JPH028367B2 - - Google Patents

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JPH028367B2
JPH028367B2 JP56195888A JP19588881A JPH028367B2 JP H028367 B2 JPH028367 B2 JP H028367B2 JP 56195888 A JP56195888 A JP 56195888A JP 19588881 A JP19588881 A JP 19588881A JP H028367 B2 JPH028367 B2 JP H028367B2
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alloy
acid
cobalt
water
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JP56195888A
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Koichi Shinohara
Toshiaki Kunieda
Masatoshi Takao
Takashi Fujita
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Panasonic Holdings Corp
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B5/00Recording by magnetisation or demagnetisation of a record carrier; Reproducing by magnetic means; Record carriers therefor
    • G11B5/62Record carriers characterised by the selection of the material
    • G11B5/72Protective coatings, e.g. anti-static or antifriction
    • G11B5/722Protective coatings, e.g. anti-static or antifriction containing an anticorrosive material

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  • Magnetic Record Carriers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、強磁性金属薄膜を記録層とする磁気
記録媒体、いわゆる金属薄膜形磁気記録媒体に関
するもので、耐蝕性および異なる環境下での走行
安定性の改良された媒体の提供を目的とする。 近年、磁気記録の分野では記録密度の向上を目
的として、記録媒体の高抗磁力化や高磁束密度化
が進められているが、その中でも鉄、コバルト、
ニツケル又はこれらの合金からなる強磁性金属薄
膜を非磁性の基板上にメツキ法、真空蒸着法、イ
オンプレーテイング法、スパツタリング法等の手
法により数千Åの厚さに形成させたいわゆる金属
薄膜型の磁気記録媒体の研究開発が磁気特性的に
すぐれているため意欲的になされている。 しかしながら、この種の媒体は従来の塗布型磁
気記録媒体(酸化鉄等の粉末をバインダーと共に
プラスチツク基板上に塗布し、硬化する。)と比
較して、実用特性面で改良すべき課題を有してい
る。とりわけ、耐蝕性と走行安定性は、金属薄膜
形の媒体の短波長記録特性の圧倒的優位性を保ち
つつ、改良することが強く望まれている。 かかる問題解決にとられた方法は、強磁性層そ
のものの耐蝕性を改良した上で、更に保護層を設
けるもので、特開昭50−75001号に開示される飽
和脂肪酸の単分子層、特開昭51−20805号に開示
される潤性液体層中に酸化防止剤を含有せしめた
もの、特開昭51−148406号に開示される有機金属
化合物薄膜、特開昭51−140004に開示されるポリ
エチレンの100〜1000Åの保護層、特開昭51−
13207号に開示されるNi合金のオーバコート、特
開昭52−2405号に開示されるNi・B合金等の有
機高分子物質、金属、金属化合物、合金非晶質薄
膜等で保護層を形成することが提案されている。 本発明者が従来のこれら各種保護層を検討し、
その実験結果をまとめると(1)保護層の厚さは電磁
変換特性の低下を考慮すると300Å以下で、薄け
れば薄い程望ましいが、一般に耐蝕性は膜厚の減
少とともに低下する。(2)高湿試験(40℃90%、60
℃90%の雰囲気放置)による耐蝕性の劣化には2
通りあり、1つは表面に錆パターンが発生し保護
性を失なつたものともう1つは、表面上の変化は
見あたらないが磁性層と保護層の接着性が低下し
保護層が削れてくるものである。保護層の材料に
もよるが、ほとんど後者のタイプの劣化が前者の
ものより早期に発生する。現在のところ薄くて接
着強度のすぐれた保護層が見い出されていないた
めに実用化が阻止されている。 本発明は、上記実用上の重大なる問題点である
耐蝕性、耐摩耗性の解決策を、各種実験を重ねる
うちに見い出したもので以下にその実施例を図面
を用い説明する。 なおここで本発明の要素は、CoもしくはCoを
主成分とする酸素を含む合金の薄膜上に、第1保
護層として酸化物薄膜層、第2保護層として、パ
ーフルオロアルキルカルボン酸、もしくはパーフ
ルオロアルキルスルフオン酸のアンモニウム塩又
は金属塩のいずれかの吸着層を配設して目的を達
成するもので、便宜上説明を第1保護層までと、
第2保護層とに分けて詳しく行うものとする。 先づ、ここで本発明による磁気記録媒体を製造
するのに用いられる装置の一例を第1図に示す。
この装置は大別して、蒸発源系と巻取走行系そし
てそれらを収納している真空槽、さらには真空槽
を真空に引く真空排気系から成つている。 真空槽は2室に分離しており、1は磁性層形成
用の真空室、2は第1保護層形成用の真空室とな
つている。真空室1,2はそれぞれ真空排気系3
により10-6〜10-4〔torr〕迄真空排気されている。
磁性層が形成される基板11は一般的にはロール
状に巻回されたポリエステル、ポリイミド、ポリ
アミド等のプラスチツクフイルムであり、これが
巻回しロール12にセツトされており、引き出さ
れた基板11はガイドローラー14に導びかれ、
磁性層形成用蒸着キヤン15、第1保護層形成用
蒸着キヤン16に添つて走行し最後には巻取りロ
ール13によつて巻き取られる。この間、真空室
1においては、コバルト又はコバルトを主体とす
る合金から成る強磁性材料5が電子ビーム蒸発源
4で加熱蒸発させられ、基板11に付着する。そ
の後、次の真空室2においては、スパツタリング
法と真空蒸着法の2種類のうちどちらかの方式に
より第1保護層が形成される。前者は、Al,
Mg,Ni,Cr,Ti,あるいはそれらの酸化物等
の耐蝕性材料7をターゲツトとし高周波スパツタ
ー源6により、後者は同様の耐蝕性材料9を電子
ビーム蒸発源8により蒸発付着せしめるものであ
る。10はグロー放電発生用の電極であり、詳細
は後述する。 又、各真空室にはガス導入口17,20が設け
られており、成膜形成時の雰囲気がガスボンベ1
9,22より調整器18,21を介して導入され
たガスによつてコントロールされる。 なおここで本発明による磁気記録媒体を第2図
に示す。基板11は磁気記録媒体用に適した表面
を有するプラスチツクフイルムである。23は金
属磁性層であり、これは前述した如く、コバル
ト、又はコバルトを主体とする合金、あるいは更
にそれらに種々の目的により添加金属を微量混入
したものから成つている。又、本発明の特徴の1
つである酸素も磁性層中に含まれている。 即ちCo―合金、およびCo―Ni―合金、Co
―Ni―Cr―合金、Co―Ni―Cu―合金、Co
―Fe―合金、Co―Ni―Fe―合金、Co―CrO
合金、Co―Fe―Cr―合金、Cr―Ti―合金、
Co―Ni―Mn―合金、Co―Pd―合金、Co―
Rh―O合金、Co―W―合金、Co―Mo―O合
金、Co―Nb―O合金、Co―R―合金(R=希
土類元素、La,Ce,Gd,Sm等)などのコバル
トを主成分とし、従来分としてNi,Fe,Cr,
Ti,V,Mn,Cu,Pd,Rh,W,Nb,Mo,希
土類,Al,Si,B,Pなどを含み更に、薄膜作
成工程中で蒸着膜中に取込まれる酸素を含む合金
より形成されている強磁性薄膜である。24は第
1保護層でCr,Ni,Ti,Mg,Al,Be,Si等の
酸化物である。一般にこの種の酸化物は化学量論
的にきちんとしたものになつていない。25は後
述の第2保護層である。 具体的な実施例を述べる前に、加速した実用試
験の試験方法について簡単に触れる。試料はテー
プ状に細長くスリツトされ電磁変換特性が測定で
きるようにリールに巻かれている。この状態で60
℃90%の高温高湿雰囲気中に放置され定期間を経
過する毎に取り出し、特性をチエツクする。ちな
みに最初は3日目に、それ以降は1週間おきに取
り出し、評価はVTRデツキにかけ、録画再生を
行い、再生出力の低下から判断する。さらに出力
の出ないものに関しては、試料表面を光学顕微鏡
で観察し、腐蝕状態、剥離状態を確認する。評価
基準は、出力が初期と比べて6dB以上下がつた時
点(もちろん画像が出ないものも)を寿命である
と判断した。 実施例 1 第1図に示した装置による試料の作製条件を第
1表にまとめて示す。
【表】 この実験では、同一保護層のもとでの、磁性層
の影響について調べたものである。すなわち、磁
性層を形成する時の雰囲気を変化させたものであ
る。その結果は第3図に示す。 第3図の横軸は磁性層中に含まれる酸素原子数
の強磁性原子数(コバルトとニツケルの原子数の
和)に対する比である。これはオージエ電子分光
法、X線マイクロマナライザ、イオンマイクロア
ナライザ等で調べた。又、深さ方向に均一でない
ために平均値を採用した。縦軸は前述の加速試験
で寿命と判定される迄の経過時間である。図にお
いてAは第1保護層無しの場合、Bは第1保護層
有りの場合である。この図から第1保護層の効果
は全体に見られるが、その程度は強く下の磁性層
に依存していることがわかる。すなわち、磁性層
の酸素含有率が5%以上となると極めて顕著に効
果が発揮されている。保護層の膜厚を30Åから
300Å迄検討したが同様の傾向があることがわか
つた。ただ、膜厚の薄い方が絶対的な寿命が短い
のは言うまでもない。又、他の保護層材料、例え
ばAl2O3,SiO2,NiO,MgO,TiO2をターゲツ
トにした場合も、Cr,Al,Be,Si,Ni,Ti,
Mg等をターゲツトにした場合も同様の効果が得
られた。ただし、金属材料のターゲツトとした場
合は比較的導入酸素ガス量を多くしなければなら
なかつた。他に、窒化物(TiN,BN,Si3N4),
炭化物(SiC,TiC,WC),ほう化物(TiB2
SiB)等の保護層も検討したが、比較的膜厚の厚
い領域(約300Å以上)においてある程度効果が
得られたものの、同一膜厚の酸化物と比べてかな
りレベルが低かつた。 磁性層中の酸素の役割については、今のところ
はつきりはしていないが、酸素を媒介として保護
層材料と磁性層材料が一部結合した領域があるた
めに剥離強度が上がつているものと思われる。 実施例 2 実験条件を第2表に示す。
【表】
【表】 この実施例では同一磁性層(酸素含有率は10%
前後)に対する保護層の形成方法の違いによる耐
蝕性への影響を調べたものである。結果は第4図
に示す。ここで、縦軸は第3図と同様、耐蝕性の
寿命であり、横軸は保護層の作製方法の違い、す
なわち、Wは実施例1に示したCrあるいはCr2O3
のターゲツトのAr,O2の混合ガスプラズマによ
るスパツタリング法で形成した場合、XはCrを
酸素雰囲気中で電子ビーム蒸着法で形成した場
合、YはXと同様Crを酸素雰囲気中で電子ビー
ム蒸着しているが、蒸着中に蒸発源の真上に位置
しているコイル状の放電電極10に13.56MHzの
高周波電圧を印加し、コイルの回りにグロー放電
を発生させ、この中を蒸発原子が飛来するように
した場合、ZもXと同様であるが、この時は蒸着
後に第1保護層用蒸着キヤン16の横に設置され
ているコイル状の放電電極10の発生するグロー
放電雰囲気中を保護層が通過する過程が加わつて
いる場合をそれぞれ指す。 図から明らかな様に、単なる電子ビーム蒸着に
よる保護層の形成法では十分効果が期待できず、
酸素を含むガスのグロー放電に関係した形成法、
すなわち、酸素ガス放電よるスパツタリング法、
酸素ガスのグロー放電雰囲気中の蒸着、あるいは
蒸着後の酸素ガスグロー放電雰囲気通過が、程度
の差こそあれ重要であることがわかる。 実験は実施例1と同様他の材料(例えばTi,
Ni,Si,Al,Mg,Be……)についても検討し
たが同様の効果が得られた。又、放電電極10に
印加する電圧も、直流、商用周波の交流と検討し
たが同様の効果が得られた。なお、電子ビーム蒸
着による保護層の形成はスパツタリング法と比較
して成膜速度を向上することができる長所があ
り、発明者らの実験でも1000Å/secの成膜速度
においても効果が確認されている。これも、グロ
ー放電条件、酸素の導入量等でさらに上げること
が可能と思われる。 この様に本発明は、高温高湿の環境試験におい
て効果が顕著に現われているが、さらに各種腐蝕
性ガス雰囲気中試験(SO2,NH3,H2S,HCl,
NO2,を数PPM含む)においても改善効果が見
られる。 本発明は前記した第1保護層の上に更に後述の
第2保護層を配することで飛躍的に実用性能を改
良するものである。 次に第2保護層による改良について詳述する。 この保護層により、耐蝕性の改良は勿論、異な
る環境下での走行安定性を確保できるものであ
る。 即ち前述したCo、又はCoを主成分とする酸素
を含む合金薄膜上に酸化物薄膜から成る第1の保
護層を配したものを用い、その上に、更に耐蝕性
に有効な材料であるところの、パーフルオロアル
キルカルボン酸のアンモニウム塩又は金属塩、も
しくはパーフルオロアルキルスルホン酸のアンモ
ニウム塩又は金属塩を吸着させて更に高度な耐食
性、走行安定性を得んとするものであり、前記フ
ツ素化した化合物の特徴である低表面エネルギー
性を利用して、磁気記録媒体の走行時の摩擦力の
低減を利用するものである。 パーフルオロアルキルカルボン酸は通常の脂肪
酸CoH2o+1COOHのアルキル基の水素を全てフツ
素で置換したものでCoF2o+1COOHで表わされる。
同様にパーアルキルスルホン酸はCoF2o+1SO3H
で表わされる。化学的性質は通常の炭化水素鎖カ
ルボン酸およびスルホン酸と良く似ているが、フ
ツ素化されているで、フツ素の特徴である、電気
陰性度が大きいことと、原子半径が水素より少し
大きいことにより、溶媒への可溶性などに多少の
変化が生じる。 金属塩となる金属はフルオロカルボン酸あるい
はフルオロスルホン酸と反応して塩を形成するも
のなら何でも良いが、特に吸着させる相手の第1
保護層を構成する酸化物を構成する金属原子と性
質の似かよつた金属塩が好ましい。 パーフルオロアルキルカルボン酸もしくはスル
ホン酸のアンモニウム塩あるいは金属塩は水ある
いは有機溶媒中に溶かすか、あるいは分散させて
おき、第1保護層上に塗布するか、液中に浸漬す
ることによつて吸着反応を行わせしめる。アルキ
ル基の数が多くなると徐々に水に対る溶解度が低
下するが、第1保護膜と反応して吸着する分子の
数はそれ程多くないので、有効成分は微量含まれ
ていれば十分である。反応後溶媒は熱風乾燥して
取り除く。上記処理を施すことにより第1保護層
の表面は改質されるが、その一番顕著なものは、
水に対する接触角の増大である。処理を施さない
薄膜の接触角は40゜〜60゜であるが、本発明による
処理を行うと、アルキル基の炭素数が少ないもの
で60゜以上、炭素数が多いものでは90゜以上になつ
て、著しい撥水性の発現が可能である。本効果が
生じる原因として考えられることは、カルボン酸
のカルボキシル基あるいはスルホン酸基が薄膜と
反応し、分子鎖の反対側のアルキル基(―Co
F2o+1)が外向きに配向するために疎水性が生じ
ると考えられる。注目すべきことはアルキル基の
水素がフツ素で置換されていることであり、これ
はポリテトラフルオロエチレン(PTFE)の例で
見られる如く反応性が少ないことから疎水性が通
常の―CoH2o+1基より大きくなつている。また
PTFEではその疎水性のゆえ潤滑性が優れている
が、本発明において用いるパーフルオロアルキル
カルボン酸あるいはパーフルオロアルキルスルホ
ン酸におてもアルキル基の炭素数が多くなるにつ
れて摩擦係数の減少が見られた。ここで更に注目
すべきことはアルキル基が水素からフツ素に置換
されているために、アルキル基の炭素数が8個程
度でも通常の水素を持つステアリン酸
(C17H35COOH)と同等の撥水性と潤滑性が得ら
れる。また炭素数が少ないために金属塩が水に可
溶であつて、水素を持つステアリン酸の金属塩の
ように金属石鹸となつて水に不溶ではないので、
水溶液として第1保護膜と反応させられるという
重要な特徴がある。以下に実施例を示し本発明に
よる処理の効果を記す。 〔実施例 3〕 実施例1,2で得たものを第2保護層形成用の
基材として用い、フルオロアルキルカルボン酸
(炭素数8:ペンタデカフルオロオクタン酸)の
コバルト塩、ニツケル塩、アンモニウム塩を吸着
させた。 ここで吸着層の処理条件は次の通りである。 (1) 組成A ペンタデカフルオロオクタン酸コバ
ルト塩 濃度 (a) 1ミリモル/(水) (b) 0.5ミリモル/(水) (c) 0.1ミリモル/(水) (2) 組成B ペンタデカフルオロオクタン酸ニツ
ケル塩 濃度 (a) 1ミリモル/(水) (b) 0.5ミリモル/(水) (c) 0.1ミリモル/(水) (3) 組成C ペンタデカフルオロオクタン酸アン
モニウム塩 (a) 1ミリモル/(水) (b) 0.5ミリモル/(水) (c) 0.1ミリモル/(水) なおここで、本明細書中、濃度を表わすミリモ
ル/という値はパーフルオロアルキルカルボン
酸またはパーフルオロアルキルスルホン酸に換算
しての値を示しており、塩に対するモル数を示す
のではない。 本実施例中で用いられる蒸着膜中の酸素濃度は
平均的には10原子パーセント程度であるが、表面
付近には平均値より酸素濃度が大きくなつてい
る。 第3表に環境試験の結果と、ステンレス鋼
(SUS304に対する動摩擦係数の大きさを示す。
なお第3表には表面エネルギーの変化を知る目的
で、水に対する接触角の値も合せて示してある。
【表】
〔実施例 4〕
実施例3の場合と同様の基材上にヘプタデカフ
ルオロアルキルスルホン酸(C8F17SO3H)のコ
バルト塩、ニツケル塩、およびアンモニウム塩を
吸着させた。 吸着層の処理条件は次の通りである。 (1) 組成A ヘプタデカフルオロアルキルスルホ
ン酸コバルト塩 濃度 (a) 1ミリモル/(水) (b) 0.5ミリモル/(水) (c) 0.1ミリモル/(水) (2) 組成B ヘプタデカフルオロアルキルスルホ
ン酸ニツケル塩 濃度 (a) 1ミリモル/(水) (b) 0.5ミリモル/(水) (c) 0.1ミリモル/(水) (3) 組成C ヘプタデカフルオロアルキルスルホ
ン酸アンモニウム塩 (a) 1ミリモル/(水) (b) 0.5ミリモル/(水) (c) 0.1ミリモル/(水) 実施例1と同様の摩擦係数の測定と60℃、90%
R・Hにおける環境試験の結果を第4表に示す。
【表】
〔実施例 5〕
実施例1の中で酸素を15原子%含む磁性層を対
象にして、パーフルオロアルキルカルボン酸(炭
素数8:ペンタデカフルオロオクタン酸、および
炭素数10:ノナデカフルオロデカン酸)のコバル
ト塩、ニツケル塩、アンモニウム塩、もしくはパ
ーフルオロアルキルスルホン酸(炭素数8:ヘプ
タデカフルオロスルホン酸およびエイコサフルオ
ロスルホン酸)のコバルト酸、ニツケル塩、アン
モニウム塩を吸着させた。 本実施例ではパーフルオロアルキルカルボン酸
およびパーフルオロアルキルスルホン酸の濃度を
0.5ミリモル/(水)に固定した。 組成を第5表に示す。
【表】
【表】 上記処理液によつて、コバルト・ニツケル酸素
合金、磁性薄膜を処理した。実施例3と同様の環
境試験と摩擦係数の測定を行つた。本実施例では
環境試験に温度40℃、相対湿度90%の項目も追加
して効果を調べたが、処理による効果は十分確認
できた。 結果を第6表に示す。第6表から明らかなよう
に、本発明によれば十分実用性のある媒体が得ら
れる。
【表】
〔実施例 6〕
25ミクロン厚のポリイミドフイルム上にコバル
ト(90%)―クロム(10%)の合金薄膜を実施例
1の条件で酸素中真空蒸着法で形成し、その磁性
膜上にパーフルオロアルキルカルボン酸(炭素数
8:ペンタデカフルオロオクタン酸および炭素数
10:ノナデカフルオロデカン酸)のコバルト(50
%)―クロム(50%)およびアンモニウム塩を吸
着させた。蒸着膜の作成条件は以下の通りであ
る。 (1) 組成 コバルト(90%)―クロム(10%) (2) 基板 25μm厚 ポリイミドフイルム (3) 蒸着スピード 1000Å/sec (4) 膜厚 2000Å なお第1保護層は膜厚を実施例1の条件で、50
Åに制御した。 吸着層の処理条件は次の通りである。 (1) 組成A ペンタデカフルオロオクタン酸・コ
バルト・クロム塩 コバルト:クロム=1:1 濃度 0.5ミリモル/(水) (2) 組成B ノナデカフルオロデカン酸コバル
ト・クロム塩 コバルト:クロム=1:1 濃度 0.5ミリモル/(水) (3) 組成C ペンタデカフルオロオクタン酸アン
モニウム塩 濃度 0.5ミリモル/(水) 前記実施例と同様の摩擦係数の測定と60℃、90
%R・Hにおける環境試験の結果を第7表に示
す。
〔実施例 7〕
7・8ミクロン厚のポリアミドフイルム上にコ
バルト(80%)―ニツケル(20%)膜を酸素中真
空蒸着法で形成し第1保護層を実施例2に従つて
形成しその上にパーフルオロアルキルカルボン酸
の金属塩又はアンモニウム塩の炭素数の異なるも
のの2種以上の混合物を吸着させた。本実施例で
は溶媒として水以外に、第1保護層表面への濡れ
性を改善する目的で極性の有機溶剤を添加した。
磁性膜としては実施例2で用いたものと同一条件
で作成したものである。処理液の組成を第8表に
示す。 処理液中のトリフルオロ酢酸(CF3COOH)や
ヘプタフルオロ酪酸(C3F7COOH)の金属塩や
アンモニウム塩の働きは磁性面上への炭素数の多
いフルオロカーボンの吸着を助けることである。
撥水性には主に炭素数の多い分子が寄与するもの
と考えられる。第9表に前記実施例と同様の評価
結果を示す。
【表】
【表】 以上の様に本発明により酸素雰囲気中で真空蒸
着したコバルト又はコバルトを主成分とする合金
の強磁性薄膜上の酸化物膜を配した面に処理した
ものは耐食性、および摩擦力低減に効果があるこ
とがわかる。 一方、本発明によるものの20℃60%RH〜60℃
90%RH環境中での実際の走行性を調べたとこ
ろ、きわめて安定した走行性を示すことも確認さ
れている。 なお前記実施例中では合金薄膜材料として、酸
素中真空蒸着で作成したコバルト、コバルト・ニ
ツケル合金、コバルト・クロム合金について述べ
たが、Co―Ni―Cr―合金、Co―Ni―Cu―
合金、Co―Fe―合金、Co―Ni―Fe―合金、
Co―Fe―Cr―合金、Co―Ni―V―合金、
Co―Ni―Mn―合金、Co―Pd―合金、Co―
Rh―合金、Co―W―合金、Co―Mo―合
金、Co―Nb―合金、Co―R―合金、(R=
希土類元素La,Ce,Ge,Sm等)などのように
コバルトを主成分とし、従成分としてNi,Fe,
Cr,V,Mn,Cu,Pd,Rh,W,Nb,Mo,希
土類元素,Al,Si,B,Pなどを含む合金薄膜
でも同様の効果を確認している。またこれ以外の
コバルトを主成分とする酸素含有合金薄膜でも同
様の効果が十分期待できると考えられる。 以上のように本発明によると耐蝕性および走行
性にすぐれた磁気記録媒体を容易に得ることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明による磁気記録媒体を製造する
のに用いられる装置の一例を示す図、第2図は本
発明による磁気記録媒体の断面図、第3図、第4
図はそれぞれ前記磁気記録媒体の耐蝕性試験結果
を示す図である。 1,2……真空室、5……強磁性材料、7,9
……耐蝕性材料、11……基板、15,16……
キヤン、23……金属磁性層、24……第1保護
層、25……第2保護層。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 非磁性基板上に設けたコバルトを主成分とす
    る強磁性層上に金属酸化物からなる第1保護層を
    設け、かつ前記第1保護層上にパーフルオロアル
    キルカルボン酸、もしくはパーフルオロアルキル
    スルフオン酸のアンモニウム塩又は金属塩からな
    る第2保護層を設けたことを特徴とする磁気記録
    媒体。
JP56195888A 1981-12-04 1981-12-04 磁気記録媒体 Granted JPS5897133A (ja)

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