JP3130674B2 - 磁気記録媒体 - Google Patents
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Description
磁性金属粉末、強磁性金属薄膜を有する磁気記録媒体に
関し、とくに広範囲の環境下での走行性、耐久性と保存
安定性に優れる磁気記録媒体に関する。
支持体上に酸化物磁性粉末あるいは金属もしくは合金か
らなる磁性粉末等の粉末磁性材料を有機バインダー中に
分散せしめ、塗布乾燥させる塗布型のものが広く使用さ
れてきている。
に、バインダーを使用しない真空蒸着、スパッタリング
等の方法による強磁性金属薄膜型の磁気記録媒体が実用
化するに至っている。
媒体は磁性層表面の平滑化に対して有利である一方、走
行耐久性能を確保することがより難しくなっている。さ
らに磁気記録媒体はさまざまな環境下で使用され、かつ
記録された情報は数年から数十年に渡って保存される。
そのため、幅広い環境下での走行性、耐久性および保存
安定性が要求される。
を塗布する方法、非磁性保護膜を設ける方法、非磁性保
護層と潤滑剤層とを組み合わせる方法等が提案されてい
る。
ルおよびその誘導体(特開昭60−61918号、特開
昭61−107528号、米国特許明細書第3,77
8,308号および4,897211号、特公昭60−
10368号等)を潤滑剤層としたものは、摺動部材と
の低速の摩擦係数は高く不十分であり、かつ保存性につ
いても亜硫酸ガス等の酸性気体によって腐食し、磁気記
録層の剥離を起こし不十分である。また脂肪酸および脂
肪酸エステル等(特公昭58−28367号、特公昭5
1−39081号、特開昭56−80828号、特開昭
61−24017号等)は、磁気ヘッドとの高速摩擦が
大きく、亜硫酸ガス等の酸性気体による腐食についても
十分とはいえない。そこで、磁気記録媒体とヘッドなど
との摩擦係数を低下させるために、フッ素化されたセミ
フルオロ化合物(特開昭63−281218号)、パー
フルオロアルキルカルボン酸アミン塩(特開昭64−9
961号)およびフルオロアルキルカルボン酸アミン塩
(特開平3−241524号)等の有機フッ素化合物を
潤滑剤として用いることが提案されているが、これらに
ついても亜硫酸ガス等の酸性気体による腐食には不十分
であり、そのため経時により走行耐久性は劣化してき
た。
炭素、酸化ケイ素等の非磁性体からなる無機質の保護膜
を設けることが提案されている(特開昭63−2794
26号、特開昭59−56227号)。この方法では、
走行性、耐久性の向上が見られるものの、十分な改良効
果を得ようとすると保護膜厚を厚くする必要があるが、
厚くすると、信号の記録再生用ヘッドとの距離が増大し
電磁変換特性の劣化を起こすといった問題があり、より
一層の改良が望まれており、保存安定性の改善について
も同様に一層の改良が望まれる。
無機質の保護膜を形成することも提案されている(特開
昭61−236017号、特開昭62−219314
号、特開平1−166329号、特開平3−22413
2号)。この方法によれば、走行性、耐久性、保存安定
性のいずれの特性をも改善することができる。しかしな
がら、潤滑剤層に用いる素材の種類によりその効果は大
きく異なり、現時点では十分といえるまで特性は得られ
ておらず、とくに保存安定性については問題であった。
環境下での走行性、耐久性、保存安定性、とくに酸性ガ
スに対する保存安定性に優れた磁気記録媒体を提供する
ことにある。
上の少なくとも一方の面に磁気記録層を有する磁気記録
媒体において、該磁気記録層上に、下記一般式(1)で
表されるエーテル結合あるいはエステル結合を持つフル
オロアルキルスルホン化合物の少なくとも一つを含有す
る潤滑剤層を有する磁気記録媒体である。
形成し、さらにその上に炭素膜からなる保護層を形成
し、保護層上には潤滑剤層を有する磁気記録媒体におい
て、潤滑剤層が下記一般式(1)で表されるエーテル結
合あるいはエステル結合を持つフルオロアルキルスルホ
ン化合物の少なくとも一つを含有する磁気記録媒体であ
る。
ル基としては分岐があっても良いが、潤滑剤を高密度に
充填するためには、直鎖フルオロアルキル基あるいは末
端アルキル分岐のフルオロアルキル基が適当である。
m (CH2 )n −(ただし R’はCF2 H、CF3 、
(CF3 )2 CF)とすると、表面に出ている末端のフ
ッ素が他のものとの相互作用が小さいため磁気ヘッドと
の高速摺動が良好となる。
の合計(m+n)が3以上28以下で更に好ましくは3
以上20以下、そのうちパーフルオロアルキル基の炭素
数(m)が3以上18以下であることが好ましく、6以
上12以下であることが更に好ましい。また、アルキル
鎖を構成する炭素数(n)は0以上18以下であり、更
に好ましくは10以下であることが好ましい。炭素数が
これ以上に多くなると溶剤に対する溶解性が低下し、磁
気記録層上に均一に塗布できなくなる。また炭素数がこ
れ以下であると保護膜として作用しなくなる。
っても良いが好ましくは直鎖アルキレン基で炭素数が2
以上20以下、さらに、3以上14以下とすることが好
ましい。炭素数が多すぎたり、また逆に少なすぎると溶
剤への溶解性が低下し、溶液を磁気記録層表面に均一に
塗布することが困難になるので好ましくない。
(CF2)m(CH2)nとRの炭素数の合計は8以上32
以下であり、12以上26以下とすることが更に好まし
く、これ以上長いと溶剤溶解性が悪くなり均一に塗布で
きない。これ以下だと保護膜性が寄与できなくなる。
を塗布して形成する場合には、強磁性金属または合金粉
末を使用することができるが、保磁力Hcが1500以
上の合金粉末がとくに酸化性気体等による錆の発生を防
止する点に大きな効果を発揮する。
が強磁性金属薄膜である場合、磁性層の酸素の含有量は
20原子%以上である。
ては鉄、コバルト、ニッケルその他の強磁性金属あるい
はFe−Co、Fe−Ni、Fe−Rh、Co−P、C
o−B、Co−Y、Co−La、Co−Ce、Co−P
t、Co−Sm、Co−Mn、Co−Cr、Fe−Co
−Ni、Co−Ni−P、Co−Ni−B、Co−Ni
−Ag、Co−Ni−Nd、Co−Ni−Ce、Co−
Ni−Zn、Co−Ni−Cu、Co−Ni−W、Co
−Ni−Re等の強磁性合金を蒸着等の方法により形成
せしめたもので、その膜厚は0.02〜5.0μmの範
囲であり、好ましくは0.05〜2.0μmの範囲が望
ましい。
素、クロム、ガリウム、砒素、ストロンチウム、ジルコ
ニウム、ニオブ、モリブデン、ロジウム、パラジウム、
スズ、アンチモン、テルル、プロメチウム、レニウム、
オスミウム、イリジウム、金、水銀、鉛、マグネシウ
ム、ビスマス等を含んでいても良い。
ニア等の気体を導入して磁性層膜中に酸素、窒素、炭素
等の元素を含有させるようにしても良い。
炭素膜は、炭化水素を原料としたプラズマCVD法ある
いは炭素ターゲットを使用したスパッタリング等の方法
で形成することができる。膜の構造しては、アモルファ
ス、グラファイト、ダイヤモンド構造、あるいはそれら
の混合物等の任意のものを用いることができるが、保護
膜の機能としての硬度を得るためには、一般にダイヤモ
ンド状炭素と称される硬質炭素膜を形成することが好ま
しい。ダイヤモンド状炭素の形成は、イオンビーム法、
イオン化蒸着法、プラズマCVD法、スパッタリング
法、イオンプレーティング法、光CVD法、ECRプラ
ズマCVD法などによって形成することができる。
ポリエチレンテレフタレート、ポリメチレンテレフタレ
ート、ポリエチレン2−6−ナフタレート、ポリエチレ
ンイソフタレート、アラミド、ポリイミド、ポリアミ
ド、ポリ塩化ビニル、三酢酸セルロース、ポリカーボネ
ート、ポリフェニレンサルファイドのようなプラスチッ
クス、あるいはアルミニウム、チタン、ステンレス鋼、
ガラス等を使用することができる。
属薄膜を形成する前に非磁性支持体表面に微小突起を設
けておくことが結果的に磁性層表面に適度な凹凸を設け
ることになり効果的である。非磁性支持体表面の微小突
起の存在密度は2×106 〜2×108 個であり、突起
の高さは1〜50nmのものが好ましい。また、非磁性
支持体の厚みは用途によって相違するが3〜50μmの
ものが一般的である。
めに非磁性基体と強磁性金属薄膜との間に中間層を設け
ても良い。
高めるために、非磁性支持体の磁気記録層がある面とは
反対の面にカーボンブラック等の微粉末と結合剤樹脂と
を主体とする塗膜よりなるバックコート層を設けること
もできる。
は合金粉末を結合剤を含有する組成物を塗布して形成し
た磁気記録層を用いる場合には、結合剤には、熱可塑性
樹脂、熱硬化性樹脂または反応型樹脂やこれらの混合物
を挙げることができる。具体的には、(メタ)アクリル
酸エステル、スチレン、(メタ)アクリロニトリル、ブ
タジエン、ビニルエステル、(メタ)アクリルアミド、
塩化ビニル、塩化ビニリデン等、あるいはこれらの誘導
体の重合体、共重合体さらにこれらと共重合可能なモノ
マーとの共重合体、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹
脂、ポリアミド樹脂、エポキシ樹脂、セルロース系樹脂
(セルロースプルピオーネート、セルロースアセテー
ト、セルロースジアセテート、セルローストリアセテー
ト、ニトロセルロース等)、フェノール樹脂等の縮合系
の樹脂を挙げることができる。
有する物質を少なくとも1種を用いることによって、磁
気記録層上に形成する潤滑剤とを相互作用によって磁気
記録層上に安定に存在させることができる。
物中の極性基には、エポキシ基、−CO2 M、−OH、
−NR2 、−NR3 X、−SO3 M、−OSO3 M、−
PO3 M2 、−OPO3 M2 (ただし、Mは水素、ア
ルカリ金属またはアンモニウムであり、一つの基の中に
複数のMがあるときは互いに異なっていてもよい、Rは
水素またはアルキル基である)を導入したものが磁性体
の分散性、耐久性上好ましい。極性基の含有量としては
組成物中のポリマー1グラム当たり10-7〜10-3当量
が、好ましくさらには10-6〜10-4当量が好ましい範
囲である。極性基の含有量としては10-7当量未満であ
ると相互に作用する潤滑剤量が少なくなるために均一な
配向膜を形成するのが難しくなり滑り性が低下する。ま
た10-3当量より多いと結合剤の粘度が上がり分散性が
低下するため好ましくない。
は、加熱あるいは光・放射線照射等により縮合反応また
は付加反応により重合するものであり、例えばエポキシ
樹脂、ポリウレタン硬化型樹脂、不飽和ポリエステル樹
脂、不飽和二重結合含有樹脂等を挙げることができる。
さらに耐久性を向上させるために、架橋剤としてポリイ
ソシアネート化合物を含有させることも可能である。こ
れらの結合剤は単独または二種以上混合して用いること
ができる。
比で強磁性粉末100重量部に対し、結合剤5〜30重
量部とすることができるが、10〜25重量部が好まし
い。結合剤の量が少ないと分散性や耐久性が劣り、また
結合剤の量が多いと磁性層の充填度が減少し好ましくな
い。また、磁気記録媒体の磁性層には各種の潤滑剤、研
磨剤、帯電防止剤を含有しても良い。
シリコーンオイル、カーボンブラック、グラファイト、
二硫化モリブデン等の無機粉末、ポリエチレン、ポリテ
トラフルオロエチレン等のプラスチックス微粉末、高級
脂肪酸、高級脂肪酸エステル、フルオロカーボン等が挙
げられる。これらは単独あるいは混合して用いることが
できる。これらの添加量は用いる結合剤量100重量部
に対し、0.2〜20重量部の範囲で用いることが好ま
しい。
好ましくは7以上の非磁性無機微粉末が挙げられ、具体
的には酸化アルミニウム(α−Al2 O3 、γ−Al2
O3、溶融アルミナ、コランダム等)、酸化クロム(C
r2 O3 )、酸化鉄(α−Fe2 O3 )、二酸化ケイ
素、二酸化チタン等の酸化物、炭化ケイ素、炭化チタン
等の炭化物、窒化硼素(BN)等の窒化物、ダイヤモン
ドなどの微粉末を挙げることができる。これらの平均粒
子径は0.05〜1.0μmが好ましく、強磁性微粉末
100重量部に対し0.5〜20重量部の範囲で添加す
ることができる。
くに平均粒径が10〜300nmのものが好まし
い。)、グラファイト、カーボンブラックグラフトポリ
マー等の導電性粉末、ノニオン系界面活性剤、アニオン
系界面活性剤、カチオン系界面活性剤等が使用される。
などを溶媒と混合し分散機で混合・混練・分散後、非磁
性支持体上に塗布することによって行われる。溶媒とし
ては、有機溶剤が好ましく、メチルエチルケトン、シク
ロヘキサノン等のケトン類、酢酸エチル、酢酸ブチルな
どのエステル類、セルソルブ、テトラヒドロフラン等の
エーテル類、トルエン等の芳香族系炭化水素類、クロロ
ホルム等のハロゲン化炭化水素類等の溶剤を挙げること
ができる。
はエステル結合を持つフルオロアルキルスルホン化合物
の少なくとも一つを含有する潤滑剤層を有するので、フ
ッ素の電子吸引基をフルオロアルキル基とアルキル基の
間に介在するエーテル基によって吸引されるため、フル
オロアルキルカルボン酸あるいはパーフルオロカルボン
酸のように酸性度が高くならないため、磁性金属の腐食
を起こさず、加えて極性基であるスルホン酸のアンカー
性によって保護膜表面に強く吸着し、並ぶことによって
摩擦係数が低減すると考えられる。
剤の合成例とこの潤滑剤を使用した磁気記録媒体の製造
例を示し、本発明をさらに詳細に説明する。 合成例1 還流冷却器、温度計を備えた攪拌機付100mlの3つ
口フラスコにパーフルオロデシルエタノール(n−CF
3 (CF2 )9 CH2 CH2 OH、分子量564.1
2)を16.92g(0.03モル)とナトリウムメチ
ラート(分子式CH3 ONa、分子量136.14)を
入れ、攪拌しながら65℃まで加熱し融解させ、温度7
5℃において3mmHgで減圧蒸留しメタノールを除去
し、CF3(CF2 )7 CH2 CH2 O(CH2 )4 C
OONaが得られた。次いで、ブタンサルトン(O(C
H2 )4 SO2 分子量136.14)を4.08g
(0.03モル)滴下後、ジオキサンを20ml加え攪
拌する。メタノールで再結晶し、得られた化合物をNM
Rでその構造を同定したところ以下であることがわかっ
た。純度は98%であり、収率は38%であった(表1
の試料番号2および7)。
MS:トリメトキシシラン内部標準試料 2.48(パーフルオロ基から1位(a)プロトン M
ultplet 2H) 3.72(パーフルオロ基から2位(b)プロトン T
riplet 2H) 2.82(カルボン酸基から1位(f)プロトン Tr
iplet 2H) 1.86(カルボン酸基から2位(e)プロトン Mu
ltplet 2H) 1.70(カルボン酸基から3位(d)プロトン Mu
ltplet 2H) 3.50(カルボン酸基から4位(c)プロトン Tr
iplet 2H)19 F−NMR分析(δppm内部標準物質トリフルオロ
トルエン、溶剤メタノールd4 ) −79.9(末端 Triplet 3F) −124.6(末端から2位 Broad 2F) −122.1(末端から3位 Broad 2F) −121.1(末端から4位 Broad 2F) −120.3(末端から5、6位 Broad 4F) −120.1(末端から7位 Broad 2F) −111.8(末端から8位 Triplet 2F) また、他のフルオロアルキルスルホン酸塩はナトリウム
メチラートを他の金属のアルコラートに変え、あるいは
パーフルオロアルキルエタノールを他のフルオロアルキ
ルアルコラートに変え、ブタンサルトンを他のサルトン
あるいはスルホン酸アルキルの酸クロライドに変えて同
様な方法で合成した。
口フラスコに合成例1で得られた化合物0.01モルを
メタノール200mlに溶解し、イオン交換樹脂(アン
バーライト)を入れたカラムを通じて得られた液を、凍
結乾燥してフルオロアルキルスルホン酸を得た。素材の
同定は、質量分析による分子量の確認および原子吸光法
による定量を行い、純度は99%のものが収率38%で
得られた(表1の試料番号1および3)。
ケトン200mlに入れ、アンモニア及び2級から4級
のアンモニウム、アンモニウムクロライドから選ばれる
アンモニアもしくはアンモニウム含有物質をバブリング
あるいは滴下してpH試験紙で溶液が塩基性になったこ
とを確認後、ケトンあるいはアルコール等ノ有機溶剤で
再結晶し、各種スルホン酸アンモニウムを得た。それぞ
れの物質の同定は質量分析によって分子量の確認および
IRでカルボニルのシフト(1600〜1700c
m-1)を調べた。純度は80%以上であり収率は38%
であった(表1の試料番号4、5および6)。
コバルト−ニッケル磁性膜(膜厚150nm)を斜め蒸
着し、磁気記録媒体テープの原反を調製した。蒸発源と
しては電子ビーム蒸発源を使用し、これにコバルト−ニ
ッケル合金(Co:80重量%、Ni:20重量%)を
充填し真空度6.7×10-3Pa/m2中にて酸素ガス
を導入しつつ入射角が50度となるよう斜め蒸着を行っ
た。
上に、表1に記載の潤滑剤をトリクロロトリフルオロエ
タンに溶解し、コイルバーで表1に記載の量を塗布、乾
燥し、スリットして磁気テープ試料を作成した。また、
表1において、磁性表面酸素量(原子%)は、AES
(オージェ電子分光法)によりアルゴンスパッタリング
法で測定し、深さ方向分布を表面から10nmで積分し
た値である。
をステンレス棒に50gの張力(T1 )で巻きつけ角1
80°で接触させて、この条件下で、ビデオテープを
3.3cm/秒の速度で走行させるのに必要な張力(T
2 )を測定した。この測定値をもとに、下記計算式によ
りビデオテープの摩擦係数μを求めた。 μ=1/π・ln(T2 /T1 ) なお、摩擦係数の測定は、60℃70%一ヵ月保存後、
(a条件)5℃、10%RH、(b条件)60℃、90
%RHの2条件で行った。
50m長のテープをスチル再生を制限する機能を取り去
った8ミリ型VTR(富士写真フイルム(株)製FUJ
IX−8)でスチル再生し、画像が出なくなるまでの時
間を測定して評価した。なお、スチル耐久性のテスト
は、60℃70%一ヵ月保存させた後5℃、10%RH
で行った。
にして得られたビデオテープにVTR(SONY
(株):SONYTR−705)を用いて7MHzの信
号を記録し、再生した。この時、保存前の再生出力を0
dBとし、60℃70%で一ヵ月保存させた後の出力を
測定し、低下量を出力低下としてdBで表した。これら
の結果を表1において試料番号1〜7で示す。
を除いて実施例1と同様の方法で磁気記録媒体を製造し
て同様にして試験をした。その結果を表1に示す。
混練分散したあと、これにポリイソシアネート5部を加
え、さらに1時間混練分散したあと、1μmの平均孔径
を有するフイルタを用いて濾過し、磁性塗料を調製し
た。得られた磁性塗料を乾燥後の厚さが4.0μmにな
るように、厚さ10μmのポリエチレンテレフタレート
支持体の表面にリバースロールを用いて塗布した。
燥の状態で3000ガウスの磁石で磁場配向を行い乾燥
後、コイルバーにより表2の潤滑剤をトリクロロトリフ
ルオロエタンを溶剤として表2の量を塗布、乾燥後、ス
ーパーカレンダー処理を行った後8mm幅にスリットし
て、8mmビデオテープを製造した。得られた磁気記録
媒体を実施例1と同様に摩擦係数、スチル耐久性の測
定、保存後の再生出力低下を測定するとともに、下記の
方法により耐候性を評価し、それらの結果を表2に示
す。
存し、保存後の磁性層表面を目視で観察した。 塩素:10ppb、二酸化窒素:200ppb、硫化水
素:10ppb 上記3種混合ガスの流量:1000リットル/時 温湿度:30℃70%RH 保存日数10日間 評価基準 ○・・・磁性層表面の光沢が保存前と大
きく変わらない。 △・・・磁性層表面の光沢が保存前と大きく下がってい
る。 ×・・・磁性層表面に全く光沢がない。
点を除いて実施例2と同様の方法で磁気記録媒体を製造
して同様にして試験をした。その結果を表2に示す。
ンテレフタレートフイルムに、斜め蒸着法によりCoN
i合金(ニッケル20重量%)を蒸着し200nmの強
磁性金属薄膜層を形成した。強磁性薄膜の表面酸素含有
量は20原子%であった。次に図1に示すように、金属
薄膜上へメタンを原料に、DCバイアスを印加するRF
プラズマCVD法により8nmの膜厚の炭素膜を形成し
た。RF電力としては、400Wを印加してプラズマを
発生させ、パスローラを介して、磁性層表面には−40
0Vを、気体導入部に設置されたアノードには、+50
0VのバイアスDC電圧を印加して、発生したプラズマ
を加速させて、磁性層面に炭素膜を形成させた。
ン113を溶剤に用いて、表3に記載の潤滑剤層を設
け、さらにバックコート層を設け、8mm幅にスリット
して磁気テープとした。得られた磁気テープについて、
実施例1および2に記載の方法と同様の方法で磁気テー
プの特性を評価した。
点を除いて実施例3と同様の方法で磁気記録媒体を製造
して同様にして試験をした。その結果を表3に示す。
基とアルキル基の間に介在するエーテル基もしくはエス
テル基によって吸収されるためフルオロアルキルカルボ
ン酸あるいはパーフルオロカルボン酸のように酸性度が
高くならないため磁気記録層の金属の腐食あるいは結合
剤の塩化ビニルの脱塩酸等を起こさない。加えて極性基
であるスルホン酸のアンカー性によって蒸着層表面に強
く吸着し、並ぶことによって摩擦係数が低減し、とくに
強磁性金属薄膜あるいは強磁性金属薄膜上に無機質の保
護膜を形成した磁気記録媒体の走行耐久性、保存安定性
において、優れた効果を発揮する。
図。
Claims (5)
- 【請求項1】 非磁性支持体上の少なくとも一方の面に
磁気記録層を有する磁気記録媒体において、該磁気記録
層上に下記一般式(1)で表されるエーテル結合あるい
はエステル結合を持つフルオロアルキルスルホン化合物
の少なくとも一つを含有する潤滑剤層を有することを特
徴とする磁気記録媒体。 【化1】 - 【請求項2】 R’がCF3 であり、Rが直鎖アルキレ
ン基である請求項1記載の磁気記録媒体。 - 【請求項3】 R’(CF2)m(CH2)nの炭素の合計
が8〜32である請求項1もしくは請求項2記載の磁気
記録媒体。 - 【請求項4】 磁気記録層は、強磁性金属薄膜である請
求項1〜3のいずれか1項に記載の磁気記録媒体。 - 【請求項5】 強磁性金属薄膜と潤滑剤層の間に炭素か
らなる保護膜を形成したことを特徴とする請求項4に記
載の磁気記録媒体。
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