JPH03200815A - 光重合性組成物、親水性重合体膜および親水性重合体膜で被覆された板状体 - Google Patents

光重合性組成物、親水性重合体膜および親水性重合体膜で被覆された板状体

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JPH03200815A
JPH03200815A JP8906390A JP8906390A JPH03200815A JP H03200815 A JPH03200815 A JP H03200815A JP 8906390 A JP8906390 A JP 8906390A JP 8906390 A JP8906390 A JP 8906390A JP H03200815 A JPH03200815 A JP H03200815A
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JP
Japan
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film
photopolymerizable composition
plate
hydrophilic polymer
composition according
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Pending
Application number
JP8906390A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Ito
博 伊藤
Atsuhiko Nitta
新田 敦彦
Hideo Kamio
神尾 秀雄
Koji Abe
孝司 阿部
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は光重合性組成物、親水性重合体膜および親水性
重合体膜で被覆された板状体ならびにそれらの製造方法
に関する。更に詳しくは、特定の(メタ)アクリルアミ
ド誘導体、特定の架橋性単量体、界面活性能を有する化
合物および光重合開始剤を構成成分として含む光重合性
組成物、該組成物を膜状に光重合してなる親水性重合体
膜および親水性重合体膜を被覆された板状体ならびにそ
の製造方法等に関する。
[従来技術と発明が解決しようとする課題]基材表面の
温度が周囲の空気の露点以下に下がると、その表面に水
が凝縮する。その結果とじて透明基板上での曇りの発生
、壁土での結露等の問題が起こり、その問題解決の方法
の1つとして、その基板上に親水性膜を形成せしめるこ
とが検討されている。
親水性膜はその表面に凝縮する水および大気中の水分を
吸収したり、或いは逆に吸水している水を放出したり、
更には静電気の発生を抑制する等の種々の機能を有して
おり、防曇、結露防止以外にも除湿、調湿、保水、帯電
防止等の用途開発が行われている。
親水性膜形成の具体的方法として、たとえばアセチルセ
ルロース膜の表面をアルカリ性物質で加水分解して親水
化する方法、その表面に界面活性物質を塗布して膜状に
水を凝縮して親水化する方法、親水性物質を塗布する方
法等が検討されている。
いづれの方法で形成された親水性膜も初期の段階、すな
わち水の凝縮量が少ない時には良好に機能するのである
が、水の凝縮量が多くなり、水が流れ落ちるような状態
では耐久性等の点で問題が生じる。特に防曇、結露防止
では水の凝縮を膜状に行わせることが不可欠となるので
、上記のいづれの方法においても好適な親水性膜は得ら
れていない。
最近、特開昭63−251401に電子線照射により親
水性膜を形成させて、それにより防曇機能を持たせると
いう考えが提案されているが、これとて初期の防曇性能
はともかく、長期にわたる防曇性能、更には基材との密
着性に問題があり、十分満足のゆくものにはなっていな
い。
また、特開昭60−250018号には、特定の(メタ
)アクリルアミド誘導体の重合体よりなる親水性膜が開
示されている。この膜はより低温で吸水量が大きくなる
という感温的性質を有しており、その性質は防曇、結露
防止等に極めて好都合であり、親水性膜として優れた特
徴を有しているが、前記した欠点を十分に解決するには
至っていない、特に長期耐久性において、すなわち長期
にわたって膜上で水が凝縮して、水膜状に流下してゆく
状況においては、膜の水による膨潤等による基材よりの
剥離、更には膜そのものの脆弱化等の問題がある。
〔課題を解決するための手段J 本発明者らは上記した点に鑑み鋭意検討した結果、特定
の(メタ)アクリルアミド誘導体、特定の架橋性単量体
、界面活性能を有する化合物および光重合開始剤よりな
る光重合性組成物を膜状に光重合してなる親水性重合体
膜は、その表面上で水の凝縮を膜状に行わせしめること
ができ、かつその機能を長期にわたって維持することが
でき、更に詰腹を透明板状体上に形成せしめたものは極
めて優れた防曇能を有することを見い出し、本発明に到
達した。
即ち、本発明は 一般式(I)または一般式(II)で表わされる一般式 (上式でR1は水素原子またはメチル基、R2は水素原
子、メチル基またはエチル基、R5はメチル基、エチル
基またはプロピル基を表わす。)一般式 (上式でR1は水素原子またはメチル基、Aは(CL)
nでnは4〜6または(c+z) J (CH2) 2
  を表わす。) N−アルキルまたはN−アルキレン置換(メタ)アクリ
ルアミドの1種または2種以上の単量体、分子量が30
0以上で分子内に環状構造を有する架橋性単量体、界面
活性能を有する化合物および光重合開始剤を構成成分と
して含む光重合性組成物、該光重合性組成物を光照射に
より膜状に重゛合してなる親水性重合体膜、該光重合性
組成物を膜状にして光照射することを特徴とする親水性
重合体膜の製造方法、該光重合性組成物を板状体上で光
照射により膜状に重合して該基板上に親水性重合体膜を
形成せしめてなる親水性重合体膜で被覆された板状体、
および該光重合性組成物を板状体上で光照射することに
より膜状に重合して該基板上に親水性重合体膜を形成せ
しめることを特徴とする親水性重合体膜で被覆された板
状体の製造方法に関する。
本発明で使用される特定の(メタ)アクリルアミド誘導
体とは、一般式(I)または(II)で表されるN−ア
ルキルまたはN−アルキレン置換(メタ)アクリルアミ
ドであり、具体的には、たとえばN−エチルアクリルア
ミド、N、N−ジメチルアクリルアミド、N、N−ジメ
チルメタアクリルアミド、N、N−ジエチルアクリルア
ミド、N−エチルメタクリルアミド、N−メチル−N−
エチルアクリルアミド、N−イソプロピルアクリルアミ
ド、N−n−プロピルアクリルアミド、N−イソプロピ
ルメタクリルアミド、N−n−プロピルメタクリルアミ
ド、N−アクリロイルピロリジン、N−メタクリロイル
ピロリジン、N−アクリロイルピペリジン、N−メタク
リロイルピペリジン、N−アクリロイルへキサヒドロア
ゼピン、N−アクリロイルモルホリン等をあげることが
できる。上記した単量体の中で、該単量体の重合体が水
溶液中で感温性を示すものすなわち低温においては親水
性であり加温してゆくと疎水性に変化するもので、かつ
液体状のモノマーが好ましい。
具体的には、たとえばN−エチルアクリルアミド、N−
メチル−N−エチルアクリルアミド、N、N−ジエチル
アクリルアミド、N−エチルメタクリルアミド、N−n
−プロピルアクリルアミド、N−メチル−N−エチルメ
タクリルアミド、N−n−プロピルメタクリルアミド、
N−アクリロイルピロリジン、N−メタクリロイルピロ
リジン、N−アクリロイルピペリジン、N−メタクリロ
イルピペリジン等をあげることができる。更に好ましく
は該単量体の重合体が水溶液中で金魚を有するもので、
たとえばN、N−ジエチルアクリルアミド、N−エチル
メタクリルアミド、N−n−プロピルアクリルアミド、
N−アクリロイルピロリジン、N−アクリロイルピペリ
ジン等をあげることができる。本発明の組成物を構成す
る単量体としては、少くとも上記した単量体を一種含む
ことが不可欠となる。該単量体とともに前記した単量体
、更には下記の親水性単量体、イオン性単量体、親油性
単量体の中から選ばれた一種以上の単量体を併せて使用
することもできる。具体的には親水性単量体として、た
とえばアクリルアミド、メタクリルアミド、ジアセトン
アクリルアミド、ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒ
ドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシプロピルメタ
クリレート、ヒドロキシプロピルアクリレート、各種の
メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート
、N−ビニル−2−ピロリドン等をあげることができる
し、また、酢酸ビニル、グリシジルメタクリレート等を
共重合により導入して、それを加水分解して親水性を賦
与することもできる。
イオン性単量体としては、たとえばアクリル酸、メタク
リル酸、ビニルスルホン酸、アリルスルホン酸、メタリ
ルスルホン酸、スチレンスルホン酸、2−アクリルアミ
ド−2−フェニルプロパンスルホン酸、2−アクリルア
ミド−2−メチル−プロパンスルホン酸、エチレンオキ
シド変性リン酸の(メタ)アクリレート等の酸およびそ
れらの塩、N、N−ジメチルアミノエチルメタクリレー
ト、N、N−ジエチルアミノエチルメタクリレート、N
、N−ジメチルアミノエチルアクリレート、N、N−ジ
メチルアミノプロピルメタクリルアミド、N、N−ジメ
チルアミノプロピルアク1ノルアミド等のアミンおよび
それらの塩等をあげることができる。また、各種アクリ
レート、メタクリレート、アクリルアミド、メタクリル
アミド、アクリロニトリル等を共重合により導入して、
それを加水分解してイオン性を賦与することもできる。
親油性単量体としては、たとえばN、N−ジ−n−プロ
ピルアクリルアミド、N−n−ブチルアクリルアミド、
N−t−ブチルアクリルアミド、N−n−ヘキシルアク
リルアミド、N−n−へキシルメタクリルアミド、N−
n−オクチルアクリルアミド、N−n−オクチルメタク
リルアミド、N −tert−オクチルアクリルアミド
、N−ドデシルアクリルアミド、N−n−ドデシルメタ
クリルアミド等のN−アルキル(メタ)アクリルアミド
誘導体、N、N−ジグリシジルアクリルアミド、N、N
−ジグリシジルメタクリルアミド、N−(4−グリシド
キシブチル)アクリルアミド、N−(4−グリシドキシ
ブチル)メタクリルアミド、N−(5−グリシドキシペ
ンチル)アクリルアミド、N−(6−ゲリシドキシヘキ
シル)アクリルアミド等のN−(ω−グリシドキシアル
キル)(メタ)アクリルアミド誘導体、エチルアクリレ
ート、メチルメタクリレート、ブチルメタクリレート、
ブチルアクリレート、ラウリルアクリレート、2−エチ
ルへキシルメタクリレート、グリシジルメタクリレート
等の(メタ)アクリレート誘導体、アクリロニトリル、
メタクリレートリル、酢酸ビニル、塩化ビニル、塩化ビ
ニリデン、エチレン、プロピレン、ブテン等のオレフィ
ン類、スチレン、ジビニルベンゼン、α−メチルスチレ
ン、ブタジェン、イソプレン等をあげることができる。
(メタ)アクリルアミド誘導体と上記した単量体との量
的比率は、それら単量体の組み合わせにより変化し、−
概には言えない。しかし、概ね親水性またはイオン性単
量体は、単量体総量中各々80重量%または40重量%
以下であり、好ましくは各々60重量%または30重量
%以下であり、更に好ましくは各々40重量%または2
0重量%以下である。一方、親油性単量体は単量体総量
中40重量%以下、好ましくは20重量%以下、更に好
ましくは10重量%以下である。
次に架橋性単量体は分子内に二個以上の重合性基、すな
わち二重結合を有する単量体であり、本発明の組成物に
おいては分子量300以上で分子内に環状構造を有する
架橋性単量体をその構成成分として含むことが必須にな
る。分子量の上限としては、限定はないのであるが、概
ね分子量30.000以下である。すなわち上記した架
橋性単量体を構成成分として含むことにより、紫外線照
射後の塗膜の乾燥時および湿潤時における機械的強度が
向上するとともに塗膜の基板への密着性も向上し、耐久
性に優れた防曇塗膜を製造しつる。分子量300以上で
分子内に環状構造を有する架橋性単量体として、具体的
には、たとえばビスフェノールAジ(メタ)アクリレー
ト、各種変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート
、ビスフェノールSジ(メタ)アクリレート等の各種ビ
スフェノール誘導体のジ(メタ)アクリレート、オリゴ
エステル(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)
アクリレート、ウレタンアクリレート、エポキシアクリ
レート、イソシアヌレートまたは各種変性イソシアヌレ
ートのジまたはトリ(メタ)アクリレート等があげられ
る。
上記の中でも、ポリエステル(メタ)アクリレートおよ
びオリゴエステル(メタ)アクリレートは下記一般式(
III)に示されるものである。
(m) 一般式(III)において、R3は水素原子またはメチ
ル基であり、ポリオール成分HO+R2−0i 1とし
てはエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プ
ロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、エチ
レングリコール・プロピレングリコールコポリマー、ブ
チレングリコール、ポリブチレングリコール、ネオペン
チルグリコール等であり、多塩基酸成分HOOC−Rs
−COOHとしては、無水フタル酸、イソフタル酸、テ
レフタル酸等であり、前記したポリオール成分とポリオ
ール成分とが縮合してポリエステル構造を形成し、その
両末端に(メタ)アクリロイル基の結合した構造である
。ポリエステル(メタ)アクリレートとオリゴエステル
(メタ)アクリレートとの相違はただ単にポリエステル
部の分子量が異なるだけであり。
全く同様の構造である。
ウレタンアクリレートは下記一般式(rV)に示される
ものである。
R1+oOcN)1−R2−NHCoo−R3+TOO
CNH−R2−NHCOO−R。
(IV) 一般式(IV)において、R1は(メタ)アクリロイル
基、(メタ)アクリロイル−オキシエチル基等である。
イソシアネート成分0CN−R2−NCOとしては、ト
リレンジイソシアネート、4.4−ジフェニルメタンジ
イソシアネート、キシリレンジイソシアネート等の芳香
族イソシアネート、イソホロンジイソシアネート、メチ
レン−ビス(4−シクロヘキシルイソシアネート)等の
脂環式イソシアネート等であり、ポリオール成分HO−
R3−OHとしてはエチレングリコール、ポリエチレン
グリコール、プロピレングリコール、ポリプロピレング
リコール、エチレングリコール・プロピレングリコール
コポリマー、ブチレングリコール、ポリブチレングリコ
ール、ネオペンチルグリコール等であり、前記したイソ
シアネート成分とポリオール成分は各々2種以上の混合
物でもよく、それら成分の重付加したウレタン構造が骨
格をなしている。nは1以上の正の整数である。
エポキシアクリレートは下記一般式(V)に小されるも
のである。
(V) 一般式(V)において、R3は水素原子またはメチル基
であり、XはビスフェノールA残基、ビスフェノールS
残基、ビスフェノールF残基、ビスフェノールAD残基
、ビスフェノールAのメチル基の水素原子がフッ素原子
で置換したビスフェノールAF残基、ノボラック残基、
脂環型残基等であり、環式構造を有するエポキシ樹脂を
適用できる。nは1以上の正の整数である。
また、上記した架橋性単量体とともに下記のような架橋
性単量体を併用することができる。具体的には、たとえ
ばメチレンビスアクリルアミド、エチレンビスアクリル
アミド等のアルキレンビスアクリルアミド、エチレング
リコールジ(メタ)アクリレート、ブロビレングリコー
ルジ(メタ)アクリレート、ブチレングリコールジ(メ
タ)アクリレート等のアルキレングリコールジ(メタ)
アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アク
リレート、ボリプロビレングリコールジ(メタ)アクリ
レート等のポリアルキレングリコールジ(メタ)アクリ
レート、グリセリン、その縮合体、トリメチロールプロ
パン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール
等の多価アルコールのジ、トリ、テトラ、ペンタまたは
ヘキサ(メタ)アクリル酸エステル、エチレンオキシド
変性リン酸のジまたはトリ(メタ)アクリレート、酸性
リン酸(メタ)アクリル酸エステル、含リンエポキシメ
タクリル酸エステル、N、N−ジアリルアクリルアミド
、トリアクリルホルマール、N、N−ジ(メタ)アクリ
ロイルイミド、ジビニルベンゼン、ジアリルフタレート
などをあげることができる。
また、更には重合後加熱等の後処理により架橋を誘起す
る官能基を有する単量体を共重合してもよい。そのよう
な後架橋性単量体として、たとえばN−メチロールアク
リルアミド、N−メチロールメタクリルアミド、N−メ
トキシメチルアクリルアミド、N−エトキシメチルアク
リルアミド、N−n−プロポキシメチルアクリルアミド
、N−n−ブトキシメチルアクリルアミド、N−n−ブ
トキシメチルメタアクリルアミド、N−イソブトキシメ
チルアクリルアミド、N−t−オクトキシメチルアクリ
ルアミド等のN−アルコキシメチル(メタ)アクリルア
ミド誘導体等があげられる。
次に上記した単量体を重合するに際し共存させる界面活
性能を有する化合物として下記の界面活性剤を使用する
ことができる。
界面活性剤としてアニオン系、ノニオン系、カチオン系
、両性系のいづれのものも対象となる。
更に上記のものはそれらの分子量により分子量2[10
〜I、 000の低分子系、l、 000〜to、 o
ooの中分子系、IC1,000以上の高分子系に分類
される。また、分子内に二重結合を有する重合能のある
反応型界面活性剤も含まれる。
界面活性剤をイオン性に準じて分類して例示すると、下
記のようになる。たとえばアニオン系界面活性剤では、
脂肪酸石けんとしてはロジン酸石けん、オレイン酸ナト
リウム、ステアリン酸ナトリウム、パルミチン酸ナトリ
ウムまたはこれらのカリウム塩、エタノールアミン塩、
シクロヘキシルアミン塩、N−アシルアミノ酸およびそ
の塩としてはラウロイルサルコシン、バルミトイルサル
コシン、オレイルサルコシン、ラウロイルメチルアラニ
ン、N−アシル−N−メチルグリシン、N−アシル−N
−メチル−β−アラニン、N−アシルグルタミン酸およ
びこれらのナトリウム塩、カリウム塩、有機塩、アルキ
ルエーテルカルボン酸塩としてはポリオキシエチルラウ
リルエーテルカルボン酸ナトリウムおよびこれのカリウ
ム塩、有機塩、アシル化ペプチドとしてはヤシ油脂肪酸
コラーゲンペプチドナトリウムおよびこれのカリウム塩
、有機塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩としてはドデ
シルベンゼンスルホン酸ナトリウム塩およびこれのカリ
ウム塩、有機塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩とし
てはドデシルナフタレンスルホン酸ナトリウムおよびこ
れのカリウム塩、有機塩、ジアルキルスルホコハク酸エ
ステル塩としてはジオクチルスルホコハク酸ナトリウム
、ジヘキシルスルホコハク酸ナトリウムおよびこれらの
カリウム塩、有機塩、α−オレフィンスルホン酸塩とし
てはα−オレフィンスルホン酸ナトリウムおよびこれの
カリウム塩、有機塩、N−アシルメチルタウリンとして
はN−ラウロイルメチルタウリンナトリウム、N−ステ
アロイルメチルタウリンナトリウムおよびこれらのカリ
ウム塩、有機塩、硫酸化部としてはロート油、硫酸化ヒ
マシ油、高級アルコール硫酸エステル塩としてはラウリ
ル硫酸ナトリウム、ミリスチル硫酸ナトリウム、セチル
硫酸ナトリウム、ステアリル硫酸ナトリウム、硬化ヤシ
油脂肪酸グリセリル硫酸ナトリウムおよびこれらのカリ
ウム塩、有機塩、アルキルエーテル硫酸塩としてはラウ
リルエーテル碑酸ナトリウム、ポリオキシエチレンラウ
リルエーテル硫酸ナトリウムおよびこれらのカリウム塩
、有機塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテ
ル硫酸塩としてはポリオキシエチレンノニルフェニルエ
ーテル硫酸ナトリウムおよびこれのカリウム塩、有機塩
、リン酸エステル塩としてはラウリルリン酸ナトリウム
、オレイルリン酸ナトリウム、ポリオキシエチレンオレ
イルエーテルリン酸ナトリウム、ジポリオキシエチレン
オレイルリン酸ナトリウム、トリポリオキシエチレンオ
レイルリン酸ナトリウム、ジノニルフェニルエーテルリ
ン酸ナトリウムおよびこれらのカリウム塩、有機塩、パ
ーフルオロアルキルカルボン酸塩としてはパーフルオロ
ラウリル酸ナトリウムおよびこれのカリウム塩、有機塩
、パーフルオロアルキル硫酸塩としてはパーフルオロラ
ウリル硫酸ナトリウムおよびこれのカリウム塩、有機塩
、パーフルオロアルキルリン酸エステル塩としてはパー
フルオロラウリルリン酸ナトリウムおよびこれのカリウ
ム塩、有機塩、またアニオン性のカルボキシル変性シリ
コーンオイル等があげられる。また、分子内に二重結合
を有する反応性アニオン性界面活性剤としてスチレンを
骨格として芳香環にイオン性基を置換し、二重結合部位
に炭化水素基を置換したスチレン系界面活性剤、(メタ
)アクリル酸エステルを骨格として、そのエステル部位
にアニオン性基を導入した(メタ)アクリル酸エステル
系界面活性剤、イタコン酸を骨格としてそのカルボン酸
部位の少くともいづれか一方にアニオン性基を存在せし
めたイタコン酸系界面活性剤、同様の構造のマレイン酸
系界面活性剤、フマール酸系界面活性剤、スルホン酸基
の置換したスルホコハク酸のエステル部位に重合性のア
リル基を導入したアリル系界面活性剤およびこれらの分
子内に二重結合を二つ以上有するアニオン系界面活性剤
等があげられる。
ノニオン系界面活性剤では、アルキルおよびアルキルア
リルポリオキシエチレンエーテルとしてはポリオキシエ
チレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイル
エーテル、オクタエチレングリコールモノ−n−ドデシ
ルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテ
ル、アルキルアリルホルムアルデヒド縮合ポリオキシエ
チレンエーテルとしてはポリオキシエチレンノニルフェ
ニルホルムアルデヒド縮合物、ポリオキシエチレンポリ
オキシブロビレンブロックボリマーとしてはポリオキシ
エチレンポリオキシブロビレンセチルエーテル、ポリオ
キシエチレンポリオキシブロビレンデシルテトラデシル
エーテル、グリセリンエステルのポリオキシエチレンエ
ーテルとしてはポリニオキシエチレングリセリンモノオ
レート、ポリオキシエチレングリセリルモノステアレー
ト、ソルビタンエステルのポリオキシエチレンエーテル
としてはポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート
、ポリオキシエチレンソルビタントリステアレート、ポ
リオキシエチレンモノイソステアレート、ポリオキシエ
チレンヒマシ油および硬化ヒマシ油としてはポリオキシ
エチレンヒマシ油、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、
ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステルとして
はポリオキシエチレンソルビトールテトラオレート、ポ
リオキシエチレンソルビトールヘキサステアレート、ポ
リオキシエチレンソルビトールモノラウレート、ポリエ
チレングリコール脂肪酸エスチルとしてはエチレングリ
コールモノステアレート、ポリオキシエチレンモノステ
アレート、ポリエチレングリコールジステアレート、ポ
リエチレングリコールジイソステアレート、グリセリン
エステルとしてはステアリン酸モノグリセライド、ステ
アリン酸ジグリセライド、ソルビタンエステルとしては
ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノステアレー
ト、ソルビタントリステアレート、プロピレングリコー
ルエステルとしてはプロピレングリコールモノステアレ
ート、ショ糖エステルとしてはシュガーモノステアレー
ト、脂肪酸アルカノールアミドとしてはステアリルモノ
エタノールアミド、ステアリルジェタノールアミド、ポ
リオキシエチレン脂肪酸アミドとしてはポリオキシエチ
レンステアリン酸アミド、ポリオキシエチレンオレイン
酸アミド、ポリオキシエチレンアルキルアミンとしては
ポリオキシエチレンステアリルアミン、ポリオキシエチ
レンオレイルアミン、アルキルアミンオキシドとしては
ラウリルジメチルアミンオキサイド、パーフルオロアル
キルエチレンオキサイド付加物としてはポリオキシフル
オロエチレンパーフルオロラウリルエーテル、パーフル
オロアルキルアミンオキシドとしてはパーフルオロラウ
リルジメチルアミンオキシド、シリコーン系としてはス
チレンまたはオレフィン変性シリコーンオイル、ポリエ
ーテル変性シリコーンオイル、アルコール変性シリコー
ンオイル、フッ素変性シリコーンオイル等があげられる
。また、分子内に二重結合を有する反応性ノニオン性界
面活性剤として、(メタ)アクリル酸エステルを骨格と
して、そのエステル部位にヒドロキシプロパンを介して
ポリオキシエチレンアルキルベンゼンスルホニルオキシ
基またはヒドロキシプロパンを介してポリオキシエチレ
ンアルキルベンゼンサクシニル基を導入した(メタ)ア
クリル酸系界面活性剤、イタコン酸を骨格としてそのカ
ルボン酸部位をポリオキシエチレンアルキル基で置換し
たイタコン酸系界面活性剤、同様の構造のマレイン酸系
界面活性剤、またこれらの分子内に二重結合を二つ以上
有するノニオン系界面活性剤等があげられる。
カチオン系界面活性剤では、脂肪族アミン塩としては、
ステアリルアミン塩酸塩、ステアリルアミンアセテート
、ステアリルアミンオレート、脂肪族4級アンモニウム
塩としては塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩
化ジステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ベンザル
コニウム、塩化ステアリルジメチルベンジルアンモニウ
ム、複素環4級アンモニウム塩としては塩化ステアリル
ピリジニウム、塩化ヘキサデシルピリジニウム、パーフ
ルオロアルキルトリメチルアンモニウム塩としては塩化
パーフルオロステアリルトリメチルアンモニウム、シリ
コーン系としてはアミン変性シリコーンオイル等があげ
られる。また、分子内に二重結合を有する反応性カチオ
ン性界面活性剤として(メタ)アクリル酸エステルを骨
格として、そのエステル部位に脂肪族4級アンモニウム
塩を導入した(メタ)アクリル酸系界面活性剤、マレイ
ン酸を骨格としてそのカルボン酸部位に脂肪族4級アン
モニウム塩を導入したマレイン酸系界面活性剤、アリル
基に直接またはヒドロキシプロパンを介して脂肪族4級
アンモニウムを導入したアリル系界面活性剤、またこれ
らの分子内に二重結合を二つ以上有するカチオン系界面
活性剤等があげられる。
両性系界面活性剤ではカルボキシベタインとしてはラウ
リルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ラウリルジヒドロキ
シエチルベタイン、ヤシ油脂肪酸アミドプロビルジメチ
ルアミノ酢酸ベタイン、アミノカルボン酸塩としてはラ
ウリルアミノプロピル酸ナトリウムおよびこれのカリウ
ム塩、有機塩、イミダゾリニウムベタインとしては2−
ラウリル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチ
ルイミダゾリニウムベタイン、レシチンとしては卵黄レ
シチン、大豆レシチン、パーフルオロアルキルベタイン
としてはパーフルオロラウリルベタイン等があげられる
さらに、分子量の高い高分子界面活性剤としては、カル
ボキシルメチルセルロース、ポリビニルアルコール、ポ
リアクリルアミド誘導体、ポリ長鎖アルキルメタクリレ
ート、ポリ−4−ビニルピリジン型ポリソーブ、ポリオ
クチルスチレン−c。
−スチレンスルホン酸型ポリソーブ、ポリオキシエチレ
ンポリオキシブロビレンボリオキシエチレン、ナフタレ
ンスルホン酸のホルマリン縮合物、オクタデセンと無水
マレイン酸共重合体等があげられる。
次に光照射により重合を開始する光重合開始剤であるが
、特に限定はない。具体的には、たとえばジメチルアミ
ノ安息香酸、2.2−ジェトキシアセトフェノン等のア
セトフェノン誘導体、ベンジルジメチルケタール等のケ
タール誘導体及びアセタール誘導体、4,4°−ジアジ
ドスチルベン−2,2゛−ジスルホン酸等のジアジド誘
導体、3.3−ジメチル−4−メトキシ−ベンゾフェノ
ンアシドピレン等のピレン誘導体、ナフトキノン(1,
2)ジアジド(2)−4−スルホン酸ナトリウム等のナ
フトキノン(1,2)ジアジド(2)誘導体、トリフェ
ニルビリリウム過塩素酸塩及びその誘導体、4.4°−
ビスジメチルアミノベンゾフェノン等のベンゾフェノン
誘導体、ベンジル、ベンゾイン及びそのアルキルエーテ
ル誘導体、2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオフェ
ノン及び2.4−ジエチルチオキサントン等の誘導体、
p−アジド安息香酸等のアジド基の核置換誘導体、チオ
キサントン及び2.4−ジエチルチオキサントン等の誘
導体、ジベンゾスベロン、5−ニトロアセナフテン、1
−ヒドロキシシクロへキシルフェニルケトン、1−(4
−ドデシルフェニル)−2−ヒドロキシ−2メチルプロ
パン−1−オン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フ
ェニルプロパン−1−オン、1−(4−イソプロピルフ
ェニル)−2−ピロキシ−2−メチルプロパン−1−オ
ン、ベンゾイル安息香酸、およびそのアルキルエステル
、メチルベンゾイルフォーメート等のベンゾイル誘導体
等があげられる。上記した光重合開始剤を一種以上併用
してもよいし、また併せて芳香族アミン、脂肪族アミン
、およびp−ジメチルアミノ安息香酸エチルエステル、
p−ジメチルアミノ安息香酸イソアミルエステル等のア
ミン誘導体等の光増感剤を使用してもよい。光増感剤の
添加により硬化速度を促進できる。
本発明の光重合性組成物を構成する上記した成分の構成
比は使用する成分の性質により変化し、−概には規定で
きないが、概ね前記一般式(I)および(II )で表
わされる特定のN−置換(メタ)アクリルアミド4〜9
4.4重量%、架橋性単量体5〜75重量%、界面活性
能を有する化合物0.5〜15重量%および光重合開始
剤0.1〜6重量%であり、好ましくは特定のN−置換
(メタ)アクリルアミド16〜91重量%、架橋性単量
体8〜70重量%、界面活性能を有する化合物0.7〜
10重量%および光重合開始剤0.2〜4重量%よりな
るものである。また、上記した光重合性組成物の粘度調
整のために下記する溶剤により稀釈して使用してもよい
、すなわち親水性重合体膜の厚さは塗布液の粘度に大き
く依存するので、膜厚制御のために粘度調整は不可欠に
なる。
希釈する溶剤としては水、メタノール、エタノール、プ
ロパツール、ブタノール等のアルコール、アセトン、メ
チルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン、クロ
ロホルム等のハロゲン化炭化水素、ベンゼン、トルエン
等の芳香族炭化水素、エチレングリコールメチルエーテ
ル、エチルエーテル、ブチルエーテル等の各種セルソル
ブ、酢酸エチル、クロロ酢酸エチル等の各種エステル、
ジメチルホルムアミド、テトラハイドロフラン等の環状
エーテル等があげられる。上記の中でも極性有機溶剤が
好ましく、それらを単独でもまたは二種以上混合゛して
使用してもよい。そのときの該組成物濃度は概ね10重
量%以上である。
次に上記した光重合性組成物を膜状に重合して親水性重
合体膜を製造するのであるが、その際単量体を膜状とし
た後重合を速やかに行わせることが不可欠となる。本発
明の方法においては光照射により重合を開始して膜を製
造するのであるが、光源としては特に限定はないが、エ
ネルギーの高い紫外線領域の光が好ましい。
紫外線を発生するランプは特に限定はなく、紫外線発生
源になればよい0通常水銀灯を使用でき、その中でも超
高圧水銀灯もしくは高圧水銀灯が好ましく、標準型、オ
ゾンレス型、メタルハライド型、水冷型等各種の型のラ
ンプを使用できる。ランプの出力としては0.1〜50
0w/cmである。基板への照射エネルギーとしては1
0〜1.000mJ/cm”の範囲である。照射は被照
射体を固定して行っても、またベルトコンベアー式に移
動させて行ってもよい。
次に重合を行う時の反応系内の雰囲気は空気中でも、ま
たは空気中より酸素濃度を少なくした状態、具体的には
チッ素ガスのような不活性ガスで置換した雰囲気でもよ
い。しかし、重合を速やかに行わせ、機械的強度に優れ
た膜を製造するには不活性ガス雰囲気が好ましい。他方
、空気中においても光重合開始剤を適宜選択することに
より、窒素ガス中での硬化膜とほぼ同様の特性を有する
膜を製造できる。
重合温度は光開始重合であるので、加熱する必要ななく
、通常その雰囲気下の温度で行えばよい。具体的には概
ね0〜50℃の範囲である。重合時間は紫外線の照射時
間に相当するものであり、重合する単量体組成、添加開
始剤量、紫外線の強度により変化するので、−概には言
えないが概ね1秒〜30分の間にある。
具体的に親水性重合体膜を製造する方法は、上記した光
重合性組成物もしくは該組成物溶液をガラス板、金属板
等の無機質基板に塗布する。塗布の方法は流し塗り法、
浸漬法、スプレー法、バーコーター等を用いるコーティ
ング法等を採用できる。塗布厚みは概ね1〜500μ程
度で塗布液の粘度、塗布法の選択等により、任意に厚み
を設定できる。ついで、塗布面に紫外線を照射する。照
射により塗布表面は硬化する。その硬化度合により重合
の進行をチエツクできる。硬化した塗布面を水に浸漬す
ると膜は含水して膨潤し、基板より剥離する。剥離した
水膨潤膜をビン等の支持体に保持し、乾燥することによ
り膜を製造できる。乾燥条件は特に制限はなく、概ね2
5〜80℃の範囲で行えばよい。
上記の如くにして製造できる膜は無色透明でかつ強靭で
あり、引張り強度で100〜1.000kg/cm”の
値である。
ついで、その膜を水に浸漬して膨潤させたときの乾燥膜
1g当たりの膨潤量は10℃において概ね1〜5gの範
囲内にあり、膨潤量は加温により低下し冷却により増加
するという可逆的変化を示し、感温性を示す親水性重合
体膜となっている。
また、該親水性重合体膜をまわりの雰囲気の露点以下に
して、該膜面上に水を凝縮させると本発明の親水性重合
体膜においては、凝縮する水は小滴状にならず゛に膜状
もしくは大滴状となり、曇りの発生は起こらずに視界は
妨げられない。従って、該親水性重合体膜を板状体上も
しくはフィルム上に形成することにより新たな機能を賦
与できる。すなわち本発明の親水性重合体膜上では水の
凝縮は膜状もしくは大滴状になるので、水の凝縮に伴う
曇の発生は起こらず、透明板状体ならびにフィルムでは
防曇性が賦与される。また壁紙のような可撓性のある板
状体上では水膜として水が凝縮するので結露防止能が賦
与される。更に熱交換器具体的にはアルミフィンのよう
な伝熱面上に該親水性重合体膜を形成せしめると該面上
での水の凝縮が膜状になるので、凝縮水が伝熱面間にた
まって伝熱面積が減少して伝熱効率が低下するという問
題を回避できる。
本発明の親水性重合体膜を該面上に形成せしめる板状体
としては、有機系および無機系板状体のいづれも使用で
きる。有機系板状体には合成系のものと天然系のものが
あり、それらの中で更に光透過性を有するものとそうで
ないものに分類される。光透過性合成樹脂板として種々
のものがあげられるが、たとえばポリメタクリル酸メチ
ル、ポリアリルジグリコールカーボネート、ポリスチレ
ン、スチレン−アクリロニトリル共重合体、ポリカーボ
ネート、ポリプロピレン、ポリエチレン、不飽和ポリエ
ステル樹脂、ジアリルフタレート樹脂、ポリイタコン酸
エチル鉛塩、ポリアクリル酸メチル等があげられる。光
透過性天然系板状体としては三酢酸セルロース、アセチ
ルブチルセルロース等のセルロース誘導体があげられる
。上記以外の合成樹脂板としては、たとえばアクリロニ
トリル−ブタジェン−スチレン共重合樹脂、ポリ塩化ビ
ニル、ポリふっ化ビニル、ポリテトラフルオロエチレン
樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ナイロン樹脂、ポ
リウレタン、フェノールホルムアルデヒド樹脂、ユリア
ホルムアルデヒド樹脂、メラミン−ホルムアルデヒド樹
脂、ポリオキシメチレン等があげられる。上記以外の天
然系板状体としては硝酸セルロース、酢酸セルロース、
エチルセルロース等のセルロース誘導体、木質系材料等
があげられる。
一方、無機系板状体としてはガラス、金属、セラミック
板などがあり、光透過性のものとしては各種のガラス、
更には透光性のセラミックス等があげられる。金属とし
ては鋼板、鉄板、アルミニウム板、銅板、ニッケル板、
亜鉛鋼板等があげられる。セラミックとしては酸化アル
ミニウム、酸化ケイ素、酸化クロム、炭化ケイ素、チツ
化ケイ素、粘土等の焼成物があげられる。更には鏡のよ
うに上記した材料を透明部としてその一方に反射層を設
けた複合剤、あるいは磨き鋼板のように表面を平滑にし
て鏡としたものも含まれる。
上記した板状体の形状としてはその用途に応じて各種の
ものがある。たとえば、平板状、曲面状、波板状、円筒
状、パイプ状等各種に加工したものがあげられる。また
、壁紙のように可撓性のあるシート状のものでもよい、
更にその表面に関してはガラス、金属のように平滑なも
のから発泡シートのように多孔質のものまで対象となる
次に上記した板状体上に前記した光重合性組成物を光照
射により膜状に重合して該基板上に親水性重合体膜を形
成せしめるのであるが、まず該基板上に光重合性組成物
を塗布して膜を形成する必要がある。塗布方法としては
、特に限定はなく種々のものを採用できる。具体的には
、たとえばエアドクタコータ、プレードコータ、ロッド
コータ、ナイフコータ、スクイズコータ、含浸コータ、
リバースロールコータ、トランスファロールコータ、グ
ラビアコータ、キスロールコータ、キャストコータ、ス
プレィコータ、カーテンコータ、カレンダーコータ、押
出コータ、更には溶液流延法、ディッピング法、スプレ
ー法 等各種のものを採用できる。その塗布方法は該板
状体の形状および材質等を考慮して適宜選択すればよい
塗布後、該板状体に光好ましくは紫外線を照射して親水
性重合体膜を形成するのであるが、その際塗布後の板状
体をそのまま光照射に供してもよいし、或いは熱風もし
くは赤外・遠赤外線照射等で加熱・乾燥後光照射に供し
てもよい、該光重合性組成物により、該板状体が浸食さ
れてしまうような場合には塗布俊速やかに光照射するこ
とが好ましい。
次に光好ましくは紫外線を該板状体に照射するのである
が、照射の条件は既に前記した条件に従って行えばよい
以上の方法により板状体上に親水性重合体膜を形成せし
めるのであるが、板状体として無機系のものを使用する
場合には、予め該板状体をシランカップリング剤等で処
理しておくと該板状体と重合体膜との密着性を向上させ
ることができ、好ましい場合がある。すなわち無機質系
板状体上に形成される親水性重合体膜が吸水して膨潤す
る場合、当然その膜の容積が増大するので膜と板状体と
の界面で大きな力が作用することとなり、膜との相容性
の大きくない無機質系板状体では吸水した膜が剥離する
場合がある。親水性重合体膜そのものを製造する場合に
は無機質系板状体上で重合体膜を形成して、その後それ
を水中に浸漬して膜を剥離するという工程にその現象は
応用される。
しかし、無機質系板状体上に該親水性重合体膜を形成せ
しめて新たな機能を賦与する場合、上記した吸水による
剥離は結果として該機能を損ねることとなり解決しなけ
ればならない問題となる。
その解決の方法として、■無機質系板状体をシランカッ
プリング剤で処理した後前記した方法で該親水性重合体
膜を形成する方法、■本発明の組成物とは構成を異にす
る光重合性組成物中にシランカップリング剤を添加した
もので該板状体上に光照射により重合体膜を形成させた
後前記した方法で該親水性重合体膜を形成する方法、■
まず■の処理を行い、ついで■の処理を行い、その後、
該親水性重合体膜を形成する方法等がある。
更には■必要に応じて■の処理を行なった後、シランカ
ップリングを含有しない光重合性組成物で該板状体上に
光照射により重合体膜を形成させた後、前記した方法で
該親水性重合体膜を形成する方法も採用できる。
より具体的にはシランカップリング剤としては通常の市
販品を使用できる。具体的には、たとえばビニルトリク
ロルシラン、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シ
ラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシ
シラン、γ−(アクリロキシプロピル)メチルジメトキ
シシラン、γ−(メタクリロキシプロピル)トリメトキ
シシラン、β−(3,4エポキシシクロヘキシル)エチ
ルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロビルトリ
メトキシシラン、γ−グリシドキシプロビルメチルジェ
トキシシラン、N−β(アミノエチル)−γ−アミノプ
ロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)−
γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アミ
ノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−γ−ア
ミノプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロ
ピルトリメトキシシラン、γ−クロロプロピルトリメト
キシシラン等があげられる。上記したものの中でも分子
内に二重結合を有するものが好ましい。
まず、■の板状体をシランカップリング剤で表面処理す
る方法としては、通常の方法でよく、シランカップリン
グ剤を濃度0.1〜5重量%に稀釈した水、酢酸または
アルコール更にはそれらの混合溶媒のシランカップリン
グ剤溶液を該板状体に塗布し、その後80〜160℃の
温度範囲で5〜60分乾燥すればよい。
■のシランカップリング剤を添加する光重合性組成物と
は、本発明の光重合性組成物より成分として界面活性能
を有する化合物を抜いたもので、前記−数式(I)およ
び(II)で表わされる特定の(メタ)アクリルアミド
誘導体、架橋性単量体および光重合開始剤よりなるもの
である。シランカップリング剤の添加量としては0.5
〜40重量%、好ましくは1〜30重量%である。上記
のシランカップリング剤含有光重合性組成物を該板状体
に塗布し、光照射により該板上に重合体膜を形成させる
方法は前記した本発明の光重合性組成物を板状体上で光
照射により膜状に重合して重合体膜を形成せしめる方法
と同様に行えばよい。
■の■と■の方法を組合わせたものは、まず板状体をシ
ランカップリング剤で処理した後、シランカップリング
剤含有光重合性組成物を該板上で光照射により膜状に重
合して重合体膜を形成せしめればよい。
■の方法で、該板状体との密着性をより強くするために
は、比較的ガラス転移温度が低く、かつ強靭な膜を形成
する光重合性組成物が好ましい。
具体的には本発明での必須成分である分子量が300以
上で分子内に環状構造を有する架橋性単量体を含有する
ことが好ましい。
また、本発明の光重合性組成物をフィルム上で光照射に
より膜状に重合して該フィルム上に親水性重合体膜を形
成せしめてなるフィルムは防曇性フィルムとなる。フィ
ルム基材としては水溶性以外のものであれば特に限定は
ない。具体的には、たとえばセルロースジアセテート、
セルローストリアセテート等のセルロース誘導体、アイ
オノマー、ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合
体、エチレン−ブテン共重合体、ポリプロピレン、ポリ
スチレン、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビ
ニリデン、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン12等
の各種ナイロン、ポリカーボネート、エチレン−酢酸ビ
ニル共重合体けん化物、ポリビニルアルコール、ポリフ
ッ化ビニリデン等のフッ素樹脂、アクリロニトリル−ア
クリル酸メチル共重合体のようなアクリロニトリル系樹
脂等および上記した樹脂の複合フィルム、更にはフィル
ムの片面もしくは両面にアルミ、金、インジウム等の金
属を蒸着したような異種材料との複合フィルム等を使用
できる。また、フィルムの密着性を向上させるために予
めコロナ放電処理、オゾン処理、プラズマ処理、火焔処
理等の化学的処理およびブラスト処理等の物理的処理を
施しておいてもよい。
次に上記したフィルム上に本発明の光重合性組成物を塗
布して膜状に重合して親水性重合体膜を形成せしめる方
法は前記した方法に従って行なえばよい。その際、フィ
ルム上に形成される重合体膜の膜厚は0.5〜50μ、
好ましくは1〜30μであり、あまり薄すぎるとフィル
ム上に形成された膜の性質が十分発現されない、−膜厚
すぎると、フィルムが屈曲した時とか、吸水した時にフ
ィルムより剥離してしまうことがあり不都合になる。
上記した方法により製造される本発明の光重合性組成物
をその表面に膜状に重合して親水性重合体膜を形成して
なる板状体およびフィルムはまわりの雰囲気中の水分と
の接触により、その露点以下においてその初期ではその
水分を膜中に吸収し、その後の接触により膜の飽和吸水
量に達した以降は膜表面で水の凝縮を膜状に行わせるこ
とができる。その際、本発明の親水性重合体膜は低温は
どよく水を吸うというすなわち温度によりその吸水量が
変化するという防曇には非常に都合のよい性質を有して
いる。その性質は見方を変えれば、膜そのものの性質が
低温はど親水的になるということで、水の凝縮を膜状に
行わせるには非常に都合のよいことである。更に本発明
の親水性重合体膜には界面活性能を有する化合物が含ま
れているので、その効果により凝縮する水の界面張力が
低下し、凝縮する水が膜状となることが可能になる。更
に、好都合なことには、まわりの温度が上昇してゆくと
膜中に保持されている水は外部に放出されるので、繰り
返して吸水させることが可能となる。
上記したように本発明の親水性重合体膜をその表面に形
成してなる板状体およびフィルムはその表面上での水の
凝縮を膜状に行わせることができるので、防曇性、結露
防止能、調湿能を有し、更にそれら板状体を重ね合わせ
たものでは板の間での水の凝縮によるブリッジングを防
止することができる。また、本発明の親水性重合体膜は
耐候性に優れており、サンシャインウェザ−メーターに
よる試験では無黄変性の長期にわたって安定な膜となる
結果が得られている。膜の表面硬度は光重合性組成物の
成分の選択および添加比率により調節できる。たとえば
、鉛筆硬度ではBから6Hの範囲である。
本発明の親水性重合体膜をその表面に形成してなる板状
体の具体的応用例として、たとえば鏡、ヘルメットバイ
ザー、防毒面、自動車、電車、航空機、船舶、住宅等の
窓ガラス、電子・電子機器内の反射板・透明板、温室、
温水プール、スポーツサウナ、メガネ、光学機器用レン
ズ、冷蔵ショーケース、保温ショーケース、標識、看板
、照明器具等の防曇、壁紙等の結露防止、熱交換機の熱
交換フィン間の水滴による橋かけ防止等があげられる。
フィルムとしては防曇フィルムとして、更には一方の片
面に粘着剤を塗布しておくことにより、各種基材に貼付
可能な防曇フィルムとして応用できる。
〔発明の効果〕
(1)従来、紫外線硬化では黄変等の経時劣化が起こり
やすいとされてきたが、本発明の光重合性組成物の紫外
線硬化膜は無黄変性であり、優れた耐候性を有する。
(2)本発明の親水性重合体膜は感温性を有しており、
長期にわたりその表面で水を膜状に凝縮させることがで
きるので、耐久性のある防曇性能を有する。
(3)本発明では光重合性組成物を塗布後光照射して硬
化するので、塗布する基材の形状として非常に広範なも
のが適用できる。
(4)本発明の親水性重合体膜は無色透明であるので、
電子線硬化と異なり、光照射により均一に硬化すること
ができる。
[実施例] 実施例1 [光重合性組成物の調製] N−アクリロイルピロリジン(以下N−APRと略す)
25.0g、ウレタンアクリレート(アロニックスM−
1100:東亜合成化学■製)25゜0g5ポリオキシ
エチレンラウリルエーテル(エマルケン106:花王■
製)4.5gを均一に混合した後、2−ヒドロキシ−2
−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン0.5gを
光重合開始剤として加え、N−APR45,5重量%、
ウレタンアクリレート45.5重量%、ポリオキシエチ
レンラウリルエーテル8.2重量%および2−ヒドロキ
シ−2−メチル−1−フェニルプロパン−i−オン0.
8重量%よりなる光重合性組成物を調製した。
[親水性重合体膜の製造] 該光重合性組成物5gを20cm角のガラス板に乗せ、
バーコーターで塗膜を均一に伸ばし、窒素雰囲気下(酸
素濃度2%以下)で30W/cmの紫外線ランプ3本を
高さ20cmより10秒間照射することにより重合を行
った。照射後ガラス板を水に浸漬し、重合膜を膨潤させ
てガラス板より剥離し、ついで蒸留水で充分に洗浄を行
った。含水膜をピンテンターに張り、50℃で1時間乾
燥させた。乾燥膜の膜厚は60〜80μmであった。
[・膜強度および水膨潤量の測定] 乾燥膜の膜強度はJIS K6734を参考にして、東
京ボールドウィン社製テンシロンを使用して引張試験に
より求めたところ、585kg/cm”であった、また
、各温度における乾燥膜1g当たりの膨潤量を測定した
ところ、10℃で2.01.30℃で1.73.40℃
で1.62.50℃で1.53.60℃で1.39と得
られた。
[防曇性透明板状体の製造方法] 前記した光重合性組成物に同量の下記組成よりなるシン
ナー(メタノール75%、エタノール15%、トルエン
5%およびブチルセロソルブ5%)を添加し稀釈した。
該稀釈液に片面マスクフィルムを貼付した10c+n角
厚さ1 m/mのポリカーボネート板(以下PC板と略
す)を浸漬し、引上げ速度50ca+/分で引上げ1分
間空気中に静置した。所定時間静置後、上記した条件で
紫外線を照射し語順を硬化した0wA厚は15μであっ
た。
[防曇性の評価] JIS法: JIS 54030 !::もとづき40
”C(7)飽和蒸気の出口に試験片をセットし、試験片
面上での水の凝縮の様子を観察した。
その状態を次の記号で評価し、その結果を第2表に示し
た。
○:全く曇らず、水は水膜状に凝縮した。
その状態を8時間以上保った。
Δ:曇りはしないが、水は大きな滴状に凝縮した。その
状態を8時間以上保っ た。
×:曇ってしまい、透視できなかった。
()内は曇りの発生した時間であ る。
三井東圧法:O℃のガラス面に試験片を貼付して、試験
片面上での水の凝縮の様子を観察した。評価結果を上記
と同じ記号で第2表に示した。
なお、上記試験終了後、試験片を一夜放置して乾燥後再
度全く同様の試験を行い、防曇性の繰り返し耐久性の試
験を行った。
[塗膜の評価] 密着性:1cm四方にたて、横各々10本基盤目状に切
れ目を入れ、その上セロテープを貼付した後該セロテー
プを引きはがして残存する塗膜のマス目の数を測定した
(基盤目テスト)。
残存マス目数/100として結果を第2表に示した。
耐水性:試験片を10℃、50℃、80℃の恒温水槽中
に315時間浸漬して、塗膜のはく離、破損等の異常の
有無の観察を行った。結果を第2表に示した。
耐候性:温度63±3℃、降雨18分間/120分間稼
動中というテスト条件下でサンシャインウェザ−メータ
ーによる試験を行った。800時間照射後の膜面状況を
観察した。空試験であるPC板単独の場合には板は黄変
していた。結果を第2表に示した。
実施例2〜20 第1表に示す組成よりなる光重合性組成物を調製し、該
組成物を実施例1と全く同じ組成よりなるシンナー同量
にて稀釈した後、実施例1と全く同じ方法にて防曇性透
明板状体の製造を行った。
その際、実施例2〜13は基板として10cm角の厚さ
1 m/mのpc板を使用した。実施例14〜19は1
0cm角の厚さ1 m/mのポリメタクリル酸メチルの
板を使用した。実施例20は10cm角の厚さ2 m/
mのポリアリルジグリコールカーボネートの板を使用し
た。
該試験片について防曇性、密着性、耐水性および耐候性
の試験を実施例1と全く同様に行い、その結果を第2表
に示した。
実施例21 10cm角厚さ2mmのガラス板の片面にγ−(メタク
リロキシプロピル)トリメトキシシランの1%水溶液を
塗布後、風乾し更に110℃で20分間加熱した。つい
で実施例1で調製した光重合性組成物を使用して、実施
例1の防曇性透明板状体の製造方法と全く同様にして、
該処理済ガラス板に親水性重合体膜を形成した。
ついで該試験片について防曇性、密着性、耐水性および
耐候性の試験を実施例1と全く同様に行い、その結果を
第3表に示した。
実施例22 N−APR51,5g、ウレタンアクリレート(アロニ
ックスM−1100:東亜合成化学■製) 17.2g
、エポキシアクリレート(ビスコート540:大阪有機
化学■製) 13.7gおよびγ−(アリロキシプロピ
ル)メチルジメトキシシラン13.7 gを均一に混合
した後、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプ
ロパン−1−オン3.9gを添加し、均一溶液として光
重合性組成物を調製した。該光重合性組成物に下記組成
よりなるシンナー(メタノール50%、イソプロピル3
0%、トルエン15%およびブチルセルソルブ5%)を
添加して、組成物濃度30重量%の溶液とした。該溶液
を10cm角厚さ2mmのガラス板の片面に落とし、流
し塗り法により均一に塗布した。次いで実施例1と全く
同様の条件で紫外線を照射し、重合体膜を形成した。更
に該重合体膜上に実施例1で調製した光重合性組成物の
稀釈溶液を落として、均一に塗布して実施例1と全く同
様の条件で紫外線を照射して、親水性重合体膜を形成し
た。
該試験片について防曇性、密着性、耐水性および耐候性
の試験を実施例1と全く同様に行い、その結果を第3表
に示した。
実施例23 実施例1で調製した光重合性組成物に下記組成よりなる
シンナー(メチルエチルケトン30%、メタノール5%
、イソブチルアルコール15%、トルエン16%、酢酸
エチル20%、シクロヘキサノン14%)を添加して、
組成物濃度30重量%の溶液とした。該溶液をロールコ
ータ−により、コロナ放電処理した幅60cm厚さ50
μのポリエチレンテレフタレートフィルムに塗布し、1
0m/分の速度でフィルムを移動しながら窒素雰囲気下
(酸素濃度2%以下)で30W/cmの紫外線ランプ5
本を高さ20cmより照射して硬化した。
該フィルムにつき実施例1と同様にして、防塁性、密着
性、耐水性および耐候性の試験を行い、その結果を第3
表に示した。
比較例1 実施例1において光重合性組成物の構成成分のうち界面
活性能を有する化合物を使用しないこと以外は、実施例
1と全く同様にして光重合性組成物の調製を行い、更に
pc根板上親水性重合体膜を形成させた。実施例1と全
く同様にして該板状体の防曇性等を試験し、その結果を
第3表に示した。
比較例2 実施例1において光重合性組成物の構成成分のうち架橋
性単量体としてウレタンアクリレートの代りにジペンタ
エリスレトールへキサアクリレートを同量使用した以外
は実施例1と全く同様にして光重合性組成物の調製を行
い、更にPC板上に親水性重合体膜を形成させた。実施
例1と全く同様にして該板状体の防曇性等を試験し、そ
の結果を第3表に示した。
比較例3 実施例1において光重合性組成物の構成成分のうちN−
APRのかわりに2−ヒドロキシエチルメタクリレート
を同量使用した以外は実施例1と全く同様にして光重合
性組成物の調製を行った。
該組成物を10cm角のPC板にバーコーターにより塗
布した。塗布後、エレクトロカーテン型電子線照射装置
(ESI社製)により4 Mrad電子線を照射して塗
布膜を硬化した。
実施例1と全く同様にして該板状体の防曇性等を試験し
て、その結果を第3表に示した。
実施例24 実施例1で調製した光重合性組成物をシンナーで稀釈せ
ずにロールコータ−により幅60cm厚さ1 m/mの
発泡ポリ塩化ビニルシートに塗布し、10m/分の速度
でシートを移動しながら窒素雰囲気下(酸素濃度2%以
下)で30W/cmの紫外線ランプ5本を高さ20cm
より照射して硬化した。
該シートにつき実施例1と同様にして防曇性、耐水性お
よび耐候性の試験を行った。該シートは透明性でないの
で防曇性の試験とはならないが、JIS法および三井東
圧法でもシート表面に凝縮する水は膜状となり、その状
態を8時間以上保った。その試験を繰り返しても同様の
結果が得られた。耐水性および耐候性の試験でも膜の剥
離等の変化は起らなかった。
実施例25 実施例17で調製した光重合性組成物のシンナー稀釈液
を10cm角の厚み2m/mのアルミ板上に落とし、流
し塗り法により均一に塗布した。次いで実施例1と全く
同様の条件で紫外線を照射し膜を硬化した。
該アルミ板につき実施例1と同様にして防曇性、耐水性
および耐候性の試験を行った。該アルミ板は透明性でな
いので防曇性の試験とはならないが、JIS法および三
井東圧法でもアルミ板表面に凝縮する水は膜状となり、
その状態を8時間以上保った。その試験を繰り返しても
同様の結果が得られた。耐水性および耐候性の試験でも
膜の剥離等の変化は起らなかった。
実施例26 実施例16に示した光重合性組成物の光重合開始剤であ
るフェニルプロパン−1−オンを2.4−ジエチルチオ
キサントン1.5重量%と、p−ジメチルアミノ安息香
酸エチルエステル1重量%にかえて調整し、10cm角
の厚み1 m/mのP、MMA板上に落とし、流し塗り
法により均一に塗布した6次いで空気中で30W/cm
の紫外線ランプ5本を高さ20cmより10秒間照射し
重合を行なった。該試験片を実施例16と全く同様に試
験を行なった。その結果は実施例16と同じであった。
実施例27 10cm角厚さ2mmのガラス製鏡板の表面にγ−(メ
タクリロキシプロピル)トリメトキシシランの1%水溶
液を塗布後、風乾し更に110℃で20分間加熱した。
ついでウレタンアクリレート(UV4200B:日本合
成化学■製)30重量%、ベンゾフェノン0.6重量%
、P−ジメチルアミノ安息香酸イソアミルエステル0.
6重量%を含有するトルエン溶液をスプレーして該鏡板
上に塗布した。
次いで空気中で30W/cmの紫外線ランプ5本を高さ
20cmより10秒間照射し重合を行なった。更に、実
施例1の光重合性組成物の中で2−ヒドロキシ−2−メ
チル−1−フェニルプロパン−1−オン0,5gのかわ
りに、ベンゾフェノンおよびP−ジメチルアミノ安息香
酸イソアミルエステル各0.5gを添加した以外は実施
例1と全く同様にして光重合性組成物を調製し、該溶液
をスプレーで該鏡板上に塗布し、上記した方法と全く同
様にして空気中で紫外線を照射した。該試験片を実施例
1と全く同様に試験を行なった。その結果は実施例1と
同じであった。
実施例28 10cm角厚さ2mmの磨きステンレス鋼板の磨き面の
ほうに、ウレタンアクリレート(UV4200B:日本
合成化学側型)27重量%、含燐エポキシメタクリル酸
エステルにニーフロンティアS−23A、第−工業製薬
味製)3重量%、メチルベンゾイルフォーメート 0.
6重量%を含有するトルエン溶液をスプレーで該板上に
塗布した。
次いで空気中で301/cmの紫外線ランプ5本を高さ
20cmより10秒間照射し重合を行なった。
更に、実施例1の光重合性組成物の中で2−ヒドロキシ
−2−メチル−!−フェニルプロパンー1−オン0.5
gのかわりに、メチルベンゾイルフオーメー)0.75
gを添加した以外は実施例1と全く同様にして光重合性
組成物を調製し、該溶液をスプレーで該板上に塗布し、
上記した方法と全く同様にして空気中で紫外線を讐射し
た。該試験片を実施例1と全く同様に試験を行なった。
その結果は実施例1と同じであった。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 (1)一般式( I )または一般式(II)で表わされる 一般式 ▲数式、化学式、表等があります▼( I ) (上式でR_1は水素原子またはメチル基、R_2は水
    素原子、メチル基またはエチル基、R_3はメチル基、
    エチル基またはプロピル基を表わす。)一般式 ▲数式、化学式、表等があります▼(II) (上式でR_1は水素原子またはメチル基、Aは(CH
    _2)_nでnは4〜6または(CH_2)_2O(C
    H_2)_2を表わす。) N−アルキルまたはN−アルキレン置換(メタ)アクリ
    ルアミドの1種または2種以上の単量体、分子量が30
    0以上で分子内に環状構造を有する架橋性単量体、界面
    活性能を有する化合物および光重合開始剤を構成成分と
    して含む光重合性組成物。 (2)請求項1記載の光重合性組成物を光照射により膜
    状に重合してなる親水性重合体膜。 (3)請求項1記載の光重合性組成物を板状体上で光照
    射により膜状に重合することを特徴とする親水性重合体
    膜の形成方法。 (4)請求項1記載の光重合性組成物を板状体上で光照
    射により膜状に重合してなる親水性重合体膜で被覆され
    た板状体。 (5)請求項1記載の光重合性組成物を板状体上で光照
    射により膜状に重合することからなる親水性重合体膜で
    被覆された板状体の形成方法。 (6)請求項1記載の光重合性組成物を無機系板状体上
    で光照射により膜状に重合する方法において、該無機系
    板状体表面を予めシランカップリング剤で処理すること
    からなる請求項5の親水性重合体膜で被覆された板状体
    の形成方法。 (7)請求項1記載の光重合性組成物を無機系板状体上
    で光照射により膜状に重合する方法において、シランカ
    ップリング剤を含有してなる光重合性組成物を該板状体
    上で光照射により膜状に重合することからなる請求項5
    の親水性重合体膜で被覆された板状体の形成方法。 (8)請求項1記載の光重合性組成物を無機系板状体上
    で光照射により膜状に重合する方法において、まず該無
    機系板状体表面を予めシランカップリング剤で処理し、
    ついでシランカップリング剤を含有してなる光重合性組
    成物を該板状体上で光照射により膜状に重合することか
    らなる請求項5の親水性重合体膜で被覆された板状体の
    形成方法。 (9)請求項1記載の光重合性組成物を無機系板状体上
    で光照射により膜状に重合する方法において、まず該無
    機系板状体表面を予めシランカップリング剤で処理し、
    ついで分子量が300以上で分子内に環状構造を有する
    架橋性単量体を含有してなる光重合性組成物を該板状体
    上で光照射により膜状に重合することからなる請求項5
    の親水性重合体膜で被覆された板状体の形成方法。 (10)請求項1記載の光重合性組成物を透明板状体上
    で光照射により膜状に重合して該基板上に親水性重合体
    膜を形成せしめてなる防曇性透明板状体。 (11)請求項1記載の光重合性組成物を透明板状体上
    で光照射により膜状に重合して該基板上に親水性重合体
    膜を形成せしめることを特徴とする防曇性透明板状体の
    製造方法。(12)請求項1記載の光重合性組成物をフ
    ィルム上で光照射により膜状に重合して該フィルム上に
    親水性重合体膜を形成せしめてなる防曇性フィルム。 (13)請求項1記載の光重合性組成物をフィルム上で
    光照射により膜状に重合して該フィルム上に親水性重合
    体膜を形成せしめることを特徴とする防曇性フィルムの
    製造方法。(14)請求項1記載の光重合性組成物を壁
    紙上で光照射により膜状に重合して該基板上に親水性重
    合体膜を形成せしめてなる結露防止壁紙。 (15)請求項1記載の光重合性組成物を熱交換器伝熱
    面上で光照射により、膜状に重合して該熱交換器伝熱面
    上に親水性重合体膜を形成せしめてなる熱交換器。
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