JPH088012Y2 - 回転工具 - Google Patents

回転工具

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JPH088012Y2
JPH088012Y2 JP1990102789U JP10278990U JPH088012Y2 JP H088012 Y2 JPH088012 Y2 JP H088012Y2 JP 1990102789 U JP1990102789 U JP 1990102789U JP 10278990 U JP10278990 U JP 10278990U JP H088012 Y2 JPH088012 Y2 JP H088012Y2
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JP
Japan
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sintered body
tool
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twisted
cutting edge
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JP1990102789U
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JPH0460609U (ja
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勝義 丸山
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Sumitomo Electric Industries Ltd
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Sumitomo Electric Industries Ltd
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【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は、ダイヤモンドや立方晶型窒化ホウ素(CB
N)等を主成分とする硬質焼結体によりねじれ状の切刃
を形成した回転工具に関するものである。
〔従来の技術及びその課題〕
ダイヤモンドやCBN等の硬質焼結体は、非常に硬度が
高いために、アルミニウム合金等の非鉄金属の加工や、
焼入鋼・鋳鉄の加工の切刃として多く用いられている。
切刃として用いられる硬質焼結体は、従来、ダイヤモ
ンドやCBN等の硬質層と、それに同時焼結で一体成形さ
れる超硬合金の支持層とにより、平板状の素材形状とし
て形成されており、工具本体に設けた座面に超硬の支持
層をロウ付して固着されている。
しかしながら、このような平板状の硬質焼結体をその
まま工具本体の軸線に沿うように取付けて、エンドミル
やリーマなどの回転工具に切刃として用いた場合、硬質
焼結体の形状により、切刃形状が制限を受けてしまい、
切れ味の良い工具設計ができない問題がある。
すなわち、エンドミルやリーマなどの回転工具では、
長い切刃長さと、切れ味を高めるため切刃にねじれをつ
けて大きなすくい角をもたせることが求められている
が、平板状の硬質焼結体を工具の軸線に合わせて取付け
たり、或いは若干傾斜をつけて取付けた構造では、切刃
に大きなすくい角をつけることができず、切れ味の大幅
な向上が図れない問題がある。
このため、従来の硬質焼結体を切刃に用いた回転工具
では、切削抵抗が大きくびびりが発生しやすい特性があ
り、また、すくい角が小さいために切り粉の排出性が悪
いという欠点があった。
ここで、超硬合金製のチップは、ねじれたチップであ
っても困難なく作れるが、超高圧下で製造される硬質焼
結体の場合、製法上ねじれチップを作ることができな
い、この硬質焼結体は、超硬合金の支持層(座板)上に
ダイヤモンドやCBNから成る硬質層を複合一体化した構
造であり、完成時の外観は円盤状で厚みも限られてい
る。硬質焼結体のチップは、それを素材としてそこか切
り出すため、ねじれたものを作れない。このため、従来
の硬質焼結体使用の回転工具は、上記の点で好ましくな
いのはわかっていても切刃をねじれの無いものにせざる
を得なかった。
そこで、この考案は、上記の問題を解決し、板状硬質
焼結体のチップに対して大きなすくい角でねじれるねじ
れ刃を形成できるようにした回転工具を提供することを
目的としている。
〔課題を解決するための手段〕
上記の課題を解決するため、この考案は、工具本体の
外周に、得ようとするねじれ刃のリード角に近似した角
度で傾斜する平坦で長手方向にストレートな座面を形成
し、その座面にロウ付固着した板状硬質焼結体のねじれ
形状のすくい面を設けて所定のリード角を有するねじれ
刃を形成したのである。
なお、上記ねじれ刃のリード角は、10°〜60°の範囲
で設定するのが望ましい。
〔作用〕
上記の構成においては、硬質焼結体の座面をねじれ刃
のリード角に近似した角度で傾斜させるので、その焼結
体の上面に大きなすくい角をもつねじれ刃を形成するこ
とができる。
また、硬質焼結体をねじれ刃に沿って傾斜状に配置す
ることにより、焼結体の硬質層の工具回転方向厚みをね
じれ刃に沿ってほぼ均一に形成することができ、長い切
刃長さであっても一様に大きなすくい角を形成すること
ができる。
〔実施例〕
第1図乃至第3図は、実施例の回転工具を示してい
る。
図に示すように、円筒状の工具本体1には、先端面か
ら軸方向に延びる複数条の切粉排出用切欠き2、2が形
成され、その各切欠き2、2に、軸方向に向かって傾斜
する座面3、3が形成されている。この座面3、3の傾
斜角度は、座面に固着される硬質焼結体4のねじれ切刃
9に沿うように、そのねじれ刃のリード角に近似した角
度に設定されている。
硬質焼結体4は、ダイヤモンド又はCBNから成る硬質
層5と、超硬合金から成る支持層6を同時焼結により一
体成形して形成されており、支持層6を工具本体1の座
面3に接地させた状態で、その支持層6と工具本体1を
ロウ付により固着して取付けられる。
この座面3と接地する支持層6の底面は、座面に対応
した角度で傾けて取付ける平坦な面7になっており、そ
の支持層6と座面3を固着した状態で上側に配置される
硬質層5の上面には、その全長にわたりリード加工が施
されてねじれ形状に形成されたすくい面8が形成されて
いる。そして、このすくい面8と硬質層5の外周面の境
界部にねじれ切刃9が形成される。
上記の構造では、工具本体1の座面3がねじれ切刃9
に沿って形成され、硬質焼結体4がねじれ切刃9のリー
ド角に沿うように傾斜状に配置されるので、硬質層5の
厚みが切刃9の全長にわたってほぼ同じ大きさになり、
その側縁に沿って均一にねじれた切刃を形成することが
できる。
また、硬質層5の厚みが均一なので、その厚み寸法を
適宜に設定することにより、切刃9全体にわたって一様
に大きなすくい角を形成することが可能になる。
なお、ここで云う、硬質層5の厚みとは、工具回転方
向の厚みを指す。添付図は、ねじれ切刃9のねじれ状態
を誇張して表わしたので、この厚みが大きく変わってい
るように見えるが、座面3の傾き角を刃のリード角に近
似させているので、この方向の厚みは実際には長手方向
の各部でほぼ一定する。なお、硬質焼結体4の工具径方
向厚みは、工具外周が円になっているため、ねじれ刃形
成後に変化する。
第4図は他の実施例を示したものであり、この例で
は、硬質焼結体4′の層の向きを横向きにし、支持層
6′を内周側に、硬質層5′を外周側に向けて工具本体
1′に固着している。
このように硬質層5′を外周側に向けることにより、
切刃として有効利用できる硬質層の厚みを大きく設定で
きる利点がある。
上記の両実施例において、ねじれ切刃のリード角は、
10°〜60°の範囲で設定するのが望ましい。すなわち、
切刃のリード角は、10°以下では切削抵抗を減少させる
ねじれ切刃の性能を十分に発揮できず、逆に60°以上で
は、角度が大きくなりすぎて顕著な効果が得られず、ま
た、製造する上で硬質層の厚みが大きくなりすぎて、コ
ストアップにつながる欠点がある。
次に、この考案の構造の工具を用いて実施した切削性
能テストについて説明する。
先ず、直径20mmのエンドミルに、ダイヤモンドからな
る硬質層の厚みが3mmの硬質焼結体を用いて、20°のリ
ード角で刃長20mmのねじれ刃を形成した。この試作工具
を用いて、厚みが5mmのシリコン系アルミニウム合金
を、回転数が30000r.p.m、軸方向切込みが13mm、径方向
切込みが0.5mmの加工条件で切削した場合、ビビリなく
安定した切削ができ、良好な仕上げ面粗さが得られた。
これに対して、平板状のダイヤ焼結体を軸方向すくい角
5°、半径方向すくい角3°で工具本体に傾斜状に取付
けた従来の工具で上記加工を行なった場合、加工中にビ
ビリが発生し、安定した切削が行なえなかった。
また、直径16mmのリーマに、硬質層の厚み2.5mmのダ
イヤモンド焼結体を用いて15°のリード角をもつねじれ
刃を形成し、この試作工具と、平板状のダイヤモンド焼
結体をすくい角をもたせずに工具本体に取付けたストレ
ート刃型のもの(従来工具)とで、アルミダイキャスト
の被削材を周速140m/min、切込み0.2mm、送り0.1mm/rev
の加工条件によって湿式切削を行なった。この切削テス
トの結果、ストレート刃型の従来工具では入口部でビビ
リが発生し、面粗さ・加工精度共に不良(面粗さ2μ
m、真円度6μm)であったのに対して、試作工具で
は、加工中ビビリが発生せず、面粗さ0.3μm、真円度
4μmの良好な仕上げ精度を得ることができた。また、
試作工具では、再研削された切刃ごとに約8万個の被削
材を加工することができ、寿命の大幅な向上をはかるこ
とができた。
〔考案の効果〕
以上説明したように、この考案は、硬質焼結体の座面
をねじれ刃に沿って傾斜させ、その焼結体にねじれ刃を
形成したので、刃長全体にわたって均一なねじれ刃を形
成でき、切刃に沿って大きなすくい角を形成することが
できる。
したがって、この考案を用いれば、刃長が長く、かつ
切削抵抗の小さいねじれ状の切刃を硬質焼結体に付与す
ることができ、切れ味がよく耐摩耗性の高い工具性能を
実現できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの考案に係る実施例を示す正面図、第2図は
その側面図、第3図は同上を分解した状態で示す斜視
図、第4図は他の実施例を示す斜視図である。 1、1′……工具本体、3……座面、4、4′……硬質
焼結体、5、5′……硬質層、6、6′……支持層、8
……すくい面、9……切刃。

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】硬質焼結体のねじれ刃を備える回転工具で
    あって、工具本体の外周に、ねじれ刃のリード角に近似
    した角度で傾斜する平坦で長手方向にストレートな座面
    を形成し、その座面にロウ付固着した板状の硬質焼結体
    に、ねじれ形状のすくい面を設けて所定のリード角を有
    するねじれ刃を形成したことを特徴とする回転工具。
  2. 【請求項2】ねじれ刃のリード角が、10°〜60°の範囲
    に設定されていることを特徴とする請求項(1)に記載
    の回転工具。
JP1990102789U 1990-09-28 1990-09-28 回転工具 Expired - Lifetime JPH088012Y2 (ja)

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JP1990102789U JPH088012Y2 (ja) 1990-09-28 1990-09-28 回転工具

Applications Claiming Priority (1)

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JP1990102789U JPH088012Y2 (ja) 1990-09-28 1990-09-28 回転工具

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JPH0460609U JPH0460609U (ja) 1992-05-25
JPH088012Y2 true JPH088012Y2 (ja) 1996-03-06

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JPS4959185U (ja) * 1972-09-01 1974-05-24
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