JP2578216Y2 - スプリングナット - Google Patents

スプリングナット

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JP2578216Y2
JP2578216Y2 JP1992044051U JP4405192U JP2578216Y2 JP 2578216 Y2 JP2578216 Y2 JP 2578216Y2 JP 1992044051 U JP1992044051 U JP 1992044051U JP 4405192 U JP4405192 U JP 4405192U JP 2578216 Y2 JP2578216 Y2 JP 2578216Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、所定のパネル材に所望
の部品等を固定するために使用される金属製スプリング
ナットの改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種スプリングナットとして、
例えば、実開平1−69906号公報や実公平2−18
809号公報に示すものが存する。これら従来のスプリ
ングナットは、いずれも、全体が弾性金属板から略横U
字形状に成形されて、一定の間隔をおいて対向する一方
の挾持片側にネジ部材を螺合する雌ネジ部を形成し、他
方の挾持片側にネジ部材を挿通する挿通孔を形成する構
成となっている。
【0003】そして、実際の使用に際しては、パネル材
と部品の固定個所にネジ部材を挿通する通孔を予め穿設
して置き、パネル材の通孔と上記雌ネジ部及び挿通孔と
を合致させる状態を得て、当該パネル材の端部にスプリ
ングナットを取り付けて、今度は、スプリングナット側
の挿通孔と部品の通孔を合致させて、該スプリングナッ
トの他方の挾持片側に部品を重ね合わせた後、部品側の
通孔からネジ部材の先端部を他方の挾持片の挿通孔内に
差し込んで、該ネジ部材の先端部を一方の挾持片に形成
されている雌ネジ部に螺合すれば、これにより、パネル
材に部品が固定されることとなる。しかも、斯る使用態
様は、パネル材の端部を対向する一対の挾持片間の奥部
まで差し込むことを前提としているので、スプリングナ
ット自体のパネル材に対する安定した取付状態が保障さ
れて、これにより、部品のパネル材に対する固定状態も
良好となる。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】確かに、従来のスプリ
ングナットの使用に際して、パネル材の端部を一対の挾
持片間の奥部まで差し込むことは、スプリングナットの
安定した取付状態が保障されることとなるが、このため
には、パネル材側に通孔を穿設した十分な挾持代を設け
なければならないので、これに起因して、材料費が嵩ん
だり重量が増加する嫌いがあった。従って、材料費の高
騰や重量の増加等を抑える見地からすると、パネル材の
端部を一対の挾持片間の奥部まで差し込むことは好まし
いとは言えない。又、固定対象となるパネル材によって
は、他の部材等の関係から、十分な挾持代を付与するこ
とが事実上不可能な場合もあるので、この場合には、そ
の善し悪しに拘らず、パネル材の端部を一対の挾持片間
に若干差し込んで使用する以外方法がなかった。
【0005】しかし、従来のスプリングナットの使用に
際して、図8に示す如く、十分な挾持代を有しないパネ
ル材P1の端部を一対の挾持片21A・21B間に若干
差し込んだ状態となして、ネジ部材24の先端部を、部
品P2側の通孔Hから他方の挾持片21Bの挿通孔23
を経て、一方の挾持片21Aの雌ネジ部22に螺合する
と、今度は、このネジ部材24の締付により、図9に示
す如く、特に、雌ネジ部22を有する一方の挾持片21
Aが他方の挾持片21B側に容易に折れ曲がって変形し
てしまうので、これに伴い、部品P2をパネル材P1に
対して正しい姿勢をもって固定することができなくなっ
てしまう。この為、当該分野においては、上記の要請や
実情を考慮して、パネル材の端部を一対の挾持片間に若
干差し込んだ状態の下で使用に供しても、常に、部品を
パネル材に対して正しい姿勢で固定できる新規スプリン
グナットの出現が熱望されている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本考案は、斯る要請に応
えるために開発されたもので、請求項1記載の考案は、
ナット本体が弾性金属板から略横U字形状に成形され
て、一方の挾持片側にネジ部材を螺合する雌ネジ部を形
成し、他方の挾持片側にネジ部材を挿通する挿通孔を形
成したスプリングナットを前提として、上記一対の挾持
片間の空間内にナット本体の開口から介装される別体成
形のスペーサ部材を備え、当該スペーサ部材は、ネジ部
材の雌ネジ部に対する螺合時に挾持片と当接してその変
形量を規制する係止部を有し、且つ、スペーサ部材とナ
ット本体の間に、スペーサ部材を上記空間の奥部側に位
置決めする位置決め手段と、スペーサ部材の介装時には
撓み介装後は復元してスペーサ部材の抜け外れを防止す
る抜け止め手段とを設ける構成を採用した。請求項2記
載の考案は、ナット本体が弾性金属板から略横U字形状
に成形されて、一方の挾持片側にネジ部材を螺合する雌
ネジ部を形成し、他方の挾持片側にネジ部材を挿通する
挿通孔を形成したスプリングナットを前提として、上記
一対の挾持片間の空間内にナット本体の開口から介装さ
れる別体成形のスペーサ部材を備え、当該スペーサ部材
は、ネジ部材の雌ネジ部に対する螺合時に挾持片と当接
してその変形量を規制する係止部を有し、ナット本体
は、雌ネジ部よりも先端側において一対の挾持片間に突
出するストッパー壁を有し、当該ストッパー壁の作用
で、一対の挾持片間に対するパネル材の差込量を規制す
ると共に、スペーサ部材を空間内に介装した状態では、
一対の挾持片の先端部同士が上記パネル材の板厚よりも
接近し、スペーサ部材と一方の挾持片とはその空間内で
離間している構成を採用した。 請求項3記載の考案は、
請求項2を前提として、スペーサ部材は、雌ネジ部及び
挿通孔と対応する空所と、ストッパー壁方向に弾性付勢
する付勢手段とを有して、一対の挾持片間の空間内にナ
ット本体の側部開口から介装される構成を採用した。
【0007】
【作用】依って、請求項1記載の考案にあっても、パネ
ル材の端部を一対の挾持片間に若干差し込んだ状態とな
して、ネジ部材の先端部を一方の挾持片の雌ネジ部に螺
合すると、該ネジ部材の締付により、一方の挾持片が他
方の挾持片側に折れ曲がって変形しようとするが、この
時には、当該一方の挾持片が空間内に介装されているス
ペーサ部材の係止部に必ず当接して、その変形が効果的
に防止されるので、従来とは異なり、部品をパネル材に
対して常に正しい姿勢で固定することが可能となる。
の上、スペーサ部材は、ナット本体の開口から空間内に
介装するだけで、その位置決め手段と抜け止め手段とに
よって、上記空間内に対する正しい位置関係が確保され
て、不用意に移動したり傾いたり抜け外れることがない
ので、ネジ部材の締付作業も頗る容易となる。又、別体
成形のスペーサ部材を一対の挾持片間の空間内に介装す
る構成を採用した関係で、ナット本体の剛性を増加させ
る心配が全くないので、スプリングナット本来の弾性機
能も十分に保障できる。 請求項2記載の考案にあって
は、請求項1と同様に、挾持片の変形を効果的に防止し
つつ、スプリングナット本来の弾性機能をも十分に保障
できることに加えて、特に、パネル材の端部を一対の挾
持片間に差し込むだけで、その差込量がストッパー壁に
よって自動的に決定されて、パネル材の端部に弾性的に
取り付けられるので、ナット本体のパネル材に対する取
付作業が容易且つ正確に行なえると共に、その後に、ネ
ジ部材を締め付けていくと、一方の挾持片がスペーサ部
材の係止部に当接するまでは、当該一方の挾持片がパネ
ル材に対する挾持力を徐々に高めながら撓み変形し、ス
ペーサ部材の係止部に当接すると、以降の撓み変形が確
実に規制されて、その取付強度や取付姿勢が変化しない
ので、部品の確実な固定状態が得られることとなる。
求項3記載の考案にあっては、請求項2の作用に加え
て、敢えて、ナット本体に介装用の専用口を設けたり、
一対の挾持片を無理に押し開かなくとも、ナット本体の
略横U字形状から得られる大きな側部開口を利用して、
スペーサ部材を一対の挾持片間の空間内に簡単に介装で
きるので、スペーサ部材の介装作業が頗 る容易となると
共に、ネジ部材の締付後に、ナット本体が復元方向へ撓
んだり振動したとしても、スペーサ部材はその空所を介
してネジ部材を包囲する格好で介装されているので、ナ
ット本体から脱落する心配がない。その上、ストッパー
壁方向に弾性付勢する付勢手段の作用で、スペーサ部材
とナット本体との相対的な位置関係をより精度をもって
確保できるので、スプリングナット自体の弾性特性のバ
ラツキが低減して、パネル材に対する部品の固定状態が
より安定化する。
【0008】
【実施例】以下、本考案を図示する各実施例に基づいて
詳述すれば、いずれの実施例も、パネル材の端部に通孔
が穿設された十分な挾持代を設けずに、当該端部を一対
の挾持片間に若干差し込んだ状態で使用することを前提
として開発されたものである。まず、第一実施例に係る
スプリングナットを説明すると、該第一実施例のものに
あっても、そのナット本体1自体は、基本的には、従来
のものと同様に、図1に示す如く、全体が弾性金属板か
ら略横U字形状に成形されて、一定の間隔をおいて対向
する一方の挾持片2A側にネジ部材を螺合する雌ネジ部
4を形成し、他方の挾持片2B側にネジ部材を挿通する
挿通孔5を形成するものではあるが、特徴とするところ
は、上記他方の挾持片2Bの両側中央部を切り欠いて、
該各切り欠き個所の端縁に、雌ネジ部4よりも先端側に
おいて一対の挾持片2A・2B間に突出するストッパー
壁7を一体に立上げ形成する一方、斯る他方の挾持片2
Bと上記一方の挾持片2A間に画成される空間S内に、
下記の変形防止用のスペーサ部材11を横方向から介装
する点にある。当該スペーサ部材11は、図示する如
く、合成樹脂材料で上記空間Sを概ね塞げる肉厚と大き
さを有する板状体に別体成形されて、一端部の両側にナ
ット本体1の湾曲基部3の両側縁に外側から係止する
け止め手段たる一対の爪部12a・12bを形成して、
前端側の爪部12bをスリット13を介して撓ませ得る
構成となす一方、他端部の中央に上記雌ネジ部4及び
挿通孔5と対応する空所たる切欠状の開放部14を形成
すると共に、該他端上縁部を、ネジ部材の雌ネジ部4に
対する螺合時に、上記一方の挾持片2Aと当接してその
変形量を規制する係止部11aとなしている。
【0009】依って、この第一実施例のスプリングナッ
トの使用に際しては、ナット本体1の横方向から、一対
の挾持片2A・2Bの空間S内に上記ストッパー壁7を
案内としてスペーサ部材11を差し込んで、該スペーサ
部材11の各爪部12a・12bを湾曲基部3の両側縁
に弾性的に係止すれば、図2・図3に示す如く、先端側
を除く一対の挾持片2A・2Bの空間S内の奥部側にス
ペーサ部材11を簡単に位置決めして介装することが可
能となると共に、ストッパー壁7の位置決め作用で、ス
ペーサ部材11が各挾持片2A・2Bの先端方向へ移動
したり傾いたりすることが確実に阻止され、且つ、上記
切欠状の開放部14の存在により、一方の挾持片2A側
に形成された雌ネジ部4や他方の挾持片2B側に形成さ
れた挿通孔5が閉塞される心配もない。この為、第一実
施例の下では、別体成形のスペーサ部材11を一対の挾
持片2A・2B間の空間S内に介装した関係で、ナット
本体1の剛性を増加させる心配が全くないので、スプリ
ングナット本来の弾性機能が十分に保障できることとな
る。 尚、スペーサ部材11を空間S内に横方向から介装
することは、一対の挾持片2A・2Bを無理に押し開か
なくとも、スペーサ部材11を空間S内に簡単に介装で
きると共に、ナット本体1に介装用の専用口を改めて設
ける必要もなくなるので、極めて合理的である。 又、ス
ペーサ部材11の介装状態では、図示する如く、一対の
挾持片2A・2Bの先端部同士が後述するパネル材P1
の板厚よりも接近し、スペーサ部材11と一方の挾持片
2Aとはその空間S内で離間している。
【0010】そこで、後は、上記ストッパー壁7の規制
を受けるまで、パネル材P1の端部を一対の挾持片2A
・2B間に若干差し込んで、ナット本体1を当該パネル
材P1の端部に取り付けた後、従来と同様に、他方の挾
持片2Bの挿通孔5と部品P2の通孔Hを合致させて、
ネジ部材10の先端部を部品P2の通孔Hから挿通孔5
内に挿通して、該ネジ部材10の先端部を一方の挾持片
2Aの雌ネジ部4に螺合すれば、図4に示す如く、部品
P2がパネル材P1の端部に固定されることとなる。
尚、この時には、パネル材P1の端部を一対の挾持片2
A・2B間に差し込むだけで、その差込量がストッパー
壁7によって自動的に決定されて、パネル材P1の端部
に弾性的に取り付けられるので、ナット本体1のパネル
材P1に対する取付作業が容易且つ正確に行なえること
となる。 しかも、第一実施例にあっては、一対の挾持片
2A・2B間に画成される空間S内に、係止部11aを
有するスペーサ部材11が横方向から介装されている関
係で、例え、ネジ部材10の締付により、雌ネジ部4を
有する一方の挾持片2Aが他方の挾持片2B側に折れ曲
がって変形しようとしても、図示する如く、当該一方の
挾持片2Aがスペーサ部材11の係止部11aに必ず当
接して、一方の挾持片2Aの変形を効果的に防止するの
で、常に、部品P2をパネル材P1に対して正しい姿勢
で固定することが保障される訳である。又、ネジ部材1
0を締め付けていく過程では、一方の挾持片2Aがスペ
ーサ部材11の係止部11aに当接するまでは、当該一
方の挾持片2Aがパネル材P1に対する挾持力を徐々に
高めながら撓み変形し、スペーサ部材11の係止部11
aに当接すると、以降の撓み変形が確実に規制されて、
その取付強度や取付姿勢が変化しないので、これによ
り、部品P2の確実な固定状態が得られることとなる。
更に、ネジ部材10の締付後に、ナット本体1自体が復
元方向へ撓んだり振動したとしても、スペーサ部材11
は空所たる開放部14を介してネジ部材10を包囲する
格好で介装されているので、ナット本体1から脱落する
心配もない。
【0011】尚、この挾持片2A・2Bの空間S内に横
方向から介装されるスペーサ部材11に関しては、上記
した構成のものに限定されるものではなく、例えば、図
5に示す如く、ナット本体1の切欠部6で分離された片
側の湾曲基部3を抱持できる抜け止め手段たる撓み可能
L字状の腕部15を形成して、当該1本の腕部15の
湾曲基部3に対する係止状態を利用して、空間S内に
け外れることなく介装できるように構成することも実施
に応じ任意である。但し、第一実施例の如く、スペーサ
部材11の一端部両側にナット本体1の湾曲基部3の両
側縁に外側から係止する一対の爪部12a・12bを形
成すれば、スペーサ部材11の抜け外れが一層確実に防
止できると共に、スリット13により撓み性が付与され
た付勢手段を兼用する爪部12bで、スペーサ部材11
をストッパー壁7側に弾性付勢して、スペーサ部材11
とナット本体1との相対的な位置関係をより精度をもっ
て確保できるので、スプリングナット自体の弾性特性の
バラツキが低減して、パネル材P1に対する部品P2の
固定状態がより安定化する。
【0012】次ぎに、第二実施例に係るスプリングナッ
トを説明すると、該第二実施例のものも、図6に示す如
く、ナット本体1に関しては、上記第一実施例のものと
全く同様であるが、異なるところは、スペーサ部材11
をナット本体1の湾曲基部3方向から差し込んで、一対
の挾持片2A・2B間に画成される空間S内に介装する
ように構成した点にある。この為、第二実施例にあって
は、図示する如く、スペーサ部材11をナット本体1の
切欠部6内に差し込める巾寸法に成形して、その前端部
側に挿通孔5と対応する切欠状の開放部14を形成する
一方、後端部側に隆起したストッパー頭部16と撓みを
許容する孔部17を形成して、該孔部17の両側壁に湾
曲基部3の縁に内側から係止する一対の爪部18・18
を形成する構成となっている。
【0013】依って、この第二実施例のスプリングナッ
トの使用に際しては、ナット本体1の湾曲基部3方向か
ら、その切欠部6内にスペーサ部材11を差し込んで、
切欠部6の縁に上記ストッパー頭部16を当接させると
同時に、スペーサ部材11の各爪部18を対応する湾曲
基部3に内側から弾性的に係止すれば、やはり、一対の
挾持片2A・2B間の空間S内に、係止部11aを有す
るスペーサ部材11を簡単且つ確実に介装することが可
能となると共に、切欠状の開放部14の存在により、他
方の挾持片2Bに形成された挿通孔5が閉塞される心配
もない。但し、第二実施例にあっては、既述した如く、
スペーサ部材11自体にストッパー頭部16を形成して
いる関係で、第一実施例とは異なり、他方の挾持片2B
の両側に形成されたストッパー壁7は、パネル材P1の
端部の差込量を規制する作用を果たすだけである。
【0014】そこで、後は、斯るストッパー壁7の規制
を受けるまで、パネル材P1の端部を一対の挾持片2A
・2B間に若干差し込んで、ナット本体1を当該パネル
材P1の端部に取り付けた後、他方の挾持片2Bの挿通
孔5と部品P2の通孔Hを合致させて、ネジ部材10の
先端部を部品P2の通孔Hから挿通孔5内に挿通して、
該ネジ部材10の先端部を一方の挾持片2Aの雌ネジ部
4に螺合すれば、図7に示す如く、部品P2がパネル材
P1に固定される訳である。しかし、この第二実施例に
あっても、介装方向は異なるが、一対の挾持片2A・2
B間の空間S内にスペーサ部材11が介装されている関
係で、例え、ネジ部材10の締付により、雌ネジ部4を
有する一方の挾持片2Aが他方の挾持片2B側に折れ曲
がって変形しようとしても、図示する如く、当該一方の
挾持片2Aがスペーサ部材11の係止部11aに必ず当
接して、一方の挾持片2Aの変形を効果的に防止するの
で、やはり、部品P2をパネル材P1に対して正しい姿
勢で固定することが保障される。
【0015】尚、先に説明した第一実施例は、スペーサ
部材11の移動を規制する手段とパネル材P1の差込量
を規制する手段に、同一のストッパー壁7を兼用したも
のであるが、このストッパー壁を個々に独立して形成す
ることも実施に応じ任意である。又、第二実施例にあっ
ては、斯るストッパー壁7を形成せずに、スペーサ部材
11の前端縁を利用して、空間S内に対するパネル材P
1の差込量を規制するように構成することも可能であ
る。更に、一方の挾持片2A側に形成される雌ネジ部4
に関しても、本考案にあっては、図示する構造のものに
限定されるものではなく、その他の公知構造のものに置
換できることは言うまでもない。
【0016】
【考案の効果】以上の如く、本考案は、上記構成の採用
により、請求項1の下では、パネル材の端部を一対の挾
持片間に若干差し込んだ状態で使用して、ネジ部材の締
付により、雌ネジ部を有する一方の挾持片が他方の挾持
片側に折れ曲がって変形しようとしても、一方の挾持片
が介装されているスペーサ部材の係止部に必ず当接し
て、当該一方の挾持片の変形を効果的に防止することが
可能となるので、常に、部品をパネル材に対して正しい
姿勢で固定することが保障できる。従って、従来の如
く、スプリングナット自体をパネル材側に安定して取り
付けるために、当該パネル材の端部に通孔を穿設した十
分な挾持代を設ける必要がなくなるので、材料費の高騰
や重量の増加の原因を解消できると共に、斯る挾持代を
付与することができないパネル材に対する使用も可能と
なるので、その実用性は極めて甚大となる。その上、
ペーサ部材は、ナット本体の開口から空間内に介装する
だけで、その位置決め手段と抜け止め手段とによって、
上記空間内に対する正しい位置関係が確保されて、不用
意に移動したり傾いたり抜け外れることがないので、ネ
ジ部材の締付作業も頗る容易となる。又、別体成形のス
ペーサ部材を一対の挾持片間の空間内に介装する構成を
採用した関係で、ナット本体の剛性を増加させる心配が
全くないので、スプリングナット本来の弾性機能も十分
に保障できる。 請求項2の下では、請求項1と同様に、
挾持片の変形を効果的に防止しつつ、スプリングナット
本来の弾性機能をも十分に保障できることに加えて、特
に、パネル材の端部を一対の挾持片間に差し込むだけ
で、その差込量がストッパー壁によって自動的に決定さ
れて、パネル材の端部に弾性的に取り付けられるので、
ナット本体のパネル材に対する取付作業が容易且つ正確
に行なえると共に、その後に、ネジ部材を締め付けてい
くと、一方の挾持片がスペーサ部材の係止部に当接する
までは、当該一方の挾持片がパネル材に対する挾持力を
徐々に高めながら撓み変形し、スペーサ部材の係止部に
当接すると、以降の撓み変形が確実に規制されて、その
取付強度や取付姿勢が変化しないので、部品の確実な固
定状態が得られることとなる。 請求項3の下では、請求
項2の作用に加えて、敢えて、ナット本体に介装用の専
用口を設けたり、一対の挾持片を無理に押し開かなくと
も、ナット本体の略横U字形状から得られる大きな側部
開口を利用して、スペーサ部材を一対の挾持片間の空間
内に簡単に介装できるので、スペーサ部材の介装作業が
頗る容易となると共に、ネジ部材の締付後に、ナット本
体が復元方向へ撓んだり振動したとしても、スペーサ部
材はその空所を介してネジ部材を包囲する格好で介装さ
れているので、ナット本体から脱落する心配がない。そ
の上、ストッパー壁方向に弾性付勢する付勢手段の作用
で、スペーサ部材とナット本体との相対的な位置関係を
より精度をもって確保できるので、スプリングナット自
体の弾性特性のバラツキが低減して、パネル材に対する
部品の固定状態がより安定化する。
【図面の簡単な説明】
【図1】第一実施例に係るスプリングナットを示す分解
斜視図である。
【図2】同スプリングナットの組み付け状態を示す斜視
図である。
【図3】図2のA−A線断面図である。
【図4】同スプリングナットを用いてパネル材に部品を
固定した状態を示す要部断面図である。
【図5】スペーサ部材の他例を示す斜視図である。
【図6】第二実施例に係るスプリングナットを示す分解
斜視図である。
【図7】同スプリングナットを用いてパネル材に部品を
固定した状態を示す要部断面図である。
【図8】従来のスプリングナットをパネル材や部品等と
の関係をもって示す要部断面図である。
【図9】同スプリングナットを用いてパネル材に部品を
固定した状態を示す要部断面図である。
【符号の説明】
1 ナット本体 2A 一方の挾持片 2B 他方の挾持片 4 雌ネジ部3 湾曲基部 5 挿通孔 6 切欠部(開口)7 ストッパー壁(位置決め手段) 10 ネジ部材 11 スペーサ部材 11a スペーサ部材の係止部12a 爪部(抜け止め手段) 12b 爪部(抜け止め手段・付勢手段) 14 開放部(空所) 16 ストッパー頭部(位置決め手段)18 爪部(抜け止め手段) S 空間 P1 パネル材 P2 部品 H 通孔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 大城 敦 神奈川県横浜市保土ヶ谷区岩井町51番地 加藤発条株式会社内 (72)考案者 井上 純 神奈川県座間市ひばりが丘5丁目791番 地の1 株式会社日産テクノ内 (56)参考文献 実開 昭61−51248(JP,U) 特公 昭53−12691(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F16B 37/04

Claims (3)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ナット本体が弾性金属板から略横U字形
    状に成形されて、一方の挾持片側にネジ部材を螺合する
    雌ネジ部を形成し、他方の挾持片側にネジ部材を挿通す
    る挿通孔を形成したスプリングナットであって、上記一
    対の挾持片間の空間内にナット本体の開口から介装され
    る別体成形のスペーサ部材を備え、当該スペーサ部材
    は、ネジ部材の雌ネジ部に対する螺合時に挾持片と当接
    してその変形量を規制する係止部を有し、且つ、スペー
    サ部材とナット本体の間に、スペーサ部材を上記空間の
    奥部側に位置決めする位置決め手段と、スペーサ部材の
    介装時には撓み介装後は復元してスペーサ部材の抜け外
    れを防止する抜け止め手段とを設けたことを特徴とする
    スプリングナット。
  2. 【請求項2】 ナット本体が弾性金属板から略横U字形
    状に成形されて、一方の挾持片側にネジ部材を螺合する
    雌ネジ部を形成し、他方の挾持片側にネジ部材を挿通す
    る挿通孔を形成したスプリングナットであって、上記一
    対の挾持片間の空間内にナット本体の開口から介装され
    る別体成形のスペーサ部材を備え、当該スペーサ部材
    は、ネジ部材の雌ネジ部に対する螺合時に挾持片と当接
    してその変形量を規制する係止部を有し、ナット本体
    は、雌ネジ部よりも先端側において一対の挾持片間に突
    出するストッパー壁を有し、当該ストッパー壁の作用
    で、一対の挾持片間に対するパネル材の差込量を規制す
    ると共に、スペーサ部材を空間内に介装した状態では、
    一対の挾持片の先端部同士が上記パネル材の板厚よりも
    接近し、スペーサ部材と一方の挾持片とはその空間内で
    離間していることを特徴とするスプリングナット。
  3. 【請求項3】 スペーサ部材は、雌ネジ部及び挿通孔と
    対応する空所と、ストッパー壁方向に弾性付勢する付勢
    手段を有して、一対の挾持片間の空間内にナット本体の
    側部開口から介装されることを特徴とする請求項項2記
    載のスプリングナット。
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