JP2002046013A - スローアウェイチップ及びボールエンドミル - Google Patents
スローアウェイチップ及びボールエンドミルInfo
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- JP2002046013A JP2002046013A JP2000235510A JP2000235510A JP2002046013A JP 2002046013 A JP2002046013 A JP 2002046013A JP 2000235510 A JP2000235510 A JP 2000235510A JP 2000235510 A JP2000235510 A JP 2000235510A JP 2002046013 A JP2002046013 A JP 2002046013A
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- Japan
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- cutting
- throw
- center
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-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B23—MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- B23C—MILLING
- B23C5/00—Milling-cutters
- B23C5/02—Milling-cutters characterised by the shape of the cutter
- B23C5/10—Shank-type cutters, i.e. with an integral shaft
- B23C5/1009—Ball nose end mills
- B23C5/1027—Ball nose end mills with one or more removable cutting inserts
- B23C5/1036—Ball nose end mills with one or more removable cutting inserts having a single cutting insert, the cutting edges of which subtend 180 degrees
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- Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Milling Processes (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 円弧状に形成された先端部の中心より両側に
切刃が形成されたスローアウェイチップをボールエンド
ミル本体の先端部に取り付けたボールエンドミルにおい
て、切削時にスローアウェイチップの先端部における中
心近傍の切刃が破損するのを抑制し、精度の良い切削加
工が長期にわたって安定して行えるようにする。 【解決手段】 円弧状に形成された先端部の中心Oより
両側に切刃11a,11b が形成されてなるスローアウェイチ
ップにおいて、両側の切刃がそれぞれ中心Oを越えない
ように形成すると共に、この切刃間におけるチゼル幅d
が0.25mm以下になるようにした。
切刃が形成されたスローアウェイチップをボールエンド
ミル本体の先端部に取り付けたボールエンドミルにおい
て、切削時にスローアウェイチップの先端部における中
心近傍の切刃が破損するのを抑制し、精度の良い切削加
工が長期にわたって安定して行えるようにする。 【解決手段】 円弧状に形成された先端部の中心Oより
両側に切刃11a,11b が形成されてなるスローアウェイチ
ップにおいて、両側の切刃がそれぞれ中心Oを越えない
ように形成すると共に、この切刃間におけるチゼル幅d
が0.25mm以下になるようにした。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、先端部が円弧状
に形成され、その中心より両側にそれぞれ切刃が形成さ
れたスローアウェイチップ及びこのようなスローアウェ
イチップを用いたボールエンドミルに関するものであ
り、上記のスローアウェイチップの先端部における中心
近傍の切刃が破損するのを抑制して、精度の良い切削加
工が長期にわたって安定して行えるようにした点に特徴
を有するものである。
に形成され、その中心より両側にそれぞれ切刃が形成さ
れたスローアウェイチップ及びこのようなスローアウェ
イチップを用いたボールエンドミルに関するものであ
り、上記のスローアウェイチップの先端部における中心
近傍の切刃が破損するのを抑制して、精度の良い切削加
工が長期にわたって安定して行えるようにした点に特徴
を有するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、ボールエンドミルの1つとし
て、図1に示すように、ボールエンドミル本体2の先端
部にスローアウェイチップ1を挟み込むようにして、こ
のスローアウェイチップ1をネジ3等でボールエンドミ
ル本体2に取り付けたスローアウェイ式のボールエンド
ミルが用いられていた。
て、図1に示すように、ボールエンドミル本体2の先端
部にスローアウェイチップ1を挟み込むようにして、こ
のスローアウェイチップ1をネジ3等でボールエンドミ
ル本体2に取り付けたスローアウェイ式のボールエンド
ミルが用いられていた。
【0003】そして、このようなスローアウェイ式のボ
ールエンドミルにおいては、そのスローアウェイチップ
1として、図2(A),(B)に示すように、先端部が
円弧状に形成され、その中心Oより両側にそれぞれ切刃
1a,1bが形成されたものが用いられていた。
ールエンドミルにおいては、そのスローアウェイチップ
1として、図2(A),(B)に示すように、先端部が
円弧状に形成され、その中心Oより両側にそれぞれ切刃
1a,1bが形成されたものが用いられていた。
【0004】ここで、このようなスローアウェイチップ
1において、その先端部の中心Oより両側にそれぞれ切
刃1a,1bを形成するにあたっては、このスローアウ
ェイチップ1を用いたボールエンドミルによって切削を
行う際に、先端部の中心部分が上記の両側の切刃1a,
1bによって切削されるようにするため、図3に示すよ
うに、この両側の切刃1a,1bをそれぞれ先端部の中
心Oを越えて形成するようにしていた。
1において、その先端部の中心Oより両側にそれぞれ切
刃1a,1bを形成するにあたっては、このスローアウ
ェイチップ1を用いたボールエンドミルによって切削を
行う際に、先端部の中心部分が上記の両側の切刃1a,
1bによって切削されるようにするため、図3に示すよ
うに、この両側の切刃1a,1bをそれぞれ先端部の中
心Oを越えて形成するようにしていた。
【0005】しかし、このように両側の切刃1a,1b
を先端部の中心Oを越えて形成すると、両側の切刃1
a,1bが重なる部分の肉厚が非常に薄くなり、このよ
うなスローアウェイチップ1をボールエンドミル本体2
に取り付けたボールエンドミルによって切削を行った場
合、スローアウェイチップ1において肉厚が薄くなった
部分における切刃1a,1bが破損するという問題が生
じた。
を先端部の中心Oを越えて形成すると、両側の切刃1
a,1bが重なる部分の肉厚が非常に薄くなり、このよ
うなスローアウェイチップ1をボールエンドミル本体2
に取り付けたボールエンドミルによって切削を行った場
合、スローアウェイチップ1において肉厚が薄くなった
部分における切刃1a,1bが破損するという問題が生
じた。
【0006】また、近年においては、上記のようなボー
ルエンドミルにおける切削性能を高めると共に、長期に
わたって安定した切削が行えるようにするため、上記の
スローアウェイチップ1における両側の切刃1a,1b
を、ダイヤモンドや立方晶窒化ホウ素からなる高硬度焼
結体で構成することが行われるようになった。
ルエンドミルにおける切削性能を高めると共に、長期に
わたって安定した切削が行えるようにするため、上記の
スローアウェイチップ1における両側の切刃1a,1b
を、ダイヤモンドや立方晶窒化ホウ素からなる高硬度焼
結体で構成することが行われるようになった。
【0007】ここで、このように両側の切刃1a,1b
を高硬度焼結体で構成するにあたって、従来において
は、図4に示すように、超硬合金等で構成されたスロー
アウェイチップ1の先端部における中心Oの両側におい
て、それぞれ異なる面にチップ座1c,1dを形成し、
超硬合金等で構成された基材3aに高硬度焼結体3bを
積層させた切刃チップ3を、その基材3aを介して上記
の各チップ座1c,1dにロウ付けするようにしてい
た。
を高硬度焼結体で構成するにあたって、従来において
は、図4に示すように、超硬合金等で構成されたスロー
アウェイチップ1の先端部における中心Oの両側におい
て、それぞれ異なる面にチップ座1c,1dを形成し、
超硬合金等で構成された基材3aに高硬度焼結体3bを
積層させた切刃チップ3を、その基材3aを介して上記
の各チップ座1c,1dにロウ付けするようにしてい
た。
【0008】ここで、上記のように各チップ座1c,1
dに切刃チップ3をロウ付けするにあたり、従来におい
ては、チップ座1c,1dや切刃チップ3の成形精度
や、チップ座1c,1dに対する切刃チップ3の取付精
度の誤差等により、各チップ座1c,1dに取り付けた
切刃チップ3相互が衝突しないようにするため、切刃チ
ップ3相互が若干の隙間を持つようにして各チップ座1
c,1dに取り付けるようにしており、一般には、図5
(A),(B)に示すように、一方のチップ座1cに取
り付ける切刃チップ3における切刃1aを先端部の中心
Oを越えて設ける一方、他方のチップ座1dに取り付け
る切刃チップ3における切刃1bが先端部の中心Oまで
達しないようにし、この切刃1bと上記の切刃1aとが
僅かな隙間sを持つようにしていた。
dに切刃チップ3をロウ付けするにあたり、従来におい
ては、チップ座1c,1dや切刃チップ3の成形精度
や、チップ座1c,1dに対する切刃チップ3の取付精
度の誤差等により、各チップ座1c,1dに取り付けた
切刃チップ3相互が衝突しないようにするため、切刃チ
ップ3相互が若干の隙間を持つようにして各チップ座1
c,1dに取り付けるようにしており、一般には、図5
(A),(B)に示すように、一方のチップ座1cに取
り付ける切刃チップ3における切刃1aを先端部の中心
Oを越えて設ける一方、他方のチップ座1dに取り付け
る切刃チップ3における切刃1bが先端部の中心Oまで
達しないようにし、この切刃1bと上記の切刃1aとが
僅かな隙間sを持つようにしていた。
【0009】ここで、このように一方の切刃チップ3に
おける切刃1aを先端部の中心Oを越えて設ける一方、
他方の切刃チップ3における切刃1bが先端部の中心O
まで達しないようにすると、中心部分の切削は中心Oを
越えて設けられた1つの切刃1aで切削されるだけであ
るため、この切刃1aに加わる負荷が大きくなって破損
しやすくなり、また上記の切刃1a,1b間の隙間s部
分に切屑が詰まって、切削加工精度が低下するという問
題があった。
おける切刃1aを先端部の中心Oを越えて設ける一方、
他方の切刃チップ3における切刃1bが先端部の中心O
まで達しないようにすると、中心部分の切削は中心Oを
越えて設けられた1つの切刃1aで切削されるだけであ
るため、この切刃1aに加わる負荷が大きくなって破損
しやすくなり、また上記の切刃1a,1b間の隙間s部
分に切屑が詰まって、切削加工精度が低下するという問
題があった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、先端部が
円弧状に形成され、その中心より両側にそれぞれ切刃が
形成されてなるスローアウェイチップをボールエンドミ
ル本体の先端部に取り付けて切削を行うようにしたボー
ルエンドミルにおける上記のような様々な問題を解決す
ることを課題とするものである。
円弧状に形成され、その中心より両側にそれぞれ切刃が
形成されてなるスローアウェイチップをボールエンドミ
ル本体の先端部に取り付けて切削を行うようにしたボー
ルエンドミルにおける上記のような様々な問題を解決す
ることを課題とするものである。
【0011】すなわち、この発明においては、上記のよ
うなボールエンドミルにおいて、切削時に上記のスロー
アウェイチップの先端部における中心近傍の切刃が破損
するのを抑制して、精度の良い切削加工が長期にわたっ
て安定して行えるようにすることを課題とするものであ
る。
うなボールエンドミルにおいて、切削時に上記のスロー
アウェイチップの先端部における中心近傍の切刃が破損
するのを抑制して、精度の良い切削加工が長期にわたっ
て安定して行えるようにすることを課題とするものであ
る。
【0012】また、この発明においては、上記のような
ボールエンドミルにおいて、上記のスローアウェイチッ
プの先端部における両側の切刃をダイヤモンドや立方晶
窒化ホウ素からなる高硬度焼結体で構成する場合におい
て、従来のように高硬度焼結体で構成された切刃が破損
するのを抑制して、より精度のよい切削加工が安定して
行えるようにすることを課題とするものである。
ボールエンドミルにおいて、上記のスローアウェイチッ
プの先端部における両側の切刃をダイヤモンドや立方晶
窒化ホウ素からなる高硬度焼結体で構成する場合におい
て、従来のように高硬度焼結体で構成された切刃が破損
するのを抑制して、より精度のよい切削加工が安定して
行えるようにすることを課題とするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】この発明におけるスロー
アウェイチップにおいては、上記のような課題を解決す
るため、先端部が円弧状に形成され、その中心Oより両
側にそれぞれ切刃11a,11bが形成されてなるスロ
ーアウェイチップにおいて、上記の両側の切刃11a,
11bがそれぞれ上記の中心Oを越えないように形成す
ると共に、この切刃11a,11b間におけるチゼル幅
dが0.25mm以下になるようにしたのである。
アウェイチップにおいては、上記のような課題を解決す
るため、先端部が円弧状に形成され、その中心Oより両
側にそれぞれ切刃11a,11bが形成されてなるスロ
ーアウェイチップにおいて、上記の両側の切刃11a,
11bがそれぞれ上記の中心Oを越えないように形成す
ると共に、この切刃11a,11b間におけるチゼル幅
dが0.25mm以下になるようにしたのである。
【0014】そして、この発明におけるスローアウェイ
チップのように、上記の両側の切刃11a,11bがそ
れぞれ先端部の中心Oを越えないように形成すると、両
側の切刃11a,11bが重なり合って、その部分にお
ける肉厚が薄くなるということがない。
チップのように、上記の両側の切刃11a,11bがそ
れぞれ先端部の中心Oを越えないように形成すると、両
側の切刃11a,11bが重なり合って、その部分にお
ける肉厚が薄くなるということがない。
【0015】また、この発明におけるスローアウェイチ
ップのように上記の切刃11a,11b間におけるチゼ
ル幅dが0.25mm以下になるようにすると、スロー
アウェイチップ10の先端部における中心Oの近傍まで
各切刃11a,11bが存在するようになる。
ップのように上記の切刃11a,11b間におけるチゼ
ル幅dが0.25mm以下になるようにすると、スロー
アウェイチップ10の先端部における中心Oの近傍まで
各切刃11a,11bが存在するようになる。
【0016】また、この発明におけるボールエンドミル
においては、上記のようなスローアウェイチップ10を
ボールエンドミル本体20の先端部に取り付けるように
したのである。
においては、上記のようなスローアウェイチップ10を
ボールエンドミル本体20の先端部に取り付けるように
したのである。
【0017】そして、この発明におけるボールエンドミ
ルを用いて切削加工を行った場合には、先端部における
中心Oの近傍まで設けられた2枚の各切刃11a,11
bによって切削が行われ、スローアウェイチップ10の
先端部の中心Oの近傍における各切刃11a,11bに
加わる負荷が軽減されて、各切刃11a,11bが破損
するのが抑制され、精度の良い切削加工が長期にわたっ
て安定して行えるようになる。
ルを用いて切削加工を行った場合には、先端部における
中心Oの近傍まで設けられた2枚の各切刃11a,11
bによって切削が行われ、スローアウェイチップ10の
先端部の中心Oの近傍における各切刃11a,11bに
加わる負荷が軽減されて、各切刃11a,11bが破損
するのが抑制され、精度の良い切削加工が長期にわたっ
て安定して行えるようになる。
【0018】ここで、上記の切刃11a,11b間にお
けるチゼル幅dが小さくなり過ぎると、スローアウェイ
チップ10の先端部の中心O近傍における強度が低下し
て、切刃11a,11bが破損しやすくなる一方、チゼ
ル幅dが0.25mmを越えると、先端部の中心Oの近
傍において切刃11a,11bのない領域が大きくなっ
て非切削部分が大きくなり、精度の良い切削加工が行え
なくなるため、上記のチゼル幅dを0.05〜0.25
mmの範囲にすることが好ましく、より好ましくは0.
1〜0.15mmの範囲になるようにする。
けるチゼル幅dが小さくなり過ぎると、スローアウェイ
チップ10の先端部の中心O近傍における強度が低下し
て、切刃11a,11bが破損しやすくなる一方、チゼ
ル幅dが0.25mmを越えると、先端部の中心Oの近
傍において切刃11a,11bのない領域が大きくなっ
て非切削部分が大きくなり、精度の良い切削加工が行え
なくなるため、上記のチゼル幅dを0.05〜0.25
mmの範囲にすることが好ましく、より好ましくは0.
1〜0.15mmの範囲になるようにする。
【0019】また、この発明におけるスローアウェイチ
ップにおいて、その厚み方向中央部にダイヤモンド及び
立方晶窒化ホウ素から選択される高硬度焼結体12を設
け、上記の両側の切刃11a,11bをそれぞれ高硬度
焼結体12で構成すると、この高硬度焼結体で構成され
た切刃11a,11bが従来のように破損するのが抑制
され、この高硬度焼結体で構成された切刃11a,11
bによって長期にわたって高い切削性能が得られるよう
になる。
ップにおいて、その厚み方向中央部にダイヤモンド及び
立方晶窒化ホウ素から選択される高硬度焼結体12を設
け、上記の両側の切刃11a,11bをそれぞれ高硬度
焼結体12で構成すると、この高硬度焼結体で構成され
た切刃11a,11bが従来のように破損するのが抑制
され、この高硬度焼結体で構成された切刃11a,11
bによって長期にわたって高い切削性能が得られるよう
になる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施形態に係る
スローアウェイチップ及びこのスローアウェイチップを
用いたスローアウェイ式のボールエンドミルを添付図面
に基づいて具体的に説明する。
スローアウェイチップ及びこのスローアウェイチップを
用いたスローアウェイ式のボールエンドミルを添付図面
に基づいて具体的に説明する。
【0021】ここで、この実施形態においては、スロー
アウェイチップ10を作製するにあたって、図6に示す
ように、超硬合金の層13a,13bの間にダイヤモン
ド及び立方晶窒化ホウ素から選択される高硬度焼結体1
2が設けられた素材14を用いるようにした。
アウェイチップ10を作製するにあたって、図6に示す
ように、超硬合金の層13a,13bの間にダイヤモン
ド及び立方晶窒化ホウ素から選択される高硬度焼結体1
2が設けられた素材14を用いるようにした。
【0022】そして、この素材14を放電加工及び研削
加工し、図7(A),(B)に示すように、先端部を円
弧状に形成すると共に、その中心Oの両側において、そ
れぞれ異なった面における超硬合金の層13a,13b
から高硬度焼結体12の中央部近傍まで削り取り、中心
Oの両側に高硬度焼結体12で構成された切刃11a,
11bを形成するようにした。
加工し、図7(A),(B)に示すように、先端部を円
弧状に形成すると共に、その中心Oの両側において、そ
れぞれ異なった面における超硬合金の層13a,13b
から高硬度焼結体12の中央部近傍まで削り取り、中心
Oの両側に高硬度焼結体12で構成された切刃11a,
11bを形成するようにした。
【0023】ここで、このように中心Oの両側に高硬度
焼結体12で構成された切刃11a,11bを形成する
にあたり、この実施形態においては、図8に示すよう
に、両側の切刃11a,11bをそれぞれ先端部の中心
Oを越えないように切り上げて、この切刃11a,11
b間におけるチゼル幅dが0.25mm以下になるよう
にした。
焼結体12で構成された切刃11a,11bを形成する
にあたり、この実施形態においては、図8に示すよう
に、両側の切刃11a,11bをそれぞれ先端部の中心
Oを越えないように切り上げて、この切刃11a,11
b間におけるチゼル幅dが0.25mm以下になるよう
にした。
【0024】そして、この実施形態におけるスローアウ
ェイ式のボールエンドミルにおいては、図9に示すよう
に、上記のように形成したスローアウェイチップ10を
ボールエンドミル本体20の先端部に挟み込むようにし
て、このスローアウェイチップ10をネジ21等でボー
ルエンドミル本体20に取り付けるようにした。
ェイ式のボールエンドミルにおいては、図9に示すよう
に、上記のように形成したスローアウェイチップ10を
ボールエンドミル本体20の先端部に挟み込むようにし
て、このスローアウェイチップ10をネジ21等でボー
ルエンドミル本体20に取り付けるようにした。
【0025】そして、この実施形態におけるスローアウ
ェイ式のボールエンドミルを用いて切削加工を行うと、
スローアウェイチップ10の先端部における中心Oの近
傍まで形成された高硬度焼結体12からなる各切刃11
a,11bによって被削材が切削されるようになり、ス
ローアウェイチップ10の先端部における中心Oの近傍
において各切刃11a,11bに加わる負荷が軽減され
て、各切刃11a,11bが破損するのが抑制されると
共に、精度の良い切削加工が長期にわたって安定して行
えるようになった。
ェイ式のボールエンドミルを用いて切削加工を行うと、
スローアウェイチップ10の先端部における中心Oの近
傍まで形成された高硬度焼結体12からなる各切刃11
a,11bによって被削材が切削されるようになり、ス
ローアウェイチップ10の先端部における中心Oの近傍
において各切刃11a,11bに加わる負荷が軽減され
て、各切刃11a,11bが破損するのが抑制されると
共に、精度の良い切削加工が長期にわたって安定して行
えるようになった。
【0026】
【実施例】次に、この発明の実施例に係るスローアウェ
イチップ10を使用したスローアウェイ式のボールエン
ドミルを用いて切削加工を行った場合に、精度の良い切
削加工が長期にわたって安定して行えることを比較例を
挙げて明らかにする。
イチップ10を使用したスローアウェイ式のボールエン
ドミルを用いて切削加工を行った場合に、精度の良い切
削加工が長期にわたって安定して行えることを比較例を
挙げて明らかにする。
【0027】ここで、実施例においては、スローアウェ
イチップ10として、超硬合金の層13a,13bの間
に厚みが0.8mmの立方晶窒化ホウ素からなる高硬度
焼結体12が設けられて厚みが7.0mmになった素材
14を前記のように放電加工及び研削加工し、先端部に
おける円弧状の直径を30mmにすると共に、図8に示
すように、この先端部における中心Oの両側における高
硬度焼結体12からなる切刃11a,11bをそれぞれ
先端部の中心Oを越えないように切り上げて、この切刃
11a,11b間におけるチゼル幅dを0.15mmに
した。
イチップ10として、超硬合金の層13a,13bの間
に厚みが0.8mmの立方晶窒化ホウ素からなる高硬度
焼結体12が設けられて厚みが7.0mmになった素材
14を前記のように放電加工及び研削加工し、先端部に
おける円弧状の直径を30mmにすると共に、図8に示
すように、この先端部における中心Oの両側における高
硬度焼結体12からなる切刃11a,11bをそれぞれ
先端部の中心Oを越えないように切り上げて、この切刃
11a,11b間におけるチゼル幅dを0.15mmに
した。
【0028】一方、比較例1においては、上記の実施例
と同じ素材14を放電加工及び研削加工するにあたり、
前記の図3に示すように、両側の切刃1a,1bをそれ
ぞれ先端部の中心Oを越えて形成し、両側の切刃1a,
1bが重なる部分の長さを0.5mmにし、それ以外
は、上記の実施例と同様にした。
と同じ素材14を放電加工及び研削加工するにあたり、
前記の図3に示すように、両側の切刃1a,1bをそれ
ぞれ先端部の中心Oを越えて形成し、両側の切刃1a,
1bが重なる部分の長さを0.5mmにし、それ以外
は、上記の実施例と同様にした。
【0029】また、比較例2においては、前記の図4及
び図5(A),(B)に示すように、超硬合金で構成さ
れたスローアウェイチップ1の円弧状に形成された先端
部の中心Oの両側において、それぞれ異なる面にチップ
座1c,1dを形成し、各チップ座1c,1dに、超硬
合金で構成された基材3aに立方晶窒化ホウ素からなる
高硬度焼結体3bを積層させた切刃チップ3をロウ付け
したものを用いるようにし、高硬度焼結体3bからなる
切刃1a,1b間の隙間sが0.2mmになったものを
用いるようにした。
び図5(A),(B)に示すように、超硬合金で構成さ
れたスローアウェイチップ1の円弧状に形成された先端
部の中心Oの両側において、それぞれ異なる面にチップ
座1c,1dを形成し、各チップ座1c,1dに、超硬
合金で構成された基材3aに立方晶窒化ホウ素からなる
高硬度焼結体3bを積層させた切刃チップ3をロウ付け
したものを用いるようにし、高硬度焼結体3bからなる
切刃1a,1b間の隙間sが0.2mmになったものを
用いるようにした。
【0030】そして、上記の実施例及び比較例1,2の
各スローアウェイチップをボールエンドミル本体に取り
付け、FCD450からなる被削材に対して、切削速度
754m/min、回転数8000回/min、送り
0.8mm/rev、テーブル送り6400mm/mi
n、切り込み0.4mm、ピックフィード1.0mmの
条件で切削加工を行った。
各スローアウェイチップをボールエンドミル本体に取り
付け、FCD450からなる被削材に対して、切削速度
754m/min、回転数8000回/min、送り
0.8mm/rev、テーブル送り6400mm/mi
n、切り込み0.4mm、ピックフィード1.0mmの
条件で切削加工を行った。
【0031】この結果、比較例1,2のスローアウェイ
チップを用いたものにおいては、何れも1〜2分間程度
の加工を行った時点で高硬度焼結体3bからなる切刃1
a,1bに欠損が生じた。
チップを用いたものにおいては、何れも1〜2分間程度
の加工を行った時点で高硬度焼結体3bからなる切刃1
a,1bに欠損が生じた。
【0032】これに対して、実施例のスローアウェイチ
ップを用いたものにおいては、10時間の加工を行った
時点でも高硬度焼結体12からなる切刃11a,11b
に欠損が生じるということがなく、また摩耗も少なくて
さらに切削加工が可能な状態であり、また切削された加
工面の仕上がりも良好であった。
ップを用いたものにおいては、10時間の加工を行った
時点でも高硬度焼結体12からなる切刃11a,11b
に欠損が生じるということがなく、また摩耗も少なくて
さらに切削加工が可能な状態であり、また切削された加
工面の仕上がりも良好であった。
【0033】
【発明の効果】以上詳述したように、この発明における
スローアウェイチップにおいては、先端部が円弧状に形
成され、その中心より両側にそれぞれ切刃を形成するに
あたって、両側の切刃がそれぞれ上記の中心を越えない
ように形成すると共に、この切刃間におけるチゼル幅d
が0.25mm以下になるようにしたため、従来のよう
に両側の切刃が重なり合ってその部分の肉厚が薄くなる
ということがなく、スローアウェイチップの先端部にお
ける中心の近傍まで各切刃が存在するようになった。
スローアウェイチップにおいては、先端部が円弧状に形
成され、その中心より両側にそれぞれ切刃を形成するに
あたって、両側の切刃がそれぞれ上記の中心を越えない
ように形成すると共に、この切刃間におけるチゼル幅d
が0.25mm以下になるようにしたため、従来のよう
に両側の切刃が重なり合ってその部分の肉厚が薄くなる
ということがなく、スローアウェイチップの先端部にお
ける中心の近傍まで各切刃が存在するようになった。
【0034】このため、このようなスローアウェイチッ
プをボールエンドミル本体の先端部に取り付けたこの発
明のボールエンドミルによって切削加工を行った場合、
先端部における中心の近傍まで設けられた各切刃によっ
て切削が行われるようになり、スローアウェイチップの
先端部における中心近傍の各切刃に加わる負荷が軽減さ
れて、各切刃が破損するのが抑制され、精度の良い切削
加工が長期にわたって安定して行えるようになった。
プをボールエンドミル本体の先端部に取り付けたこの発
明のボールエンドミルによって切削加工を行った場合、
先端部における中心の近傍まで設けられた各切刃によっ
て切削が行われるようになり、スローアウェイチップの
先端部における中心近傍の各切刃に加わる負荷が軽減さ
れて、各切刃が破損するのが抑制され、精度の良い切削
加工が長期にわたって安定して行えるようになった。
【0035】また、この発明におけるスローアウェイチ
ップにおいて、その厚み方向中央部にダイヤモンド及び
立方晶窒化ホウ素から選択される高硬度焼結体を設け、
上記の両側の切刃を高硬度焼結体で構成すると、高硬度
焼結体で構成された切刃が従来のように破損するのが抑
制され、この高硬度焼結体で構成された切刃によりさら
に長期にわたって高い切削性能が得られ、より精度の良
い切削加工が長期にわたって安定して行えるようになっ
た。
ップにおいて、その厚み方向中央部にダイヤモンド及び
立方晶窒化ホウ素から選択される高硬度焼結体を設け、
上記の両側の切刃を高硬度焼結体で構成すると、高硬度
焼結体で構成された切刃が従来のように破損するのが抑
制され、この高硬度焼結体で構成された切刃によりさら
に長期にわたって高い切削性能が得られ、より精度の良
い切削加工が長期にわたって安定して行えるようになっ
た。
【図1】従来のスローアウェイ式のボールエンドミルの
概略説明図である。
概略説明図である。
【図2】図1に示したスローアウェイ式のボールエンド
ミルにおいて使用する従来のスローアウェイチップの平
面図及び正面図である。
ミルにおいて使用する従来のスローアウェイチップの平
面図及び正面図である。
【図3】図2に示した従来のスローアウェイチップの先
端部の拡大説明図である。
端部の拡大説明図である。
【図4】スローアウェイ式のボールエンドミルにおいて
使用するスローアウェイチップであって、先端部の両側
の切刃がダイヤモンドや立方晶窒化ホウ素からなる高硬
度焼結体で構成された従来のスローアウェイチップの正
面図である。
使用するスローアウェイチップであって、先端部の両側
の切刃がダイヤモンドや立方晶窒化ホウ素からなる高硬
度焼結体で構成された従来のスローアウェイチップの正
面図である。
【図5】図4に示した従来のスローアウェイチップの先
端部の拡大説明図である。
端部の拡大説明図である。
【図6】この発明の一実施形態に係るスローアウェイチ
ップを製造するのに用いた素材の概略説明図である。
ップを製造するのに用いた素材の概略説明図である。
【図7】この発明の一実施形態に係るスローアウェイチ
ップを示した平面図及び正面図である。
ップを示した平面図及び正面図である。
【図8】図7に示したスローアウェイチップの先端部の
拡大説明図である。
拡大説明図である。
【図9】図7に示したスローアウェイチップをボールエ
ンドミル本体の先端部に取り付けたこの発明の一実施形
態に係るボールエンドミルの概略説明図である。
ンドミル本体の先端部に取り付けたこの発明の一実施形
態に係るボールエンドミルの概略説明図である。
10 スローアウェイチップ 11a,11b 切刃 12 高硬度焼結体 20 ボールエンドミル本体 d チゼル幅 O スローアウェイチップの先端部の中心
Claims (4)
- 【請求項1】 先端部が円弧状に形成され、その中心O
より両側にそれぞれ切刃11a,11bが形成されてな
るスローアウェイチップにおいて、上記の両側の切刃1
1a,11bがそれぞれ上記の中心Oを越えないように
形成されると共に、この切刃11a,11b間における
チゼル幅dが0.25mm以下になっていることを特徴
とするスローアウェイチップ。 - 【請求項2】 請求項1に記載したスローアウェイチッ
プにおいて、その厚み方向中央部にダイヤモンド及び立
方晶窒化ホウ素から選択される高硬度焼結体12が設け
られ、上記の両側の切刃11a,11bがそれぞれ高硬
度焼結体12で構成されていることを特徴とするスロー
アウェイチップ。 - 【請求項3】 請求項1又は2に記載したスローアウェ
イチップにおいて、上記の切刃11a,11b間におけ
るチゼル幅dが0.05〜0.25mmの範囲になって
いることを特徴とするスローアウェイチップ。 - 【請求項4】 ボールエンドミル本体20の先端部にス
ローアウェイチップ10が取り付けられてなるボールエ
ンドミルにおいて、上記のスローアウェイチップ10と
して、請求項1〜3の何れか1項に記載したスローアウ
ェイチップを用いたことを特徴とするボールエンドミ
ル。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000235510A JP2002046013A (ja) | 2000-08-03 | 2000-08-03 | スローアウェイチップ及びボールエンドミル |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000235510A JP2002046013A (ja) | 2000-08-03 | 2000-08-03 | スローアウェイチップ及びボールエンドミル |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002046013A true JP2002046013A (ja) | 2002-02-12 |
Family
ID=18727705
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000235510A Pending JP2002046013A (ja) | 2000-08-03 | 2000-08-03 | スローアウェイチップ及びボールエンドミル |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002046013A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN106006889A (zh) * | 2016-06-21 | 2016-10-12 | 浙江中通检测科技有限公司 | 一种用于含油废水的强化混凝剂及其制备方法和应用 |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5781018U (ja) * | 1980-11-05 | 1982-05-19 | ||
JPS62181311U (ja) * | 1986-05-09 | 1987-11-17 | ||
JPH11165212A (ja) * | 1997-12-05 | 1999-06-22 | Hitachi Tool Eng Ltd | ソリッドボ−ルエンドミル |
-
2000
- 2000-08-03 JP JP2000235510A patent/JP2002046013A/ja active Pending
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5781018U (ja) * | 1980-11-05 | 1982-05-19 | ||
JPS62181311U (ja) * | 1986-05-09 | 1987-11-17 | ||
JPH11165212A (ja) * | 1997-12-05 | 1999-06-22 | Hitachi Tool Eng Ltd | ソリッドボ−ルエンドミル |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN106006889A (zh) * | 2016-06-21 | 2016-10-12 | 浙江中通检测科技有限公司 | 一种用于含油废水的强化混凝剂及其制备方法和应用 |
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