JPH0313265Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、洗髪用のシヤワー装置を備えた洗髪
用洗面化粧台に関する。

〔従来の技術〕

従来、ハンドシヤワー型のシヤワーヘツドを洗
面器面に固定したホルダに出し入れ自在に備えた
洗髪用洗面化粧台として、実開昭50−146831号公
報に記載されたものがある。

これは、洗面器の下部に配置した湯水混合栓等
の水栓具にホースで接続したシヤワーヘツドを、
洗面器面に固定したホルダに出し入れ自在に支持
する構成とし、このシヤワーヘツドをホルダに保
持固定した状態の通常の水栓として使用し、また
ホルダから引き出した状態でハンドシヤワーとし
て使用できるようにしたものである。

そして、洗面器上部の化粧鏡部分に保持具を設
け、この保持具にシヤワーヘツドを固定すること
により両手で洗顔及び洗髪できる構成となつてい
る。

〔考案が解決しようとする問題点〕

しかし、保持具は洗面器に対して略中央の定位
置に固定されているので、シヤワーヘツドをこの
保持具に固定して両手で洗顔や洗髪をする場合に
は、吐水範囲が限定されてしまい、使用しにくい
という問題があつた。

また、洗面器のボール部の中心部分上に保持具
が位置する必要があるので、洗面器に対する化粧
鏡の設計の自由度が小さくなるという問題もあつ
た。

本考案の目的は、シヤワーヘツドを備えた洗髪
用洗面化粧台において、シヤワーヘツドからの吐
水範囲を自在に変更可能とするとともに、使用時
においてシヤワーヘツドが動くことがないように
して使用勝手を向上させることにある。

〔問題点を解決するための手段及び作用〕

本考案は、洗面器とこの上部に連結する化粧鏡
本体と、洗面器下部に配置した水栓具にホースで
接続しかつ洗面器上面に固定した空洞状のホルダ
に着脱自在に支持されるシヤワーヘツドと、化粧
鏡本体の下部に設けた棚を備えた洗髪用洗面化粧
台において、棚の前部上方に棒状のガイドを左右
方向に配置し、さらにシヤワーヘツドが着脱され
るハンガの上端にガイドと摺動自在に係合する摺
動部を設けるとともに、ハンガの下端に、棚の前
端部に設けられた係止部と係合するストツパを設
け、シヤワーヘツドをこのガイドに摺動可能と
し、ハンガの位置を洗面器に対して左右方向に移
動可能とするとともに、ハンガの下端に設けられ
たストツパを棚の前端部に設けられた係止部と係
合させることにより、使用時にハンガが動かない
ようにする。

〔実施例〕

以下、図面に示す実施例に基づいて本考案を説
明する。

第１図は本考案に係る洗面化粧台の正面図、第
２図は同側面図、第３図は第１図の−線矢視
拡大断面図、第４図はハンガの正面図、第５図は
同斜視図、第６図はハンガの嵌合孔を示す要部背
面図、第７図は第６図の−線矢視断面図であ
る。

図中、１は内部に給水，給湯及び排水管を配管
し前面に扉２を備えたキヤビネツト、３はこのキ
ヤビネツト１上に固定した陶器製の洗面器、４は
洗面器のバツクガード５に連結した合成樹脂製の
化粧鏡本体である。

さらに、６は洗面器３の下部に配置した湯水混
合栓、７は温度調整ハンドル、８は流量調整ハン
ドルで、この湯水混合栓６には屈曲自在なホース
９によりシヤワーヘツド１０を接続している。

シヤワーヘツド１０は、洗面器３面に固定した
空洞状のホルダ１１に着脱自在に支持され、この
ホルダ１１からホース９とともに引き出して使用
することができる。なお、シヤワーヘツド１０の
吐水部１２の背面には吐水を通常の水栓として使
用する場合の集中吐水及びシヤワー用としての散
水吐水とに切り換えるための摘み１３を取り付け
ている。

化粧鏡本体４は鏡２０、照明ボツクス２１、洗
面用の物品を収納するための収納部２２、この収
納部２２の前面に開閉自在に配置した鏡付の扉２
３、同扉２３下位に位置するコンセント２４及び
照明スイツチ２５等を備え、さらに鏡２０の下部
側には棚２６を設け、同棚２６に載置される洗面
用の物品等が落下するのを防止するために、棚２
６の前部上方にガードバー２７を取り付け、この
ガードバー２７を、後述するようにハンガを左右
方向に摺動自在に案内するガイドとしても機能さ
せる。また棚２６の前端部にはハンガを係止する
ための突出部２８を設ける。

１４はこのガードバー２７に摺動自在に取り付
けたハンガで、第３図のようにガードバー２７に
上方から嵌合して同ガードバー２７に沿つて移動
可能な摺動部１５、シヤワーヘツド１０の胴部１
０ａを着脱自在に支持する筒状の支持部１６およ
び棚２６の前端部に設けた突出部２８に係合する
嵌合孔１７とを有している。なお、第６図および
第７図に示すように、嵌合孔１７の周囲には環状
突出部１８が設けられる。

上記構成において、シヤワーヘツド１０を用い
る場合、ホルダ１１から引き出してハンガ１４の
支持部１６に挿入して固定すれば、両手で洗髪及
び洗顔することができる。なおこのとき、ハンガ
１４に対して、シヤワーヘツド１０の着脱を容易
に行なうことができるように、ハンガ１４のホー
ス９が挿通される部分の角部には、比較的大きな
曲率半径を有する丸みが形成される。

そして、ハンガ１４は洗面器３に対して左右方
向に移動できるので、最も使い易い位置にシヤワ
ーヘツド１０を位置させることができ、吐水また
は散水範囲を任意に変えて快適な洗髪及び洗顔を
行うことができる。

またこのとき、ハンガ１４の下端部が棚２６の
前端部に当接するので、シヤワーヘツド１０およ
びハンガ１４の自重によつて生じる、ガードバー
２７を回転中心とする第３図で左回りの回転方向
の力は棚２６の前端部で受け止められ、ガードバ
ー２７にはねじれ方向の力が加わることがなく、
ガードバー２７の補強は少なくてすむ。

さらに、シヤワーヘツド１０およびハンガ１４
の自重による水平方向の力が、ハンガ１４を棚２
６の前端部に押さえつける方向に加わつた状態
で、ハンガ１４の嵌合孔１７が棚２６の突出部２
８に係合しているので、ハンガ１４に横方向の力
が加わつても、ハンガ１４の嵌合孔１７と棚２６
の突出部２８との係合が外れるおそれが少なく、
ハンガ１４が横方向に移動したり回転したりする
ことがない。

また、ハンガ１４をガードバー２７に沿つて移
動させる場合、ハンガ１４の嵌合孔１７の周囲に
設けられた環状突出部１８の端面のみが、棚２６
の前端部に接触しているので、摺動部分の接触面
積が少なく、移動をスムースに行なうことができ
る。

さらに、シヤワーヘツド１０が挿入されるハン
ガ１４の支持部１６の、シヤワーヘツド１０の胴
部１０ａと当接する当接部１６ａの形状が第４図
および第５図に示すように、非円形、例えば互い
に中心が異なつた外方に凸となる３本の円弧から
構成される形状とされており、またシヤワーヘツ
ド１０の胴部１０ａの形状もこれに対応する形状
とされているので、ホース９自身の弾性およびホ
ース９内の流量、水圧の影響で使用時にシヤワー
ヘツド１０がハンガ１４に対して回転することが
ない。

また、ハンガ１４の下端部にはＵ字状の保持部
１９が設けられ、その対向部分１９ａ，１９ｂの
間隔がホース９の外径より若干小とされるととも
に、その奥部１９ｃがホース９方向に突出されて
いるので、ホース９が保持部１９の対向部分１９
ａ，１９ｂにより両側から挟持された状態で、シ
ヤワーヘツド１０の下端部より延出するホース９
が略垂直方向に保持され、ホース９自身の弾性お
よびホース９内の流量、水圧の影響で使用時にシ
ヤワーヘツド１０がハンガ１４から抜け出ること
がない。

さらに、シヤワーヘツド１０をホルダ１１に支
持して使用する場合において、ハンガ１４をガー
ドバー２７の端部に移動しておけば邪魔になるこ
ともない。

なお、本例ではハンガ１４を支持するガイドと
して化粧鏡本体４のガードバー２７を利用した
が、その他に金属製の棒等を化粧鏡本体４に固定
する構成とすることもできる。

〔考案の効果〕

本考案に係る洗髪用洗面化粧台はその構成によ
り下記の効果を奏する。

(1) シヤワーヘツドの洗面器に対する位置を左右
方向に自在に変えることができるので、使用に
応じて吐水及び散水範囲を選択でき使用勝手が
向上する。

(2) 従来のように洗面器ボール部の中心に合わせ
てシヤワーヘツドの保持具を設ける必要がない
ので、洗面器と化粧鏡本体の設計の自由度を低
下させることがない。

(3) ハンガの下端部が棚の前端部に当接するので
ガードバーには回転方向の力が加わることがな
く、ガードバーの補強が少なくてすむ。

(4) ハンガの嵌合孔（ストツパ）を棚の突出部
（係止部）に係合させるので、使用時にハンガ
が動くことがなく、またガードバーの横方向回
転の負荷を小さくすることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る洗面化粧台の正面図、第
２図は同側面図、第３図は第１図の−線矢視
拡大断面図、第４図はハンガの正面図、第５図は
同斜視図、第６図はハンガの嵌合孔を示す要部背
面図、第７図は第６図の−線矢視断面図であ
る。 １……キヤビネツト、２……扉、３……洗面
器、４……化粧鏡本体、５……バツクガード、６
……湯水混合栓（水栓具）、７……温度調整ハン
ドル、８……流量調整ハンドル、９……ホース、
１０……シヤワーヘツド、１１……ホルダ、１２
……吐水部、１３……摘み、１４……ハンガ、１
５……摺動部、１６……支持部、１７……嵌合孔
（ストツパ）、１８……環状突出部、１９……保持
部、２０……鏡、２１……照明ボツクス、２２…
…収納部分、２３……扉、２４……コンセト、２
５……照明スイツチ、２６……棚、２７……ガー
ドバー（ガイド）、２８……突出部（係止部）。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 洗面器と、同洗面器の上部に連結した化粧鏡本
   体と、洗面器下部に配置した水栓具にホースで接
   続しかつ洗面器上面に固定した空洞状のホルダに
   着脱自在に支持されるシヤワーヘツドと、前記化
   粧鏡本体の下部に設けた棚とを備え、前記棚の前
   部上方に棒状のガイドを左右方向に配置し、さら
   に前記シヤワーヘツドが着脱されるハンガの上端
   に前記ガイドと摺動自在に係合する摺動部を設け
   るとともに、前記ハンガの下端に、前記棚の前端
   部に設けた係止部と係合するストツパを設けたこ
   とを特徴とする洗髪用洗面化粧台。