に対して使用されるが、それでも、被削材の硬度
が高まつてくると、切刃部の耐摩耗性が不足して
早期摩耗による加工精度の悪化、短寿命の問題が
生じている。
そこで、これ等の問題対策として、表面を硬質
層で被覆したコーテイングエンドミルが提供され
ている。しかし、このエンドミルは、比較的硬度
の低い鋼材の加工では寿命が改善されるものの、
高硬度鋼に対してはやはり短命である。
従つて、現在、高硬度鋼の自由曲面の加工は、
焼入れ前にボールエンドミルで荒加工し、焼入れ
後、砥石による研削加工、或いは放電加工を行う
か、又は最初から放電加工した後研磨して仕上げ
ているが、これ等の方法は加工能率が悪い。
また、従来のボールエンドミルは、刃形の面か
ら切削力が大きくなり、それによる喰付性の悪さ
のために、低硬度鋼材の加工においても加工精度
が悪くなつたり、加工中にいわゆるびびりを生じ
て刃先が欠損したりすると云う問題もある。
このような事情に鑑み、加工後の面粗度の良い
高精度加工が高能率で行え、なおかつ、高硬度の
鋼に対しても優れた耐久性の発揮されるボールエ
ンドミルが切望されている。
この考案は、高硬度の焼入れ鋼の切削に好適な
工具材として注目されている高圧相型窒化硼素焼
結体に着目し、これを有効活用し得ないかを検討
して試作を重ねた結果、上記の要求に応え得る高
性能のボールエンドミルを完成するに至つたの
で、それを提供するものである。
〔問題点を解決するための手段〕
この考案は、第1図及び第2図に示すように、
超硬合金や鋼等から成るシヤンク1の先端に、シ
ヤンク軸と平行なチツプ挿入溝2を設け、その溝
内に切刃チツプ3を鑞付けして固着したボールエ
ンドミルにおいて、上記切刃チツプ3を、第3図
及び第4図を見て良く判るように、板状硬質焼結
体4の両面に板状の金属又は焼結炭化物5を備
え、その層5がすくい面6の部分では除去されて
いる3層構造の複合体によつて形成し、かつ、硬
質焼結体4から成る切刃7を、ねじれ角α(第3
図参照)を有したねじれ刃にしたところに特徴を
有する。
なお、この考案の好ましい態様に従えば、ねじ
れ刃7のねじれ角αは5〜35゜の範囲である。α
が5゜未満であると、高硬度鋼の切削時に切削力が
大きくなつて加工精度が低下する。一方、35゜を
越えるとシヤンク径に対するチツプ厚みが大きく
なり過ぎて溝2を入れたシヤンク先端部の体積が
減少し、チツプ3の保持力が低下する。
ねじれ刃7のシヤンク軸と直角断面の半径方向
すくい角β(第4図参照)は、−15〜15゜の範囲内
に定めるのが望ましい。βがこの範囲内にあれ
ば、切れ味及び耐欠損性の両面から見て満足のい
くものが得られる。
また、ねじれ刃7の内端が回転中心部に至つて
いれば水平部も加工でき、一方、第1図にSで示
すシヤンク軸方向刃長が、先端ボール部の直径を
DとしたときにD/2以上に形成されていれば、
D/2を越した部分で垂直部も加工でき、いずれ
の態様も工具の使用範囲を広げるのに有効であ
る。
さらに、そのねじれ刃7は少なくとも1枚あれ
ばよいが、図に示すように、180゜対称位置に2枚
あると送り速度を上げることが可能になる。この
際の2枚の刃は、第5図に示す略半円形の複合体
に点対称に形成すると、使用チツプが1個でよ
く、チツプ挿入溝の加工や、鑞付け時間が少なく
て済む。実施例のエンドミルは、この点の考慮さ
れたものである。
次に、切刃チツプ3の構成要素である硬質焼結
体4は、高圧相型窒化硼素を種々の結合材を用い
て焼結したものが好ましい。中でも20〜80容量%
の立方晶型窒化硼素(CBN)を、周期率表4a又
は5a族の炭化物、窒化物、炭窒化物のいずれか
とAlもしくはSiとを残部組成として焼結したも
のは、高硬度鋼の切削において、優れた耐摩耗性
と靭性を発揮するのでより好ましい。
また、硬質焼結体は焼結炭化物あるいは金属で
サンドイツチ状にはさまれているが、これはシヤ
ンクへの鑞付けを可能にし、かつ硬質焼結体を補
強するためである。硬質焼結体をはさむ5の焼結
炭化物は、靭性があり、かつ、硬質焼結体4と熱
膨張係数の近いWC−Cが好ましい。この焼結炭
化物に代わる5の層の金属としては、熱膨張係数
の点においてMo、W、Taが良い。これ等の材料
から成る層5は、切刃チツプ3の接合面を構成
し、チツプ3の鑞付け強度を高める働きをする
が、単に鑞付け性が良いのではなく、硬質焼結体
4に対しては熱膨張係数が近似しているため、熱
膨張差に対しての耐剥離性、耐熱衝撃性が高く、
鑞付け強度を安定して保持する。特に、硬質焼結
体4の厚さをl1、層5の厚さをl2としたときに、
l2/l1の値が0.3以下になるようにしておけば、鑞
付け時に発生する残留応力が緩和され、工具性能
がより向上する。
〔作用〕
ねじれ刃7は、ねじれ角を有しているので、内
端側から徐々に被削材に喰付いていき、被削材と
の接触面積が非常に小さくなる。従つて、切刃が
広く線当りする従来のエンドミルに比較すると切
削力が非常に小さくなつて喰付性が良くなり、高
硬度の鋼を高速で切削しても加工精度が充分に確
保されると共に、びびり等も防止されて刃先の欠
損も無くなる。
また、切刃を構成する硬質焼結体、中でも、高
圧相型窒化硼素焼結体は、特に高硬度の鋼や鋳鉄
に対し優れた耐摩耗性を示すため、工具寿命が大
巾に延長され、さらに、高圧相型窒化硼素は鋼と
の耐溶着性にも優れているため、加工面も非常に
滑らかになる。
以下に、この考案のより詳細な実施例を述べ
る。
〔実施例 1〕 第5図に示すように略半円形で、厚さ1.2mmの
CBN焼結体の両面に厚さ0.1mmの板状超硬合金が
一体化された複合体を用意した。この複合体の
CBN焼結体は、CBN含有量が40容量%、残部が
TiNとAlより成るものである。この複合体を超
硬合金製シヤンクの先端に形成されたチツプ挿入
溝に銀鑞付けした後、すくい面となる部分の超硬
合金層を削除すると同時に刃付け加工を行い、先
端ボール部の半径が5Rの第1図乃至第3図に示
す如きボールエンドミルを得た。なお、この試作
品のねじれ刃のねじれ角αは+15゜、半径方向す
くい角βは+10゜である。
このエンドミルを用いて、SKD61(HRC47)の
熱間鍛造用金型を切削速度100m/分、切込み0.2
mm、送り2/100mm/刃で加工したところ、30時
間切削後も刃先の欠損や摩耗は殆んど認められな
かつた。
比較のため、超硬合金製のエンドミルでもテス
トした。切削条件は、切削速度30m/分、切込み
0.2mm、送り5/100mm/刃、ピツクフイード1mm
である。その結果、1時間切削して寿命に至つ
た。
〔実施例 2〕 CBN焼結体としてCBN含有量が35容量%、残
部がTi(C、N)とAl−Siよりなるものを用い、
形状及びその他の条件は実施例1と同じにした複
合体をφ12の超硬合金製シヤンクに銀鑞付けし
た。さらに、これを第1図乃至第3図のように加
工し、ボール部半径3Rのボールエンドミルを得
た。ねじれ刃7のねじれ角αは25゜、軸方向刃長
Sは4mm、半径方向すくい角βは15゜である。こ
のエンドミルを用いてSKD11より成るプラスチ
ツク成形型を切削速度130m/分、切込み0.3mm、
送り5/100mm/刃、ピツクフイード0.5mmで加工
したところ2.5時間内で仕上げることができた。
また、加工後の刃先を観察したところ欠損は全く
生じていなかつた。
比較のため、放電加工により同じ材料を加工し
たが、この方法では加工終了迄に5時間を要し
た。しかも、仕上げ後の加工面の面粗さを測定し
たところ、本発明品によるものは送り方向に
Rmaxで0.7μmであつたのに対し、放電加工によ
る面は、1.3μmであつた。
〔実施例 3〕 複合体のCBN焼結体に、CBN含有量75容量
%、残部がTiCとAlから成るものを用い、複合体
の形状、厚み、シヤンク材料、複合体の固着等は
第1実施例と同じにしてボール部半径10Rのボー
ルエンドミルを作製した。そのねじれ刃のねじれ
角αは5゜である。
これを用いてSCM440(HRC30)のプラスチツ
ク成形型の切削速度150m/分、送り0.7mm/刃、
切込み0.3mm、ピツクフイード1mmで加工した。
比較のため、超硬合金製のエンドミルでもテスト
した。
その結果、本発明品は、1000m切削できたのに
対し、比較品は200m切削したところで寿命がつ
きた。
また、加工後の送りと直角方向の面粗さは、本
発明品の場合、13μmであつたのに対し、比較品
は30μmであり、本発明のボールエンドミルを使
用すれば、後のみがき工程が1/3になることが判
つた。
〔効果〕
以上説明したように、この考案のボールエンド
ミルは、両面の板状金属又は焼結炭化物によつて
シヤンクとの接合強度、接合の信頼性が高められ
た硬質焼結体にねじれ刃を形成し、切削力の低減
と喰付性の改善を計つたものであるから、高硬度
の鋼にも喰付き易く、びびりに起因した切刃の欠
損や早期摩耗の無い高能率、高精度の加工が行
え、加工後の面粗度も、その後のみがき時間が大
巾に短縮されるところ迄高まり、かつ、寿命も向
上すると云う効果が得られる。従つて、金型など
自由曲面を有する鋼の加工や鋳鉄の加工に利用す
ると効果的であり、加工時間の短縮や経済面等で
多大の利益がもたらされる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、この考案のボールエンドミルの一例
を示す側面図、第2図はその拡大正面図、第3図
は第1図のエンドミルを90゜回転させたときの部
分拡大側面図、第4図は第1図のA−A線に沿つ
た断面図、第5図はシヤンクに接合する前の複合
体の一例を示す斜視図である。 1……シヤンク、2……チツプ挿入溝、3……
切刃チツプ、4……板状硬質焼結体、5……板状
の金属又は焼結炭化物、6……すくい面、7……
ねじれ刃。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) シヤンク先端に、シヤンク軸と平行なチツプ
    挿入溝を設け、その溝内に切刃チツプを固着し
    たボールエンドミルにおいて、上記切刃チツプ
    が板状硬質焼結体の両面に板状の金属又は焼結
    炭化物を備え、それ等の金属又は焼結炭化物は
    すくい面となる部分では除去されている3層構
    造の複合体によつて形成され、かつ、そのチツ
    プの硬質焼結体から成る切刃は、ねじれ角を有
    したねじれ刃になつていることを特徴とするボ
    ールエンドミル。 (2) 上記ねじれ刃のねじれ角が5゜以上35゜以下で
    あることを特徴とする実用新案登録請求の範囲
    第(1)項記載のボールエンドミル。 (3) 上記ねじれ刃の半径方向すくい角が−15゜〜
    +15゜の範囲にあることを特徴とする実用新案
    登録請求の範囲第(1)項又は第(2)項記載のボール
    エンドミル。 (4) 上記ねじれ刃の内端が回転中心部にあること
    を特徴とする実用新案登録請求の範囲第(1)項乃
    至第(3)項のいずれかに記載のボールエンドミ
    ル。 (5) 上記ねじれ刃のシヤンク軸方向刃長が、先端
    ボール部の直径をDとしたときD/2以上ある
    ことを特徴とする実用新案登録請求の範囲第(1)
    項乃至第(4)項のいずれかに記載のボールエンド
    ミル。 (6) 上記ねじれ刃が、周方向に180゜位置を変えて
    2枚存在することを特徴とする実用新案登録請
    求の範囲第(1)項乃至第(5)項のいずれかに記載の
    ボールエンドミル。 (7) 上記2枚のねじれ刃が略半円形の1個の切刃
    チツプに点対称に形成されていることを特徴と
    する実用新案登録請求の範囲第(6)項記載のボー
    ルエンドミル。 (8) 上記硬質焼結体が、高圧相型窒化硼素焼結体
    である実用新案登録請求の範囲第(1)項乃至第(7)
    項のいずれかに記載のボールエンドミル。 (9) 上記高圧相型窒化硼素焼結体が、立方晶型窒
    化硼素を20〜80容量%含有し、残部が周期率表
    4a又は5a族の炭化物、窒化物、炭窒化物のい
    ずれかとAlもしくはSiより成ることを特徴と
    する実用新案登録請求の範囲第(8)項記載のボー
    ルエンドミル。 (10) 上記焼結炭化物がWC−Coであることを特徴
    とする実用新案登録請求の範囲第(1)項乃至第(9)
    項のいずれかに記載のボールエンドミル。 (11) 上記板状の金属がMo、WもしくはTaである
    ことを特徴とする実用新案登録請求の範囲第(1)
    項乃至第(9)項のいずれかに記載のボールエンド
    ミル。 (12) 上記の切刃チツプが、硬質焼結体の厚さを
    l1、板状の金属又は焼結炭化物の厚さをl2とし
    たとき、l2/l1の値を0.3以下に定めたものであ
    ることを特徴とする実用新案登録請求の範囲第
    (1)項乃至第(11)項のいずれかに記載のボールエン
    ドミル。
JP7027986U 1986-05-09 1986-05-09 Expired JPH0321856Y2 (ja)

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JPS62181311U JPS62181311U (ja) 1987-11-17
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0453847Y2 (ja) * 1988-04-30 1992-12-17
JPH084963Y2 (ja) * 1989-02-27 1996-02-14 日立ツール株式会社 スローアウェイ式ボールエンドミル
JP2538344Y2 (ja) * 1992-01-29 1997-06-11 現代自動車株式会社 工作機械用切削工具
JP2002046013A (ja) * 2000-08-03 2002-02-12 Dijet Ind Co Ltd スローアウェイチップ及びボールエンドミル
JP5929144B2 (ja) * 2011-08-30 2016-06-01 三菱日立ツール株式会社 硬質焼結体ボールエンドミル

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