JPH03187395A - ヒトインターロイキン―4に対するモノクローナル抗体および該抗体の利用方法 - Google Patents

ヒトインターロイキン―4に対するモノクローナル抗体および該抗体の利用方法

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JPH03187395A
JPH03187395A JP1327725A JP32772589A JPH03187395A JP H03187395 A JPH03187395 A JP H03187395A JP 1327725 A JP1327725 A JP 1327725A JP 32772589 A JP32772589 A JP 32772589A JP H03187395 A JPH03187395 A JP H03187395A
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Daikichi Fukushima
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明はヒトインターロイキン−4(以下、IL−4と
略記する。)を特異的に認識し、かつ親和性の高いモノ
クローナル抗体、および該モノクローナル抗体の利用方
法、特に該抗体を用いた免疫学的定量法に関するもので
ある。
[発明の背景] IL−4はレクチンやフォルボールエステルあるいは抗
原の刺激を受けたTリンパ球が産生ずる、分子量18.
000〜21.000の糖タン白質であり、Bリンパ球
の分化、増殖、Tリンパ球の分化、増殖、肥満細胞の分
化、増殖など生体の免疫反応にとって重要な種々の作用
を有している[Y、  Nortra etal、、 
Nature、 319.640−646 (198B
)、P、 Lee etal、、 Proc、 Na1
1. Acad、 Sc1. USA、 83.206
1−2065 (1986) 、E、 5everin
son et al、、 Eur、 J。
1■uno1.、17.67−72 (1987)およ
びT、R,Mosmannat al、、Proc、N
a11.Acad、Sci、USA、83.5654−
5658 (198B)参照のこと]。1986年、ヒ
トIL−4のcDNAがクローン化され、そのアミノ酸
配列も以下のように明らかにされた[T、 Yokot
a etal、、 Proc、 Natl、 Acad
、 Sc1. USA、 83.5894−5898 
(198B)参照のこと]。
Me t G I yLeuTh rse rG I 
nLeu[、euP roProLeuPhePheL
euLeuA l aCys^1aGlyAsnPhe
ValH1sGIylllsLysCysAsp11e
ThrLeuGInGlullef IeLysThr
LeuAsnSerLeuThrGIuGInLysT
hrLeuCysThrGluLeuThrValTh
rAspl IePhe^IaAlaSerLysAs
nThrThrGluLysGIuThrPheCys
ArgAlaAlaThrVaILeuArgGInP
heTyrSerllfslllsGIuLysAsp
ThrArgCysLeuGIyAIaThr^IaG
lnGInPhelllsA rgHj 5LysG 
I nLeu I l eA rgPheLeuLys
A rgLeuAspArgAsnLeuTrpGly
LeuAlaGlyLeuAsnSerCysProV
alLysGIuAIaAsnGInSerThrLe
uGIuAsnPheLeuGIuArgLeuLys
Thrl IeMetArgGluLysTyrSer
LysCysSerSer最近になって、I L−4が
B細胞でのIgEの産生誘導作用や肥満細胞の増殖促進
作用を有していることが明らかにされrJ、 Exp−
Med、、 169(4)、 1295 (1989)
参照のこと1、IL−4がアレルギー反応に関与してい
るのではないかと考えられている。
ヒトIL−4の詳細な生理学的作用の探究は、まだその
緒についたばかりで、今後の研究の成果に大きな期待が
かかるところであるが、その推進にはヒトIL−4の微
量定量法を早急に確立する必要がある。
従来、IL−4の定量はその生物学的作用を利用して行
なわれてきた。すなわち、I L−4によるT細胞の活
性化がどの程度なされたかによって、生成したIL−4
の量を推定していた。この方法はいわゆるバイオアッセ
イである。しかしながら、バイオアッセイでは、IL−
4以外の生体内因子によってもT細胞が活性化されるの
で検出精度が劣るうえ、検出限界も約250 pg/ 
mlと悪く、その利用は大きく制限される状態であった
[従来の技術] 当業者であれば、バイオアッセイより検出精度が高く、
検出限界もすぐれている方法として免疫学的定量法が考
えられる。免疫学的定量法の系を確立するためにはヒト
IL−4を特異的に認識し、かつ親和性の高いモノクロ
ーナル抗体を得る必要がある。
これまでにヒトIL−4に対するモノクローナル抗体お
よび/または該抗体を用いた免疫学的定量法に関して以
下に示す3つの報告がある。
(1)欧州特許公開第314402号には、ヒトIL=
4に対するラットのモノクローナル抗体および該抗体を
用いたサンドイツチ法による免疫学的定量法が開示され
ている。より詳細には、常法によリリコンビナントのヒ
トIL−4の腹腔的投与によってラットを感作した後、
肺臓を摘出し、集めた肺臓細胞をマウスのミエローマ細
胞と細胞融合し、得られたハイブリドーマ群を常法によ
ってスクリーニングして、ヒトI L−4と特異的に結
合する抗体を産生ずる細胞I Cill B 4.6と
MP4.25D 2.11を得ている。I C1,1l
B4.8より産生されたモノクローナル抗体はそのクラ
スがラットIgG2.にアイソタイプであり、またM 
P 4.25D2.11より産生されたモノクローナル
抗体はそのクラスがラットIgG1であることが記載さ
れている。さらに該モノクローナル抗体を用いたヒト■
L−4の免疫学的定量法を確立している。該方法ではヒ
ト血清中50pg/mlのIL−4まで検出可能である
ことが記載されている。
(2)一方、ヒトIL−4のサンドイツチ法による測定
用試薬キットがすでにジエンザイム社(Genzywe
 Corp、社)より市販されている。該キットで用い
られているモノクローナル抗体の取得方法および抗体と
しての性質は、その仕様書の中では明らかにされていな
いが、本発明者らの確認実験によれば感作動物としては
マウスを用いているものと推定される。抗体のクラスは
確定することはできなかったが、該抗体は原液(濃度は
不明)の6倍希釈の濃度でヒトIL−4の活性を完全に
阻害するものであることが確認された(第2図(b)参
照)。また、本キットの検出限界は90DgヒトIL−
4/mlであることが仕様書の中で明らかにされている
(3)さらに、Biochem、 J、、 262.8
97 (1989)には、ヒトIL−4に対するマウス
のモノクローナル抗体、4B2−F9と4B2−HI3
が開示されている。4B2−F9はそのクラスがIgG
tアイソタイプであり、6.25μg/ml濃度でヒト
IL−4の活性をほぼ100%阻害するものであり、一
方4B2−H12は1gG2アイソ(25 タイプであり、また  ■−組み換えヒトIL4を用い
るヒトIL−4レセプターパインディングアッセイで、
腹水の7倍希釈の濃度まで無影響であることが記載され
ている。
[従来技術の問題点] これまでに知られているヒトIL−4の免疫学−1,1 的定量法における検出限界は10   g/mlのオー
ダーであるが、生体でのヒトIL−4の分泌が超微量で
あることを考慮すると、まだまだ満足できる値ではない
[問題点を解決するための手段] 本発明者らは、精度および検出限界のよりすぐれた免疫
学的定量法を確立すべく鋭意研究を重ねた結果、ヒトI
L−4を特異的に認識し、かつ親和性の高いモノクロー
ナル抗体を得、目的が達成されることを見い出して本発
明を完成した。
本発明のモノクローナル抗体が前記[従来の技術]で示
した3つのモノクローナル抗体と全く異った新規な抗体
であることはその性質より明らかである。すなわち、本
発明のモノクローナル抗体はヒトI L−4をマウスに
感作することによって得られたマウスの抗体であり、そ
のクラスはI g G1 、  にアイソタイプである
ことが確認されている。一方、[従来の技術]中、(1
)で示した抗体はラットより得られた抗体であるので、
両者は根本的に異なる。一方、(2)で示した抗体の感
作動物種はその仕様書では明らかにされていないが、本
発明者らの確認実験ではマウスであると推定される。し
かしながら、両抗体のヒトIL4に対する阻害パターン
が異なる。すなわち、本発明のモノクローナル抗体、3
80−1のヒトIL−4に対する阻害は100μg /
 mlに濃度を」二げても70数%程度で、100%活
性を阻害することはない。これに対し、(2)で示した
モノクローナル抗体は原液(濃度は不明)の6倍希釈の
濃度で100%の阻害が認められる。この事実は、両モ
ノクローナル抗体では、ヒトIL−4に対する認識部位
が異なっていること、すなわち抗体の超可変領域が異な
っていることを意味する。
従って、本発明のモノクローナル抗体、380−1は(
2)で示したモノクローナル抗体とは構造が全く異なっ
たものであると結論づけられる。
一方、本発明に含まれるもうひとつのモノクローナル抗
体、すなわち144−6はI gGl、  にアイソタ
イプ型の抗体であって、ヒトIL−4の活性を100μ
z / mlでも20数%しか阻害しないので、[従来
の技術]中の(2)の抗体とは構造が異なっていると言
える。
また、(3)で示した抗体もマウス抗体であるがやはり
クラスと阻害パターンの点で本発明のモノクローナル抗
体とは異なる。すなわち、一方の抗体、4B2−F9は
6.25 μg; / mlでヒトIL−4の活性をほ
ぼ100%阻害するのに対し、本発明の抗体、380−
1は100μg/mlの濃度で70数%の阻害しか示さ
ない。他方4B2−HI3は1gG2アイソタイプであ
るのに対し、本発明の抗体144−6はIgGt、  
にアイソタイプである。また4B2−HI3は125I
−組み換えヒトI L−4を用いるヒトI L−4リセ
プターバインデイングアツセイにおいて、腹水の7倍希
釈の濃度(概ね1000μz / mlの濃度と推定さ
れる)まで影響を与えない旨の記載があるが、本発明の
抗体144−6は100μz/mIで82%の結合阻害
活性を有している。
さらに、[従来の技術]中の(1)および(2)の定量
法の検出限界は、I C1”’ g/mlであるのに対
し、本発明のそれはC9pg/mlすなわち10−12
gオーダーまで測定可能となった。本発明のモノクロー
ナル抗体を用いることによって、検出限界が1オーダー
向上するということは全く予期できないことであった。
[発明の開示] 従って、本発明はヒトIL−4を特異的に認識し、かつ
親和性の高いマウスモノクローナル抗体、380−1お
よび144−6、さらに該モノクローナル抗体の利用方
法に関する。
本発明の抗体のうち、380−1は、100μg / 
mlの濃度でヒトIL−4の生物学的活性の72.5%
を阻害するが、さらに抗体の濃度を上げても100%阻
害には至らない抗体であり、他方、144−6は100
μg/mlの濃度でも20%を阻害するに過ぎない抗体
である。
25 また、   ■−ヒト組み換えIL−4を用いるIL−
4レセプターパインデイングアツセイにおいて、380
−1は100μg/mlで94.5%の結合阻害活性を
有しており、144−6は100μg / mlで82
%の結合阻害活性を有する。
従って、これら2種類の抗体はヒトIL−4の異なるエ
ピトープを認識するものと考えられる。
また両抗体のIgGサブクラスはともにマウスIgG1
.  にであることが確認されている。
本発明のモノクローナル抗体は、 (1)ヒトI L−4を免疫抗原としてマウスを感作し
、 (2)感作マウスの牌細胞とマウスミエローマ細胞を細
胞融合し、 (3)得られたハイブリドーマよりIL−4に対するモ
ノクローナル抗体を産生ずる細胞をスクリーニングし、 (4)目的とする抗体産生ハイブリドーマをクロニング
し、 (5)クローン化された抗体産生ノ1イブリドーマを増
殖させ、 (6)産生きれた抗体を分離精製する ことによって調製することができる。
より具体的に各ステップを説明すると以下のようになる
(1)の免疫感作の工程は、初回免疫感作時にはヒトI
L−4(天然のものでも遺伝子操作によって作製された
ものでもよい)を生理的食塩含有リン酸緩衝液(以下、
PBSと略記する)中に溶解し、フロイントの完全アジ
ユバント(FCA)と1:1の割合で乳化させたものを
マウスに腹腔内投与し、2週間後、同様にヒトIL−4
を含むPBSをフロイントの不完全アジユバント(F 
I CA)と1=1の割合で乳化させたものを腹腔内投
与し、さらに2週間後、ヒトIL−4を含むPBSを腹
腔内投与することによって行なわれる。用いられるマウ
スの種類は特に限定されないが、好ましくはB A L
 B / cである。感作の回数および抗原の投与量は
特に限定されないが、1回につき50〜100μgのヒ
トIL−4を3回投与すれば十分である。
(2)の細胞融合は、まず(1)で免疫感作したマウス
の肺臓を摘出し、常法に従って、牌細胞の懸濁波を調製
し、次に得られた牌細胞とマウスミエローマ細胞との混
合物に37℃でポリエチレングリコール(好ましくは、
P E G 1500)を加えることによって行われる
。マウスミエローマ細胞にはP3X63Ag8、P3/
NSI/1−Ag4−1、SP−210−Ag−14な
ど数種類が知られており、いずれも容易に入手可能であ
る。ミエローマ細胞はHAT培地(ヒボキサンチン、ア
ミノプテリンおよびチミジンを含む培地)では生存でき
ないHGPRT (ヒボキサンチン・グアニン・ホスホ
リボシル・トランスフェラーゼ)欠損細胞株が有用であ
り、さらにミエローマ細胞自身が抗体を分泌しない細胞
株であることが望ましい。好適にはSP−210−Ag
−14が用いられる。
次に、得られた融合細胞の混合物を、低細胞密度で96
マイクロウエルプレートに分注し、I(AT培地中で培
養する。1〜2週間の培養で未融合のミエローマ細胞、
ミエローマ細胞同志のハイブリドーマ、さらに未融合の
牌細胞、肺細胞同志のハイブリドーマは生存条件が満足
されないため死滅し、牌細胞とミエローマ細胞とのハイ
ブリドーマのみが増殖してくる。
(3)のスクリーニングは、ハイブリドーマ培養上清中
の抗ヒトIL−4活性を測定することにより行なわれる
。すなわち、黄色ブドウ状球菌の死菌にマウスIgGに
対するウサギポリクローナル抗体(I gG画分)を結
合させたものに、ハイブリドーマ培養上清、さらにヒト
I L−4を加えて、その上清中のIL−4活性をバイ
オアッセイで測定し、活性が減弱またはゼロとなった検
体は目的とするモノクローナル抗体を産生じていると判
定できる。
(4)の工程は、抗体産生ハイブリドーマを軟寒天培養
法[Monoclonal Antibodies、 
372ページ(1980)参照のこと]に従ってクロー
ニングすることによって行われる。この際、限界希釈法
を用いることも可能である。
(5)の工程は、クローン化されたパイブリドーマを通
常の培地で培養し、その培養上清から分離精製すること
によって得られるが、より大量の抗体を効率よく得るに
はハイブリドーマをマウス腹腔内に投与し増殖させ、そ
の腹水中より分離精製する方法が用いられる。
(6)の工程は、通常の方法、例えば塩析、イオン交換
クロマトグラフィー、ゲル濾過、疎水性クロマトグラフ
ィー、アフィニティークロマトグラフィー等により精製
できるが、より効果的にはアフィゲルプロティンA (
Aff’1gel Protein A )MAPSI
Iカラム(B lo−RAD社製)を用いたアフィニテ
ィークロマトグラフィーが用いられる。
本発明のモノクローナル抗体はヒトI L−4を特異的
に認識し、かつ親和性の高いものであるので、ヒトI 
L−4の精製、例えばアフィニティークロマトグラフィ
ー等に利用することができる。
また、本発明抗体のうち、ヒトIL−4の活性を阻害す
る抗体、すなわち380−1は、それ自身あるいはそれ
とヒトIgGとのキメラ抗体の形でIL−4の異常産生
を伴うと考えられる種々の疾患、例えばI型アレルギー
が原因とされる諸疾患、例えばアナフィラキシ−性ショ
ック5、じん麻疹、喘息、鼻炎、腸管アレルギー等、ま
た慢性関節リウマチ、全身性エリトマト−デス、特発性
血小板減少性紫斑病、自己免疫性溶血性貧血、重症筋無
力症等に代表される自己免疫疾患の治療および/または
予防に用いることができる。
しかし、本発明のモノクローナル抗体の最大かつ重要な
利用方法は、精度および検出限界にすぐれた、ヒトIL
−4の免疫学的定量法への適用である。
免疫学的定量法には一点結合測定法と二点結合測定法(
いわゆるサンドイツチ法)がよく知られているが、精度
および検出限界の点で二点結合測定法がすぐれている。
二点結合測定法は、第1図に概略図を示すように、 (1)固相化したヒトIL−4に対するモノクローナル
抗体(第1抗体)に、ヒトIL−4を含有するサンプル
を添加して、該モノクローナル抗体とヒトIL−4を結
合させ、 (2)(1)で得られた結合物にヒトIL−4に対する
ポリクローナル抗体(第2抗体)を結合させ、 (3)(2)で得られた結合物に、第2抗体を認識し、
かつ標識物で標識された抗体(第3抗体)を結合させ、 (4)該標識物の活性を測定する ことによって、サンプル中のヒトIL−4を測定する方
法である。
第1抗体としては、本発明のモノクローナル抗体、38
0−1または144−6が用いられるが、より好ましく
は380−1である。免疫学的定量法に用いられる固相
および固定化方法はよく知られている(千畑一部編、固
定化酵素(1975年、講談社発行)参照のこと)。例
えば、固相としてはポリスチレンプレート、ポリスチレ
ンビーズ、ナイロンビーズ、ガラスピーズ、プロティン
Gアガロースビーズ、ポリスチレンチューブなどが挙げ
られるが、より好ましくは市販の96ウエルボリスチレ
ンプレートである。固定化は物理的吸着や共有結合によ
る不溶化法が用いられる。第1抗体とサンプル中のヒト
IL−4との反応は24℃で1晩放置することで行なわ
れる。
第2抗体はヒトIL−4に対するポリクローナル抗体で
あれば感作する動物種に制限はない。該ポリクローナル
抗体の作製は公知の方法により行なわれる。例えば、ヒ
トIL−4(天然のものでも遺伝子操作によって作製さ
れたものでもよい)と適当なアジユバントとの混合物を
感作動物(例えば、ラット、マウス、モルモット、ウサ
ギ、ネコ、イヌ、ヒツジ、ヤギ等、好ましくはウサギ)
に適当な投与間隔で数回静脈内、皮下または腹腔内投与
して感作する。感作後血清を採取して、アフィニティー
クロマトグラフィー等により分離精製して、所望の抗体
画分を得ることにより目的とするヒトI L−4に対す
るポリクローナル抗体が作製される。第1抗体IL−4
結合物と第2抗体との反応は24℃で数時間、好ましく
は2時間放置することで行なわれる。
第3抗体は第2抗体を認識する抗体であれば特に制限は
ない。標識物としては一般に酵素が用いられるがラジオ
アイソトープ、蛍光物質も使用できる。ここで用いられ
る酵素としては一般的に酵素免疫測定に用いられる酵素
であれば何でもよく、例えば、ペルオキシダーゼ、β−
D−ガラクトシダーゼ、アルカリフォスファターゼ、グ
ルコース−6−リン酸脱水素酵素、アルコール脱水素酵
素等が挙げられ、好ましくは西洋ワサビペルオキシダー
ゼである。ペルオキシダーゼで標識されたウサギIgG
に対するヤギポリクローナル抗体や同様に標識されたヒ
ツジポリクローナル抗体は市販されている。市販されて
いないものでも公知の方法により容易に作製することが
できる。第1抗体−I L−4−第2抗体の結合物と第
3抗体との反応は24℃で数時間、好ましくは2時間放
置することにより行なわれる。
(4)の標識物の活性の測定も公知の方法により行なわ
れる。例えば、第3抗体をペルオキシダーゼで標識した
場合には基質としてオルトフェニレンジアミンを用いて
過酸化水素を反応させ、反応生成物のO,0,490を
測定することによって行なわれる。この場合、基質とし
て3−(4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸や3.
3’  5.5’−テトラメチルベンチジンを使用する
こともできる。これ以外の場合でも適当な基質を用いて
行なわれる。
二点結合測定法のより簡便な方法として、第2抗体を標
識物で標識し、第3抗体との反応を省略する方法が知ら
れている。この場合、ヒトIL−4に対するポリクロー
ナル抗体自身を標識することもできるが、該抗体をパパ
インで分解したFabフラグメント、あるいはペプシン
で分解したF(ab)2フラグメント、あるいは該フラ
グメントをさらに還元的に開裂させたFab  フラグ
メントを標識して第2抗体として用いることもできる。
さらに、前記した二点結合測定法の応用として、第1抗
体としてヒトIL−4に対するポリクローナル抗体を用
い、第2抗体としてヒトIL−4に対するモノクローナ
ル抗体を用いて、標識された第3抗体(例えば標識され
た、マウスIgGに対するポリクローナル抗体)で検量
する方法やあるいは該方法において、第2抗体自身、ま
たはそのFabフラグメント、F (a b  ) 2
フラグメント、Fab−フラグメントを標識して、第3
抗体との反応を省略する方法も行なうことができる。
本発明のモノクローナル抗体は一点結合測定法によるヒ
トIL−4の定量方法にも用いることができる。
一点結合測定法は、 (1)ヒトIL−4を含有するサンプルを固相に固定化
し、 (2)ヒトI L−4に対するモノクローナル抗体(第
1抗体)を添加して、ヒトIL−4と結合させ、 (3)(2)で得られた結合物に、第1抗体を認識し、
かつ標識物で標識されたポリクローナル抗体を結合させ
、 (4)該標識物の活性を測定する ことによって行なわれる。固相、固定化方法、標識物、
反応条件等は二点結合測定法に準じて任意に選択できる
[発明の効果] 本発明のヒトIL−4に対するモノクローナル抗体、3
80−1または144−6を用いることによって、測定
感度が極めて高く(測定限界は3−9 pg/ml) 
、特異性にすぐれた、再現性の高い、ヒトIL−4の免
疫学的定量法が確立された。
[実施例] 以下に実施例をあげて本発明をより具体的に説明するが
、これらは本発明の範囲を制限するものではない。
実施例1 ヒトIL−4に対するモノクローナル抗体、380−1
および144−6の作製 (1)マウスの感作 組み換えヒトIL−4(特願昭63−188871号明
細書に記載された方法により作成した)50μgを含有
するP B S (0,5ml)とF CA (0,5
ml)からなるエマルジョンをB A L B / c
雌性マウス2匹のそれぞれに腹腔的投与した。2週間後
、前回と同様に調製した、PBSに溶解した組み換えし
トIL−4とFICA(1:1)からなるエマルジョン
を腹腔的投与して追加免疫を行なった。
さらに2週間後、PBS(1ml)に溶解した組み換え
ヒトIL−4(80μg)を腹腔的投与した。
(2)細胞融合 最終免疫から3日後に、感作マウスから肺臓を摘出し牌
細胞を調製した。得られた牌細胞とマウス骨髄腫細胞[
SP−210−Ag14、Nature、 276、2
69 (1978)記載の方法により調製した]を10
:1の割合で混合し、ポリエチレングリコール[P E
 G1500 (登録商標)、MAバイオプロダクト社
製]を50%の濃度で加えて、codtngの方法[J
、 Igmunol、 Methods、 39.28
5(1980)参照のこと]に準じて細胞融合を行なっ
た。
融合操作後の細胞混合物を、10%ウシ胎児血清(FB
S) 、10%ウマ血清(H8)、10%NCTC10
9培地(登録商標、MAバイオプロダクト社製)、ヒボ
キサンチン(13,6μg / ml )、チミジン(
3,9μg/ml)およびグリシン(2,0μg / 
ml )を含有するダルベツコ変法イーグル培地(以下
、DMEと略記する)  (4,5g/lグルコース含
有タイプ、ギブコ社製)を浮遊させ、96ウエルプレー
トに分注して37℃、7%CO2含有大気下で培養した
。培養後2.4および7日目に、培地の半量をHAT培
地(アミノプテリン0.18μg / mlを含有する
上記イーグル培地)に変換し培養を続けた。培養100
日目ろより、いくつかのウェルではブドウの房状のコロ
ニーが形成され、最終的に1006ウエルにおいてノ\
イブリドーマの増殖が認められた。
(3)モノクローナル抗体産生株のスクリーニング スクリーニングは金子らの方法[J、BIol。
Chew、、 262.6741 (1987)記載]
に準じて行なった。すなわち、20mM  )リス−塩
酸緩衝液(1)118.0)(100μg)に懸濁させ
た黄色ブドウ状球菌(5μg)にマウスIgGに対する
ウサギポリクローナル抗体(IgG画分)(60μg)
を加えて、ブドウ状球菌と該抗体を結合させ、未結合の
抗体はPBSによる洗浄および遠心分離(1500X 
g、 10分間)を繰り返して除いた。
得られた結合物にハイブリドーマ培養上清(100μI
l)を加えて、PBSによる洗浄および遠心分離をした
後、得られたペレットを組み換えヒトI L−4(2μ
g/ml)を溶解した10%FBS含有RPM I −
1840にラスイ社製)(100μρ)に懸濁させ、室
温でインキュベーションした。1時間後遠心分離して、
得られた上清中のIL−4活性を測定し、該活性が減少
または消失している場合をヒトIL−4に対する抗体を
産生しているウェルであると判定した。
ヒトI L−4活性はヒトリンパ球増殖刺激活性を指標
にして測定した。すなわち、ヒト末梢血より調製したリ
ンパ球をフィトヘマグルチニン(PHA)(10,cz
g/ml)を含む培養液[10%ウシ胎児血清、5X1
0−5M  2−メルカプトエタノールを含むRPM 
l−16401に懸濁し、37℃、5%CO2存在下で
4〜6日間培養した。
培養液を用いて充分洗浄(3回以上)したリンパ球を2
00μgの培養液中に5X10’個含まれるように再懸
濁し、被検サンプルを加えて、更に3日間培養を続けた
。最後の12時間をトリチウムチミジン(0,25μC
i/カルチヤー)でパルスした後、その高分子画分への
取込量を液体シンチレーションカウンターを用いて測定
した。
(4)抗体産生ハイブリドーマ細胞の培養ヒトIL−4
に対する抗体を産生じていると判定された細胞(2ウエ
ル)をKennettの方法[Monoclonal 
Antibodies、  372ページ(1980)
参照のこと]に従って軟寒天培養法でクローニングした
クローン化した株細胞107個をあらかじめブリスタン
処理しておいたB A L B / c雌性マウスの腹
腔内に移植した。約2週間後、腹水が大量に蓄積された
時点で腹水を採取した。得られた採水を50%飽和硫安
で分画した後、アフィゲルプロティンA  MAPSn
カラム(B lo−RAD社製)を用いたアフィニティ
ーカラムクロマトグラフィーで精製してIgG画分を得
た。なお、本発明のモノクローナル抗体、380−1お
よび144−6を産生ずるハイブリドーマ、3801株
および144−6株は、微生物工業技術研究所に、それ
ぞれ、寄託番号微工研条寄第2486号(FERM  
BP−2486)および同第2485号(FERM  
BP−2485)で1989年6月21日に寄託されて
いる。
実施例2 本発明のモノクローナル抗体の諸性質 (1)イムノグロブリンサブクラス 実施例1で作製したモノクローナル抗体、380−1お
よび144−6について、マウスMono  A b 
−I D  E I Aキット(Zymed社製)を用
いてサブクラスをスクリーニングした。その結果、両抗
体はともにマウスI gGl、  にであった。
(2) 生物学的性質 ヒト末梢リンパ球のPHAにより幼若化した細胞(P 
B L)に対するIL−4の活性化作用に及ぼす両抗体
の効果について検討した。すなわち、組換えヒトI L
−4(2J n g/ml)と種々の濃度のモノクロー
ナル抗体を混和し、PBL5X10’個10.2ml/
ウェルとともに37℃、5%CO2含有大気下で72時
間培養した。培養後MTT法[Medlcal Ims
unology、 12.411(198B)参照のこ
と]でPBLの生物学的活性を測定した。結果を第2図
(a)に示す。図かられかるように、モノクローナル抗
体、380−1は0、lμg/mlからヒトIL−4の
活性を阻害する作用を示し、100μg/mlでは72
.5%の阻害作用を示したが完全阻害には至らなかった
。一方、モノクローナル抗体、144−6は100μg
 / mlでも20%程度の阻害を示すにとどまった。
このことから、380−1と144−6はヒ) I L
−4の立体構造の異なる部分を認識しているものと考え
られる。さらに380−1は、ヒトIL−4がリセブタ
ーと結合してシグナル伝達する部分を必ずしも完全に認
識しているのではなく、ヒトIL−4と結合することに
よって、ヒトIL−4の立体構造の変化を引き起こすか
、あるいはりセブターとの結合を障害することによって
阻害効果がでている可能性が示唆される。
(3)ウェスタンブロッティング 組換えヒトIL−4産生CHO細胞の培養上清(特願昭
83−186871号明細書参照のこと)の5DS−P
AGEとの対比から、モノクローナル抗体、380−1
および144−6を用いたウェスタンブロッティング[
Proc、 Na11. Acad、 Scl。
U、S、A、、 76、4350 (1979)記載の
方法に従って行なった。]において、分子量14〜19
Kdのところに数本のバンドが検出された。これらは精
製ヒトIL−4を用いて同様にして行なったウェスタン
ブロッティングによって検出されるバンドと位置的に一
致していた。また本方法において、380−1では0−
2 n g sまた144−6では5ngの組換えヒト
IL−4の存在が確認できた。
(4)ヒトIL−4リセプターバインディングアッセイ ヒト組み換えIL−4をIodogen試薬(Pler
ce社製造)を用いて、Frakerらの方法[Blo
ches。
Blophys、 Res、 Co+u+、、 80.
849 (1978)に記載されている]によりヨウ素
(1251)化し、比放射能4 X 1015cps/
*agolの標識化合物を得た。
PHA刺激ヒト末梢リンパ球106個と各濃度の抗体、
あるいは3μMの非標識IL−4存在下、150μMの
125I−ヒト組み換えI L−4を添加して終審量2
00μgとし、10%FBS、20mM  HE P 
E Sおよび0.2%アジ化ナトリウムを含有するRP
MI−1640培地(pit 7.2)を用いて4℃で
2時間インキュベーションした。
結合および非結合の125I −I L−4はオイルク
ツション法[Nature、 320.75 (198
6)に記載されている]によって分離し、γ−カウンタ
ー(島津製作所製)で放射活性を測定した。大過剰のI
 L−4存在下での放射活性の値を非特異的結合値とし
て各測定値から差し引き、特異的結合値を算出した。結
果を第3図に示す。図かられかるように、本発明のモノ
クローナル抗体、380−1および144−6は0.3
μg / mlから容量依存的にIL−4のレセプター
との結合を阻害し、100μg/mlで380−1は9
4.5%、1446は82%の阻害活性を示した。なお
、本実験では、IL−4と無関係な抗体(抗ウシインシ
ュリンモノクローナル抗体)をコントロールとして用い
たが、100μg / mlでも無影響であった。
実施例3 本発明のモノクローナル抗体、380−1を用いた免疫
学的定量法 (1)ヒトIL−4に対するウサギポリクローナル抗体
の調製 組み換えヒトIL−4(特願昭63−186871号明
細書に記載された方法により作製した)  (2a+g
)を含有するPBS(1ml)とFCA(1ml)から
なるエマルジョンを雄性ニューシーラントホワイトラビ
ットの背部皮下に数ケ所に分けて投与した。
初回感作から10.24および38日後に、前回と同様
に調製した、組み換えIL−4を含有するPBSとFI
CA(1:1)からなるエマルジョンを皮下投与して追
加免疫を行なった。さらに初回感作から58日目に、P
BS(3ml)に溶解した組み換えヒトIL−4(3■
)で最終感作した。
それから7日後に頚動脈より全血液を採取し、室温で3
時間放置後、遠心分離しく1500X g、10分間)
血清を得た。得られた血清をプロティンAセファロース
(Proteln A 5epharose ) CL
 −4Bカラム(ファルマシア社製造)を用いたアフィ
ニティークロマトグラフィーで精製しIgG画分を得た
。この両分をPBSに対して透析して、ヒトIL−4に
対するウサギポリクローナル抗体を得た。
(2)ヒトIL−4の免疫学的定量用試薬の調製 (a)第1抗体溶液 本発明のモノクローナル抗体(380−1、実施例1で
調製した。)を0.(M  炭酸水素ナトリウム溶液で
30%g / mlとなるように調製したもの。
(b)第2抗体溶液 ヒトIL−4に対するウサギポリクローナル抗体(実施
例3−(1)で調製した。)を2%FBSを含有するP
BSで2.5μg/mlとなるように調製したもの。
(c)第3抗体溶液 西洋ワサビペルオキシダーゼで標識されたウサギIgG
に対するヤギポリクローナル抗体(ZYMED社製)を
1%ヤギ正常血清(Vector社製)含有PBSで2
000倍希釈したもの。
(d)標準溶液 組み換えヒトIL−4を10%FBS含有RP M I
 −1840テ1000.500.25o1125.6
2.5.31.3、■5.6.7.8.3.9μg/m
lとなるように調製したもの。
(e)洗浄液 0.05%Tveen  20含有PBS0(f)ブロ
ッキング液 ブロッキング試薬(ベーリンガー山之内社製)を水10
0m1に溶解したもの。(使用時に水で10倍希釈して
用いる。) (g)基質溶液 (1)0.03%過酸化水素溶液。
(11)10■オルトフエニレンジアミン塩酸塩の錠剤
(以下、OPDと略記する、 Sigma社製)を0.1Mクエン酸・リン酸緩衝液(
pH5,0)で2■/mlとなるように調製したもの。
(1)と(11)を使用する直前に等量混合する。
(h)反応停止波 IN硫酸溶液。
(3)(2)で調製した試薬を用いたヒトIL4の測定 96ウエルのイムノプレート(Nunc社製)に第1抗
体溶液を各ウェル100μ皮ずつ加え、シールで密封し
た後、24℃で1晩放置した。(以後、放置の際はプレ
ートをシールで密封した。) 2)プレート中の第1抗体溶液を回収した後、洗浄液(
300μρ/ウエル)で3回洗浄した。(以後、洗浄は
各ウェル300μρで3回行った。) ブロッキンダ液を各ウェル300μρずつ加え、4〜5
時間放置した。
4〉 ブロワキンダ液を除去した後、洗浄した。
5)標準溶液を各ウェル100μρずつ加え、室温で1
晩放置した。
6)標準溶液を除去した後洗浄した。
1) 3) 7〉 第2抗体溶液を各ウェル100μgずつ加え、2
4℃で2時間放置した。
8)第2抗体溶液を除去した後洗浄した。
9)第3抗体溶液を各ウェル100μDずつ加え、24
℃で2時間放置した。
10)第3抗体溶液を除去した後、洗浄した。
11)基質溶液を各ウェル100μρずつ加え、24℃
で10分間反応させた。(反応は暗所で行った。) 12)反応停止液を各ウェル100μDずつ加えて、反
応を停止させた。
13)マイクロプレート用ミキサー(Belco社製)
を用いて30秒間混和した後、O,D、490をエライ
ザ−(日本インターメッド社製;イムノリーダーN J
 −2000)にて測定した。
標準IL−4のO,D、490値を第1表に示すととも
に、その値をプロットした標準検量線を第4図に示す。
第1表二本発明の定量法における標準IL−4のO,0
,490値(P値はIL−4 Ong/mlのO,D、490に対して)第1表および
第4図かられかるように、本発明の定量法によって、3
.9〜500 pg/ mlまでの濃度のヒ) I L
−4が測定可能である。検出限界3.9 pg/mlと
いう値は、[従来の技術]中の(1)のそれ、50pg
/mlおよび(2)のそれ、90pg/mlよりはるか
にすぐれた値であり、超微量定量の分野でも本定量法が
十分耐え得ることを示すものである。
実施例4 本発明の免疫学的定量の性質 (1)本発明の定量法とバイオアッセイとの相関関係 本発明の定量法(実施例3の方法により測定した)とバ
イオアッセイ(実施例1−(3)に記載したヒトリンパ
球増殖刺激活性を指標とする定量法)によって各種検体
中のヒトIL−4量を定量した。両定量法の相関関係を
第5図に示す。
相関の回帰直線はn=5、r=0.998、y=0.9
37χ十0.968となり、両定量法間には良好な相関
が認められた。
(2)本発明の定量法を用いる添加回収実験組み換えI
L−4(約14 pg/ ml )を含有する溶媒(1
0%FBS含有RPMI−1640培地)に、種々の濃
度の組み換えIL−4を添加し、各試料中のIL−4含
量を実施例3に従って定量した。
回収量および回収率を次表に示す。
表かられかるように、いずれの濃度においても回収率は
84%以上である。このことは、本発明の定量法が非常
に精度の高い方法であることを示しているといえる。
(3)本発明の定量法におけるアッセイ内変動試験 実施例3記載の方法に従って検量線を作成した後、同一
プレート内の各試料(約25.50および100 pg
/ mlの組み換えヒトIL−4を含有しているもの)
中のI L−4濃度をn=5で測定し、平均値、標準偏
差および変動係数(CV値)を算出した。結果を次表に
示す。
第3表:アッセイ内変動試験 表かられかるように、いずれの濃度においてもC,V、
値は6%以内であり、このことは本発明の定量法が非常
に精度の高い方法であることを示しているといえる。
(4)本発明の定量法におけるアッセイ間変動試験 実施例3記載の方法に従って、毎回ごとに検量線を作成
し直すことを条件として各試料(約25.50および1
00 pg/ mlの組み換えヒトIL−4を含有して
いるもの)中のI L−4濃度の測定を5回行って、平
均値、標準偏差および変動係数(C,V、値)を算出し
た。結果を次表に示す。
第4表:アッセイ間変動試験 表かられかるように、いずれの濃度においてもC,V、
値は5.4%以内であり、このことは本発明の定量法が
非常に精度の高い方法であることを示している。
(5) 本発明の測定法における血清濃度の影響5.2
0.40および100%ヒト血清存在下[溶媒としては
RPMI−1640培地にラスイ社製造)を用いた]、
種々の濃度の組み換えうヒトI L−4(3,9〜25
0pg/ml)を添加し、本発明の免疫学的定量法(実
施例3に記載した方法)によって定量した。結果を第5
表および第6図に示す。
一般に免疫学的定量法においては、試料中の血清濃度が
測定の感度、精度、検出限界等に悪影響を及ぼすことが
多いが、本発明の測定法は血清濃度にまったく影響され
ないことが判明した。すなわち第5表および第6図から
れかるように、血清濃度に依存して発色強度は低下する
が、いずれの場合もきれいな直線関係を示し、またヒト
IL4の添加量が3.9 pg/mlにおいてもOpg
/mlに対してp < 0.01の有意差を維持してい
た。
(6)本発明の測定法による天然型ヒトIL−4の定量 ふたりの健常人(AおよびB)の末梢静脈よりヘパリン
存在下で採血を行ない、リンフォプレップ(第一化学製
造)を用いてリンパ球を調製した。
106個のリンパ球を種々のマイトジェン[コンカナバ
リンA (Con A、シグマ社製造)、フイトヘマア
グリチニン−P (PHA−P、デイフコ社製造) 、
A 23187 (カルビオケム社製造)およびフォル
ボール12−ミリステート13−アセテ−) (PMA
、フナコシ社製造)]の存在下、37℃、5%CO2含
有大気下で24時間培養した。培地としては、1%正常
ヒト血清、0.5%牛血清アルブミン、50■/gトラ
ンスフェリン、4.5g/Iグルコース、0.3■/1
オレイン酸オヨび0.3■/Dパルミチン酸を含有する
ASF102培地(味の素社製造)を用いた。培養後、
上清中に産生されたll−4含量を本発明の免疫学的定
量法で定量した。結果を第6表に示す。
第6表:ヒト末梢血リンパ球培養上清中のILon 1 PHA−PおよびA 28187によって 刺激された培養上清中ではIL−4の産生が確認された
。PMA刺激では検出限界以下であった。
このことから、本発明の定量法は組み換えヒトI L−
4を抗原として作製モノクローナル抗体から構成されて
いるが、天然型のヒトIL−4の定量が可能であること
が証明された。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明のヒトIL−4定量法の概念図であり、 第2図(a)および(b)は、各々本発明および従来技
術のモノクローナル抗体の、ヒトIL−4の活性化作用
に対する阻害効果を示すグラフであり、 第3図は本発明のモノクローナル抗体の、ヒトIL−4
とりセプターとのパインディングに対する阻害効果を示
すグラフであり、 第4図は本発明のヒトIL−4定量法の検量線であり、 第5図は本発明のヒトIL−4定量法と従来のバイオア
ッセイとの相関関係を示すグラフであり、第6図は本発
明のヒトIL−4定量法における血清濃度の影響を示す
グラフである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1)ヒトインターロイキン−4を特異的に認識し、かつ
    親和性の高いマウスモノクローナル抗体、380−1ま
    たは144−60 2)(1)固相化したヒトインターロイキン−4に対す
    るモノクローナル抗体、380−1または144−6(
    第1抗体)に、ヒトインターロイキン−4を含有するサ
    ンプルを添加して、該モノクローナル抗体とヒトインタ
    ーロイキン−4を結合させ、 (2)(1)で得られた結合物に、ヒトインターロイキ
    ン−4に対するポリクローナル抗体(第2抗体)を結合
    させ、 (3)(2)で得られた結合物に、第2抗体を認識し、
    かつ標識物で標識された抗体(第3抗体)を結合させ、 (4)該標識物の活性を測定する ことからなることを特徴とする、サンプル中のヒトイン
    ターロイキン−4の測定方法。
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