JP2649799B2 - 親水性膜形成組成物及びその親水性膜並びにその製造方法 - Google Patents

親水性膜形成組成物及びその親水性膜並びにその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は防曇性を有する親水性膜、それを形成するた
めの組成物及び親水性膜の製造方法に関する。
[従来の技術] 浴室用鏡、サングラス、眼鏡レンズ、腕時計のカバー
ガラス、スキー用ゴーグル等は湿気にふれることが多い
ので曇りやすく、これらの曇りを防止するために従来種
々の試みがなされた。
特開昭55−69678号は親水性基を含有する光硬化性エ
チレン性不飽和化合物と、親水性基を含有しない光硬化
性エチレン性不飽和化合物と、光硬化開始剤とからなる
防曇剤を開示している。しかしながらこの防曇剤では親
水性基が選択的に表面に存在するわけではないので防曇
性が低い上に、光硬化開始剤を含有しているので耐光性
に劣る。
特開昭57−163568号は紫外線吸収剤を多量に含有する
紫外線しゃへい性ポリ塩化ビニル系樹脂フィルムの少な
くとも一部をカチオン重合系のエネルギー線硬化性樹脂
組成物で被覆したことを特徴とする防曇性を有する農業
用フィルムを開示している。カチオン重合系エネルギー
線硬化性樹脂組成物はエネルギー線(紫外線)の照射に
より高分子化又は架橋して塗膜を形成するカチオン重合
性樹脂組成物で、例えばエポキシ系樹脂、環状エーテル
類、ラクトン類、ビニル化合物等である。しかしなが
ら、これは表面にカチオン重合系エネルギー線硬化性樹
脂組成物の塗膜を形成することにより、ポリ塩化ビニル
系樹脂フィルム中の界面活性剤等の表面移行及び流出飛
散を防止又は抑制したものであるので、防曇性に関して
は必ずしも満足ではなかった。
特開昭58−103533号は防曇フィルムの片面に紫外線硬
化型塗料を塗布し、紫外線照射により硬化させ、フィル
ムの防曇持続性を改良することを特徴とする方法を開示
している。この塗料の塗膜は紫外線照射により架橋され
るため、防曇フィルムからの防曇剤の滲出を防止するこ
とができる。しかし塗膜自体に親水性基を有さないため
に特に初期防曇性に劣る他、紫外線硬化型であるために
増感剤を含有しており、日光や蛍光灯の光線中の紫外線
による劣化が著しいという問題がある。
その他特開昭60−100914号及び60−101042号は透明性
の高い合成樹脂フィルムまたはシートからなる基材に透
明アセチルセルロース系フィルムを感熱性接着剤で接合
し、しかる後表面をNaOH水溶液等で親水化処理すること
を特徴とする防曇性合成樹脂シート状物の製造方法を開
示している。しかしながらこのシート状物は架橋されて
いないので強度的に不十分であり、かつ界面活性剤がフ
ィルム内部から徐々に滲出することによる防曇効果を期
待することはできない。その上この親水化処理工程自体
全工程を複雑にしているので、実用的でない。
なお従来からある界面活性剤を樹脂に練込む方法で
は、界面活性剤の滲出が著しいので、防曇性持続性が劣
る。
[発明が解決しようとする問題点] 以上の通りいまだ十分な防曇性を有するとともに耐久
性(防曇持続性)、耐劣化性、機械的強度等に優れたも
のは提案されていない。
従って本発明の目的は十分な防曇性を有するとともに
耐久性、耐劣化性、機械的強度等に優れた新規な親水性
膜を提供することである。
本発明のもう1つの目的はかかる親水性膜を形成する
ための組成物を提供することである。
本発明のさらにもう1つの目的はかかる親水性膜を製
造する方法を提供することである。
[問題点を解決するための手段] 以上の目的に鑑み鋭意研究の結果、本発明者等は骨格
となるポリマーと親水性モノマーと架橋性を向上させる
架橋性モノマーとの混合物の塗膜に電子線を照射すると
架橋反応により両者が結合し、かつ親水性モノマーが表
面に浮き上がることにより親水基が表面に多く存在する
膜が得られることを発見し、本発明に想到した。
すなわち、本発明の電子線照射により親水性膜を形成
する親水性膜形成組成物はポリマーと、親水性モノマー
と架橋性モノマーとを含有することを特徴とする。本発
明の組成物は界面活性剤を含有してもよく、さらに必要
に応じ溶剤を含有してもよい。
また本発明の親水性膜はポリマーと、親水性モノマー
と架橋性モノマーとを含有する混合物の膜状物に電子線
を照射してなり、前記ポリマーが前記親水性モノマー及
び前記架橋性モノマーと架橋していることを特徴とす
る。同様に本発明の親水性膜は界面活性剤を含有しても
よく、さらに必要に応じ溶剤を含有してもよい。またさ
らに前記膜状物が支持体上に塗布された塗膜であっても
よい。
さらに本発明の親水性膜の製造方法はポリマーと親水
性モノマーと架橋性モノマーとを混合し、膜状に塗布し
た上で0.5〜20Mradの電子線を照射することを特徴とす
る。本方法においても、界面活性剤を混合物に添加して
よい。
本発明に使用するポリマーは親水性膜の骨格となるも
のであるので、造膜性を有する必要がある。また親水性
膜が十分な寿命(耐用性)を有するためには良好な耐水
性を有する必要があり、そのためにはポリマーは疎水性
を有するのが望ましい。
上記ポリマーは無官能ポリマーと官能ポリマーのいず
れでもよい。
無官能ポリマーとしては、ポリアクリル酸アルキルエ
ステル、ポリメタクリル酸アルキルエステル、ポリウレ
タン、ポリエステル、ポリアミド、ポリ酢酸ビニル、ポ
リ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリアクリロニトリル、
ポリビニルピロリドン等を使用することができる。
さらに親水性モノマーとの相溶性を良好にするために
無官能ポリマーに親水性基をあらかじめ導入してもよ
い。これには後述の親水性基を有するモノマー(親水性
モノマー)との共重合体とする。親水性モノマーの無官
能ポリマーに対する割合は50モル%以下であり、これを
超えると得られる膜の耐水性が低下する。
さらに部分ケン化ポリビニルアルコール、ポリビニル
ブチラール、ポリビニルアセタール等のポリビニルアル
コールの誘導体や、ニトロセルロース、セルロースアセ
テート、セルロースアセテートブチレート、セルロース
アセテートプロピオネート、ヒドロキシプロピルセルロ
ース等のセルロース誘導体も使用することができる。
一方、官能ポリマーは電離性放射線により架橋反応を
起す官能基を有するポリマーであり、官能基の例として
以下のものがある。
アリル基 −CH2−CH=CH2 官能基はポリマーの分子量300〜10000に1つの割合で
あるのが望ましく、分子量10000当り1つ未満の割合だ
と官能基による架橋効果はほとんどなく、分子量300当
り1つを超える割合だと架橋密度が高くなりすぎる。
官能ポリマーとしてはウレタンアクリレート、ポリエ
ステルアクリレート、エポキシアクリレート等や、アク
リル酸アルキルエステルとアクリル酸−2−ヒドロキシ
エチルとの共重合体の水酸基にアクリル酸クロリド又は
アクリル酸−2−ヒドロキシエチルとジイソシアナート
の1:1付加体を付加することによりアクリロイル基を導
入した共重合体や、アクリル酸アルキルエステルとアク
リル酸の共重合体のカルボキシル基にグリシジルメタク
リレートを付加した共重合体や、ポリビニルブチラール
の残存水酸基にアクリル酸クロリド又はアクリル酸−2
−ヒドロキシエチルとジイソシアナートの1:1付加体を
付加したもの等を使用することができる。
なお上記ポリマーはオリゴマー状でもよいが、造膜性
の観点から分子量は1000〜30万(重量平均)であるのが
好ましい。
親水性モノマーは水酸基、カルボキシル基(金属
塩)、アミド基、イミド基、スルホン基、アンモニウム
塩基、リン酸基等の親水性基を含有するモノマーであ
り、例えばアクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリ
ル酸2−ヒドロキシエチル、アクリル酸2−ヒドロキシ
プロピル、メタクリル酸2−ヒドロキシプロピル、アク
リル酸、メタクリル酸、アクリル酸金属塩、メタクリル
酸金属塩、アクリルアミド、メタクリルアミド、ジメチ
ルアミノプロピルアクリルアミド、ジメチルアミノプロ
ピルメタクリルアミド、N−アクリロイルモルフォリ
ン、N−メタクリロイルモルフォリン、N−メチロール
アクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミド、t
−ブチルアクリルアミド、t−ブチルメタクリルアミ
ド、N−メトキシメチルアクリルアミド、N−エトキシ
メチルアクリルアミド、N−n−ブトキシアクリルアミ
ド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジメチルアミ
ノプロピルアクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロ
ピルメタクリルアミド、ポリエチレングリコールモノメ
タクリレート、ポリプロピレングリコールモノメタクリ
レート、グリセロールモノメタクリレート、2−アクリ
ルアミド2−メチルプロパンスルホン酸、メタアクリル
アミドプロピルトリメチルアンモニウムクロライド、メ
タクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロ
ライド、モノ(2−メタクロイロキシエチル)アシッド
ホスフェート等が挙げられる。
架橋性モノマーはアクリルロイル基、メタクリロイル
基、アリル基、エポキシ基等電子線照射によって容易に
ラジカルとなる基を2つ以上有するモノマーであり、骨
格ポリマーと親水性モノマーのいずれとも架橋結合する
ので、膜全体の架橋密度を向上させ、膜強度を高めると
ともに未反応の親水性モノマーが残存しないようにす
る。このような架橋性モノマーとして、エチレングリコ
ールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタク
リレート、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート、
グリシジルメタクリレート、ネオペンチルグリコールジ
メタクリレート、テトラエチレングリコールジメタクリ
レート、2,2−ビス〔4−(アクリロキシジエトキシ)
フェニル〕プロパン、2,2−ビス〔4−(メタクリロキ
シジエトキシ)フェニル〕プロパン、2,2−ビス〔4−
(アクリロキシポリエトキシ)フェニル〕プロパン、2,
2−ビス〔4−(メタクリロキシポリエトキシ)フェニ
ル〕プロパン等の2官能モノマー、トリメチロールプロ
パントリメタクリレート等の3官能モノマー、その他テ
トラメチロールメタンテトラアクリレート、ジペンタエ
リスリトールヘキサアクリレート等の多官能モノマー等
が挙げられる。
本発明の親水性膜形成組成物はまた界面活性剤を含有
することができる。界面活性剤は親水性膜から徐々に表
面に滲出することにより防曇性を付与する作用を有す
る。親水性膜形成組成物との相溶性が良ければ陰イオン
性、非イオン性及び陽イオン性のいずれの界面活性剤も
使用することができる。
陰イオン性界面活性剤としては脂肪酸塩、アルキル硫
酸エステル塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキ
ルナフタレンスルホン酸塩、ジアルキルスルホコハク酸
エステル塩、アルキルリン酸エステル塩、ナフタレンス
ルホン酸−ホルマリン縮合物、ポリオキシエチレンアル
キル硫酸エステル塩等があり、非イオン性界面活性剤と
してはポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキ
シエチレンアルキルフェノールエーテル、ポリオキシエ
チレン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポ
リオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキ
シエチレンアルキルアミン、グリセリン脂肪酸エステ
ル、オキシエチレン−オキシプロピレンブロックポリマ
ー等があり、陽イオン性界面活性剤としてはアルキルア
ミン、4級アンモニウム塩等がある。
本発明の組成物は必要に応じ溶剤を含有してもよい。
溶剤は単に組成物の流動性を調節するだけでなく、塗膜
の表面に親水性モノマーを浮き上がらせる作用も有する
ので、本発明の親水膜を形成するのに好ましい。使用し
得る溶剤としては、メタノール、エタノール、イソプロ
パノール、メチルセルソルブ、エチルセルソルブ等のア
ルコール類、テトラヒドロフラン等のエーテル類、メチ
ルエチルケトン、アセトン、メチルイソブチルケトン等
のケトン類、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類、
トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類等、又はこれ
らの混合溶剤がある。
本発明の親水性膜形成組成物においては、ポリマー10
0重量部当り、親水性モノマーは5〜200重量部である。
5重量部未満だと十分な親水性が付与されず、逆に200
重量部を超えると膜の耐水性が低下する。好ましい親水
性モノマーの含有量は20〜150重量部である。
架橋性モノマーはポリマー100重量部当り1〜300重量
部である。1重量部未満だと未反応の親水性モノマーの
架橋化が不十分であり、逆に300重量部を超えると膜全
体の架橋密度が高くなりすぎる。特にポリマーが官能基
を有しない場合、架橋性モノマーの含有量は5〜300重
量部とするのが好ましく、5〜200重量部とするのがよ
り好ましい。またポリマーが官能基を有する場合、架橋
性モノマーの含有量は1〜200重量部とするのが好まし
く、5〜100重量部とするのがより好ましい。
界面活性剤を添加する場合、ポリマー100重量部当り1
00重量部以下である。100重量部を超えると界面活性剤
の滲出が多過ぎるようになる。好ましい含有量は1〜50
重量部である。
溶剤の添加量は膜の形成方法により異るが、塗布によ
り塗膜を形成する場合、組成物中の固形分が5〜50重量
%、好ましくは5〜30重量%となるようにする。一般的
には溶剤添加量はポリマー100重量部当り6000重量部以
下とする。
上記本発明の組成物を用い、以下の方法により親水性
膜を形成することができる。
まず適当な粘度に調整した組成物を、グラビアリバー
ス法、三本リバース法、グラビアダイレクト法、四本リ
バース法等のロールコート方式により、塗布する。用途
に応じ、塗布をベースフィルム等の支持体上に行うのが
好ましい。ベースフィルムとしては一般に透明なブラス
チックを使用するが、装飾等の目的で着色フィルムや不
透明フィルムを使用することもできる。また塗膜との接
着性を向上させるため、易接着処理をしたフィルムを用
いることもできる。ベースフィルムの材質としてはポリ
エステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリカーボ
ネート、ポリアクリレート、ポリスチレン、ポリアミ
ド、ポリイミド、ポリ塩化ビニル等を使用することがで
きる。
ベースフィルム等の上に形成した組成物の塗膜は溶剤
を蒸発除去するため、ドライヤー等で加熱しながら乾燥
する。加熱温度が高すぎるとモノマー類も蒸発してしま
うので、最高140℃程度とする。
以上のようにして形成した本発明の組成物の塗膜にお
いては、モノマーが表面に浮き上がり、モノマー・リッ
チ相とポリマー・リッチ相とからなる傾向があることが
わかった。これは本発明の重要な特徴である。すなわ
ち、このような「配向」のため親水性基が表面に相対的
に多く存在し、耐水性、機械的強度等を有するポリマー
骨格部分に支持された親水性膜構造が得られる。
次に、この塗膜に電子線の照射を行う。照射方法とし
てはエレクトロンカーテン方式、ビームスキャニング方
式等任意の方法を用いることができる。電子線の照射に
より、ポリマーは官能基の有無にかかわらず架橋可能と
なり、モノマーがグラフト重合又はブロック重合の形式
でポリマーに架橋する。この点が紫外線照射による架橋
と著しい相違点である。
照射する電子線のエネルギーは150〜200keV程度であ
り、照射量は組成物の組成及び所望する架橋密度の程度
等により異なる。ポリマーに官能基がある程、また架橋
性モノマーが多い程照射量は少なくてすみ、また架橋密
度を高くする程照射量を多くする必要がある。特に界面
活性剤を含有する場合、架橋密度が高すぎるとその滲出
が不十分となり、防曇作用が低下するので、照射量の制
御は重要である。以上のことから一般に照射量は0.5〜2
0Mradであり、0.5Mrad未満であると未反応モノマーが残
留することがあり、20Mradを超えると架橋密度が高くな
りすぎる。
特に個々の組成のものについて言えば、(a)無官能
ポリマー+親水性モノマー+架橋性モノマーの場合0.5
〜15Mradが好ましく、(b)官能ポリマー+親水性モノ
マー+架橋性モノマーの場合0.5〜15Mradが好ましく、
(c)無官能ポリマー+親水性モノマー+架橋性モノマ
ー+界面活性剤の場合0.5〜10Mradが好ましく、(d)
官能ポリマー+親水性モノマー+架橋性モノマー+界面
活性剤の場合0.5〜10Mradが好ましい。
このようにして作成した親水性膜は、ポリマー骨格に
親水性モノマーが架橋しているとともに、膜表面に親水
性モノマーの親水基が集中しているという独特の構造を
有する。このため良好な防曇性を有する。その上膜全体
は架橋しているので、十分な硬度及び強度を有する。
このように表面に存在する親水性基のために、特に水
蒸気が短期間当たるような用途において優れた防曇性を
有する。従って、そのような用途に使用するものには界
面活性剤を含有する必要は特にない。
これに対して、長期間水蒸気に曝される用途に使用す
るものについては、界面活性剤を含有する必要がある。
この場合、表面の親水性基が初期防曇性を発揮し、膜中
に存在する界面活性剤は膜表面に付着した水分により表
面に滲出してきて長期防曇性を発揮する。ここで本発明
の親水性膜は架橋しているので、界面活性剤の滲出は徐
々であり、非常に長期間にわたって防曇性を維持するこ
とができる。また電子線の照射条件を変えることにより
架橋密度を調節して、界面活性剤の滲出速度をコントロ
ールすることができる。
なお、組成物に装飾や遮光のために着色剤を添加でき
る。着色剤は、顔料、染料等で、耐候性の良いものが好
ましい。
本発明の親水性膜はベースフィルム上に塗膜として形
成することができるので、ベースフィルムに接着剤を塗
布することにより、鏡や窓等所望の所に貼着することが
できる。また可撓性とすることもできるので、メガネや
ゴーグル等の曲面状のものにも貼着できる。
なお本発明の親水性膜はベースフィルム上の塗膜とし
て形成する場合、0.1〜30μmの厚さを有するようにす
る。0.1μm未満だと膜強度が弱いのみならず防曇性が
長続きせず、また30μmを超える厚さとしても効果の一
層の向上はほとんど期待できない。なお、ベースフィル
ム上の他にガラス板、プラスチック板、金属板等の上に
塗膜として形成しても特性自体は同じである。
[実 施 例] 本発明を以下の実施例によりさらに詳細に説明する。
実施例 1 アクリルポリマー溶液300重量部と、親水性モノマー
として2−ヒドロキシエチルメタクリレート100重量部
と、架橋性モノマーとしてジエチレングリコールジメタ
クリレート10重量部と、界面活性剤としてエマルゲン10
6(花王(株)製)5重量部と、溶剤としてメチルセル
ソルブ300重量部とを均一に混合し、本発明の組成物を
調製した。
なおアクリルポリマー溶液の調製は以下の手順で行っ
た。すなわち、メチルメタクリレート700重量部と、2
−ヒドロキシエチルメタクリレート390重量部と、アゾ
ビスイソブチロニトリル1.5重量部とメチルセルソルブ2
210重量部とを、還流管及び撹拌器を具備し、窒素置換
したセパラブルフラスコに入れ、N2気流中で85℃で5時
間反応させた。その後さらにアゾビスイソブチロニトリ
ルを1.5重量部添加し、3時間反応させた。生成したア
クリルポリマー溶液は33重量%の濃度であり、ゲル透過
クロマトグラフィー(GPC)により測定したところ、重
量平均分子量(Mw)は7.5×104であった。またモノマー
のピークは認められなかった。
上記組成物をロールコーターにより厚さ50μmのポリ
エステルフィルム(ルミラーTタイプ)に5μmの厚み
で均一に塗布し、ドライヤーで乾燥後、エレクトロンカ
ーテン型EB装置(ESI社製)により175keVの電子線を5Mr
ad照射し、塗膜を硬化させた。得られた親水性フィルム
の防曇性は下記テストにより行った。
(1) 水の接触角テスト。
(2) 呼気テスト(呼気により曇りが発生するか否か
を調べる)。
(3) 氷水呼気テスト(氷水入りのビーカーにフィル
ムを貼り、1分後に呼気をかけて曇りが発生するか否か
を調べる)。
(4) 60℃湯気テスト(60℃の湯気にフィルムを当て
て曇りが発生するか否かを調べる)。
上記(2)〜(4)のテストにおいて、 結果を下記の第1表に示す。
実施例 2〜8 第1表に示す各組成の組成物を用いて、実施例1と同
様の方法で親水性フィルムを作成し、同じテストを行っ
た。結果を同じく第1表に示す。
実施例9 官能ポリマーとしてウレタンアクリレート100重量部
と、親水性モノマーとしてN,N−ジメチルアクリルアミ
ド50重量部と、架橋性モノマーとしてテトラエチレング
リコールジアクリレート10重量部と、界面活性剤として
「エキセル300」(花王(株)製)3重量部と、溶剤と
してメチルエチルケトン500重量部とを混合し、本発明
の親水性膜形成用組成物を調製した。
なおウレタンアクリレートの調製は以下の通り行っ
た。すなわち、実施例1と同じ装置を用い、その中にブ
チレンアジペート(「ニッポランN−4570」日本ポリウ
レタン(株)製)650gと、メチルエチルケトン300gと、
イソホロンジイソシアネート444gとを入れ、60℃で撹拌
しながら、ジブチル錫ジラウレート1gをメチルエチルケ
トン10gに溶かしたものを滴下した。5時間窒素気流中
で撹拌しながら2−ヒドロキシエチルアクリレート232g
を滴下し、滴下終了後さらに70℃で3時間撹拌を継続し
た。赤外線吸収スペクトルにより−NCO基のピークが消
失したのを確認して、反応を終了した。
上記組成物を実施例1と同様の方法で塗布、乾燥し、
同じ電子線照射条件で硬化させた。得られた親水性塗膜
の防曇性について、実施例1と同じテストを行った。結
果を第2表に示す。
実施例10〜14 実施例9と同様にして、第2表に示す組成の組成物か
ら親水性塗膜のフィルムを形成し、各親水性フィルムに
ついて同じ防曇性のテストを行った。結果を第2表に示
す。
実施例15 実施例1において調製した組成物において、界面活性
剤の量を0〜30重量部の間で種々に変化させた。得られ
た各組成物について、実施例1と同じテストを行うとと
もに、長期防曇性を評価するために耐水浸漬のテストを
行った。なお耐水浸漬テストは25℃の水にフイルムを24
時間浸漬し、水から取り出した後で60℃湯気テストを行
い、防曇性を維持しているか否か調べることからなり、
60℃の湯気にさらして1分間曇らなければ(防曇性を維
持していれば)○、そうでなければ×とした。結果を第
3表に示す。
実施例16 実施例1におけるのと同じ組成物を用いて、同様の方
法で5μmの厚さに塗布を行い、ドライヤーで乾燥させ
た。得られた塗膜に種々の照射量で175keVの電子線を照
射し、種々の架橋密度の親水性塗膜を得た。得られた親
水性塗膜の防曇性を測定した。結果を電子線照射量とと
もに第4表に示す。
実施例17 実施例2に示す組成の組成物に対して実施例16と同じ
実験を行った。結果を第5表に示す。
比較例1 実施例3において親水性モノマーとしてのグリセロー
ルモノメタクリレートを使用しない以外全く同じように
して、塗膜を形成し、得られた塗膜の防曇性を評価し
た。結果は以下の通りであった。
水の接触角 60゜ 呼気テスト × 氷水呼気テスト × 60℃湯気テスト × 以上の結果から明らかなように、親水性モノマーを添
加せずに作成した塗膜は初期防曇性を有さない。
比較例2 実施例1に示す組成の組成物を塗布後、Fu−sion DR
S−120UV装置(ソマール製)を用いて紫外線の照射を10
秒間行った。しかしながら硬化反応は起きなかった。こ
のことから、本発明の組成物は電子線によりはじめて架
橋(硬化)することがわかる。
[発明の効果] 以上の通り本発明の親水性膜形成組成物は親水性モノ
マーを表面に析出させて硬化する性質を有するため、初
期防曇性を有する親水性膜を提供することができる。ま
た電子線により架橋するものであるので、熱硬化と比較
して架橋密度を自由に調整することができる。そのため
界面活性剤(長期防曇性付与剤)の滲出を制御すること
ができる。また加熱せずに硬化(架橋)できるので、熱
に弱い素材にも防曇性を付与できる。さらに紫外線によ
る架橋のように増感剤を用いないので、耐候性が良好で
あり、長期の使用によっても劣化が少ない。
またこのような組成物から形成される本発明の親水性
膜は表面の親水基により初期防曇性を有し、かつ界面活
性剤を含有する場合には、架橋した構造を通して徐々に
滲出することにより長期にわたり防曇性を維持すること
ができる。また架橋しているので十分な機械的強度及び
硬度を有する。
さらに本発明の製造方法は組成物の塗膜に所望量の電
子線を照射するので、親水性膜の硬化度(架橋密度)を
適当に調節することができ、それによりとくに長期防曇
性をコントロールすることができる。

Claims (72)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電子線照射により親水性膜を形成する組成
    物において、ポリマーと、親水性モノマーと、架橋性モ
    ノマーとを含有することを特徴とする親水性膜形成組成
    物。
  2. 【請求項2】特許請求の範囲第1項に記載の親水性膜形
    成組成物において、前記ポリマー100重量部に対して前
    記親水性モノマーは5〜200重量部であり、前記架橋性
    モノマーは1〜300重量部であることを特徴とする親水
    性膜形成組成物。
  3. 【請求項3】特許請求の範囲第2項に記載の親水性膜形
    成組成物において、前記ポリマーが官能基を有し、かつ
    前記ポリマー100重量部に対して前記親水性モノマーは
    5〜200重量部であり、前記架橋性モノマーは1〜200量
    部であることを特徴とする親水性膜形成組成物。
  4. 【請求項4】特許請求の範囲第2項に記載の親水性膜形
    成組成物において、前記ポリマーが官能基を有さず、か
    つ前記ポリマー100重量部に対して前記親水性モノマー
    は5〜200重量部であり、前記架橋性モノマーは5〜300
    重量部であることを特徴とする親水性膜形成組成物。
  5. 【請求項5】電子線照射により親水性膜を形成する組成
    物において、ポリマーと、親水性モノマーと、架橋性モ
    ノマーと、溶剤を含有することを特徴とする親水性膜形
    成組成物。
  6. 【請求項6】特許請求の範囲第5項に記載の親水性膜形
    成組成物において、前記ポリマー100重量部に対して前
    記親水性モノマーは5〜200重量部であり、前記架橋性
    モノマーは1〜300重量部であることを特徴とする親水
    性膜形成組成物。
  7. 【請求項7】特許請求の範囲第6項に記載の親水性膜形
    成組成物において、前記ポリマーが官能基を有し、かつ
    前記ポリマー100重量部に対して前記親水性モノマーは
    5〜200重量部であり、前記架橋性モノマーは1〜200量
    部であることを特徴とする親水性膜形成組成物。
  8. 【請求項8】特許請求の範囲第6項に記載の親水性膜形
    成組成物において、前記ポリマーが官能基を有さず、か
    つ前記ポリマー100重量部に対して前記親水性モノマー
    は5〜200重量部であり、前記架橋性モノマーは5〜300
    重量部であることを特徴とする親水性膜形成組成物。
  9. 【請求項9】特許請求の範囲第5項乃至第8項のいずれ
    かに記載の親水性膜形成物において、前記溶剤は前記ポ
    リマー100重量部に対して6000重量部以下であることを
    特徴とする親水性膜形成組成物。
  10. 【請求項10】電子線照射により親水性膜を形成する組
    成物において、ポリマーと、親水性モノマーと、架橋性
    モノマーと、界面活性剤とを含有することを特徴とする
    親水性膜形成組成物。
  11. 【請求項11】特許請求の範囲第10項に記載の親水性膜
    形成組成物において、前記ポリマー100重量部に対して
    前記親水性モノマーは5〜200重量部であり、前記架橋
    性モノマーは1〜300重量部であることを特徴とする親
    水性膜形成組成物。
  12. 【請求項12】特許請求の範囲第11項に記載の親水性膜
    形成組成物において、前記ポリマーが官能基を有し、か
    つ前記ポリマー100重量部に対して前記親水性モノマー
    は5〜200重量部であり、前記架橋性モノマーは1〜200
    重量部であることを特徴とする親水性膜形成組成物。
  13. 【請求項13】特許請求の範囲第11項に記載の親水性膜
    形成組成物において、前記ポリマーが官能基を有さず、
    かつ前記ポリマー100重量部に対して前記親水性モノマ
    ーは5〜200重量郡であり、前記架橋性モノマーは5〜3
    00重量部であることを特徴とする親水性膜形成組成物。
  14. 【請求項14】特許請求の範囲第10項乃至第13項のいず
    れかに記載の親水性膜形成組成物において、前記界面活
    性剤は前記ポリマー100重量部に対して100重量部以下で
    あることを特徴とする親水性膜形成組成物。
  15. 【請求項15】特許請求の範囲第14項に記載の親水性膜
    形成組成物において、前記界面活性剤は1〜50重量部で
    あることを特徴とする親水性膜形成組成物。
  16. 【請求項16】電子線照射により親水性膜を形成する組
    成物において、ポリマーと、親水性モノマーと、架橋性
    モノマーと、界面活性剤と、溶剤を含有することを特徴
    とする親水性膜形成組成物。
  17. 【請求項17】特許請求の範囲第16項に記載の親水性膜
    形成組成物において、前記ポリマー100重量部に対して
    前記親水性モノマーは5〜200重量部であり、前記架橋
    性モノマーは1〜300重量部であることを特徴とする親
    水性膜形成組成物。
  18. 【請求項18】特許請求の範囲第17項に記載の親水性膜
    形成組成物において、前記ポリマーが官能基を有し、か
    つ前記ポリマー100重量部に対して前記親水性モノマー
    は5〜200重量部であり、前記架橋性モノマーは1〜200
    重量部であることを特徴とする親水性膜形成組成物。
  19. 【請求項19】特許請求の範囲第17項に記載の親水性膜
    形成組成物において、前記ポリマーが官能基を有さず、
    かつ前記ポリマー100重量部に対して前記親水性モノマ
    ーは5〜200重量郡であり、前記架橋性モノマーは5〜3
    00重量部であることを特徴とする親水性膜形成組成物。
  20. 【請求項20】特許請求の範囲第16項乃至第19項のいず
    れかに記載の親水性膜形成組成物において、前記界面活
    性剤は前記ポリマー100重量部に対して100重量部以下で
    あることを特徴とする親水性膜形成組成物。
  21. 【請求項21】特許請求の範囲第20項に記載の親水性膜
    形成組成物において、前記界面活性剤は1〜50重量部で
    あることを特徴とする親水性膜形成組成物。
  22. 【請求項22】特許請求の範囲第16項乃至第21項のいず
    れかに記載の親水性膜形成組成物において、前記溶剤は
    前記ポリマー100重量部に対して6000重量部以下である
    ことを特徴とする親水性膜形成組成物。
  23. 【請求項23】ポリマーと、親水性モノマーと、架橋性
    モノマーとを含有する混合物の膜状物に電子線を照射し
    てなり、前記ポリマーが前記親水性モノマー及び前記架
    橋性モノマーと架橋していることを特徴とする親水性
    膜。
  24. 【請求項24】特許請求の範囲第23項に記載の親水性膜
    において、前記ポリマー100重量部に対して前記親水性
    モノマーは5〜200重量部であり、前記架橋性モノマー
    は1〜300重量部であることを特徴とする親水性膜。
  25. 【請求項25】特許請求の範囲第24項に記載の親水性膜
    において、前記ポリマーが官能基を有し、かつ前記ポリ
    マー100重量部に対して前記親水性モノマーは5〜200重
    量部であり、前記架橋性モノマーは1〜200重量部であ
    ることを特徴とする親水性膜。
  26. 【請求項26】特許請求の範囲第24項に記載の親水性膜
    において、前記ポリマーが官能基を有さず、かつ前記ポ
    リマー100重量部に対して前記親水性モノマーは5〜200
    重量部であり、前記架橋性モノマーは5〜300重量部で
    あることを特徴とする親水性膜。
  27. 【請求項27】ポリマーと、親水性モノマーと、架橋性
    モノマーと、溶剤を含有する混合物の膜状物に電子線を
    照射してなり、前記ポリマーが前記親水性モノマー及び
    前記架橋性モノマーと架橋していることを特徴とする親
    水性膜。
  28. 【請求項28】特許請求の範囲第27項に記載の親水性膜
    において、前記ポリマー100重量部に対して前記親水性
    モノマーは5〜200重量部であり、前記架橋性モノマー
    は1〜300重量部であることを特徴とする親水性膜。
  29. 【請求項29】特許請求の範囲第28項に記載の親水性膜
    において、前記ポリマーが官能基を有し、かつ前記ポリ
    マー100重量部に対して前記親水性モノマーは5〜200重
    量部であり、前記架橋性モノマーは1〜200重量部であ
    ることを特徴とする親水性膜。
  30. 【請求項30】特許請求の範囲第28項に記載の親水性膜
    において、前記ポリマーが官能基を有さず、かつ前記ポ
    リマー100重量部に対して前記親水性モノマーは5〜200
    重量部であり、前記架橋性モノマーは5〜300重量部で
    あることを特徴とする親水性膜。
  31. 【請求項31】特許請求の範囲第27項乃至第30項のいず
    れかに記載の親水性膜において、前記溶剤は前記ポリマ
    ー100重量部に対して6000重量部以下であることを特徴
    とする親水性膜。
  32. 【請求項32】ポリマーと、親水性モノマーと、架橋性
    モノマーと、界面活性剤とを含有する混合物の膜状物に
    電子線を照射してなり、前記ポリマーが前記親水性モノ
    マー及び前記架橋性モノマーと架橋していることを特徴
    とする親水性膜。
  33. 【請求項33】特許請求の範囲第32項に記載の親水性膜
    において、前記ポリマー100重量部に対して前記親水性
    モノマーは5〜200重量部であり、前記架橋性モノマー
    は1〜300重量部であることを特徴とする親水性膜。
  34. 【請求項34】特許請求の範囲第33項に記載の親水性膜
    において、前記ポリマーが官能基を有し、かつ前記ポリ
    マー100重量部に対して前記親水性モノマーは5〜200重
    量部であり、前記架橋性モノマーは1〜200重量部であ
    ることを特徴とする親水性膜。
  35. 【請求項35】特許請求の範囲第33項に記載の親水性膜
    において、前記ポリマーが官能基を有さず、かつ前記ポ
    リマー100重量部に対して前記親水性モノマーは5〜200
    重量部であり、前記架橋性モノマーは5〜300重量部で
    あることを特徴とする親水性膜。
  36. 【請求項36】特許請求の範囲第32項乃至第35項のいず
    れかに記載の親水性膜において、前記界面活性剤は前記
    ポリマー100重量部に対して100重量部以下であることを
    特徴とする親水性膜。
  37. 【請求項37】特許請求の範囲第36項に記載の親水性膜
    において、前記界面活性剤は1〜50重量部であることを
    特徴とする親水性膜。
  38. 【請求項38】ポリマーと、親水性モノマーと、架橋性
    モノマーと、溶剤と、界面活性剤とを含有する混合物の
    膜状物に電子線を照射してなり、前記ポリマーが前記親
    水性モノマー及び前記架橋性モノマーと架橋しているこ
    とを特徴とする親水性膜。
  39. 【請求項39】特許請求の範囲第38項に記載の親水性膜
    において、前記ポリマー100重量部に対して前記親水性
    モノマーは5〜200重量部であり、前記架橋性モノマー
    は1〜300重量部であることを特徴とする親水性膜。
  40. 【請求項40】特許請求の範囲第39項に記載の親水性膜
    において、前記ポリマーが官能基を有し、かつ前記ポリ
    マー100重量部に対して前記親水性モノマーは5〜200重
    量部であり、前記架橋性モノマーは1〜200重量部であ
    ることを特徴とする親水性膜。
  41. 【請求項41】特許請求の範囲第39項に記載の親水性膜
    において、前記ポリマーが官能基を有さず、かつ前記ポ
    リマー100重量部に対して前記親水性モノマーは5〜200
    重量部であり、前記架橋性モノマーは5〜300重量部で
    あることを特徴とする親水性膜。
  42. 【請求項42】特許請求の範囲第38項乃至第41項のいず
    れかに記載の親水性膜において、前記界面活性剤は前記
    ポリマー100重量部に対して100重量部以下であることを
    特徴とする親水性膜。
  43. 【請求項43】特許請求の範囲第42項に記載の親水性膜
    において、前記界面活性剤は1〜50重量部であることを
    特徴とする親水性膜。
  44. 【請求項44】特許請求の範囲第38項乃至第43項のいず
    れかに記載の親水性膜において、前記溶剤は前記ポリマ
    ー100重量部に対して6000重量部以下であることを特徴
    とする親水性膜。
  45. 【請求項45】ポリマーと、親水性モノマーと、架橋性
    モノマーとを含有する混合物の膜状物に電子線を照射し
    てなり、前記ポリマーが前記親水性モノマー及び前記架
    橋性モノマーと架橋しており、前記膜状物が支持体上に
    塗布された塗膜であることを特徴とする親水性膜。
  46. 【請求項46】特許請求の範囲第45項に記載の親水性膜
    において、前記ポリマー100重量部に対して前記親水性
    モノマーは5〜200重量部であり、前記架橋性モノマー
    は1〜300重量部であることを特徴とする親水性膜。
  47. 【請求項47】特許請求の範囲第46項に記載の親水性膜
    において、前記ポリマーが官能基を有し、かつ前記ポリ
    マー100重量部に対して前記親水性モノマーは5〜200重
    量部であり、前記架橋性モノマーは1〜200重量部であ
    ることを特徴とする親水性膜。
  48. 【請求項48】特許請求の範囲第46項に記載の親水性膜
    において、前記ポリマーが官能基を有さず、かつ前記ポ
    リマー100重量部に対して前記親水性モノマーは5〜200
    重量部であり、前記架橋性モノマーは5〜300重量部で
    あることを特徴とする親水性膜。
  49. 【請求項49】特許請求の範囲第45項乃至第48項のいず
    れかに記載の親水性膜において、前記膜厚が0.1〜30μ
    mであることを特徴とする親水性膜。
  50. 【請求項50】ポリマーと、親水性モノマーと、架橋性
    モノマーと、溶剤を含有する混合物の膜状物に電子線を
    照射してなり、前記ポリマーが前記親水性モノマー及び
    前記架橋性モノマーと架橋しており、前記膜状物が支持
    体上に塗布された塗膜であることを特徴とする親水性
    膜。
  51. 【請求項51】特許請求の範囲第50項に記載の親水性膜
    において、前記ポリマー100重量部に対して前記親水性
    モノマーは5〜200重量部であり、前記架橋性モノマー
    は1〜300重量部であることを特徴とする親水性膜。
  52. 【請求項52】特許請求の範囲第51項に記載の親水性膜
    において、前記ポリマーが官能基を有し、かつ前記ポリ
    マー100重量部に対して前記親水性モノマーは5〜200重
    量部であり、前記架橋性モノマーは1〜200重量部であ
    ることを特徴とする親水性膜。
  53. 【請求項53】特許請求の範囲第51項に記載の親水性膜
    において、前記ポリマーが官能基を有さず、かつ前記ポ
    リマー100重量部に対して前記親水性モノマーは5〜200
    重量部であり、前記架橋性モノマーは5〜300重量部で
    あることを特徴とする親水性膜。
  54. 【請求項54】特許請求の範囲第50項乃至第53項のいず
    れかに記載の親水性膜において、前記溶剤は前記ポリマ
    ー100重量部に対して6000重量部以下であることを特徴
    とする親水性膜。
  55. 【請求項55】特許請求の範囲第50項乃至第54項のいず
    れかに記載の親水性膜において、前記膜厚が0.1〜30μ
    mであることを特徴とする親水性膜。
  56. 【請求項56】ポリマーと、親水性モノマーと、架橋性
    モノマーと、界面活性剤とを含有する混合物の膜状物に
    電子線を照射してなり、前記ポリマーが前記親水性モノ
    マー及び前記架橋性モノマーと架橋しており、前記膜状
    物が支持体上に塗布された塗膜であることを特徴とする
    親水性膜。
  57. 【請求項57】特許請求の範囲第56項に記載の親水性膜
    において、前記ポリマー100重量部に対して前記親水性
    モノマーは5〜200重量部であり、前記架橋性モノマー
    は1〜300重量部であることを特徴とする親水性膜。
  58. 【請求項58】特許請求の範囲第57項に記載の親水性膜
    において、前記ポリマーが官能基を有し、かつ前記ポリ
    マー100重量部に対して前記親水性モノマーは5〜200重
    量部であり、前記架橋性モノマーは1〜200重量部であ
    ることを特徴とする親水性膜。
  59. 【請求項59】特許請求の範囲第57項に記載の親水性膜
    において、前記ポリマーが官能基を有さず、かつ前記ポ
    リマー100重量部に対して前記親水性モノマーは5〜200
    重量部であり、前記架橋性モノマーは5〜300重量部で
    あることを特徴とする親水性膜。
  60. 【請求項60】特許請求の範囲第56項乃至第59項のいず
    れかに記載の親水性膜において、前記界面活性剤は前記
    ポリマー100重量部に対して100重量部以下であることを
    特徴とする親水性膜。
  61. 【請求項61】特許請求の範囲第60項に記載の親水性膜
    において、前記界面活性剤は1〜50重量部であることを
    特徴とする親水性膜。
  62. 【請求項62】特許請求の範囲第56項乃至第61項のいず
    れかに記載の親水性膜において、前記膜厚が0.1〜30μ
    mであることを特徴とする親水性膜。
  63. 【請求項63】ポリマーと、親水性モノマーと、架橋性
    モノマーと、溶剤と、界面活性剤とを含有する混合物の
    膜状物に電子線を照射してなり、前記ポリマーが前記親
    水性モノマー及び前記架橋性モノマーと架橋しており、
    前記膜状物が支持体上に塗布された塗膜であることを特
    徴とする親水性膜。
  64. 【請求項64】特許請求の範囲第63項に記載の親水性膜
    において、前記ポリマー100重量部に対して前記親水性
    モノマーは5〜200重量部であり、前記架橋性モノマー
    は1〜300重量部であることを特徴とする親水性膜。
  65. 【請求項65】特許請求の範囲第64項に記載の親水性膜
    において、前記ポリマーが官能基を有し、かつ前記ポリ
    マー100重量部に対して前記親水性モノマーは5〜200重
    量部であり、前記架橋性モノマーは1〜200重量部であ
    ることを特徴とする親水性膜。
  66. 【請求項66】特許請求の範囲第64項に記載の親水性膜
    において、前記ポリマーが官能基を有さず、かつ前記ポ
    リマー100重量部に対して前記親水性モノマーは5〜200
    重量部であり、前記架橋性モノマーは5〜300重量部で
    あることを特徴とする親水性膜。
  67. 【請求項67】特許請求の範囲第63項乃至第66項のいず
    れかに記載の親水性膜において、前記界面活性剤は前記
    ポリマー100重量部に対して100重量部以下であることを
    特徴とする親水性膜。
  68. 【請求項68】特許請求の範囲第67項に記載の親水性膜
    において、前記界面活性剤は1〜50重量部であることを
    特徴とする親水性膜。
  69. 【請求項69】特許請求の範囲第63項乃至第68項のいず
    れかに記載の親水性膜において、前記溶剤は前記ポリマ
    ー100重量部に対して6000重量部以下であることを特徴
    とする親水性膜。
  70. 【請求項70】特許請求の範囲第63項乃至第69項のいず
    れかに記載の親水性膜において、前記膜厚が0.1〜30μ
    mであることを特徴とする親水性膜。
  71. 【請求項71】ポリマーと親水性モノマーと架橋性モノ
    マーとを混合し、膜状に塗布した上で0.5〜20Mradの電
    子線を照射することを特徴とする親水性膜の製造方法。
  72. 【請求項72】ポリマーと親水性モノマーと架橋性モノ
    マーと界面活性剤とを混合し、膜状に塗布した上で0.5
    〜20Mradの電子線を照射することを特徴とする親水性膜
    の製造方法。
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