JPH03205442A - ポリオキシメチレン樹脂成形用組成物 - Google Patents

ポリオキシメチレン樹脂成形用組成物

Info

Publication number
JPH03205442A
JPH03205442A JP59590A JP59590A JPH03205442A JP H03205442 A JPH03205442 A JP H03205442A JP 59590 A JP59590 A JP 59590A JP 59590 A JP59590 A JP 59590A JP H03205442 A JPH03205442 A JP H03205442A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
phase
polyoxymethylene resin
multiphase
weight
interpolymer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP59590A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0832814B2 (ja
Inventor
Masahiko Niino
雅彦 二井野
Yasuro Hattori
服部 靖郎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asahi Chemical Industry Co Ltd filed Critical Asahi Chemical Industry Co Ltd
Priority to JP2000595A priority Critical patent/JPH0832814B2/ja
Publication of JPH03205442A publication Critical patent/JPH03205442A/ja
Publication of JPH0832814B2 publication Critical patent/JPH0832814B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、成形加工性に優れた耐衝撃性ポリオキシメチ
レン樹脂組成物及び製造方法に関するものである。
〔従来の技術〕
ポリオキシメチレン樹脂はバランスのとれた機械的性質
や優れた耐薬品性を持つエンジニアリング樹脂であり、
各種の機構部品をはじめOA機器などに広く使用されて
いる。
しかしながら、ポリオキシメチレン樹脂は他のエンジニ
アリング樹脂であるボリアミドやポリカーボネートなど
に比べると耐衝撃性、例えばノッチ付きアイゾット衝撃
饋が低く成形時の残留応力や小さな傷が存在すると、破
壊しやすいという欠点を有しており改良が必要である。
従来から、ポリオキシメチレン樹脂の耐衝撃性を改良す
る方策として、ポリオキシメチレン樹脂に対して種々の
ゴム類を添加する試みがなされている。それらの1つと
して、特開昭59 − 136343号公報にはポリオ
キシメチレン樹脂に2相構造からなるアクリル系多相イ
ンターボリマーを添加して得られる組成物が耐衝撃性に
優れることが開示されている。しかしながら、ポリオキ
シメチレン樹脂の成形時の熱安定性を同時に満そうとし
た場合該公報で使われる多相インターポリマーでは不十
分であった。
〔発明が解決しようどする課題〕
本発明の課題は、このような従来技術における欠点を克
服し、ポリオキシメチレン樹脂の成形時の熱安定性を保
ったままで優れた耐衝撃性をもつポリオキシメチレン樹
脂を提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕 即ち本発明は、■ポリオキシメチレン樹脂95〜50重
量%と、■中心相から最外相に向かって軟質相と硬質相
の繰り返しよりなる2相以上の多相構造を有し、アルカ
リ金属含有量が100ppm以下で、且つ硫黄含有量が
200ppm以下である多相インタポリマ−5〜50重
量%とからなるポリオキシメチレン樹脂成形用組成物、
及びその有利な製法を提供するものである。
本発明の組成物で用いられるポリオキシメチレン樹脂と
は、ホルムアルデヒド単量体またはその3量体(トリオ
キサン)もしくは4量体(テl・ラオキサン)等の環状
オリゴマーを原料どして製造された、実質的にオキシメ
チレン単位からなるオキシメチレンホモボリマー及び上
記原料とエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、
エピクロルヒドリン、1,3−ジオキソラン、グリコー
ルのホルマール、ジグリコールのホルマール等の環状エ
ーテルとから製造された、炭素数2〜8のオキシアルキ
レン単位を0.1〜20重量%含有するオキシメチレン
コボリマーである。また、分子鎖の分岐化されたオキシ
メチレンコポリマーも包含する。
本発明で使用することのできる多相インターポリマーと
は、中心相から最外相に向かって軟質相と硬質相の繰り
返しよりなる2相以上の多相構造を有しかつその最外相
にエボキシ基或はカルボキシル基を有する多相インター
ポリマーである。
例えば、2相構造からなり、中心相である第1相に軟質
相であるエラストマー相を有し、最外相である第2相に
硬質相を有し、かつ、最外相にエボキシ基或はカルボキ
シル基を有する多相インターポリマーを本発明に用いる
ことができる。
軟質相を構戊する重合体のガラス転移温度(以下Tgと
略す)は、25℃未満が好ましく、0℃未満が更に好ま
しい。具体的な一例としては−20〜−110℃の範囲
のものである。一方、硬質相を構或する重合体のTgは
25℃以上が好ましく、50℃以上が更に好ましい。具
体的な一例としては70〜200℃の範囲のものである
また、3相構造の場合は、例えば第1相(中心相)及び
第3相(最外相)が硬質相からなり、第2相(中心相)
がエラストマー相からなるものである。この場合の各々
の相のTgも2相構造の場合と同様なものであることが
好ましい。
更に、ポリオキシメチレン樹脂と多相インタポリマーと
の界面接着を向上させるためにこれらの多相インターポ
リマーの最外相は、エポキシ基、ヒドロキシル基或はカ
ルボキシル基等の官能基をもつものでもよい。
多相インターポリマーの軟質相、硬質相は、具体的には
次にあげるモノマーからなる単独重合体、或は、2種類
以上のモノマーからなる共重合体から構或される。使用
可能なモノマーとしては、例えば、スチレン、p−メチ
ルスチレン、α−メチルスチレンなどの芳香族ビニルモ
ノマー;塩化ビニル、塩化ビニリデンなどのハロゲン化
ビニルモノマー;アクリロニトリル、メタアクリロニト
リルなどのニトリル系モノマー;メタアクリル酸メチル
、メタアクリル酸ブチル、メタアクリル酸ヒドロキシエ
ステルなどのメタクリル酸エステル;アクリル酸メチル
、アクリル酸エチル、アクリル酸n−ブチル、アクリル
酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ヒドロキシエチルな
どのアクリル酸エステル;酢酸ビニル、プロピオン酸ビ
ニルなどのビニルエステル;アクリルアミド、メタクリ
ルアミドなどの不飽和アミド:ビニルメチルエーテル、
ビニルエチルエーテル、ビニルブチルエーテルなどのビ
ニルアルキルエーテル或は、ブタジエン、イソプレンな
どの共役ジエンが挙げられる。
多相インターポリマーの軟質相は、アクリル酸エステル
、または、共役ジエンからなる重合体が好ましく、更に
は、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸2−エチルヘキ
シル、または、スチレンブタジエンからなる重合体がよ
り好ましい。
該多相インターポリマーの硬質相は、メタクリル酸エス
テル、または、芳香族ビニル、または/1ロゲン化ビニ
ルからなる重合体が好ましく、更には、メタクリル酸メ
チル、または、.スチレン、または、塩化ビニルからな
る重合体が好ましい。
多相インターボリマー中の硬質相、軟質相を構成する重
合体の好ましい組合せとしては、例えば、硬質相がメタ
クリル酸メチルを主成分とする重合体で、かつ軟質相が
アクリル酸n−ブチルを主成分とする重合体; 硬質相がメタクリル酸メチルを主成分とする1R合体で
、かつ軟質相がアクリル酸2−エチルヘキシルを主成分
とする重合体; 硬質相がメタクリル酸メチルを主成分とする重合体で、
かつ軟質相がスチレンーブタジエンないしはプタジエン
を主戊分とする重合体;硬質相がスチレンを主或分とす
る重合体で、かつ軟質相がスチレンーブタジエンないし
はブタジエンを主戊分とする重合体; 硬質相が塩化ビニルを主成分とする重合体で、かつ軟質
相がスチレンーブタジエンないしはブタジエンを主とす
る重合体; 硬質相がアクリロニトリルを主或分とする重合体で、か
つ軟質相がスチレンーブタジエンを主成分とする重合体
などがある。
7 最外相へのエボキシ基、ヒドロキシル基或はカルボキシ
ル基等の官能基を導入するためには、通常、最外相を構
戊するモノマーと、エポキシ基、ヒドロキシル基或はカ
ルボキシル基をもつビニルモノマーとを共重合すること
によって行われる。
エポキシ基をもつビニルモノマーとしては、例えば一般
式、 (Rは水素原子または低級アルキル基である)で表され
るα,β一不飽和酸のグリシジルエステルがある。具体
的には、アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジ
ル、エタクリル酸グリシジル、などであり、メタクリル
酸グリシジルがより好ましい。
ヒドロキシルをもつビニルモノマーとしては、例えば一
般式、 8 (Rは水素原子、アルキル基または置換アルキル基、A
は二価の無置換若しくは置換脂肪族残基または芳香族残
基である) で表される化合物を挙げることができる。
このような化合物の好ましいものとしては、例えば、2
−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプ
ロビルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレ
ート、ヒドロキシプロビルアクリレート、2−ヒドロキ
シブチルメタクリレート、p−ヒドロキシフェニルメタ
クリ1ノート、p−ヒドロキシベンジルメタクリレート
、3−クロロ−2−ヒドロキシプ口ピルメタクリレート
、グリセリンモノメタクリレート、ポリエチレングリコ
ールメタクリレート、ポリプロピレングリコールメタク
リレートなどが挙げられる。
カルボキシル基を持つビニルモノマーとしては、例えば
、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸
などがあり、アクリル酸、メタクリル酸がより好ましい
これらエポキシ基、ヒドロキシル基及びカルボキシル基
をもつビニルモノマーは特にこれらに限定するものでは
ない。
また、最外相を形成するモノマーと共重合するエボキシ
基、ヒドロキシル基及びカルボキシル基をもつビニルモ
ノマーの量は多相インターポリマーを形或するトータル
モノマーに対して0.5〜10。0重量%が望ましい。
耐衝撃性から、最も好ましい添加量は1.0〜5.0重
量%である。
最も、好ましい多相インターポリマーとしては、多相イ
ンターポリマーの最外相の硬質相がメタクリル酸メチル
80重量%以上と、エボキシ基、ヒドロキシル基或はカ
ルボキシル基をもつビニルモノマー及び他の共重合可能
なモノマー20重量%以下からなる共重合体から構成さ
れ、かつ、その内相の軟質相がアクリル酸n−ブチルの
単独重合体、または、アクリル酸n−プチル80重量%
以上と、他の共重合可能なモノマー20重量%以下の共
重合11 体から形成された2相構造をもつ多相インターポリマー
、更に中心相としてメタアクリル酸メチル80重量%以
上と他の共重合可能なモノマー20重量%からなる共重
合体から形威された3相構造をもつ多相インターポリマ
ーがある。
本発明における多相インターポリマーは特公昭55 −
 27578号公報、或は、特開昭59 − 1363
43号公報に記載のある慣用の乳化重合技術を用いて製
造することができる。
2相構造をもつ多相インターポリマーの具体的な製造例
としては、ジオクチルスルホコハク酸ソーダ等の乳化剤
を含む水の中に、軟質相の形成に必要な前述のモノマー
とジイソプロビルベンゼンヒドロパーオキサイド等の重
合開始剤を入れて攪はんしながら通常の50〜90℃の
温度で重合を行う。この際、軟質相に適度な弾性を与え
る為に、ジビニル化合物等の多官能性架橋剤を共重合さ
せるのが好ましい。この多官能性架橋剤の添加量は軟質
相を構戊する重合体の全重量に基いて0.1〜5.0重
量%が好ましい。更にこの際、硬質相と軟1 1 質相の間の化学結合を行わせる為に、アクリル酸のアリ
ル等の多官能グラフト剤を使用することもできる。この
多官能グラフト剤の添加量は軟質相を構戊する重合体の
全重量に基いて0.1〜5.0重量%が好ましい。
軟質相を構或する重合反応が終了した時点で、次に、硬
質相を構成するモノマーとエポキシ基或は、カルボキシ
ル基を持つビニルモノマーを追添加する。この際重合開
始剤を追添加することもできる。
上記乳化重合によって得られた多相ボリマーは、慣用の
手段、例えば、塩析、凍結融解、或はスプレードライな
どの方法を用いて粒子の形態を保ったまま水と分離する
ことができる。
また、3相構造をもつ多相インターポリマーの場合は、
まず中心相を形成するモノマーと多官能グラフト剤等と
をまず重合させ、その後前述の方法で軟質相である中間
相ついで硬質相である最外相の順に重合していけばよい
また、多相ボリマーを構成する各相の間、即ち、13 1 z 硬質相と軟質相の間に、モノマー組或の異なる新規な中
間相を導入することもできる。
また、多相インターポリマーの粒径は、耐衝撃性から1
μ以下が好ましい。最適な粒径は0.5〜0.05μで
ある。
本発明でいうアルカリ金属、及び硫黄化合物とは、多相
インターボリマーの製造時に使用するドデシルベンゼン
スルホン酸リチウム、ソーダ、或はカリウム、ジオクチ
ルスルホコハク酸リチウム、ソーダ或はカリウム等のス
ルホン酸塩、ラウリル硫酸リチウム、ソーダ或はカリウ
ム等の硫酸エステル塩などの乳化剤、硫酸ナトリウム、
塩化ナトリウムなどの塩析剤に起因するものである。
即ち、本発明でいうアルカリ金属とは、リチウム、ナト
リウム、カリウムをいう。
多相インターポリマー中のアルカリ金属の含有量の定量
方法は一般的な方法で行うことができるが、中でも原子
吸光或はプラズマ発光法で行うことができる。本発明に
おいては、原子吸光法を用いて定量した。即ち、多相イ
ンターポリマーを炭1 4 化或は灰化しそこから酸水溶液でアルカリ金属分を抽出
した液を原子吸光にかける方法である。
本発明におけるアルカリ金属の含有量は原子吸光法で分
析したアルカリ金属(リチウム、ナトリウム、カリウム
)のトータルであり、多相インターポリマーに対し10
0ppm以下であることが必要である。好ましくは、s
oppm以下、更に好ましくは60ppm以下である。
また、多相インターボリマー中の硫黄の含有量の定量方
法は一般的な方法で行うことができるが中でもイオンク
ロマトグラフ法が良い。本発明においてはこのイオンク
ロマトグラフ法を用いて定量した。即ち、多相インター
ボリマーをフラスコ燃焼法で燃焼し、そこからアルカリ
水溶液で硫黄分を抽出した液をイオンクロマトグラフに
かける方法である。
本発明における硫黄の含有量はイオンクロマトグラフで
分析した硫黄化合物のトータル量を硫黄元素の量に換算
したものであり、多相インターポリマーに対し200p
pm以下であることが必要である。
1 5 好ましくは、150ppm以下更に好ましくは100p
pm以下である。
本発明で用いられる多相インターボリマー中のアルカリ
金属含有量を100ppm以下及び硫黄含有量を200
ppm以下にする方法としては、通常に重合した多相イ
ンターボリマーを水で洗浄する方法、或はアルカリ金属
及び硫黄化合物を使わずに多相インターポリマーを製造
する方法などがある。
通常の乳化剤及び塩析剤を用いて重合した多相インター
ポリマーを洗浄する方法としては、多相インターボリマ
ーに対して約5倍量の70〜80℃の温水で5〜l5回
程度洗浄するものである。
またアルカリ金属及び硫黄化合物を使わずに多相インタ
ーポリマーを製造する方法としては、例えば、乳化剤と
して脂肪族、アミン、またはアミドに対する酸化アルキ
レンの付加生成物のような非イオン系を使い、水との分
離は、スプレードライ法を使う方法である。
本発明における多相インターポリマーはポリオキシメチ
レン樹脂に対して5〜50重量%配合する1 八 必要がある。更に好ましくは、10〜40重量%である
。これより、少ない場会は耐衝撃性が不十分であり、逆
に多い場合には、耐衝撃性の向上も少なく剛性の低下が
著しい為、好ましくない。
本発明で用いられる3−t−ブチル−5−メチルヒドロ
キシフエニル基を持つ酸化防止剤とは、例えば、3,9
−ビス[2−  (3− (t−プチルー4−ヒドロキ
シ−5−メチルフエニル)プロビオニルオキシ) −1
.1−ジメチルエチル) −2.4,8.10一テl・
ラオキサスピロ(5.5 ] ウンデカン、トリエチレ
ングリコールービス(3−(3−t−ブチル−5−メチ
ル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、l,
6−ヘキサンジオールービス(3−(3−t−ブチル−
5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロビオネート
〕、ペンタエリスリトールーテトラキス(3−(3−t
−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロ
ピオネート〕、オクタデシル−3−(3−t−ブチル−
5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネー}
、N,N−へキサメチレンビス− (3ーt−プチルー
5−メチル−4−ヒドロキシーヒドロシンナマミド)な
どがある。
本発明のポリオキシメチレン樹脂成形用組成物は、上記
の3−t−プチルー5−メチル−4−ヒドロキシフェニ
ル基をもつ酸化防止剤を同時に配合することにより更に
成形加工性を向上させることができ、好ましい実施態様
の1つである。その好ましい配合量は、ポリオキシメチ
レン樹脂と多相インターボリマーに対して0.1〜2.
0重量%である。O.l重量%に満たないと成形時の熱
安定性への効果がほとんど見られず、逆に2.0を越え
ても熱安定性は向上せず無意味である。
本発明の耐衝撃性に優れたポリオキシメチレン樹脂組成
物は、ポリオキシメチレン樹脂と多相インターポリマー
とを、例えば二一ダー、ロールミル、押出機などの通常
樹脂溶融体の混練に用いられる公知の装置を用いて、ポ
リオキシメチ1ノン樹脂の融点以上の温度で溶融混練す
ることによって調整することができる。溶融混練装置と
しては、酸素の遮断や、作業環境などの点から押出機が
最適である。この押出機の種類としては1軸、2軸、ベ
ント付、ノーベントタイプなどがあるが、いずれの押出
機によっても、本発明の組成物を調整することができる
。混合の温度は使用するポリオキシメチレン樹脂の融点
以上であり、その一例としては180〜240℃の範囲
である。混練に要する時間(樹脂の滞留時間)は、ポリ
オキシメチレン横脂を単独で押出するに要する時間とほ
ぼ同等で十分である。その一例としては、1〜10分で
ある。
以上、本発明組成物を調整するための混練条件を示した
が、混練方法や条件については、前記のみに限定されず
、ポリオキシメチレン樹脂組威物を調整するのに用いら
れる公知の方法や条件の中から任意のものを用いること
ができる。
尚、本組成物には通常プラスチックスに添加される光安
定剤、無機フィラー、顔料、潤滑剤などを同時に添加す
ることができる。
本発明におけるポリオキシメチレン樹脂成形用組成物の
好ましい用途としては、クリップ、ファスナー、ローラ
ー、レバー、消音ギア、ハウジン19 グなどである。その中でも自動車用クリップが好ましい
〔発明の効果〕
本発明は、アルカリ金属及び硫黄含有量を限定した多相
インターボリマーをポリオギシメチレン樹脂に配合する
ことにより、その優れた成形時の熱安定性を維持し、か
つ耐衝撃性に優れたポリオキシメチレン樹脂成形用組成
物を提供することができるものである。本発明の効果は
、通常の多相インターポリマーをポリオキシメチレン樹
脂に配合しただけでは決して得られないものである。
〔実 施 例〕
次に、実施例及び比較例により本発明を更に詳細に説明
するが本発明はこれらの例によって限定されるものでは
ない。
実施例1〜8及び比較例1〜4 両末端アセチル化されたポリオキシメチ1ノンホモボリ
マー粉末を米国特許第2998409号にある公知の方
法で製造した。このものの固有粘度は1.2であった(
固有粘度は2重量%のアルファピクn ネンを含有するp−クロロフェノール溶液に重合体0.
1重量%を溶かし60℃にて測定した)。また、AST
M Dl238−57T ( E条件)でのメルトイン
デックスは9.Og/10分であった。このポリオキシ
メチレンホモポリマー粉末を80℃で3時間乾燥したも
のに、下記に示す方法で製造された種々のアルカリ金属
及び硫黄の含有量をもっ2相構造をもつ多相インターボ
リマー及び酸化防止剤を表−1.2の配合でブレンドし
2軸押出機(シリンダー温度;200℃、スクリュウ回
転数;100rpm)で溶融混練した。この際、樹脂温
度は210〜230℃であり滞留時間は約3分であった
得られた最終ペレットを3オンス成形機にて拭験片を成
形し(条件:金型温度80℃、冷却時間20秒)、AS
TM D256に準じてアイゾット衝撃強度を測定した
。またシリンダー温度220℃に設定した3オンス成形
機でアイゾット試験片を成形する際、試験片にシルバー
ストリークの発生するまでの限界滞留時間(分)をST
値として測定した。それらの結果を表−1.2に示す。
また比較例として、表−3の配合で実施例1と同様に溶
融混練してなる組成物のアイゾット衝撃強度及びST値
を表−3に示す。
以下に実施例1〜8及び比較例1〜4で用いられた2相
構造をもつ多相インターボリマ一〇製造方法を示す。
かき混ぜ機、コンデンサーを備えた{0ρビーカーに蒸
留水5.7,Q ,乳化剤としてジオクチルスルホコハ
ク酸ソーダ20g1還元剤としてロンガリット1.2g
を加え均一に溶解する。
第1相の軟質相として、アクリル酸−n−ブチル(以下
BAと略す)1270g,スチレン(以下Stと略す)
  820g,ジアクリル酸ジエチレングリコール(以
下DEGAと略す)20g,メタクリル酸アリル(以下
ALMAと略す)13g,ジイソプ口ビルベンゼンヒド
ロバーオキサイド(以下PBPと略す)  1.8gの
均一溶液を加え、8 0 ℃で重合した。約40分で反
応は完了した。このものを単独で重合して得られた重合
体のTgは−88℃であった。
次に第2相の硬質相(最外相)として、メタクリル酸メ
チル(以下MMAと略す”)880gSBA4.Og,
メタクリル酸グリシジルBog,PBPO.6 g, 
n−オクチルメルカブタン(以下OMと略す)0.2g
の均一溶液を加えた。
このものを単独で重合させて得た重合体の分子量は1,
220,000、Tgは109℃であった。この段階の
反応は約l5分で完了した。
ついで、温度を95℃に上げ、1時間保持した。
得られた重合体を0.5%塩化ナトリウム水溶液中に投
入して重合体を凝集させ、多相インターボリマーに対し
て70℃の温水で0回から15回洗浄(洗浄回数を変え
ることにより表−1に示す種々のアルカリ金属及び硫黄
の含有量を持つ多相インターポリマーを用意した。)後
、乾燥して白色フロック状の多相インターポリマーを得
た。このものの平均粒子径は0.3μであった。
実施例9〜l6及び比較例5〜10 エチレンオキサイド2.8%のポリオキシメチレンコポ
リマーを米国特許第3027352号に記載の23 公知の方法で重合した。このボリマーの固有粘度は1.
1でメルトインデックスは10.0g/10分であった
。実施例1の条件に従い、乾燥されたこのポリオキシメ
チレンコボリマーに以下に示す3相構造をもつ多相イン
ターポリマー及び酸化防止剤を表−4.5の配合で溶融
混練した。この際樹脂温度は205〜230℃であった
。この溶融混練体を実施例1と同じ方法で試験片に成形
し、アイゾット衝撃強度及びST値を測定した。これら
の結果を表−4,5に示す。
また比較例として、表−6の配合で実施例1と同様に溶
融混練してなる組底物のアイゾット衝撃強度及びST値
を表−6に示す。
以下に実施例9〜16及び比較例5〜10で用いられた
3相構造をもつ多相インターボリマーの製造方法を述べ
る。
かき混ぜ機、コンデンサーを備えた10gビーカーに蒸
留水5.7,Q ,乳化剤としてジオクチルスルホコハ
ク酸ソーダ20g1還元剤としてロンガリット1.2g
を加え均一に溶解する。
24 第1相の軟質相として、MMA 220g. BALO
 t,ALMA 0.8g,PBP 0.2gの均一溶
液を加え、80℃で重合した。約15分で反応は完了し
た。このものを単独で重合して得られた重合体のTgは
108℃であった。
次いで、第2相としてBA1270gSS t 320
g,DEGA20gSALMAl3.OgSPBP 1
.8gを均一温度で1時間にわたって滴下した。滴下終
了後、40分で反応は完了した。このものを単独で重合
して得られた重合体のTgは、−38℃であった。
次に第3相の硬質相(最外相)として、MMA 680
g,BA 4.Og,メタクリル酸100g,PBP 
0.6g,OM 0.2gの均一溶液を加えた。
このものを単独で重合させて得た重合体の分子量は1,
220,000、Tgは109℃であった。この段階の
反応は約15分で完了した。
次いで、温度を95℃に上げ、1時間保持した。
得られた重合体を0.5%硫酸ナトリウム水溶液中に投
入して重合体を凝集させ、80℃の温水で0〜15回洗
浄後、乾燥して白色フロック状の多相インターポリマー
を得た。
このものの平均粒子径は 0.1 μであった。
(以下余白) 特開平3 205442 (8) 特開平3 205442 (10) 特開乎 3 205442 (11) 特開平3 205442 (12)

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、(1)ポリオキシメチレン樹脂95〜50重量%と
    、(2)中心相から最外相に向かって軟質相と硬質相の
    繰り返しよりなる2相以上の多相構造を有し、アルカリ
    金属含有量が100ppm以下で、且つ硫黄含有量が2
    00ppm以下である多相インターポリマー5〜50重
    量%とからなるポリオキシメチレン樹脂成形用組成物。 2、多相インターポリマーの粒径が1μ以下である請求
    項1記載のポリオキシメチレン樹脂成形用組成物。 3、3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェ
    ニル基を持つ酸化防止剤が添加された請求項1記載のポ
    リオキシメチレン樹脂成形用組成物。 4、(1)ポリオキシメチレン樹脂95〜50重量%と
    、(2)中心相から最外相に向かって軟質相と硬質相の
    繰り返しよりなる2相以上の多相構造を有し、アルカリ
    金属含有量が100ppm以下で、且つ硫黄含有量が2
    00ppm以下である多相インターポリマー5〜50重
    量%とからなるポリオキシメチレン樹脂組成物をポリオ
    キシメチレン樹脂の融点以上の温度で溶融混練してなる
    ポリオキシメチレン樹脂成形用組成物の製造方法。
JP2000595A 1990-01-08 1990-01-08 ポリオキシメチレン樹脂成形用組成物 Expired - Lifetime JPH0832814B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000595A JPH0832814B2 (ja) 1990-01-08 1990-01-08 ポリオキシメチレン樹脂成形用組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000595A JPH0832814B2 (ja) 1990-01-08 1990-01-08 ポリオキシメチレン樹脂成形用組成物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH03205442A true JPH03205442A (ja) 1991-09-06
JPH0832814B2 JPH0832814B2 (ja) 1996-03-29

Family

ID=11478090

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000595A Expired - Lifetime JPH0832814B2 (ja) 1990-01-08 1990-01-08 ポリオキシメチレン樹脂成形用組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0832814B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05239310A (ja) * 1992-02-26 1993-09-17 Asahi Chem Ind Co Ltd ポリアセタール樹脂組成物
WO1995002012A1 (fr) * 1993-07-07 1995-01-19 Polyplastics Co., Ltd. Composition a base de resine polyacetale
WO1996013548A1 (fr) * 1994-10-28 1996-05-09 Asahi Kasei Kogyo Kabushiki Kaisha Composition de resine acetalique

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5147200A (ja) * 1974-10-17 1976-04-22 Mitsubishi Rayon Co Dodenseiseni

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5147200A (ja) * 1974-10-17 1976-04-22 Mitsubishi Rayon Co Dodenseiseni

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05239310A (ja) * 1992-02-26 1993-09-17 Asahi Chem Ind Co Ltd ポリアセタール樹脂組成物
WO1995002012A1 (fr) * 1993-07-07 1995-01-19 Polyplastics Co., Ltd. Composition a base de resine polyacetale
US5744527A (en) * 1993-07-07 1998-04-28 Polyplastics Co., Ltd. Polyacetal resin composition
WO1996013548A1 (fr) * 1994-10-28 1996-05-09 Asahi Kasei Kogyo Kabushiki Kaisha Composition de resine acetalique
CN1081206C (zh) * 1994-10-28 2002-03-20 旭化成株式会社 聚缩醛树脂组合物

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0832814B2 (ja) 1996-03-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4605699A (en) Thermoplastic molding compositions containing polycarbonate and an acrylate graft copolymer
EP1222218B1 (en) Improved mass polymerized rubber-modified monovinylidene aromatic copolymer compositions
JPS603101B2 (ja) 改良された耐衝撃性を有するポリアルキレンテレフタレート組成物
JPH04233964A (ja) 高靱性の熱可塑性ポリオキシメチレン成形組成物及びその用途
JPS6021705B2 (ja) 成形用樹脂組成物
JPH0216340B2 (ja)
JP2561881B2 (ja) ポリアセタール樹脂組成物
EP0230914A2 (de) Schlagzähe thermoplastische Formmasse und deren Verwendung
JPS5937007B2 (ja) 高ニトリル系樹脂の製造方法
US5212237A (en) Polymer mixtures
JPH03205442A (ja) ポリオキシメチレン樹脂成形用組成物
KR19980026163A (ko) 열가소성 수지 조성물
JP2524367B2 (ja) 残存ブタジエン含量を低滅させたabs成形用組成物
JP3251318B2 (ja) 低光沢性のポリオキシメチレン樹脂組成物
JPH02225559A (ja) 多相耐衝撃性改良剤を内部に有するポリカーボネート組成物
JPH0245547A (ja) 透明耐衝撃性樹脂組成物
JPS5844686B2 (ja) ゴムヘンセイネツカソセイジユシノ セイゾウホウホウ
JPS6259612A (ja) 重合体の製造方法
JPH05239312A (ja) 低光沢性ポリオキシメチレン樹脂組成物
JP2829039B2 (ja) 変性ポリオキシメチレン樹脂組成物
JPS59187052A (ja) ポリカーボネート系樹脂組成物の製造方法
JP3461746B2 (ja) 熱可塑性樹脂組成物
JPS59217748A (ja) 塩化ビニル系樹脂組成物
JPS5921331B2 (ja) 高ニトリル系樹脂の製造法
JPS638982B2 (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees