JPH0311282Y2 - - Google Patents

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JPH0311282Y2
JPH0311282Y2 JP8505885U JP8505885U JPH0311282Y2 JP H0311282 Y2 JPH0311282 Y2 JP H0311282Y2 JP 8505885 U JP8505885 U JP 8505885U JP 8505885 U JP8505885 U JP 8505885U JP H0311282 Y2 JPH0311282 Y2 JP H0311282Y2
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tile
projecting wall
jetty
waterproof
drainage
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Description

【考案の詳細な説明】 本考案は強風雨下の吹き込みによる雨水の浸入
を確実に防止せしめる様にした屋根瓦に関するも
のである。
最近の住宅建築において普及している緩勾配屋
根は採光性に優れ、屋根面の流れ方向の長さ、屋
根重量がいずれも小であるため、材料、工賃等の
コスト面で有利であり、又風圧が小であるため、
台風に強い等種々の利点を有している。
かかる点より最近では緩勾配屋根の設計が主流
であるが、緩勾配屋根は雨水の流速が遅くなるた
め、これに対応して排水能力の大なる屋根瓦が必
要となり、かかる要請に対応すべく谷部を平坦状
にして流水断面を大ならしめた屋根瓦が開発使用
されており、通常の降雨状態に対してはかかる平
坦状の屋根瓦により充分対応可能であるが、強風
雨条件下においては雨水の流速が遅いため、単に
谷部を平坦状に成したのみでは屋根瓦表面を流れ
る雨水が風に煽られて重合部へ浸入した場合、重
合部でのオーバーフロー若しくは毛細管現象によ
る雨漏れを防止することが出来なかつた。
本考案はかかる欠点に鑑み、瓦本体の一側端部
に山部を膨出形成すると共に該山部から他側端方
へ向つて平坦状の谷部を形成せしめた屋根瓦にお
いて、表面尻側端縁部に上面中央に凹溝を有する
突堤を形成せしめ、該突堤の手前位置には傾斜状
に配した水返し突条を分割的に突設せしめ、裏面
には重合すべき下段の瓦本体の水返し突条の手前
位置に載置される載置部を形成すると共に該載置
部の後方には水返し突条および突堤に対応して重
合時の間隙を保持する凹部を形成せしめ、又表面
エリ側を頭側から尻側へ至るに従い外方へ拡開す
る傾斜状に形成せしめると共に端縁部には突壁を
立設せしめ、該突壁の内方には一端が突壁に一体
継続すると共に他端方を突壁に沿つて頭側へ移行
せしめた防水堤を直列状に数段形成せしめ、各防
水堤の端部を排水部と成し、一方桟側の裏面端縁
部には重合すべき側方の瓦本体の防水堤に対応し
て逃げ部を形成せしめると共に各排水部に対応し
て横方向へ移行する排水口を形成せしめた屋根瓦
を提供して上記欠点を解消せんとしたものにし
て、以下本考案の一実施例を図面に基づいて説明
すると、 1は陶器製より成る瓦本体であつて、一側端部
に断面半円弧状の山部2を膨出形成せしめると共
に、該山部2から他側端のエリ側3へ向つて平坦
状の谷部4を山部2に比し広く形成せしめてい
る。
又、瓦本体1表面の尻側5の端縁部にはエリ側
3から桟側6へ渉つて突堤7を形成せしめると共
に、該突堤7の上面中央に全域に渉つて半円状の
凹溝8を形成せしめ、又谷部4において突堤7の
手前位置には山形傾斜状に配した水返し突条9,
9a…を分割状に突設せしめて各間隙部分を通水
路10,10a…と成し、該通水路10,10a
…の後方対向位置には山形傾斜状の水返し突条1
1,11a…を突設せしめている。
尚、後方両側の水返し突条11,11bは釘孔
12,12aの貫設部を兼用せしめている。
瓦本体1のエリ側3の端縁部には上方へ向かつ
て外方へ若干拡開状に傾斜する突壁13を立設せ
しめると共に、エリ側3の端縁を頭側14から尻
側5へ至るに従い突壁13の幅より充分大なる幅
分外方へ拡開する傾斜状に形成せしめ、エリ側3
と尻側5と間の隅部を瓦本体1の嵌合状態におい
て上段および側方の瓦本体1に対する受部15と
成している。
又、突壁13の内方には一端が突壁13に一体
的に継続して頭側14へ向かつて傾斜する基部1
6を有し、該基部16に継続して突壁13に沿つ
て移行する堤部17より成る鉤状の防水堤18,
18a…を直列状に複数段形成せしめ、各防水堤
18,18a…の端部を谷部4側へ屈曲せしめて
排水部19,19a…と成している。
尚、20は最下部の防水堤18bの排水部19
bに対応して形成せしめた傾斜突部である。
瓦本体1の裏面には、重合すべき下段の瓦本体
1の水返し突条9,9a…の手前位置に対応して
載置部21を形成せしめ、該載置部21の後方に
は水返し突条11,11a…および突堤7に対応
して逃げ用の凹部22を形成せしめている。
尚、瓦本体1の重合状態において重合部分の毛
管現象を防止するためには、少なくとも5mmの間
隙が必要であり、このため下段の瓦本体1に対す
る重合状態において、凹部22と突堤7との間の
間隙が略1mm、凹溝8の深さが略4mmとなる様に
凹部22および凹溝8の深さを設定せしめてい
る。
又、裏面において桟側6の端縁部には重合すべ
き側方の瓦本体1の防水堤18,18a…に対応
して凹状に穿つた逃げ部23を形成せしめると共
に、端面部には防水堤18,18a…間の排水部
19,19a…に対応して横方向へ移行する排水
口24,24a…を形成せしめている。
又、裏面において尻側5の端縁部には1対の引
掛け25,25aを突設せしめ、エリ側3の端縁
部には下段の瓦本体1の受部15に対する雨水の
流出を円滑ならしめるための鉤状の切欠26を形
成せしめている。
尚、図中27は重合時において、斜め右上の瓦
本体1の突壁13先端の段部28に嵌合載置され
る切り込みである。
次に本考案に係る屋根瓦の作用について説明す
ると、第7図は瓦本体1の葺き上げ状態を示し、
中央の瓦本体1に対し左側方より重合される瓦本
体1aは、桟側6の端面が第9図に図示する様
に、瓦本体1の防水堤18,18a…の右方に載
置され、瓦本体1aの排水口24,24a…が瓦
本体1の排水部19,19a…に対応して配置さ
れ、又瓦本体1に対する上段の瓦本体1bは、裏
面の載置部21が第8図に図示する様に、瓦本体
1の水返し突条11,11a…の手前に載置さ
れ、凹部22により突堤7との間に毛細管現象を
生じない所定寸法の間隙が確保され、又瓦本体1
bの左側方には同様に瓦本体1cが重合され、瓦
本体1a、1b,1cの三重の重合部分が瓦本体
1の受部15にて受けられた状態で葺き上げられ
る。
かかる葺き上げ状態において、強風雨下の吹き
込みにより重合部分から雨水が浸入すると、尻側
5においては雨水は水返し突条9,9a…、1
1,11a…によつて遮られ、又水返し突条9,
9a…、11,11a…を乗り越えた雨水も突堤
7に遮られて水返し突条9,9a…、11,11
a…の傾斜に沿つて通水路10,10a…より下
流側へ流され、更に上段の瓦本体1bの載置部2
1内壁に沿つて左側方へ誘導され、端部の切欠2
6より下段の瓦本体1の受部15へ至り、ここで
雨水はエリ側3の突壁13に沿つて下流側へ流
れ、かかる過程において防水堤18に案内されな
がら排水部19と排水口24との間の間隙部分を
通して谷部4へ排水され、又防水堤18をオーバ
ーフローした雨水は順次連続する防水堤18a,
18bに分散案内されながら同様に排水部19
a,19bを通して谷部4へ排水されるのであ
る。
又、横方向からの吹き込みに対しては防水堤1
8,18a…にて遮られ、排水部19,19a…
からの排水と共に処理され、更に上段の瓦本体1
a,1bの頭側14においてオーバーフローした
雨水は、瓦本体1の受部15にて全て受けられ、
上記と同様の排水経路に沿つて順次谷部4へ排水
されるのである。
要するに本考案は、瓦本体の一側端部に山部を
膨出形成すると共に該山部から他側端方へ向つて
平坦状の谷部を形成せしめた屋根瓦において、表
面尻側5端縁部に上面中央に凹溝8を有する突堤
7を形成せしめ、該突堤7の手前位置には傾斜状
に配した水返し突条9,9a…、11,11a…
を分割的に突設せしめたので、強風雨時の吹き込
みにより上方へ逆流する雨水を水返し突条9,9
a…、11,11a…と突堤7により二重に遮る
ことが出来るため、尻側5からの雨水の浸入防止
を完壁ならしめることが出来、突条9,9a…、
11,11a…を乗り越えた雨水は突条9,9a
…、11,11a…間の通水路10,10a…よ
り即座に下流側へ排水出来るため、雨水の滞留に
よるオーバーフローを防止することが出来、更に
突堤7には凹溝8が形成されていることにより上
段の瓦本体1の裏面との間の間隙が充分確保され
て毛細管現象の発生を防止出来、又裏面には重合
すべき下段の瓦本体1の水返し突条9,9a…の
手前位置に載置される載置部21を形成すると共
に該載置部21の後方には水返し突条9,9a
…、11,11a…および突堤7に対応して重合
時の間隙を保持する凹部22を形成せしめたの
で、突堤7と上段の瓦本体1の裏面との間におけ
る毛細管現象を防止出来ると共に、突堤7に凹溝
8が形成されていることと相俟つて、突堤7の有
効高さを高くして流水断面の拡大化を図らしめる
ことが出来、又表面エリ側3を頭側14から尻側
5へ至るに従い外方へ拡開する傾斜状に形成せし
めると共に端縁部には突壁13を立設せしめたの
で、エリ側3と尻側5との間の隅部に上段の三重
の重合部に対する受部15が構成されて重合部で
オーバーフローした雨水を受けることが出来、又
突壁13の内方には一端が突壁13に一体継続す
ると共に他端方を突壁13に沿つて頭側へ移行せ
しめた防水堤18,18a…を直列状に数段形成
せしめ、各防水堤18,18a…の端部を排水部
19,19a…と成し、一方桟側6の裏面端縁部
には重合すべき側方の瓦本体1の防水堤18,1
8a…に対応して逃げ部23を形成せしめると共
に各排水部19,19a…に対応して横方向へ移
行する排水口24,24a…を形成せしめたの
で、水返し突条9,9a…、11,11a…にて
遮られて載置部21内壁を伝つて切欠26からエ
リ側3へ案内された雨水および上段の重合部から
オーバーフローした雨水を、防水堤18,18a
…の案内により排水部19,19a…と排水口2
4,24a…との間の間隙を通して側方から順次
段階的に谷部4へ排水せしめることが出来、かか
る側方からの排水は1箇所からのみでなく数段に
分割されているため、排水量の多い場合は上段の
防水堤18を順次オーバーフローした雨水は順次
下段の防水堤18a,18bにて段階的に分散処
理されて排水部19a,19bと排水口24a,
24bとの間よりスムーズに分散排水せしめるこ
とが出来、よつて排水能力が大となり、先に吹き
込んだ雨水は継続的に吹き込んで来る雨水により
排水が阻止されることなくエリ側3より迅速に排
水処理出来るため、オーバーフロー等により雨漏
りを完全に防止出来、緩勾配屋根における屋根瓦
として優れた機能を発揮出来る等その実用的効果
甚だ大なるものである。
【図面の簡単な説明】
図は本考案の一実施例を示すものにして、第1
図は本考案に係る屋根瓦の表面斜視図、第2図は
同上裏面斜視図、第3図は同上右側面図、第4図
は同上左側面図、第5図は第1図のA−A断面
図、第6図は同上B−B断面図、第7図は葺き上
げ状態を示す図、第8図は第7図のC−C断面
図、第9図は同上D−D断面図である。 1……瓦本体、3……エリ側、5……尻側、6
……桟側、7……突堤、8……凹溝、9,9a
…,11,11a……水返し突条、13……突
壁、14……頭側、18,18a……防水堤、1
9,19a……排水部、21……載置部、22…
…凹部、23……逃げ部、24,24a……排水
口、26……切欠。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 瓦本体の一側端部に山部を膨出形成すると共に
    該山部から他側端方へ向つて平坦状の谷部を形成
    せしめた屋根瓦において、表面尻側端縁部に上面
    中央に凹溝を有する突堤を形成せしめ、該突堤の
    手前位置には傾斜状に配した水返し突条を分割的
    に突設せしめ、裏面には重合すべき下段の瓦本体
    の水返し突条の手前位置に載置される載置部を形
    成すると共に該載置部の後方には水返し突条およ
    び突堤に対応して重合時の間隙を保持する凹部を
    形成せしめ、又表面エリ側を頭側から尻側へ至る
    に従い外方へ拡開する傾斜状に形成せしめると共
    に端縁部には突壁を立設せしめ、該突壁の内方に
    は一端が突壁に一体継続すると共に他端方を突壁
    に沿つて頭側へ移行せしめた防水堤を直列状に数
    段形成せしめ、各防水堤の端部を排水部と成し、
    一方桟側の裏面端縁部には重合すべき側方の瓦本
    体の防水堤に対応して逃げ部を形成せしめると共
    に各排水部に対応して横方向へ移行する排水口を
    形成せしめたことを特徴とする屋根瓦。
JP8505885U 1985-06-05 1985-06-05 Expired JPH0311282Y2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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