JP2829039B2 - 変性ポリオキシメチレン樹脂組成物 - Google Patents

変性ポリオキシメチレン樹脂組成物

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、ポリオキシメチレン樹脂を変性することに
よりポリオキシメチレン樹脂の耐衝撃性を改良するもの
である。
〔従来の技術〕
ポリオキシメチレン樹脂はバランスのとれた機械的性
質や優れた耐薬品性を持つエンジニアリング樹脂であ
り、各種の機構部品をはじめOA機器などに広く使用され
ている。
しかしながら、ポリオキシメチレン樹脂は他のポリア
ミドやポリカーボネートなどのエンジニアリング樹脂に
比べると耐衝撃性、例えばノッチ付きアイゾット衝撃値
が低く成形時の残留応力や小さな傷が存在すると、破壊
しやすいという欠点を有しており改良が望まれてきた。
従来から、ポリオキシメチレン樹脂の耐衝撃性を改良
する方策として、ポリオキシメチレン樹脂に対して種々
のゴム類を添加する試みがなされている。そのなかで
も、特開昭59−136343号公報にはポリオキシメチレン樹
脂に2相構造からなる粒径が10〜100μmのアクリル系
多相インターポリマーを添加して得られる組成物が耐衝
撃性に優れることを開示している。しかしながら、本公
報の方法によって得られる組成物は、加工条件によって
は一定方向の耐衝撃性が著しく低下するという欠点を有
している。また、耐衝撃性の向上幅も大きくない。
即ち具体的には、射出成形、押出成形、ブロー成形な
どの加工の際に、分散している多相インターポリマーに
配向がかかるような加工条件、たとえば溶融樹脂同志が
射出成形品金型内で合流してできるウエルド部では、成
形品の一定方向の耐衝撃性が著しく低下、即ち、ウエル
ド強度が低下してしまう。これらの現象は、ポリオキシ
メチレン樹脂中に分散している多相インターポリマーが
成形品のすべての場所で均一の分散状態を示しておら
ず、凝集あるいは配向といった成形品内での分散不均一
化が生じるために発生するものである。
斯様に、特開昭59−136343号公報の方法によっても、
優れた耐衝撃性を有する組成物を得ることはできない。
また、ポリオキシメチレン樹脂と異種ポリマーをイソ
シアネート化合物でカップリングさせ変性ポリオキシメ
チレン樹脂を製造する方法(特公昭49−5609号公報、米
国特許3364157号明細書)も知られている。しかしなが
ら、これらの公報に開示された製造方法によって得られ
る樹脂の耐衝撃性の改良は要望される水準には達してお
らず、なおかつ、特に引っ張り伸度及び流動性等が大き
くばらつくという致命的な欠点を有している。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明の目的は、ポリオキシメチレン樹脂の優れた特
性を保持したままで、優れた耐衝撃性をもつポリオキシ
メチレン樹脂を提供することである。
〔課題を解決するための手段〕
すなわち、本願に係る一つの発明は(1)ポリオキシ
メチレン樹脂90重量%以上99.89重量%以下と、(2)
イソシアネート化合物0.1〜5重量%及び(3)メラミ
ン、置換メラミン、ジシアンジアミド及びグリセリンモ
ノ脂肪酸エシテルのホウ酸エステルの中から選ばれる1
種以上の化合物0.01〜3重量%をポリオキシメチレン樹
脂の融点以上の温度で溶融混練後ポリオキシメチレン樹
脂の融点以下に水冷却してなるポリオキシメチレン樹脂
組成物(第1段目の溶融混練組成物)に(5)中心相か
ら最外相に向かって軟質相と硬質相の繰り返しよりなる
2相以上の多相構造を有しかつその最外相にエポキシ基
あるいはカルボキシル基を有する多相インターポリマー
を第1段得の溶融混練組成物に対し5〜50重量%配合
し、再度ポリオキシメチレン樹脂の融点以上の温度で溶
融混練してなる変性ポリオキシメチレン樹脂組成物(第
2段目の溶融混練組成物)、であり、もう一つの発明
は、 2.(1) ポリオキシメチレン樹脂90重量%以上99.89
重量%以下と、(2)イソシアネート化合物0.1〜5重
量%及び(3)メラミン、置換メラミン、ジシアンアミ
ド及びグリセリンモノ脂肪酸エステルのホウ酸エステル
の中から選ばれる1種以上の化合物0.01〜3重量%及び
(4)脂肪酸カルシウム2重量%以下をポリオキシメチ
レン樹脂の融点以上の温度で溶融混練後ポリオキシメチ
レン樹脂の融点以下に水冷却してなるポリオキシメチレ
ン樹脂組成物(第1段目の溶融混練組成物)に(5)中
心相から最外相に向かって軟質相と硬質相の繰り返しよ
りなる2相以上の多相構造を有しかつその最外相にエポ
キシ基あるいはカルボキシル基を有する多相インターポ
リマーを第1段目の溶融混練組成物に対し5〜50重量%
配合し、再度ポリオキシメチレン樹脂の融点以上の温度
で溶融混練してなる変性ポリオキシメチレン樹脂組成物
(第2段目の溶融混練組成物)、である。
更にまた、本願の二つの発明は、実施態様として、 (1) 第1段目の溶融混練及び水冷却後のポリオキシ
メチレン樹脂組成物が未反応イソシアネート基(−N=
C=O或いは−N=C=S)を持たない特許請求の範囲
第1−2項記載のポリオキシメチレン樹脂組成物、 (2) 置換メラミンがベンゾグアナミン、グアナミ
ン、2,4−ジアミノ−6−メチルトリアジンである特許
請求の範囲第1−2項記載のポリオキシメチレン樹脂組
成物、 (3) 脂肪酸カルシウムが炭素数12〜22の脂肪酸カル
シウムである特許請求の範囲第1−2項記載のポリオキ
シメチレン樹脂組成物, (4) グリセリンモノ脂肪酸エステルのホウ酸エステ
ルの脂肪酸が炭素数12〜22の脂肪酸である特許請求の範
囲第1−2項記載のポリオキシメチレン樹脂組成物、 (5) 第1段目の溶融混練時のポリオキシメチレンの
樹脂温度が210〜230℃である特許請求の範囲第1−2項
記載のポリオキシメチレン樹脂組成物、 (6) 第1段目の溶融混練直後に80℃以上の水で冷却
された特許請求の範囲第1−2項記載のポリオキシメチ
レン樹脂組成物、 (7) 第1段目の溶融混練冷却後に80℃以上の水に浸
漬された特許請求の範囲第1−2項記載のポリオキシメ
チレン樹脂組成物、 (8) 多相インターポリマーが、第1相(中心相)及
び第3相(最外相)が硬質相からなり、第2相(中間
相)がエラストマー相からなる3層構造であり、且つ最
外相にエポキシ基あるいはカルボキシル基を有する多相
インターポリマーである特許請求の範囲第1−2項記載
のポリオキシメチレン樹脂組成物、および、 (9) 多相インターポリマーの粒径が1μ以下ある特
許請求の範囲第1−2項記載のポリオキシメチレン樹脂
組成物、 を提供するものである。
先ず、本発明の組成物に用いられる(1)のポリオキ
シメチレン樹脂とは、ホルムアルデヒド単量体またはそ
の3量体(トリオキサン)もしくは4量体(テトラオキ
サン)等の環状オリゴマーを原料として製造された、実
質的にオキシメチレン単位からなるオキシメチレンホモ
ポリマー及び上記原料とエチレンオキサイド、プロピレ
ンオキサイド、エピクロルヒドリン、1,3−ジオキソラ
ン、グリコールのホルマール、ジグリコールのホルマー
ル等の環状エーテルとから製造された、炭素数2〜8の
オキシアルキレン単位を0.1〜20重量%含有するオキシ
メシレンコポリマーである。また、分子鎖の分岐化され
たオキシメチレンコポリマーも包含する。
次に、本発明で用いられる(2)のイソシアネート化
合物とは分子中にイソシアネート基あるいはイソチオシ
アネート基を1個以上含有する化合物である。具体的に
は、(A)ヘキシルイソシアネート、オクチルイソシア
ネート、オクタデシルイソシアネート、シクロヘキシル
イソシアネート、フェニルイソシアネート、トリルイソ
シアネート、ベンジルイソシアネート、ナフチルイソシ
アネート等のモノイソシアネート化合物、或は(B)ヘ
キサメチレンジイソシアネート、シクロヘキシレンジイ
ソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネー
ト、イソホロンジイソシアネート、フェニレンジイソシ
アネート、トルエンジイソシアネート、キシレンジイソ
シアネート、ナフタレンジイソシアネート、ジフェニル
メタンジイソシアネート、ジメチルジフェニルメタンジ
イソシアネート、ジメチルジフェニレンジイソシアネー
ト等のジイソシアネート化合物、或は(C)トリフェニ
ルメタントリイソシアネート、ベンゼントリイソシアネ
ート等のトリイソシアネート化合物、或は上記のイソシ
アネート化合物に対応するイソチオシアネート化合物、
或は上記ジイソシアネート化合物の2量化物、3量化物
などの多量化物、或は上記芳香族イソシアネート化合物
の水添加イソシアネート化合物、或は上記イソシアネー
ト化合物のアルキル基、アリル基、アリール基、ヘテロ
原子を含む置換基等による置換体、或は上記イソシアネ
ート化合物の異性体、或は上記イソシアネート化合物と
分子量3000以下のアルコール、カルボン酸を持つ化合物
との反応生成物(イソシアネート基が残っているもの)
なども含まれる。これらのイソシアネート化合物は2種
類以上併用して用いることができる。このイソシアネー
ト化合物の具体例は、用いるイソシアネート化合物を何
等限定するものではない。
また、本発明で用いられるイソシアネート化合物因の
配合量は0.1〜5重量%であることが必要である。0.1重
量%より少ないと耐衝撃性に対してイソシアネートの添
加効果が現われず5重量%より多いと、ポリオキシメチ
レン樹脂の成形加工性を著しく低下させるためである。
その中でも本発明の効果を最大限に発揮できる最も好ま
しい範囲は0.5〜3重量%であることが必要である。
次に、本発明で用いられる(3)のメラミン、置換メ
ラミン、ジシアンジアミド、グリセリンモノ脂肪酸エス
テルのホウ酸エステルについて詳細に述べる。
メラミン及びジシアンジアミドは市販品をそのまま使
用することができる。
さて置換メラミンであるが、具体的な化合物として
は、ベンゾグアナミン、グアナミン、2,4−ジアミノ−
6−メチルトリアジン、N−ベチルメラミン、N−フェ
ニルメラミン、N−メチロールメラミン、2,4−ジアミ
ノ−6−ブチルトリアジン−2,4−ジアミノ−6−ベン
ジルオキシトリアジン、2,4−ジオキシ−6−アミノト
リアジンなどがある。そんたかでもとくに好ましいの
は、ベンゾグアナミン、グアナミン、2,4−ジアミノ−
6−メチルトリアジンである。
グリセリンモノ脂肪酸エステルのホウ酸エステルの具
体例としては、(a)カプロン酸、エナント酸、カプリ
ル酸、ペラルゴン酸、カプリン酸、ウンデシル酸、ラウ
リン酸、トリデシル酸、ミリスチン酸、ペンタデシル
酸、パルミチン酸、ヘプタデシル酸、ステアリン酸、ノ
ナデカン酸、アラキン酸、ベヘン酸、リグノセリン酸、
セロチン酸、ヘプタコサン酸、モンタン酸、などの飽和
脂肪酸或は(b)イソクロトン酸、ウンデシレン酸、オ
レイン酸、エライジン酸、セトレイン酸、エルカ酸、ブ
ラシジン酸、ソルビン酸、リノール酸、リノレン酸、ア
ラキドン酸などの不飽和脂肪酸とグリセリンからなるモ
ノエステルを、ホウ酸と加熱し脱水して得られるもので
ある。その主成分は、 (但し、 m=1,2またはその混合物 R; 脂肪酸残基) で表される。
本発明の効果を最大限に発揮できる最も好ましいグリ
セリンモノ脂肪酸エステルのホウ酸エステルに使われる
脂肪酸の炭素数は12〜22である。12より小さいと溶融混
練時に発揮する率が高く22より大きいとホウ酸の含有率
が低くなってしまう為、耐衝撃性に対する効果が低下す
るので好ましくない。
本発明で用いられるメラミン、置換メラミン、ジシア
ンジアミド、グリセリンモノ脂肪酸エステルのホウ酸エ
ステルの中から選ばれる1種以上の化合物の配合量は0.
01〜3重量%であることが好ましい。0.01より少なくて
も3重量%より多くても耐衝撃性に対する効果が低下す
る。さらに好ましくは0.05〜1.5重量%がよい。
次に、本発明で用いられる(d)の脂肪酸カルシウム
について詳細に述べる。具体的には、グリセリンモノ脂
肪酸エステルのホウ酸エステルで用いられた飽和脂肪酸
(a)或は、不飽和脂肪酸(b)のカルシウム塩をその
まま用いることができる。また2種以上の脂肪酸カルシ
ウムを併用使用することも可能である。
本発明においては、脂肪酸カルシウムを入れなくても
よいし、2重量%を上限として配合することもできる。
2重量%より多い場合には耐衝撃性が低下する為好まし
くない。耐衝撃性からみたさらに好ましい配合率は、0.
05〜1.5重量%である。
本発明の耐衝撃性に優れたポリオキシメチレン樹脂組
成物は、これら(1)〜(3)及び(1)〜(4)の各
成分を、たとえばニーダー、ロールミル、押出機など
の、通常、樹脂溶融体の混練に用いられる公知の装置を
用いて、ポリオキシメチレン樹脂の融点以上の温度で溶
融混練することによって調整することができる。
溶融混練装置としては、酸素の遮断や、作業環境など
の点から押出機が最適である。この押出機の種類として
は、1軸、2軸、ベント付、ノーベントタイプなどがあ
るが、いずれの押出機によっても、本発明の組成物を調
整することができる。混合の温度は使用するポリオキシ
メチレン樹脂の溶融点以上である必要があり、通常使わ
れる180〜240℃の範囲の温度で十分押出可能である。混
練に要する時間は、ポリオキシメチレン樹脂を単独で押
出すのに要する時間とほぼ同等で十分である。
以上、本発明組成物を調整するための混練条件を示し
たが、混練方法や条件については、前記のみに限定され
ず、ポリオキシメチレン樹脂組成物を調整するのに用い
られる公知の方法や条件の中から任意のものを用いるこ
とができる。
本発明の組成物はまず特許請求の範囲第1−2項記載
の(1)〜(3)及び(1)〜(4)のブレンド物を上
記の混練機で溶融混練したのち、ポリオキメチレン樹脂
の融点以下、好ましくは100℃から室温までに水冷する
必要がある。この水冷により、イソシアネート化合物と
未反応の低分子量の添加剤あるいは/またはイソシアネ
ート反応残基と相互作用の弱い添加剤がある程度除か
れ、(e)の中心相から最外相に向かって軟質相と硬質
相の練り返しよりなる2相以上の多相構造を有しかつそ
の最外相にエポキシ基あるいはカルボキシル基を有する
多相インターポリマー成分と均一で安定な接着性をもつ
ポリオキシメチレン樹脂が製造されると思われる。事
実、この水冷を行わず空気中で室温まで冷却したもの
と、水中で冷却したものとは耐衝撃性に大きな差が現れ
る。
本発明の(1)〜(3)及び(1)〜(4)の組成物
は、押出温度の中でも、樹脂温度210〜230℃で溶融混練
するとさらに耐衝撃性に優れた組成物を得ることができ
る。
また、(1)〜(3)及び(1)〜(4)の組成物を
溶融混練後に80℃以上の水で冷却した組成物、あるいは
80℃以下の室温の溶融混練組成物を80℃以上の水に浸漬
した組成物はさらに優れた耐衝撃性を示す。80℃以上の
水で冷却する際は、最低溶融体の温度を100℃以下にな
るまでこの条件で冷却する必要がある。溶融冷却後の浸
漬時間の目安としては125mm3以下のペレットだと約5分
である。ペレットの大きさに応じて浸漬時間を調節する
ことができる。
尚、本組成物には通常プラスチックに添加される酸化
防止剤あるいは/及び光安定剤を同時に添加することが
できる。
次に、本発明で使用することのできる多相インターポ
リマーとは、中心相から最外相にむかって軟質相と硬質
相の繰り返しよりなる2層以上の多相構造を有し且つそ
の最外相にエポキシ基あるいはカルボキシル基を有する
多相インターポリマーである。
例えば、2相構造からなり、中心相である第1相に軟
質相であるエラストマー相を有し、最外相である第2相
に硬質相を有し、かつ、最外相にエポキシ基或はカルボ
キシル基を有する多相インターポリマーを用いることが
できる。
軟質相を構成する重合体のガラス転移温度(以下Tgと
略す)は、25℃未満が好ましく、0℃未満が更に好まし
い。硬質相を構成する重合体のTgは25℃以上が好まし
く、50℃以上が更に好ましい。
また、3相構造の場合は、例えば、第1相(中心相)
及び第3相(最外相)が硬質相からなり、第2相(中心
相)がエラストマー相からなり、軟質相を構成する重合
体のTgは、25℃未満が好ましく、0℃未満が更に好まし
い。硬質相を構成する重合体のTgは25℃以上が好まし
く、50℃以上がさらに好ましい。
さらに、これらの多相インターポリマーの最外相に
は、エポキシ基或はカルボキシル基をもつものであるこ
とが必要である。
多相インターポリマーの軟質相、硬質相は、次にあげ
るモノマーからなる単独重合体、或は、2種類以上のモ
ノマーからなる共重合体から構成される。使用可能なモ
ノマーとしては、例えば、スチレン、p−メチルスチレ
ン、α−メチルスチレンなどの芳香族ビニルモノマー;
塩化ビニル、塩化ビニリデンなどのハロゲン化ビニルモ
ノマー;アクリロニトリル、メタアクリロニトリルなど
のニトリル系モノマー;メタアクリル酸メチル、メタア
クリル酸ブチル、メタアクリル酸ヒドロキシエステルな
どのメタクリル酸エステル;アクリル酸メチル、アクリ
ル酸エチル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸2−エ
チルヘキシル、アクリル酸ヒドロキシエチルなどのアク
リル酸エステル;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルなど
のビニルエステル;アクリルアミド、メタクリルアミド
などの不飽和アミド;ビニルメチルエーテル、ビニルエ
チルエーテル、ビニルブチルエーテルなどのビニルアル
キルエーテルなどをあげることができる。
また、これらビニル重合性モノマーに、例えば、ブタ
ジエン、イソプレンなどの共役ジエンを単独重合させた
ものでもよい。
多相インターポリマーの軟質相は、アクリル酸エステ
ル、または、共役ジエンからなる重合体が好ましく、さ
らには、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸2−エチル
ヘキシル、または、スチレンブタジエンからなる重合体
がより好ましい。
該多相インターポリマーの硬質相は、メタクリル酸エ
ステル、または、芳香族ビニル、またはハロゲン化ビニ
ルからなる重合体が好ましく、さらには、メタクリル酸
メチル、または、スチレン、または、塩化ビニルからな
る重合体が好ましい。
多相インターポリマー中の硬質相、軟質相を構成する
重合体の好ましい組合せとしては、例えば、硬質相がメ
タクリル酸メチルを主成分とする重合体で、かつ軟質相
がアクリル酸n−ブチルを主成分とする重合体; 硬質相がメタクリル酸メチルを主成分とする重合体
で、かつ軟質相がアクリル酸2−エチルヘキシルを主成
分とする重合体; 硬質相がメタクリル酸メチルを主成分とする重合体
で、かつ軟質相がスチレン−ブタジエン主成分とする重
合体; 硬質相がスチレンを主成分とする重合体で、かつ軟質
相がスチレン−ブタジエンを主成分とする重合体; 硬質相が塩化ビニルを主成分とする重合体で、かつ軟
質相がスチレン−ブタジエンを主とする重合体; 硬質相がアクリロニトリルを主成分とする重合体で、
かつ軟質相がスチレン−ブタジエンを主成分とする重合
体などがある。
最外相へのエボキシ基、或はカルボキシル基を導入す
るためには、通常、最外相を構成するモノマーと、エポ
キシ基あるいはカルボキシル基をもつビニルモノマーと
を共重合することによって行われる。
エポキシ基をもつビニルモノマーとしては、例えば、 (Rは水素原子または低級アルキル基である)で表され
るα,β−不飽和酸のグリシジルエステルがある。具体
的には、アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジ
ル、エタクリル酸グリシジル、などであり、メタクリル
酸グリシジルがより好ましい。
カルボキシル基をもつビニルモノマーとしては、例え
ば、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイン
酸などがあり、アクリル酸、メタクリル酸がより好まし
い。
これらエポキシ基、及びカルボキシル基をもつビニル
モノマーは特にこれらに限定するものではない。
また、最外相を形成するモノマーと共重合するエポキ
シ基、及びカルボキシル基をもつビニルモノマーの量は
多相インターポリマーを形成するトータルモノマーに対
して0.5〜10重量%が望ましい。耐衝撃性から、もっと
も好ましい添加量は1〜5重量%である。
最も好ましい多相インターポリマーとしては、多相イ
ンターポリマーの最外相の硬質相がメタクリル酸メチル
80重量%以上と、エポキシ基あるいはカルボキシル基を
もつビニルモノマー及び他の共重合可能なモノマー20重
量%以下からなる共重合体から構成され、かつ、その内
相の軟質相がアクリル酸n−ブチルの単独重合体、また
は、アクリル酸n−ブチル80重量%以上と、他の共重合
可能なモノマー20重量%以下の共重合体から形成された
2相構造をもつ多層インターポリマー、さらに中心相と
してメタアクリル酸メチル80重量%以上と他の共重合可
能なモノマー20重量%からなる共重合体から形成された
3相構造をもつ多相インターポリマーがある。
本発明における多相インターポリマーは特公昭55−27
576号公報あるいは、特開昭59−136343号公報に記載の
ある慣用の乳化重合技術をもちいて製造することができ
る。
2相構造をもつ多相インターポリマーの具体的な製造
例としては、、ジオクチルスルホコハク酸ソーダ等の乳
化剤を含む水のなかに、軟質相の形成に必要な前述のモ
ノマーとジイソプロピルベンゼンヒドロパーオキサイド
等の重合開始剤を入れて撹拌しながら通常の50〜90℃の
温度で重合を行う。この際、軟質相に適度な弾性を与え
る為に、ジビニル化合物等の多官能性架橋剤を共重合さ
せるのが好ましい。この多官能性架橋剤の添加量は軟質
相を構成する重合体の全重量に基いて0.1〜5重量%が
好ましい。更にこの際、硬質相と軟質相の間の化学結合
を行わせる為に、アクリル酸のアリル等の多官能グラフ
ト剤を使用することが好ましい。この多官能グラフト剤
の添加量は軟質相を構成する重合体の全重量に基いて0.
1〜5重量%が好ましい。
軟質相を構成する重合反応が終了した時点で、次に、
硬質相を構成するモノマーとエポキシ基或は、カルボキ
シル基を持つビチルモノマーを追添加する。この際重合
開始剤を追添加することもできる。
上記乳化重合によって得られた多相ポリマーは、慣用
の手段、たとえば、塩析、凍結溶解、或はスプレードラ
イなどの方法を用いて粒子の形態を保ったまま水と分離
することができる。
また、3相構造を持つ多相インターポリマーの場合
は、まず中心相を形成するモノマーと多官能グラフト剤
等をまず重合させ、その後前述の方法で軟質相である中
間相ついで硬質相である最外相の順に重合していけばよ
い。
また、多相ポリマーを構成する各相の間、即ち、硬質
相と軟質相の間に、モノマー組成の異なる新規な中間相
を導入しても構わない。
また、多相インターポリマーの粒径は、耐衝撃性から
1μ以下が好ましくない。最適な粒径は0.5μ以下であ
る。
本発明で用いられる多相インターポリマーは、(1)
〜(3)及び(1)〜(4)を溶融混練及び水冷却して
なる第1段目の溶融混練組成物に対して5〜50重量%添
加することが必要である。さらに好ましくは、10〜40重
量%であることが必要である。
以上述べたように本発明においては、まずポリオキシ
メチレン樹脂に、イソシアネート化合物と特定のアミ
ン、ホウ酸エステル、さらには脂肪酸カルシウムを同時
に溶融混練水冷却することによってなるポリオキシメチ
レン樹脂は、未処理のポリオキシメチレン樹脂に比べ
て、特定の多相インターポリマーと溶融混練した時に特
定の多相インターポリマーとの界面接着がより強固で均
一になっているために驚くべき耐衝撃性が発現している
のである。
本発明の組成物は、第1段目の溶融混練及び水冷によ
ってなるポリオキシメチレン樹脂と第2段目に特定の多
相インターポリマーとを再度溶融混練することによって
初めて発現する驚くべき耐衝撃性をもつものであり、第
1段と第2段の溶融混練を2段に分けず一段で行った組
成物では得られないすばらしい性能をもつものである。
尚、本発明は、従来の技術である多官能イソシアネー
ト化合物でイソシアネート基をポリオキシメチレン樹脂
及び異種ポリマーと反応させ、ポリオキシメチレン樹脂
と異種ポリマーとを化学結合させる手法(米国特許3364
157号明細書)とはまったく異なる。即ち、本発明は、
イソシアネート基(−N=C=O)の残っていない処理
ポリオキシメチレン樹脂と多相インターポリマーとの溶
融混練によって得られるポリオキシメチレン樹脂組成物
である。
〔実施例〕
次に、実施例により本発明を更に詳細に説明するが本
発明はこれらの例によって限定されるものではない。
なお、得られた組成物の物性測定は下記の方法に準じ
て行った。
固有粘度は;2重量%のアルファピネンを含有するp−
クロロフェノール溶液に重合体0.1重量%を溶かし60℃
にて測定した。
メルトインデックス;ASTM D 1238−57T(E条件) アイゾット衝撃強度;ASTM D 256 実施例1〜6及び比較例1〜12 両末端アセチル化されたポリオキシメチレンホモポリ
マー粉末を米国特許2998409号明細書、或は特公昭33−6
099号公報にある公知の方法で製造した。このものの固
有粘度は1.2で、メルトインデクスは9.0g/10分であっ
た。このポリオキシメチレンホモポリマー粉末を80℃で
3時間乾燥したものに、真空乾燥機で60℃2時間乾燥し
た第1表に示すアミン及びカルシウム塩或はホウ酸エス
テルさらには第1表に示すイソシアネート化合物を窒素
雰囲気でブレンドし、190℃に設定した2軸ベント付押
出機(スクリュ回転数;100rpm、吐出3Kg/hr)で溶融混
練及び水冷した。その際、樹脂温度は200℃で、また冷
却水は20〜40℃であった。
尚、グリセリンモノ脂肪酸エステルのホウ酸エステル
はグリセリンモノ脂肪酸エステルとホウ酸とをモル比1:
1で加熱し等モルの水を脱水して生成したものを用い
た。
その後カッターで切断してできたペレッを再び80℃で
2時間以上乾燥し、下記に示す方法で製造した2相構造
をもつ多相インターポリマーを第1表の配合でブレンド
し、再び同押出機で溶融混練した。この押出時の樹脂温
度は200〜210℃であった。
以下に、実施例1〜6で用いた2相構造をもつ多相イ
ンターポリマーの製造方法を示す。
かき混ぜ機、コンデンサーを備えた10リットルビーカ
ーに蒸留水5.7リットル、乳化剤としてジオクチルスル
ホンコハク酸ソーダ20g、還元剤としてロンガリット1.2
gを加え均一に溶解する。
第1相の軟質相として、アクリル酸−n−ブチル(以
下BAと略す)1270g、スチレン(以下Stと略す)320g、
ジアクリル酸ジエチレングリコール(以下DEGAと略す)
20g、メタクリル酸アリル(以下ALMAと略す)13g、ジイ
ソプロピルベンゼンヒドロパーオキサイド(以下PBPと
略す)1.6gの均一溶液を加え、80℃で重合した。約40分
で反応は完了した。このものを単独で重合して得られた
重合体のTgは−38℃であった。
次に第2相の硬質相(最外相)として、メタクリル酸
メチル(以下MMAと略す)680g、BA4.0g、メタクリル酸
グリシジル60g、PBP0.6g、n−オクチルメルカプタン
(以下OMと略す)0.2gの均一溶液を加えた。
このものを単独で重合させて得た重合体の分子量は、
1220000、Tgは109℃であった。この段階の反応は約15分
で完了した。
ついで、温度を95℃に上げ、1時間保持した。得られ
た重合体を0.5%塩化アルミニウム水溶液中に投入して
重合体を凝集させ、温水で5回洗浄後、乾燥して白色フ
ロック状の多相インターポリマーを得た。このものの平
均粒子径は0.2μであった。
得られた最終ペレットを3オンス成形機にて試験片を
成形し(条件:金型温度80℃、冷却時間20秒)、アイゾ
ット衝撃強度を測定した。その結果を第1表に示す。
また比較例として、第2表の配合で実施例1と同様に
溶融混練してなる組成物のアイゾット衝撃強度を第2表
に示す。
実施例7 エチレンオキサイド2.8%のポリオキシメチレンコポ
リマーを米国特許3027352号明細書に記載の公知の方法
で重合した。このポリマーの固有粘度は1.1でメルトイ
ンデックスは10.0g/10分であった。実施例1の条件に従
い、乾燥されたこのポリオキシメチレンコポリマーに第
3表に示す配合で各化合物を添加し、樹脂温度230℃に
なるように前記の押出機で押出及び水冷した。この際、
冷却水は30〜45℃であった。
ついで、カッターで切断してできたペレットを80℃で
2時間以上乾燥したものと、以下に示す3相構造をもつ
多相インターポリマーとを第3表の配合で再度溶融混練
した。この際、樹脂温度は205℃であった。この溶融混
練体を実施例1と同じ方法で試験片に成形し、アイゾッ
ド衝撃強度を測定した。その結果を第3表に示す。
以下に実施例7で用いた3相構造をもつ多相インター
ポリマーの製造方法を述べる。
かき混ぜ機、コンデンサーを備えた10リットルビーカ
ーに蒸留水5.7リットル、乳化剤としてジオクチルスル
ホンコハク酸ソーダ20g、還元剤としてロンガリット1.2
gを加え均一に溶解する。
第1相の軟質相として、MMA220g、BA3.0g、ALMA 0.8
g、PBP 0.2gの均一溶液を加え、80℃で重合した。約15
分で反応は完了した。このものを単独で重合して得られ
た重合体のTgは108℃であった。
次いで、第2相としてBA 1270g、St 320g、DEGA 20
g、ALMA13.0g、PBP 1.6gを均一温度で1時間にわたって
滴下した。滴下終了後、40分で反応は完了した。このも
のを単独で重合して得られた重合体のTgは、−38℃であ
った。
次に第3相の硬質相(最外相)として、MMA680g、BA
4.0g、メタクリル酸100g、PBP 0.6g、OM0.2gの均一溶液
を加えた。このものを単独で重合して得た重合体の分子
量は、1220000、Tgは109℃であった。この段階の反応は
約15分で完了した。
ついで、温度を95℃に上げ、1時間保持した。得られ
た重合体を0.5% 塩化アルミニウム水溶液中に投入し
て重合体を凝集させ、温水で5回洗浄後、乾燥して白色
フロック状の多相インターポリマーを得た。このものの
平均粒子径は0.1μであった。
実施例8 実施例7で用いたポリオキシメチレンコポリマーと第
3表の各化合物を実施例1と同様にブレンドし、樹脂温
度200℃で押出した。この際、溶融混練した樹脂を80℃
に冷却水に通し、100℃になるまで冷却水につかるよう
に冷却バスの長さを調節した。ついでカッターで切断し
てできたペレットを80℃で2時間以上乾燥したものと、
実施例1と同様の方法で実施例7で用いた3相構造をも
つ多相インターポリマーとを第3表の配合で再度溶融混
練した。このもののアイゾット衝撃強度を測定した。そ
の結果を第3表に示す。
実施例9 実施例5の第1段目に押出しして得たペレット(多相
インターポリマーの配合されていない変性ポリオキシメ
チレン樹脂;容積約125mm3)を10倍量の80℃の水に約5
分間漬けた。ついで80℃で2時間以上乾燥したペレット
を用い、実施例7で用いられた2相構造をもつ多相イン
ターポリマーとを第3表の配合で実施例1の方法に従い
再溶融し、そのアイゾット衝撃強度を測定した。
その結果を第3表に示す。
実施例10,11 実施例7で用いたポリオキシメチレンコポリマーと第
2表に記載の各化合物を実施例1と同様にしてブレン
し、樹脂温度230℃で混練し、さらに80℃の冷却水で100
℃になるまで冷却した。ついでカッターで切断してでき
たペレットを80℃で2時間以上乾燥したものと、実施例
1と同じ方法で実施例7で用いた3相構造をもつ多相イ
ンターポリマーとを再度溶融混練した。このもののアイ
ゾット衝撃強度を測定した。その結果を第3表に示す。
〔発明の効果〕 本発明の組成物は、まずポリオキシメチレン樹脂に、
イソシアネート化合物と特定のアミン、ホウ酸エステ
ル、さらには脂肪酸カルシウムを同時に溶融混練し水冷
却することによって未処理のポリオキシメチレン樹脂に
比べて、特定の多相インターポリマーと溶融混練した時
に特定の多相インターポリマーとの界面接着がより強固
で均一になっているために、驚くべき耐衝撃性が発現す
るものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI (C08L 59/00 101:06)

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(1)ポリオキシメチレン樹脂90重量%以
    上99.89重量%以下と、(2)イソシアナート化合物0.1
    〜5重量%及び(3)メラミン、置換メラミン、ジシア
    ンジアミド及びグリセリンモノ脂肪酸エステルのホウ酸
    エステルの中から選ばれる1種以上の化合物0.01〜3重
    量%をポリオキシメチレン樹脂の融点以上の温度で溶融
    混練後ポリオキシメチレン樹脂の融点以下に水冷却して
    なるポリオキシメチレン樹脂組成物(第1段目の溶融混
    練組成物)に(5)中心相から最外相に向かって軟質相
    と硬質相の繰り返しよりなる2相以上の多相構造を有し
    かつその最外相にエポキシ基あるいはカルボキシル基を
    有する多相インターポリマーを第一段目の溶融混練組成
    物に対し5〜50重量%配合し、再度ポリオキシメチレン
    樹脂の融点以上の温度で溶融混練してなる変性ポリオキ
    シメチレン樹脂組成物(第2段目の溶融混練組成物)。
  2. 【請求項2】(1)ポリオキシメチレン樹脂90重量%以
    上99.89重量%以下と、(2)イソシアナート化合物0.1
    〜5重量%及び(3)メラミン、置換メラミン、ジシア
    ンジアミド及びグリセリンモノ脂肪酸エステルのホウ酸
    エステルの中から選ばれる1種以上の化合物0.01〜3重
    量%(4)脂肪酸カルシウム2重量%以下をポリオキシ
    メチレン樹脂の融点以上の温度で溶融混練後ポリオキシ
    メチレン樹脂の融点以下に水冷却してなるポリオキシメ
    チレン樹脂組成物(第1段目の溶融混練組成物)に
    (5)中心相から最外相に向かって軟質相と硬質相の繰
    り返しよりなる2相以上の多相構造を有しかつその最外
    相にエポキシ基あるいはカルボキシル基を有する多相イ
    ンターポリマーを第一段目の溶融混練組成物に対し5〜
    50重量%配合し、再度ポリオキシメチレン樹脂の融点以
    上の温度で溶融混練してなる変性ポリオキシメチレン樹
    脂組成物(第2段目の溶融混練組成物)。
  3. 【請求項3】第1段目の溶融混練及び水冷却後のポリオ
    キシメチレン樹脂組成物が未反応イソシアナート基(−
    N=C=O或いは−N=C=S)を持たないことを特徴
    とする特許請求の範囲第1又は2項記載のポリオキシメ
    チレン樹脂組成物。
  4. 【請求項4】置換メラミンがベンゾグアナミン、グアナ
    ミン、2,4−ジアミノ−6−メチルトリアジンであるこ
    とを特徴とする特許請求の範囲第1又は2項記載の変性
    ポリオキシメチレン樹脂組成物。
  5. 【請求項5】脂肪酸カルシウムが炭素数12〜22の脂肪酸
    よりなることを特徴とする特許請求の範囲第1又は2項
    記載のポリオキシメチレン樹脂組成物。
  6. 【請求項6】グリセリンモノ脂肪酸エステルのホウ酸エ
    ステルが炭素数12〜22の脂肪酸よりなることを特徴とす
    る特許請求の範囲第1又は2項記載のポリオキシメチレ
    ン樹脂組成物。
  7. 【請求項7】第1段目の溶融混練時のポリオキシメチレ
    ンの樹脂温度が210〜230℃であることを特徴とする特許
    請求の範囲第1又は2項記載のポリオキシメチレン樹脂
    組成物。
  8. 【請求項8】第1段目の溶融混練直後に80℃以上の水で
    冷却されることを特徴とする特許請求の範囲第1又は2
    項記載のポリオキシメチレン樹脂組成物。
  9. 【請求項9】第1段目の溶融混練冷却後に80℃以上の水
    に浸漬されることを特徴とする特許請求の範囲第1又は
    2項記載のポリオキシメチレン樹脂組成物。
  10. 【請求項10】多相インターポリマーが、第1相(中心
    相)及び第3相(最外相)が硬質相からなり、第2相
    (中間相)がエラストマー相からなる3層構造であり、
    且つ最外相にエポキシ基あるいはカルボキシル基を有す
    る多相インターポリマーあることを特徴とする特許請求
    の範囲第1又は2項記載のポリオキシメチレン樹脂組成
    物。
  11. 【請求項11】多相インターポリマーの粒子径が1μ以
    下あることを特徴とする特許請求の範囲第1又は2項記
    載のポリオキシメチレン樹脂組成物。
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