JPH09272484A - バーハンドル車両用ブレーキ装置 - Google Patents

バーハンドル車両用ブレーキ装置

Info

Publication number
JPH09272484A
JPH09272484A JP8086148A JP8614896A JPH09272484A JP H09272484 A JPH09272484 A JP H09272484A JP 8086148 A JP8086148 A JP 8086148A JP 8614896 A JP8614896 A JP 8614896A JP H09272484 A JPH09272484 A JP H09272484A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
brake
equalizer
rear wheel
wheel brake
stopper wall
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8086148A
Other languages
English (en)
Inventor
Naoki Kobayashi
小林  直樹
Toru Aonuma
亨 青沼
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissin Kogyo Co Ltd
Original Assignee
Nissin Kogyo Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissin Kogyo Co Ltd filed Critical Nissin Kogyo Co Ltd
Priority to JP8086148A priority Critical patent/JPH09272484A/ja
Publication of JPH09272484A publication Critical patent/JPH09272484A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 前・後輪ブレーキのうち、初期作動値の低い
ブレーキを先行して作動することにより、初期制動の立
ち上がりを早めつつ、前・後輪ブレーキの制動力をバー
ハンドル車両の特性や使用目的に合わせて配分できるよ
うにする。 【解決手段】 ケーブルアクチュエータ37をピストン
引き込み型とする。シリンダボディ41から突出するピ
ストンロッド42aの下端にイコライザ38を支軸47
にて揺動可能に枢支する。イコライザ38の前方にスト
ッパ壁40aを設ける。ストッパ壁40aの挿通孔40
b,40bにワイヤケーブル32,34を挿通して、イ
コライザ38の両端部38a,38bに連結する。前輪
ブレーキ16の初期作動値を後輪ブレーキ17よりも大
きく設定する。前輪ブレーキ16のワイヤケーブル32
を連結したイコライザ38の一端部38aをストッパ壁
40aに当接させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動二輪車や原動
機付き自転車等の前・後輪を有するバーハンドル車両で
あって、前輪ブレーキと後輪ブレーキとを1つのブレー
キ操作子によって同時に作動する連動式ブレーキを用い
たバーハンドル車両用ブレーキ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】自動二輪車等のバーハンドル車両の前輪
ブレーキと後輪ブレーキにそれぞれ機械式ブレーキを用
い、これら前・後輪ブレーキを1つのブレーキ操作子に
よって同時に作動するようにした連動式のブレーキ装置
として、例えば実開平2−57767号公報や特開昭5
6−67681号公報に示されるものがある。前者の技
術には、一方のブレーキ操作子の液圧マスタシリンダに
つながれた液圧配管をケーブルアクチュエータに連結
し、一対の後輪ブレーキのそれぞれにつながれたワイヤ
ケーブルをイコライザの両端に連結して、イコライザを
ケーブルアクチュエータのピストン外端に連結した構成
が実施例の第3図に示されており、一方のブレーキ操作
子の操作によって液圧マスタシリンダに発生した液圧の
作動力をケーブルアクチュエータで機械的作動力に変換
し、更にケーブルアクチュエータのピストンでイコライ
ザを回動することにより、双方のブレーキを同時に作動
するようにしている。
【0003】また後者の技術は、ケーブルアクチュエー
タに動滑車を用い、この動滑車に前輪用のワイヤケーブ
ルを巻き掛けると共に、該動滑車に後輪用のワイヤケー
ブルを連結しており、前輪用のブレーキ操作子の操作に
よって、前輪ブレーキを作動すると同時に、前輪用のワ
イヤケーブルで動滑車をスライドし、後輪用のワイヤケ
ーブルを牽引して、一対の後輪ブレーキを作動するよう
になっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、自動二輪車
等のバーハンドル車両では、前・後輪ブレーキの一方を
先行して作動したり、前・後輪ブレーキの制動配分を使
用目的等に応じて変えたい場合があるが、上述のいずれ
の連動ブレーキ装置も、このような設定を自由に行なう
ことはできない。また、前者の連動ブレーキ装置では、
制動が開始される初期作動値が前輪ブレーキと後輪ブレ
ーキとで異なる場合に、前・後輪ブレーキのワイヤケー
ブルを牽引するイコライザの回動力が、設定の大きなブ
レーキの初期作動値に到達するまでの間はイコライザが
回動しないため、初期制動の立ち上がりに遅れを生じる
ものとなっていた。
【0005】本発明は、かかる実情に鑑みてなされたも
ので、その目的とするところは、バーハンドル車両の前
・後輪ブレーキのうち、初期作動値の低いブレーキを先
行して作動することにより、前・後輪ブレーキの制動力
を車両特性や使用目的,車体重量等に合わせて効果的に
配分することのできるバーハンドル車両用ブレーキ装置
を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は上述の目的に従
って、それぞれのブレーキ操作子によって操作される機
械式の前輪ブレーキと後輪ブレーキにつながれたワイヤ
ケーブルやロッド等の各連繋手段と、一方のブレーキ操
作子の液圧マスタシリンダにつながれた液圧配管とをケ
ーブルアクチュエータにて連結し、前記一方のブレーキ
操作子の操作によって前記前輪ブレーキと後輪ブレーキ
とを連動するバーハンドル車両用ブレーキ装置におい
て、前記ケーブルアクチュエータを、前記液圧マスタシ
リンダから供給される液圧によって、ピストンをシリン
ダボディの内部方向に移動する引き込み型とし、該シリ
ンダボディから突出するピストンの外端にイコライザを
揺動可能に枢支して、該イコライザの前方にストッパ壁
を設け、該ストッパ壁に前記連繋手段を挿通して該連繋
手段をイコライザの両端部に連結し、前記前輪ブレーキ
と後輪ブレーキの初期作動値を大小に異ならしめると共
に、少なくとも初期作動値の大きなブレーキの連繋手段
を連結したイコライザの一方の端部を前記ストッパ壁に
当接したことを特徴としている。
【0007】一方のブレーキ操作子に操作される前・後
輪連動ブレーキでは、液圧マスタシリンダからケーブル
アクチュエータへ供給される液圧によって、ピストンが
シリンダボディに引き込まれ、ピストンの外端に連結さ
れるイコライザが、ストッパ壁と当接する一方の端部を
支点にケーブルアクチュエータ方向へ傾いて行く。これ
により、初期作動値の低い一方のブレーキが初期作動値
の高い他方のブレーキに先がけて作動し、一方のブレー
キを優先させた速やかな初期制動が行なわれる。そし
て、イコライザの作動力が他方のブレーキの初期作動値
まで高まると、イコライザの一方の端部がストッパ壁か
ら離間して行き、他方のブレーキによる制動が行なわれ
る。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一形態例を図面に
基づいて説明する。バーハンドル車両1は、低床のステ
ップフロア2の車体前部側にレッグシールド3を立ち上
げ、該ステップフロア2の車体後部側にリアボディ4を
連続させて、リアボディ4の上面にシート5を配設した
スクータ型で、レッグシールド3の内部でヘッドパイプ
6に回動可能に支持されるフロントフォーク7の下端に
は前輪8が軸支され、またリアボディ4に覆われるメイ
ンフレーム9の後部下方に、リアサスペンション10を
介して支持されるパワーユニット11の後端には、後輪
12が軸支されている。
【0009】フロントフォーク7の上端には、前輪8を
操向するハンドルバー13が取付けられており、該ハン
ドルバー13の両端には、ブレーキレバーを用いた第1
ブレーキ操作子14と第2ブレーキ操作子15とが設け
られている。パワーユニット11は、エンジンや変速
機,後輪12への動力伝達機構を一体化して形成された
もので、前端をメインフレーム9に枢支し、後部上側を
リアサスペンション10に連結して、車体上下方向へ揺
動可能に支持されている。
【0010】前輪8のホイール8aには、デュアル2リ
ーディング型の機械式ドラムブレーキを用いた前輪ブレ
ーキ16が収容され、また後輪12のホイール12aに
は、リーディング&トレーリング型の機械式ドラムブレ
ーキを用いた後輪ブレーキ17がそれぞれ収容されてお
り、本形態例のブレーキ装置は、ハンドルバー右端の第
1ブレーキ操作子14を用いて、前輪ブレーキ16を作
動する単独ブレーキと、ハンドルバー左端の第2ブレー
キ操作子15を用いて、前・後輪ブレーキ16,17の
双方を作動する連動ブレーキとの組合わせからなってい
る。
【0011】前輪ブレーキ16は、フロントフォーク7
の下端に固着されるバックプレート18の内部に、一対
の弓形ブレーキシュー19,19が対向配置され、該ブ
レーキシュー19,19の端部間に拡開用のカム軸2
0,21が配設されており、カム軸20,21の外端に
は第1,第2ブレーキアーム22,23が枢着されてい
る。ブレーキシュー19,19の間にはシューリターン
スプリング24,24が張設されており、ブレーキシュ
ー19,19はシューリターンスプリング24,24の
牽引力によって常時縮径方向に付勢されている。
【0012】また後輪ブレーキ17は、パワーユニット
11の後端に固着されるバックプレート25の内部に、
一対の弓形ブレーキシュー26,26が対向配置され、
該ブレーキシュー26,26の端部間に、拡開用のカム
軸27と拡開支点となるアンカーピン28とが配設され
ており、カム軸27の外端には上述のブレーキアーム2
9が枢着されている。ブレーキシュー26,26の間に
はシューリターンスプリング30,30が張設されてお
り、ブレーキシュー26,26はシューリターンスプリ
ング30,30の牽引力によって常時縮径方向に付勢さ
れている。
【0013】前輪ブレーキ16の第1ブレーキアーム2
2は、ハンドルバー右端の第1ブレーキ操作子14とワ
イヤケーブル31にて連結されおり、第1ブレーキ操作
子14の握り操作によって前輪ブレーキ16が単独で作
動される。前輪ブレーキ16のバックプレート18に
は、第2ブレーキアーム23につながれたワイヤケーブ
ル32を保持するワイヤブラケット18aが突出され、
該ブラケット18aと第2ブレーキアーム23との間に
はレバーリターンスプリング33が縮設されており、第
2ブレーキアーム23は、レバーリターンスプリング3
3の弾発力によって常時非作動方向に付勢されている。
【0014】後輪ブレーキ17のブレーキアーム29に
は、ワイヤケーブル34がつながれており、ハンドルバ
ー左端の第2ブレーキ操作子15は、液圧マスタシリン
ダ35につながれる液圧配管36と、前・後輪ブレーキ
16,17の2本のワイヤケーブル32,34とが、ケ
ーブルアクチュエータ37とイコライザ38とを介して
連結されており、第2ブレーキ操作子15の握り操作に
よって、前輪ブレーキ16と後輪ブレーキ17とが連動
して作動される。後輪ブレーキ17のバックプレート2
5には、ワイヤケーブル34を保持するワイヤブラケッ
ト25aが突出され、該ブラケット25aとブレーキア
ーム29との間にはレバーリターンスプリング39が縮
設されており、ブレーキアーム29は、レバーリターン
スプリング39の弾発力によって常時非作動方向に付勢
されている。
【0015】レッグシールド3に覆われるヘッドパイプ
6の前面にはブラケット40が固設され、該ブラケット
40にケーブルアクチュエータ37が縦方向に設けられ
ており、ケーブルアクチュエータ37のシリンダボディ
41から突出するピストンロッド42aの下端にはイコ
ライザ38が連結されている。ケーブルアクチュエータ
37は、液圧マスタシリンダ35より供給される液圧に
よって、シリンダ孔43に収容されるピストン42を引
き込むことにより、液圧マスタシリンダ35の液圧作動
力を機械的作動力に変換して、前・後輪ブレーキ16,
17を作動するピストン引き込み型の作動力変換手段で
あって、ピストン42の基端外周には液圧室44が画成
されている。
【0016】ピストン42とシリンダ孔43の上端側に
固設された受け板45との間にはリターンスプリング4
6が縮設されており、ピストン42は、リターンスプリ
ング46の弾発力によって常時車体下方へ付勢されてい
る。シリンダボディ41には、インレットポート41a
が液圧室44に連通して設けられており、インレットポ
ート41aには液圧配管36が連結されている。ピスト
ン42の基端には、上述のピストンロッド42aが連設
されており、シリンダ孔43の底壁41bを貫通して下
方へ突出するピストンロッド42aの下端には、上述の
イコライザ38が、中央部を支軸47で枢支して車体上
下方向へ揺動可能に設けられている。
【0017】イコライザ38の下方には、ブラケット4
0の下端から延設されたストッパ壁40aが対向して設
けられ、該ストッパ壁40aに2つの挿通孔40b,4
0bが貫通形成されている。前・後輪ブレーキ16,1
7のワイヤケーブル32,34は、ストッパ壁40aの
挿通孔40b,40bを通してイコライザ38の両端部
38a,38bに連結され、前輪ブレーキ16の第2ブ
レーキアーム23と後輪ブレーキ17のブレーキアーム
29との間をレバーリターンスプリング33,39の張
力によってたるみなく張設されており、非作動時のイコ
ライザ38は、前輪ブレーキ16のワイヤケーブル32
を連結した一端部38aをストッパ壁40aに当接さ
せ、他端部38bをストッパ壁40aから離間させた傾
斜状態に配設されている。
【0018】ブレーキ操作子14,15の握り操作によ
って前・後輪ブレーキ16,17のブレーキシュー1
9,19,26,26を拡開し、ブレーキシュー外周の
ライニング19a,19a,26a,26aをブレーキ
ドラムの内周面に摺接して制動が開始される初期作動値
は、主としてシューリターンスプリング24,24,3
0,30やレバーリターンスプリング33,39によっ
て決定される。本形態例では、車体後部荷重の重いスク
ータ型を採用していることから、前輪ブレーキ16のシ
ューリターンスプリング24,24とレバーリターンス
プリング33に、後輪ブレーキ17のシューリターンス
プリング30,30やレバーリターンスプリング39よ
りも大きなセット荷重が設定されていて、前輪ブレーキ
16の初期作動値が後輪ブレーキ17の初期作動値より
も大きくなっており、第2ブレーキ操作子15に操作さ
れる連動ブレーキでは、前輪ブレーキ16のワイヤケー
ブル32が後輪ブレーキ17のワイヤケーブル34より
も牽引抵抗力が高くなっている。
【0019】ワイヤケーブル32,34の前・後輪ブレ
ーキ側の端部には、それぞれ調整ボルト48が螺着され
ており、これら調整ボルト48,48を螺回することに
よって、非作動時の第2ブレーキアーム23とブレーキ
アーム29の後退位置や、ライニング19a,19a,
26a,26aとブレーキドラムとの制動間隙が調整さ
れると共に、レバーリターンスプリング33,39のセ
ット荷重を、調整ボルト48,48の螺回によって調整
することもできる。
【0020】次に、このように構成された本形態例の作
動を説明する。前輪ブレーキ16のブレーキシュー1
9,19と後輪ブレーキ17のブレーキシュー26,2
6は、第1,第2ブレーキ操作子14,15を握り操作
しない非作動時に、シューリターンスプリング24,2
4とレバーリターンスプリング33の付勢力によって図
1に示す後退位置にあり、ケーブルアクチュエータ37
のピストンロッド42aに連結されたイコライザ38
は、初期作動値の大きな前輪ブレーキ16のワイヤケー
ブル32に連結された一端部38aをストッパ壁40a
に当接させた傾斜状態に保持されている。
【0021】このような非作動状態から第1ブレーキ操
作子14が握り操作されると、ワイヤケーブル31が牽
引され、前輪ブレーキ16の第1ブレーキアーム22が
一方のカム軸20を回動してブレーキシュー19,19
を拡開し、ブレーキシュー外周のライニング19a,1
9aをブレーキドラムの内周面に摺接させて前輪8の制
動作用が行なわれる。
【0022】また、第2ブレーキ操作子15を握り操作
すると、液圧マスタシリンダ35に発生した液圧が、液
圧配管36からケーブルアクチュエータ37のインレッ
トポート41aを通って液圧室44に入り、ピストン4
2を引き込んで、ピストンロッド42aに連結されたイ
コライザ38に上方向の作動力を付与する。イコライザ
38の端部38a,38bに連結されたワイヤケーブル
32,34は、前述の如く、シューリターンスプリング
24,24,30,30やレバーリターンスプリング3
3,39のセット荷重によって、前輪ブレーキ16の初
期作動値が後輪ブレーキ17よりも大きく設定されてい
て、イコライザ38に対する牽引抵抗が、後輪ブレーキ
17のワイヤケーブル34よりも前輪ブレーキ16のワ
イヤケーブル32が高くなっているため、イコライザ3
8は、前輪ブレーキ16のワイヤケーブル32を連結し
た一端部38aをストッパ壁40aに当接させたまま、
該他端部38bを支点に他端部38bのみが引き上げら
れ、後輪ブレーキ17のワイヤケーブル34が先に牽引
されて行く。そして、ワイヤケーブル34に牽引される
後輪ブレーキ17のブレーキアーム29がカム軸27を
一体に回動して、ブレーキシュー26,26を拡開し、
ライニング26a,26aをブレーキドラムの内周面に
摺接させて後輪12の制動作用が行なわれる。
【0023】イコライザ38の作動力は、他端部38b
を引き上げるに従って徐々に高められて行き、イコライ
ザ38の作動力が前輪ブレーキ16の初期作動値まで上
昇すると、前輪ブレーキ16のワイヤケーブル32を連
結した一端部38aが、ストッパ壁40aを離れて他端
部38bと同様に引き上げられ、前輪ブレーキ16のワ
イヤケーブル32が牽引されて行く。そして、ワイヤケ
ーブル32に牽引される前輪ブレーキ16のブレーキア
ーム23が他方のカム軸21を一体に回動して、ブレー
キシュー19,19を拡開し、外周のライニング19
a,19aをブレーキドラムの内周面に摺接させて、前
輪8の制動作用が上述の後輪制動に連動して行なわれ
る。
【0024】また前輪ブレーキ16を、第1,第2ブレ
ーキ操作子14,15の一方を単独で操作した場合に
は、後輪ブレーキ17と同様にリーディング&トレーリ
ングブレーキとして作動するが、2つのブレーキ操作子
14,15を操作した場合には双方のカム軸20,21
が回動してブレーキシュー19,19の全体を拡開する
デュアル2リーディングブレーキとして作動する。
【0025】第2ブレーキ操作子15の握り操作による
前述の連動ブレーキでは、リアボディ4によって車体重
量が後部側に偏重する後輪ブレーキ17を、前輪ブレー
キ16に先がけて作動し、後輪ブレーキ17を優先させ
た速やかな初期制動が行なえる。また、通常の前・後輪
ブレーキ同時の制動では、車体前部側へ移動してしまう
前の車体後部の全荷重を後輪12へ有効にかけながら後
輪制動が行なわれるので、後からの前輪ブレーキ16に
よる前輪8の制動と相俟って、バーハンドル車両1の全
体に前・後輪ブレーキ16,17の制動力を効果的に配
分して、安定した車体姿勢を保ちながら短距離で停止で
きるようになる。更に、後輪12の制動を優先すること
によって、後輪12がロックする限界が高められるの
で、後輪12の横滑りを極力回避することができ、しか
も後輪12に較べて前輪8のみが摩耗するといった不具
合も解消することができる。
【0026】尚、上述の形態例では、イコライザの中央
部に支軸を枢支したが、本発明は、イコラスザ支軸を偏
位して設けることにより、前・後輪ブレーキに対する牽
引力や作動タイミングを調整することもできる。また、
本発明の連動ブレーキは、ユーザによる一般走行のほ
か、スピードレースやモトクロス,トライアルレース
等、使用目的や車両特性,車体重量に応じて前輪の制動
を優先させることもできる。この場合には、初期作動値
が前輪ブレーキに大きく設定されるので、前輪ブレーキ
の連繋手段を連結した側のイコライザの端部をストッパ
壁に当接させることとなる。更に、初期作動値の小さな
ブレーキを先行して作動させるためには、少なくとも初
期作動値の大きなブレーキのワイヤケーブルが連結され
るイコライザの一端部のみをストッパ壁に当接させれば
よく、本発明は、イコライザの双方の端部をストッパ壁
に当接させても、初期作動値の小さなブレーキを先行し
て作動させることができる。更に、ブレーキ操作子には
ブレーキペダルを用いてもよく、また連繋手段には、形
態例で示したワイヤケーブルに代えて、複数のロッドを
連結して用いることもできる。
【0027】
【発明の効果】本発明は、機械式の前輪ブレーキと後輪
ブレーキにつながれたワイヤケーブルやロッド等の各連
繋手段と、一方のブレーキ操作子の液圧マスタシリンダ
につながれた液圧配管とをケーブルアクチュエータにて
連結し、該ケーブルアクチュエータを、液圧マスタシリ
ンダから供給される液圧によって、ピストンをシリンダ
ボディの内部方向に移動する引き込み型とし、該シリン
ダボディから突出するピストンの外端にイコライザを揺
動可能に枢支して、該イコライザの前方にストッパ壁を
設け、該ストッパ壁に前記連繋手段を挿通して該連繋手
段をイコライザの両端部に連結し、前記前輪ブレーキと
後輪ブレーキの初期作動値を大小に異ならしめると共
に、少なくとも初期作動値の大きなブレーキの連繋手段
を連結したイコライザの一方の端部を前記ストッパ壁に
当接したことにより、連動ブレーキの操作では、初期作
動値の小さな一方のブレーキを他方のブレーキに先がけ
て作動させて、速やかな初期制動が行なえると共に、前
・後輪ブレーキの制動力をバーハンドル車両の特性や使
用目的,車体重量等に合わせて効果的に配分することが
可能となり、安定した車体姿勢を保ちながら短距離で停
止できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一形態例を示すバーハンドル車両用ブ
レーキ装置の概略図
【図2】本発明の一形態例を示すバーハンドル車両の正
面図
【符号の説明】
1…スクータ型のバーハンドル車両 4…リアボディ 7…フロントフォーク 8…前輪 8a…前輪8のホイール 9…メインフレーム 11…パワーユニット 12…後輪 12a…後輪12のホイール 13…ハンドルバー 14…第1ブレーキ操作子 15…第2ブレーキ操作子 16…機械式の前輪ブレーキ 17…機械式の後輪ブレーキ 18,25…バックプレート 19,26…ブレーキシュー 19a,26a…ライニング 20,21,27…カム軸 22…第1ブレーキアーム 23…第2ブレーキアーム 24,30…シューリターンスプリング 28…アンカーピン 29…ブレーキアーム 31…ワイヤケーブル 32,34…ワイヤケーブル(本発明の連繋手段) 33,39…レバーリターンスプリング 35…液圧マスタシリンダ 36…液圧配管 37…ケーブルアクチュエータ 38…イコライザ 38a…イコライザの一端部 38b…イコライザの他端部 40…ブラケット 40a…ブラケット40の下端から延設されたストッパ
壁 40b…挿通孔 41…ケーブルアクチュエータ37のシリンダボディ 41a…インレットポート 42…ピストン 42a…ピストンロッド 43…シリンダ孔 44…液圧室 47…支軸 48…調整ボルト

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 それぞれのブレーキ操作子によって操作
    される機械式の前輪ブレーキと後輪ブレーキにつながれ
    たワイヤケーブルやロッド等の各連繋手段と、一方のブ
    レーキ操作子の液圧マスタシリンダにつながれた液圧配
    管とをケーブルアクチュエータにて連結し、前記一方の
    ブレーキ操作子の操作によって前記前輪ブレーキと後輪
    ブレーキとを連動するバーハンドル車両用ブレーキ装置
    において、前記ケーブルアクチュエータを、前記液圧マ
    スタシリンダから供給される液圧によって、ピストンを
    シリンダボディの内部方向に移動する引き込み型とし、
    該シリンダボディから突出するピストンの外端にイコラ
    イザを揺動可能に枢支して、該イコライザの前方にスト
    ッパ壁を設け、該ストッパ壁に前記連繋手段を挿通して
    該連繋手段をイコライザの両端部に連結し、前記前輪ブ
    レーキと後輪ブレーキの初期作動値を大小に異ならしめ
    ると共に、少なくとも初期作動値の大きなブレーキの連
    繋手段を連結したイコライザの一方の端部を前記ストッ
    パ壁に当接したことを特徴とするバーハンドル車両用ブ
    レーキ装置。
JP8086148A 1996-04-09 1996-04-09 バーハンドル車両用ブレーキ装置 Pending JPH09272484A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8086148A JPH09272484A (ja) 1996-04-09 1996-04-09 バーハンドル車両用ブレーキ装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8086148A JPH09272484A (ja) 1996-04-09 1996-04-09 バーハンドル車両用ブレーキ装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09272484A true JPH09272484A (ja) 1997-10-21

Family

ID=13878665

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8086148A Pending JPH09272484A (ja) 1996-04-09 1996-04-09 バーハンドル車両用ブレーキ装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH09272484A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009234501A (ja) * 2008-03-28 2009-10-15 Honda Motor Co Ltd 自動二輪車の連動ブレーキ装置
JP2011143767A (ja) * 2010-01-13 2011-07-28 Honda Motor Co Ltd 自動二輪車用連動制動装置
JP2011143766A (ja) * 2010-01-13 2011-07-28 Honda Motor Co Ltd 自動二輪車用連動制動装置
JP2015101245A (ja) * 2013-11-26 2015-06-04 ホツタ株式会社 車両のブレーキ機構
WO2017110587A1 (ja) * 2015-12-22 2017-06-29 本田技研工業株式会社 自動二輪車

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009234501A (ja) * 2008-03-28 2009-10-15 Honda Motor Co Ltd 自動二輪車の連動ブレーキ装置
JP2011143767A (ja) * 2010-01-13 2011-07-28 Honda Motor Co Ltd 自動二輪車用連動制動装置
JP2011143766A (ja) * 2010-01-13 2011-07-28 Honda Motor Co Ltd 自動二輪車用連動制動装置
JP2015101245A (ja) * 2013-11-26 2015-06-04 ホツタ株式会社 車両のブレーキ機構
WO2017110587A1 (ja) * 2015-12-22 2017-06-29 本田技研工業株式会社 自動二輪車
JPWO2017110587A1 (ja) * 2015-12-22 2018-10-04 本田技研工業株式会社 自動二輪車

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4555630B2 (ja) 車両の連動ブレーキ装置
CN110023184B (zh) 同步制动系统
CA2163475A1 (en) Hydraulic brake system
US8960379B2 (en) Supplemental mechanism for actuating the brake of a bicycle and methods of use
JP2000128057A (ja) バーハンドル車両用ブレーキ装置
JP3673055B2 (ja) バーハンドル車両用ブレーキ装置
JPH09272484A (ja) バーハンドル車両用ブレーキ装置
JPH09254859A (ja) バーハンドル車両用ブレーキ装置
JP2000053064A (ja) バーハンドル車両用ブレーキ装置
JP2002160691A (ja) バーハンドル車両用ブレーキ装置
JP3486860B2 (ja) バーハンドル車両用ブレーキ装置
JP3608123B2 (ja) バーハンドル車両用ブレーキ装置
JP3738260B2 (ja) バーハンドル車両用ブレーキ装置
JP3517806B2 (ja) バーハンドル車両用ブレーキ装置
CN111867926B (zh) 用于机动车辆的制动系统
JP2901386B2 (ja) 自転車用のブレーキ装置
JP3513690B2 (ja) バーハンドル車両用ブレーキ装置
JP3502704B2 (ja) 車両用連動ブレーキ装置
CN219524148U (zh) 连动刹车驻车装置
CN101244745A (zh) 手把制动脚踏板制动分同作用装置
JPH10218071A (ja) バーハンドル車両用ブレーキ装置
JP3561341B2 (ja) 車両用連動ブレーキ装置
JP3691206B2 (ja) バーハンドル車両用連動ブレーキ装置
JP3875761B2 (ja) 車両用連動ブレーキ装置
CN113631474B (zh) 用于车辆的同步制动系统