JPS63266005A - 耐熱耐摩耗性高力アルミニウム合金粉末 - Google Patents

耐熱耐摩耗性高力アルミニウム合金粉末

Info

Publication number
JPS63266005A
JPS63266005A JP28226487A JP28226487A JPS63266005A JP S63266005 A JPS63266005 A JP S63266005A JP 28226487 A JP28226487 A JP 28226487A JP 28226487 A JP28226487 A JP 28226487A JP S63266005 A JPS63266005 A JP S63266005A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
aluminum alloy
alloy powder
heat
wear
alloy
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP28226487A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH048481B2 (ja
Inventor
Fumio Kiyota
清田 文夫
Tatsuo Fujita
藤田 達生
Tadao Hirano
忠男 平野
Shinichi Horie
堀江 新一
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Riken Corp
Resonac Holdings Corp
Original Assignee
Riken Corp
Showa Denko KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Riken Corp, Showa Denko KK filed Critical Riken Corp
Priority to JP28226487A priority Critical patent/JPS63266005A/ja
Publication of JPS63266005A publication Critical patent/JPS63266005A/ja
Publication of JPH048481B2 publication Critical patent/JPH048481B2/ja
Granted legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Powder Metallurgy (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、常温から高温までの強度が優れた高Siアル
ミニュム合金粉末に関するものて、特に内燃機関のシリ
ンダーライナーのような熱負荷か高く、また耐摩耗性耐
焼付性か要求される部品に最適のものである。
[従来の技術] 最近、自動車の軽量化やフロントエンジン・フロントド
ライブ(FF)方式のため、エンジンの軽量化か必要と
なっており、そのためシリンダーブロックは鋳鉄からA
l合金か使用されるように変わってきている。
その場合、鋳鉄性シリンダーライナーか鋳ぐるまれて使
用されている。このシリンターライナーをAl合金にす
ると、軽量化のほかに熱伝導率か鋳鉄よりもはるかに良
いことと、鋳鉄よりも熱膨張係数か大きくシリンダーブ
ロックのAl合金に近いのて昇温時でもライナーとブロ
ックの密着性か良いことから放熱性の良いエンジンとな
り、ライナーの内壁温度が低く出来ることから、潤滑油
の寿命を長く出来たり、低粘度の潤滑油の使用が可能と
なり、燃費の向上か可能になるとされている。又、熱膨
張係数がピストン材料のアルミニュウム合金のそれと同
程度であるのて、ピストンとの間のクリアランスを小さ
く設定てきるために潤滑油の消費eを押え燃費の向−L
も期待される。
又、高SiのAl合金は摩擦係数か低いため、シリンタ
ーライナーとして使用すればピストンリングとの間のフ
リクションロスが低減することから、燃費の向上が期待
される。
このようにシリンダーライナーにAl合金を使用するこ
とによる効果は多いか、従来の公知のAl合金ては、#
−Sぐるみ用シリンダーライナー材としては高温特性が
不十分である。
例えば、AA規格のA390.0(Si=16〜18%
、Cum1l〜5%、Mg−0,50〜0.65%、 
Fe−0,5%、 Ti−0,2%。
Zn=0.1%、残Al)のような鋳造材は固液共存域
か広いため、健全な鋳物を得るためには、大きな押湯な
必要とするので歩留まりか悪くコストの高い物となり、
微細化処理や金型鋳造法によっても初晶Siはなお粗大
であるために被削性か悪い。さらに致命的欠点は、シリ
ンダーブロックに鋳ぐるむ時に熱によって材料か軟化す
る為に、対摩耗性が著しく低下したり、被削面にビビリ
やムシレか生しやすく、またホーニング加工を困難にし
ている。また近年、粉末冶金法によりA390.0に近
い組成の合金を粉末にして、これを熱間押出して、中空
体とする技術が提案されている(特開昭52−1094
15)。これは高Siのアルミニュウム合金溶湯をアト
マイズ法または遠心鋳造法による微細化手段により急冷
された微粒または粉末とし、これを熱間押出しすること
により中空体を得る方法であって、鋳造法に依り得られ
る中空体よりもはるかに歩留まりの優れた方法である。
また、この方法によると初晶Siか20μm以下の大き
さとなるために延性や機械加工性に優れ、更には高S+
アルミニュウム合金特有の低摩擦係数の性質をも備えて
いる。
また、コノ製造法により15〜20XSi、 1〜5$
Cu。
0.5〜1.!4Mg、0.5〜1.5XNi、残部A
l+7)合金や、或はこれにSiC,Sn、黒鉛を混合
して押出した中空体か提案されている(特開昭52−1
09415参照)。
[発明が解決すべき問題点] 本発明者らはこれらのトレース実験をした結果20.0
3i−4,0Cu−0,81g−0,5Ni−Al残の
組成とした粉末押出材をシリンターライナー(外径7:
1mm、内径65■、高さ+05IIm)として使用し
、ADC−12合金のシリンターブロック(重量3.4
kg)に溶湯温度675°Cてダイキャスト法て鋳ぐる
むテストをおこなった結果、鋳ぐるみ前にT6処理によ
り硬さかHRB=80であったものか、鋳ぐるみ後は硬
さがHRB= 40程度に軟化してしまうことか判明し
た。従ってこの中空体もアルミニュウム合金製シリンダ
ーブロックに鋳ぐるむ時には軟化してしまい、鋳ぐるみ
用シリンダーライナーとしての使用は不可能である。
また、鋳ぐるみはタイキャスト法や低圧鋳造法によるか
、ライナーはコスト面からもてきるたけ薄肉とすること
か望ましく、薄肉化していくと鋳ぐるみ時のライナー搬
送工程や位置決め時に加わる機械的応力により変形しや
すくなるために、高剛性(高硬度)であることが必要で
ある。
本発明はこれら欠点を全て解消し、鋳ぐるみ時の熱負荷
に対しても軟化することかなく、更に使用時に負荷され
る温度域においても軟化せず、耐摩耗性、耐焼付き性に
優れたアルミニュウム合金材料を経済的にも安価に提供
することを目的とする。
[問題点を解決するための手段] 本発明はAl−Si合金にFeまたはMnを添加するこ
とにより、粗大な初晶Siの晶出を抑制するとともに、
高温に3ける強度と耐摩耗性を著しく改善せんとするも
のである。
本発明のアルミニュウム合金粉末の一つのグループは、
重量比てSi 15.0〜25.0%と、 Feまたは
Mnのうち1種または2種以上の重金属を含み、さらに
必要に応じてCu 0.5〜5.0$gよびKg 0.
2〜3、Ozを含み、Si結晶粒の大きさが15μm以
下である耐熱耐摩耗性高カアルミニュウム合金粉末であ
る。
本発明のもう一つのグループのアルミニュウム合金粉末
ハ1重量比テSi 15.0〜25.0% トNi 3
.0〜10.HとFeまたはMnのうち少なくとも1種
を含み、さらに必要に応してCu 0.5〜5.02お
よびxg0.2〜3.0名を含み、Sr結晶粒の大きさ
が15μm以下に微細化したことを要旨とし、Niを3
.0〜10%含むことにより、高温強度改善に有効なN
iを含む金属間化合物か析出していることを特徴として
いる。
以下にこの発明を更に詳細に説明する。
一般に過共晶Al−Si合金はAlよりも小さな熱膨張
係数を有し、耐熱性耐摩耗性に優れていることは広く知
られている。過共晶Al−Si合金鋳造材ではSiか初
晶或は共晶としてマトリックス中に分散することにより
、高温強度や耐摩耗性、耐焼付き性に優れた効果を発揮
する。しかしながら初晶S1はしばしば粗大結晶として
晶出するため、延性や衝撃値を低下かさせ、被削性を悪
くする。また、シリンダーライナー材などに使用する場
合に相手材を傷付けるので適当ではない。
これらの問題点を解決するため、過共晶Al−Si合金
を急冷凝固させて初晶Siを微細化した合金粉末を作り
、押出し成形により部材に加工して耐熱性、耐摩耗性に
優れた材料を得ることか提案されている(特開昭52−
109415)、 L/かじながら耐熱性、特に高温強
度に関してはなお十分ではない。
そこで本発明ではAl−Si合金にFeまたはInを添
加することにより、粗大な初晶Siの晶出を抑制すると
ともに、高温における強度と耐摩耗性を著しく改善する
ようにした。
また、本発明てはAl−Si合金にNiと、 Feまた
はMnを添加して初晶Siの粗大化を阻止して微細に分
散品出させ、同時に微細な金属間化合物を析出させるこ
とにより、高温における強度と耐摩耗性を改善し、さら
に耐焼き付性を著しく改善せんとするものである。
次に本発明による合金粉末中の各成分の限定理由を説明
する。
Siは15z以下では分散量が少なく、耐熱性lit摩
耗性に及ぼす効果か不十分である。Si 10%近傍の
亜共晶域では初晶Siは晶出せず、微細な共晶組織を有
するものとなる。Siの添加量が増すとともにSi初品
か晶出するようになり、耐熱性耐摩耗性も向上してくる
しかしながらSiが25%を越えると分散急冷凝固法に
よって粉末としても粗大なSi初品が消失しなくなる。
粗大なSi初晶組織を有するアルミニュウム合金粉末は
押出成形加工して使用するに粉体の圧縮性を著しく悪化
させ、圧粉体をつくりにくくするほか、熱間押出におい
ても変形抵抗か大きくなり、大きな押し出し力を必要と
し、押出ダイスを摩耗させて寿命を著lノく短縮させる
等の難点がある。このような製造上の問題の他に、材質
特性においても鋳造材の場合と同様な難点があるのでシ
リンダーライナー材としては不適当なものとなるから、
粗大な初晶Siは避けなければならない。
また、アルミニュウム合金製シリンダーブロック材に鋳
ぐるまれてシリンダーライナーとして使用する場合Si
の添加量とともに熱111張係数は小さくなりSiが2
5Xを越えるとシリンダーブロック材との密着状況か悪
くなり、ピストンとのクリアランスを大きくする必要性
か生じてくる。
したかってSiの添加量は15.0〜25.Hとするの
か良い。
Feおよび訃は本発明においては重要な成分てあり A
l中への溶解度が低くかつ拡散速度が遅いことを利用し
て微細な化合物として分散させ、高温強度を高める目的
で添加する。ざらに固溶限度を越えてFeまたはMnを
添加するとAl−(Fe、Mn)−3i系の化合物とし
て析出し、その形状は添加量が多いほど、又冷却速度が
遅いほど粗大となる。
これらの金属間化合物は本発明の製造方法の骨子である
分散急冷凝固法による合金粉末においては棒状の組織と
して存在して、後の熱間押出工程によって分断され、基
地中に微細に分散する。これらの化合物は高温において
も安定でかつ成長し難く、長時間高温に保持しても強度
の低下は起こらない、従って鋳ぐるみ用シリンダーライ
ナーのように高温にさらされた後も硬度の低下はなく、
耐摩耗性を保持することが可能である。
過共晶Al−Si合金中にFeまたはMnを添加してい
くと初晶Sjは少なくなるか、代わって析出するAl−
(Fe、Mn)−3i系金属間化合物によって耐熱性。
耐摩耗性を維持し改善するものである。このようにFe
とMnは同様の作用効果を有しているので、Feまたは
Mnのうちいずれか1種または2種を使用することかて
きる。FeまたはMnの添加量はFe単独の場合は5.
9〜15.0%、 Mn単独の場合は7.1〜15.0
%、 Fe及びMnを併せて使用する場合はFeか4.
5%以上でFe、Mn 2種合計で15.0%以下の範
囲とするのが適当である。添加量が上記範囲より少ない
場合は高温強度を維持向上させるための金属間化合物の
析出量が不足するので効果が上がらない。また添加量が
上記範囲を越えた場合は硬さや耐摩耗性がかえって低下
するのてライナー材としては好ましくない、又、アルミ
ニュウム合金の有する軽量性も失わせ、粉末な押出加工
する場合は圧縮性を悪くし、押出変形抵抗を大きくし加
工を困難にするので好ましくない、従ってFeまたはM
nの添加量の上限は15%とした。
さらに本発明合金粉末ではNiを併せて使用することが
できる。Niの添加効果はFeまたはMnの添加によっ
て減少した初晶Siを回復させ、高温強度や耐摩耗性を
向上させると同時に、耐焼付性を改善できる点にある。
即ち、過共晶Al−Si合金中にNi、Fe、Mnを併
せて添加すると、微細な初晶Siと、Al−Ni系金属
間化合物、およびAl−(Fe、Mn)−3i系金属間
化合物が同時に析出する。この結果合金の高温強度や耐
摩耗性を向上させ、さらに耐焼付性を著しく改善すると
いう新たな効果が表われる。
Niの添加量はSi初晶と金属間化合物相の析出を考慮
すると3.0〜l010%が適当である。Niの添加に
よりAl合金中でのSi溶解度が減少し、過剰のSiが
初晶として晶出する。これにFe5.9〜15.0%ま
たはMn7.1〜15.0%のうち1種または2種を添
加するのか良い、ただしくNi÷Fe+Mn)合量で5
.0〜15.0%の範囲にとどめるべきである。添加量
が上記範囲より少ない場合は高温強度を向上させるため
の金属間化合物の析出が不足するので効果が上がらない
、また添加量が上記範囲を越えた場合は、硬さや耐摩耗
性がかえって低下するのでライナー材としては好ましく
ない、さらには合金粉末な押出成形加工する場合は圧縮
性を悪くし、押出変形抵抗を大きくして加工を困難とす
るので好ましくない。
本発明による合金粉末は必要に応じて0.5〜5.01
のCuまたは0.2〜3.0%のMgを添加することか
できる。 Cuや財はアルミニュウム合金に時効効果を
付与して材質を強化する成分として知られている0本発
明においても溶体化処理温度での固溶限度以下の前記範
囲内でCuまたはMgを添加することは材質強化にも有
効である。
本発明の合金粉末においては、さらに必要に応じてさら
にTi 、Cr、V、Zr、Mo、Go等を添加して高
温強度を改善することも可能である。しかしながら添加
量があまり多くなると成分管理、溶解温度の上昇などの
製造上の困難が生じてくる。
Si結晶粒の大きさを15pLm以下としたのは、主と
して初晶Siの大きさが15μm以上になると、後続の
合金粉末の成形加工性が悪くなり、また、材料特性とし
ても悪化するからである。もちろんSiか共晶として晶
出する場合は微細結晶となるので問題は起こらない。
本発明の合金粉末は上記合金組成を有する溶湯をアトマ
イズ法、遠心力による微細化法等の通常用いられている
金属溶湯からの微粉末製造手段を使用して急冷分散凝固
させることによって得ることかできる。このようにして
得られた合金粉末は大きさが15μm以下のSi結晶粒
と成長を抑えられたFe、Mn、Ni等を含む金属間化
合物の棒状晶を有しており、従来の高Si系Al合金粉
末には見られなかった新規な合金粉末である。またこの
ような組織を有する合金を鋳造法で得ることは困難であ
る。参考まテニ2:1.4%5i−4,8%Cu−1,
2Mg−8,7%Fe−残Alの組成を有する本発明に
よるAl合金粉末の顕微鏡組織写真を第1図に示す。第
2図は20.6Si−2,7Cu−1,1Mg−7,8
Mn−残Alの組成を有する本発明によるアルミニュウ
ム合金粉末の顕IIk鏡組織写真である。なお比較のた
め、第1図と同一組成を有する鋳造材の組織写真を第3
図に、第2図と同一組成を有する鋳造材の組織写真を第
4図に示した。また第5図には従来知られている21.
l5i−3,lCu−1,0Mg−残Alの組成を有す
る高Siアルミニュウム合金粉末の顕微鏡組織写真を示
した。第1図、および第2図において塊状を呈している
のか初晶Siで、棒状を呈しているのがAl−(Fe、
Mn)−3i系金金属化合物である。第3図、第4図で
は粗大な多角形をした初晶Siが見られ、大きな棒状の
金属間化合物が認められる。第5図では粒状の初晶Si
と共晶組織を呈している。
本発明の合金粉末は熱間押出し加工に適したものであり
、特に耐熱耐摩耗性を有する高力Al合金成形体用とし
て適したものである。
次に実施例をあげて本発明を説明する。
実施例 表−1に示す組成の高Siアルミニュウム合金溶湯をガ
スてアトマイズして、 −48meshの粉末を得た0
次いで250℃の温度に予熱したこれらの粉末を、同じ
温度に加熱保持した金型中に充填し1.5ton/c■
2の圧力で圧縮成形して直径100■1.長さ200■
の圧粉体を得た0次に圧粉体を450°Cに加熱し、同
じ温度に加熱保持された内径104m5のコンテナー中
に挿入し、直130m5+のダイスで間接押出法により
押出比12により押出して、供試材No、l〜No、1
7の成形体を得た。
押出のまま(F)またはT6処理や300℃×1000
r(0)処理を施こしたのち、評点間距離5[1g麿、
平行部直径6mm引っ張り試験片に加工して常温から2
50°C迄の間て引張試験を行った。なお、引張試験は
各試験温度で、100Hr保持後におこなった。また、
硬さを各温度での引張試験の試験片のチャキング部の端
部について測定した。なお、供試材No、l”No、I
iは比較例であり、N0.7〜N0.17が本発明例で
ある。さらに鋳造との比較のためA、190.0合金の
金型鋳造材を比較材(鋳造)としてSOO’CX 10
1−1r  保持後水冷し、 175℃X 10Hrの
時効処理を行ったものについて同様の3験を行った。こ
れらの結果を表−1に示す。表−1中熱処理区分の記号
Fは押出のまま、記号T6は480℃X  2Hr保持
後水冷し175℃X l0Hrの時効処理、記号Oは3
00”CX l00Hr保持” 処理ti’ 示t 。
(以下余白) 表−1から明らかなとおり比較材(M造)やNo、I〜
6までのものと比べて、本発明によるNo、7〜17の
成形体は、高温強度および高温に保持後の硬度か高い0
次に前記熱間押出成形体を切断し、熱間#を造により直
径70−■、厚さlO■lの素材を作り、機械加工によ
り試験片とした後、対焼付性試験、対摩耗性試験、摩擦
係数の測定を行なった。
○対焼付性試験 試験装置は第9図及び第1O図に概要を図解的に示すも
のであって、ステータ(1)に取外し可能に取付けられ
た直径70膳−の円板(2)の中央には、裏側から中油
孔(3)を通じて潤滑油が注油される。ステータ(1)
には油圧装置(図示せず)によって右方に向けて所定圧
力Pが作用するようにしである0円板(2)に相対して
ロータ(4)かあり、駆動装置(図示せず)によりて所
定速度で回転するようにしである。ロータ(4)の円板
(2)に対する端面に取付けられた試料支持具(4a)
には、5mmX 5mmx 1[1mmの角柱状試験片
(相手材)(5)が同心円状に等間隔に3個取外し可能
にかつ正方形端面が円板(2)に対して摺動自在に取付
けである。このような装置においてステータ(1)に所
定の圧力Pをかけ所定の面圧で円板(2)と試験片(相
手材)(5)とか接触するようにしておいて、注油孔(
3)から摺動面に所定給油速度で給油しながらロータ(
4)を回転させる。
一定吟間ごとにステータ(1)に作用する圧力を段階的
に増加してゆき、ロータ(4)の回転によって相手の試
験片(5)と円板B(2)との摩擦によって、ステータ
(1)に生ずるトルク(摩擦力によって生ずるトルク)
Tをスピンドル(6)を介してロードセル(7)に作用
せしめ、その変化を動歪計(8)で読み、記録計(9)
に記録させる。トルクTか急激に上昇するときに焼付が
生じたものとして、その時の接触面圧をもって焼付面圧
としこの大小をもって耐焼付性の良否を判断する。
試験に供した円板状試験片(2)は、300℃×10h
rの熱処理後研磨仕上げをしたものを使用し、相手の試
験片(5)は球状黒鉛鋳鉄て摺動面に硬質クロムメッキ
を施したものと、平均粒径0.8μmのSiCを面積率
て15〜20%基地中に分散させた鉄メッキの2種類を
使用し、研磨仕上げを行なった。 比較材としては、シ
リンダーライナー用として使用されている片状黒鉛鋳鉄
についてもおこなった。試験条件は、速度8 m1se
c、潤滑油はエンジンオイル(SAE 20.ベースオ
イル)て温度 90℃、油量300m1/sin  と
し、接触圧力は20kg/cm2で20分間の馴らし運
転後、30 kg/cm2で3分間、その後3分経過毎
に10kg/cmZずつ上昇させていく。結果を表−2
に示す。
結果から明らかなように、現在多くのガソリンエンジン
での組合わせに見られる片状黒鉛鋳鉄(シリンダーライ
ナー材)とCrメッキ(ピストンリング表面)の組合わ
せよりも、本発明によるものは優れた耐焼付性を示して
いる。
(以下余白) 表−2 また、比較材(鋳造)や、No、1.No、2に見られ
るようにSiC分散鉄メッキに比べ、硬質クロムメッキ
との組合わせの場合は、焼付発生面圧が大幅に低くなっ
ているが1本発明による場合は、相手表面処理の違いに
よる差が小さくなる結果となっている点が注目される。
さらに比較材(鋳造)やNo、1.No、2に比べ本発
明の実施例の成形体の焼付発生面圧が高いが、これはA
l基地中に分散する硬質相の量が多く微小な凹凸となっ
て油膜の保持作用として働くほかに。
基地が分散強化されているので摩擦表面が塑性流動によ
って相手材に凝着しようとするのを防ぐためと考えられ
る。
◎摩耗試験及び摩擦係数の測定 耐焼付試験に使用したのと同じ試験機により研磨仕上げ
を行なった円板状の試験片(2)に、球状黒鉛鋳鉄の摺
動面に硬質C「メッキを施したものと、平均粒径0.8
μmのSiCを面積率で15〜20%施したものを、各
々研磨仕上げして相手材試験片(5)として、次の条件
でテストした。
結果を表−3に示す。
(条   件) 速度は 3 m1sec 、 5 m1sec 、 8
 m1secの3水準とし、潤滑油としてエンジンオイ
ル(SAE 20.ベースオイル)を使用し、油温90
°C1油量500m1/sin。
面圧100kg/cm2で、摺動距離はSOOkmとし
た。
(摩耗量の測定) 円板状の試験片の摩耗量は表面粗さ計にて90@ずつず
れた位置で4カ所摺動方向と直角となるように指針を走
らせ、摩耗痕の状況をチャート上に記録する。然る後、
摩耗痕の凹部の面積を求め、材料間の相対比較を行なう
6表−3では摩耗量は片状黒鉛鋳鉄の円板の速度5m/
see時の摩耗痕の断面積を1としたときの相対比て表
わした。
相手材試験片の摩耗量は試料保持具(4a)に取付けら
れた4本の角状試験片(5)の高さ寸法をテスト前後に
マイクロメーターで測定し、その平均の差を求める方法
によった。
摩擦係数の測定は、 200に1走行後にトルクを記録
計(9)より読取り算出した0表3に示した結果から、
片状黒鉛鋳鉄(シリンダーライナー材)と、Crメッキ
の組合わせの場合よりも、著しく摩擦係数の低いことが
明らかである。さらに、比較例1のように鋳ぐるみ時の
熱負荷に相当する300℃x l00Hrの熱処理を行
ったものは円板の摩耗量が著しく多いが、本発明の特許
請求の範囲である例No、8〜No、 17の摩耗量は
、片状黒鉛鋳鉄と比較しても同等以下である。また、相
手の表面処理が硬質Crメッキであっても、またSiC
分散メッキてあっても、その差はない。
[発明の効果] 以上のように本発明合金粉末は、アルミニウム合金製シ
リンダーブロックに鋳ぐるまれて、かつ使用時に比較的
高い温度域で使用されるシリンダーライナーのような用
途に適するものである。
なお、本発明合金粉末は、Ti、Cr、V、Mo、Zr
等を含んでも急冷凝固による粉末を出発原料としている
ため、耐熱性に寄与するものと考えられる。
また、2「をCu、Mg、の代わりに用いて 時効硬化
性の向上を計ることも可能である 従って、本発明合金は従来鋳造用または展伸用合金とし
ては、脆い化合物をつくるために使用できなかったよう
なFeやNi、Mnを多量に含む低級スクラップの使用
も可能となるため、経済的効果も大である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明になる2:1.4Si−4,8Cu−1
,2Mg−8,7Fe−残Alの組成を有するAl合金
粉末の金属組織写真(倍率740倍)である。 第2図は本発明になる20.6Si−2,7Cu−1,
1Mg−7,8Mn−残Alの組成を有するAl合金粉
末の金属組織写真(倍率740倍)である。 第3図は第1図と同一組成の鋳造材料の金属組織写真で
ある(倍率97倍)。 第4図は第2図と同一組成の鋳造材料の金属組織写真で
ある(倍率97倍)。 第5図は21.l5i−3,lCu−1,0Mg−残A
lの組成を有する公知の合金粉末の金属組織写真である
。 第6図、第7図は本発明による合金粉末成形体の押出方
向に平行な断面の顕微鏡組織写真(倍率740倍)であ
って、第6図は第1図と、第7図は第2図と、それぞれ
同一組成のものである。 第8図は、第5図と同一組成を有する公知のアルミニュ
ウム合金粉末を使用した成形体の、押出方向に平行な断
面の金属組織写真(倍率740倍)である。 第9図、第1O図は対焼付性試験装置のl!要を示す図
て、第10図は第9図のff−rV矢視側面図である。 特許出願人  昭和電工株式会社 株式会社 リケン

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 (1)重量比でSi15.0〜25.0%と、Fe5.
    9〜15.0%またはMn7.1〜15.0%のうち1
    種または2種(ただし2種の場合はFe4.1%以上で
    Fe+Mnの合計が15.0%以下)の重金属を含み、
    残部が不可避的不純物を含むAlからなり、Si結晶粒
    の大きさが15μm以下であることを特徴とする耐熱耐
    摩耗性高力アルミニュウム合金粉末。 (2)重量比でSi15.0〜25.0%と、Fe5.
    9〜15.0%またはMn7.1〜15.0%のうち1
    種または2種(ただし2種の場合はFe4.1%以上で
    Fe+Mnの合計が15.0%以下)の重金属と、Cu
    0.5〜5.0%およびMg0.2〜3.0%を含み、
    残部が不可避的不純物を含むAlからなり、Si結晶粒
    の大きさが15μm以下であることを特徴とする耐熱耐
    摩耗性高力アルミニュウム合金粉末。 3)重量比でSi15.0〜25.0%と、Ni3.0
    〜10.0%と、Fe5.9〜15.0%またはMn7
    .1〜15.0%のうち1種または2種(ただし2種の
    場合はFe4.1%以上でNi+Fe+Mnの合計が6
    .0%以上、15.0%以下)の重金属を含み、残部が
    不可避的不純物を含むAlからなり、Si結晶粒の大き
    さが15μm以下であることを特徴とする耐熱耐摩耗性
    高力アルミニュウム合金粉末。 (4)重量比でSi15.0〜25.0%と、Ni3.
    0〜10.0%と、Fe5.9〜15.0%またはMn
    7.1〜15.0%のうち1種または2種(ただし2種
    の場合はFe4.1%以上でNi+Fe+Mnの合計が
    5.0%以上、15.0%以下)の重金属と、Cu0.
    5〜5.0%およびMg0.2〜3.0%を含み、残部
    が不可避的不純物を含むAlからなり、Si結晶粒の大
    きさが15μm以下であることを特徴とする、耐熱耐摩
    耗性高力アルミニュウム合金粉末。
JP28226487A 1987-11-10 1987-11-10 耐熱耐摩耗性高力アルミニウム合金粉末 Granted JPS63266005A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP28226487A JPS63266005A (ja) 1987-11-10 1987-11-10 耐熱耐摩耗性高力アルミニウム合金粉末

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP28226487A JPS63266005A (ja) 1987-11-10 1987-11-10 耐熱耐摩耗性高力アルミニウム合金粉末

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP57119902A Division JPS5913041A (ja) 1982-07-12 1982-07-12 耐熱耐摩耗性高力アルミニウム合金粉末成形体およびその製造方法

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2243708A Division JPH072961B2 (ja) 1990-09-17 1990-09-17 耐熱耐摩耗性高力アルミニウム合金粉末

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS63266005A true JPS63266005A (ja) 1988-11-02
JPH048481B2 JPH048481B2 (ja) 1992-02-17

Family

ID=17650188

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP28226487A Granted JPS63266005A (ja) 1987-11-10 1987-11-10 耐熱耐摩耗性高力アルミニウム合金粉末

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS63266005A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0762480A (ja) * 1993-08-30 1995-03-07 Sumitomo Light Metal Ind Ltd 低線膨張急冷凝固アルミニウム合金およびその製造方法
EP3257957A1 (en) 2016-06-13 2017-12-20 Showa Denko K.K. Aluminum alloy forging and method of producing the same

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS57198237A (en) * 1981-05-29 1982-12-04 Riken Corp Sliding member made of aluminum alloy and its manufacture

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS57198237A (en) * 1981-05-29 1982-12-04 Riken Corp Sliding member made of aluminum alloy and its manufacture

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0762480A (ja) * 1993-08-30 1995-03-07 Sumitomo Light Metal Ind Ltd 低線膨張急冷凝固アルミニウム合金およびその製造方法
EP3257957A1 (en) 2016-06-13 2017-12-20 Showa Denko K.K. Aluminum alloy forging and method of producing the same

Also Published As

Publication number Publication date
JPH048481B2 (ja) 1992-02-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4938810A (en) Heat-resistant, wear-resistant, and high-strength aluminum alloy powder and body shaped therefrom
JPS61291941A (ja) Si含有量が高いAl鋳造合金
JPH0118982B2 (ja)
US5976214A (en) Slide member of sintered aluminum alloy and method of manufacturing the same
JPS6210237A (ja) 熱間鍛造用アルミニウム合金
JPS6320298B2 (ja)
JPH0122343B2 (ja)
JP2017078213A (ja) 摺動部品向け熱間鍛造用アルミニウム合金粉末、その製造方法、摺動部品用アルミニウム合金鍛造品、およびその製造方法
JPS6121295B2 (ja)
JPH0137464B2 (ja)
JPS5913040A (ja) 耐熱耐摩耗性高力アルミニウム合金粉末成形体およびその製造方法
JPS6320297B2 (ja)
JPS6150132B2 (ja)
US5912073A (en) Bearing made of abrasion-resistant aluminum alloy
USRE28552E (en) Cobalt-base alloys
JPS63266005A (ja) 耐熱耐摩耗性高力アルミニウム合金粉末
JPS5959855A (ja) 潤滑性に優れた耐熱耐摩耗性高力アルミニウム合金粉末成形体およびその製造方法
JPS63266004A (ja) 耐熱耐摩耗性高力アルミニウム合金粉末
JPH0120218B2 (ja)
JPH0118984B2 (ja)
JPH072961B2 (ja) 耐熱耐摩耗性高力アルミニウム合金粉末
JPS62255591A (ja) 摺動部材の組合せ
JPH0637682B2 (ja) 潤滑性に優れた耐熱耐摩耗性高力アルミニウム合金粉末成形体およびその製造方法
JPS61295301A (ja) 耐熱性高カアルミニウム合金粉末およびその成形体
JPH01132727A (ja) 潤滑性に優れた耐熱耐摩耗性高力アルミニウム合金粉末成形体の製造方法