JPH03146601A - 耐熱耐摩耗性高力アルミニウム合金粉末 - Google Patents

耐熱耐摩耗性高力アルミニウム合金粉末

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JPH03146601A
JPH03146601A JP24370890A JP24370890A JPH03146601A JP H03146601 A JPH03146601 A JP H03146601A JP 24370890 A JP24370890 A JP 24370890A JP 24370890 A JP24370890 A JP 24370890A JP H03146601 A JPH03146601 A JP H03146601A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、常温から高温までの強度が優れた高Siアル
ミニウム合金粉末に関するもので、特に内燃機関のシリ
ンダーライナーのような熱負荷が高く、また耐摩耗性耐
焼付性が要求される部品に最適のものである。
[従来の技術] 最近、自動車の軽量化やフロントエンジン・フロントド
ライブ(FF)方式のため、エンジンの軽量化が必要と
なっており、そのためシリンダーブロックは鋳鉄からA
l合金が使用されるように変わってきている。
その場合、鋳鉄性シリンダーライナーが鋳ぐるまれで使
用されている。このシリンダーライナーをA1合金にす
ると、軽量化のほかに熱伝導率が鋳鉄よりもはるかに良
いことと、鋳鉄よりも熱膨張係数が大きくシリンダーブ
ロックのA1合金に近いので昇温時でもライナーとブロ
ックの密着性が良いことから放熱性の良いエンジンとな
り、ライナーの内壁温度が低く出来ることから、潤滑油
の寿命を長く出来たり、低粘度の潤滑油の使用が可能と
なり、燃費の向上が可能になるとされている。又、熱膨
張係数がピストン材料のアルミニウム合金のそれと同程
度であるので、ピストンとの間のクリアランスを小さ(
設定できるために潤滑油の消費量を押え燃費の向上も期
待される。
又、高SiのA1合金は摩擦係数が低いため、シリンダ
ーライナーとして使用すればピストンリングとの間のフ
リクションロスが低減することから、燃費の向上が期待
される。
このようにシリンダーライナーにA1合金を使用するこ
とによる効果は多いが、従来の公知のA1合金では、鋳
ぐるみ用シリンダーライナー材としては高温特性が不十
分である。
例えば、AA規格のA390.0 (Si=16〜18
%、Cu:4〜5%、Mg=0.50〜0.65%、 
Fe=0.5%、 Ti=0.2%。
Zn・0.1%、残Al)のような鋳造材は固液共存域
が広いため、健全な鋳物を得るためには、大きな押湯を
必要とするので歩留まりが悪(コストの高い物となり、
微細化処理や金型鋳造法によっても初晶Siはなお粗大
であるために被削性が悪い。さらに致命的欠点は、シリ
ンダーブロックに鋳ぐるむ時に熱によって材料が軟化す
る為に、対摩耗性が著しく低下したり、被削面にビビリ
やムシレが生じやす(、またホーニング加工を困難にし
ている。また近年、粉末冶金法によりA390.0に近
い組成の合金を粉末にして、これを熱間押出して、中空
体とする技術が提案されている(特開昭52−1094
15)。これは高Siのアルミニウム合金溶湯をアトマ
イズ法または遠心鋳造法による微細化手段により急冷さ
れた微粒または粉末とし、これを熱間押出しすることに
より中空体を得る方法であって、鋳造法に依り得られる
中空体よりもはるかに歩留まりの優れた方法である。
また、この方法によると初晶Siが20μm以下の大き
さとなるために延性や機械加工性に優れ、更には高Si
アルミニウム合金特有の低摩擦係数の性質をも備えてい
る。
0.5〜1.5%Mg、 0.5〜1.5%Ni、残部
A1の合金や、或はこれにSiC,Sn、黒鉛を混合し
て押出した中空体が提案されている(特開昭52−10
9415 参照)。
[発明が解決すべき課題] 本発明者らはこれらのトレース実験をした結果20、0
Si−4,0Cu−0,81g−0,5Ni−Al残の
組成とした粉末押出材をシリンダーライナー(外径73
mm、内径65mm、高さ105mm1として使用し、
ADC−12合金のシリンダーブロック(重量3.4k
g+に溶湯温度675℃でダイキャスト法で鋳ぐるもテ
ストをおこなった結果、鋳ぐるみ前にT6処理により硬
さがHRB=80であったものが、鋳ぐるみ後は硬さが
HRB= 40程度に軟化してしまうことが判明した。
従ってこの中空体もアルミニウム合金製シリンダーブロ
ックに鋳ぐるむ時には軟化してしまい、鋳ぐるみ用シリ
ンダーライナーとしての使用は不可能である。
また、鋳ぐるみはダイキャスト法や低圧鋳造法によるが
、ライナーはコスト面からもできるだけぐるみ時のライ
ナー搬送工程や位置決め時に加わる機械的応力により変
形しやす(なるために、高剛性C高硬度)であることが
必要である。
本発明はこれら欠点を全て解消し、鋳ぐるみ時の熱負荷
に対しても軟化することがなく、更に使用時に負荷され
る温度域においても軟化せず、耐摩耗性、耐焼付き性に
優れたアルミニウム合金材料を経済的にも安価に提供す
ることを目的とする。
[課題を解決するための手段1 本発明はAl−5%合金にFeまたはMnを添加するこ
とにより、粗大な初晶Siの晶出を抑制するとともに、
高温における強度と耐摩耗性を著しく改善し、Niを併
せて使用することによりFeまたはMnの添加によって
減少した初晶Siを回復させ、高(品強度や耐摩耗性を
向上させると同時に、耐焼付性を改善せんとするもので
ある。
本発明のアルミニウム合金粉末の一つのグループは、重
量比でSi 15.0〜25.0%と、FeまたばMn
のうち1種または2種とNiの重金属を含み、Si結晶
粒の大きさが15μm以下である耐熱耐摩耗性高力アル
ミニウム合金粉末である。
本発明のもう一つのグループのアルミニウム合金粉末は
、重量比でSi 15.0〜25.0%とFeまたはi
Jnのうち1種または2種とNiとを含み、さらにCu
O65〜5゜0%およびMg0.2〜3,0%を含み、
Si結晶粒の大きさが15μm以下に微細化したことを
要旨とする。
Niを含むことにより、高温強度改善に有効なNlを含
む金属間化合物が析出していることを特徴としている。
以下にこの発明を更に詳細に説明する。
一般に過共晶Al−3i−合金はAlよりも小さな熱膨
張係数を有し、耐熱性耐摩耗性に優れていることは広く
知られている。過共晶Al−5%合金鋳造材ではSlが
初晶或は共晶としてマトリックス中に分散することによ
り、高温強度や耐摩耗性、耐焼付き性に優れた効果を発
揮する。しかしながら初晶Siはしばしば粗大結晶とし
て晶出するため、延性や衝撃値を低下させ、被削性を悪
くする。また、シリンダーライナー材などに使用する場
合に相手材を傷付けるので適当ではない。
これらの問題点を解決するため、過共晶Al−5%合金
を急冷凝固させて初晶Siを微細化した合金粉末を作り
、押出し成形により部材に加工して耐熱性、耐摩耗性に
優れた材料を得ることが提案されている(特開昭52−
109415+。しかしながら耐熱性、特に高温強度に
関してはなお十分ではない。
そこで本発明ではAl−5%合金にFeまたはMnを添
加することにより、粗大な初晶Siの晶出を抑制すると
ともに、高温における強度と耐摩耗性を著しく改善する
ようにした。
また、本発明ではAl−5%合金にNiを添加して初晶
Siの粗大化を阻止して微細に分散品出させ、同時に微
細な金属間化合物を析出させることにより、高温におけ
る強度と耐摩耗性を改善するようにした。
次に本発明による合金粉末中の各成分の限定理由を説明
する。
Siは15%以下では分散量が少なく、耐熱性耐摩耗性
に及ぼす効果が不十分である。Si 10%近傍の亜共
晶域では初晶Siは晶出せず、微細な共晶組織を有する
ものとなる。Siの添加量が増すとともにSi初品が晶
出するようになり、耐熱性耐摩耗性も向上してくる。
しかしながらSiが25%を越えると分散急冷凝固法に
よって粉末としても粗大なSi初品が消失しなくなる。
粗大なSi初晶組織を有するアルミニウム合金粉末は押
出成形加工して使用するに粉体の圧縮性を著しく悪化さ
せ、圧粉体をっ(りにくくするほか、熱間押出において
も変形抵抗が大きくなり、大きな押し出し力を必要とし
、押出ダイスを摩耗させて寿命を著しく短縮させる等の
難点がある。このような製造上の問題の他に、材質特性
においても鋳造材の場合と同様な難点があるのでシリン
ダーライナー材としては不適当なものとなるから、粗大
な初晶Siは避けなければならない。
また、アルミニウム合金製シリンダーブロック材に鋳ぐ
るまれでシリンダーライナーとして使用する場合Siの
添加量とともに熱膨張係数は小さくなりSiが25%を
越えるとシリンダーブロック材との密着状況が悪くなり
、ピストンとのクリアランスを大きくする必要性が生じ
てくる。
したがってSiの添加量は15.0〜25.0%とする
のが良い。
FeおよびMnは本発明においては重要な成分でありA
l中への溶解度が低くかつ拡散速度が遅いことを利用し
て微細な化合物として分散させ、高温強度を高める目的
で添加する。さらに固溶限度を越えてFeまたはMnを
添加するとAl−(Fe、Mn1−5i系の化合物とし
て析出し、その形状は添加量が多いほど、又冷却速度が
遅いほど粗大となる。
これらの金属間化合物は本発明の製造方法の骨子である
分散急冷凝固法による合金粉末においては棒状の組織と
して存在して、後の熱間押出工程によって分断され、基
地中に微細に分散する。これらの化合物は高温において
も安定でかつ成長し難く、長時間高温に保持しても強度
の低下は起こらない。従って鋳ぐるみ用シリンダーライ
ナーのように高温にさらされた後も硬度の低下はなく、
耐摩耗性を保持することが可能である。
過共晶Al−Si合金中にFeまたはMnを添加してい
くと初晶Siは少なくなるが、代わって析出するAl−
(Fe、 Mn1−3i系金金属化合物によって耐熱性
、耐摩耗性を維持し改善するものである。このようにF
eとMnは同様の作用効果を有しているので、Feまた
はMnのうちいずれか1種または2種を使用することが
できる。FeまたはMnの添加量はFeを使用する場合
は7.1以上でFeとNiとの合計が15.0%以下、
Mnを使用する場合は7.1%以上でMnとNlとの合
計が1000%以上15.0%以下が適当である。Fe
とMnとではFeの方が少量から効果が発現するからで
ある。FeとMnとを併用する場合は(Fe+Mn)を
5〜15%とし、Fe、 Mn、 Niの3種合計が7
.5%〜15.0%の範囲とするのが適当である。これ
はFeとMnの耐熱効果が顕著に発揮される範囲を選ん
だためである。
添加量が上記範囲より少ない場合は高温強度を維持向上
させるための金属間化合物の析出量が不足するので効果
が上がらない、また添加量が上記範囲を越えた場合は硬
さや耐摩耗性がかえうて低下するのでライナー材として
は好ましくない。又、アルミニウム合金の有する軽量性
も失わせ、粉末を押出加工する場合は圧縮性を悪くし、
押出変形抵抗を大きくし加工を困難にするので好ましく
ない。従ってNi、FeまたはMnの添加量の上限はこ
れら重金属の合計で15%とした。
Niの添加効果はFeまたはMnの添加によって減少し
た初晶Siを回復させ、高温強度や耐摩耗性を向上させ
ると同時に、耐焼付性を改とできる点にある。即ち、過
共晶Al−Si合金中にNi、Fe、Mnを併せて添加
すると、微細な初晶Siと、Al−Ni系金属間化合物
、およびAl−(Fe、 Mn)−Si系金属間化合物
が同時に析出する。この結果合金の高温強度や耐摩耗性
を向上させ、さらに耐焼付性を著しく改善するという新
たな効果が表われる。 Niの添加量はSi初品と金属
間化合物相の析出を考慮すると3.0〜10.0%が目
安となる。Niの添加により^1合金中でのSi溶解度
が減少し、過剰のSiが初品として晶出する。これにF
eまたはMnのうち1種または2種を添加するのが良い
。ただしくNi+Fe+Mn1合がで7.5〜15.0
%の範囲にとどめるべきである。添加量が上記範囲より
少ない場合は高温強度を向上させるための金−居間化合
物の析出が不足するので効果が上がらない。また添加量
が上記範囲を越えた場合は、硬さや耐摩耗性がかえって
低下するのでライナー材としては好ましくない。さらに
は合金粉末を押出成形加工する場合は圧縮性を悪(し、
押出変形抵抗を大きくして加工を困難とするので好まし
くない。
本発明のもう一つのグループの合金粉末は上記組成にさ
らに0.5〜5.0%のCuまたは0.2〜3.0%の
Mgを添加したものである。CuやMgはアルミニウム
合金に時効効果を付与して材質を強化する成分として知
られている0本発明においても溶体化処理温度での固溶
限度以下の前記範囲内でCuまたはMgを添加すること
は材質強化にも有効である。
状態図からAl中へのCu、 Mgの溶解度はそれぞれ
5.7%、14.9%であるが、Mgff1が多くなり
すぎるとかえって仲が低下するのでMg量は3.0%に
押え、CuとMgを共用して強度の向上を図ることとし
た。したがってCuとMgの添加量の下限は時効硬化の
現われるCu:  0.5%、Mg:  0.2%とし
、上限はCu:  5.0%、l14g:  3.0%
とし、この範囲でマトリックスが強化される範囲を選択
することとした。本発明は高Siアルミニウム合金粉末
であることから、原゛料としてアルミニウム再生地金を
使用するのがコストの面で有利である。その場合地金に
起因する不純物としてFeが混入してくる。MnとNi
を使用する場合も0.5%以下のFeが不純物として混
入することがあり得るが、特性上何ら支障は無い。
Si結晶粒の大きさを15μm以下としたのは、主とし
て初晶Siの大きさが15LLm以上になると、後続の
合金粉末の成形加工性が悪くなり、また、材料特性とし
ても悪化するからである。もちろんSlが共晶として晶
出する場合は微細結晶となるので問題は起こらない。
本発明の合金粉末は上記合金組成を有する溶湯をアトマ
イズ法、遠心力による微細化法等の通常用いられている
金属溶湯からの微粉末製造手段を使用して10”℃/s
ec以上の冷却速度で急冷分散凝固させることによって
得ることができる。このようにして得られた合金粉末は
大きさが15μm以下のSi結晶粒と成長を抑えられた
Fe、Mn、Ni等を含む金属間化合物の棒状界を有し
ており、従来の高Si系A1合金粉末には見られなかっ
た新規な合金粉末である。またこのような組織を有する
合金を鋳造法で得ることは困難である。
本発明の合金粉末は熱間押出し加工に適したものであり
、特に耐熱耐摩耗性を有する高力A1合金成形体用とし
て、シリンダーライナーやコンプレッサー用ベーンに有
用である。
次に実施例をあげて本発明を説明する。
実施例 表−1に示す組成の高Siアルミニウム合金溶湯な媒体
に空気を用いてガスでアトマイズし、 103’C/s
ec以上の冷却速度で分散凝固させて、−48mesh
の粉末を得た。次いで250℃の温度に予熱したこれら
の粉末を、同じ温度に加熱保持した金型中に充填し 1
.5 ton/cm ”の圧力で圧縮成形して直径10
0mm、長さ 2001の圧粉体を得た。次に圧粉体を
450℃に加熱し、同じ温度に加熱保持された内径10
4mmのコンテナー中に挿入し、直径30mmのダイス
で間接押出法により押出比12により押出して、供試材
No、 l= No、 28の成形体を得た。
押出のまま(F)またはT6処理や300℃X  10
0Hr(0)処理を施こしたのち、標点間距離50mm
、平行部面径6闘引っ張り試験片に加工して常温から2
50℃迄の間で引張試験を行った。なお、引張試験は各
試験温度で、100 +Ir保持後におこなった。
また、硬さを各温度での引張試験の試験片のチャキング
部の端部について測定した。
さらに鋳造との比較のためA390.0合金の金型鋳造
材を比較材(鋳造)として500℃x1011r  保
持後水冷し、 175℃X l0Hrの時効処理を行っ
たものについて同様の試験を行った。これらの結果を表
−■に示す。表−1中熱処理区分の記号Fは押出のまま
、記号T6は480℃×2H「保持後水冷し 175’
CX l0Hr(7)時効処理、記号Oは300’CX
 10011r保持の処理を示す。
表−1から明らかなとおり比較材(鋳造)やNo、 1
〜6までのものと比べて、本発明によるNo、 12〜
28の成形体は、高温強度および高温に保持後の硬度が
高い。次に前記熱間押出成形体を切断し、熱間鍛造によ
り直径7G+ua、厚さ10mmの素材を作り、機械加
工により試験片とした後、対焼付性試験。
対摩耗性試験、摩擦係数の測定を行なった。
○対焼付性試験 試験装置は第9図及び第1O図に概要を図解的にに取付
けられた直径70mmの円板(2)の中央には、裏側か
ら中油孔(3)を通じて潤滑油が注油される。ステータ
(1)には油圧装置(図示せず)によって右方に向けて
所定圧力Pが作用するようにしである0円板(2)に相
対してロータ(4)があり、駆動装置(図示せず)によ
って所定速度で回転するようにしである。ロータ(4)
の円板(2)に対する端面に取付けられた試料支持具(
4a)には、5mmX 5mwX 10vwの角柱状試
験片(相手材)(5)が同心円状に等間隔に3個取外し
可能にかつ正方形端面が円板(2)に対して摺動自在に
取付けである。このような装置においてステータ(1)
に所定の圧力Pをかけ所定の面圧で円板(2)と試験片
(相手材)(5)とが接触するようにしておいて、注油
孔(3)から摺動面に所定給油速度で給油しながらロー
タ(4)を回転させる。
一定時間ごとにステータ(1)に作用する圧力を段階的
に増加してゆき、ロータ(4)の回転によって相手の試
験片(5)と円板B(2)との摩擦によって、ステータ
(1)に生ずるトルク(摩擦力によって生ずるトルク)
Tをスピンドル(6)を介してロードセル(7)に作用
せしめ、その変化を動歪計(8)で読み、記録計(9)
に記録させる。トルクTが急激に上界するときに焼付が
生じたものとして、その時の接触面圧をもって焼付面圧
としこの大小をもって耐焼付性の良否を判断する。
試験に供した円板状試験片(2)は、300℃×10h
「の熱処理後研磨仕上げをしたものを使用し、相手の試
験片(5)は球状黒鉛鋳鉄で摺動面に硬質クロムメツキ
を施したものと、平均粒径口、8μmのSiCを面積率
で15〜20%基地中に分散させた鉄メツキの2種類を
使用し、研磨仕上げを行なった。 比較材としては、シ
リンダーライナー用として使用されている片状黒鉛鋳鉄
についてもおこなった。試験条件は、速度8 m/se
c、潤滑油はエンジンオイル(SAE 20.ペースオ
イル)で温度 90℃、油量300m1/min  と
し、接触圧力は20kg/cm2で20分間の馴らし運
転後、30 kg/cm2で3分間、その後3分経過毎
に10kg/cmZずつ上昇させていく。結果を表−2
に示す。
結果から明らかなように、現在多くのガソリンエンジン
での組合わせに見られる片状黒鉛鋳鉄(シリンダーライ
ナー材)とCrメツキ(ピストンリング表面)の組合わ
せよりも、本発明によるものは優れた耐焼付性を示して
いる。
(Ull全全白 表−2 また、比較材(iff造)や、No、 l 、 No、
 2に見られるようにSiC分散鉄メツキに比べ、硬質
クロムメツキとの組合わせの場合は、焼付発生面圧が大
幅に低くなっているが、本発明による場合は、相手表面
処理の違いによる差が小さくなる結果となっている点が
注目される。
さらに比較材(鋳造)やNo、 1. No、 2に比
べ本発明の実施例の成形体の焼付発生面圧が高いが、こ
れはAl基地中に分散する硬質相の量が多く微小な凹凸
となって油膜の保持作用として動くほかに、基地が分散
強化されているので摩擦表面が塑性流動によって相手材
に凝着しようとするのを防ぐためと考えられる。
0摩耗試験及び摩擦係数の測定 耐焼付試験に使用したのと同じ試験機により研磨仕上げ
を行なった円板状の試験片(2)に、球状黒鉛鋳鉄の摺
動面に硬質Crメツキを施したものと、平均粒径0.8
μmのSiCを面積率で15〜20%施したものを、各
々研磨仕上げして相手材試験片(5)として、次の条件
でテストした。
結果を表−3に示す。
(条   件) 速度は 3 m/sec、 5 m7sec、 8 m
/secの3水準とし、潤滑油としてエンジンオイル(
SAE 20.ベースオイル)を使用し、油温90℃、
油量500m1/min。
面圧100kg/cm2で、摺動距離は500kmとし
た。
(摩耗量の測定) 円板状の試験片の摩耗量は表面粗さ計にて90゜ずつず
れた位置で4カ所摺動方向と直角となるように指針を走
らせ、摩耗痕の状況をチャート上に記録する。然る後、
摩耗痕の凹部の面積を求め、材料間の相対比較を行なう
。表−3では摩耗量は片状黒鉛鋳鉄の円板の速度5m/
sec時の摩耗痕の断面積を1としたときの相対比で表
わした。
相手材試験片の摩耗量は試料保持具(4a)に取付けら
れた4本の角状試験片(5)の高さ寸法をテスト前後に
マイクロメーターで測定し、その平均の差を求める方法
によった。
摩擦係数の測定は、200km走行後にトルクを記録計
(9)より読取り算出した。表3に示した結果から、片
状黒鉛鋳鉄(シリンダーライナー材)と、Crメツキの
組合わせの場合よりも、著しく摩擦係数の低いことが明
らかである。さらに、比較例1のように鋳ぐるみ時の熱
負荷に相当する300℃X 100Hrの熱処理を行っ
たものは円板の摩耗量が著しく多いが、本発明の特許請
求の範囲である例No、12〜No、28の摩耗量は、
片状黒鉛鋳鉄と比較しても同等以下である。また、相手
の表面処理が硬質Crメツキであっても、またSiC分
散メツキであっても、その差はない。
[発明の効果] 以上のように本発明合金粉末は、アルミニウム合金製シ
リンダーブロックに鋳ぐるまれで、かつ使用時に比較的
高い温度域で使用されるシリンダーライナーのような用
途に適するものである。
従って、本発明合金は従来鋳造用または展伸用合金とし
ては、脆い化合物をつくるために使用できなかったよう
なFeやNi、Mnを多量に含む低級スクラップの使用
も可能となるため、経済的効果も大である。
【図面の簡単な説明】
第1図、第2図は対焼付性試験装置のa要を示す図で、
第2図は第1図のIV −IV矢視側面図である。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)重量比でSi15.0〜25.0%と、Niと7
    .1%以上のFeとをNiとFeの合計が15.0%以
    下となる範囲で含み、残部がAlからなり、Si結晶粒
    の大きさが15μm以下であることを特徴とする耐熱耐
    摩耗性高力アルミニウム合金粉末。
  2. (2)重量比でSi15.0〜25.0%と、Niと7
    .1%以上のFeとをNiとFeの合計が15.0%以
    下となる範囲で含み、さらにCu0.5〜5.0%およ
    びMg0.2〜3.0%を含み、残部がAlからなり、
    Si結晶粒の大きさが15μm以下であることを特徴と
    する耐熱耐摩耗性高力アルミニウム合金粉末。
  3. (3)重量比でSi15.0〜25.0%と、Niと7
    .1%以上のMnとをNiとMnの合計が10.0〜1
    5.0%となる範囲で含み、残部がAlからなり、Si
    結晶粒の大きさが15μm以下であることを特徴とする
    耐熱耐摩耗性高力アルミニウム合金粉末。
  4. (4)重量比でSi15.0〜25.0%と、NiとM
    nとをNiとMnの合計が10.0〜15.0%となる
    範囲で含み、さらにCu0.5〜5.0%およびMg0
    .2〜3.0%を含み、残部がAlからなり、Si結晶
    粒の大きさが15μm以下であることを特徴とする耐熱
    耐摩耗性高力アルミニウム合金粉末。
  5. (5)重量比でSi15.0〜25.0%と、Fe、M
    n、Niを(Fe+Mn)が5%以上でかつFeとMn
    とNiとの合計が7.5〜15.0%となる範囲で含み
    、残部がAlからなり、Si結晶粒の大きさが15μm
    以下であることを特徴とする耐熱耐摩耗性高力アルミニ
    ウム合金粉末。
  6. (6)重量比でSi15.0〜25.0%と、Fe、M
    n、Niを(Fe+Mn)が5%以上でかつFeとMn
    とNiとの合計が7.5〜15.0%となる範囲で含み
    、さらにCu0.5〜5.0%およびMg0.2〜3.
    0%とを含み、残部がAlからなり、Si結晶粒の大き
    さが15μm以下であることを特徴とする耐熱耐摩耗性
    高力アルミニウム合金粉末。
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