JPH0321594Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔技術分野〕 この考案は、建物コーナ部近傍に窓等の開口部
を有した住宅における建物コーナ部の構造に関す
るものである。

〔背景技術〕

従来、建物の入隅コーナ部は、コーナ部を形成
する一対の外壁パネル間に渡したコーナカバーに
て納めている。しかし、コーナカバーの両側縁部
を直接外壁パネルに固定しているため、外壁パネ
ルの取付位置がパネルの幅方向にずれた場合に
は、まつたく対処できなかつた。

〔考案の目的〕

この考案の目的は、コーナ部を形成する外壁パ
ネルがパネルの幅方向にずれてもコーナ部がきれ
いに収まる建物コーナ部の構造を提供することで
ある。

〔考案の開示〕 この考案の建物コーナ部の構造は、建物の出隅
に設置した柱の屋内側の隣接２面に、開口部を有
する一対の外壁パネルの側端面を対向配置し、こ
の一対の外壁パネルの入隅部を第１カバーでカバ
ーし、前記入隅部に隣接する開口部の内面を一対
の第２カバーでカバーし、この一対の第２カバー
にオーバラツプして前記開口部の屋外側にサツシ
ユを設けたものであり、 前記第１カバーを、一対の長フランジからなる
大山形部の両側に、一対の短フランジからなる小
山形部をそれぞれ連設し、横断面形状を階段状と
し、この第１カバーの大山形部の頂部を前記柱の
屋内側角部に対向させた状態で最外側の短フラン
ジを外壁パネルの屋内面に各々固定し、 前記第２カバーを、短ウエブの両側に短フラン
ジおよび長フランジを連設し、この短フランジを
前記第１カバーの長フランジに連設した短フラン
ジと略同一寸法とし、この第２カバーの前記短フ
ランジの先端を前記第１カバーの最外側の短フラ
ンジに当接させた状態で、前記第２カバーの前記
長フランジを前記外壁パネルの前記開口部の内周
面に固定したものである。

この考案の構成によれば、つぎの作用がある。
すなわち、第１カバーの両側に一対の第２カバー
を設けることにより、建物の入隅コーナ部が収め
られており、第１カバーに対し、第２カバーを接
近または隔離することができ、寸法調整が可能と
なる。

〔実施例〕

この考案の一実施例を第１図ないし第５図に基
づいて説明する。第２図において、１０は建物コ
ーナ部に立設した角形綱の柱である。１２，１４
は柱１０からそれぞれ直角方向に延びて配設した
一対の外壁パネルである。各外壁パネル１２，１
４には開口部１６，１８が設けられている。開口
部１６内の下面および側面の屋内側には飾り縁２
０，２２が取付けられている。

第１図は、このように構成された建物のコーナ
部の拡大図である。図において、２４はコーナ部
の入隅に沿つて上下に延びて設けたコーナサツシ
ユからなる第１カバーである。第１カバー２４
は、第３図に示すように、アルミニウム等の金属
板を階段状に押出し形成したものであり、一対の
長フランジ２３からなる大山形部２５の両側に、
一対の短フランジ２６，２７，２８，２９からな
る小山形部３１，３３をそれぞれ連設してなり、
最外側の短フランジ２６，２８にはビスや釘等の
固着具を挿通する固着具挿通孔３０，３２が設け
られている。第１カバー２４は、ビス挿通孔３
０，３２にビス４２，４４を挿通し外壁パネル１
２，１４の内装材３８，４０に締結して固定され
ている。

また、外壁パネル１２，１４の開口部１６，１
８の内周面の屋外側にはアルミニウム製のサツシ
ユ３４，３６が設けられている。さらに、４６，
４８は開口部１６，１８の側面の屋内側に設けた
第２カバーである。第２カバー４６は、第４図に
示すように、アルミニウム製の金属板からなり、
短ウエブ４９の両側に短フランジ５０および長フ
ランジ５１を連設し、短フランジ５０は第１カバ
ー２４の短フランジ２７，２９と略同一寸法に形
成され、また長フランジ５１には固着具挿通孔５
２が形成されている。なお、第２カバー４８も同
様にして形成されている。第２カバー４６，４８
は、各々の短フランジ５０を第１カバー２４の短
フランジ２７，２９に隣接させてビス４２，４４
の頭部を覆い、他縁をサツシユ３４，３６の下側
に挿入して配設する。さらに、ビス５６，５８を
サツシユ３４，３６のビス挿通孔（図示せず）か
ら第２カバー４６，４８のビス挿通孔５２等に挿
通し、かつ外壁パネル１２，１４の木枠６０，６
２に諦結してサツシユ３４，３６と共に固定す
る。なお、第１カバー２４と第２カバー４６，４
８とからカバーが形成されている。

第５図は第１図のＶ−Ｖ断面図であり、図にお
いて６４は開口部１６の上面の屋内側に取付けた
飾り縁である。

このように構成された建物コーナ部の構造によ
ると、第１カバー２４の両側に一対の第２カバー
４６，４８を設けることにより、建物の入隅コー
ナ部が収められており、第１カバー２４に対し、
第２カバー４６，４８を接近または隔離すること
ができ、寸法調整が可能となる。したがつて、柱
１０に対して外壁パネル１２の取付位置が第１図
の左方向へずれ、外壁パネル１４が上方向へずれ
るような場合であつても、カバーの寸法を調整す
ることで、外壁パネル１２，１４の誤差寸法を吸
収して対処でき、コーナ部をきれいに収めること
ができる。しかも、カバーの寸法調整を行つた場
合に、第１カバー２４と第２カバー４６，４８と
の間に目地状の隙間が生じるだけであり、特に目
立つようなこともない。

また、第２カバー４６，４８の縁部がサツシユ
３４，３６の下側に挿入されているため、第２カ
バー４６，４８とサツシユ３４，３６との間に一
体感が生まれ外観が向上する。しかも、第１カバ
ー２４、第２カバー４６，４８およびサツシユ３
４，３６が同材質、同色のアルミ製の金属板にて
形成されているため、見た目にも３者があたかも
一体に形成されているかのように感じられコーナ
部がすつきりと仕上がる。

また、第１カバー２４を固定しているビス４
２，４４の頭部が第２カバー４６，４８で隠れる
ため、外観がより一層美しく仕上がる。

さらに、第２カバー４６，４８はサツシユ３
４，３６と共にビス５６，５８にて固定するの
で、第２カバー４６，４８の固定に手間がかから
ない。

なお、第１カバー２４および第２カバー４６，
４８が塩化ビニルシート貼の合板で形成され、シ
ートの色をサツシユ３４，３６と同色にしてもサ
ツシユ３４，３６との一体感が生まれる。

〔考案の効果〕

この考案の建物コーナ部の構造によれば、第１
カバーの両側に一対の第２カバーを設けることに
より、建物コーナ部が収められており、第１カバ
ーに対し、第２カバーを接近または隔離すること
ができ、寸法調整が可能となり、コーナ部を形成
する壁パネルがパネルの幅方向にずれても対処で
き、コーナ部をきれいに収めることができるとい
う効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の一実施例の部分拡大断面
図、第２図はその断面図、第３図はその第１カバ
ーの部分斜視図、第４図はその第２カバーの部分
斜視図、第５図は第１図のＶ−Ｖ断面図である。 １２，１４……外壁パネル、１６，１８……開
口部、２４……第１カバー、４６，４８……第２
カバー、２３，５１……長フランジ、２５……大
山形部、２６，２７，２８，２９，５０……短フ
ランジ、３０，３２，５２……固着具挿通孔、３
１，３３……小山形部、３４，３６……サツシ
ユ、４９……短ウエブ。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 建物の出隅に設置した柱１０の屋内側の隣接２
   面に、開口部１６，１８を有する一対の外壁パネ
   ル１２，１４の側端面を対向配置し、この一対の
   外壁パネル１２，１４の入隅部を第１カバー２４
   でカバーし、前記入隅部に隣接する開口部１６，
   １８の内面を一対の第２カバー４６，４８でカバ
   ーし、この一対の第２カバー４６，４８にオーバ
   ラツプして前記開口部１６，１８の屋外側にサツ
   シユ３４，３６を設けた建物コーナ部の構造であ
   つて、 前記第１カバー２４を、一対の長フランジ２３
   からなる大山形部２５の両側に、一対の短フラン
   ジ２６，２７，２８，２９からなる小山形部３
   １，３３をそれぞれ連設し、横断面形状を階段状
   とし、この第１カバー２４の大山形部２５の頂部
   を前記柱１０の屋内側角部に対向させた状態で最
   外側の短フランジ２６，２８を外壁パネル１２，
   １４の屋内面に各々固定し、 前記第２カバー４６，４８を、短ウエブ４９の
   両側に短フランジ５０および長フランジ５１を連
   設し、この短フランジ５０を前記第１カバー２４
   の長フランジ２３に連設した短フランジ２７，２
   ９と略同一寸法とし、この第２カバー４６，４８
   の前記短フランジ５０，５０の先端を前記第１カ
   バー２４の最外側の短フランジ２６，２８に当接
   させた状態で、前記第２カバー４６，４８の前記
   長フランジ５１，５１を前記外壁パネル１２，１
   ４の前記開口部１６，１８の内周面に固定した建
   物コーナ部の構造。