JP3513690B2 - バーハンドル車両用ブレーキ装置 - Google Patents

バーハンドル車両用ブレーキ装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動二輪車や自動
三輪車、三・四輪バギー車等の各種バーハンドル車両に
適用が可能なブレーキ装置に係り、詳しくは、このブレ
ーキ装置が、1つのブレーキ操作子の操作にて発生した
入力荷重を、出力分配器にて前輪ブレーキと後輪ブレー
キとに配分して、これら前・後輪ブレーキを連動する構
造を備えるバーハンドル車両用ブレーキ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】バーハンドル車両の前輪ブレーキと後輪
ブレーキとを連動するブレーキ装置として、例えば特開
平5−16862号公報に示されるものがある。この技
術は、前輪ブレーキと後輪ブレーキとに、前輪ブレーキ
用連繋手段または後輪ブレーキ用連繋手段の牽引にて作
動する機械式ブレーキを採用し、ハンドルバーの両端側
に一対のブレーキレバーをそれぞれ支軸にて枢支して、
一方のブレーキレバーの支軸の近傍に出力分配器を配設
し、該出力分配器に前記前輪・後輪ブレーキ用連繋手段
を連結すると共に、前記一方のブレーキレバーの支軸を
挟んだ出力分配器と反対側に、他方のブレーキレバーに
つながれた連動用の連繋手段を連結しており、一方また
は他方のブレーキレバーのいずれによっても、前輪ブレ
ーキと後輪ブレーキの双方を連動して作動できるように
している。
【0003】上述の出力分配器は、一方のブレーキレバ
ーの支軸近傍に、浮動支点にて回動可能に枢支された板
状のイコライザレバーで、浮動支点を挟んだ出力分配器
の両側に、前述の前輪及び後輪ブレーキ用連繋手段を連
結しており、浮動支点から双方のブレーキ用連繋手段の
連結点までの長さを違えることによって、前輪ブレーキ
と後輪ブレーキへの出力荷重を異ならせことができるよ
うにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前輪ブ
レーキと後輪ブレーキを機械的に作動する上述の如きブ
レーキ装置では、液圧式ブレーキの液圧マスタシリンダ
のような倍力装置を持たないため、前輪ブレーキと後輪
ブレーキにブレーキレバーの入力荷重以上の力を出力し
て制動力を高めたい場合があるが、上述の構成では、ブ
レーキレバーからの入力荷重を、出力分配器によって単
に前輪ブレーキと後輪ブレーキへ出力荷重として配分す
るだけで、両ブレーキへの出力荷重を入力荷重以上に増
大したり減少することはできなかった。
【0005】そこで本発明は、前輪ブレーキと後輪ブレ
ーキを連動する際に、前輪ブレーキと後輪ブレーキへの
出力荷重を、ブレーキ操作子の入力荷重よりもそれぞれ
に増大若しくは減少できて、前輪ブレーキと後輪ブレー
キに、車体条件や性能,使用目的に合った好適な制動力
を設定することのできるバーハンドル車両用ブレーキ装
置を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】上述の目的に従って、本
発明は、バーハンドル車両の前輪ブレーキと後輪ブレー
キのそれぞれを、前輪ブレーキ用連繋手段または後輪ブ
レーキ用連繋手段の牽引にて作動する機械式ブレーキと
なし、該前輪ブレーキ用連繋手段及び後輪ブレーキ用連
繋手段と、第1ブレーキ操作子に牽引される単独用連繋
手段及び第2ブレーキ操作子に牽引される連動用連繋手
段との間に出力分配器を介装して、前記第1ブレーキ操
作子の操作にて、前記前輪ブレーキと後輪ブレーキと
いずれか一方を単独で作動し、前記第2ブレーキ操作子
の操作にて、前記前輪ブレーキと後輪ブレーキとを連動
するバーハンドル車両用ブレーキ装置であって、前記出
力分配器を、第1回動レバー及び第2回動レバーの各基
端と、第3回動レバーの中間部をそれぞれ固定支点にて
車体に枢支し、該第3回動レバーの一端にイコライザレ
バーの中間部を浮動支点にて枢支したレバー機構とし、
前記第2回動レバーの先端に前記単独用連繋手段を連結
し、前記イコライザレバーの一端に前記連動用連繋手段
を連結すると共に、前記前輪ブレーキ用連繋手段と後輪
ブレーキ用連繋手段のいずれか一方を前記イコライザレ
バーの他端に連結し、いずれか他方を前記第1回動レバ
ーの先端に連結し、前記第2回動レバーに、前記単独用
連繋手段の牽引による回動にて前記第1回動レバーと当
接し、該第1回動レバーを作動方向へ回動する第1係合
部を設け、前記第3回動レバーに、前記連動用連繋手段
の牽引によってイコライザレバーと第3回動レバーとが
作動方向へ共回りした際に前記第1回動レバーと当接
し、該第1回動レバーを作動方向へ回動する第2係合部
を設けたことを特徴としている。
【0007】また、上記発明において、前記第3回動レ
バーが前記連動用連繋手段の牽引によって作動方向へ所
定量以上回動した際に、第3回動レバーと当接して該第
3回動レバーの回動を阻止するストッパを設けたことを
特徴としている。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の形態例を図面に基
づいて説明する。図1乃至図7は、本発明を適用した一
形態例を示すもので、図1は単独系ブレーキ系統と連動
系ブレーキ系統との組合わせよりなるブレーキ装置の非
作動状態の概略図、図2は図1のV−V断面図、図3は
同じく図1の VI VI 断面図、図4は単独系ブレーキのみ
を作動した場合の出力分配器の正面図、図5は連動系ブ
レーキのみを作動した場合の出力分配器の正面図、図6
は単独系と連動系ブレーキの双方を作動した場合の出力
分配器の正面図、図7は前輪ブレーキ系統の失陥時に連
動系ブレーキを作動した場合の出力分配器の正面図であ
【0009】本形態例を適用できるスクータ型の自動二
輪車は、車体後部にリアボディ(図示せず)を備え、車
体前部にヘッドパイプを包む袋状のレッグシールドを立
ち上げて、ヘッドパイプに枢支されるフロントフォーク
4の下端に、前輪と前輪ブレーキ6とを支持し、前記リ
アボディの下方に延びるスイングアーム7の後端に後輪
ブレーキ8を支持している
【0010】フロントフォーク4の上端には、前輪を操
舵するハンドルバー9が取付けられ、該ハンドルバー9
の右端のアクセルグリップ10と左端の固定グリップ1
1の前方には、操作レバーを用いた第1ブレーキ操作子
12と第2ブレーキ操作子13とが配設されており、ス
クータ型の自動二輪車用ブレーキ装置50は、第1ブレ
ーキ操作子12の握り操作にて、前輪ブレーキ6を単独
で作動する単独系ブレーキ系統51と、第2ブレーキ操
作子13の握り操作にて、前輪ブレーキ6と後輪ブレー
キ8とを連動して作動する連動系ブレーキ系統52との
組合わせでなっている
【0011】単独系ブレーキ系統51は、前輪ブレーキ
6及び第1ブレーキ操作子12と、前輪ブレーキ6につ
ながれる前輪ブレーキ用連繋手段54と、第1ブレーキ
操作子12につながれる単独用連繋手段55と、両連繋
手段54,55の間に介装される出力分配器53とから
なっている。また、連動系ブレーキ系統52は、前輪ブ
レーキ6及び後輪ブレーキ8と、第2ブレーキ操作子1
3,後輪ブレーキ用連繋手段22及び連動用連繋手段2
3と、単独系ブレーキ系統51と共通の前輪ブレーキ用
連繋手段54及び出力分配器53とからなっており、ブ
レーキ系統51,52の連繋手段22,23,54,5
5には、それぞれワイヤケーブルを用いている
【0012】前・後輪ブレーキ6,8には、小径な前輪
・後輪ホイールに収納可能で、且つ比較的安価な機械式
のリーディング&トレーリング型のドラムブレーキを採
用して、車両の前進並びに後退方向の制動力を確保して
いる。前輪ブレーキ6と後輪ブレーキ8は、フロントフ
ォーク4またはスイングアーム7に固設されるバックプ
レート30の内部に、一対の弓形ブレーキシュー31,
31が対向配置され、該ブレーキシュー31,31の端
部間に、拡開用のカム軸32と拡開支点となるアンカー
ピン33とが配設されており、バックプレート30から
突出するカム軸32の外端には作動レバー34が固着さ
れている。ブレーキシュー31,31の間には、シュー
戻しばね35,35が張設されており、ブレーキシュー
31,31は、シュー戻しばね35,35の牽引力によ
って常時縮径方向に付勢されている
【0013】前輪ブレーキ6の作動レバー34には、前
輪ブレーキ用連繋手段54が連結され、後輪ブレーキ8
の作動レバー34には、後輪ブレーキ用連繋手段22が
連結されており、これら連繋手段54,22にはそれぞ
れのバックプレート30から突出するワイヤブラケット
30aと作動レバー34との間にレバー戻しばね36が
縮設されていて、非作動時の作動レバー34,34を常
時非作動方向へ付勢している
【0014】出力分配器53は、車体に固設されるブラ
ケット56と、該ブラケット56にそれぞれ基端を固定
支点41にて枢支される第1回動レバー57及び第2回
動レバー58と、中間部の一端寄りを上述の固定支点4
1に枢支される第3回動レバー59と、該第3回動レバ
ー59の一端に浮動支点43にて枢支されるイコライザ
レバー44と、第3回動レバー59の回動量を規制する
ストッパ60とからなっている
【0015】固定支点41を共通の中心として回動する
第1回動レバー57と第2回動レバー58は、先端側を
除いた部分が略U字状に湾曲する同一形状に形成され、
第1回動レバー57は、第2回動レバー58の中間部コ
字状部分に、上方へ出没自在に収容されており、第1回
動レバー57の先端側は、車体に固設されたブラケット
56のガイド壁56aよりもやや上方に突出し、また第
2回動レバー58の先端側は、第1回動レバー57の先
端よりも上方へ延びて、ブラケット56のガイド壁56
bの下方へ突出している
【0016】第1回動レバー57の先端には前輪ブレー
キ用連繋手段54が、第2回動レバー58の 先端には単
独用連繋手段55が、ブラケット56のガイド壁56
a,56bを通してそれぞれ連結され、またイコライザ
レバー44の一端には連動用連繋手段23が、他端に後
輪ブレーキ用連繋手段22が、それぞれガイド壁56
c,56dを通して連結されており、第1回動レバー5
7は前輪ブレーキ用連繋手段54の張力によって、ま
た、第2回動レバー58は単独用連繋手段55の張力に
よって、さらに、イコライザレバー44は、後輪ブレー
キ用連繋手段22と連動用連繋手段23の張力のバラン
スによって、それぞれ図1に示す非作動状態に付勢され
ている
【0017】第1回動レバー57とイコライザレバー4
4に牽引された前輪ブレーキ用連繋手段54と後輪ブレ
ーキ用連繋手段22は、前輪ブレーキ6と後輪ブレーキ
8の各作動レバー34をカム軸32と一体に回動し、該
カム軸32の回動にてブレーキシュー31,31をアン
カーピン33を支点に拡開して、前輪及び後輪の制動が
同時に行なわれ、第2ブレーキ操作子13の入力荷重
が、出力分配器53によって前輪ブレーキ6と後輪ブレ
ーキ8への出力荷重として配分される
【0018】出力分配器53は、第2ブレーキ操作子1
3の入力荷重を、前輪ブレーキ6と後輪ブレーキ8への
出力荷重として配分しながら、両ブレーキ6,8への合
計の出力荷重を、第2ブレーキ操作子13の入力荷重よ
りも増大若しくは減少することが可能で、イコライザレ
バー44の一端と連動用連繋手段23との連結点をA、
同じくイコライザレバー44の他端と後輪ブレーキ用連
繋手段22との連結点をB、第1回動レバー57の他端
と前輪ブレーキ用連繋手段54との連結点をCとし、浮
動支点43から連結点Aまでの長さL1と、同じく浮動
支点43から連結点Bまでの長さL2と、固定支点41
から浮動支点43までの長さL3と、同じく固定支点4
1から連結点Cまでの長さL4とが設定され、後輪ブレ
ーキ8への出力荷重は、第2ブレーキ操作子13の入力
荷重とイコライザレバー44の長さL1,L2のレバー
比とによって決定され、また前輪ブレーキ6への出力荷
重は、第2ブレーキ操作子13の入力荷重+後輪ブレー
キ8への出力荷重と、回動レバー42の長さL3,L4
のレバー比によって決定される
【0019】例えば、第2ブレーキ操作子13の入力荷
重を1とし、イコライザレバー44の長さL1,L2と
回動レバー42の長さL3,L4を、L1=L2=L3
=L4の関係とした場合には、後輪ブレーキ8への出力
荷重は1となり、前輪ブレーキへの出力荷重は2とな
る。また、第2ブレーキ操作子13の入力荷重1に対し
て、イコライザレバー44を長さL1<L2のレバー比
とすると、入力荷重1>後輪ブレーキ8への出力荷重と
なり、更に前輪ブレーキ6への出力荷重は、入力荷重1
と後輪ブレーキ8への出力荷重の大小によって決定され
【0020】第2回動レバー58の基端と第3回動レバ
ー59の一端側は、イコライザレバー44の中間部とブ
ラケット56との間に収容されている。第2回動レバー
58には、第1回動レバー57の先端側下面と当接する
第1係合部58aが設けられており、第2回動レバー5
8が、固定支点41を中心に作動方向(図1,図4〜図
7の反時計方向)へ回動した際に、第1回動レバー57
を、第1係合部58aの当接によって同方向へ共回りさ
せるようにしている
【0021】第3回動レバー59は、浮動支点43にて
イコライザレバー44が枢支される一端を固定支点41
の上方へ湾曲しながら突出し、他端が第1及び第2回動
レバー57,59に沿って一端と同方向へ湾曲する鞆
(とも)の如き形状に形成されており、第3回動レバー
59の他端には、第1回動レバー57と係合する第2係
合部59aが設けられ、また第3回動レバー59の一端
上部には、ストッパ60と係合する第3係合部59bが
突設されている。第3回動レバー59の第2係合部59
aは、第2ブレーキ操作子13の握り操作によって連動
系ブレーキ系統52が作動し、第3回動レバー59が作
動方向(図1,図4〜図 7の反時計方向)へ回動した際
に、第1回動レバー57を同方向へ共回りさせるように
している
【0022】前記ストッパ60は、ロックナット61を
用いてブラケット56のガイド壁56cに固定されるア
ジャストボルトで、非作動時の第3回動レバー59の第
3係合部59bとストッパ60の先端との間には、所定
の間隙Dが設定されている。この間隙Dは、連動系ブレ
ーキ系統53を操作した際に、前輪ブレーキ用連携手段
54の牽引によって前輪ブレーキ6を作動するに足りる
第3回動レバー59の所定の回動を許容しつつ、前輪ブ
レーキ用連繋手段54が、所要量を越えて大きく緩んだ
り何らかの理由で切れて、第3回動レバー59が作動方
向(図1,図4〜図7の反時計方向)へ所定量を越えて
回動した場合に、第3回動レバー59の第3係合部59
bがストッパ60の先端に当接して、第3回動レバー5
9の回動を規制することにより、この当接点の当接時の
浮動支点43を支点にイコライザレバー44を回動させ
て、後輪ブレーキ8を作動させるようにしている
【0023】本形態例のブレーキ装置50は、以上のよ
うに構成されており、単独系ブレーキ系統51の第1ブ
レーキ操作子12を握り操作して、単独用連繋手段55
が牽引されると、出力分配器53の第2回動レバー58
が固定支点41を中心に作動方向(図1,図4〜図7の
反時計方向)へ回動し、第2回動レバー58の第1係合
部58aが第1回動レバー57の先端側下面に当接し
て、該第1回動レバー57を固定支点41を中心に第2
回動レバー58と同方向へ共回りさせ、第1回動レバー
57が前輪ブレーキ用連繋手段54を牽引して、前輪ブ
レーキ6を作動する
【0024】また、連動系ブレーキ系統52では、第2
ブレーキ操作子13の握り操作によって連動用連繋手段
23が牽引されると、出力分配器53のイコライザレバ
ー44が、浮動支点43を中心に作動方向(図1,図4
〜図7の反時計方向)へ回動し、該イコライザレバー4
4の回動によって、浮動支点43が固定支点41を中心
に同じく作動方向へ移動する。イコライザレバー44
は、浮動支点43の移動によって固定支点41回りに作
動方向(図1,図4〜図7の反時計方向)へ回動し、イ
コライザレバー44が後輪ブレーキ用連繋手段22を牽
引して、後輪ブレーキ8を作動する
【0025】イコライザレバー44と浮動支点43にて
枢支される第3回動レバー59は、浮動支点43の移動
によって、固定支点41を中心に作動方向(図4,図7
〜図10の反時計方向)へ回動し、第3回動レバー59
の第2係合部59aが第1回動レバー57の後端側側面
に当接して、該第1回動レバー57が第3回動レバー5
9の押動によって固定支点41を中心に作動方向へ共回
りし、第1回動レバー57が前輪ブレーキ用連繋手段5
4を牽引して前輪ブレーキ6を作動する。この時の第3
回動レバー59は、間隙Dの範囲内で作動方向に回動し
ており、第3係合部59bはストッパ60の先端と当接
しない
【0026】また、前輪ブレーキ用連繋手段54が所要
量を越えて緩んだり、何らかの理由で切れて、前輪ブレ
ーキ用連繋手段54の牽引で前輪ブレーキ6を作動する
ことができなくなった場合に、連動系ブレーキ系統52
の第2ブレーキ操作子13を握り操作すると、イコライ
ザレバー44の連結点Bは、後輪ブレーキ用連繋手段2
2からの抵抗によって図4の非作動位置から殆ど作動せ
ず、イコライザレバー44はこの連結点Bを支点に、図
1,図4〜図7の反時計方向へ回動する
【0027】次に、第3回動レバー59が、イコライザ
レバー44の回動に伴う浮動支点43の移動によって固
定支点41を中心に作動方向へ回動し、第3回動レバー
59の第3係合部59bとストッパ60との間の間隙D
が埋められて行く。第1回動レバー57は、第2係合部
59aの当接によって第3回動レバー59の作動方向へ
回動するが、所要量以上の緩みまたは切断した前輪ブレ
ーキ用連繋手段54は牽引されない。一方、第3回動レ
バー59が 作動方向へ所定量以上回動して、第3係合部
59bがストッパ60に当接すると、第3回動レバー5
9の回動が規制され、イコライザレバー44が停止した
浮動支点43を中心に、図1,図4〜図7の反時計方向
へ回動することにより、イコライザレバー44が後輪用
連繋手段22を牽引して、後輪ブレーキ8を作動する
【0028】本形態例のブレーキ装置50は、連動系ブ
レーキ系統52の操作時に、第2ブレーキ操作子13の
入力荷重を、出力分配器53によって前輪ブレーキ6と
後輪ブレーキ8に出力荷重として配分しながら、出力分
配器53によって、前輪ブレーキ6と後輪ブレーキ8へ
の合計の出力荷重を、第2ブレーキ操作子13の入力荷
重よりも増大したり減少することができるので、前輪ブ
レーキ6と後輪ブレーキ8のそれぞれに、車体条件や性
能,使用目的に合わせたより好ましい制動力を設定する
ことができる
【0029】また、第3回動レバー59の上方に、第3
回動レバー59の所定量以上の回動を阻止するストッパ
60を設けたことにより、前輪ブレーキ用連繋手段54
の失陥によって前輪ブレーキ6の作動が行なえなくなっ
た場合に、連動系ブレーキ系統52の操作で、第3回動
レバー59の第3係合部59bとストッパ60とを当接
させて第3回動レバー59の回動を阻止することによ
り、イコライザレバー44を回動して後輪用連繋手段2
2を牽引し、後輪ブレーキ8を作動させることができ
る。更に本形態例は、ストッパ60に間隙Dの調整が可
能なアジャストボルトを用いたから、出力分配器53を
構成するレバー類44,57〜59や固定支点41,浮
動支点43に製作誤差があっても、アジャストボルトを
回動することによって、第3回動レバー59の第3係合
部59bの間に所定の間隙Dを容易に設定することがで
きる
【0030】尚、本形態例では、第1回動レバー〜第3
回動レバーの固定支点を1つにまとめて例示したが、こ
の固定支点はそれぞれのレバー毎に設けてもよく、更に
第2形態例の単独系ブレーキ系統では、前輪ブレーキと
後輪ブレーキのいずれを作動してもよい。また、本発明
の第1,第2ブレーキ操作子は、ブレーキペダルであっ
てもよく、本発明のブレーキ装置に用いる連繋手段とし
て、複数のロッドをつないだり該ロッドとワイヤケーブ
ルとの組合わせも可能である
【0031】また、出力分配器53のイコライザレバー
44と各回動レバーを交換して、イコライザレバー44
と各回動レバーのレバー比を変更するだけで、他のバー
ハンドル車両にも前後の機械式ブレーキを他の性能のも
のに交換することなく、目的のバーハンドル車両の前輪
ブレーキと後輪ブレーキに、より好適な制動力を安価に
設定することができるので、実用上の汎用性は極めて高
【0032】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
前輪ブレーキと後輪ブレーキとを連動して作動した際
に、連動用のブレーキ操作子の入力荷重を、出力分配器
によって前輪ブレーキと後輪ブレーキへの出力荷重とし
て配分しながら、出力分配器に用いたレバー機構のレバ
ー比を調整することによって、前輪ブレーキと後輪ブレ
ーキへの合計の出力荷重を、連動用ブレーキ操作子の入
力荷重よりも増大若しくは減少することができるので、
前輪ブレーキと後輪ブレーキのそれぞれに、バーハンド
ル車両の車体条件や性能,使用目的に合ったより好まし
い制動力を設定することができる
【0033】また、既存のバーハンドル車両にも、出力
分配器に用いたレバー機構のレバー比を変更するだけ
で、目的とするバーハンドル車両の前輪ブレーキと後輪
ブレーキにより好適な制動力を安価に得ることができる
ので、実用上の汎用性が極めて高い
【0034】さらに、第3回動レバーが前記連動用連繋
手段の牽引によって作動方向へ所定量以上回 動した際
に、第3回動レバーと当接して該第3回動レバーの回動
を阻止するストッパを設けたことにより、上述の効果に
加えて、第1回動レバーに連結された前輪用連繋手段ま
たは後輪用連繋手段の失陥で、前輪ブレーキと後輪ブレ
ーキのいずれか一方の作動が行なえなくなった場合に
も、第3回動レバーとストッパとの当接によって、前輪
ブレーキと後輪ブレーキの他方を作動させることができ
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の形態例を示すバーハンドル車両用ブ
レーキ装置の非作動状態の概略図
【図2】図1のV−V断面図
【図3】図1の VI VI 断面図
【図4】図1に示すバーハンドル車両用ブレーキ装置の
単独系ブレーキのみを作動した場合の出力分配器の正面
【図5】図1に示すバーハンドル車両用ブレーキ装置の
連動系ブレーキのみを作動した場合の出力分配器の正面
【図6】図1に示すバーハンドル車両用ブレーキ装置の
単独系と連動系ブレーキの双方を作動した場合の出力分
配器の正面図
【図7】図1に示すバーハンドル車両用ブレーキ装置の
前輪ブレーキ系統の失陥時に連動系ブレーキを作動した
場合の出力分配器の正面図
【符号の説明】
6…前輪ブレーキ、8…後輪ブレーキ、9…ハンドルバ
ー、12…第1ブレーキ操作子、13…第2ブレーキ操
子、22…後輪ブレーキ用連繋手段、23…連動用連
繋手段、31…弓形ブレーキシュー、32…カム軸、3
3…アンカーピン、34…作動レバー、41…固定支
点、43…浮動支点、44…イコライザレバー、50…
ブレーキ装置、51…単独系ブレーキ系統、52…連動
系ブレーキ系統、53…出力分配器、54…前輪ブレー
キ用連繋手段、55…単独用連繋手段、56…車体に固
設されるブラケット、57…第1回動レバー、58…第
2回動レバー、58a…第2回動レバー58に設けた第
1係合部、59…第3回動レバー、59a…第3回動レ
バー59に設けた第2係合部、59b…第3回動レバー
59に設けた第3係合部、60…ストッパ、61…ロッ
クナット、A…イコライザレバー44の一端と連動用連
繋手段23との連結点、B…イコライザレバー44の他
端と後輪ブレーキ用連繋手段22との連結点、C…回動
レバー42の他端と前輪ブレーキ用連繋手段54との連
結点、D…第3回動レバー59の第3係合部59bとス
トッパ60の先端との間に設定される間隙、L1…浮動
支点43と連結点Aとの間の長さ、L2…浮動支点43
と連結点Bとの間の長さ、L3…固定支点41と浮動支
点43との間の長さ、L4…固定支点41と連結点Cと
の間の長さ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B62L 3/02 B60T 8/26 B60T 13/02

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 バーハンドル車両の前輪ブレーキと後輪
    ブレーキのそれぞれを、前輪ブレーキ用連繋手段または
    後輪ブレーキ用連繋手段の牽引にて作動する機械式ブレ
    ーキとなし、該前輪ブレーキ用連繋手段及び後輪ブレー
    キ用連繋手段と、第1ブレーキ操作子に牽引される単独
    用連繋手段及び第2ブレーキ操作子に牽引される連動用
    連繋手段との間に出力分配器を介装して、前記第1ブレ
    ーキ操作子の操作にて、前記前輪ブレーキと後輪ブレー
    キとのいずれか一方を単独で作動し、前記第2ブレーキ
    操作子の操作にて、前記前輪ブレーキと後輪ブレーキと
    を連動するバーハンドル車両用ブレーキ装置であって、
    前記出力分配器を、第1回動レバー及び第2回動レバー
    の各基端と、第3回動レバーの中間部をそれぞれ固定支
    点にて車体に枢支し、該第3回動レバーの一端にイコラ
    イザレバーの中間部を浮動支点にて枢支したレバー機構
    とし、前記第2回動レバーの先端に前記単独用連繋手段
    を連結し、前記イコライザレバーの一端に前記連動用連
    繋手段を連結すると共に、前記前輪ブレーキ用連繋手段
    と後輪ブレーキ用連繋手段のいずれか一方を前記イコラ
    イザレバーの他端に連結し、いずれか他方を前記第1回
    動レバーの先端に連結し、前記第2回動レバーに、前記
    単独用連繋手段の牽引による回動にて前記第1回動レバ
    ーと当接し、該第1回動レバーを作動方向へ回動する第
    1係合部を設け、前記第3回動レバーに、前記連動用連
    繋手段の牽引によってイコライザレバーと第3回動レバ
    ーとが作動方向へ共回りした際に前記第1回動レバーと
    当接し、該第1回動レバーを作動方向へ回動する第2係
    合部を設けたことを特徴とするバーハンドル車両用ブレ
    ーキ装置。
  2. 【請求項2】 前記第3回動レバーが前記連動用連繋手
    段の牽引によって作動方向へ所定量以上回動した際に、
    第3回動レバーと当接して該第3回動レバーの回動を阻
    止するストッパを設けたことを特徴とする請求項2記載
    バーハンドル車両用ブレーキ装置。
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