JPH0318262Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 この考案は、フロントグリルを自動車の車体に
取付けるとき、その作業性を向上できるようにし
た、自動車のフロントグリル取付装置に関するも
のである。

「従来の技術」 自動車の車体前部には、自動車が走行したとき
前方からの空気を取入れる孔を設けたフロントグ
リルが取付けられる。このフロントグリルは端部
においてスクリユにより車体側に取付けるのが普
通である。

「考案が解決しようとする問題点」 上述のようにフロントグリルをスクリユによつ
て取付ける構造では、フロントグリルを手で持つ
て車体のフロントグリル取付部に対する位置合せ
を行ないながら他方の手でスクリユの締付けを行
なうことになるため、作業性が悪い問題があつ
た。また、フロントグリルを治具により仮止めし
ておいてスクリユの締付けを行なう場合もある
が、この場合には治具を必要とするため、コスト
高となる問題もあつた。

この考案は、治具を必要としないで、フロント
グリルの位置決めと仮止めができ、容易に取付け
ることができるようにしようとするものである。

「問題点を解決するための手段」 この考案の自動車のフロントグリル取付装置
は、フロントグリルをフロントフエンダアウタパ
ネルに仮止めして前記フロントグリルの適所を前
記フロントフエンダアウタパネルに結合されたパ
ネルの前部複数箇所にネジ止めするフロントグリ
ルの取付構造において、前記フロントフエンダア
ウタパネルのフロントグリル取付部の左右両側に
車両後方に向けた複数の突片を設けて各突片に車
両左右方向の孔を穿設し、フロントグリルの左右
両端部に前記孔に対応させて横方向に複数の突起
を設け、該突起を前記突片の孔に直接嵌合させる
ようにしたことを特徴とするものである。

「作用」 自動車のフロントグリル取付装置を上述のよう
に構成することにより、フロントグリルの車体へ
の取付時、仮止めと位置合せ孔と突起との嵌合に
よつて、容易に行なうことができる。

「実施例」 次に、この考案の一実施例を図について説明す
ると、第１図は自動車の前部右側部分のフロント
グリルを取付ける前の状態を示すものである。第
１図において１はフロントフエンダアウタパネル
であつて、車両の左右に設けられ、上下にはパネ
ル２，３が結合されているものである。このフロ
ントフエンダアウタパネル１の前部内側はフロン
トグリル取付部になつており、ここに、車両の後
方に向けて複数の突片４が設けられていて、各突
片４にはそれぞれ車両の左右方向の孔５が穿設さ
れている。

第２図はフロントグリル６を示すもので、フロ
ントグリル６には、その両端部に前記の孔５に対
応させて複数の突起７が横方向に設けられてい
る。８はヘツドランプ用の孔、９は取付スクリユ
挿通用の小孔である。

このように構成されたフロントグリル６は、突
起７をフロントフエンダアウタパネル１の突片４
の孔５に直接嵌合させることによつてフロントグ
リル６を取付けるときの仮止めとする。フロント
グリル６は樹脂で製作されており、したがつて外
力を加えれば撓むことになる。これにより、突起
７を突片４の孔５に嵌合するときには、フロント
グリル６を撓ませて行なう。第３図はこのように
してフロントグリル６をフロントフエンダアウタ
パネル１に仮止めした状態を示している。仮止め
の後、フロントグリル６の小孔９にスクリユ１０
（第４図参照）を挿通し、パネル２，３側に設け
られたねじ孔（あるいはあらかじめ溶接されたナ
ツト）に螺合させることにより、取付けは完了す
る。この取付部は第４図に示すように５個所あ
る。

「考案の効果」 この考案は以上説明したように、フロントフエ
ンダアウタパネル１のフロントグリル取付部の左
右両側に車両後方に向けた複数の突片４を設けて
各突片４に車両左右方向の孔５を穿設し、フロン
トグリル６の左右両端に孔５に対応させて横方向
に設けた複数の突起７を孔５に直接嵌合させるよ
うにしたものであるから、フロントフエンダパネ
ル１の突片４の外側への逃げとフロントグリル６
を撓ませることとにより、治具も付属部品も何ら
必要とせずに、フロントグリル６左右両端の突起
７を孔５に嵌合するだけの簡単な操作で、フロン
トグリル６の位置決めと仮止めを容易にかつ迅速
に行うことができて作業性が向上し、コストも安
くなる効果があり、突片４と突起７が複数設けら
れているので、フロントグリル６が動いたり回転
したりすることもなく、仮止めを効果的に行うこ
とができる。またフロントグリル６の取外しにも
治具・工具等を必要とせず、フロントグリル６を
撓ませるだけで、容易に取外すことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の一実施例の一部を示すもの
で、第４図の部分の拡大斜視図、第２図は第１
図のものに取付けられるフロントグリルの斜視
図、第３図は第１図のものと第２図のものが結合
した状態を示す拡大水平断面図、第４図はこの考
案を適用した自動車の正面図である。 １……フロントフエンダアウタパネル、２，３
……パネル、４……突片、５……孔、６……フロ
ントグリル、７……突起、１０……スクリユ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. フロントグリルをフロントフエンダアウタパネ
   ルに仮止めして前記フロントグリルの適所を前記
   フロントフエンダアウタパネルに結合されたパネ
   ルの前部複数箇所にネジ止めするフロントグリル
   の取付構造において、前記フロントフエンダアウ
   タパネルのフロントグリル取付部の左右両側に車
   両後方に向けた複数の突片を設けて各突片に車両
   左右方向の孔を穿設し、フロントグリルの左右両
   端部に前記孔に対応させて横方向に複数の突起を
   設け、該突起を前記突片の孔に直接嵌合させるよ
   うにしたことを特徴とする自動車のフロントグリ
   ル取付装置。