JPH03149563A - 電子写真用感光体 - Google Patents
電子写真用感光体Info
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- JPH03149563A JPH03149563A JP28940289A JP28940289A JPH03149563A JP H03149563 A JPH03149563 A JP H03149563A JP 28940289 A JP28940289 A JP 28940289A JP 28940289 A JP28940289 A JP 28940289A JP H03149563 A JPH03149563 A JP H03149563A
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Landscapes
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Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕
この発明は、露光源として半導体レーザダイオード、発
光ダイオード、 He−Meガスレーザなどの長波長光
源を使用する電子写真方式の複写機および光プリンタに
用いられる電子写真用感光体に関する。 〔従来の技術〕 電子写真方式のデジタル複写機あるいは光プリンタでは
、感光体表面に静電潜像を形成する書き込み光(it発
光) として、半導体レーザダイオード、発光ダイオー
ドアレイ、 He−Meレーデなどを光源とする波長6
30n−〜800r+a+の長波長光が使われ、一般に
は反転現像方式で印字(画像形成)が行われる。 このような長波長光領域に右いて好適に用いられる感光
体として、例えば本出願人の特許出願に係る特開昭61
−278858号公報などに記載されているように、第
2図の模式的断面図に示すような、導電性基体l上に形
成したテルルを20重量%〜50重量%含む高濃度セレ
ン・テルル合金からなり長波長光領域でも高感度を有す
る電荷発生層3と、電荷発生層3で発生したキャリアを
導電性基体上側に輸送する電荷輸送層2と電荷発生層3
を外部ストレスから保護する表面保謹層4とで構成され
たセレン感光体が一般に使われている。そして、表面保
護層4の材料には、耐刷性、耐化学性および耐熱性の点
からセレン・ひ素合金が使用される場合が多い。 表面保護層の材料として用いられるセレン・ひ素合金の
ひ素濃度を高くすればする程感光体の耐刷性、耐熱性は
向上するが、反面、暗減衰特性。 繰り返し特性(疲労特性)が悪化し、連続繰り返し印字
を行ったときの帯電位の低下が太きくなり、また、電荷
輸送層の材料としてセレンあるいはテルル濃度の低いセ
レン・テルル合金のような熱膨張係数の大きい材料を用
いた場合には、高温環境下で表面保護層にひび割れが発
生するようになる。 このような問題を解消するために、本出願人は、セレン
・ひ素合金からなる表面保護層を2層構造とし電荷発生
層側の下層のひ素濃度を表面側の上層のひ素濃度よりも
低くすること(特開昭61−278858号公報)、さ
らに下層のひ素濃度を2重量%〜10重量%、上層のひ
素濃度を10重量%〜30重量%と限定すること(特願
平1−20375号明細書)を提案し、また、2層とし
た表面保護層の上層の膜厚を8μm以下とし下層の膜厚
を上層の膜厚よりも薄くすること(特願昭63−452
98号明細書) も提案している。 また、繰り返し特性が悪く、連続して繰り返し印字を行
うと帯電位が低下してきて画像上地かぶりが生じること
に対処する手段として、電子写真装置に帯電補償回路を
付加する方法(特公昭62−11345号公報など)、
帯電補償、温度補償回路を付加する方法(特開平1−1
64972号公報)などが提案されている。 〔発明が解決しようとする課題〕 しかし上記の公報、特許出願明細書で提案されている感
光体は、実用上問題なく使用できる−が、高温環境下で
繰り返し画像出しく印字)を行った場合若干の地かぶり
が発生することがあり、充分満足できる良質の画像が得
られないという問題があった。 また、電子写真装置に帯電補償回路、さらには温度補償
回路を付加する方法はセンサ精度が不充分で充分に補償
することが難しいという問題があり、さらにこのような
回路などを付加することにより装置の価格が高くなると
いう問題もある。 この発明は、上述の問題点を解消して、耐刷性。 耐熱性に優れ、長波長光に高い感度を有し、かつ、暗減
衰特性、疲労特性の改善されたセレン感光体を提供する
ことを課題とする。 〔課題を解決するための手段〕 上記の課題は、この発明によれば、導電性基体上に非晶
質セレンまたは非晶質セレン・テルル合金からなる電荷
輸送層、非晶質セレン・テルル合金からなる電荷発生層
、非晶質セレン・ひ素合金からなる表面保護層が順次積
層されてなる電子写真用感光体において、電荷発生層と
表面保護層との間にこれらの電荷発生層構成材料、表面
保護層構成材料それぞれのバンドギャップよりも大きい
バンドギャップを有する材料からなる電荷注入抑制層が
介在している電子写真用感光体とすることによって解決
される。 電荷注入抑制層構成材料とし−てはセレン、テルルの含
有量が20重量%以下、望ましくはlO重量% 以下の
セレン・テルル合金、ひ素の含有量が5重量%未満、望
ましくは2重量%以下のセレン・ひ素合金などが好適に
用いられ、また、その膜厚は0.5μm以上2.0μm
以下であると好適である。 〔作用〕 セレン感光体は正帯電で使用される。帯電している感光
体表面への像露光により電荷発生層で発生したキャリア
のうち、正孔は導電性基体側へ移動し、電子は感光体表
面へ移動して帯電している正電荷を中和して静電潜像が
形成される。このとき感光体表面へ移動する電子が表面
保護層にトラップされると負の空間電荷が形成され、連
続して繰り返し画像出しをするために引き続いて帯電が
行われた場合、表面電荷が減少して帯電位が低くなり、
画像上地かぶりが発生する。 また、耐刷性、耐熱性を向上させるために表面保護層に
用いるセレン・ひ素合金のひ素濃度を高めるとバンドギ
ャップが小さくなり、電子が感光体表面へ移動しやすく
なる。電荷発生層で生じる熱励起キャリアのうち、電子
が感光体表面へ移動しやすくなり、暗減衰が大きくなり
、帯電位が低下することになる。高温になる程熱励起キ
ャリアの発生は多くなり、かつ、電子が移動しやすくな
るので高温環境下では帯電位の低下がより大きくなる。 電荷発生層と表面保護層との間に、両層を構成する材料
よりもバンドギャップの大きい材料からなり、電子の移
動に対して一種のバリアとしての機能を有する層を電荷
注入抑制層として設けることにより、暗減衰特性、繰り
返し特性を改善して、帯電位の低下を防ぐことができる
。かくして、表面保護層にひ素濃度の高いセレン・ひ素
合金を用いても暗減衰特性。繰り返し特性を悪化させる
ことがなくなり、耐熱性、耐刷性に優れ、長波長光に高
い感度を有し、繰り返し画像出しを行った場合にも地か
ぶりの生じない感光体が得られることになる。また、か
かる感光体を用いることにより電子写真装置に帯電補償
、温度補償回路を付加する必要はなくなる。 〔実施例〕 第1図は、この発明の感光体の一実施例を示す模式的断
面図で、lは導電性基体。2は電荷輸送層、3は電荷発
生層、5はこの発明による電荷注入抑制層、4は表面保
護層である。 実施例1 所要の加工、洗浄を施した導電性基体としての^lドラ
ム(外径80mm)を蒸着装置の回転軸に取り付け、回
転させなから^lドラムを加熱して約60℃の温度に保
ち、l X 10−Torrの真空にし、純Seを充填
した蒸発源を約300℃に加熱し、^lドラム外表面に
純Seを真空蒸着して膜厚約60μmの電荷輸送層を形
成した。その上に、フラッシュ蒸着法でTeを46重量
%含むSe−Te合金からなる膜厚約0.2μIの電荷
発生層、純Seからなる膜厚約0.2μmの電荷注入抑
制層を順次形成した。続いてその上に、同じくフラッシ
ュ蒸着法でAsを5重量%含むSe −As合金からな
る膜厚約1.5μmの膜、 AsをlO重量%含むSe
−As合金からなる膜厚約1μmの膜を順次蒸着して表
面保護層を形成し感光体を作製した。 同様にして、電荷注入抑制層の膜厚を0.5μm。 1μm、2μm、 5μmと変えた感光体を作製し、
純Seからなる電荷注入抑制層の膜厚の異なる5種類の
感光体を得た。 実施例2 電荷注入抑制層の材料をTeを5.5重量%含むSe−
Te合金に変え、その他は実施例1と同様にして、5種
類の感光体を作製した。 実施例3 電荷注入抑制層の材料を^S′Ifr1.5重量%含む
Se−As合金に変え、その他は実施例1と同様にして
、5種類の感光体を作製した。 比較例 電荷注入抑制層を設けなかったこと以外は実施例1と同
様にして感光体を作製した。 このようにして作製した感光体について、半導体レーザ
プリンタにより印字テストを行った。その結果を電荷注
入抑制層の材料右よび膜厚と合わせて第1表に示す。 第1表 電荷注入抑制層構成 印字特性 1 材
料 膜厚(μm) 初期11000枚印字後11
1 0.2 01×(地かぶり)1
1 5.0 01×(濃度低下)
1 0.2 01×(地かぶり
)11 5.0 1 Δ I
X(II度低下)11 0.2
01×(地かぶり)I11 Is、o
l A xvs度低下> 比
II 1純Seのバンドギャップは約2.
tevである。 この純SeにAs、 Teを添加す
ると添加量が多くなるにつれてバンドギャップは小さく
なってくる。Se −As合金にふいては^S含有量が
2重量%の場合的1.96eV、 5重量%の場合的
1,93eV、 10重量%の場合的1、90eVであ
る。また、Te含有量45重量%〜50重量%のSe−
Te合金にふいては約1.5eV以下である。 各実施例の電荷発生層の構成材料はTe含有量46重量
%のSe−Te合金であり、表面保護層の電荷発生層側
の構成材料はAs含有115重量%のSe−^S合金で
ある。これらの材料よりバンドギャップの大きい純Se
、 Te含有量5,5重量%のSe−Te合金、 A
s含有量1.5重量%のSe−^Sを構成材料とする電
荷注入抑制層を設けることにより、第1表に見られると
お−り連続印字を行っても良好な印字特性が得られる。 しかし、この電荷注入抑制層の膜厚が0.2μlと薄い
と電荷注入抑制効果が少なくて地かぶりが発生し、膜厚
が5,0ミ1と厚くなるとキャリアの注入が少なくなり
すぎて光感度が低下したのと同等の現象が生じ、印字の
濃度が低下する。膜厚は0.5μ1以上2.0μm以下
の範囲内であると好適 である。 〔発明の効果〕 この発明によれば、機能分離型のセレン感光体において
、電荷発生層と表面保護層との間に、両層の構成材料よ
りバンドギャップの大きい材料からなる電荷注入抑制層
を設ける。このような層を介在させることにより、耐刷
性、耐熱性に優れ、長波長光に高い感度を有し、かつ、
暗減衰特性。 疲労特性の改善された感光体が得られ、長波長光を露光
光とする電子写真装置に搭載し連続繰り返し画像出しを
行った場合にも地かぶりが発生せず、良好な画質を持続
することが可能となる。 また、このような感光体を用いることにより、電子写真
装置に帯電補償回路、温度補償回路などを付加する必要
がなくなり、価格が低減できる効果も得られる。
光ダイオード、 He−Meガスレーザなどの長波長光
源を使用する電子写真方式の複写機および光プリンタに
用いられる電子写真用感光体に関する。 〔従来の技術〕 電子写真方式のデジタル複写機あるいは光プリンタでは
、感光体表面に静電潜像を形成する書き込み光(it発
光) として、半導体レーザダイオード、発光ダイオー
ドアレイ、 He−Meレーデなどを光源とする波長6
30n−〜800r+a+の長波長光が使われ、一般に
は反転現像方式で印字(画像形成)が行われる。 このような長波長光領域に右いて好適に用いられる感光
体として、例えば本出願人の特許出願に係る特開昭61
−278858号公報などに記載されているように、第
2図の模式的断面図に示すような、導電性基体l上に形
成したテルルを20重量%〜50重量%含む高濃度セレ
ン・テルル合金からなり長波長光領域でも高感度を有す
る電荷発生層3と、電荷発生層3で発生したキャリアを
導電性基体上側に輸送する電荷輸送層2と電荷発生層3
を外部ストレスから保護する表面保謹層4とで構成され
たセレン感光体が一般に使われている。そして、表面保
護層4の材料には、耐刷性、耐化学性および耐熱性の点
からセレン・ひ素合金が使用される場合が多い。 表面保護層の材料として用いられるセレン・ひ素合金の
ひ素濃度を高くすればする程感光体の耐刷性、耐熱性は
向上するが、反面、暗減衰特性。 繰り返し特性(疲労特性)が悪化し、連続繰り返し印字
を行ったときの帯電位の低下が太きくなり、また、電荷
輸送層の材料としてセレンあるいはテルル濃度の低いセ
レン・テルル合金のような熱膨張係数の大きい材料を用
いた場合には、高温環境下で表面保護層にひび割れが発
生するようになる。 このような問題を解消するために、本出願人は、セレン
・ひ素合金からなる表面保護層を2層構造とし電荷発生
層側の下層のひ素濃度を表面側の上層のひ素濃度よりも
低くすること(特開昭61−278858号公報)、さ
らに下層のひ素濃度を2重量%〜10重量%、上層のひ
素濃度を10重量%〜30重量%と限定すること(特願
平1−20375号明細書)を提案し、また、2層とし
た表面保護層の上層の膜厚を8μm以下とし下層の膜厚
を上層の膜厚よりも薄くすること(特願昭63−452
98号明細書) も提案している。 また、繰り返し特性が悪く、連続して繰り返し印字を行
うと帯電位が低下してきて画像上地かぶりが生じること
に対処する手段として、電子写真装置に帯電補償回路を
付加する方法(特公昭62−11345号公報など)、
帯電補償、温度補償回路を付加する方法(特開平1−1
64972号公報)などが提案されている。 〔発明が解決しようとする課題〕 しかし上記の公報、特許出願明細書で提案されている感
光体は、実用上問題なく使用できる−が、高温環境下で
繰り返し画像出しく印字)を行った場合若干の地かぶり
が発生することがあり、充分満足できる良質の画像が得
られないという問題があった。 また、電子写真装置に帯電補償回路、さらには温度補償
回路を付加する方法はセンサ精度が不充分で充分に補償
することが難しいという問題があり、さらにこのような
回路などを付加することにより装置の価格が高くなると
いう問題もある。 この発明は、上述の問題点を解消して、耐刷性。 耐熱性に優れ、長波長光に高い感度を有し、かつ、暗減
衰特性、疲労特性の改善されたセレン感光体を提供する
ことを課題とする。 〔課題を解決するための手段〕 上記の課題は、この発明によれば、導電性基体上に非晶
質セレンまたは非晶質セレン・テルル合金からなる電荷
輸送層、非晶質セレン・テルル合金からなる電荷発生層
、非晶質セレン・ひ素合金からなる表面保護層が順次積
層されてなる電子写真用感光体において、電荷発生層と
表面保護層との間にこれらの電荷発生層構成材料、表面
保護層構成材料それぞれのバンドギャップよりも大きい
バンドギャップを有する材料からなる電荷注入抑制層が
介在している電子写真用感光体とすることによって解決
される。 電荷注入抑制層構成材料とし−てはセレン、テルルの含
有量が20重量%以下、望ましくはlO重量% 以下の
セレン・テルル合金、ひ素の含有量が5重量%未満、望
ましくは2重量%以下のセレン・ひ素合金などが好適に
用いられ、また、その膜厚は0.5μm以上2.0μm
以下であると好適である。 〔作用〕 セレン感光体は正帯電で使用される。帯電している感光
体表面への像露光により電荷発生層で発生したキャリア
のうち、正孔は導電性基体側へ移動し、電子は感光体表
面へ移動して帯電している正電荷を中和して静電潜像が
形成される。このとき感光体表面へ移動する電子が表面
保護層にトラップされると負の空間電荷が形成され、連
続して繰り返し画像出しをするために引き続いて帯電が
行われた場合、表面電荷が減少して帯電位が低くなり、
画像上地かぶりが発生する。 また、耐刷性、耐熱性を向上させるために表面保護層に
用いるセレン・ひ素合金のひ素濃度を高めるとバンドギ
ャップが小さくなり、電子が感光体表面へ移動しやすく
なる。電荷発生層で生じる熱励起キャリアのうち、電子
が感光体表面へ移動しやすくなり、暗減衰が大きくなり
、帯電位が低下することになる。高温になる程熱励起キ
ャリアの発生は多くなり、かつ、電子が移動しやすくな
るので高温環境下では帯電位の低下がより大きくなる。 電荷発生層と表面保護層との間に、両層を構成する材料
よりもバンドギャップの大きい材料からなり、電子の移
動に対して一種のバリアとしての機能を有する層を電荷
注入抑制層として設けることにより、暗減衰特性、繰り
返し特性を改善して、帯電位の低下を防ぐことができる
。かくして、表面保護層にひ素濃度の高いセレン・ひ素
合金を用いても暗減衰特性。繰り返し特性を悪化させる
ことがなくなり、耐熱性、耐刷性に優れ、長波長光に高
い感度を有し、繰り返し画像出しを行った場合にも地か
ぶりの生じない感光体が得られることになる。また、か
かる感光体を用いることにより電子写真装置に帯電補償
、温度補償回路を付加する必要はなくなる。 〔実施例〕 第1図は、この発明の感光体の一実施例を示す模式的断
面図で、lは導電性基体。2は電荷輸送層、3は電荷発
生層、5はこの発明による電荷注入抑制層、4は表面保
護層である。 実施例1 所要の加工、洗浄を施した導電性基体としての^lドラ
ム(外径80mm)を蒸着装置の回転軸に取り付け、回
転させなから^lドラムを加熱して約60℃の温度に保
ち、l X 10−Torrの真空にし、純Seを充填
した蒸発源を約300℃に加熱し、^lドラム外表面に
純Seを真空蒸着して膜厚約60μmの電荷輸送層を形
成した。その上に、フラッシュ蒸着法でTeを46重量
%含むSe−Te合金からなる膜厚約0.2μIの電荷
発生層、純Seからなる膜厚約0.2μmの電荷注入抑
制層を順次形成した。続いてその上に、同じくフラッシ
ュ蒸着法でAsを5重量%含むSe −As合金からな
る膜厚約1.5μmの膜、 AsをlO重量%含むSe
−As合金からなる膜厚約1μmの膜を順次蒸着して表
面保護層を形成し感光体を作製した。 同様にして、電荷注入抑制層の膜厚を0.5μm。 1μm、2μm、 5μmと変えた感光体を作製し、
純Seからなる電荷注入抑制層の膜厚の異なる5種類の
感光体を得た。 実施例2 電荷注入抑制層の材料をTeを5.5重量%含むSe−
Te合金に変え、その他は実施例1と同様にして、5種
類の感光体を作製した。 実施例3 電荷注入抑制層の材料を^S′Ifr1.5重量%含む
Se−As合金に変え、その他は実施例1と同様にして
、5種類の感光体を作製した。 比較例 電荷注入抑制層を設けなかったこと以外は実施例1と同
様にして感光体を作製した。 このようにして作製した感光体について、半導体レーザ
プリンタにより印字テストを行った。その結果を電荷注
入抑制層の材料右よび膜厚と合わせて第1表に示す。 第1表 電荷注入抑制層構成 印字特性 1 材
料 膜厚(μm) 初期11000枚印字後11
1 0.2 01×(地かぶり)1
1 5.0 01×(濃度低下)
1 0.2 01×(地かぶり
)11 5.0 1 Δ I
X(II度低下)11 0.2
01×(地かぶり)I11 Is、o
l A xvs度低下> 比
II 1純Seのバンドギャップは約2.
tevである。 この純SeにAs、 Teを添加す
ると添加量が多くなるにつれてバンドギャップは小さく
なってくる。Se −As合金にふいては^S含有量が
2重量%の場合的1.96eV、 5重量%の場合的
1,93eV、 10重量%の場合的1、90eVであ
る。また、Te含有量45重量%〜50重量%のSe−
Te合金にふいては約1.5eV以下である。 各実施例の電荷発生層の構成材料はTe含有量46重量
%のSe−Te合金であり、表面保護層の電荷発生層側
の構成材料はAs含有115重量%のSe−^S合金で
ある。これらの材料よりバンドギャップの大きい純Se
、 Te含有量5,5重量%のSe−Te合金、 A
s含有量1.5重量%のSe−^Sを構成材料とする電
荷注入抑制層を設けることにより、第1表に見られると
お−り連続印字を行っても良好な印字特性が得られる。 しかし、この電荷注入抑制層の膜厚が0.2μlと薄い
と電荷注入抑制効果が少なくて地かぶりが発生し、膜厚
が5,0ミ1と厚くなるとキャリアの注入が少なくなり
すぎて光感度が低下したのと同等の現象が生じ、印字の
濃度が低下する。膜厚は0.5μ1以上2.0μm以下
の範囲内であると好適 である。 〔発明の効果〕 この発明によれば、機能分離型のセレン感光体において
、電荷発生層と表面保護層との間に、両層の構成材料よ
りバンドギャップの大きい材料からなる電荷注入抑制層
を設ける。このような層を介在させることにより、耐刷
性、耐熱性に優れ、長波長光に高い感度を有し、かつ、
暗減衰特性。 疲労特性の改善された感光体が得られ、長波長光を露光
光とする電子写真装置に搭載し連続繰り返し画像出しを
行った場合にも地かぶりが発生せず、良好な画質を持続
することが可能となる。 また、このような感光体を用いることにより、電子写真
装置に帯電補償回路、温度補償回路などを付加する必要
がなくなり、価格が低減できる効果も得られる。
第1図はこの発明の感光体の一実施例を示す模式的断面
図、第2図は従来の感光体の一例を示す模式的断面図で
ある。 1−−一導電性基体、2・−電荷輸送層、3− 電荷
発生層、4一表面保護層、5− 電荷注入抑制層。 AC 、、、、、、い、、、、、、、 4表面保護層1
F−l導電性基体 N\\\\\\\\\\\\L、、−41トー1
図、第2図は従来の感光体の一例を示す模式的断面図で
ある。 1−−一導電性基体、2・−電荷輸送層、3− 電荷
発生層、4一表面保護層、5− 電荷注入抑制層。 AC 、、、、、、い、、、、、、、 4表面保護層1
F−l導電性基体 N\\\\\\\\\\\\L、、−41トー1
Claims (1)
- 1)導電性基体上に非晶質セレンまたは非晶質セレン・
テルル合金からなる電荷輸送層、非晶質セレン・テルル
合金からなる電荷発生層、非晶質セレン・ひ素合金から
なる表面保護層が順次積層されてなる電子写真用感光体
において、電荷発生層と表面保護層との間にこれらの電
荷発生層構成材料、表面保護層構成材料それぞれのバン
ドギャップよりも大きいバンドギャップを有する材料か
らなる電荷注入抑制層が介在していることを特徴とする
電子写真用感光体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28940289A JPH03149563A (ja) | 1989-11-07 | 1989-11-07 | 電子写真用感光体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28940289A JPH03149563A (ja) | 1989-11-07 | 1989-11-07 | 電子写真用感光体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03149563A true JPH03149563A (ja) | 1991-06-26 |
Family
ID=17742769
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP28940289A Pending JPH03149563A (ja) | 1989-11-07 | 1989-11-07 | 電子写真用感光体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH03149563A (ja) |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS61278858A (ja) * | 1985-06-04 | 1986-12-09 | Fuji Electric Co Ltd | 電子写真用セレン感光体 |
JPH01112250A (ja) * | 1987-10-26 | 1989-04-28 | Fuji Electric Co Ltd | 電子写真用感光体 |
JPH01197762A (ja) * | 1988-02-02 | 1989-08-09 | Fuji Electric Co Ltd | 電子写真感光体 |
-
1989
- 1989-11-07 JP JP28940289A patent/JPH03149563A/ja active Pending
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS61278858A (ja) * | 1985-06-04 | 1986-12-09 | Fuji Electric Co Ltd | 電子写真用セレン感光体 |
JPH01112250A (ja) * | 1987-10-26 | 1989-04-28 | Fuji Electric Co Ltd | 電子写真用感光体 |
JPH01197762A (ja) * | 1988-02-02 | 1989-08-09 | Fuji Electric Co Ltd | 電子写真感光体 |
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