JPH1163123A - 自動変速機 - Google Patents

自動変速機

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JPH1163123A
JPH1163123A JP9246012A JP24601297A JPH1163123A JP H1163123 A JPH1163123 A JP H1163123A JP 9246012 A JP9246012 A JP 9246012A JP 24601297 A JP24601297 A JP 24601297A JP H1163123 A JPH1163123 A JP H1163123A
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JP
Japan
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gear
counter drive
carrier
drive gear
automatic transmission
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Application number
JP9246012A
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English (en)
Inventor
Satoru Kasuya
悟 糟谷
Kazumasa Tsukamoto
一雅 塚本
Masahiro Hayabuchi
正宏 早渕
Tatsuya Iida
達也 飯田
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Aisin AW Co Ltd
Original Assignee
Aisin AW Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 3軸構成の自動変速機のメインケースに配置
した油圧サーボの容量をコンパクトな構成で確保する。 【解決手段】 自動変速機は、キャリアC3 の出力をカ
ウンタ軸に伝達するカウンタドライブギヤ19と、摩擦
係合要素用の油圧サーボ50とを備える。カウンタドラ
イブギヤ19をケース10から延びるサポート10Aの
外周にベアリング40を介して支持し、キャリアC3
カウンタドライブギヤ19を互いに連結し、油圧サーボ
50をキャリアC3 とカウンタドライブギヤ19との連
結部の外径側かつプラネタリギヤセットのリングギヤR
3 とカウンタドライブギヤ19の間に配設した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動変速機のギヤ
トレインの構造に関し、特に、ギヤトレイン中の各構成
要素の関連配置構造に関する。
【0002】
【従来の技術】自動変速機を車両に搭載する横置式トラ
ンスアクスルとして構成する場合、自動変速機のギヤト
レインの出力をカウンタ軸を介してディファレンシャル
装置に伝達する3軸構成を採る関係上、ギヤトレインの
中央部に、カウンタ軸のドリブンギヤに噛み合うカウン
タドライブギヤを配設する必要がある。一方、自動変速
機のケースには、ギヤトレインのプラネタリギヤの反力
要素をケースに係止するブレーキの油圧サーボが配設さ
れる。
【0003】ところで、特に横置式トランスアクスルに
おいては、車両のトレッドとの関係から、軸方向長さが
著しく制約されるため、ギヤトレイン中の各要素の合理
的なレイアウトによる厳しいコンパクト化の要請があ
る。そこで、従来、特開昭62−141341号公報に
開示の技術(従来技術1)において、カウンタドライブ
ギヤを変速機ケースから延びるセンタサポートのボス部
の内周で支持し、該サポートの外径側にブレーキ用の油
圧サーボを埋設した構成が採られている。この構成によ
れば、油圧サーボのコンパクトな配置が可能となる。
【0004】一方、横置式トランスアクスルには、装置
全体のコンパクト性の要求から、3軸間の軸間距離の短
縮の要請もある。そこで、特開平8−152049号公
報に開示の技術(従来技術2)において、メイン軸とカ
ウンタ軸との軸間距離を短縮するために、カウンタドラ
イブギヤをサポートのボス部外周で支持する構成が採ら
れている。そして、この構成の場合、比較的大きな受圧
面積を要するリバース用ブレーキの油圧サーボの配設ス
ペースをサポートに確保できないため、リヤケースに油
圧サーボを配設している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来技
術1の構成を採る場合、軸間距離が大きくなり、変速機
のより一層のコンパクト化を図ることは困難である。そ
の理由は、メイン軸とカウンタ軸の軸間距離を小さくす
るためには、カウンタドライブギヤ及びドリブンギヤの
外径を小さくしなければならないが、従来技術1のよう
なサポートのボス部内周への支持構造では、ギヤの噛合
部をボス部で支持することはできないので、噛合部から
軸方向に張り出させたカウンタドライブギヤのボス部を
ベアリングを介してサポートのボス部で支持する構成を
採らざるを得ない。したがって、この構造では、ベアリ
ングに対する噛合部のオフセット量が大きくなり、噛合
部にかかるセパレートフォースでベアリングに作用する
モーメントが大きくなるため、それに合わせてベアリン
グを比較的大きな径のものとしなければならない。それ
ゆえ、カウンタドライブギヤを小径化しようとしても、
該ギヤの噛合部が、その内周側に位置する大径のベアリ
ング及びそれを支持するサポート部と干渉してしまう。
また、敢えてこの干渉を避けるには、噛合部を軸方向に
ずらす分だけ軸方向寸法を増大させる必要がある。よっ
て、上記技術での軸間距離の短縮は困難である。
【0006】他方、従来技術2の構成を採る場合、油圧
サーボがリヤケースに配置されることにより、次のよう
な問題点が生じる。第1に、ケース合わせ面で油漏れが
生じる可能性があり、十分な油漏れ対応が必要となり、
コスト高となる。特に、この技術のように、リバース用
ブレーキの油圧サーボの場合、摩擦係合要素に高いトル
ク容量が要求され、それに見合った高い油圧が供給され
るため、油路からの油漏れの可能性は高くなる。第2
に、油圧サーボが、それへ油圧を供給するバルブボディ
から距離的に離れるため、途中の油路が長くなり、油圧
応答のレスポンスが低下する。また、油路加工コストも
増大する。第3に、摩擦係合要素と油圧サーボの距離が
長くなることにより、サーボピストンの全長が増大す
る。
【0007】そこで本発明は、油圧サーボをメインケー
スに配置することを可能としながら、カウンタドライブ
ギヤの小径化により軸間距離の短縮を図ることができる
自動変速機を提供することを第1の目的とする。
【0008】次に、本発明は、ギヤトレインの出力要素
とカウンタドライブギヤの連結構造の単純化により連結
部をコンパクト化して、メインケースに配置する油圧サ
ーボの容量の確保を容易とすることを第2の目的とす
る。
【0009】また、本発明は、単純化した連結部の軸方
向のずれとがたつきを防ぐことを第3の目的とする。
【0010】次に、本発明は、上記ずれとがたつきの防
止を格別の付加的手段を用いることなく可能とすること
を第4の目的とする。
【0011】ところで、油圧サーボをカウンタドライブ
ギヤとリングギヤの間に設けると、カウンタドライブギ
ヤがサポートと油圧サーボに挟まれ、組み付けにくい構
造となる。そこで、本発明は、カウンタドライブギヤを
容易にサポートに組み付け可能とすることを第5の目的
とする。
【0012】また、従来技術2では、ベアリングの予圧
調整用のナットの螺合部が、ベアリングの内周側に配置
されており、カウンタドライブギヤの小径化に対して不
利である。そこで、本発明は、予圧調整用のナットを連
結部の内径側を有効に利用して配設することにより、装
置の一層のコンパクト化を図ることを第6の目的とす
る。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記第1の目的を達成す
るため、本発明は、ケース内のギヤトレイン中に配設さ
れ、キャリアを出力要素とするプラネタリギヤセット
と、前記キャリアの出力をカウンタ軸に伝達するカウン
タドライブギヤと、任意の摩擦係合要素用の油圧サーボ
とを備える自動変速機において、前記カウンタドライブ
ギヤは、ケースから延びるサポートの外周にベアリング
を介して支持され、前記キャリアとカウンタドライブギ
ヤは互いに連結され、前記油圧サーボは、キャリアとカ
ウンタドライブギヤとの連結部の外径側かつプラネタリ
ギヤセットのリングギヤとカウンタドライブギヤの間に
配設されたことを特徴とする。
【0014】次に、第2の目的を達成するため、前記キ
ャリアとカウンタドライブギヤとの連結部は、突き当て
構造とされる。
【0015】また、第3の目的を達成するため、前記ギ
ヤトレイン中に、前記キャリアをカウンタドライブギヤ
に押し付けるスプリングが配設された構成とされる。
【0016】更に、第4の目的を達成するため、前記ス
プリングは、ギヤトレイン中に配設された静止シリンダ
形クラッチのリターンスプリングで構成される。
【0017】次に、第5の目的を達成するため、前記油
圧サーボは、ケースに埋設され、前記サポートは、ケー
スとは別体に構成される。
【0018】次に、第6の目的を達成するため、前記ベ
アリングを予圧調整するナットが、連結部の内径側で、
サポートの外周にねじ込まれた構成とされる。
【0019】
【発明の作用及び効果】上記の構成を採る請求項1記載
の自動変速機では、カウンタドライブギヤをサポートの
外周側に配設することで、その噛合部をベアリングの外
周に対して軸方向にオフセットさせずに配設することが
できるので、ベアリングにセパレートフォースによる大
きなモーメント力が作用しない。それにより、ベアリン
グをコンパクトな構成にすることができ、軸方向寸法の
増加を招くことなく、カウンタギヤの小径化が容易とな
り、メイン軸とカウンタ軸との軸間距離を短縮すること
ができる。そして、カウンタドライブギヤをキャリアに
連結することにより、連結部をリングギヤより内側に位
置させることができ、それにより連結部の外径側、すな
わちリングギヤとカウンタドライブギヤとの間に余剰空
間を確保し、そこに油圧サーボを配置している。したが
って、この構成によれば、油圧サーボのメインケース側
への配置が可能となりながら、軸間距離の短縮も可能と
なる。
【0020】次に、請求項2記載の構成では、連結部を
突き当て構造とすることで、単純な構成としてコンパク
ト化することができ、それにより油圧サーボの配置スペ
ースを十分に確保することができる。
【0021】また、請求項3に記載の構成では、ギヤト
レイン中に配設されたスプリングによる弾性負荷を、キ
ャリアを介して突き当て構造を採る連結部にかけること
ができ、それにより、連結部の軸方向のずれやがたつき
を確実に防ぐことができる。
【0022】更に、請求項4に記載の構成では、クラッ
チのリターンスプリングを利用して上記の弾性負荷を得
ることができるので、別途スプリングをギヤトレイン中
に設ける必要がなくなり、そのための配設スペースの増
加と構成の複雑化を避けることができる。
【0023】更に、請求項5に記載の構成では、サポー
トをケースと別体することで、ケースに埋設された油圧
サーボとの干渉で本来組み付けが不可能な場合でも、カ
ウンタドライブギヤの組み付けを容易に可能とすること
ができる。
【0024】更に、請求項6に記載の構成では、ベアリ
ングの予圧調整用のナットを連結部の内径側を有効に利
用して配設しているので、装置のコンパクト化を図るこ
とができる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、図面に沿い、本発明の実施
形態について説明する。図2は本発明を適用した車両用
の横置式トランスアクスルをスケルトンで示す。この装
置は、車両のエンジン(E/G)Eに連結されたロック
アップクラッチ11付のトルクコンバータ12と、その
出力を前進5速後進1速に変速するギヤトレインとを有
する自動変速機1と、ギヤトレインの出力を平行軸構成
のカウンタ軸20を介してディファレンシャル装置3に
伝達するカウンタギヤ機構2と、伝達された出力を車両
の左右の車輪に伝達する前記ディファレンシャル装置3
とから構成されている。
【0026】この自動変速機におけるギヤトレインは、
3つのプラネタリギヤセットM1,M2,M3を有する
ものとされている。そのうちの2つのプラネタリギヤセ
ットM1,M2の大小径の異なるピニオンギヤP1 ,P
2 は直結されている。両プラネタリギヤセットM1,M
3のそれぞれのリングギヤR1 ,R3 とキャリアC3
1 は、相互に連結されている。プラネタリギヤセット
M1のサンギヤS1 とキャリアC1 は入力要素とすべ
く、それぞれ入力摩擦クラッチ(C−1,C−2)を介
してトルクコンバータ12のタービン軸13に連なる入
力軸14に連結されている。また、相互に連結されたリ
ングギヤR1 とキャリアC3 は、自動変速機1の出力要
素としてのカウンタドライブギヤ19に連結されてい
る。更に、プラネタリギヤセットM1のサンギヤS
1 は、バンドブレーキ(B−1)により変速機ケース1
0に係止可能とされ、プラネタリギヤセットM2のサン
ギヤS2 は、バンドブレーキ(B−2)により変速機ケ
ース10に係止可能とされ、プラネタリギヤセットM3
のサンギヤS3 は、バンドブレーキ(B−3)により同
じく変速機ケース10に係止可能とされ、キャリアC1
に連結されたリングギヤR3は、多板ブレーキ(B−
R)により変速機ケース10に係止可能とされている。
なお、図において各クラッチ及びブレーキの油圧サーボ
は図示を省略されている。
【0027】このように構成された自動変速機1は、そ
の制御装置を構成する油圧制御装置及び電子制御装置に
よる制御の下に、各クラッチ及びブレーキに対応する油
圧サーボに油圧を供給し、それらを係合及び解放させる
ことで各変速段を達成する。図3は、各クラッチ及びブ
レーキの係合(図に○印で示す)及び解放(図に空欄で
表す)と、それにより達成される変速段との関係を図表
化して示す。すなわち、第1速(1ST)は、クラッチ
(C−1)とブレーキ(B−3)の係合で達成される。
このとき、図2に示す入力軸14の回転は、クラッチ
(C−1)経由でサンギヤS1 に入り、ブレーキ(B−
3)の係合によるサンギヤS3 の係止で最も減速された
キャリアC3 の回転としてカウンタドライブギヤ19に
出力される。これに対して第2速(2ND)は、クラッ
チ(C−2)とブレーキ(B−3)の係合で達成され
る。このとき、クラッチ(C−2)経由でキャリアC1
に入った入力は、キャリアC1 経由でそのままリングギ
ヤR3 に入り、ブレーキ(B−3)の係合で係止された
サンギヤS3 を反力要素とするキャリアC3 の差動回転
としてカウンタドライブギヤ19に出力される。第3速
(3RD)は、両クラッチ(C−1,C−2)の係合に
よる第1のプラネタリギヤセットM1の直結で達成され
る。このとき入力軸14の回転は、そのままキャリアC
3 の回転としてカウンタドライブギヤ19に出力され
る。
【0028】この自動変速機1の第4速以上は、オーバ
ドライブとされ、第4速(4TH)は、クラッチ(C−
2)の係合と、サンギヤS1 を係止するブレーキ(B−
1)の係合で達成される。このとき、入力軸14の回転
はキャリアC1 の回転に対してピニオンギヤP1 の自転
分増速されたリングギヤR1 の回転としてキャリアC3
からカウンタドライブギヤ19に伝達される。これに対
して、第5速(5TH)は、クラッチ(C−2)の係合
と、ブレーキ(B−2)の係合で達成され、このとき、
入力軸14の回転は、キャリアC1 の回転に対してピニ
オンギヤP2 の自転分更に増速されたリングギヤR1
回転としてキャリアC3 からカウンタドライブギヤ19
に伝達される。この際、リングギヤR1 の回転は、ピニ
オンギヤP2 がピニオンギヤP1 よりも小径なために、
第4速達成時よりも増速される。
【0029】そして、後進(REV)は、クラッチ(C
−1)とブレーキ(B−R)の係合で達成される。この
とき、クラッチ(C−1)を介するサンギヤS1 への入
力に対して、ブレーキ(B−R)の係合によるリングギ
ヤR3 のケース10への係止でキャリアC1 が回り止め
され、ピニオンギヤP1 の自転による逆転の減速された
リングギヤR1 の回転がキャリアC3 経由でカウンタド
ライブギヤ19から出力される。
【0030】こうした構成の自動変速機1において、上
記の作動説明からわかるように、本発明は、プラネタリ
ギヤセットM3と、カウンタドライブギヤ19と、リバ
ース(REV)用ブレーキ(B−R)の油圧サーボを対
象として適用されている。図1に詳細を断面で示すよう
に、カウンタドライブギヤ19は、メインケース10か
ら延びるサポート10Aの外周にベアリング40を介し
て支持されている。そして、キャリアC3 とカウンタド
ライブギヤ19は互いに連結されている。また、油圧サ
ーボ50は、キャリアC3 とカウンタドライブギヤ19
との連結部の外径側かつプラネタリギヤセットM3のリ
ングギヤR3 とカウンタドライブギヤ19の間に配設さ
れている。
【0031】以下、各部分ごとに更に詳しく説明する。
まず、サポート10Aは、メインケース10とは別体に
構成され、カウンタドライブギヤ19とカウンタドリブ
ンギヤ21との噛合部との干渉を避ける切り欠き部を除
く一般断面が、径方向フランジ部10aと、その内周端
から一方の軸方向に延びる軸方向ボス部10bとからな
るL字形に構成されている。そして、径方向フランジ部
10aの外径部側は、若干肉厚としてメインケース10
への固定部とされ、ボス部10bの内外周は、それぞれ
ベアリング40及びバンドブレーキ(B−3)のドラム
のボス部を支持するベアリングの嵌合部とされている。
更に、ボス部10bの先端の外周にはねじ溝が形成さ
れ、予圧調整用のナット45のねじ込み部とされてい
る。
【0032】カウンタドライブギヤ19は、図4に断
面、図5に軸方向に見た端面を示すように、外周歯19
a(図5にはその中の1つだけを示し、他を省略する)
を形成された環状の噛合部19Aと、噛合部19Aの一
方の端部から軸方向に延びる環状の連結部19Bとから
構成されている。噛合部19Aの内周中央部には、スナ
ップリングの嵌合溝19bが形成されている。連結部1
9Bの先端は、周方向に等間隔で切り欠かれており、切
り欠きの間に残された多数の突起19cにより櫛歯状の
連結手段が形成されている。
【0033】カウンタドライブギヤ19を支持するベア
リング40は、図1に示すように、対向するテーパー付
きの一対のアンギュラボールベアリング40A,40B
で構成されている。それぞれのベアリングのインナレー
ス41a,41bは、サポート10Aのボス部10bの
外周面に嵌合され、アウタレース42a,42bは、カ
ウンタドライブギヤ19の噛合部19A(図4参照)の
内周に嵌合されている。ボス部10bに対して奥側のイ
ンナレース41bは、その端面をサポート10Aの径方
向フランジ部10aに当接させて軸方向位置決めされ、
両アウタレース42a,42bは、それぞれの端面をカ
ウンタドライブギヤ19のスナップリング溝に嵌合され
たスナップリング44により軸方向位置決め可能とさ
れ、手前側のインナレース41aは、予圧調整用のナッ
ト45との回り止めワッシャ46を介する当接で軸方向
位置決め可能とされている。したがって、このベアリン
グ40では、ナット45を締め込むことで、手前側のイ
ンナレース41aに作用する締めつけ力がベアリングボ
ール43aを介してアウタレース42aに伝わり、アウ
タレース42aがスナップリング44を介して他のアウ
タレース42bを押圧し、その力がベアリングボール4
3bを介してインナレース41bに伝達されることで、
両ベアリングボール43a,43bと各レース41a,
42a,42b,41b間の遊びが除かれ、かつカウン
タドライブギヤ19の軸方向位置決めがなされる。
【0034】プラネタリギヤセットM3は、通常のサン
ギヤS3 と、それに噛み合う4つのピニオンギヤP
3 と、各ピニオンギヤを支持するキャリアC3 と、ピニ
オンギヤP3 に噛み合うリングギヤR3 とからなる構成
とされている。この形態では、リングギヤR3 の外周に
はスプライン溝71が形成され、それにブレーキ摩擦デ
ィスク72を回り止め嵌合する構成とされている。した
がってリングギヤR3 は、摩擦係合要素のハブを兼ねて
いる。なお、ブレーキ摩擦ディスク72と対峙するセパ
レータプレート73は、メインケース10の外周壁の内
面に形成されたスプライン溝10cに嵌合させて回り止
め支持され、油圧サーボ50により係合、解放されるリ
バースブレーキを構成している。
【0035】連結部は、前記多数の櫛歯状の突起19c
(図4参照)からなる一方の連結部材と、キャリアC3
の端面に溶接等で固定され環状の板部材60とで構成さ
れている。そして、板部材60には、図6にキャリア側
の端面を示すように、突起19cが挿入される多数の孔
61及び凹部62が形成されている。両連結部材19
c,60は、突起19cの先端を孔61及び凹部62に
嵌合することで、トルクの伝達可能に連結され、嵌合さ
れた突起19cの先端は、キャリアC3 の端面に突き当
てられることで、軸方向位置決めされる。こうした単純
な突き当て構造を採る場合、一般には軸方向のがたつき
が懸念されるが、本発明に従いキャリアC3 に軸方向の
スプリング負荷を与えておくことで、この問題は解消さ
れる。このスプリング負荷を与える構成については、後
のギヤトレインの全体構成の説明で明らかにする。
【0036】油圧サーボ50は、図1に示すように、メ
インケース10の外周壁から径方向内側に張り出す鍔部
10dの一端面に埋設して設けられている。すなわち、
油圧サーボ50のシリンダは、メインケース10に形成
され、一端が開いた環状の凹部として構成されている。
そして、鍔部10dの内径側は、リングギヤR3 の内周
とほぼ同位置まで内径方向に延び、カウンタドライブギ
ヤ19の噛み合い歯19aの途中まで延びている。した
がって、シリンダはカウンタドライブギヤ19の外径よ
り小さな内径を有することになる。そのため、カウンタ
ドライブギヤ19は、シリンダが設けられた端面側(図
において左側)からメインケース10に組み込むことは
できない。そこで、本発明に従い、サポート10Aはメ
インケース10と別体に構成され、ボルト止めでメイン
ケース10に固定される構造が採られている。これによ
り、カウンタドライブギヤ19は、サポート10Aにベ
アリング40を介して支持されるように組み付けた後、
サポート10Aをメインケース10に組み込むことで、
組み付け可能とされている。
【0037】最後に、図7は、自動変速機のギヤトレイ
ンの全体断面を示す。各部の詳細な構成の説明は、省略
するが、このギヤトレインは、その両端に一対の入力ク
ラッチ(C−1,C−2)を配し、それらクラッチの油
圧サーボをリヤケース10Bと、オイルポンプカバー1
0Cに配した、いわゆる静止シリンダ形のクラッチとさ
れている。そして、こうした静止シリンダ形の構成を採
る関係から、両クラッチ(C−1,C−2)それぞれに
サーボ力を通常のクラッチのようにドラム内で完結する
閉ループとすることができない。したがって、サーボ力
はギヤトレイン全体でバランスさせる構成とされてい
る。具体的にいえば、クラッチ(C−2)の油圧サーボ
力は、入力軸14の径方向フランジ部14aから、入力
軸14、スラストベアリング81の一方のレース81
a、ベアリングローラ81b及び他方のレース81cを
介してリヤケース10Bに支持される。これに対してク
ラッチ(C−1)の油圧サーボ力は、入力軸14に対し
て軸方向可動のフランジ部14b、スラストベアリング
82、サンギヤS1 の軸フランジ、サンギヤ軸及びサン
ギヤS1 、サンギヤS1 端のスラストベアリング83、
キャリアC1 のフランジ、サンギヤS3 端のスラストベ
アリング84、サンギヤS3 、サンギヤS3 端のスラス
トベアリング85、キャリアC3 、カウンタドライブギ
ヤ19及びベアリング40を介してサポート10Aに支
持される。
【0038】こうした構成に付随して、クラッチ(C−
1)のリターンスプリング91は、サーボピストン92
にベアリング93を介して当接する押圧部材94と入力
軸フランジ14bとの間に配設され、入力軸フランジ1
4bに反力をとってサーボピストン92を押し戻す配置
とされている。したがって、逆にいえば、サーボピスト
ン92に反力をとるリターンスプリング91の力は、常
に上記経路でカウンタドライブギヤ19にかかり、この
力でキャリアC3 はカウンタドライブギヤ19に押し付
けられている。そこで、本発明では、この力を利用し
て、キャリアC3とカウンタドライブギヤ19との連結
部を突き当て構造として連結構造の単純化を図っている
のである。そして、これによる連結構造の単純化で該構
造をコンパクト化し、それにより油圧サーボ50のリン
グギヤR3 及びカウンタドライブギヤ19間への配設を
可能としている。
【0039】上記実施形態によれば、本発明の適用によ
る一般的効果に加えて、適用対象の油圧サーボを大容量
を要するリバースブレーキ(B−R)の油圧サーボ50
とすることで、次のような利点が得られる。すなわち、
リバース用ブレーキ(B−R)は、減速ギヤ比の大きな
リバース段でリングギヤR3 にかかる増幅されたトルク
反力を支持するために係合されるものであるから、非常
に大きなトルク支持能力を要求される。そして、一般に
大きなトルク支持能力を得るには、摩擦係合要素の構成
枚数を多くするか、係合圧を高くすればよいが、摩擦係
合要素の構成枚数の増加はコンパクト化の妨げとなり、
係合圧を高くすることは、オイルポンプの大形化と油漏
れを招くことにつながる。これに対して、油圧サーボ5
0のピストン受圧面積を拡大することは、それがコンパ
クトな構成で可能であれば、非常に有効な方法である。
したがって、本発明の適用によるサーボピストン面積を
大きく取れる構成が、ブレーキ係合油圧の低減にも有利
に働くことになる。
【0040】以上、本発明を実施形態に基づき詳説した
が、本発明は上記実施形態の開示内容のみに限定される
ことなく、特許請求の範囲に記載の事項の範囲内で種々
に細部の具体的構成を変更して実施可能なものであるこ
とはいうまでもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る自動変速機のギヤトレ
インの部分拡大断面図である。
【図2】上記自動変速機の全体構成を示すスケルトン図
である。
【図3】上記自動変速機の係合図表である。
【図4】上記ギヤトレイン中のキャリアの端面図であ
る。
【図5】上記ギヤトレイン中のカウンタドライブギヤの
正面図である。
【図6】上記カウンタドライブギヤの断面図である。
【図7】上記自動変速機のギヤトレインの全体構成を示
す断面図である。
【符号の説明】
M3 プラネタリギヤセット C3 キャリア R3 リングギヤ C−1 入力クラッチ(静止シリンダ形クラッチ) 1 自動変速機 10 メインケース 10A サポート 19 カウンタドライブギヤ 20 カウンタ軸 40 ベアリング 45 ナット 50 油圧サーボ 72 摩擦材ディスク(摩擦係合要素) 73 セパレータプレート(摩擦係合要素)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 飯田 達也 福井県武生市池ノ上町38番地 アイシン・ エィ・ダブリュ工業株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ケース内のギヤトレイン中に配設され、
    キャリアを出力要素とするプラネタリギヤセットと、前
    記キャリアの出力をカウンタ軸に伝達するカウンタドラ
    イブギヤと、任意の摩擦係合要素用の油圧サーボとを備
    える自動変速機において、 前記カウンタドライブギヤは、ケースから延びるサポー
    トの外周にベアリングを介して支持され、 前記キャリアとカウンタドライブギヤは互いに連結さ
    れ、 前記油圧サーボは、キャリアとカウンタドライブギヤと
    の連結部の外径側かつプラネタリギヤセットのリングギ
    ヤとカウンタドライブギヤの間に配設されたことを特徴
    とする、自動変速機。
  2. 【請求項2】 前記キャリアとカウンタドライブギヤと
    の連結部は、突き当て構造とされた、請求項1記載の自
    動変速機。
  3. 【請求項3】 前記ギヤトレイン中に、前記キャリアを
    カウンタドライブギヤに押し付けるスプリングが配設さ
    れた、請求項1又は2記載の自動変速機。
  4. 【請求項4】 前記スプリングは、ギヤトレイン中に配
    設された静止シリンダ形クラッチのリターンスプリング
    である、請求項3記載の自動変速機。
  5. 【請求項5】 前記油圧サーボは、ケースに埋設され、
    前記サポートは、ケースとは別体に構成された、請求項
    1〜4のいずれか1項記載の自動変速機。
  6. 【請求項6】 前記ベアリングを予圧調整するナット
    が、連結部の内径側で、サポートの外周にねじ込まれ
    た、請求項1〜5のいずれか1項記載の自動変速機。
JP9246012A 1997-08-28 1997-08-28 自動変速機 Pending JPH1163123A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8858377B2 (en) 2010-12-22 2014-10-14 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Vehicle power transmission device
WO2015037736A1 (ja) * 2013-09-13 2015-03-19 アイシン・エィ・ダブリュ株式会社 動力伝達装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US8858377B2 (en) 2010-12-22 2014-10-14 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Vehicle power transmission device
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