JPH029296Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、コンロとオーブンその他の下置器具
とを上下に組込んで成るレンジ本体をシステムキ
ツチン等のキツチンセツトに組込む組込式ガスレ
ンジの仮止め装置に関する。

（従来の技術） 従来レンジ本体をキツチンセツトのカウンタト
ツプに穿設する開口の口縁部に吊持する式のレン
ジは知られる（実開昭58−46007号）。

このものでは、下置器具としての電子レンジ付
ガスオーブン等の重量物を組付ける場合、口縁部
にかかる荷重を小さくすること並びに吊持作業を
行い易くするため、該外カバーと下置器具との間
にばねを介在させ、且つ出荷等に当つて該外カバ
ーａ内で下置器具ｂががたつくのを防ぐため、第
１図に示すごとく両者の前面下部と背面下部とを
ねじｃ，ｃで締付固定している。

（考案が解決しようとする問題点） しかしこのものでは、該仮止用のねじｃ，ｃの
取外しを忘れてカウンタトツプの下に入れた場
合、特に背面のねじｃの取外しが出来ない。又あ
らかじめ該ねじｃを解くとレンジ本体が該ばねの
力で上動し、又後方のねじｃのみを解くときは第
１図に示すごとく下置器具が傾き勝ちとなり、い
ずれの場合にもカウンタトツプ下面への挿入が困
難となる。

本考案はかかる不都合のない装置を得ることを
その目的とする。

（問題点を解決するための手段） 本考案はかかる目的を達成するため、コンロと
オーブンその他の下置器具とを上下に組込んで成
るレンジ本体を、キツチンセツトのカウンタトツ
プに穿設する開口の口縁部に吊持するものであつ
て、該レンジ本体を内部に収容する床置の外カバ
ーを設け、該外カバーに該レンジ本体をばねを介
して支承させて成る組込式レンジに於いて、該外
カバーの上端部から内側に突出するフランジとコ
ンロの上面との間に該外カバーとレンジ本体を仮
止め固定する仮止部材を介在させて成る。

（作用） 上記構成を備える組込式ガスレンジは、該仮止
部材で外カバーにレンジ本体を仮止めした状態
で、これをカウンタトツプの下に挿入する。その
後該仮止部材を該カウンタトツプの開口を介して
取外し、次いで従来から行われているように該レ
ンジ本体を該カウンタトツプの口縁部に吊持させ
る。

（実施例） 本考案の実施例を第２図乃至第８図に示す実施
例に付き説明すると、１は開口２を有するキツチ
ンセツトのカウンタトツプ、３は該開口２の周縁
部に吊持させるレンジ本体を示し、該レンジ本体
３はコンロ４とオーブンその他の下置器具５とを
上下に組込んで成り、これを外カバー６内に収容
させるもので、該外カバー６は、前面と上面を開
放した筐形に形成し、その左右の側板部内面に、
上端のフランジ７にアジヤストボルト８を介して
昇降自在に取付けた吊金具９を備えて、該吊金具
９に前後１対のばね１０の上端を取付け、該ばね
１０の下端に下置器具５をその左右両側から突出
する突片１１，１１で吊持支承させた。

１２は該外カバー６の側板の内側下部に設けた
レンジ本体３の受金具、１３はカウンタトツプ１
の開口２にその上面から嵌着する吊下枠、１４は
該吊下枠１３にレンジ本体３を吊持する吊下ボル
トである。これまでの構成は先に提案したものと
特に変るところはない。本考案はかかるものに於
いて、該外カバー６の上端部両側に内方に突出す
るフランジ７とコンロ４の上面との間に外カバー
６にレンジ本体３を仮止め固定する仮止部材１５
を施した。

これを詳述すると、該仮止部材１５は互に反対
方向に突出する上段の水平部１５ａと下段の水平
部１５ｂとを備え、該下段の水平部１５ｂをコン
ロ４の上面に臨ませてねじ１５で締付固定させる
と共に上段の水平部１５ａで前記フランジ７を支
承させるごとく構成して成り、かかる仮止部材１
５を各側にそれぞれ前後１対に設けた。尚このね
じ１６は前述するレンジ本体３の吊下ボルト１４
と兼用させることが出来る。尚図示するコンロ４
はその中央部にコンロバーナ４ａを臨ませると共
にその両側に上面を開放したコントロール部４ｂ
の収容室４ｃを設け、該収容室４ｃの前端部にコ
ントロール部４ｂを取付ける。そして前記下置器
具５とコンロ４とは、下置器具５の両側の中央よ
りやや前側に固定してコンロ４の両側に臨むごと
く突片１７，１７を設け、突片１７，１７にコン
ロ４の両側壁４ｄをビス２０で締付固定させると
共に、該コンロ４の後部底板４ｅを下置器具５の
上面にビス１８で締付固定させることで一体に連
結した。このように下置器具５の側面から上方に
突出する突片１７にビス２０によりコンロ４を締
付固定することで下置器具５とコンロ４とを連結
すれば、コントロール部４ｂに妨げられない上部
位置で下置器具５とコンロ４とを連結出来ると共
に下置器具５に対するコンロ４の左右の位置を規
制出来て両者の前面両側に設けた各エンドピース
１９の位置を容易に合致させることが出来る。尚
この場合図示するものでは、左右１対に該突片１
７，１７を設けたが、いずれか一方でも同様の効
果が得られる。図示するものでは該突片１７，１
７の上端をやや外方に開いて両突片１７，１７間
へのコンロ４の挿着を容易にさせた。

次に本装置によるレンジ本体のカウンタトツプ
下面への組付けを説明する。

レンジ本体のカウンタトツプ下面への組付け
は、先ずアジヤストボルト８を締込んで吊金具９
を引上げ、レンジ本体３に対するばね１０のばね
力を強めた状態で第７図に示すごとくレンジ本体
３を外カバー６と共にカウンタトツプ１の下面に
挿入し、その後仮止部材１５を締付けているねじ
１６をカウンタトツプ１の開口２を介して取除
く。従つて、該レンジ本体３をカウンタトツプ１
の下面に挿入するとき、レンジ本体３は外カバー
６に仮止部材１５で仮止めされた状態にあるた
め、レンジ本体３が外カバー６に対しがたついた
り、上動する等の不都合がなく、その挿入が容易
となる。

そしてその挿入に引続き吊下枠１３を開口２に
吊り、次いで吊下ボルト１４をレンジ本体３に締
込んで、第８図に示すようにレンジ本体３を吊持
させ、その後汁受部材（図示しない）を載置して
組込み作業を完了する。

（考案の効果） 上記構成を備える本考案によれば次ぎに示す効
果がある。

外カバー内にレンジ本体を仮止する仮止部材
を、外カバーの上端部から内側に突出するフラン
ジとコンロの上面との間にもうけたので、該レン
ジ本体を外カバーと共にカウンタトツプの下面に
挿入した後に、該仮止部材による仮止を解くこと
が出来て、該カウンタトツプ下面への該レンジ本
体の挿入が容易になると共に、従来例のごとく仮
止部材を外し忘れたとき、該レンジ本体をカウン
タトツプの下方から再び引出して該仮止部材を取
外す等の手間を必要としない。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来例を示す側面図、第２図は本考案
実施の一例の正面図、第３図は吊下前の拡大截断
正面図、第４図はその一部の拡大截断正面図、第
５図はレンジ本体の要部の斜面図、第６図乃至第
８図はその組付を説明する説明図である。 １……カウンタトツプ、２……開口、３……レ
ンジ本体、４……コンロ、５……下置器具、７…
…フランジ、１０……ばね、１５……仮止部材。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. コンロとオーブンその他の下置器具とを上下に
   組込んで成るレンジ本体を、キツチンセツトのカ
   ウンタトツプに穿設する開口の口縁部に吊持する
   ものであつて、該レンジ本体を内部に収容する床
   置の外カバーを設け、該外カバーに該レンジ本体
   をばねを介して支承させて成る組込式レンジに於
   いて、該外カバーの上端部から内側に突出するフ
   ランジとコンロの上面との間に該外カバーとレン
   ジ本体を仮止め固定する仮止部材を介在させて成
   る組込式ガスレンジの仮止め装置。