JPH0321294Y2 - - Google Patents

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JPH0321294Y2
JPH0321294Y2 JP1985039331U JP3933185U JPH0321294Y2 JP H0321294 Y2 JPH0321294 Y2 JP H0321294Y2 JP 1985039331 U JP1985039331 U JP 1985039331U JP 3933185 U JP3933185 U JP 3933185U JP H0321294 Y2 JPH0321294 Y2 JP H0321294Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案はリンク機構により開閉自在とされた幌
屋根を有する自動車のシール構造、特に上記幌屋
根の側端部と窓部上端との接合部のシール構造に
関する。
(従来技術) 例えば、米国特許3453021号公報に示されてい
るように、車体屋根部を幌屋根によつて構成する
と共に、該幌屋根を折り畳んで車体後部に収納可
能とした自動車が実用化されている。この種の自
動車においては、幌屋根を閉鎖した時に、該幌屋
根の側端部と車体側部の窓部上端との接合部をシ
ールする必要が生じるが、この接合部は一般に次
のような構造でシールされる。つまり、幌屋根の
側端部には幌の縁部内側に沿つて該幌を折り畳み
或いは張つた状態に保持するためのメインリンク
が配設されており、このリンクが幌屋根を閉鎖し
た時には窓部上端に沿うことになるので、このリ
ンクの下面に沿つてゴム等の弾性体でなるウエザ
ーストリツプを取付け、窓ガラスを閉じた時にそ
の上端縁が該ウエザーストリツプに密着するよう
に構成されるのである。
然して、幌屋根を構成する上記メインリンクは
折り畳みを可能とするために複数のリンクから構
成され、従つてウエザーストリツプも各リンクに
分割して設けなければならないことになる。しか
し、ウエザーストリツプを分割して各リンクに設
ける場合には、第9図aに示すように互いに対向
するウエザーストリツプA,Aの端面A1,A1
に各部の寸法誤差を許容するための隙間Bを設け
る必要があり、同図bに示すようにこの隙間Bが
窓ガラスCを閉めた時にも存在することになつて
雨水等が車室内に侵入することになる。また、第
10図aに示すように互いに対向するウエザース
トリツプA′,A′の端面A1′,A1′を閉鎖した場合
には、同図bに示すように窓ガラスCを閉めた時
に下面A2′,A2′が押し上げられることに伴つて上
記端面A1′,A1′の中央部が互いに離反するように
弯曲するので、両端面A1′,A1′間に大きな隙間
B′が生じるのである。このように、ウエザース
トリツプを分割すると、その対向端面間に隙間が
生じ、これが幌の側端部と窓ガラスの上端縁との
接合部におけるシール性を損うのである。
(考案の目的) 本考案はリンク機構により開閉自在とされた幌
屋根を有する自動車における上記のような実情に
対処するもので、該幌屋根の側端部と窓部との接
合部のシール性、特にに幌屋根を構成するリンク
の連結部周辺のシール性を改善し、もつてこの種
の自動車の幌屋根閉鎖時における雨水等の車室内
への侵入を確実に防止することを目的とする。
(考案の構成) 本考案に係る自動車のシール構造は、上記目的
達成のため次のように構成したことを特徴とす
る。
即ち、車体上部を覆う第1位置と折り畳まれた
状態で車体後部に収納される第2位置とを取り得
るように幌を支持するリンク機構が、上記幌の前
縁に取付けられた前縁フレームと、該前縁フレー
ムの両端に各々連結されて後方に延びる左右の第
1リンクと、該第1リンクの後端に前端が枢着さ
れて後方に延びる左右の第2リンクと、該第2リ
ンクの後端に前端が枢着され、且つ他端が車体に
枢着される左右の支持リンクとを有する構成にお
いて、少なくとも上記第1リンク及び第2リンク
の下方に夫々第1ウエザーストリツプ及び第2ウ
エザーストリツプを付設すると共に、上記第1ウ
エザーストリツプと第2ウエザーストリツプの開
口対向面を上方に向つて互いに離れるように傾斜
する傾斜面で閉鎖するように構成する。
上記の構成によれば、幌屋根を閉鎖し、且つ窓
ガラスを閉めた時に、第1ウエザーストリツプと
第2ウエザーストリツプの下面部が上記窓ガラス
の上端縁より押し上げられることに伴つて、両ウ
エザーストリツプの開口対向面においては上記下
面部に連続する傾斜面も上方に押し上げられよう
とする。この時、該傾斜面の上部はリンクに固着
されたウエザーストリツプの上面部に拘束されて
いるので、傾斜面はこの上部を支点として下部が
斜め上方に移動し、これにより両ウエザーストリ
ツプにおける傾斜面の下部同志が互いに他に押し
付けられることになる。
(考案の効果) 以上のように本考案によれば、リンク機構によ
り開閉自在とされた幌屋根を有する自動車におい
て、上記幌屋根を閉鎖し且つ窓ガラスを閉めた時
に、上記リンク機構を構成する第1、第2リンク
の下面に夫々固着された第1、第2ウエザースト
リツプと窓ガラスの上端縁とが密着してその両者
間がシールされると共に、上記第1、第2リンク
の連結部においては第1、第2ウエザーストリツ
プの対向面同志が密着することにより、両ウエザ
ーストリツプ間もシールされることになる。この
ようにして、開閉自在な幌屋根を有する自動車に
おいて、車室内への雨水等の侵入が確実に防止さ
れることになる。
(実施例) 以下、本考案の実施例について説明する。
第1図に示すように、本考案の対象となる自動
車1は天井部が幌屋根2によつて構成されてい
る。この幌屋根2は、上面部3aと、該上面部3
aの後端に連続し且つリヤウインド4が設けられ
た後面部3bと、該上面部3aと後面部3bの交
差部両側に設けられて、通常の自動車におけるリ
ヤピラー部に相当する部分を構成する左右両側の
側面部3cとでなる幌3を有すると共に、該幌3
の上面部3aの前端には前縁フレーム5が連設さ
れている。そして、図示のように幌3を張つた状
態(幌屋根2を閉鎖した状態)においては、上記
前縁フレーム5が車体側におけるフロントウイン
ド6の上端に沿つて設けられたフロントヘツダ7
に接合され、且つ幌3における上面部3aの側部
から側面部3cの前部に続く両側の側端部3dが
車体両側面の窓部8の上縁ないし後縁に接合され
るようになつている。
一方、この幌屋根2は、上記幌3を第1図に示
すように張つた状態を保持し、またこれを折り畳
んで車体後部に格納可能とするリンク機構を有す
る。このリンク機構の概略構成を第2図により説
明すると、該リンク機構10は、幌3の前縁に取
付けられた上記前縁フレーム5の両端に連結され
て後方に延びる左右の第1リンク11と、該第1
リンク11の後端に支点aを介して前端を枢着さ
れて車体後方に延びる第2リンク12と、該第2
リンク12の後部に支点b,cを介して前端が枢
着され且つ他端が車体後部に固定リンク(図示せ
ず)を介して枢着された第1、第2支持リンク1
3,14とを有する。そして、幌3の折り畳み時
には、第1、第2支持リンク13,14を図示の
位置から後方(x,y方向)に揺動させれば、該
第1、第2支持リンク13,14に後部を連結さ
れた第2リンク12が後方から下方に略平行移動
されると共に、第1リンク11を支点aの回りに
第2リンク12に対してz方向に回動させて該第
2リンク12に折り重ねれば、リンク機構10の
全体が幌3と共に折り畳まれた状態で車体後部に
収納されるようになつている。
また、これらのリンク11〜14に加えて、こ
のリンク機構10には、第2リンク12の上方か
ら第1リンク11の後端部上方にかけて前後方向
に配設されて幌3の側部を内側から支えるサブリ
ンク15と、車体横方向に配設されて幌3を支え
るクロスリンク16,17,18と、最前位置の
クロスリンク16と第1リンク11とを連結する
補助リンク19とが備えられ、以上の各リンク1
1〜19によつて図示のように幌3を張つた状態
に保持するようになつている。
そして、第3,4図に拡大して示すように上記
第1、第2リンク11,12の傾斜状の下面11
a,12aにはゴム等の弾性体でなる第1、第2
ウエザーストリツプ21,22がネジ部材23…
…23を用いて固着され、幌屋根2を閉じた状態
において上記窓部8を開閉する窓ガラス24を閉
めた時に、該ガラス24の上端縁が第1、第2ウ
エザーストリツプ21,22の下面に弾力的に接
合、密着するようになつている。ここで、該ウエ
ザーストリツプ21,22の上面には金属製の保
持部材25が装着され、且つ該保持部材25と、
第1、第2リンク11,12の下面11a,12
aとの接合部には板状部材26が介設されてい
る。
尚、この実施例においては、第1、第2リンク
11,12の外側面11b,12bに、これらの
リンク11,12と上記第1、第2ウエザースト
リツプ21,22との接合部を外側から覆う第1
リツプ部27aと、幌屋根2を閉じた時に幌3の
側端部3d内側に当接する第2リツプ部27bと
を有するシール部材27が固着されている。
然して第5,6図に単体で示すように、上記第
1、第2ウエザーストリツプ21,22は中空状
とされていると共に、互いに対向する端部21′,
22′には、下部が下面部21a,22aに端面
部21b,22bを介して連続し且つ上方に向つ
て互いに離反するように傾斜すると共に、上部が
上面部21c,22cに連続する傾斜面21d,
22dが設けられ、この傾斜面21d,22dに
よつて当該端部21′,22′が閉鎖されている。
ここで、両ウエザーストリツプ21,22の対向
端部21′,22′間には各部の寸法誤差を許容す
るための間隙Xが設けられている。
上記の構成によれば、リンク機構10によつて
開閉自在とされた幌屋根2を閉鎖し且つ車体窓部
8の窓ガラス24を閉めた時に、該窓ガラス24
の上端縁が上記リンク機構10における第1、第
2リンク11,12の下面11a,12aに沿つ
て固着された第1、第2ウエザーストリツプ2
1,22に密着することにより、該窓ガラス24
と第1、第2ウエザーストリツプ21,22との
間が完全にシールされる。
然して、上記第1リンク11と第2リンク12
の連結部においては、第1、第2ウエザーストリ
ツプ21,22の対向端部21′,22′間に間隙
Xが設けられているが、窓ガラス24を閉める
と、第7,8図に示すように両ウエザーストリツ
プ21,22の下面部21a,22aが窓ガラス
24の上端縁により押し上げられることに伴つて
傾斜面21d,22dの下部が端面部21b,2
2bを介して上方に移動しようとする。この時、
該傾斜面21d,22dの上部は第1、第2リン
ク11,12に固着された上面部21c,22c
に拘束されているので、傾斜面21d,22dは
この上部を支点として下部が斜め上方に揺動する
ように移動し、これにより該傾斜面21d,22
dの下部が端面部21b,22bと共に、接近し
て互いに他に押し付けられるのである。このよう
にして、窓ガラス24を閉めた時に該ガラス24
の上端縁と第1、第2ウエザーストリツプ21,
22とが密着すると同時に、両ウエザーストリツ
プ21,22の対向端部21′,22′同志も密着
することになり、幌屋根2の側端部が完全にシー
ルされることになる。
尚、この実施例においては、第2図に示すよう
に第1支持リンク13にも第1、第2リンク1
1,12と同様の第3ウエザーストリツプ28が
設けられているが、この第3ウエザーストリツプ
28の前端部は第2ウエザーストリツプ22の後
端部に連結されている。その場合に、第2リンク
12と第1支持リンク13とは幌屋根2の開閉時
に支点bを中心に相対回転するので、第2、第3
ウエザーストリツプ22,28の連結部YはV状
に切込まれて上記支点bの位置で折曲可能とされ
ている。
【図面の簡単な説明】
第1〜8図は本考案の実施例を示すもので、第
1図は幌屋根を閉鎖した状態の自動車の全体斜視
図、第2図は幌屋根を開閉するリンク機構の側面
図、第3図は該リンク機構における第1、第2リ
ンクの連結部の構成を示す要部拡大図、第4図は
第3図−線で切断した要部拡大縦断面図、第
5図は第3図−線で見たウエザーストリツプ
の拡大端面図、第6図は第5図−線で切断し
たウエザーストリツプの縦断側面図、第7図は窓
ガラスを閉めた時のウエザーストリツプの端面
図、第8図は第7図−線で切断したウエザー
ストリツプの縦断側面図である。第9図a,b及
び第10図a,bは従来例とその問題点を示すウ
エザーストリツプの縦断側面図である。 1……自動車、2……幌屋根、3……幌、10
……リンク機構、5……前縁フレーム、11,1
2……第1、第2リンク、13,14……支持リ
ンク、21,22……第1、第2ウエザーストリ
ツプ、21′,22′……開口対向面(端部)、2
1d,22d……傾斜面。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 車体上部を覆う第1位置と、折り畳まれた状態
    で車体後部に格納される第2位置とを取り得るよ
    うにリンク機構を介して支持された幌を有する自
    動車のシール構造であつて、上記リンク機構が、
    幌の前縁に取付けられた前縁フレームと、該前縁
    フレームの両端に各々連結されて後方に延びる左
    右の第1リンクと、上記幌屋根の第1位置から第
    2位置への移動時に第1リンクが上方へ回動する
    ように該第1リンクの後端が前端に枢着され且つ
    後方に延びる左右の第2リンクと、該第2リンク
    の後端に前端が枢着され且つ他端が車体に枢着さ
    れた左右の支持リンクとから構成されていると共
    に、少なくとも上記第1リンク及び第2リンクの
    下方に夫々第1ウエザーストリツプ及び第2ウエ
    ザーストリツプが設けられており、且つ該第1ウ
    エザーストリツプと第2ウエザーストリツプの開
    口対向面が上方に向つて互いに離れる傾斜面で閉
    鎖されていることを特徴とする自動車のシール構
    造。
JP1985039331U 1985-03-18 1985-03-18 Expired JPH0321294Y2 (ja)

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JPS61154116U JPS61154116U (ja) 1986-09-24
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