JPH0313081Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、自動車等におけるガーニツシユのモ
ールデイング取り付け構造に関する。

〔従来の技術〕

一般に、第３図に示すようなガーニツシユにモ
ールデイング２を取り付ける構造は、第４図また
は第５図に示すようになつており、第４図に示す
構造の場合は、ガーニツシユ１にモールデイング
２を取り付ける際に、モールデイング２の自由端
側の一部を切り欠き、折り曲げる部分２ａを数個
所形成して、その部分をガーニツシユ１に折り曲
げ固定している。

そして、スプリングナツト３をガーニツシユ１
のリブ６に装着し、スプリングナツト３とブラケ
ツト４とをボルト５により締め付けることにより
取り付けている。

一方、第５図に示す構造の場合は、ガーニツシ
ユ１にスプリングナツト３が装着されるととも
に、ガーニツシユ１にモールデイング２が装着さ
れ、モールデイング２の自由端側をスプリングナ
ツト３の上に重ねるようにして、スプリングナツ
ト３とボルト５とを締め付け、ガーニツシユ１と
モールデイング２とを一体に結合した状態とし、
さらに別の手段（例えば、ボルト）によりブラケ
ツト４に取り付け（図示せず）られる。

〔考案が解決しようとする問題点〕

第４図の取り付け構造による場合には、前述の
折り曲げ部分の形成の工程と、折り曲げ部分の折
り曲げ工程とが必要になり、作業性、コスト面で
不利になる不具合がある。

また第５図の構造による場合には、ガーニツシ
ユ１とモールデイング２とをボルト５によつて一
体に結合して一体化し、その後一体化されたもの
をさらに別の手段でブラケツト４に取り付けねば
ならず、その工程が追加されるためコストが高く
なる不具合がある。

本考案は、これらの問題点の解消をはかろうと
するもので、取り付け作業を容易にできるととも
に、工数を削減してコストダウンをはかれるよう
にした、ガーニツシユのモールデイング取り付け
構造を提供することを目的とする。

〔問題点を解決するための手段〕

このため、本考案のガーニツシユのモールデイ
ング取り付け構造は、車両用ガーニツシユと、同
ガーニツシユの裏面に突設されたリブと、上記ガ
ーニツシユの縁部に基端部を係止されたモールデ
イングとをそなえるとともに、同モールデイング
の基端部から自由端側へ上記リブに沿い延在する
モールデイング延長部と、同モールデイング延長
部に形成され上記ガーニツシユのリブに当接して
同モールデイングが上記リブに対しその上記自由
端から基端部へ向かつて変位することを阻止する
爪とをそなえ、上記のガーニツシユおよびモール
デイングを車体側へ取り付けるブラケツトと、上
記ガーニツシユのリブと上記モールデイング延長
部とを挟持して一体化するスプリングナツトとが
設けられて、上記のガーニツシユおよびモールデ
イングが上記スプリングナツトに螺合するボルト
を介して上記ブラケツトに取り付けられたことを
特徴としている。

〔作用〕

上述の本考案のガーニツシユのモールデイング
取り付け構造によれば、ガーニツシユにモールデ
イングの基端部を係止するとともにその延長部を
リブに沿わせた状態でスプリングナツトをガーニ
ツシユのリブとモールデイングのモールデイング
延長部とを挟むようにして装着する。

これにより、ガーニツシユとモールデイングが
一体化されたアツセンブリができる。なお、モー
ルデイングは、リブに対しその自由端から基端部
へ向かつて変位しようとしても爪がリブに当接し
て該変位が阻止される状態となつている。

この後、ガーニツシユおよびモールデイングが
上記スプリングナツトに螺合するボルトを介して
ブラケツトに取り付けられることとなる。

〔実施例〕

以下、図面により本考案の実施例について説明
すると、第１，２図は本考案の一実施例としての
ガーニツシユのモールデイング取り付け構造を示
すもので、第１図はその要部断面図、第２図はそ
の分解斜視図である。

第１，２図に示すように、自動車の後部に取り
付けられるガーニツシユ１の下縁部に、モールデ
イング２が折り曲げられて基端部を係止されてい
る。

ガーニツシユ１には、その裏面にリブ６が突設
されており、モールデイング２には、リブ６に沿
うように、その基端部から自由端へ向け延在する
モールデイング延長部７が形成されている。

リブ６には、ボルト５を挿入するための馬蹄形
の切欠き８が形成されており、切欠き８は、ガー
ニツシユ１とモールデイング２とを結合した際に
おいてモールデイング延長部７に形成された取り
付け穴９の位置と一致するようになつている。

リブ６とモールデイング延長部７とは、スプリ
ングナツト３（Ｕナツト）が装着されて、スプリ
ングナツト３の付勢力により挟み込まれ、ガーニ
ツシユ１とモールデイング２との上下方向の固定
がなされモールデイング延長部７に形成された爪
１０とリブ６の係合面１１とが係合し、ガーニツ
シユ１とモールデイング２との前後方向の固定が
なされるようになつている。

このようにリブ６、モールデイング延長部７お
よびスプリングナツト３がアツセンブリとして形
成されるようになつている。

このアツセンブリとして形成されたリブ６、モ
ールデイング延長部７およびスプリングナツト３
は、自動車のボデイに固定されたブラケツト４の
所要位置に配設され、スプリングナツト３に、ブ
ラケツト４を貫挿されたボルト５を締めつけるこ
とにより、ブラケツト４に取り付けられている。

本考案の一実施例としてのガーニツシユのモー
ルデイング取り付け構造は、上述のごとく構成さ
れているので、ガーニツシユ１およびモールデイ
ング２を自動車ボデイに固定されたブラケツト４
に取り付けるには、まず、ガーニツシユ１の下端
縁にモールデイング２を折り曲げて装着し、モー
ルデイング延長部７に形成された爪１０をリブ６
の係合面１１に係合させる。ついでスプリングナ
ツト３を、ガーニツシユ１のリブ６とモールデイ
ング２のモールデイング延長部７とを挟むように
して装着する。

この時、スプリングナツト３のねじ穴３ａと、
モールデイング延長部７の取り付け穴９と、リブ
６の切欠き８とを同じ位置に一致させるようにす
る。

これにより、ガーニツシユ１とモールデイング
２が一体化されたアツセンブリができる。

この後、ブラケツト４の取り付け穴４ａ、スプ
リングナツト３のねじ穴３ａ、モールデイング延
長部７の取り付け穴９およびリブ６の切欠き８に
ボルト５を順次ねじ込んでいく。

これによりガーニツシユ１、モールデイング
２、スプリングナツト３がブラケツト４に取り付
けられることとなる。

〔考案の効果〕

以上詳述したように、本考案のガーニツシユの
モールデイング取り付け構造によれば、ガーニツ
シユのリブとモールデイングのモールデイング延
長部とは、スプリングナツトが装着されて、スプ
リングナツトの付勢力により挟み込まれ、ガーニ
ツシユとモールデイングとの上下方向の固定がな
され、モールデイング延長部に形成された爪とリ
ブとが係合し、ガーニツシユとモールデイングと
の前後方向の固定がなされて、リブ、モールデイ
ング延長部およびスプリングナツトがアツセンブ
リとして形成されるようになつているため、従来
要していたモールデインの折り曲げによる固定が
不要になり、折り曲げ部を形成する工程および折
り曲げ部の折り曲げ工程が削減され、製造コスト
が低減されるとともに、同一のボルトによりガー
ニツシユ、モールデイング、スプリングナツトを
同時に取り付けることができるので、作業が簡素
化され、製造コストが低減される、という効果を
奏する。

【図面の簡単な説明】

第１，２図は本考案の一実施例としてのガーニ
ツシユのモールデイング取り付け構造を示すもの
で、第１図はその要部断面図、第２図はその分解
斜視図であり、第３図はガーニツシユとモールデ
イングとの取り付け状態を示す斜視図、第４，５
図はそれぞれ従来のガーニツシユのモールデイン
グ取り付け構造の例を示す断面図である。 １……ガーニツシユ、２……モールデイング、
３……スプリングナツト、３ａ……ねじ穴、４…
…ブラケツト、４ａ……取り付け穴、５……ボル
ト、６……リブ、７……モールデイング延長部、
８……切欠き、９……取り付け穴、１０……爪、
１１……係合面。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 車両用ガーニツシユと、同ガーニツシユの裏面
   に突設されたリブと、上記ガーニツシユの縁部に
   基端部を係止されたモールデイングとをそなえる
   とともに、同モールデイングの基端部から自由端
   側へ上記リブに沿い延在するモールデイング延長
   部と、同モールデイング延長部に形成され上記ガ
   ーニツシユのリブに当接して同モールデイングが
   上記リブに対しその上記自由端から基端部へ向か
   つて変位することを阻止する爪とをそなえ、上記
   のガーニツシユおよびモールデイングを車体側へ
   取り付けるブラケツトと、上記ガーニツシユのリ
   ブと上記モールデイング延長部とを挟持して一体
   化するスプリングナツトとが設けられて、上記の
   ガーニツシユおよびモールデイングが上記スプリ
   ングナツトに螺合するボルトを介して上記ブラケ
   ツトに取り付けられたことを特徴とする、ガーニ
   ツシユのモールデイング取り付け構造。