JPH032119B2

JPH032119B2 -

Info

Publication number: JPH032119B2
Application number: JP60096465A
Authority: JP
Inventors: Masataro Sato
Original assignee: Individual
Current assignee: Individual
Priority date: 1985-05-07
Filing date: 1985-05-07
Publication date: 1991-01-14
Also published as: JPS61257381A; ZA863257B

Description

【発明の詳細な説明】Ａ発明の目的 (1) 産業上の利用分野本発明は、ハンドルの左右両端にそれぞれ配設
した左右一対のブレーキレバーに対するレバー操
作によつて、前、後輪ブレーキを作動させるよう
にした自転車用ブレーキ装置に関する。

(2) 従来の技術従来、斯かる自転車用ブレーキ装置において
は、ハンドルの右端に設けたブレーキレバーが前
輪用伝動索を介して前輪ブレーキに連結され、ま
たハンドルの左端に設けたブレーキレバーが後輪
用伝動索を介して後輪ブレーキに連結されるのが
一般的である。

(3) 発明が解決しようとする課題ところが上記従来装置では、一方のブレーキレ
バーの操作で片側のブレーキしか操作することが
できず、不便である。

そこで左右いずれのブレーキレバーを操作して
も、前、後輪ブレーキを作動させ得るようにした
ものが、例えば特開昭53−69341号公報に開示さ
れるように既に提案されているが、その従来のも
のでは、両ブレーキレバーに個別に連結された一
対の第１伝動索と、両ブレーキに個別に連結され
た一対の第２伝動索との間が、車体フレームに摺
動自在に支持された共通の接続部材を介して連結
されているので、ブレーキ操作時に前記接続部材
の摺動部に比較的大きな捩じり力が生じ易く、こ
れがブレーキの操作力を増大させる原因となつて
いた。また上記従来のものでは、上記接続部材の
摺動により一対の第２伝動索が同時に同量ずつ牽
引操作されるから、前、後輪ブレーキの作動量
（即ち前、後輪に対する制動操作力）を相異なら
せることは困難であつた。

本発明は上記に鑑み提案されたもので、従来装
置の上記問題を解決し得る自転車用ブレーキ装置
を提供することを目的とする。

Ｂ発明の構成 (1) 課題を解決するための手段上記目的を達成するために本発明は、ハンドル
の両端にそれぞれ配設した左右一対のブレーキレ
バーに対するレバー操作によつて、前、後輪ブレ
ーキを作動させるようにした自転車用ブレーキ装
置において、車体フレームに枢軸を介して揺動可
能に支持される接続アームに、前記両ブレーキレ
バーに個別に連結された一対の第１伝動索を、そ
の何れの第１伝動索を牽引操作しても該アームを
一方に揺動させ得るように連結し、前記接続アー
ムに、前記両ブレーキに個別に連結された一対の
第２伝動索を、該アームの前記一方への揺動によ
り何れの第２伝動索をも牽引し得るように連結す
ると共に、その両第２伝動索と前記接続アームと
の間の各連結部の、前記枢軸からの距離を相異な
らせたことを特徴とする。

(2) 作用両ブレーキレバーの一方を操作すると、それに
対応した第１伝動索に牽引されて接続アームが揺
動するから、その揺動により両第２伝動索を介し
て両ブレーキが作動する。その際に接続アームは
車体フレームに対し揺動するものであつて摺動す
ることはないから、作動が極めて円滑である。

また特に両第２伝動索と接続アームとの間の各
連結部の、アーム枢軸からの距離を相異ならせた
ことにより、何れのブレーキレバーを操作しても
両第２伝動索に対する牽引量、即ち前、後輪ブレ
ーキの作動量を相異ならせることができるから、
一方のブレーキレバーに対する単なるレバー操作
によつて前、後輪に対し相異なる制動力を作用さ
せることができる。

(3) 実施例以下、図面により本発明の実施例について説明
すると、車体フレームＦの前部には前輪Wfのリ
ム１との摩擦により制動力を得るための前輪ブレ
ーキBfが取付けられ、車体フレームＦの後部に
は後輪Wrのリム２との摩擦により制動力を得る
ための後輪ブレーキBfが取付けられる。また、
車体フレームＦの前部のヘツドパイプ３に回動可
能に支承されたハンドル４の右端には、第１ブレ
ーキレバーＬ１が握持部５への近接、離反回動を
可能として支承され、ハンドル４の左端には第２
ブレーキレバーＬ２が把持部６への近接、離反回
動を可能として支承される。

両ブレーキレバーＬ１，Ｌ２には、一対の第１
伝動索７，８がそれぞれ個別に連結される。第１
伝動索７，８は、アウタワイヤ９，１０内にイン
ナワイヤ１１，１２が移動自在に挿通されて成
り、アウタワイヤ９，１０の一端は、両ブレーキ
レバーＬ１，Ｌ２をハンドル４に取付けるための
取付部材１３，１４に固定される。またインナワ
イヤ１１，１２の一端は、アウタワイヤ９，１０
の一端が突出し、ブレーキレバーＬ１，Ｌ２に連
結される。

前輪ブレーキBfはキヤリパブレーキであり、
前輪Wfを跨ぐようにして車体フレームＦに回動
自在に支承された一対の作動片１５，１６に、リ
ム１の側面に当接し得るブレーキゴム１７，１８
を取付けて構成され、両作動片１５，１６間には
戻しばね１９が介装される。この前輪ブレーキ
Bfには第２伝動索２０が連結される。

第２伝動索２０は、アウタワイヤ２１内にイン
ナワイヤ２２を移動自在に挿通して成り、アウタ
ワイヤ２１の一端は一方の作動片１５に連結さ
れ、アウタワイヤ２１の一端から突出したインナ
ワイヤ２２の一端は他方の作動片１６に連結され
る。

後輪ブレーキBrも、前輪ブレーキBrと同様に
キヤリパブレーキであり、一方の作動片２３に、
第２伝動索２５のアウタワイヤ２６一端が連結さ
れ、他方の作動片２４にはアウタワイヤ２６から
突出したインナワイヤ２７の一端が連結される。

ヘツドパイプ３の中間部には支持部材２８が固
定される。この支持部材２８は、軸方向に延びる
一条のスリツト２９を有して円筒状に形成された
取付部３０と、前記スリツト２９とは反対側で取
付部３０の上下両端外面に突設された上連結板部
３１および下連結板部３２とを有する。取付部３
０にはヘツドパイプ３が挿通され、スリツト２９
の両縁に設けた鍔部３３，３４をボルト３５およ
びナツト３６で締付けることにより、支持部材２
８がヘツドパイプ３に固定される。

上連結板部３１および下連結板部３２間で取付
部３０にはブラケツト３７が一体的に設けられて
おり、平板状の接続アーム３８の基端が水平な枢
軸３９を介してブラケツト３７に揺動可能に支承
される。

第１伝動索７，８におけるアウタワイヤ９，１
０の他端は、上連結板部３１の先端付近に並列し
て固定され、アウタワイヤ９，１０の他端から突
出したインナワイヤ１１，１２の他端は上連結板
部３１を移動自在に貫通し接続アーム３８の先端
付近に並列して連結される。すなわち、接続アー
ム３８の先端付近には一対の透孔４０，４１が並
列して穿設されており、それらの透孔４０，４１
に挿通されたインナワイヤ１１，１２の端部に、
接続アーム３８の下面に係合する係止頭部１１
ａ，１２ａが設けられる。

一方、下連結板部３２の先端付近には、第２伝
動索２０，２５のアウタワイヤ２１，２６の他端
が並列して固定される。これらのアウタワイヤ２
０，２５の他端から突出するインナワイヤ２１，
２７の他端は、下連結板部３２を移動自在に貫通
し、接続アーム３８に連結される。すなわち、接
続アーム３８には、前記透孔４０，４１の配列方
向延長上に一対の透孔４２，４３が隣接して穿設
されており、インナワイヤ２２，２７の他端はそ
れらの透孔４２，４３に挿通される。

後輪ブレーキBr側のインナワイヤ２７の端部
には接続アーム３８の上面に係合する係止頭部２
７ａが設けられる。また前輪ブレーキBf側のイ
ンナワイヤ２２の端部には、前記係止頭部２７ａ
と同様な係止頭部２２ａが設けられるが、この係
止頭部２２ａと接続アーム３８の上面の間には、
弾性部材４４が介装される。

而して透孔４２，４３の前記配列態様によれ
ば、両第２伝動索２０，２５と接続アーム３８と
の間の各連結部（図示例では係止頭部２２ａと該
アーム３８との接合部、並びに係止頭部２７ａと
該アーム３８との接合部）の、アーム枢軸３９か
らの距離が相異なり、そのため何れのブレーキレ
バーＬ１，Ｌ２を操作しても両第２伝動索２０，
２５に対する牽引量、即ち前、後輪ブレーキBf、
Brの作動量を相異ならせることができる。

次にこの実施例の作用について説明すると、自
転車で走行中に制動力を得るために、第１および
第２ブレーキレバーＬ１，Ｌ２のいずれかを操作
すると、第１伝動索７，８におけるインナワイヤ
１１，１２いずれかが牽引され、接続アーム３８
が牽引方向４５に向けて揺動する。これにより、
第２伝動索２０，２５のインナワイヤ２２，２７
が牽引され、前輪ブレーキBfおよび後輪ブレー
キBrが作動して、前輪Wfおよび後輪Wrにブレ
ーキがかけられる。しかも、この際、接続アーム
３８と前輪ブレーキBf側のインナワイヤ２２と
の間に、弾性部材４４が介装されているので、イ
ンナワイヤ２２の牽引動作がわずかに遅れる。し
たがつて後輪ブレーキWrの作動開始からわずか
に遅れて前輪ブレーキBfの作動が開始されるこ
とになり、転倒の危険性が減少する。

より大きな制動力を得るときには、両ブレーキ
レバーＬ１，Ｌ２を同時に操作すれば良く、そう
すれば第２伝動索２０，２５のインナワイヤ２
２，２７が強力に牽引されて、より大きな制動力
が得られる。

また前述のように両第２伝動索２０，２５と接
続アーム３８との間の各連結部の、アーム枢軸３
９からの距離が相異なるため、何れのブレーキレ
バーＬ１，Ｌ２を操作しても両第２伝動索２０，
２５に対する牽引量、即ち前、後輪ブレーキBf，
Brの作動量を相異ならせることができる。従つ
て一方のブレーキレバーＬ１，Ｌ２に対する単な
るレバー操作によつて前、後輪Wf、Wrに対し相
異なる制動力を作用させることができる。

Ｃ発明の効果以上のように本発明によれば、車体フレームに
枢軸を介して揺動可能に支持される接続アーム
に、左右一対のブレーキレバーに個別に連結され
た一対の第１伝動索を、その何れの第１伝動索を
牽引操作しても該アームを一方に揺動させ得るよ
うに連結し、前記接続アームに、前記両ブレーキ
に個別に連結された一対の第２伝動索を、該アー
ムの前記一方への揺動により何れの第２伝動索を
も牽引し得るように連結したので、両ブレーキレ
バーの何れを操作しても、それと対応する第１伝
動索を介して接続アームを揺動させることがで
き、その揺動により両第２伝動索を介して前、後
輪ブレーキを両方とも作動させることができる。
しかも前記接続アームは車体フレームに対し揺動
するものであつて摺動することはないから、作動
が極めて円滑であり、従つてブレーキレバーから
前、後輪ブレーキまで制動操作力をスムーズに伝
達することができる。

また特に前記両第２伝動索と接続アームとの間
の各連結部の、アーム枢軸からの距離を相異なら
せたので、何れのブレーキレバーを操作しても両
第２伝動索に対する牽引量、即ち前、後輪ブレー
キの作動量を相異ならせることができ、従つて一
方のブレーキレバーに対する単なるレバー操作に
よつて前、後輪に対し相異なる制動力を作用させ
ることができるから、制動効率の向上に寄与し得
るものである。

【図面の簡単な説明】

第１〜第３図は本発明の一実施例を示すもの
で、第１図は自転車の上部を示す斜視図、第２図
は第１図の矢視拡大図、第３図は第２図の−
線断面図である。７，８……第１伝動索、２０，２５……第２伝
動索、３８……接続アーム、３９……枢軸、Bf
……前輪ブレーキ、Br……後輪ブレーキ、Ｆ…
…車体フレーム、Ｌ１，Ｌ２……ブレーキレバ
ー、Wf……前輪、Wr……後輪。

Claims

【特許請求の範囲】１ハンドル４の両端にそれぞれ配設した左右一
対のブレーキレバーＬ１，Ｌ２に対するレバー操
作によつて、前、後輪ブレーキBf，Brを作動さ
せるようにした自転車用ブレーキ装置において、
車体フレームＦに枢軸３９を介して揺動可能に支
持される接続アーム３８に、前記両ブレーキレバ
ーＬ１，Ｌ２に個別に連結された一対の第１伝動
索７，８を、その何れの第１伝動索７，８を牽引
操作しても該アーム３８を一方に揺動させ得るよ
うに連結し、前記接続アーム３８に、前記両ブレ
ーキBf，Brに個別に連結された一対の第２伝動
索２０，２５を、該アーム３８の前記一方への揺
動により何れの第２伝動索２０，２５をも牽引し
得るように連結すると共に、その両第２伝動索２
０，２５と前記接続アーム３８との間の各連結部
の、前記枢軸３９からの距離を相異ならせたこと
を特徴とする、自転車用ブレーキ装置。２前、後輪ブレーキBf，Brの作動開始時期に
ずれが生じるように、一方の第２伝動索２５と前
記接続アーム３８との間に弾性部材４４を介装し
てなる、特許請求の範囲第１項記載の自転車用ブ
レーキ装置。