JPH028744Y2 - - Google Patents

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JPH028744Y2
JPH028744Y2 JP2902383U JP2902383U JPH028744Y2 JP H028744 Y2 JPH028744 Y2 JP H028744Y2 JP 2902383 U JP2902383 U JP 2902383U JP 2902383 U JP2902383 U JP 2902383U JP H028744 Y2 JPH028744 Y2 JP H028744Y2
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press
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fitted
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JP2902383U
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【考案の詳細な説明】 〔考案の技術分野〕 本考案は軸部材を圧入する圧入孔を備えた成形
品に関し、特に樹脂製歯車に適用して好適な成形
品に関するものである。
〔従来技術〕
各種機器の軽量化、低価格化に伴なつて、これ
らの機器の部品に樹脂成形品が使用される傾向に
ある。例えば、複数個の歯車(ギヤ)を備えたギ
ヤボツクスは各ギヤを樹脂成形品で作製し、カム
機構ではカムを樹脂成形品で作つている。また、
数字車を桁送り動作させるカウンタでは、従来か
ら数字車を樹脂成形品で構成しているが、近年で
は駆動部に使用されるラチエツトギヤをも樹脂成
形品で構成することが行なわれている。
ところで、この種の樹脂成形品は通常回転軸等
の軸部材への支持に際し、成形品に形成した孔内
に軸部材を圧入して一体化する方式が採用される
ことが多く、このため、成形品は孔の内径寸法を
軸部材の径寸法よりも若干小さく形成しておき、
内径部を変形させながら軸部材を圧入させる構成
がとられている。しかしながら、この方式では、
軸を圧入したときに成形品には軸回り方向の引張
り内部応力が発生し、この内部応力によつて成形
品にクラツクが生じるという事故が生じ易い。
特に、前述したような各成形品は、環状に形成
した射出成形機のキヤビテイ内に樹脂を射出する
方法により作製しているめ、その一部に樹脂流が
衝合してできる所謂ウエルドラインが形成される
ことが回避できず、したがつてこのウエルドライ
ンが存在する成形品では強度的に弱いウエルドラ
インの部位において前述のクラツクが発生し、成
形品を破損させてしまうことになる。
〔考案の概要〕
本考案は軸部材を圧入する圧入孔を備えた樹脂
等の成形品の圧入孔内面の少なくとも円周一部を
軸部材に接触しないように切欠いて逃げ部を形成
し、かつこの逃げ部の円周方向の位置をウエルド
ラインに相対するように構成することにより、圧
入時にはこの逃げ部に相対する円周部位での内部
応力の発生を抑制ないし防止し、これによりウエ
ルドラインへの内部応力の干渉を防止してクラツ
クの発生を防止することができるように構成した
ものである。
〔実施例〕 第1図ないし第3図は本考案をラチエツトギヤ
に適用した実施例で、第1図は平面図、第2図は
線に沿う断面図、第3図は成形方法を説明す
るための射出成形機の断面図である。図示のよう
に、このラチエツトギヤ1は周囲にラチエツト歯
2を形成したギヤ部3と、このギヤ部3の片面中
帯部に一体形成してその強度向上を図つたボス部
4とを備えており、その中心位置にはギヤ部3と
ボス部4とを貫通する圧入孔5を形成している。
この圧入孔5は図示鎖線で示す軸部材6が圧入さ
れるのは言うまでもなく、圧入孔5の軸方向中帯
部にはこの軸部材6の外径寸法よりも内径寸法を
若干小さくした圧入部7を形成している。そし
て、この圧入部7には第1図に示すように円周方
向の少なくとも一部(本例では対角位置にある2
箇所)を径方向に切欠いた逃げ部8a,8bを形
成し、圧入される軸部材6が直接接触しないよう
にしている。
この逃げ部8a,8bの中の一方、本例では逃
げ部8aは前記ギヤ部3がボス部4の円周一部に
形成されるウエルドライン9とその円周位置が相
対するように、つまり略一致するように形成して
いる。換言すれば、ウエルドライン9の形成位置
は各成形品によつて多少の変動が存在するため、
逃げ部8aの中心角θを40度程度に設け、ウエル
ドラインがこの角度内に入るように構成すればよ
い。
また、見方を変えれば、このラチエツトギヤ1
の成形は第3図に示すように、上型10と下型1
1とで画成された射出成形機12内の環状のキヤ
ビテイ13内に、ランナ14を通して供給されて
きた樹脂をゲート15から射出して成形を行なう
ものであるため、形成されたウエルドライン9は
略ゲート15と180度反対側に円周位置される。
したがつて、このゲート15を基準にすれば前記
逃げ部8aはゲート15の180度反対側の位置近
傍に設けることになる。
したがつて以上の構成のラチエツトギヤ1によ
れば、軸部材6を圧入孔5内に圧入すれば、圧入
部7はその内周面部が変形されて軸部材6が嵌着
される。そして、この圧入部7の変形時にギヤ部
3やボス部4に内部応力が発生するが、逃げ部8
aでは圧入によつても変形が生じないために逃げ
部8aに相対する部位では内部応力は極めて小さ
いか殆んど発生しない。したがつて、逃げ部8a
が相対するウエルドライン9において内部応力は
作用せず、強度的に弱いウエルドライン9におい
てもクラツクが生じることはない。
なお、本例のように逃げ部8a,8bを対角位
置に夫々設けておけば、軸部材6を圧入により挾
持する力のバランスがとれて内部応力の偏りを防
止でき、前述したようなウエルドライン9におけ
る内部応力発生の防止を更に効果的なものにでき
る。
また、本例では圧入孔5の内面に圧入部7を設
け、この圧入部7に逃げ部8a,8bを形成して
いるが、圧入部7を設けずに直接圧入孔5に軸部
材を圧入するときには圧入孔5の内面に凹溝状の
逃げを形成するようにしてもよい。
更に、本例ではボス部4にゲート15を位置さ
せているが、成形品の種類によつてはボス部を設
けないこともあり、この場合には周面や側面にゲ
ートを位置させることになるが、このような構成
においてもウエルドラインが形成される部位に相
対して逃げ部を形成しておけば、全く同様の効果
を得ることができる。
ここで、本考案は実施例のラチエツトギヤに限
られるものではなく、一般的なギヤ、カム等の軸
部材を圧入する孔を有する成形品、更には種々の
断面形状の棒状部材(これも軸部材に含むものと
考える)を圧入する非回動部品にも適用すること
ができる。また材質も樹脂に限らずゴムや金属を
使用できる。
〔考案の効果〕
本考案によればウエルドラインに相対する部位
の圧入孔内に逃げ部を形成することにより、圧入
時に成形品の内部に生じる応力をウエルドライン
の部位では抑制し、あるいは防止することができ
るので、強度的に弱いウエルドライン部位におけ
るクラツクの発生を防止することができるという
効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の一実施例の成形品の平面図、
第2図は第1図の線に沿う断面図、第3図は
射出成形機のキヤビテイの概略的な断面図であ
る。 1……ラチエツトギヤ(成形品)、3……ギヤ
部、4……ボス部、5……圧入孔、6……軸部
材、7……圧入部、8a,8b……逃げ部、9…
…ウエルドライン、10……上型、11……下
型、12……射出成形機、13……キヤビテイ、
15……ゲート。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 軸部材を圧入する圧入孔を備えた樹脂等の成形
    品であつて、前記圧入孔の内面には前記軸部材が
    圧入されたときに直接接触しないようにその円周
    一部を切欠いた逃げ部を形成しており、この逃げ
    部は前記成形品に生じるウエルドラインに相対す
    る円周位置に形成したことを特徴とする成形品。
JP2902383U 1983-03-02 1983-03-02 成形品 Granted JPS59137013U (ja)

Priority Applications (1)

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JP2902383U JPS59137013U (ja) 1983-03-02 1983-03-02 成形品

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JP2902383U JPS59137013U (ja) 1983-03-02 1983-03-02 成形品

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Publication Number Publication Date
JPS59137013U JPS59137013U (ja) 1984-09-12
JPH028744Y2 true JPH028744Y2 (ja) 1990-03-02

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JP2902383U Granted JPS59137013U (ja) 1983-03-02 1983-03-02 成形品

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JP2009194944A (ja) * 2008-02-12 2009-08-27 Mitsubishi Electric Corp 電動機の回転子及び電動機及び空気調和機
WO2013132626A1 (ja) * 2012-03-08 2013-09-12 三菱電機株式会社 回転電機の回転子
JP6340281B2 (ja) * 2014-08-04 2018-06-06 株式会社日本クライメイトシステムズ ファンの取付構造

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JPS59137013U (ja) 1984-09-12

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