JPH032041Y2 - - Google Patents

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JPH032041Y2
JPH032041Y2 JP15440586U JP15440586U JPH032041Y2 JP H032041 Y2 JPH032041 Y2 JP H032041Y2 JP 15440586 U JP15440586 U JP 15440586U JP 15440586 U JP15440586 U JP 15440586U JP H032041 Y2 JPH032041 Y2 JP H032041Y2
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shaft
toroidal
parallel
disk
continuously variable
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Description

【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案は、デユアルキヤビテイ式トロイダル型
無段変速機に関し、より詳細には、変速機からの
動力を2本以上の平行軸を介して第3の軸に伝達
する方式のデユアルキヤビテイ式トロイダル型無
段変速機に関する。
(従来の技術) 従来のデユアルキヤビテイ式トロイダル型無段
変速機においては、次のような動力伝達の形式が
ある。
1つの形式は、トロイダル型無段変速機を貫通
する貫通軸と平行に1本の軸を配置して、この平
行軸と、互いに隣接配置される2つのトロイダル
キヤビテイの内側デイスクとの間を歯車で噛合わ
せることにより動力伝達が行われるものである。
他の形式は、貫通軸と同一軸線上の軸と内側の
デイスクとの間を一方のトロイダルキヤビテイの
外側デイスクを覆うような形の箱形の軸で連結し
て動力伝達を行うものである。
(考案が解決しようとする問題点) 以上述べた従来のデユアルキヤビテイ式トロイ
ダル型無段変速機においては次のような問題点が
ある。
先ず、第1の形式の構造においては、動力伝達
の歯車の反力が貫通軸に対してラジアル荷重とし
て作用し、その結果貫通軸にたわみが生じ、歯車
の噛合い騒音を発生し易い。これを防ぐには、貫
通軸の径を大きくすれば良いが、そのようにする
と内側デイスクの最小径部の肉厚が薄くなり、剛
性及び強度が低下するので、内側デイスクの使用
可能なトロイダル面の最小径が大きくなり、結果
として変速範囲が狭くなる。従つて、変速比を大
きく出来ない。
次に第2の形式の構造においては、箱形の軸の
内部に一方のトロイダルキヤビテイの変速機構を
収め、かつ内側デイスクと貫通軸との間の狭い間
隔を通して変速機構を支持しかつ変速操作を行う
必要があるため、構造が複雑になると言う問題点
がある。また、貫通軸と内側デイスクとの間にこ
れらの機構を配置しなければならないため、内側
デイスクの最小径が大きくなり、変速範囲が狭く
なり変速比を大きくすることが出来ない。
従つて、本考案の目的は、簡単な構造で、騒音
を防ぐことが出来、動力の伝達効率が向上すると
共に変速比を大きく出来るデユアルキヤビテイ式
トロイダル型無段変速機を提供することである。
(問題点を解決するための手段) 上述の目的を達成するため、本考案のデユアル
キヤビテイ式トロイダル型無段変速機は、 貫通軸と、 該貫通軸に嵌合支持され、トロイダル面を互い
に対向させ、相互回転不能にされた2つの環状の
外側デイスクと、 該外側デイスク間で軸方向に摺動自在に該貫通
軸に遊嵌支持され、トロイダル面を互いに背向さ
せて配置される2つの環状の内側デイスクと、 該内側デイスクと外側デイスクとの間で両トロ
イダル面と接触回動して動力を伝達する伝動ロー
ラと、 該伝動ローラを回動自在に軸支するトラニオン
と、 からなり、該内側デイスクと外側デイスクとの間
に2つのトロイダルキヤビテイが画成されている
デユアルキヤビテイ式トロイダル型無段変速機で
あつて、 該内側デイスクの間には両者を作動連結すると
共に、該内側デイスクと一体に回転する歯車部の
設けられた連結部が配置されており、夫々歯車部
を有する2本以上の平行軸が該貫通軸の周囲に該
貫通軸と平行に配置され、更に該平行軸の間に回
動自在に係合する第3の軸を設け、該連結部の歯
車部と該平行軸の歯車部とが噛合うと共に該平行
軸と該第3の軸とが係合することにより動力を伝
達することを特徴としている。
(作用) 以上のように本考案のデユアルキヤビテイ式ト
ロイダル型無段変速機は、2つの内側デイスクの
間の連結部と2本以上の平行軸とが歯車により噛
合つて、第3の軸へ動力を伝達する構造であるの
で、設計上の余裕が生じ、簡単な構造で大きな変
速比が得られる。
(実施例) 以下、本考案の一実施例を添附図面に基いて詳
細に説明する。
図面は、本考案の一実施例を示すデユアルキヤ
ビテイ式トロイダル型無段変速機50の断面図で
ある。
デユアルキヤビテイ式トロイダル型無段変速機
50は、ハウジング1内に配置されており、入力
軸、すなわち貫通軸2は、ハウジング1内の所定
位置で一端を軸受23により回転自在に支持さ
れ、更に他端はハウジング1の外部に突出してお
り、ハウジング1の開口部分で軸受22により回
転自在に支持されている。貫通軸2には、軸受2
2側から各々トロイダル面を有し、夫々環状の外
側デイスク6、内側デイスク7,8及び外側デイ
スク9とが夫々嵌合している。外側デイスク6と
内側デイスク7とはトロイダル面を対向させて配
置され、第1のトロイダルキヤビテイを構成し、
また内側デイスク8と外側デイスク9とも同様に
トロイダル面を対向させて配置され、第2のトロ
イダルキヤビテイを構成している。外側デイスク
6,9は夫々貫通軸にスプライン結合されている
ので、貫通軸2に対して軸方向に摺動自在である
が回動不能となつている。また外側デイスク6と
軸受22との間には貫通軸2の周囲に皿バネ21
が介装されて各デイスクに所定の軸方向与圧を与
えている。
内側デイスク7,8は互いに背面を対向させて
配置され、貫通軸2に対しては遊嵌しているが、
軸方向の一端で貫通軸2の周囲にニードル軸受2
4を介して回動自在に嵌合した連結部材25に対
してスプライン結合しているので、貫通軸2に対
しては回転及び摺動自在であるが、互いに相対回
転は出来ず、一体状態で回転する。内側デイスク
7,8の背面はカム面となつており、両者の間に
配置されるカム装置により軸方向に所定の押圧力
が第1及び第2のトロイダルキヤビテイに加えら
れる。
外側デイスク6と内側デイスク7との間で半径
方向に対向した位置には、伝動ローラ10及び1
2が両トロイダル面に接触回動自在に配置されて
おり、伝動ローラ10及び12は夫々トラニオン
11及び13に回動自在に軸支されている。ま
た、内側デイスク8と外側デイスク9との間で半
径方向に対向した位置には、伝動ローラ14及び
16が両トロイダル面に接触回動自在に配置され
ており、伝動ローラ14及び16は夫々トラニオ
ン15及び17に回動自在に軸支されている。
カム装置は、連結部材25の外周にニードル軸
受26を介して回動自在に嵌合した環状のカムデ
イスク18とその両面に配置される環状のカムロ
ーラ19及び20とから成る。カムデイスク18
の両面はカム面となつており、このカム面と内側
デイスク7,8の背面に設けたカム面との間でカ
ムローラ19及び20が回動することで軸方向の
押圧力を発生する。従つて、カム装置が作動して
いる場合は、内側デイスク7及び8とカムデイス
ク18は一体となつて回転する。尚、連結部材2
5とカム装置とで連結部を構成している。
カムデイスク18は、外周に歯車部18aが形
成されている。貫通軸2の周囲には2本の平行軸
3,4が、貫通軸2に対して平行かつ所定の間隔
をあけ、更に貫通軸2の軸心を中心とし、半径方
向に対向して配置されている。平行軸3,4はハ
ウジング1内でその両端を夫々軸受27及び2
9,28及び30により回転自在に支持されてい
る。平行軸3,4は夫々、両端の軸方向内側に2
つの歯車部3a及び3b,4a及び4bを一体的
に有している。歯車部3a及び4aは夫々カムデ
イスク18の歯車部18aと噛合うように配置さ
れている。
貫通軸2がハウジング1内に挿入される開口と
対向する位置にある開口には出力軸、すなわち第
3の軸5が配置されている。第3の軸5は、貫通
軸2と同軸心上に配置されており、軸受31によ
りハウジング1の開口に回動自在に支持されてい
る。第3の軸5は、歯車部5aを一体的に有して
おり、この歯車部5aは、平行軸3,4の歯車部
3b及び4bに噛合うように配置されている。
尚、本実施例においては、貫通軸2を入力軸、
第3の軸5を出力軸としたが、これは逆であつて
も構わない。また、本実施例においては、第3の
軸5を貫通軸2と同軸心上に設けたが、これは必
ずしも同軸心上に設ける必要はない。平行軸を貫
通軸2の周囲に2本のみ設けたが、これは必要で
あれば3本以上設けることも出来ることは言うま
でもないであろう。しかしながら、3本以上設け
る場合は、平行軸が貫通軸2の周囲の円周方向で
必ずしも等間隔に設けられなくても良い。更に、
平行軸3,4と第3の軸5との係合は、平歯車に
よらず、傘歯車等によつて平行軸と直角方向にし
ても良い。またベルトや転がり等の摩擦伝動によ
つて動力伝達するようにしても良い。
ここで、本実施例のデユアルキヤビテイ式トロ
イダル型無段変速機50の動作を簡単に説明す
る。説明の都合上、貫通軸2を入力軸、第3の軸
5を出力軸とする。先ず、エンジン等に接続され
た入力軸である貫通軸2が回転すると、貫通軸2
にスプライン結合した2つの外側デイスク6,9
が貫通軸2と一体に回転する。外側デイスク6,
9が回転すると、トロイダル面で接した伝動ロー
ラ10,12,14及び16が夫々回動する。各
伝動ローラの回動は、トロイダル面を介して内側
デイスク7,8に伝達されるので、内側デイスク
7,8は回転する。この時、内側デイスク7,8
は連結部材25があるため、カムデイスク18と
一体となつて回転する。
カムデイスク18の回転は、歯車18aと歯車
部3a及び4aとの噛合いを介して平行軸3,4
に伝達される。更に、平行軸3,4の回転は、歯
車部3b及び4bと歯車部5aとの噛合いを介し
て、車輪等に接続される出力軸である第3の軸5
に伝達される。このようにしてトルク、すなわち
動力が伝達されるが、従来のデユアルキヤビテイ
式トロイダル型無段変速機においては、例えば、
本実施例の平行軸3のみにより動力が取出されて
いたので、歯車の噛合い反力による貫通軸2に加
わるラジアル荷重が大きく、そのため前述した
種々の問題が生じていた。特に、本考案によれば
噛合い反力のうちのラジアル成分が複数の歯車と
の噛合い反力間で平衡するので、このラジアル荷
重は、貫通軸2や内側デイスク7,8を支持する
軸受22,23,24及び26にも作用すること
が少なくなり、貫通軸2を細く出来ると共に軸受
22,23及び24の摩擦損失が減少する。
(考案の効果) 以上詳細に述べた本考案のデユアルキヤビテイ
式トロイダル型無段変速機によれば、次のような
効果が得られる。
歯車によつて生じる噛合い反力は、2本以上の
平行軸に設けられた複数の歯車により相殺される
ので貫通軸にラジアル荷重が作用しない。従つ
て、貫通軸はトルクを伝達するだけの細いもので
良く、内側デイスクの最小径を小さく出来るので
変速範囲を広く設定出来る。
貫通軸にラジアル荷重が作用しないため、貫通
軸及び内側デイスクを支持する軸受にラジアル荷
重が加わらず、軸受の摩擦損失が少なくトルクの
伝達効率が向上する。
貫通軸にたわみが生じないので、歯車の噛合い
に起因する騒音が発生し難い。
【図面の簡単な説明】
図面は、本考案の一実施例を示すデユアルキヤ
ビテイ式トロイダル型無段変速機の断面図であ
る。 主要部分の符号の説明、2……貫通軸、3,4
……平行軸、5……第3の軸、6,9……外側デ
イスク、7,8……内側デイスク、10,12,
14,16……伝動ローラ、11,13,15,
17……トラニオン、18……カムデイスク、2
5……連結部材、50……デユアルキヤビテイ式
トロイダル型無段変速機。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 1 貫通軸と、 該貫通軸に嵌合支持され、トロイダル面を互
    いに対向させ、相対回転不能にされた2つの環
    状の外側デイスクと、 該外側デイスク間で軸方向に摺動自在に該貫
    通軸に遊嵌支持され、トロイダル面を互いに背
    向させて配置される2つの環状の内側デイスク
    と、 該内側デイスクと外側デイスクとの間で両ト
    ロイダル面と接触回動して動力を伝達する伝動
    ローラと、 該伝動ローラを回動自在に軸支するトラニオ
    ンと、 からなり、該内側デイスクと外側デイスクとの
    間に2つのトロイダルキヤビテイが画成されて
    いるデユアルキヤビテイ式トロイダル型無段変
    速機であつて、 該内側デイスクの間には両者を作動連結する
    と共に、該内側デイスクと一体に回転する歯車
    部の設けられた連結部が配置されており、夫々
    歯車部を有する2本以上の平行軸が該貫通軸の
    周囲に該貫通軸と平行に配置され、更に該平行
    軸の間に回動自在に係合する第3の軸を設け、
    該連結部の歯車部と該平行軸の歯車部とが噛合
    うと共に該平行軸と該第3の軸とが係合するこ
    とにより動力を伝達することを特徴とするデユ
    アルキヤビテイ式トロイダル型無段変速機。 2 前記連結部は、カム装置と連結部材とより成
    ることを特徴とする実用新案登録請求の範囲第
    1項に記載のデユアルキヤビテイ式トロイダル
    型無段変速機。 3 前記平行軸は前記貫通軸に対してほぼ対称に
    配置され、前記平行軸と前記第3の軸とは、歯
    車により係合していることを特徴とする実用新
    案登録請求の範囲第2項に記載のデユアルキヤ
    ビテイ式トロイダル型無段変速機。
JP15440586U 1986-10-09 1986-10-09 Expired JPH032041Y2 (ja)

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JP15440586U JPH032041Y2 (ja) 1986-10-09 1986-10-09

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JPS6360751U JPS6360751U (ja) 1988-04-22
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