JPH0316211Y2 - - Google Patents
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- Publication number
- JPH0316211Y2 JPH0316211Y2 JP1985104855U JP10485585U JPH0316211Y2 JP H0316211 Y2 JPH0316211 Y2 JP H0316211Y2 JP 1985104855 U JP1985104855 U JP 1985104855U JP 10485585 U JP10485585 U JP 10485585U JP H0316211 Y2 JPH0316211 Y2 JP H0316211Y2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- multilayer film
- reflector
- reflector body
- flange portion
- flange
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired
Links
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Landscapes
- Surface Treatment Of Glass (AREA)
Description
〔考案の技術分野〕
本考案は高出力ランプ、たとえば映写機、店舗
照明等に使用されるハロゲンランプ用の多層膜レ
フレクタに関する。 〔考案の技術的背景とその問題点〕 従来、映写機、オーバヘツドプロジエクタ、投
光照明等の光源として光量が多く、効率的な高出
力ハロゲンランプが使用されている。このハロゲ
ンランプのレフレクタ部分には、ランプの前方に
位置するフイルムや原稿類に対して、ランプで照
射した時の光熱による焼損を防止するため、熱線
を透過し可視光のみを反射させる多層膜が被着さ
れている。すなわち、この多層膜は高屈折率物質
と低屈折率物質との5ないし30層の交互層からな
り、この多層膜に要求される特性は光学的な面に
ついてはもち論であるが、耐久性も必要とされて
いる。従来、この種製品として第3図示のものが
あるが、使用時あるいは保管中にレフレクタaを
被着した多層膜bが剥離するという事故が発生し
ている。この多層膜bの耐久性の評価試験として
400ないし600℃の耐熱試験、あるいは100℃の沸
とう水中への浸漬、テープ剥離試験等が行なわれ
ている。しかして、これらの試験の結果、発生し
た膜剥れについてその原因を探求したところ、第
4図のように熱処理試験後にレフレクタaのフラ
ンジ部cにおける被着部分に発生する多層膜bの
微小クラツクdおよび剥離に起因することが判明
した。すなわち、この微小クラツクdや微小剥離
が耐熱試験の熱衝撃、耐水試験時の水の浸入、あ
るいはランプ点滅による熱サイクル、環境水分等
の影響で大きくなり、膜剥れを生じさせるのであ
る。さらに微小クラツクdまたは微小剥離の発生
について考察すると、被着後の多層膜bは構造的
に粗く不安定で弱い状態にある。これを熱処によ
り加熱状態とすると被着層が熱膨張しその成分は
動き易くなる。次に冷却すると冷却過程において
被着層は稠密な状態となり熱収縮を伴なう。この
熱収縮はフランジ部cのような角のところに応力
集中を起こし易く、その応力を緩和するためクラ
ツクdが発生し、このクラツクdの発生と同時に
被着層の剥離を生じさせるのである。 〔考案の目的〕 本考案は上記事情にもとづきなされたもので、
多層膜の構成を変えることなく耐久性の向上を可
能とした高出力ランプ用多層膜レフレクタを提供
することを目的とする。 〔考案の概要〕 開口部周縁に沿つてフランジ部を有したレフレ
クタ本体と、このレフレクタ本体に被着された多
層膜とを具備したものにおいて、上記多層膜はフ
ランジ部を除くレフレクタの内面のみに施こさ
れ、かつ多層膜のフランジ側端部が被着面に対し
て10゜ないし60゜の傾斜角をもつて形成されている
ことにある。 〔考案の実施例〕 以下、本考案の詳細を一実施例について第1図
を参照して説明する。1はたとえば投光器に使用
されるハロゲンランプ用のレフレクタ本体で、硬
質ガラス製の切頭円すい形状に形成され、その開
口部2の周縁には本体1と一体成形のフランジ部
3が側方へ突出するように設けられている。4は
多層膜を示し、レフレクタ本体1の内面に被着さ
れている。この多層膜4はたとえば高屈折率物質
として硫化亜鉛(ZnS)、低屈折率物質として弗
化マグネシウム(MgF2)を使用し、これらを交
互に21層積層させたものである。そしてこの多層
膜4は第1図示のようにフランジ部3を除くレフ
レクタ本体1の内面のみにフランジ部3との接点
近傍にまで被着させた。しかしながら、正確に位
置付けることは製作面において困難性を有するの
で第2図示のように接点部から若干離隔した内面
側に設けてもよく、その離隔距離は特性上の問題
がなければ任意であるが、外観的な観点から、た
とえば直径50m/mのレフレクタ本体1において
5m/m以内が好ましく、さらには被着部分の端
部は10ないし60゜の傾斜角αを付けると一層強度
的に良好となる。多層膜4内部の応力は通常、端
部に大きく現われるので、端部は剥離を生じやす
く、しかも機械的な力の影響を受けやすい部分で
もある。したがつて、この部分に傾斜をつけるこ
とにより被着端の膜厚を薄膜化させて多層膜4中
の応力を緩和するとともにレフレクタ本体1との
密着力を向上させることができる。また傾斜によ
りレフレクタ本体1と多層膜4との膜厚分の段部
がなくなるので、機械的スクラツチに対しても剥
離しにくい。この傾斜部分の傾斜角αは、10゜未
満では形成制御が難しく、多層膜4を所定層数積
層できる部分の面積が小さくなりすぎて実用的で
ない。また60゜を越えると傾斜を設けたことによ
る十分な効果が得られないため、10゜ないし60゜の
範囲内であることが好ましい。 次に作用効果について述べる。一般に多層膜4
をレフレクタ本体1に真空蒸着した後は、膜の強
度向上を目的として400ないし500℃程度の温度雰
囲気中で熱処理を行なう。特にZnS/MgF2また
はZnS/SiO2からなる多層膜に対して必須の要件
となつている。以下に熱処理結果を示す。
照明等に使用されるハロゲンランプ用の多層膜レ
フレクタに関する。 〔考案の技術的背景とその問題点〕 従来、映写機、オーバヘツドプロジエクタ、投
光照明等の光源として光量が多く、効率的な高出
力ハロゲンランプが使用されている。このハロゲ
ンランプのレフレクタ部分には、ランプの前方に
位置するフイルムや原稿類に対して、ランプで照
射した時の光熱による焼損を防止するため、熱線
を透過し可視光のみを反射させる多層膜が被着さ
れている。すなわち、この多層膜は高屈折率物質
と低屈折率物質との5ないし30層の交互層からな
り、この多層膜に要求される特性は光学的な面に
ついてはもち論であるが、耐久性も必要とされて
いる。従来、この種製品として第3図示のものが
あるが、使用時あるいは保管中にレフレクタaを
被着した多層膜bが剥離するという事故が発生し
ている。この多層膜bの耐久性の評価試験として
400ないし600℃の耐熱試験、あるいは100℃の沸
とう水中への浸漬、テープ剥離試験等が行なわれ
ている。しかして、これらの試験の結果、発生し
た膜剥れについてその原因を探求したところ、第
4図のように熱処理試験後にレフレクタaのフラ
ンジ部cにおける被着部分に発生する多層膜bの
微小クラツクdおよび剥離に起因することが判明
した。すなわち、この微小クラツクdや微小剥離
が耐熱試験の熱衝撃、耐水試験時の水の浸入、あ
るいはランプ点滅による熱サイクル、環境水分等
の影響で大きくなり、膜剥れを生じさせるのであ
る。さらに微小クラツクdまたは微小剥離の発生
について考察すると、被着後の多層膜bは構造的
に粗く不安定で弱い状態にある。これを熱処によ
り加熱状態とすると被着層が熱膨張しその成分は
動き易くなる。次に冷却すると冷却過程において
被着層は稠密な状態となり熱収縮を伴なう。この
熱収縮はフランジ部cのような角のところに応力
集中を起こし易く、その応力を緩和するためクラ
ツクdが発生し、このクラツクdの発生と同時に
被着層の剥離を生じさせるのである。 〔考案の目的〕 本考案は上記事情にもとづきなされたもので、
多層膜の構成を変えることなく耐久性の向上を可
能とした高出力ランプ用多層膜レフレクタを提供
することを目的とする。 〔考案の概要〕 開口部周縁に沿つてフランジ部を有したレフレ
クタ本体と、このレフレクタ本体に被着された多
層膜とを具備したものにおいて、上記多層膜はフ
ランジ部を除くレフレクタの内面のみに施こさ
れ、かつ多層膜のフランジ側端部が被着面に対し
て10゜ないし60゜の傾斜角をもつて形成されている
ことにある。 〔考案の実施例〕 以下、本考案の詳細を一実施例について第1図
を参照して説明する。1はたとえば投光器に使用
されるハロゲンランプ用のレフレクタ本体で、硬
質ガラス製の切頭円すい形状に形成され、その開
口部2の周縁には本体1と一体成形のフランジ部
3が側方へ突出するように設けられている。4は
多層膜を示し、レフレクタ本体1の内面に被着さ
れている。この多層膜4はたとえば高屈折率物質
として硫化亜鉛(ZnS)、低屈折率物質として弗
化マグネシウム(MgF2)を使用し、これらを交
互に21層積層させたものである。そしてこの多層
膜4は第1図示のようにフランジ部3を除くレフ
レクタ本体1の内面のみにフランジ部3との接点
近傍にまで被着させた。しかしながら、正確に位
置付けることは製作面において困難性を有するの
で第2図示のように接点部から若干離隔した内面
側に設けてもよく、その離隔距離は特性上の問題
がなければ任意であるが、外観的な観点から、た
とえば直径50m/mのレフレクタ本体1において
5m/m以内が好ましく、さらには被着部分の端
部は10ないし60゜の傾斜角αを付けると一層強度
的に良好となる。多層膜4内部の応力は通常、端
部に大きく現われるので、端部は剥離を生じやす
く、しかも機械的な力の影響を受けやすい部分で
もある。したがつて、この部分に傾斜をつけるこ
とにより被着端の膜厚を薄膜化させて多層膜4中
の応力を緩和するとともにレフレクタ本体1との
密着力を向上させることができる。また傾斜によ
りレフレクタ本体1と多層膜4との膜厚分の段部
がなくなるので、機械的スクラツチに対しても剥
離しにくい。この傾斜部分の傾斜角αは、10゜未
満では形成制御が難しく、多層膜4を所定層数積
層できる部分の面積が小さくなりすぎて実用的で
ない。また60゜を越えると傾斜を設けたことによ
る十分な効果が得られないため、10゜ないし60゜の
範囲内であることが好ましい。 次に作用効果について述べる。一般に多層膜4
をレフレクタ本体1に真空蒸着した後は、膜の強
度向上を目的として400ないし500℃程度の温度雰
囲気中で熱処理を行なう。特にZnS/MgF2また
はZnS/SiO2からなる多層膜に対して必須の要件
となつている。以下に熱処理結果を示す。
本考案は以上詳述したように、開口部周縁に沿
つてフランジ部を有したレフレクタ本体と、この
レフレクタ本体に被着された多層膜とを備えたも
のにおいて、多層膜はフランジ部を除くレフレク
タの内面のみに施こされている高出力ランプ用多
層膜レフレクタであるから、点灯用の高熱に伴な
う熱衝撃に対して多層膜のクラツク剥れを発生さ
せることなく、高耐久性が得られる。また、クラ
ツクの発生がないから水分の浸入がなく耐水性に
おいても極めて良好となる。さらにフランジ部に
は被着されていないことから、外観的にも良好と
なり、商品価値の向上も得られる等各種のすぐれ
た利点を有する。
つてフランジ部を有したレフレクタ本体と、この
レフレクタ本体に被着された多層膜とを備えたも
のにおいて、多層膜はフランジ部を除くレフレク
タの内面のみに施こされている高出力ランプ用多
層膜レフレクタであるから、点灯用の高熱に伴な
う熱衝撃に対して多層膜のクラツク剥れを発生さ
せることなく、高耐久性が得られる。また、クラ
ツクの発生がないから水分の浸入がなく耐水性に
おいても極めて良好となる。さらにフランジ部に
は被着されていないことから、外観的にも良好と
なり、商品価値の向上も得られる等各種のすぐれ
た利点を有する。
第1図は多層膜レフレクタの一部切欠断面図、
第2図は他の実施例を示す要部拡大断面図であ
り、第3図は従来例を示す一部切欠断面図、第4
図は同じくクラツク発生状態を示す要部拡大断面
図である。 1……レフレクタ本体、3……フランジ部、4
……多層膜。
第2図は他の実施例を示す要部拡大断面図であ
り、第3図は従来例を示す一部切欠断面図、第4
図は同じくクラツク発生状態を示す要部拡大断面
図である。 1……レフレクタ本体、3……フランジ部、4
……多層膜。
Claims (1)
- 開口部周縁に沿つてフランジ部を有したレフレ
クタ本体と、このレフレクタ本体に被着された多
層膜とを具備したものにおいて、上記多層膜はフ
ランジ部を除くレフレクタの内面のみに施こさ
れ、かつ多層膜のフランジ側端部が被着面に対し
て10゜ないし60゜の傾斜角をもつて形成されている
ことを特徴とする高出力ランプ用多層膜レフレク
タ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1985104855U JPH0316211Y2 (ja) | 1985-07-11 | 1985-07-11 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1985104855U JPH0316211Y2 (ja) | 1985-07-11 | 1985-07-11 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6214660U JPS6214660U (ja) | 1987-01-28 |
JPH0316211Y2 true JPH0316211Y2 (ja) | 1991-04-08 |
Family
ID=30978735
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1985104855U Expired JPH0316211Y2 (ja) | 1985-07-11 | 1985-07-11 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0316211Y2 (ja) |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5855570U (ja) * | 1981-10-03 | 1983-04-15 | 研器工業株式会社 | 茶こし |
-
1985
- 1985-07-11 JP JP1985104855U patent/JPH0316211Y2/ja not_active Expired
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5855570U (ja) * | 1981-10-03 | 1983-04-15 | 研器工業株式会社 | 茶こし |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6214660U (ja) | 1987-01-28 |
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