JPH0314495Y2 - - Google Patents

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JPH0314495Y2
JPH0314495Y2 JP1983151749U JP15174983U JPH0314495Y2 JP H0314495 Y2 JPH0314495 Y2 JP H0314495Y2 JP 1983151749 U JP1983151749 U JP 1983151749U JP 15174983 U JP15174983 U JP 15174983U JP H0314495 Y2 JPH0314495 Y2 JP H0314495Y2
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mortar
emulsion
adhesion
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eva
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JP1983151749U
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Description

【考案の詳細な説明】
(産業上の利用分野) 本考案は、住宅のモルタル仕上げ壁に使用する
モルタル下地材に関するものである。 (従来技術と考案が解決しようとする課題) 従来、前記モルタル仕上げ壁の施工を簡略する
ため、基板上に防水層とモルタル付着層とを順次
形成したモルタル下地材が広く知られている。そ
して、前記モルタル付着層には界面活性剤を乳化
剤とする各種のエマルジヨン塗料あるいはエマル
ジヨンモルタルが用いられている。 しかしながら、界面活性剤を乳化剤とするエマ
ルジヨンは、乾燥後、粒子が相互に完全に溶着し
て均一な連続皮膜を形成するとともに、時間の経
過につれて樹脂のプラスチツク化が進行するた
め、その上に塗布される仕上げモルタルの付着力
が低下する。特に、高温状態では前述のプラスチ
ツク化が進行し易いため、高温となりがちな倉庫
に長期間保存しておくと、モルタルの付着性能が
低下してモルタル塗布の作業性が低下する。しか
も、時間の経過につれて皮膜表面に遊離した界面
活性剤が析出するため、モルタルの付着力が低下
するという問題点があつた。 本考案は、前記欠点に鑑みてなされたもので、
製造後、長時間経過しても安定したモルタルの付
着力を有するとともに、仕上げモルタル塗布後で
も亀裂や剥離が生じないモルタル下地材を提供す
ることを目的とする。 (課題を解決するための手段) 本考案にかかるモルタル下地材は、前記目的を
達成するため、基板の片面に水性エマルジヨンを
塗布して形成した防水層に、ポリビニルアルコー
ルを保護コロイドとして乳化して得られるエチレ
ン酢酸ビニルエマルジヨンを混入したモルタルを
塗布・乾燥して表面に凹凸を有するモルタル付着
層を、積層一体化した構成としてある。 (実施例) 以下、本考案にかかる実施例を添付図面に従つ
て説明する。 本考案にかかるモルタル下地材1は、大略、基
板2上に形成された防水層3と、その防水層3上
に積層一体化されたモルタル付着層4とから構成
されている。 基板2は、木質材からなる合板、パーテイクル
ボード等あるいは無機質材からなるスレート、ケ
イ酸カルシウム板、木質セメント板等が好適であ
る。 防水層3は、アクリル樹脂、アクリルスチレン
樹脂等からなる高分子エマルジヨンあるいはスチ
レンブタジエンラバー(SBR)、ニトリルラバー
(NR)、クロロプレンラバー(CR)等からなる
ラテツクスを、前記基板2上に塗布して形成した
ものである。なお、基板2上に前記樹脂液を単独
で塗布してもよく、また、タルク、炭酸カルシウ
ム等の粉末を混合したものを塗布してもよい。 モルタル付着層4は、セメント及び骨材(炭酸
カルシウム、ケイ砂等の粉末・粒状あるいは繊維
状のもの)を混合し、さらに、エチレン酢酸ビニ
ル(以下、「EVA」という。)エマルジヨンおよ
び水を混練して得られるペースト状のEVAエマ
ルジヨンモルタルを前記防水層3上に塗布し、乾
燥・硬化させて形成したものである。EVA量は
EVAエマルジヨンモルタル全固形分の約10%が
好適である。EVAエマルジヨンは、ポリビニル
アルコール(以下「PVA」という)を保護コロ
イドとして乳化したEVAをいい、乳化重合中に
PVAがグラフト共重合するため、比較的大きい
粒子径であるにもかかわらず、エマルジヨンとし
ての安定性がよく、セメントとの混和によつても
分散した粒子が破壊されることはない。また、
EVAエマルジヨンはセメントの硬化を阻害する
成分を含有しないので、セメントの硬化が順調に
進む。さらに、EVAエマルジヨンは乾燥後も粒
子が相互に完全に融着せず、粒子相互の界面が残
つた状態にあるので、水が浸透しやすい。したが
つて、EVAエマルジヨンモルタルでは、EVA、
セメント及び骨材が少量で水で“ぬれ”やすいと
ともに、仕上げモルタルとモルタル付着層との付
着力が低下しない。 次に、本考案にかかるモルタル下地材1の付着
力と前記従来品の付着力とを比較した実験結果に
ついて説明する。 第1実施例 固形分50重量%、平均粒径0.5μのEVAにPVA2
重量%を乳化剤として加えてEVAエマルジヨン
とする。そして、普通ポルトランドセメント48重
量部、6号硅砂(粒径;約1mm)41重量部、炭酸
カルシウム11重量部からなる骨材に前記EVAエ
マルジヨンと水とを配合し、均一に混練してペー
スト状のEVAエマルジヨンモルタルとする。こ
のときの配合比率は、骨材80重量部、EVAエマ
ルジヨン20重量部、水10重量部である。そして、
幅70mmの合板製基板2上にSBRラテツクスを塗
布・指触乾燥して防水層3を形成し、その防水層
3上に前記EVAエマルジヨンモルタルを800g/
m2の割合で塗布し、本考案にかかるモルタル下地
材1とした。 比較例 1 固形分50重量%、平均粒径0.1μのスチレン−ア
クリル共重合樹脂(以下「St−Ac」という。)に
アルキルナフタリンスルホン酸塩2重量%を乳化
剤として加えてSt−Acエマルジヨンとする。そ
して、以後は前述の第1実施例と同様にしてSt−
Acエマルジヨンモルタルとして、従来品にかか
るモルタル下地材1を形成する。 次に前記のように形成されたモルタル下地材1
を下記に示す条件で養生した後、モルタル付着層
4にモルタル5(普通ポルトランドセメント10重
量部、砂200重量部、水60重量部)を厚さ7mm、
幅50mmで塗布し、温度20℃、湿度60%で7日間養
生した(第2図)。その後、引張試験を行ない、
モルタル付着層4とモルタル5との付着力を測定
した。試験方法はJIS−A−6909に準ずるもので
あり、その結果を表1に示す。
【表】 A; モルタル付着層塗布後、温度20℃、湿度60
%の雰囲気中で7日間養生した場合。 B; Aの養生後、温度60℃の乾燥器中に7日間
放置し、その後10日間室内放置した場合。 C; Aの養生後、40週間室内放置した場合。 なお、付着力はモルタルがモルタル付着層から
剥離した時に示す引張力の単位面積当りの値で示
す。 表1から明らかなように、St−Acエマルジヨ
ンを使用したモルタル下地材は、養生期間が増加
するにつれて付着力が減少しているにもかかわら
ず、EVAエマルジヨンを使用したモルタル下地
材は養生期間の増加につれて付着力が若干減少す
るが、従来品であるSt−Acエマルジヨンよりも
良好な付着力を維持していることがわかる。 第2実施例 前述の第1実施例が合板からなる基板上に
EVAエマルジヨンを塗布したものであるのに対
し、本実施例はケイ酸カルシウム基板(厚さ8
mm)にSBRラテツクス(固形分;45%)を原液
のまま140g/m2の割合で塗布・指触乾燥して防
水層を形成した後、第1実施例で使用したEVA
エマルジヨンモルタルを塗布硬化させて本考案に
かかるモルタル下地材1としてある。その後、下
記に示す期間内、室内で放置した後に順次抜き取
つて前述のモルタルと同一成分のモルタルを塗布
した後、第1実施例と同一の条件で付着力を測定
した。 測定結果を表2に示す。
【表】 なお、付着力は引張試験によりケイ酸カルシウ
ム板層間に破壊が生じた時に示す引張力の単位面
積当りの値で示す。 表2から明らかなように、モルタル下地材の製
造後、長期間経過したものにモルタルを塗布した
ものであつても付着力の低下はほとんど認められ
ないことがわかつた。 (考案の効果) 以上の説明から明らかなように、製造後に長期
間放置した場合でも、本考案にかかるモルタル下
地材に対する仕上げモルタルの付着力は低下しな
いため、工場生産から施工までの時間が十分にと
れる。したがつて、倉庫内で長期間、モルタル下
地材を保存でき、必要時に必要な数量を搬出でき
るので便利である。 しかも、基板の片面が防水層を介して無機質材
からなるモルタルを主成分とするモルタル付着層
で覆われているので、積み重ねられて高温にさら
されても、モルタル下地板が相互に融着一体化す
ることがない。このため、倉庫に保管しやすく、
運搬に便利である。 さらに、界面活性剤を使用しないため、遊離し
た界面活性剤がモルタル付着層から析出すること
がなく、時間の経過につれて仕上げモルタルの付
着力が低下するという心配がない。 また、モルタルにEVAエマルジヨンを混入し
ているので、防水層とモルタル付着層との付着力
が増大するとともに、前記EVAエマルジヨンが
連続する皮膜を形成しないため、EVA粒子相互
の界面が残つた状態で乾燥する。このため、適度
の吸水性が付与され、仕上げモルタル中の水分が
モルタル付着層に浸透しやすくなる。この結果、
仕上げモルタルの塗布作業が容易になるととも
に、仕上げモルタルに樹脂等を混入しなくても仕
上げモルタルを容易に塗布でき、モルタル塗りの
作業工程が減少し、材料費を低減できる。 そして、防火に適した厚いモルタル層を形成す
る場合に、無機質材からなるモルタルを主成分と
するモルタル付着層で基板の片面が既に覆われて
いるので、モルタルの塗布量が少なくて済み、モ
ルタルの重ね塗りが不要になる。特に、モルタル
付着層の表面には凹凸が形成されているので、接
触面積が大きく、仕上げモルタルの付着力がより
一層大きくなり、塗布作業が容易になるという効
果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案にかかるモルタル下地材の部分
断面図、第2図はモルタル下地材の付着力測定の
ための説明図である。 1……モルタル下地材、2……基板、3……防
水層、4……モルタル付着層。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 基板の片面に水性エマルジヨンを塗布して形成
    した防水層に、ポリビニルアルコールを保護コロ
    イドとして乳化して得られるエチレン酢酸ビニル
    エマルジヨンを混入したモルタルを塗布・乾燥し
    て表面に凹凸を有するモルタル付着層を、積層一
    体化したことを特徴とするモルタル下地材。
JP15174983U 1983-09-29 1983-09-29 モルタル下地材 Granted JPS6057640U (ja)

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JP15174983U JPS6057640U (ja) 1983-09-29 1983-09-29 モルタル下地材

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JP15174983U JPS6057640U (ja) 1983-09-29 1983-09-29 モルタル下地材

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JPS6057640U JPS6057640U (ja) 1985-04-22
JPH0314495Y2 true JPH0314495Y2 (ja) 1991-03-29

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Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5039930U (ja) * 1973-08-09 1975-04-23
JPS5512939A (en) * 1978-07-13 1980-01-29 Canon Inc Device for guiding sheet
JPS55158184A (en) * 1979-05-23 1980-12-09 Mitsui Toatsu Chemicals Manufacture of construction under material
JPS57209868A (en) * 1981-06-19 1982-12-23 Nippon Synthetic Chem Ind Admixing agent for hydraulic substance

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JPS57209868A (en) * 1981-06-19 1982-12-23 Nippon Synthetic Chem Ind Admixing agent for hydraulic substance

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