JPH03150501A - 反射防止膜とその製法並びに画像表示面板 - Google Patents

反射防止膜とその製法並びに画像表示面板

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JPH03150501A
JPH03150501A JP1288921A JP28892189A JPH03150501A JP H03150501 A JPH03150501 A JP H03150501A JP 1288921 A JP1288921 A JP 1288921A JP 28892189 A JP28892189 A JP 28892189A JP H03150501 A JPH03150501 A JP H03150501A
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Hiromitsu Kawamura
河村 啓溢
Akira Misumi
三角 明
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は反射防止膜、その製造及びその応用に係り、特
に陰極線管等の画像表示面板反射防止膜として有効に機
能し得る超微粒子を利用した反射防止膜利用に関する。
〔従来の技術〕
ガラス表面の反射率を低減する膜(反射防止膜)に関す
る研究は古く、カメラ・メガネなどのレンズに利用され
てきた。現在は、VDT (ビジュアル・デイスプレィ
・ターミナル)の反射光を低減するための反射防止フィ
ルタなどに用いられている。反射防止膜にはさまざまな
ものがあるが、現在利用されているものは主に、多層膜
と不均質膜である。
多層膜とはガラス表面に低屈折率物質、高屈折率物質を
交互に積層した構成であり、その反射防lに効果は各層
間での光学的干渉作用の総合効果である。多層膜に関し
てはフイヂツクス・オブ・スイン・フィルムの2号(1
964年)第243頁〜284頁(Physics o
f Th1n Films 2 + (1964)p、
243〜P、284)に論しられている。
また、膜の厚味方向に屈折率分布を持つ膜を不均質膜と
いうが、この膜の平均屈折率が基板ガラスよりも低い場
合、反射防止膜となる。不均質膜ではガラス表面を多孔
質化したものが一般的である。ガラス表面に島状の金属
膜着膜を形成後、スパッタエツチングにより微細な凹凸
を形成して不均質膜を作り、反射率を低減する方法がア
ップライド・フイヂツクス・レター36号(1980年
)の第727頁から730頁(App]、、円+ys、
Lett、 36(1980)P、727〜P、730
)において論じられている。また、ゾーダライムガラス
を5jO2:過飽和のHzSiFs溶液に浸せきし、表
面を多孔質化して反射率を低減させる方法がソーラー・
エネルギ、6号(1980年)の第28頁から第34頁
(Solar Energy 6 (1980) P 
28〜P、34)において論じられている。
〔発明が解決しようとする課題〕
上記従来技術、多層膜は形成方法がスパッタリング、真
空蒸着法に限られ、かつ膜厚の高精度制御が必要である
ため、コストが高くかつ大面積化が難しいという問題が
あった。スパッタエツチングによって不均質膜を形成す
る方法も、コストが高くかつ大面積化が難しいという問
題があった。
H2S i Fe溶液に浸せきし、表面を多孔質化して
不均質膜を形成する方法は、微細な凹凸が形成し難く、
十分な反射防止機能が生じない。また十分に微細な凹凸
でないために1反射率とともに透過率も低減するという
問題があった。
ところで本発明者等は先に超微粒子を反射防止膜に適用
することを提案したが、更に鋭意検討したところ反射防
止膜機能を発揮するには表面にサブミクロンオーダーの
微細加工を施すことが有効一 であるという知見を得た。
本発明の目的は低コストでかつ大面積に適用しても確実
に反射防止機能を達成することのできる反射防止膜とこ
れを利用した画像表示面板を提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明の反射防止膜は超微粒子を主体とする。
超微粒子はそれだけでは成膜維持が難かしいことからバ
インダ材を要する。本発明はこのバインダと超微粒子と
の露出面積を先ず規定したものである。すなわち超微粒
子の外表面露出面積は7割以上とする。こうすれば当然
膜表面は粒子の凹凸が露呈することになり換言すればバ
インダが削られている形となり結果的に微細な(サブミ
クロンオーダーの)表面となる。本発明に係る反射防止
膜の形成方法はこの微細凹凸面を作るべくエツチング処
理することを特徴としている。
さて上記面積比率の7割の根拠は超微粒子を均一粒径の
球形とみたて(つまり平均化し)た上で平面模式図から
幾何学的に求めたものであり、超微粒子球が縦横各並列
配走した場合に73%(°、゛πr2/4r”;rは超
微粒子径で分子は超微粒子露出面積、分母はバインダ露
出面積を意味する。平面図にして粒子4つで囲まれるバ
インダスペース1.つの比率を逆数表示しである。計算
上73%だが、現実の粒子のばらつきや平面9球面換算
の関係からほぼ70%ということで7割と規定した。尚
、最密充填を仮定すれば(粒子3ケでバインダスペース
1つを形成)約80%以上となる(°、°π/25)。
(超微粒子) 本発明に適用するに好ましい起部粒子の平均粒径は0.
1μm以下である。これは俗にサブミクロンオーダーの
微粒子と呼ばれる。
望ましい粒度分布は、最大ピークが平均粒径付近にあり
、かつその粒径のものが全粒子の約50%以上を占め、
最大粒子径が平均粒径の約2倍、最小粒子径が平均粒径
の約1/2である。より望ましくは、平均粒径が0.1
μm以下でかつ粒径分布を有するSiO2超微粒子を添
加したSi(OR)4アルコール溶液とアセチルアセト
ン。
アセトン、エチルアルコールの少なくとも2つ以上の混
合液をガラス表面にコーティングすることにより達成さ
れる。
溶液としてはS i (OR)4 (Rはアルキル基好
ましくは炭素数8以下、例えばC2H5)のアルコール
溶液とアセチルアセトン、アセトンエチルアルコールの
少なくとも2つ以上の混合液であることが好ましい。
尚、平均粒径が0.3μm を超えると、光干渉が視覚
上の障害になるので注意を要するガラス表面に反射防止
膜を形成する方法においては、平均粒径が0.1μm以
下の粒度分布を有する超微粒子を添加した溶剤をガラス
表面にコーティングし、焼成した後、5i(OR)4(
Rはアルキル基)のアルコール溶液とアセチルアセトン
アセトンエチルアルコールの少なくとも2つ以上の混合
液をオーバコートすることが好ましい。尚、このような
反射防止膜は特に画像表示管に好適である。
更に本発明には、2種以上の無機酸化物より構成される
コンボジツ1−な粒状物であって、2種以」−の無機酸
化物が相互に入り混りあっているか又は−Bの無機酸化
物が他方の無機酸化物に包含される粒状構造を形成する
超微粒子を用いることが有効である。この場合、2種以
上の無機酸化物のうち、少なくとも一種は反射防止機能
成分であり、残りは導電性成分であることが好ましい6
また導電性成分は少なくともi、o(wt)%であるこ
とが好ましい。
−I−記超微粒子(特にSiO2超微粒子)の粒径(平
均粒径)は画像の解像度と外光の反射防止効果との関係
から制約されるものであり、ド限値は反射防止効果から
定めたもので、j、00人より小さなものになると目的
とする反射防止効果が得られ難く、一方、上限値は解像
度の点から定めたもので、10,000人より大きくな
ると解像度が著しく低下する。したがって実用的な範囲
として上記の範囲を定めたものであるが、好ましくは5
00〜1.200人、より好ましくは500〜600人
、更に好ましくは約550人である。
また、S〕02超微粒子を用いるとき、イの固定量は少
量でもそれなりの効果は認められるが実用的には基板の
単位面積当り0601〜1■/ cJであり、好ましく
は0゜1〜0 、3■27−である。
そしてこの」、限、下限の理由はI−記粒径の場合と同
様に下限は反射防II−効果の点から、1:、限は解像
度の点から定められるものである。
添加剤は帯電防止のために添加されるものであり、金属
塩粒子としては吸湿性のあるものから選択されるが、好
ましくは周期律表第■族及び第ill族の少なくとも1
種から選ばれる金属元素の塩であり、実用的には塩酸塩
、硝酸塩、硫酸塩、カルボン酸塩であり、これらの少な
くとも1種の塩が選ばれる。特に望ましくはマグネシウ
ム及びアルミニラl\の少なくとも1種の1′、記塩類
である。
上記金属塩類は、大気中の水分を吸収して基板表面の電
気抵抗を低下させるものである。一方、導電性金属酸化
物粒子は、それ自体導電性を有しているため、基板表面
の抵抗を下げるためには。
L記の金属塩類よりも好ましい。この種の金属酸化物粒
子として実用的なものは、スズ、インジウム及びアルチ
モンの少なくとも1種の酸化物であり、これらはいずれ
も透明導電膜を構成する酸化物であるからである。しか
し、その他周知の導電性金属酸化物、例えばペロブスカ
イト構造を有するものなどでもよいことは云うまでもな
い。そして、このような添加剤の実用的な固定量は少量
でもそれなりの効果は認められるが、基板の単位面積当
り0.01〜1.0■/dが好ましく、より好ましくは
0.15〜0.3■/dである。すなわち、このF限値
は基板面の導電性の減少効果から、そして」二限値は基
板面への密着強度から制約を受る。
つまり、固定量が増加すればするだけ抵抗値は減少する
が、密着強度は逆に小さくなる。
超微粒子として導電性成分(少量成分)と反射防止機能
成分(多量成分)とを併用する場合の構成割合は製造条
件により多少変動するが導電性成分が超微粒子の全重量
の10%以上(体積比0.1以■−)であることが好ま
しい。尚、この址が50%以」−を超えると反射防止機
能の低下をきたす恐れがあり、50%以下に調整する必
要がある。この超微粒子からなる反射防止膜を画像表示
面板に用いる場合には、導電成分は透明であることが望
ましい。光路の邪魔にならないからである。
本発明に係る超微粒子の構成する各成分がいかなる形で
粒状体を形成するかは各成分の種類、性能等により必ず
しも一定の形態を取るか否かは判然としていないが、少
量成分が多量成分中に粒状物の形態で包含さ九ている場
合もあり、その場合少量成分により形成される粒状体の
平均粒径は0.01〜0605μmであることが望まし
い。
反射防止機能成分の代表例はSiO2(酸化ケイ素)、
MgO(酸化マグネシウム)である。
方導電性成分の代表例はSnO2(酸化スズ)、I n
zo3(酸化インジウム)Sb20a(酸化アンチモン
)などが挙げられる。尚、導電性成分は2種以上併用し
てもよい。両成分の組合せは上記成分間の組合せに限定
されるものではなく、要は2種機能を各超微粒子が充足
できればよい。上記の如く多量成分に少量成分が混入し
ている場合は多量成分で構成される超微粒子を海に例え
れば混入している少量成分の微小粒子はあたかも島の如
く存在することになる。また本発明の超微粒子に平均粒
径が0.01〜0.05μmの導電性成分又は導電性成
分と反射防止機能成分よりなる微粒子を重量比で10%
以下添加しても本発明の超微粒子のみを用いた場合と同
様の効果が得られる6本発明に用いる超微粒子は通常金
属成分を用いて超微粒子が製造するための装置を用いて
製造することができる。係る製造装置としてはアーク。
プラズマ(誘導プラズマ、アークプラズマ)、レーザ、
電子ビーム、ガスなどを熱源として用いて反射防止機能
成分と導電性成分とを共に蒸発させ、ついで急冷してこ
れら原料成分が相互に混じり合った形で超微粒子として
産出させうる装置が挙げられる。
本発明に用いる超微粒子のアークによる製造方法は系内
ガス雰囲気を酸素ガスもしくは酸素ガスと不活性ガス(
ヘリウガス、アルゴンガス等)との混合ガス雰囲気とし
て、超微粒子原材料と、こ5− の原材料に斜向又は直行させた放電用電極との間にアー
クを発生させて原材料の酸化物混合超微粒子を生成する
ようにしたものである。
より具体的には米国特許第4,619,691号記載の
レーザを用いた超微粒子製造装置や米国特許第4.61
0,718号及び同第4,732,369号記載のアー
クを利用した超微粒子発生装置である。
これらの装置は常法に従って操作すればよく、本発明に
係る超微粒子はこれらの装置を利用することによりなん
ら困難を伴うことなく、製造することができる。
少なくとも2種以上の材料を混合した超微粒子原材料を
用いれば原材料の酸化物混合超微粒子を生成することが
できるが、この場合、蒸発速度のほぼ等しい材料を混合
することにより、混合原材料の組成比に近い酸化物濃度
超微粒子を生成することができる。
また原材料は金属でも金属酸化物でも同様の酸化物超微
粒子が生成される。この時、混合した金属材料同士が化
合しやすい場合には化合物超微粒16− 子が、化合しにくい場合にはそれぞれの酸化物超微粒子
が生成される傾向にある。導電性を有する酸化物と反射
防止機能を有する酸化物は通常は化合しないのでそれぞ
れの酸化物が混在した超微粒子が生成される。(薄膜) 本発明に用いる薄膜は上記超微粒子を主体とするもので
ある。尚、上記超微粒子の原料成分を極少超微粒子(平
均粒径0.01〜0.05μm)とすれば上記本発明超
微粒子と該極少超微粒子との混合物も本発明の範囲であ
る。
層数は一層で十分であるが、所望により二層としても差
し支えない。この薄膜の厚さとしては0.1〜0.2μ
mが好ましい。−層、二層以上いずれにせよ総合の膜厚
は平均0.3μm以下が好ましい。
混合超微粒子を用いる場合、薄膜中での導電性成分と反
射防止機能成分との最適比率は上記超微粒子の項で述べ
た最適比率と同じである。導電性成分と反射防止機能成
分との混合超微粒子の薄膜化は、適当量の超微粒子を基
板上にコートすることにより行えばよく、作業性、経済
性などから一層コートが理想的である。超微粒子間に形
成される谷の深さは0.05〜0.2μmであることが
好ましい。また接する超微粒子同士の導電性成分間の距
離は0.05μm以下であることが好ましい。
薄膜形成方法は、5i(OR)+(ただし、Rはアルキ
ル基)を溶解したアルコール溶液に、本発明超微粒子、
あるいは更に原料超微粒子を分散し、この溶液を透光性
画像表示画板上に塗布した後、この塗布面を加熱(焼成
)して前記5i(ORbを加水分解した超微粒子薄膜を
SiO2で覆った膜を形成することになる。Si(OR
)4の分解物たるSiO2は超微粒子と基板との間隙に
も入り込むから接着剤の役目もある。
上記Si(OR)4のRとしては、一般に炭素数1〜8
特に5のアルキル基が好ましい。また5i(OR)iを
溶解させるためのアルコールは、上記Rの炭素数を増加
と共にSi(OR)aアルコール溶液の粘性が高くなる
ので1作業性を考慮して粘性が高くなりすぎないように
適宜アルコールを選択すればよい。一般に使用可能なア
ルコールとしては炭素数が1ないし5のアルコールが挙
げられる。
更に上記薄膜には、帯電防止効果を付与するために周期
律表第■族、第■族金属の塩を添加して使用してもよい
。代表的な例としてはアルミニウムの塩酸塩、硝酸塩、
硫酸塩及びカルボン酸塩が挙げられる。
更にSi、(OR)+が加水分解の促進のため水及び解
媒として鉱酸1例えば硝酸などを加えて、薄膜コート用
溶液を調整してもよい。
上記アルコール溶液を基板上に塗布する方法として、ス
ピニング法、ディッピング法及びスプレィ法もしくはこ
れらの組合せからなる塗布方法を用いると共に塗布面の
加熱処理を50〜200℃とすることが実用的である。
反射防止膜は更に透明導電膜を積層することが実用的で
ある。この場合、透明導電膜は、反射防止膜の下地とな
るものであるがその膜厚は、膜を構成する材料にもよる
が実用的には2,000人19− 以下が好ましく、より好ましくは50〜500人である
。また、上記透明導電膜の代表的なものとしては、5n
Oz 、I n20a及び5bzOsの少なくとも一種
から成る導電性金属酸化物膜で構成されるものであるが
、その他、これら透明導電性の金属酸化物及び吸湿性を
有する金属塩の少なくとも1種をSiO2薄膜中に含有
せしめることにより導電性を付与した薄膜であってもよ
い。
上記SiO2薄膜中に含有する吸湿性を有する金属塩は
、塩酸塩、硝酸塩、硫酸塩のごとき無機酸塩もしくはカ
ラボン酸塩のごとき有機酸塩でもよい。そして、これら
金属塩の好ましいものとしては、マグネシウムに代表さ
れる周期律表第■族の金属元素の塩、アルミニウムに代
表される第■族の金属元素の塩などを挙げることができ
る。これら金属塩類は、大気中の水分を吸収してパネル
表面の電気抵抗を低下させるものである。
一方、導電性金属酸化物の場合は、それ自体導電性を有
しているためパネル表面の電気抵抗を下げるためには金
属塩類の場合よりも好ましい。そ20 して、SiO2薄膜に含有されるこれらの導電性を付与
する上記金属酸化物及び金属塩の量は、少量でもそれな
りの効果は認められるがS i Oz薄膜の単位面積当
り0.01〜1 、 Orng / aKが好ましく、
より好ましくは0.15〜0.3■/dである。
すなわち、この数値の下限は、導電性の減少効果から、
そして、上限はパネル表面への密着強度から制限するも
のである。
下地導電性膜は、その上に形成される反射防止膜の性能
にほとんど影響を与えない程度の膜厚、特性を保有して
いるものでなければならず、上記の本発明の膜はこれら
の条件を満足するものである。
そして上記透明導電膜を形成する工程について詳述する
と、陰極線管のパネル(画像表示面板)上に形成する関
係で、パネルを構成するガラス板に歪を与えない温度(
約500℃以下)で形成することが望ましく、これを満
足する形成方法であればいずれのものでもよい。以下に
代表的な透明導電膜の形成方法を例示する。
1)SnO2,In2O3及び5bzOaの少なくとも
1種から成る導電性金属酸化物をガラスパネルに直接形
成する方法としては、(1)それぞれの金属酸化物をタ
ーゲットとしてスパッタリング装置内にパネル面と対向
して装置し、スパッタリングにより金属酸化物膜をパネ
ル面上に形成する方法及び(1)有機金属化合物を原料
として周知のCVD法によりパネル面上に形成する方法
などがある。上記(2)の場合の有機金属化合物として
は、例えばスズ、インジウムもしくはアンチモンをM、
その原子価をm、アルキル基をRで表示したとき(ただ
し、R” Cn Hzn+ tで、実用的にはn=1−
5)、アルキル金属化合物M(R)mもしくはアルコキ
シ金属化合物M(OR)mなどを挙げることができる。
具体的に一例を挙げれば5n(CHa)4.8n(○C
2H3)4などである。
ii)次にSiO2薄膜に導電性物質を含有させて透明
導電膜を形成する方法について具体的に説明する。
SiO2の薄膜はアルコキシシランSi(OR)4(た
だし、Rはアルキル基で、実用的にはn=1〜5)を加
水分解することにより容易に得ることができる。本発明
では、この5i(OR)iのアルコール溶液に、導電性
を付与するために上記第1の目的を達成するための陰極
線管の発明の中で詳述した透明導電性金属酸化物及び吸
湿性を有する金属液の少なくとも1種の添加剤を添加し
、この溶液をパネル表面に塗布し、この塗布面を加熱し
て、Si(OR)4を分解してSiO2薄膜を形成する
ものである。上記添加剤の分量は、実用的にはアルコー
ル溶液に対し0.05〜7wt%が好ましく、より好ま
しくは1.0〜2.0wt%である。
上記添加剤のうち透明導電性金属酸化物は、上記アルコ
ール溶液中では溶解せず単に分散するのみであるが、金
属塩の場合は一部もしくは全部が溶解する。良好な導電
性を有するSiO2薄膜を形成するためには、この添加
剤を上記アルコール溶液により分散もしくは溶解するこ
とが望ましく、この点から上記溶液に更に分散媒として
、例えばアセチルアセトンのごときケトン類もしくはエ
チルセロソルブを添加すると共にSi、(OR)aの加
水分解を容易にするために水及び触媒として、例えば硝
酸のごとき無機酸を添加するとさらに好ましい。
上記Si(OR)4を溶解するアルコール溶媒は、アル
キル基Rを構成するアルコールが望ましく、最も実用的
な例としては、Rがn=2のエチル基で構成されるテト
ラエトキシシラン S i  (OC2H5)4で、溶媒がエチルアルコー
ルの場合である。
上記アルコール溶液をパネルに塗布する方法としては、
スピニング法、デツピング法、スプレー法もしくはこれ
らの組合せから成る塗布法が用いられる。
上記塗布面を加熱してSi(OR)4を分解してSiO
2薄膜を形成する際の加熱処理条件としては、50〜2
00℃が好ましく、更に好ましくは160〜180℃で
ある。この導電性のSiO2薄膜の形成方法は、このよ
うに比較的低温度で処理するため、上記i)の形成方法
より有利であり例えばブラウン管のごとき陰極線管に適
用する場合には、完成球にて処理することが出来るので
、量産プロセスに好適である。また、当然のことながら
、球として完成する以前のブラウン管を製造する途中の
工程で処理し得ることは云うまでもない。
ガラス表面に凹凸を設けることによって反射防止膜を得
る方法において、凹凸の大きさは0.1μm程度で深さ
方向に連続的に体積が変化することが望ましい。これに
より屈折率が連続的に変化し、反射防止効果が得られる
。この場合、粒径分布のない粒径が均一なSi○2超微
粒子を用いた場合には整然と付着するので深さ方向に連
続的に体積が変化するような膜は得られず、したがって
反射防止効果は非常に少ない。
ところが粒径分布を有する超微粒子を用いた場合には適
度の空孔を持たせることができるので、結果的には深さ
方向に連続的に体積が増加して反射防止効果が得られる
。また溶液としてSi(OR)4アルコール溶液を用い
ることにより、150℃前後で5i(OR)aアルコー
ル溶液中のSi以外の物値が昇華しSiが析出して膜を
形成しガラスとSi○2超微粒子を強固に接着させる効
果がある。一方5i(OR)iアルコール溶液に混合さ
せるアセチルアセトン、アセトン、エチルアルコールは
Si(OR)4アルコール溶液を希釈し、析出するSi
の膜厚を制御する効果がある。
本発明は通常の化学的に超微粒子製法も当然に適用しう
るが、この場合は粒子は均一になってしまうので、粒度
分布を積極的に付与するためにはアーク法等の物理的手
法にて超微粒子を得るように工夫することが有効である
。尚、超微粒子として導電性粒子(InOz、5nOz
等)と反射防止能粒子(Si02等)との混合系が有効
であるがこのように異種特性の粒子の混合系でなく、各
粒子ごとに両特性を兼ねるような粒子が得られれば(例
えば5i−In−0系粒子)導電性の低下もなく、かつ
反射防止も有効に達成されることになる。
次に、上記透明導電膜を下地として、その上に反射防止
膜を形成する工程について詳述する。
先ず、アルコキシシラン5i(OR)番をアルコールに
溶解調製する方法について述べると、原料となるSi(
OR)4及び溶媒のアルコールのすべてが、前述の透明
導電膜の下地を形成するii)の項で述べた5iO12
薄膜の形成方法と同一であるので詳細な説明は省略する
前記ii)項と同様にしてSi(OR)4を溶解したア
ルコール溶液に1粒径100〜10,000人のSiO
2微粒子を分散するのであるが、この分散量は反射防止
効果と画像の解像度の点から実用的には、0.1〜10
wt%が好ましく、より好ましくは1〜3wt%である
。そしてS i O2微粒子の分散性とSi(OR)4
の加水分解性を良好にするため、」1記溶液に更に分散
媒として1例えばアセチルアセトンのごときケトン類も
しくはエチルセロソルブを添加すると共に加水分解を容
易ならしめるための水及び触媒として、例えば硝酸のご
とき無機酸を添加するとさらに好ましい。
上記5i(OR)+は加水分解を受けてSiO2の薄膜
を形成し、SiO2微粒子をパネル表面に固定する役割
を果すものであるが、上記アルキル基Rを一般式Cn 
H2n+ tと表示したとき、実用的なnは1〜5であ
り、好ましくはn=2のエチル基である。また、上記S
i(OR)4を溶解する溶媒のアルコールは、アルキル
基Rのアルコールが望ましく、最も実用的な例としては
アルコキシシランSi(OR)4のRがn=2のエチル
基で、溶媒がエチルアルコールの場合である。
また、上記SiO2微粒子を分散した 5i(OR)iのアルコール溶液を下地透明導電膜の形
成されたパネル」二に塗布する方法としては、上記1項
で述べた導電性のS i Ox薄膜形成時と同様に、ス
ピニング法、ディッピング法、スプレー法もしくはこれ
らの組合せから成る塗布方法が用いられる。
さらにまた、上記塗布面を加熱して5i(OR)aを分
解してSiO2薄膜を形成し、分散したSiO2微粒子
をこのSiO2薄膜で被覆固定す28− る際の上記加熱処理条件としては、50〜200℃が好
ましく、より好ましくは160〜180℃である。
以上の各方法にして、反射防止膜素材としての薄膜は形
成されるが、この熱処理温度は前述の下地膜のii)の
形成方法と同様に比較的低温で形成できるので、特に完
成した陰極線管のパネル面に形成するのに好都合である
上記のように反射防止膜が微細な(サブミクロンオーダ
ーの)表面なら良いが、化学的製法による超微粒子等均
等な大きさの粒子の場合にはそのような凹凸表面の形成
は難かしい。そこで確実に表面に微細凹凸をつけるべく
本発明者は薄膜形成後にエツチング処理を施すこととし
た。
この場合、超微粒子よりもエツチング速度の速いバイン
ダを使用すれば、エツチング液中で超微粒子よりも積極
的にバインダが表面から次第にエツチング除去されるこ
とになるので結果的に確実にサブミクロンオーダーの凹
凸のある超微粒子膜が得られることとなる。エツチング
液はエツチング諸条件にもよるが、水酸化ナトリウム水
溶液、はだはふつ化水素水溶液である。但し、ふつ化水
素は8102等の超微粒子までをも短時間で簡単に除去
してしまいまた工程管理も難かしくなるので、水酸化ナ
トリウム(例えば5%水溶液)の方が好ましい。水酸化
ナトリウム水溶液を用いるバインダ焼成分解物にSiO
2を含んでいても、5if2超微粒子よりも積極的にバ
インダが溶解除去されることになる。
(超微粒子膜利用装置) 本発明に係る薄膜が最も効果を発揮する装置は上記薄膜
ガラス基板等透光性基板−ヒに形成した画像表示面板で
あり、更にほこの画像表示面板を組み込んだ陰極線管で
ある。
〔作用〕
混合超微粒子で薄膜化を行うと、少量成分の機能はメイ
ン(多量成分)の超微粒子の機能として活き続ける。残
る極小超微粒子(混在成分)の機能は隣接する超微粒子
間に着目すると極小超微粒子間には距離があるのだが超
微粒子の大きさを超えぬ極短い距離の為、トンネル効果
にて発揮される。
この場合少量成分から形成され、超微粒子中に極小超微
粒子の形で混在する成分の機能は、隣接する超微粒子中
に存在する各極少超微粒子間には距離があるのだが超微
粒子の大きさを超えぬ極短い距離のため、導電性の点で
トンネル効果が発揮されることとなる。この場合、多量
成分はその粘度から必然的に形成される主に表面の粗さ
が項を奏して低反射機能を達成することとなる。導電成
分についてはトンネル効果にて導電性を発揮することに
なる。従って各機能成分の積層物よりも剥離箇所の減少
本で膜強度は向上する。また各機能成分ごとに超微粒子
を作って混合したものに比べてトンネル効果を利用でき
るから両機能の持続向上が図れることにもなる。
メインの超微粒子製反射防止機能成分とすれば主に表面
の粗さが効を奏して低反射機能を達成する。導電成分に
ついてはトンネル効果にて導電性を発揮することになる
。従って各機能成分の積層=31= 物よりも剥離箇所(ポテンシャル)の減少で膜強度は向
上する。また各機能成分ごとに超微粒子を作って混合し
たものに比べてトンネル効果を利用できるから両機能の
維持が図れることにもなる。
系内ガス雰囲気を酸素ガスもしくは酸素ガスと不活性ガ
スとの混合ガス雰囲気として超微粒子原材料と放電用電
極との間にアークを発生させ、このアーク熱により超微
粒子原材料から蒸気を発生させ、活性化された雰囲気ガ
ス中の酸素と反応させ酸化物超微粒子を生成する。
この時、少なくとも2種以上の材料を混合した超微粒子
原材料を用いることにより、原材料を酸化物混合超微粒
子を生成することができる。この場合、蒸発速度のほぼ
等しい材料を混合することにより、混合原材料の組成比
に近い酸化物混合超微粒子を生成することができる。
また原材料は金属でも金属酸化物でも同様の酸化物超微
粒子が生成される。この時、混合した材料同士が化合し
やすい場合には化合物超微粒子が、化合しにくい場合に
はそれぞれの酸化物超微粒子2 が生成される傾向にある。この中で導電性を有する酸化
物と反射防止機能を有する酸化物は化合しない場合があ
り、その時はそれぞれの酸化物が混在した超微粒子が生
成される。
この酸化物混合超微粒子をガラス又は表示管表面に塗布
し膜を形成した場合には、導電性と反射防止機能の2つ
の特性を有する膜が得られる。この膜はエツチング処理
を施して表面に微細凹凸を形成する。
こうして表示管表面には導電性反射防止膜を一層でかつ
低温で形成することが可能となる。
別の方法として反射防止機能膜−層(導電膜なし、導電
粒子混合なしを意味する)の場合、Si(OR)4の加
水分解により形成された5iC)zの薄膜が、均一に分
散したSiO2微粒子を被覆し、これをガラス体(基板
)表面に固定する。この膜は前記の通りエツチング処理
を施す。この均一に分散したSiO2微粒子により、反
射防止効果と表示画像の高解像度が維持される。更にS
i○2薄膜には添加剤すなわち吸湿性を有する金属塩及
び導電性金属酸化物の少なくとも1種が含まれており、
前者はSi(OR)4の加水分解時の熱処理(この熱処
理は膜強度が向上させるものでもある)を経ても吸湿性
が保持され、その性能を失わずに基板表面の抵抗値を小
さくする作用を有している。
導電処理による機能は次の通りである。すなわち導電性
金属酸化物は、いわゆる透明導電膜と同じ原理の表面抵
抗値の減少がみられ、これらの表面抵抗値の小さいこと
により帯電防止機能が保たれるのである。このように本
発明の添加剤は帯電防止効果を発揮するものであるが、
基板の表面抵抗値を下げる点からは金属塩よりは導電性
金属酸化物の方が優れている。とりわけスズ、インジウ
ム、アンチモンのごとき酸化物の場合は、膜の透明度も
よく画像の解像度を高く維持することができるという点
でも好ましい。金属塩の中には酸化物と異なり溶解した
状態で膜中に固定されるものもあり、このような場合は
膜の透明度がよく、高い解像度を維持する作用がある。
導電膜を下地膜に用いると次の機能を発揮する。
下地透明導電膜はパネル表面に密着することにより、パ
ネル表面の電気抵抗を低減する作用効果を発揮する。そ
れ自体導電性を有している金属酸化物で構成した膜もし
くはSi○2薄膜に導電性金属酸化物を分散した膜は、
いわゆる透明導電膜と同じ原理の表面抵抗値の減少がみ
られ、これにより帯電防止機能が保たれる。
一方、SiO2薄膜に吸湿性を有する金属塩を含有せし
めた膜の場合は、この金属塩が水分を吸収保持すること
により導電性が付与されるものであり、Si(OR)4
の加水分解時の熱処理(この熱処理は膜強度を向上させ
るものでもある)を経ても吸湿性が保持され、その性能
を失わずにパネル表面の抵抗値を小さくする作用を有し
ている。
S i Ox薄膜に含有せしめた添加剤は、パネル表面
の抵抗値を下げる点からは金属塩よりも導電性金属酸化
物の方が優れている。とりわけ、スズ。
インジウム、アンチモンのごとき酸化物の場合は、膜の
透明度もよく画像の解像度を高く維持するこ5− とができるという点でも好ましい。金属塩の中には酸化
物と異なり溶解した状態で膜中に固定されるものもあり
、このような場合は膜の透明度がよく、高い解像度を維
持する作用がある。
なお、ブラウン管など陰極線管の前面パネル表面(画像
表示面板)が帯電する理由は、ブラウン管の内面に塗布
されている蛍光体の上に薄く均一なアルミニウムの膜4
が蒸着されているが、そのアルミニウム膜に高電圧が印
加されると、その印加時及び遮断時にブラウン管前面パ
ネルに静電誘導により帯電現象を起すことによる。
S i (OR)4 (但し、Rはアルキル基)を溶解
したアルコール溶液に、超微粒子(主にSiO2等反射
防止機能を有するもの)を分散し、この溶液を基板上に
塗布した後、この塗布面を加熱(焼成)してSi(OR
)4を分解し、超微粒子膜をSiO2で覆った膜を形成
する。Si、(OR)tの分解物たるS i Oxは超
微粒子間の間隙及び超微粒子と基板との間隙に入り込み
接着剤の役目をはたす。
=36− 上記方法で形成した薄膜を、ドライ或いはウェット法で
極く短時間(数秒間乃至数10秒間)エツチングすると
、膜表面のバインダ分解物たるSiO2リッチの層がエ
ツチングされ、超微粒子間に微小なエツチング溝が形成
される。こうして膜全面に超微粒子レベルの微小な凹凸
が形成され、反射防止機能を示す。
上記アルコール溶液を基板上に塗布する方法として、ス
ピンコード法、ディッピング法、スプレー法を用いれば
、大面積処理も、容易であり、低コストで形成できる。
さらに、焼成後のエツチングも、NaOH水溶液へ浸漬
する方法を用いると、大面積処理も容易であり、かつ低
コストである。
従って超微粒子によって膜を形成するため、塗布膜表面
に微小な凹凸が生じ、−層の反射防止効果がある。さら
に、塗布法によって反射防止膜を形成するため、高価な
真空蒸着装置も必要とせず、大面積化が容易であり、低
コスト化が図れる。
光の反射は屈折率が急変する界面で生じるため、逆に界
面において屈折率が徐々に変化すれば反射は生じなくな
る。以上の原理に基づいて膜厚方向に屈折率分布を持た
せた膜が前述の不均質膜である。
基板上に光の波長よりも小さい凹凸があると、個々の凹
凸は界面と見なせず、基板と空気の体積分率に対応する
平均的な屈折率を持つ面とみなせる。すなわち、膜厚方
向深さXの位置における平均屈折率n8は、基板の占め
る体積分率をV (、)、基板の屈折率をns、空気の
屈折率をnaとすると、nx=’n5−v(x)十na
(1v(工))と表わされる。従って、微小な凹凸を形
成して、基板の体積分率v(ア)を連続的に変化させる
と、屈折率も連続変化し、不均質膜となり反射を防止す
ることができる。
超微粒子膜をエツチングすると、超微粒子と同等あるい
はそれ以下の大きさの凹凸が形成され、前能のごとく不
均質膜となり、有効な反射防止膜となる。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例を図面に従って説明する。
ブラウン管の前面パネル表面(ガラス面板)に、第1表
に示す実施例1〜4のように下地透明導電膜を形成する
実施例1の場合は、導電膜を5nOzで構成したもので
、膜の形成方法は下記のような条件によるCVD法で実
施した。
使用装置       :常圧CVD装置原料有機スズ
化合物  : S rl(CH3) aドーパント  
    :フレオンガスキャリャーガス    二Nz 基板温度(ガラス面板):350℃ 実施例2の場合は、SiO2薄膜中に透明導電性微粉末
として、5nOz微粉末を含有させたもので、膜の形成
方法は下記のとおりである。
(1)アルコキシシラン5i(ORbのアルコール溶液
の組成:エチルアルコール (CzHIIOH)      88 ccテトラエト
キシシラン (Si(OC2H3)4)    6ccSn02の透
明導電性微粉末 9− 1.2g 水(H20)     6 cc (2)ガラス面板への溶液塗布: スピンナ−50Orpm (3)塗布膜焼成=160℃、30分 なお、透明導電性粉末としては上記のSnO2の代りに
InzOs、Sbz○8などを単独もしくは、複合添加
したものについても、同様に試みたが。
はぼ同等の結果であったので、ここでは上記のとおり5
nOz粉末を代表例とした。
実施例3の場合は、InzOaとSnow(5wt%)
との複合ターゲットを作成し、高周波スパッタリングに
てガラス面板にIn2O3とSnO2との混合物を沈着
した膜であり、スパッタリング法による。
実施例4の場合は、Si○2薄膜中に吸湿性を有する金
属塩として、硝酸アルミニウムAQ (NO3)s・9
Hz○ を含有させたもので、膜の形成方法は下記のと
おりである。
(1)アルコキシシランSi(OR)4のアルコール0
− 溶液の組成:エチルアルコール (C2H4OH)      88ccエトラエトキシ
シラン (S i (OCzl−Ia)4)     6 cc
金属塩 A Q (N 0x)a ・9 H2O1、2g水(H
20)      6 cc (2)ガラス面板への溶液塗布: スピンナ−500rpm (3)塗布膜焼成=160℃、30分 なお、金属塩としては上記の硝酸アルミニウムの代りに
AnCQa、Ca(NO3)z、Mg(NOs)z。
Z n CQ 2などを単独もしくは、複合添加したも
のについても同様に試みたが、はぼ同等の結果であった
ので、ここでは上記のとおり硝酸アルミニウムを代表例
とした。
次に、上記のようにして得た下地導電膜の上に以下のよ
うな方法で反射防止膜となる薄膜を形成した。
テトラエトキシシラン(S i (OC2H5) 4)
をエタノールに溶解し、さらに加水分解のための水(H
20)と触媒としての硝酸(HNOa)とを添加した溶
液を作る。このアルコール溶液に粒径500〜1000
人に整粒されたS i 02の微粒子(粒形はほぼ球形
)を重量(wt)%で1%添加する。このとき、粒子が
十分に分散するようにアセチルアセトンを分散媒として
適量添加する。
上記第1表の配合溶液をガラス面板上の下地導電膜上に
滴下し、さらにスピンナーで均一に塗布する。
その後、150℃で約30分間空気中で焼成し、テトラ
エトキシシラン(S i (OC2H11) 4)を分
解する。アルコール溶液に添加したSiO2の微粒子は
、分解してできたSiO2の連続した均一の薄膜により
強固に固着される。
次に、5 V/ t%NaOH水溶液に約15秒間浸漬
してエツチング処理を行い、水洗、乾燥して各種テスト
を行った。
この反射防止膜を形成したガラス面板に5°の入射角で
波長550nmの光を入射させ、その反射率(正反対光
強度)を測定し、AQ蒸着膜における同様の反射光強度
を100として百分率で示した結果、第1表に示すよう
に0.4%以下、波長450〜650nmの可視光範囲
で1%以下の反射率であった。尚1分光光度計は(株)
日立製作所製U −3400を使用している(以下同じ
)。
この値は、VDT (ビジュアル・デイスプレィ・ター
ミナル)として要求される条件を充分に満足する値であ
る。
次に、この下地導電膜と反射防止膜とを積層形成したガ
ラス面板の表面を消ゴム((株)ライオン事務器製の商
品名ライオン5O−50)で強く(印圧1kgf、消ゴ
ム断面積は約18X10n+n)均一に50回こすった
ところ、反射率は0.1%〜0.2%程度シフトしただ
けで、その品質上は全く問題がなかった。
尚、消ゴムテストは50回こすった前後の60度鏡面光
沢度(J I S、に5400参照)を測定することに
なる。
上述したような反射防止膜を形成したガラス面板におい
て、反射率を低下させることのできる理由を次に説明す
る。
第2図は反射防止膜の断面を示したものであるが1図の
ように最外表面層は超微粒子が露出して凹凸が形成され
ている。Aに示す位置における屈折率は空気の屈折率n
oで、その値は約1である。
一方、Bに示す位置ではSiO2超微粒子1が詰まった
状態で、その屈折率はほぼガラス(SiOz)の屈折率
ng”1.48に等しい。このA、Bに挾まれた凹凸部
分において、屈折率は、SiO2の体積分率、つまりA
、B平面に平行な平面で切った微小な厚みの板を仮想し
たとき、その板の体積全体に占めるSiO2部分の体積
の割合に応じて連続的に変化する。Aよりわずから内側
に入ったC位置での屈折率をnr、Bよりわずから外側
に出たD位置での屈折率をn2としたとき、この反射防
止膜を形成したガラス表面での反射率Rが最小となる条
件は、 であり、これから、 の条件を満足するときに、無反射性能が得られる。
ここで、nx/nxの値は、膜面の凹凸の形状によって
決まるが、前述したように表層部のバインダをエツチン
グで除去しているので表層部超微粒子群による凹凸が上
式を近似的に満足するように形成でき、1%以下という
低反射率が得られるものと考えられる。
次に、本発明の反射防止膜が高い機械的強度を保持して
いる理由は、5i(OR)+が次のように加水分解して
できたSiO2膜が存在し、これが保護膜となっている
ためと考えられる。
S i (OCzHs)a+4 HzO−ss i (
OH)4+4 CzH50H→Si○2+2H20 次に、第1表最下段に示す帯電防止機能について説明す
る。第3図は、テレビジョン受像機のスインチOFF後
の表面帯電減衰時間と、帯電量の関係を示したもので、
第1表の実施例Noと対応している。比較のために示し
た比較例は、200see後も1kV以下にならず、帯
電防止機能は全くない。このようなものでは、空気中の
ほこり、ちりなどを吸収して離さないので、画面が汚れ
て画像が大変見難くなってしまう。
さらに、このような反射防止膜を形成するプロセスとし
ては、下地導電膜の形成された完成味に、既存のSi(
OR)4アルコール溶液に市販のSiO2超微粒子を添
加して塗布し焼成するだけでよく、フッ酸などの有害な
薬品の使用は一切なく、安全にしかも低コストで製造す
ることができる。エツチング処理も低濃度のNaOH水
溶液で達成でき、安全である。尚、SiO2超微粒子は
、球形に限らず、不定形であってもよい。
SiO2超微粒子を添加した5i(OR)tアルコール
溶液の塗布方法は、上記実施例で示したスピニング法に
限らず、ディッピング法やコーティング法、スプレー法
及びそれらの組合せなどでも47− よい。
また、塗布後の焼成温度は50〜200℃程度が適当で
ある。
また、上記実施例1の下地導電膜形成時のCVDの原料
として、5n(CHa)+を用いたが、その他のアルキ
ルスズ化合物5n(R)4.もしくはアルコキシスズ化
合物5n(OR)4でもよく、さらにスズの他インジウ
ム、アンチモンについてもスズと同様の有機化合物を使
用できることはいうまでもない。また、添加する金属塩
もアルミニウム。
カルシウム、マグネシウム、亜鉛の塩に限らず、吸湿性
を有するものであればいずれのものでもよい。実施例2
のスズ、インジウム、アルチモンなどの透明導電性粉末
を添加する場合は、良好な導電性を有するSiO2薄膜
を比較的低温(50〜500℃)で形成できるので特に
好ましい。
さらにまた5反射防止膜の形成においては、Si(OR
)4 としてRがエチル基の例を示したが。
前述のとおり、 R= Cn Hzn+sとしたとき、
n=1〜5のものが好ましく、n=1.3〜8におい4
8 ても同様の効果が得られる。nが大きくなると溶液の粘
性が少し高くなるので、溶媒としては作業性を考慮して
それに応じたアルコールを選択すればよい。
第5実施例につき以下し;説明する。本例は粒度分布を
つけたものである。
第4図は本実施例で用いたSiO2超微粒子の粒径分布
で、平均粒径は450nmであり、かなり広い粒径分布
を有しており、比表面積は70〜80rrr/gである
。この超微粒子を1wt%5i(OR)+アルコール溶
液+50%アセチルアセトン溶液に分散させ、スピンコ
ード法によりガラス基板上に塗布し、その後160℃で
30分焼成した。
塗布液の組成は、SiO2超微粒子1〜2重量%、残部
S i (OCaH2)+及び50%アセチルアセトン
であり、スピンナ600rpmX 30 秒の条件でコ
ートした後、160℃、30分で乾燥兼焼成を行った。
本例のように粒径分布を持つ超微粒子を用いることによ
り、適度の空孔を持った膜が得られた。
前述の如きエツチング処理を施した後に測定したこの膜
の反射特性は可視光領域(400〜700nm)で0.
06〜0.3%である。またこの膜の上にSi(OR)
4アルコ一ル溶液+50%アセチルアセトン溶液を塗布
、焼成することにより、透過率90%以上の膜が得られ
る。本実施例によれば簡便な方法により、良好な反射防
止膜が得られる効果がある。
尚、反射防止膜形成前にガラス基板表面を洗浄し、50
℃程度に予熱しておくことが好ましい。
次に実施例6〜10として混合超微粒子の使用例を第2
図により説明する。
本例ではガラス基板3上に一層の超微粒子薄膜5が形成
されている。超微粒子薄膜は主として超微粒子1から成
り、各超微粒子1は導電性成分7と反射防止機能成分6
との混合体になっている。
導電性成分7はいわば極小超微粒子であって超微粒子1
の外側に存在していてもよい。本例では、この超微粒子
はエツチングによる表層部パインダ除去によりSiO2
薄膜で覆われておらず、つまり超微粒子をSi○2被膜
でコーティングせずむき出しのままの状態になっている
。超微粒子とガラス基板3との間隙にはS i Ox充
填部(バインダ)2が形成される。バインダたるSiO
2薄膜2はSi(OR)4 の焼成分解生成物である。
尚、本例では導電性成分7としてS n 02を用い1
反射防止機能成分6として5102を用いている。成膜
中のSnO2/SiO2の体積比率は0.1(1,0%
)以上0.5 (50%)以下である、この場合、成膜
中の導電性機能成分が超微粒子中に占める比率は、重量
%表示で1%以上50%以下であり、その場合Sj、0
2薄膜4を除外して計算する。
また、超微粒子間の距離は、相隣接する超微粒子の中に
含まれる導電性成分間の距離がいわゆるトンネル効果が
表れるような長さに保持される間隔にあることが必要で
ある。そのような距離としては0.05μm以下が好ま
しい。
また超微粒子の平均粒径(弓−層の薄膜厚さ)1 が0.1μm以下であることから薄膜の厚さとしては0
.1μm〜0.2μmが許容されるが、その場合粒子と
粒子間に形成される薄膜の谷の深さはエツチング処理に
より通常0.05μm〜0.2μmとなる。これらの関
係を図示したものが第2図であり、aは導電性成分間の
距離、bは超微粒子の粒径、Cは谷の深さである。
またSi(OR)4の分解物たるS i 02は超微粒
子と薄膜との間隙にも入り込むから接着剤の役目もある
第5図に模式的に示した装置により、混合超微粒子原材
料としてSi ;80wt%と20wt%の5no2及
びSb (Snow; 90wt%とSb ; 10w
t%)の混合物の圧縮粉末、系内ガス雰囲気としてアル
ゴンガス+30%酸素ガス。
シールドガスとしてアルゴン3 Q / mj、n 、
雰囲気導入ガスとしてアルゴン+30%酸素ガス20Q
/minを用いて、150A−30Vのアーク条件で酸
化物混合超微粒子を生成させた。生成された超微粒子は
S i 02+ S n Oz+S b 208の酸化
物混合超微粒子であり1組成比はほぼ原材料と変わらな
い40:9:1であった。また比表面積は60〜10d
7gであり、生成量は15〜20g/時間でSiを超微
粒子原材料としてSiO2超微粒子を生成した場合の値
と比べて約6倍の生成量が得られた顕微鏡観察をしたと
ころ、Snは均一に分散されていること、アモルファス
SiO2超微粒子の中及び周囲にSn○z+5bzos
超微粒子が細かく分散していることが判った。
以上のように、本実施例によればアーク熱源を用いて少
なくとも2種以上の酸化物超微粒子がほぼ均一に混合し
た形で生成できる。
また酸化物混合超微粒子を生成する熱源としてはA r
 + Ozの誘導プラズマ又はアークプラズマを用い、
このプラズマに前記混合粉末を添加することでも同様の
酸化物混合超微粒子が得られる。
尚、この酸化物混合超微粒子を溶剤に分散させ、ガラス
基板に塗布し、導電性反射防止膜を形成した。
ブラウン管の前面パネル表面(ガラス面板)に本発明を
適用した例を第1図及び以下に示す9テトラエトキシシ
ラン(Si  (OCzH5)4)をエタノールに溶解
し、さらに加水分野のための水(H2O)と解媒として
の硝酸(HNOa)とを添加した溶液を作る。上記アル
コール溶液に実施例1と同様にして整粒された超微粒子
(粒形はほぼ球形)1を1gの割合で添加する。このと
き、粒子が充分に分散するようにアセチルアセ1〜ンを
分散媒として適量添加する。
上記アルコール溶液には、超微粒子1を添加する前に、
第2表に示す各種添加剤を所定量添加した。
第2表の配合溶液をガラス面板上に滴下し、さらにスピ
ンナーで均一に塗布する。
その後、150℃で約30分空気中で焼成し、テトラエ
トキシシラン[S i  (OC2H3)4]を分解す
る。アルコール溶液に添加した超微粒子は、分解してで
きたSiO2の連続した均一の薄膜により強固に固着さ
れる。更に5wt%NaOH水溶液に約15秒間浸漬し
てエツチング処理を行い、水洗、乾燥してガラス面板上
に凹凸が形成される。
このようにして形成された反射防止膜の断面を走査形電
子顕微鏡で観察したところ、最外表面に深さ1. 、 
OOO人±20OA 、ピッチ500人の均一な凹凸を
有する反射防止膜13が形成された。
バインダ2はテトラエトキシシランが分解してできた5
i02部分であり、添加剤である帯電防止成分を含んで
いる。
この反射防止膜を形成したガラス面板に5°の入射角で
光を入射させ、その反射率を測定した結果、第2表に示
すように波長500nmで0.5%以下、第6図の曲線
Iに示す如く波長450〜650nmの範囲で1%以下
の反射率であった。
この値は、VDT (ビジュアル・デイスプレィ・ター
ミナル)としての条件を十分に満足する値である。
次に、この反射防止膜を形成したガラス面板の表面を消
しゴム〔(株)ライオン事務器、商品名ライオン5O−
50)で1kgの加圧力下で均一に50回こすったとこ
ろ、反射率は、第2表の強度及び第5図の曲線■に示す
ように、0.1〜0.2%程度増加しただけで、その商
品上は全く問題がなかった。比較のため、従来のエツチ
ングにより凹凸を形成したガラス面板について同様の試
験を行ったところ、消しゴム1回のこすりで反射率は2
%増加し、5回のこすりにより、第7図の曲線■に示し
た無処理のガラス面板と全く同じ反射率となった。
次に第7実施例について説明する。
硝酸1gに実施例6で得た酸化物の超微粒子を0.2g
 分散させ、この溶液にケイ酸エステルアルコール溶液
5gとアセチルアセトン5gおよびジカルボン酸0.1
 gを添加し、撹拌1分散した。
この溶液をガラス基板に滴下し、600rpmで1分間
保持するスピンコードを行い、160℃で30分焼成後
、実施例6に準じてエツチング処理を行った。形成した
膜の5°正反射率は400〜700nmの可視領域で0
.06%1表面抵抗は0.5〜I X 107Ω/口で
あった。
Si○2超微粒子とS n 02+ S b zOs超
微粒子を別々に生成した材料を混合して用い、上記実施
例と同様の方法で膜形成した場合の表面抵抗は数10G
Ω/口であった。
以上のように、実施例6〜10によればアーク熱源を用
いて少なくとも2種以上の酸化物超微粒子がほぼ均一に
混合した形で生成できる。またこの酸化物混合超微粒子
を用いて、導電性と反射防止の複合機能を持つ膜を一度
の塗布作業で形成できる。
また酸化物混合超微粒子を生成する熱源としてはAr−
02の誘導プラズマ又はアークプラズマを用い、このプ
ラズマに前記混合粉末を添加することでも同様の酸化物
混合超微粒子が得られる。
第11実施例につき以下に説明する。第8図は本例によ
り、ガラス基板上に超微粒子膜を形成した時の断面図で
あり、第9図は該超微粒子膜をエツチングして微細凹凸
面を形成した後の断面図である。
使用したバインダ組成はエタノールが74.07wt%
、水が7 、66 w t、%、イソプロピルアルコー
ルが8.43wt%、エチルシリケートが7.51wt
%、メチルエチルケトンが1.39wt%、硝酸が0.
89wt%であり、合計99.95wt;%となる。こ
の総量に対して同量のアセチルアセトンを加えたものを
バインダ用組成物として用いた。従って最終組成は、ア
セチルアセトン5Qwt%、エタノール37.04wt
%、水3.83 w t%、イソプロピルアルコール4
.22wt%、工9 チルシリケート3,76wt% 、メチルエチルケトン
0.70wt%、硝酸0.45 w t%となる。
先ず、エチルシリケート(S i  (O82H5)4
]をエタノールに溶解し、更に水、熱分解反応促進剤し
て硝酸(HNOa)、成膜の乾燥速度調整剤としてイソ
プロピルアルコール、アセチルアセトンを加えて溶剤を
作る。これにSi○2超微粒子(平均粒径40〜50n
m)を加えて、超音波振動によって充分に分散させた。
超微粒子量は上記溶剤IQに対して25gとした。
超微粒子を分散後、更にシトラコン酸を加え、充分に溶
解させた。シトラコン酸は、成膜中の気泡発生量を減ら
し、透明度を増やすのに役立つ。
シトラコン酸の量は上記溶剤IQに対して20gとした
。その後火に超音波振動を加え、超微粒子の十分な分散
、各成分の十分な混合を図った。
次いでこの配合液を前処理、洗浄したソーダガラス板面
1100X100田、厚さ1nn)上に滴下し、更にス
ピンナーで均一に塗布した。
その後、約160℃で約45分間空気中で焼成6〇− し、エチルシリケートを分解してSiO2化した。
この熱分解で生じたSiO2中には前述のシトラコン酸
等が残存する。Si○2超微粒子は熱分解で生じたSi
O2の連続した薄膜によってガラス基板上に強固に固着
される。
このようにして形成した超微粒子膜の断面を電子顕微鏡
で観察したところ、第7図に示すように、膜厚的0.3
μmであり、SiO2超微粒子が密に堆積した膜が観察
された。
」1記のように形成した超微粒子膜付のガラス板を、5
wt%の化成ソーダ(NaOH)水溶液に約15秒間浸
漬する。すると超微粒子膜表面から、まずエチルシリケ
ートが熱分解して生じた(バインダの変化した)SiO
z系の化合物が溶は出す。
すると超微粒子時は第8図に示すように超微粒子間に微
小な凹凸が生じ、有効な反射防止機能を示す、尚、この
条件ではSi○2超微粒子自体はエツチングされない。
この超微粒子膜を形成後、エツチングしたガラス板と未
処理のガラス板に対し、5°の入射角度で波長400〜
700nmの光を入射させ、その反射率を測定した結果
を第6図の曲線■に示す。
全波長領域において本実施例の反射防止膜は未処理のガ
ラス板及び他の本発明実施例に対し約半分以下の反射率
となる。更に、波長400〜700nm間の積分値で示
せば、約1/3程度の反射率まで低減する。また、波長
400〜700nm間の透過率は、積分値で示すと未処
理ガラス板が約92%、本発明の反射防止膜を形成した
ガラス板は約87%となる。低反射であり、かつ透過率
が高いため、VDTに対する反射防止膜としては好適で
ある。とりわけ透過率を高く維持してかつ反射率を低減
した効果は大である。
尚1以上の説明では主に物理的プロセスにより超微粒子
を用いたが、化学的プロセスで製造されたほぼ均一粒径
の超微粒子を使用するにも当然適するものである。
〔発明の効果〕
本発明によれば、微小な凹凸を、塗布法及び浸漬漬の簡
単な方法で形成できるため、反射防止膜を低コストで製
造できる。また更に大面積の反射防止膜も容易に形成で
きる効果がある。尚、画面表示面板を作成してからブラ
ウン管を製造することは勿論のこと、本発明は低温度プ
ロセスであり浸漬・塗布各処理共簡単であることからブ
ラウン管を組み立てた後のブラウン管前面に本発明の処
理を施すことは一向に差し支えない。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明を適用したブラウン管の一例を示す模式
断面図、第2図は本発明の一例による反射防止膜の拡大
断面図、第3図は帯電防止効果を示す特性図、第4図は
本発明の一例に適用した超微粒子の粒径分布図、第5図
は超微粒子の製造処理の一例を示す装置構成説明図、第
6図は本発明の例示物と比較例示物との反射率特性図、
第7図は本発明の一例によるエツチング前の薄膜断面模
式図、第8図は同じくエツチング後の薄膜断面模式図で
ある。 =63− −18− 少汐卦ケ 墜子枡(ぺ) N α)

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、超微粒子群と、各超微粒子間隙を充填するバインダ
    とから構成される超微粒子膜により外光の反射を防止す
    る反射防止膜において、前記超微粒子膜の外表面は微細
    凹凸面を形成しかつ前記超微粒子群の露出面積が該超微
    粒子露出表面積の7割以上を占めることを特徴とする反
    射防止膜。 2、請求項1において、前記超微粒子の平均粒径は0.
    1μm以下であることを特徴とする反射防止膜。 3、請求項1又は2において、前記超微粒子は粒径分布
    が下記の如き特徴を有するものであることを特徴とする
    反射防止膜。 最大ピークが平均粒径附近にあり、かつその粒径のもの
    が全粒子の約50%以上を占め、最大粒子径が平均粒径
    の約2倍、最小粒子径が平均粒径の約1/2であること
    。 4、ガラス体の表面上に反射防止機能の超微粒子を添加
    したSi(OR)_4(Rはアルキル基)のアルコール
    溶液を塗布後焼成し、ガラス体表面上に前記超微粒子お
    よびこれを被覆するSiO_2系薄膜を付着させてなる
    反射防止膜において、前記超微粒子群の露出面積はSi
    O_2系薄膜を含む全膜面積の7割以上を占めることを
    特徴とする反射防止膜。 5、2種以上の無機酸化物より構成されるコンポジット
    な粒状物であつて、2種以上の無機酸化物が相互に入り
    混りあつているか又は一方の無機酸化物が他方の無機酸
    化物に包含される粒状構造を形成し、かつその平均粒径
    が0.1μm以下の超微粒子を主体とする薄膜であつて
    、該薄膜中に占める超微粒子露出面積が7割以上を占め
    ることを特徴とする反射防止膜。 6、2種以上の無機酸化物のうち、少なくとも一種は反
    射防止機能成分であり、残りは導電性成分であることを
    特徴とする請求項5記載の反射防止膜。 7、導電性成分が少なくとも10(wt)%であること
    を特徴とする請求項5記載の反射防止膜。 8、反射防止機能超微粒子はSiO_2、MgOの群か
    ら選ばれるものであることを特徴とする請求項5乃至7
    いずれかに記載の反射防止膜。 9、超微粒子間に形成される谷の深さが0.05乃至0
    .2μmであることを特徴とする請求項1乃至8いずれ
    かに記載の反射防止膜。 10、超微粒子を主体とする薄膜を基板上に形成後、エ
    ッチング処理をして該薄膜表面に微細な凹凸を形成する
    ことを特徴とする反射防止膜の形成方法。 11、超微粒子と該超微粒子よりもエッチング速度の速
    いバインダとを主体とする薄膜を基板上に形成後、エッ
    チング処理により前記薄膜表面に微細な凹凸を形成する
    ことを特徴とする反射防止膜の形成方法。 12、最大ピークが平均粒径附近にあり、かつその粒径
    のものが全粒子の約50%以上を占め、最大粒子径が平
    均粒径の約2倍、最小粒子径が平均粒径の約1/2であ
    るような粒度分布を持たせた超微粒子群をバインダ組成
    物と混合し、成膜して焼成し、しかる後エッチング処理
    をしてバインダ成分の表層部をエッチング除去すること
    を特徴とする反射防止膜の形成方法。 13、超微粒子の平均粒径は0.1μm以下であること
    を特徴とする請求項10乃至12いずれかに記載の反射
    防止膜の形成方法。 14、超微粒子成分はSiO_2、MgOの群から選ば
    れるものであることを特徴とする請求項10乃至13い
    ずれかに記載の反射防止膜の形成方法。 15、超微粒子膜の平均膜厚を0.3μm以下とするこ
    とを特徴とする請求項10乃至14いずれかに記載の反
    射防止膜の形成方法。 16、請求項10乃至15いずれかに記載の方法により
    その表面に反射防止膜を形成したことを特徴とする画像
    表示面板。 17、請求項1乃至9いずれかに記載の反射防止膜をそ
    の表面に形成したことを特徴とする画像表面示板。 18、表層全面が0.1μm以下の凹凸粗面に形成され
    ていることを特徴とする画像表示面板。 19、請求項16乃至18いずれか記載の画像表示面板
    を備えてなることを特徴とするブラウン管。
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