JPH0297571A - インキ用固形修正剤組成物 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、インキで記載された誤字の修正、コピー等で
の余分なトナーの消去、タイプの誤字の修正など、イン
キの修正を行う場合に用いる固形の修正剤組成物に関す
る。

〔従来の技術〕

上記のような場合に用いるべきインキ用修正液は広く使
用されており、修正対象インキの性質により油性インキ
用修正液、水性インキ用修正液があることは公知の通り
である。

油性インキ用修正液は、有機溶剤、たとえば醋酸エチル
、トリクレン、シンナー等にアクリル樹脂などのバイン
ダーを溶解し、これに無機のフィラーを分散させたもの
が主流である。水性インキ用修正液は、溶媒に水、アル
コールを主体に使用し、これに水溶性ポリマーをバイン
ダーとして溶解し、そこへ無機フィラーを分散させたも
のである。

修正対象インキが油性インキの場合には、油性インキ修
正液を、また水性インキの場合は水性インキ修正液を使
用して修正する必要があり、修正対象の多様化により、
このように２液を揃えておく必要がある。なお、最近に
は万能修正液が開発されて、両方に使用できるものもあ
る。

これら修正液は液状であり、修正対象インキ部分に塗布
して乾燥する。場合によっては、乾燥後に塗布面上にイ
ンキで修正するなどの手順をふむ。

〔発明が解決しようとする課題〕

従来のインキ修正には上記のような液状修正液が使用さ
れており、液状なるがゆえに次のような問題点があった
。

（１）　修正液は液状であって、その中に比重の大きい
フィラーを含むので、放置中にフィラーが分離するため
、使用前に充分振って均一の分散液にする必要がある。

（２）　修正液の溶媒は比較的沸点が低く、放置中に溶
媒が蒸散するので、使用しやすい粘度、濃度を適正に保
つことが困難であり、場合により使用不能になるなど、
経済性に乏しい。

（３）　液状のため塗布後の溶媒の蒸散に時間がかかり
、塗布面に直ちにインキで修正することができない。

（４）　塗布後完全に乾燥するまでに時間がかかり、塗
布修正後紙面を重ね合せると、ブロッキングを起すなど
の不都合が生じる。

（５）　修正対象のインキには油性インキ、水性インキ
の２種類があり、通常はそれぞれ使い別けの必要がある
ので、２種の修正液を常備しておく必要がある。

〔課題を解決するための手段〕

本発明は、従来の修正液のもつ前項の欠点を改善すべく
、種々の方法を鋭意検討した結果、固形の修正組成物と
すれば従来の修正液の目的を達し得るばかりでなく、そ
の欠点を充分に補い得ることを見出して得られたもので
ある。

すなわち、本発明によるインキ用固形修正剤組成物は、
下記の（ａ）〜（ｆ）を含んで成ること、を特徴とする
ものである。

（ａ）一般式ＲＣＯＮＨ２（式中Ｒは０１２〜２２のア
ルキル基）で示されるアルキルアミド類および（または
）Ｒ’　Ｃ０ＯＨ（式中Ｒ′は０１２〜２゜のアルキル
基）で示される脂肪酸類、 （ｂ）無機フィラー （Ｃ）該無機フィラー用バインダー （ｄ）ワックス、 ＜ｅ＞該バインダー用溶剤、 （ｆ）該バインダー用可塑剤。

本発明による修正剤組成物は固形状であって、賦形して
クレヨン状、鉛筆状などの形で使用することができると
共に、鉛筆あるいは色鉛筆に見られるように賦形物を鉛
筆削りあるいはナイフで先端を尖らせて使用するなど、
広範囲から微小部分まで任意の修正ができるばかりでな
く、固形状のため従来の修正液と対比し次の利点がある
。

（１）　油性インキ、水性インキのいずれの修正にも使
用できる。

（２）　固形修正組成物は賦形後半密閉状態で保管する
と（そのような保管は簡単な密閉容器の使用で十分であ
る）、溶媒の蒸散による使用不能となることなく、最後
まで使用できて経済的である。

（３）　固形で溶剤の使用量が少いため、修正後直ちに
インキで塗布面に書ける。

（４）　修正した紙面を重ね合せても、ブロッキングは
全く起らない。

（５）　使用形態に応じて自由な径、長さの固形修正組
成物が成形でき、また適当に賦形した組成物はナイフ、
鉛筆削りなどで容易に削れ、先端の大きさを自由にかえ
られ、極微修正にも適応性がある。

（６）　インキ修正直後でも塗布面にインキの記入が可
能である。

〔発明の詳細な説明〕 ■、　組成物 本発明によるインキ用固形修正剤組成物は、前記の成分
（ａ）〜（ｆ）を含んでなるものである。

成分（ａ）は、前式で示されるアルキルアミド類、また
は前式で示される脂肪酸類、あるいはこれらの混合物で
ある。

本発明に使用される脂肪酸アミドとしてはラウリルアミ
ド、オレイルアミド、ステアリルアミドなどの０１□〜
２□、好ましくはＣ１の脂肪酸１４〜１８ アミドなどがあるが、工業原料としてはステアリルアミ
ドが好ましい。これら脂肪酸アミドは単独であるいは混
合物として使用することができる。

本発明において用いられる脂肪酸としてはラウリル酸、
オレイン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、リノール酸
、リルイン酸などのＣＩ２〜２２、好ましくはＣ１の脂
肪酸がある。これらも、単１４〜１８ 独あるいは混合いずれでも使用できる。また脂肪酸アミ
ドと脂肪酸の混合使用も有効である。好ましい成分（ａ
）は、ステアロアミド、ステアリン酸および両者の混合
物（重量比で１０＋９０〜９０：１．Ｏ程度）である。

これら脂肪酸アミドおよびＩｌ’Ａ肪酸の使用量（併用
する場合は合計Ｑ）は、その組成にもよるけれども、全
組成物に対して５〜４０９６が好ましく、１０〜３０％
が特に好ましい。脂肪酸アミドないし、脂肪酸の量が５
％未満では、修正塗布した面が平滑性が低く、また４０
％超過では組成物の賦形物の強度が低下１２て修正時に
固形物が破損するなどの不都合が生じる傾向がある。

本発明に使用される無機フィラー　（成分（ｂ））とし
ては、隠蔽力が大きく、賦形した場合の賦形物の強度が
大きく、組成物中に均一に分散するものを選択すること
が必要である。このような目的に合致するものとしては
、微粉末状（特に、１００メ・ソシュ篩通過のもの）の
酸化チタン、タルク、炭酸カルシウム、酸化アルミニウ
ム、硅酸アルミニウム・などがあり、好まｊ３い無機フ
ィラーは、チタンホワイト、炭酸カルシウム、タクルお
よび硅酸アルミニウムならびにこれらの少なくとも２種
の混合物である。これらは単独で使用するか混合して使
用することができる。その使用量は全組成物に対し１５
〜４０％であることが好ましい。１５９６未満ではかな
り厚く塗らないとインキを完全に隠蔽することができず
、また４０％超過では固１１．−組成物とした場帛・に
賦形が困難となり、成形品が硬くてもろくなり、塗布し
た場合に紙面への密１１性が悪く、粉を生ずるなどの不
都合が生じる傾向がある。特に好ましい使用量は、全組
成物に対して２０〜３５９６である。

本発明に使用される成分（ｅ）のバインダーは上記の無
機フィラーのバインダーの役目をするばかりでなく、上
記の油脂成分（成分（ａ））やワックス（成分（ｄ））
などの相溶性賦与効果、無機フィラー（成分（ｂ））の
分散助剤、インキ修正面への密着性の向上、塗布面の平
滑性の賦与などの役目をする。このような目的には、ゴ
ム質あるいは樹脂質のポリマー類、たとえば、スチレン
−ブタジェン、スチレン−イソプレンなどのブロックポ
リマー、塗料用樹脂として使用できる樹脂類、特にアク
リル樹脂、が好ましい。バインダーの使用量は、全固形
組成物に対し１〜１５％が好ま【２い。１％より少いと
組成物を賦形した場合に硬くてもろくなって、使用時に
粉末が出るなどの不都合が生じ、また１５％より多いと
、インキの修正を行う場合に軟かくて修正後の面にイン
キで書く場合に書きづらいなどの不都合が生じる傾向が
ある。好ましい使用量は、５〜１０９もである。

本発明に成分（ｄ）としで使用されるワックス類として
は、硬化油、カルナバワックス、本ろう、蜜ろう、松や
に、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス、
石油樹脂、など天然ワックス類および合成ワックス類が
ある。これらは、単独または混合して使用することがで
きる。好ましいワックスは、カルナバワックスである。

カルナバワックスを使用した場合は、インキを修正した
場合に塗布面の平滑性にすぐれ、塗イｌｊ面にインキで
記入する場合にきわめてスムースで、明確な記入ができ
る。ワックスの使用量はｒ７ツクスの種類、軟化点など
によって異るが、一般には全組成物に対し５〜４０％が
好ましく、１０〜３０％が特に好ましい。

本発明に使用される成分（ｅ）、すなわち上記バインダ
ー用溶剤としては、発明の趣旨からも明らかなようにイ
ンキの修正を行って直ちに塗布面にインキで記入ができ
るようなものであること、あるいは修正直後の紙を重ね
合わせてもプロッキングを起さぬようなものであること
が必要である。

この目的を達するためには、バインダーを溶解する溶剤
であって、蒸散し易い低沸点のものであることが好まし
いことになるが、−力試形した固形修正組成物は、単純
な半密閉容器に保管するのみで、溶剤の蒸散がなく最初
の組成をほぼ最後まで保つことが必要である。このよう
な観点より好ましい溶媒は、ハロゲン化炭化水素、ケト
ン類およびエステル類で沸点５０〜１５０℃を有するも
のである。特に好ましいのは１００℃前後の沸点を有す
るものであって、その好ましい具体例としては、１，１
，１．−トリクロロエタンなどがある。

溶剤の使用量は、全固形組成物に対し１０〜４０％が好
ましい。１０％未満では組成物を賦形する場合に困難を
伴うと共に硬くてもろい成形品となり、また４０２６超
過では成形品が軟かく、強度が弱くなって、使用中に折
損するなどの不都合を生じる傾向がある。特に好ましい
範囲は、１０〜３０％である。

本発明に成分（ｆ）として使用される前記バインダー用
の可塑剤は、成形組成物をインキ面に塗布する場合にバ
インダー（およびワックス）が可塑化されてインキ面に
平滑に塗布されることを助けるものである。本発明では
、一般に、ポリ塩化ビニルの可塑剤として使用されるも
のが使用される。具体的には、工業原料としてはジブチ
ルフタレート、ジオクチルフタレートおよびトリクレジ
ルホスフェートが好ましい。その使用量は組成および組
成比によって異るが、一般に０．５〜１０％程度である
。０．５％未満では可塑効果はほとんどなく、また１０
％超過では組成物全体が軟かく、インキの修正時に塗布
面の組成物が波打ったり、修正後にインキで記入する場
合軟かくて書きづらい等の不都合がある傾向がある。特
に好ましい使用量は１〜５％である。

■、　インキ用固形修正剤の製造 上記の成分を含んでなる本発明の組成物は、所定量の原
料を混合攪拌装置に仕込み、温度を上げて均一に混合攪
拌して型に流し込み、それぞれの目的とする形に成形し
、冷却して型から取り出すか、混合した組成物をインゴ
ットに成形し、押出機で棒状に押し出し、冷却して任意
の長さに切断する等の手段により、目的とする形状に成
形することによって、インキ用固形修正剤とすることが
できる。これらの生成物は、鉛筆、シャープペンシル、
クレヨン等の製品類似の保護体に入れた製品形態として
使用することができる。また、フィラーの分散を良くす
るため、製造時にロール混練法を採用することもできる
。

■、　実験例 下記の実験例は本発明を具体的に説明するためのもので
あって、本発明は特にその実施例に限定されるものでは
ない。

実施例１〜４ 第１表に示す組成の混合物を密閉容器中に仕込み、８０
℃になるよう加温して混合攪拌し、均一な流動性組成物
とした後、内径１０＋ｍ、長さ１００騰■の円筒形金型
に流し込む。ついで金型を水で冷却して組成物を固化さ
せ、金型から取り出して、固形インキ修正組成物を得た
。固形インキ修正組成物製造時の混和性、得られた組成
物の賦形性、インキ修正時の塗布性について第１表に示
す。表中の数字はすべて重量部である。

参考例１〜３ 実施例と同様の方法で組成をかえて実施した結果を表−
１に併記する。

註ニアクリデックＡ−１２５ 大日本インキ化学工業■製 塗料用アクリル樹脂 Ｓｒ１　　　日本合成ゴム■製　スチレン−イソプレン
ブロックポリマー 混和性：実施例］の方法で組成物を成形したとき、成形
物が不均一であったり、可塑剤や溶媒などの分離が見ら
れるものを不良とする。

賦形性：得られた成形物でインキを修正したとき、硬く
てもろい場合、軟かくてもろい場合を不良とする。

塗布性：得られた成形物でインキを修正したとき、塗布
面に粉末が出るとき、塗布面が平滑でなく波模様となる
場合を不良とする。

実施例５〜１０、参考例〜４ 実施例１の方法においてフィラーの種類と全およびバイ
ンダーの種類と量について同様に検討【２、第２表の結
果を得た。

実施例１１〜１５、参考例５〜６ 実施例１の方法において、第３表の組成物より均一流動
性組成物とし、内径６ｍｍ、長さ１００關の金型に流し
込み、同様の操作で円筒状成形物を得た。結果を第３表
に示す。

／ ／ 〔発明の効果〕 本発明のインキ用固形修正剤組成物は、記載、印刷、コ
ピー、タイプ等で誤字、修正などの消去が容易にでき、
消去紙面を重ね合わせてもブロッキングをおこさず、ま
た消去面が平滑であり、消去後ただちに消去面に記録、
タイプ、印刷などができる。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、下記の（ａ）〜（ｆ）を含んで成ることを特徴とす
   る、インキ用固形修正剤組成物。（ａ）一般式ＲＣＯＮ
   Ｈ＿２（式中ＲはＣ＿１＿２＿〜＿２＿２のアルキル基
   を表わす）で示されるアルキルアミド類および（または
   ）一般式Ｒ′ＣＯＯＨ（式中Ｒ′はＣ＿１＿２＿〜＿２
   ＿２のアルキル基を表わす）で示される脂肪酸類、 （ｂ）無機フィラー、 （ｃ）該無機フィラー用バインダー、 （ｄ）ワックス、 （ｅ）該バインダー用溶剤、 （ｆ）該バインダー用可塑剤。