JPH04217414A - スローアウェイ式ドリル - Google Patents

スローアウェイ式ドリル

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Publication number
JPH04217414A
JPH04217414A JP3026046A JP2604691A JPH04217414A JP H04217414 A JPH04217414 A JP H04217414A JP 3026046 A JP3026046 A JP 3026046A JP 2604691 A JP2604691 A JP 2604691A JP H04217414 A JPH04217414 A JP H04217414A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cutting edge
cutting
drill
shank
sintered body
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP3026046A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazutaka Isobe
和孝 磯部
Toshio Nomura
俊雄 野村
Kazuo Noguchi
和男 野口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Electric Industries Ltd
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Publication date
Application filed by Sumitomo Electric Industries Ltd filed Critical Sumitomo Electric Industries Ltd
Priority to JP3026046A priority Critical patent/JPH04217414A/ja
Publication of JPH04217414A publication Critical patent/JPH04217414A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23BTURNING; BORING
    • B23B51/00Tools for drilling machines
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23BTURNING; BORING
    • B23B2226/00Materials of tools or workpieces not comprising a metal
    • B23B2226/12Boron nitride
    • B23B2226/125Boron nitride cubic [CBN]
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23BTURNING; BORING
    • B23B2226/00Materials of tools or workpieces not comprising a metal
    • B23B2226/31Diamond
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23BTURNING; BORING
    • B23B2251/00Details of tools for drilling machines
    • B23B2251/50Drilling tools comprising cutting inserts

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Drilling Tools (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、主として鋼の穿孔加
工に供されるドリルの構造に関し、特に耐摩耗性や靭性
に優れ、高い品質を有するスローアウェイ式ドリルの構
造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ドリルは、鋼材などの穿孔加工に用いら
れる切削工具の1つである。その一例としてツイストド
リルの構造が図9に示されている。ツイストドリルは、
穿孔加工に供される切刃部1と、切削に関与せず、主と
して切り屑の排出と、ボール盤などの切削機械のチャッ
ク部などに装着するためのシャンク部2とから構成され
る。
【0003】従来より、一般的にドリルの材質は高速度
鋼(ハイス)および超硬合金である。高速度鋼は、靭性
に富むが耐摩耗性が低く、高速切削に不適である。一方
、超硬合金は耐摩耗性や工具としての精度特性に優れる
反面、脆い性質を有し、たとえば剛性の低い工作機械に
使用されると折損を生じる場合があった。
【0004】これらの改良として、高速度鋼の、切刃部
に硬質のTiNをコーティングする構造、あるいは切刃
部を超硬合金にし、ろう付けする構造などが考えられて
きた。
【0005】さらに近年では、耐摩耗性および靭性の向
上などを意図して、異なる材質の超硬合金同士(P30
とD30)をろう付けした構造(実開昭58−1431
15号公報)あるいは冶金学的に一体化接合した構造(
実公昭62−46489号公報)、さらに、ドリルの中
心部と外周部との要求される特性の違いに着目し、その
中心部と外周部との超硬合金の材質を異ならせた2重構
造に成形したもの(特開昭62−218010号公報)
、あるいはこの2重構造を射出成形で形成する方法(特
開昭63−38501号公報、特開昭38502号公報
)などが考案されている。また、ドリルの耐凝着性の向
上のために、ドリルの材質をサーメットで構成した構造
(特開昭62−292307号公報)などがある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ドリルの切刃部および
シャンク部は各々異なった負荷状態で使用される。その
ため、ドリルの各部に要求される特性は異なる。たとえ
ば、切刃部の刃先部では耐摩耗性や耐凝着性などが要求
され、シャンク部では工具としての強度を保持するため
の靭性が要求される。また、切刃部の刃先部についても
、その中心部と外周部とでは切削速度が大きく異なるた
め、要求される特性も異なる。
【0007】このようなドリルに備えられるべき特性に
対する複雑な要求に応えるため、その対策として一体物
ドリルの切刃部にコーティングを施したものは、継続使
用のために通常行われるドリルの再研削を実施すると、
少なくとも前逃げ面側のコーティング層が除去されてし
まい、コーティングの効果の大半が失われてしまうとい
う欠点を有していた。
【0008】また、切刃部に超硬合金をろう付けする構
造のものは、ろう付け自体が本質的に熱的強度や機械的
強度に劣る方法であり、難削材の深孔加工には適用でき
ないという欠点を有していた。さらに、シャンク部が鋼
の場合、刃先の超硬合金との間で熱膨張係数に大きな差
があり、ろう付け時に割れや亀裂が発生しやすくなる。
【0009】さらにまた、近年、ドリルのシャンク部の
靭性を向上させる目的で、超硬合金の粗粒化や高結合相
化を行なったものは、逆に材料の強度を低下させたり、
あるいは弾性限界の歪を低下させ、被削材のぶれや切削
機械の不安定な回転などにより、孔あけ加工中において
シャンク部が折損してしまうという問題があった。
【0010】また、上記のような刃先とシャンク部が分
離不可能に一体的に接合されたドリルの場合、所定の使
用時間ごとに刃先を再研削することにより継続使用が可
能であるが、再研削の回数にも限界があり、コストが高
くなる。また再研削の作業の好不調によって、切れ味や
工具寿命にばらつきが生ずるという問題があった。さら
に、ドリルを使用する切削機械のNC化,自動化が進み
、これに対応してドリルの長さを逐次正確に把握する必
要があるため、再研削する度にその長さを計測するとい
う煩雑な作業を必要としていた。
【0011】そこで本発明は、上記のような問題点を解
決するため、ドリルの切刃部において優れた耐摩耗性と
耐凝着性を有し、かつシャンク部は耐折損性としての十
分な靭性を有するとともに、継続使用のための再研削を
伴なわないスローアウェイ式ドリルを提供することを目
的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
本発明のスローアウェイ式ドリルは、被削物を切削する
ための切刃部と、切削機械の所定位置に取付けるための
シャンク部とを備え、切刃部がシャンク部と分離可能に
機械的に接合されたスローアウェイ式ドリルであって、
その切刃部は少なくともその切刃先端がダイヤモンド焼
結体からなり、シャンク部は鋼より構成されている。
【0013】切刃部のダイヤモンド焼結体としては、好
ましくは、ダイヤモンド含有量が70容量%以上かつ9
9容量%以下のものを用いる。
【0014】なお、切刃部は、その全体をダイヤモンド
焼結体で形成するのみでなく、超硬合金製の台金上にダ
イヤモンド焼結体を結合したものを用いてもよい。また
、切刃部の切刃先端のみをダイヤモンド焼結体あるいは
超硬合金製台金にダイヤモンド焼結体を結合したもので
形成し、切刃先端以外の部分を超硬合金で形成して、両
者をろう付けにより接合して構成してもよい。すなわち
、少なくとも切刃部の切刃先端がダイヤモンド焼結体で
形成されておればよい。
【0015】また、本発明のスローアウェイ式ドリルは
、他の局面においては、被削物を切削するための切刃部
と、切削機械の所定位置に取付けるためのシャンク部と
を備え、切刃部がシャンク部と分離可能に機械的に接合
されたスローアウェイ式ドリルであって、その切刃部は
少なくともその切刃先端が立方晶窒化硼素焼結体からな
り、シャンク部は鋼より構成されている。
【0016】切刃部の立方晶窒化硼素焼結体としては、
好ましくは、立方晶窒化硼素の含有料が40容量%以上
かつ80容量%以下のものを用いる。
【0017】なお、切刃部は、その全体を立方晶窒化硼
素焼結体で形成するのみでなく、超硬合金製の台金上に
立方晶窒化硼素焼結体を結合したものを用いてもよい。 また、切刃部の切刃先端のみを立方晶窒化硼素焼結体あ
るいは超硬合金製台金に立方晶窒化硼素焼結体を結合し
たもので形成し、切刃先端以外の部分を超硬合金で形成
して、両者をろう付により結合して形成してもよい。す
なわち、少なくとも切刃部の切刃先端が立方晶窒化硼素
焼結体で形成されておればよい。
【0018】本発明のスローアウェイ式ドリルの切刃部
とシャンク部との接合方式には、主として図5(a)な
いし(c)に示すもの、図6に示すもの、および図1,
図2(a),(b)に示すものの3種類がある。これら
のうち図5(a)ないし(c)に示すものは、2枚刃の
スローアウェイ式ドリルである。このドリルでは、シャ
ンク部12の先端の外周部にチップ11aが内周部にチ
ップ11bがそれぞれねじ止めによって固定されている
。また図6に示すドリルは、1枚刃のスローアウェイ式
ドリルの典型的な例である。このドリルは、切刃部21
がシャンク部22に矢印で示すように嵌め込まれ、ビス
23によってねじ孔24に固定される。クーラント供給
孔25からは切刃部21の刃先に直接クーラントが供給
される。また切刃部11の刃先には切屑分断処理用のチ
ップブレーカ26が形成されている。
【0019】図1および図2(a),(b)に示す切刃
部とシャンク部との接合方式は、切刃部31を図1の矢
印方向にシャンク部32に嵌め込むことによって、ビス
などを用いることなく切刃部31とシャンク部32を接
合させるいわゆるセルフグリップ方式を採用している。 本接合方式において切刃部31とシャンク部32が接合
された状態は、図2(a),(b)に示すとおりである
。この接合状態においては、切刃部31の被挾持部31
aの側部がシャンク部32の挾持部33a,33bの内
側端面と当接することによって生じる摩擦力により、切
刃部31がシャンク部32に固定される。本実施例にお
ける切刃部31とシャンク部32の嵌合による接合の様
子は、図3(a),(b)を参照して次のように説明さ
れる。切刃部31とシャンク部32の嵌合前の状態にお
いては、図3(a)に示すように被挾持部31aの左右
側部同士のなす角度θ1 は、挾持部33a,33bの
対向する内側の端面同士のなす角度θ2 よりもわずか
に大きくなっている。切刃部31をシャンク部32に圧
入していくと、被挾持部31aの左右側部がテーパを有
することによるくさび作用と、挾持部33aの側にはス
リット34が形成されていることによって、角度θ2 
が徐々に押し広げられる。θ1 >θ2 の関係にある
間は、被挾持部31aと表示部33bとは、挾持部33
aの内側端面の上端においてのみ接触している。θ2 
がθ1 に一致した時点で、図3(b)に示すように被
挾持部31aの両側部と挾持部33aの内側端面との接
触面積が最大となる。この状態で圧入が止められ、挾持
部33aの弾性変形による弾性力で、被挾持部31aと
の当接面に押圧力が生じ、当接面間の摩擦力によって切
刃部31がシャンク部32に接合固定されることになる
【0020】クーラント供給孔35からは切刃部31の
刃先に直接クーラントが供給される。また切刃部31の
刃先には切屑分断処理用のチップブレーカ36が形成さ
れている。
【0021】シャンク部32の他の例として、図4に示
すように挾持部33aの側のみでなく挾持部33bの側
にもスリット33を形成してもよい。この場合には切刃
部31がシャンク部32に圧入されるとともに挾持部3
3a,33bの双方が押し広げられ、その弾性力によっ
て被挾持部31aが挾圧される。
【0022】
【作用】ドリルに要求される特性は、切刃部の耐摩耗性
および耐凝着性と、シャンク部の靭性に代表される耐折
損性とに大別される。本発明において、切刃部の少なく
とも切刃先端をダイヤモンド焼結体で形成することによ
り、切刃部の耐摩耗性、耐凝着性および靭性が向上する
。これは、ダイヤモンドが、工具材料の主成分として用
いられるWCやAl2 O3 に比べて非常に硬く、ま
た熱伝導率が高く、さらに、ダイヤモンドの焼結体は靭
性にも優れているからである。このため、超硬合金や、
Si含有率の高いAl合金、セラミックス、銅合金、カ
ーボンなどの切削に適する。
【0023】なお、切刃部のダイヤモンド焼結体中のダ
イヤモンド含有量が、70容量%以上かつ99%以下で
あることが好ましいとしたのは、70容量%未満では耐
摩耗性の向上が十分ではなく、99%を越えると焼結性
が劣化するからである。
【0024】また、シャンク部の材質として鋼を用いて
いるため、靭性に優れ、耐折損性が良い。また材料コス
トも低くすることができる。
【0025】さらに本発明においては、切刃部とシャン
ク部を分離可能に機械的に接合した構造を有するため、
比較的損傷が多く寿命の短い切刃部が容易に着脱可能で
あり、使い捨てにすることができる。
【0026】また、本発明の他の局面において、切刃部
の少なくとも切刃先端を立方晶窒化硼素焼結体で形成す
ることによっても、切刃部の耐摩耗性、耐溶着性および
靭性が向上する。これは、立方晶窒化硼素焼結体も、工
具材料の主成分として用いられるWCやAl2 O3 
に比べて非常に堅く、また熱伝導率が高く、さらに靭性
にも優れているからである。それに加えて、立方晶窒化
硼素焼結体は、ダイヤモンドとは異なってカーボンを含
有しないため、鉄系の材料のうち、特に焼入鋼のような
高硬度鋼の加工にも適用できる。その他、難削材といわ
れるNi基やCo基の耐熱合金や、鉄系焼結部品の切削
も可能である。
【0027】なお、切刃部の材質として用いる立方晶窒
化硼素焼結体中の立方晶窒化硼素含有料は、40容量%
以上かつ80容量%以下であることが好ましいとしたの
は、40容量%未満では耐摩耗性の向上が十分ではなく
、また、80容量%を超えると組織的に立方晶窒化硼素
粒子間の連続性が劣化し、それによって靭性が低下する
ためである。
【0028】
【実施例】以下、この発明の一実施例について説明する
【0029】本発明の第1の実施例におけるスローアウ
ェイ式ドリルは、切刃部の材質として、超硬合金製の台
金上にダイヤモンド焼結体を結合したものを用い、シャ
ンク部に鋼を用いて、両者を図1に示す方式で、分離可
能なように機械的に接合することにより形成される。
【0030】本実施例における切刃部を構成するダイヤ
モンド焼結体は、その組成が焼結後において表1に示さ
れる数値となるように各種粉末を調合することによって
作製される。シャンク部を構成する鋼は、表1に示され
る材質のものが用いられている。表1に示された本実施
例における本発明品および比較品は、切刃部とシャンク
部がいずれも図1に示す方式で接合されたものである。 なお本発明品A〜Dのうち試料Dは、一応本発明の範囲
内に入るが**を付したダイヤモンド粉末の容量%が好
ましい値よりもかなり下回る場合の例である。また比較
品Eは切刃部の刃先がコーティング超硬からなる点が本
発明品から外れている。比較品Fは切刃部の刃先の材質
として本発明の範囲を外れるSi3 N4 を用いたも
のである。それぞれ本発明の範囲から外れているものに
は*が付されている。
【0031】
【表1】
【0032】ドリルの性能評価テストは、直径8mmの
ドリルを用いて以下に示される条件で行なわれた。
【0033】 被削材:AC4C 切削速度:120m/分、湿式(水溶性切削油)送り:
0.10mm/rev. 深さ:25mm 判定基準:寿命まで加工後、その刃先状況などを観察す
る。
【0034】寿命:通常、外周面逃げ面の摩耗量が0.
2mm以上になったときとする。上記のドリル性能評価
テストの結果は表2に示される。この結果から本発明品
A〜Cについては、比較品E,Fに比べて良好な結果が
得られている。本発明品Dについて、同一の外周前逃げ
量に対して加工穴数が少なく、また内周すくい面凝着摩
耗深さが大きくなったのは、表1において**を付して
示したように、切刃部のダイヤモンド焼結体のダイヤモ
ンドの容量%が好ましい値である70〜99容量%より
も下回ることに起因している。
【0035】
【表2】
【0036】次に本発明の第2の実施例について説明す
る。本実施例は、切刃部とシャンク部がそれぞれ上記第
1の実施例における試料Aと同一の材質の、本発明品の
スローアウェイ式ドリルについて、3種類の接合方式、
すなわち図1に示すセルフグリップ式(試料G)、図5
(a)ないし(c)に示す2枚刃ビス止めドリル(試料
H)および図6に示す1枚刃ビス止めドリル(試料I)
と、本発明の範囲から外れる刃先超硬のろう付け接合ド
リル(試料J)について、その切削特性を比較したもの
である。その切削条件は下記のとおりである。
【0037】 被削材:AC4C 切削速度V:50m/分、150m/分(水溶性切削油
) 送り:0.1mm/rev. 深さ:40mm 加工孔直径:20mm 本実施例における特性評価結果を表3に示す。なお、安
定性に代表される切削特性は、表3に示す、切削抵抗に
よりドリルに作用する切削バランスの水平分力、スラス
トおよびトルクが全て小さいほど、また速度に対して依
存性が小さいほど良好な切削特性を示すといえる。
【0038】本実施例の結果から、本発明を適用するス
ローアウェイ式ドリルの接合方式としては、試料Gのセ
ルフグリップ式が他の方式に比べて最も良好な切削特性
を示すことがわかる。
【0039】なお、本実施例において試料Gの接合方式
として適用された、図1に示すセルフグリップ式のスロ
ーアウェイ式ドリルは、切刃部とシャンク部の接合を、
シャンク部に形成されたスリットにより発生しやすくな
った鋼の弾性力を利用して固定している。そのため、ビ
ス止などの締結手段を別途必要としない。したがって、
従来のビス止方式では締結強度およびねじのつぶれなど
のために実現しなかった、直径10mm以下の小径のス
ローアウェイ式ドリルの製作が可能となる。また、加工
現場において切刃部とシャンク部の接合工程でねじ止が
不要であり、単に圧入するだけでドリルを組立てること
ができるため、作業性が向上する。
【0040】
【表3】
【0041】以下、本発明の第3の実施例について説明
する。本発明の第3の実施例におけるスローアウェイ式
ドリルは、切刃部の材質として、超硬合金の台金上に立
方晶窒化硼素焼結体を結合させたものを用い、シャンク
部に鋼を用いて、両者を図1に示す方式で、分離可能な
ように機械的に接合することにより形成される。
【0042】本実施例における切刃部を構成する立方晶
窒化硼素焼結体の組成が焼結後において表4に示される
数字となるように、各種粉末を調合することによって作
成される。シャンク部を構成する鋼は、表4に示される
材質のものが用いられている。表4に示された本実施例
における本発明品および比較品は、切刃部とシャンク部
がいずれも図1に示すほう上記で接合されたものである
。なお本発明品K〜Oのうち試料NとOは、一応本発明
の範囲内に入るが、**を付した立方晶窒化硼素焼結体
粉末の容量%は、好ましい値の範囲である40〜80容
量%を外れる場合の例である。また比較品Pは切刃部は
立方晶窒化硼素焼結体であるが、シャンク部がK30グ
レード超硬である点が本発明品から外れている。
【0043】
【表4】
【0044】ドリルの性能評価テストは、直径12mm
のドリルを用いて以下に示される条件で行なわれた。
【0045】 被削材:SNCM420(HRC=50)切削速度:1
20m/分、湿式(水溶性切削油)送り:0.15mm
/rev. 深さ:20mm 判定基準:寿命まで加工後、その刃先状況などを観察す
る。
【0046】寿命:通常、外周面逃げ面の摩耗量が0.
2mm以上になったときとする。上記のドリル性能評価
テストの結果は、表5に示される。この結果から、本発
明品K〜Mについては、良好な結果が得られている。本
発明品NとOについて耐摩耗性あるいは耐チッピング性
がやや劣るのは、表4において**を付して示したよう
に、切刃部の立方晶窒化硼素焼結体中の立方晶窒化硼素
含有量が、超硬合金の結合相が好ましい値である40〜
80容量%を外れることに起因している。なお、参考と
して、従来の一般的な4種類のドリルについても、同様
の実験を行なった(表5下段)が、この結果からも、本
発明品の中で特にK〜Mが優れていることがわかる。
【0047】
【表5】
【0048】次に本発明の第4の実施例について説明す
る。本実施例は、切刃部とシャンク部がそれぞれ上記第
3の実施例における試料Kと同一の材質の、本発明品の
スローアウェイ上記ドリルについて、3種類の接合方式
、すなわち図1に示すセルフグリップ式(試料Q)、図
5(a)ないし(c)に示す2枚刃ビス止ドリル(試料
R)および図6に示す1枚刃ビス止ドリル(試料S)と
、本発明の範囲から外れる刃先超硬のろう付結合ドリル
(試料T)について、その切削特性を比較したものであ
る。その切削条件は下記の通りである。
【0049】 被削材:S50C,HB =220 切削速度V:50m/分、150m/分(水溶性切削油
) 送り:0.2mm/rev. 深さ:40mm 加工孔直径:20mm 本実施例における特性評価結果を表6に示す。なお、安
定性に代表される切削特性は、表6に示す、切削抵抗に
よりドリルに作用する切削バランスの水平分力,スラス
トおよびトルクがすべて小さいほど、また速度に対して
依存性が小さいほど良好な切削特性を示すといえる。
【0050】本実施例の結果から、本発明を適用するス
ローアウェイ式ドリルの接合方式としても、試料Qのセ
ルフグリップ式が他の方式に比べて最も良好な切削特性
を示すことがわかる。
【0051】
【表6】
【0052】本発明は、切刃の刃先部分が、ダイヤモン
ド焼結体あるいは立方晶窒化硼素焼結体で形成されてさ
れていることに特徴があり、上記第1〜第4の実施例に
おいては、具体的には図7(a)に示すように、切刃3
1の、超硬合金もしくは鋼からなる台金42の刃先部に
、ダイヤモンド焼結体あるいは立方晶窒化硼素焼結体か
らなる切刃チップ43を配置したものである。切刃チッ
プ43を台金42に配置する方法としては、たとえば図
7(b)や図7(c)に示すように、超硬合金からなる
台金チップ44にダイヤモンド焼結体あるいは立方晶窒
化硼素焼結体の切刃チップ43を焼成結合したチップ片
を、台金42の刃先部に設けた溝に嵌合させて、ろう付
することにより形成する。このような構造を採用するこ
とにより、耐摩耗性が要求されかつ硬度の必要な刃先先
端部に、高硬度なダイヤモンド焼結体や立方晶窒化硼素
焼結体を配置することができ、強度の必要な切刃の本体
部には、高強度な超硬やあるいは鋼なども配置すること
ができるため、寿命の長いドリルを製造することができ
る。
【0053】さらに、図8に示すように、切刃部31全
体を超硬あるいはセラミックで形成し、その表面全体に
、気相合成によるダイヤモンドコーティングを、20μ
m以下の厚さになるようにほどこすことによっても、同
様の作用効果を得ることができる。ダイヤモンドコーテ
ィングをほどこす方法においては、母材部を射出成形で
成形すると、低コストでかつ複雑な形状も可能となり、
より好ましい。このダイヤモンドコーティングをほどこ
した切刃を用いたドリルについて、第1の実施例と同一
の切削条件で性能評価テストをした結果、加工穴数が3
200穴、外周前逃げ面摩耗量が0.2mmになった時
点で、わずかなチッピングを生じ、内周すくい面摩耗深
さは0.01mm以下であり、第1の実施例で用いた試
料A〜Cとほぼ同等の性能が得られた。
【0054】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、切刃
部の少なくとも刃先先端の材質としてダイヤモンド焼結
体あるいは立方晶窒化硼素焼結体を、シャンク部の材質
として鋼を用いることにより、刃先部は耐摩耗性,耐凝
着性あるいは耐熱亀裂性(耐チッピング性)に優れ、シ
ャンク部は靭性に富みかつ比較的コストを低くすること
ができる。したがって切刃部のチッピングやシャンク部
の突発的な折損などが発生することのない高い信頼性、
長い寿命および高い品質を有するスローアウェイ式ドリ
ルを低コストで提供することができる。
【0055】また、切刃部とシャンク部を分離可能に機
械的に接合しているため、両者の装脱着が容易であり、
比較的損傷が多く寿命の短い切刃部が容易に脱着可能で
あり使い捨てすることができる。したがって、切刃部を
再研削によって継続使用することがなくなり、切刃部と
シャンク部とを分離不可能に一体化した従来のドリルに
比べてさらに低コスト化を図ることができる。また切刃
部の再研削を必要としないことにより、切れ味や工具寿
命のばらつきが減少するばかりでなく、ドリルの全長が
一定に保たれ、ドリル長の計測も不要である。また、切
刃部の母材を射出成形で高精度に造形可能であるため、
チップブレーカなどの形成も容易となり、加工コストが
さらに低減される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用するスローアウェイ式ドリルのう
ち、いわゆるセルフグリップ式ドリルの接合部を拡大し
て示す分解斜視図である。
【図2】(a)は第1図に示したセルフグリップ方式の
スローアウェイ式ドリルの正面図、(b)はその右側面
図である。
【図3】(a)は、図1に示すスローアウェイ式ドリル
において切刃部31をシャンク部に圧入を開始する時点
の状態を示す第2A図のA−A断面矢視図、(b)は、
切刃部31がシャンク部32と接合固定された状態を示
す同断面矢視図である。
【図4】図1に示すスローアウェイ式ドリルの接合部の
他の例であり、挾持部33a,33bの両側にスリット
34を設けたものの断面図である。
【図5】(a)は本発明を適用するスローアウェイ式ド
リルのうち、2枚刃ビス止式スローアウェイ式ドリルの
正面図、(b)は同右側面図、(c)は切刃チップ11
aを拡大して示す斜視図である。
【図6】本発明を適用するスローアウェイ式ドリルの1
枚刃ビス止方式のスローアウェイ式ドリルを示す分解斜
視図である。
【図7】(a)は、本発明を適用したスローアウェイ式
ドリルのうち、切刃の刃先部にのみ、ダイヤモンド焼結
体あるいは立方晶窒化硼素焼結体を用いた切刃の例を示
す斜視図、(b)および(c)は、その刃先近傍の断面
を、2種類の例について示す図である。
【図8】本発明を適用したスローアウェイ式ドリルのう
ち、表面全体をダイヤモンド膜で被覆した切刃の例を示
す斜視図である。
【図9】従来の一般的なツイストドリルを示す構造図で
ある。
【符号の説明】
1,21,31  切刃部 2,12,22,32  シャンク部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  被削物を切削するための切刃部と、切
    削機械の所定位置に取付けるためのシャンク部とを備え
    、切刃部が前記シャンク部と分離可能に機械的に接合さ
    れたスローアウェイ式ドリルであって、前記切刃部は、
    少なくともその刃先先端がダイヤモンド焼結体からなり
    、前記シャンク部は鋼より構成されたことを特徴とする
    スローアウェイ式ドリル。
  2. 【請求項2】  前記ダイヤモンド焼結体のダイヤモン
    ド含有量が、70容量%以上かつ99容量%以下である
    ことを特徴とする、請求項1記載のスローアウェイ式ド
    リル。
  3. 【請求項3】  被削物を切削するための切刃部と、切
    削機械の所定位置に取付けるためのシャンク部とを備え
    、前記切刃部が前記シャンク部と分離可能に機械的に接
    続をされたスローアウェイ式ドリルであって、前記切刃
    部は、少なくとも切刃先端が立方晶窒化硼素焼結体から
    なり、前記シャンク部は鋼より構成されたことを特徴と
    するスローアウェイ式ドリル。
  4. 【請求項4】  前記切刃部を構成する立方晶窒化硼素
    焼結体の立方晶窒化硼素含有料が、40容量%以上かつ
    80容量%以下であることを特徴とする、請求項3記載
    のスローアウェイ式ドリル。
JP3026046A 1990-02-20 1991-02-20 スローアウェイ式ドリル Withdrawn JPH04217414A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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