JPH11353641A - 磁気記録媒体 - Google Patents

磁気記録媒体

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JPH11353641A
JPH11353641A JP16109098A JP16109098A JPH11353641A JP H11353641 A JPH11353641 A JP H11353641A JP 16109098 A JP16109098 A JP 16109098A JP 16109098 A JP16109098 A JP 16109098A JP H11353641 A JPH11353641 A JP H11353641A
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JP
Japan
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recording medium
perfluoropolyether
magnetic recording
magnetic
carboxylic acid
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Pending
Application number
JP16109098A
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English (en)
Inventor
Yukari Yamada
ゆかり 山田
Takao Mori
敬郎 森
Hiroshi Yatagai
洋 谷田貝
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 使用条件に係わらず密着性や潤滑性が保た
れ、長期に亘り潤滑効果が持続する潤滑剤を提供し、優
れた走行性、耐久性を確保する。 【解決手段】 非磁性支持体1上に少なくとも磁性層2
を形成し、最外層となる保護膜3に、末端に水酸基を有
するパーフルオロポリエーテルと長鎖カルボン酸とのエ
ステル化合物、或いは末端にカルボキシル基を有するパ
ーフルオロポリエーテルと長鎖アルコールとのエステル
化合物と、カルボン酸パーフルオロアルキルエステル誘
導体を含有する潤滑剤を保持させる。上記2種類のエス
テル化合物の何れか一方とカルボン酸パーフルオロアル
キルエステル誘導体の混合比が、重量比で10:90〜
90:10であることが好ましい。磁性層2は強磁性金
属薄膜よりなることが好ましい。保護膜3がカーボンよ
りなることが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、非磁性支持体上に
少なくとも磁性層が形成されてなる磁気記録媒体に関す
る。詳しくは、最外層に保持される潤滑剤が規定され、
優れた走行性、耐久性が確保される磁気記録媒体に係わ
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来、磁気記録媒体としては、酸化物磁
性粉末や合金磁性粉末等の強磁性粉末と塩化ビニル−酢
酸ビニル系共重合体、ポリエステル樹脂、ウレタン樹
脂、ポリウレタン樹脂等の結合剤、有機溶剤よりなる磁
性塗料を非磁性支持体上に塗布することで磁性層が形成
される、いわゆる塗布型の磁気記録媒体が広く使用され
ている。
【0003】これに対し、高密度記録、長時間記録への
要求の高まりとともに、Co、Co−Ni合金、Co−
Cr合金、Co−O等の強磁性金属磁性材料をめっきや
真空薄膜形成技術(真空蒸着法、スパッタリング法、イ
オンプレーティング法等)によってポリエステルフィル
ムやポリイミドフィルム等の非磁性支持体上に直接被着
させることで磁性層が形成される、いわゆる強磁性金属
薄膜型の磁気記録媒体が使用されてきている。そして、
このような強磁性金属薄膜型の磁気記録媒体は、民生用
コンスーマービデオフォーマット(8ミリHi−8方
式、DV方式)或いは業務用ビデオフォーマット(DV
CAM)において実用化されている。
【0004】この強磁性金属薄膜型の磁気記録媒体は、
塗布型の磁気記録媒体に比べて抗磁力、角形比等の磁気
特性に優れ、短波長領域での電磁変換特性に優れるばか
りでなく、磁性層の厚みを極めて薄くすることが可能で
あるため、記録減磁や再生時の厚み損失が著しく小さい
こと、磁性層中に非磁性材料である結合剤等を混入する
必要がないことから、磁性材料の充填密度を高めること
が可能である等数々の利点を有している。
【0005】一般に、磁気記録媒体は磁気信号の記録・
再生の過程で磁気ヘッドとの高速相対運動のもとにおか
れ、その際走行が円滑に、かつ安定な状態で行われなけ
ればならない。また、磁気ヘッドとの接触による磨耗や
損傷はなるべく少ないほうがよい。
【0006】しかしながら、上述の強磁性金属薄膜型の
磁気記録媒体では、磁性層表面の平滑性が極めて良好で
あるために、実質的な接触面積が大きくなり、凝着現象
(いわゆるハツリキ)が起こり易くなったり、摩擦係数
が大きくなる等、耐久性や走行性等に欠点が多く、その
改善が大きな課題となっている。
【0007】そこで例えば、上記磁気記録媒体の磁性層
すなわち強磁性金属薄膜表面に潤滑剤を塗布して、耐久
性や走行性を改善することが試みられている。このよう
な用途に使用される潤滑剤としては有機フッ素化合物が
有効であることが知られている。特に特開平05−19
4970号公報には末端に水酸基を有するパーフルオロ
ポリエーテルと長鎖カルボン酸とのエステル化合物を潤
滑剤に用いることにより、如何なる使用条件下でも優れ
た潤滑効果を発揮する磁気記録媒体が開示されている。
また、同公報には、末端にカルボキシル基を有するパー
フルオロポリエーテルと長鎖アルコールとのエステル化
合物を潤滑剤に用いることにより、如何なる使用条件下
でも優れた潤滑効果を発揮する磁気記録媒体が開示され
ている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記強磁性
金属薄膜型の磁気記録媒体においては、より優れた耐久
性を確保する為に、強磁性金属薄膜上にカーボン保護膜
を形成する技術が確立されている。そして、前述のコン
スーマービデオフォーマットであるDV用テープ、ある
いは業務用ビデオフォーマットであるDVCAM用テー
プ、さらにはテープストリーマ用途であるAIT用テー
プ等に用いられる強磁性金属薄膜型磁気記録媒体におい
ては、強磁性金属薄膜の上にカーボン保護膜を形成する
技術が実用化されている。上記カーボン保護膜の実用化
により耐久性の確保は充分となり、今後の強磁性金属薄
膜型の磁気記録媒体においては、このカーボン保護膜の
存在が不可欠となると思われる。
【0009】しかしながら、前述のように、耐久性や走
行性を改善するべく、潤滑剤を使用しようとすると、上
記カーボン保護膜表面のエネルギーは強磁性金属薄膜と
比較して小さく、潤滑剤とカーボン保護膜との吸着性は
弱いため、カーボン保護膜の存在を考慮した潤滑剤の設
計が必要となる。特に、前述の末端に水酸基を有するパ
ーフルオロポリエーテルと長鎖カルボン酸とのエステル
化合物及び末端にカルボキシル基を有するパーフルオロ
ポリエーテルと長鎖アルコールとのエステル化合物は分
子量が大きく、これら潤滑剤単独でカーボン保護膜上に
均一に潤滑剤を存在させるのは困難である。
【0010】そこで本発明は、上記従来の実情に鑑みて
提案されたものであり、特にカーボン保護膜が形成され
た強磁性金属薄膜型の磁気記録媒体に好適で、如何なる
使用条件下においても密着性や潤滑性が保たれ、且つ長
期に亘り潤滑効果が持続する潤滑剤を提供し、走行性、
耐久性に優れた磁気記録媒体を提供することを目的とす
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに、本発明者等は鋭意検討した結果、比較的分子量の
大きな末端に水酸基を有するパーフルオロポリエーテル
と長鎖カルボン酸とのエステル化合物と、比較的分子量
の小さいカルボン酸パーフルオロアルキルエステル誘導
体との混合物がカーボン保護膜を有する強磁性金属薄膜
型の磁気記録媒体に好適な潤滑剤であることを見出し
た。
【0012】また、本発明者等は、鋭意検討の結果、比
較的分子量の大きな末端にカルボキシル基を有するパー
フルオロポリエーテルと長鎖アルコールとのエステル化
合物と、比較的分子量の小さいカルボン酸パーフルオロ
アルキルエステル誘導体との混合物がカーボン保護膜を
有する強磁性金属薄膜型の磁気記録媒体に好適な潤滑剤
であることを見出した。
【0013】すなわち、本発明の磁気記録媒体は、非磁
性支持体上に少なくとも磁性層が形成されてなり、その
最外層に、下記化5で示される末端に水酸基を有するパ
ーフルオロポリエーテルと長鎖カルボン酸とのエステル
化合物と下記化6にて示されるカルボン酸パーフルオロ
アルキルエステル誘導体を含有する潤滑剤が保持されて
なることを特徴とするものである。
【0014】
【化5】
【0015】
【化6】
【0016】なお、上記本発明の磁気記録媒体において
は、上記末端に水酸基を有するパーフルオロポリエーテ
ルと長鎖カルボン酸とのエステル化合物と上記カルボン
酸パーフルオロアルキルエステル誘導体の混合比が、重
量比で10:90〜90:10であることが好ましい。
【0017】また、本発明の磁気記録媒体は、非磁性支
持体上に少なくとも磁性層が形成されてなり、その最外
層に、下記化7で示される末端にカルボキシル基を有す
るパーフルオロポリエーテルと長鎖アルコールとのエス
テル化合物と下記化8にて示されるカルボン酸パーフル
オロアルキルエステル誘導体を含有する潤滑剤が最外層
に保持されてなることを特徴とするものである。
【0018】
【化7】
【0019】
【化8】
【0020】なお、上記本発明の磁気記録媒体において
は、上記末端にカルボキシル基を有するパーフルオロポ
リエーテルと長鎖アルコールとのエステル化合物と上記
カルボン酸パーフルオロアルキルエステル誘導体の混合
比が、重量比で10:90〜90:10であることが好
ましい。
【0021】さらにまた、これら本発明の磁気記録媒体
においては、上記磁性層が、強磁性金属薄膜よりなるこ
とが好ましい。
【0022】さらには、これら本発明の磁気記録媒体に
おいては、上記磁性層上に最外層として保護膜が形成さ
れ、上記保護膜がカーボンよりなることが好ましい。
【0023】本発明の磁気記録媒体は、非磁性支持体上
に少なくとも磁性層が形成されてなり、その最外層に、
末端に水酸基を有するパーフルオロポリエーテルと長鎖
カルボン酸とのエステル化合物とカルボン酸パーフルオ
ロアルキルエステル誘導体を含有する潤滑剤、或いは末
端にカルボキシル基を有するパーフルオロポリエーテル
と長鎖アルコールとのエステル化合物とカルボン酸パー
フルオロアルキルエステル誘導体を含有する潤滑剤が保
持されてなるものであり、これら潤滑剤においては如何
なる使用条件下においても密着性や潤滑性が保たれ、且
つ長期に亘り潤滑効果が持続するため、磁気記録媒体の
良好な走行性及び耐久性が確保される。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照しながら説明する。
【0025】本発明に係る磁気記録媒体は、非磁性支持
体上に少なくとも磁性層が形成されてなる磁気記録媒体
である。ただし、ここでは、図1に示すように、非磁性
支持体1の上に磁性層2として強磁性金属薄膜が形成さ
れ、上記磁性層2上に最外層として保護膜3が形成され
てなる磁気記録媒体について説明する。
【0026】本例の磁気記録媒体は、非磁性支持体1上
に磁性層2として強磁性金属薄膜を形成したものである
が、ここで非磁性支持体1の材料としては、ポリエチレ
ンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリ
エステル類、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオ
レフィン類、セルローストリアセテート、セルロースダ
イアセテート等のセルロース誘導体、ポリ塩化ビニル、
ポリ塩化ビニリデン等のビニル系樹脂、ポリカーボネー
ト、ポリイミド、ポリアミド、ポリアミドイミド等のプ
ラスチック、アルミニウム合金、チタン合金等の軽金
属、ガラス等のセラミックス等が挙げられる。この非磁
性支持体1の形態としては、フィルム、シート、ディス
ク、カード、ドラム等のいずれでもよい。
【0027】上記非磁性支持体1は、その表面に山状突
起やしわ状突起、粒状突起等の突起が1種以上形成さ
れ、表面粗さがコントロールされたものでもよい。
【0028】上記山状突起は、例えば高分子フィルム製
膜時に粒径50〜300(nm)程度の無機微粒子を内
添させることにより形成され、高分子フィルム表面から
の高さは10〜100(nm)、密度はおよそ1×10
4 〜1×105 (個/mm2)とする。山状突起を形成
するために使用される無機微粒子としては、炭酸カルシ
ウム、シリカ、アルミナ等が好適である。
【0029】上記しわ状突起は、例えば特定の混合溶媒
を用いた樹脂の希薄溶液を塗布乾燥させることにより形
成される突起であって、その高さは0.01〜10(μ
m)、好ましくは0.03〜0.5(μm)、突起間の
最短間隔は0.1〜20(μm)とする。
【0030】このしわ状突起を形成するための樹脂とし
ては、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフ
タレート等のポリエステル、ポリアミド、ポリスチロー
ル、ポリカーボネート、ポリアクリレート、ポリスルホ
ン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニル
ブチラール、ポリフェニレンオキサイド、フェノキシ樹
脂等の単体、混合体または共重合体であり、可溶性溶剤
を有するものが適している。そして、これらの樹脂をそ
の良溶媒に溶解させた樹脂濃度1〜1000(ppm)
の溶液に、その樹脂の貧溶媒であって、前記良溶媒より
高い沸点を有する溶媒を樹脂に対して10〜100倍量
添加した溶液を、高分子フィルムの表面に塗布・乾燥さ
せることにより、非常に微細なしわ状凹凸を有する薄膜
を形成させることが出来る。
【0031】粒状突起は、アクリル樹脂等の有機超微粒
子またはシリカ、金属粉等の無機微粒子を球状あるいは
半球状に付着させることにより形成される。この粒状突
起の高さは、5〜50(nm)、密度は1×106 〜5
×107 (個/mm2 )程度とする。
【0032】これらの突起の少なくとも1種以上を形成
すれば磁性層である強磁性金属薄膜の表面性が制御され
るが、2種以上を組み合わせることにより効果が増し、
特に、山状突起を設けた非磁性支持体1上にしわ状突起
と粒状突起を形成すれば、極めて耐久性、走行性が改善
される。
【0033】この場合、突起の全体としての高さは、1
0〜200(nm)の範囲内であることが好ましく、そ
の密度は1×105 〜1×107 (個/mm2 )である
ことが好ましい。
【0034】また、上記磁性層2となる強磁性金属薄膜
としては、Fe、Co、Ni等の金属の他に、Co−N
i合金、Co−Pt合金、Co−Ni−Pt合金、Fe
−Co合金、Fe−Ni合金、Fe−Co−Ni合金、
Fe−Co−B合金、Co−Ni−Fe−B合金、Co
−Cr合金あるいはこれらにCr、Al等の金属が含有
された強磁性金属材料よりなるものが挙げられる。特
に、Co−Cr合金を使用した場合には、垂直磁化膜が
形成される。
【0035】なお、上記磁性層2である強磁性金属薄膜
は、真空蒸着法やイオンプレーティング法、スパッタリ
ング法等の真空薄膜形成技術により連続膜として形成さ
れる。
【0036】上記真空蒸着法は1×10-2〜1×10-6
(Pa)の真空下で強磁性金属材料を抵抗加熱、高周波
加熱、電子ビーム加熱等により蒸発させ、非磁性支持体
上に蒸発金属(強磁性金属材料)を沈着させるものであ
り、一般に高い抗磁力を得るために非磁性支持体1に対
して上記強磁性金属材料を斜めに蒸着する斜方蒸着が用
いられる。さらに、より高い抗磁力を得るために酸素雰
囲気中で上記蒸着を行うものも含まれる。
【0037】上記イオンプレーティング法も真空蒸着法
の1種であり、1×10-2〜1×10-1(Pa)の不活
性ガス雰囲気中でDCグロー放電、RFグロー放電を起
こして、放電中で上記磁性金属材料を蒸発させるという
ものである。
【0038】上記スパッタリング法は、1×10-1〜1
×10(Pa)のアルゴンガスを主成分とする雰囲気中
でグロー放電を起こし、生じたアルゴンガスイオンでタ
ーゲット表面の原子をたたき出すというものであり、グ
ロー放電の方法により直流2極、3極スパッタ法や、高
周波スパッタ法、またはマグネトロン放電を利用したマ
グネトロンスパッタ法等がある。このスパッタリング法
による場合には、CrやW、V等の下地膜を形成してお
いてもよい。
【0039】なお、上記いずれの方法においても、支持
体上に予めBi,Sb,Pb,Sn,Ga,In,C
d,Ge,Si,Tl等の下地金属層を被着形成してお
き、非磁性支持体1表面に対して垂直方向から成膜する
ことにより、磁気異方性の配向がなく、面内等方性に優
れた磁性層を形成することができ、例えば磁気ディスク
とする場合には好適である。
【0040】また、このような手法により形成される強
磁性金属薄膜の膜厚は、0.01〜1(μm)であるの
が好ましい。
【0041】さらに、上記磁性層2となる強磁性金属薄
膜上に形成される保護膜3としては、カーボンよりなる
もの、特に比較的硬度の高いダイヤモンドライクカーボ
ンよりなるものが好ましく例示される。また、上記保護
膜3としては、SiO2 、シリコンナイトライド、窒化
カーボン、ZrO2 、TiC、Al23 等よりなるも
のも挙げられる。
【0042】そして、本例の磁気記録媒体においては、
特に、最外層となる保護膜3に下記化9で示される末端
に水酸基を有するパーフルオロポリエーテルと長鎖カル
ボン酸とのエステル化合物と下記化10にて示されるカ
ルボン酸パーフルオロアルキルエステル誘導体を含有す
る潤滑剤が保持されている。
【0043】
【化9】
【0044】
【化10】
【0045】上記化9に示す末端に水酸基を有するパー
フルオロポリエーテルと長鎖カルボン酸とのエステル化
合物は、以下の方法で簡単に合成することが可能であ
る。例えば末端に水酸基を有するパーフルオロポリエー
テルとカルボン酸クロリドとを塩基を触媒として反応さ
せることによって得られるものである。
【0046】ここで、上記末端に水酸基を有するパーフ
ルオロポリエーテルとしては、水酸基を両末端に有する
ものが好ましく、HOCH2 CF2 (OC24
p(OCF2qOCF2 CH2 OH等が例示される。
上記の末端に水酸基を有するパーフルオロポリエーテル
は、勿論、これらに限定されるわけではない。尚、上記
パーフルオロポリエーテル化学式中のp,qはいずれも
1以上の整数を表す。
【0047】この末端に水酸基を有するパーフルオロポ
リエーテルの分子量は、特に制約されるものではない
が、実用的には600〜5000程度が好ましい。分子
量が大きすぎると、末端基の吸着基としての効果が薄れ
ると同時に、パーフルオロポリエーテル鎖が大きくなる
分、既存の炭化水素系溶媒に溶解しにくくなる。逆に、
分子量が小さすぎると、パーフルオロポリエーテル鎖に
よる潤滑効果が失われてしまう。
【0048】なお、この末端に水酸基を有するパーフル
オロポリエーテルにおいては、パーフルオロポリエーテ
ル鎖が部分水素化されてもよい。すなわち、パーフルオ
ロポリエーテル鎖のフッ素原子の一部(50%以下)を
水素原子で置換してもよい。この場合には、パーフルオ
ロポリエーテルとして部分水素化したパーフルオロポリ
エーテルを使用すればよい。
【0049】また、カルボン酸クロリド塩基としては、
市販品、或いは合成品何れも使用可能である。
【0050】一方の長鎖カルボン酸としては、任意の構
造を有するものが可能であり、その構造は、分岐構造、
異性体構造、脂環構造、不飽和結合の有無によらず選択
することができる。分子量に関しても任意であるが、分
子量が小さくなるに従って通常の炭化水素系の有機溶媒
に溶解し難くなることから、少なくともアルキル基の炭
素数が10以上であることが好ましい。
【0051】また、上記潤滑剤に含有される上記化10
に示されるカルボン酸パーフルオロアルキルエステル誘
導体は、部分フッ化アルコールと飽和脂肪酸とをほぼ等
モル量で反応させることによって、容易に合成すること
ができる。上記化10に示すカルボン酸パーフルオロア
ルキルエステル誘導体中におけるRの炭素数は7〜21
であることが好ましい。この炭素数が6以下であると潤
滑効果が乏しく、また炭素数が21を超えると有機溶剤
への溶解性が低下する。上記化10中のm,nに関して
はm+n≧8を満たせば、特に制限はない。
【0052】上記カルボン酸パーフルオロアルキルエス
テル誘導体の合成の具体的な反応式は、以下に示すよう
なものである。先ず、化11に示すようにして部分フッ
化アルコールを合成する。
【0053】
【化11】
【0054】次に、化12に示すようにして部分フッ化
アルコールと飽和脂肪酸を合成してカルボン酸パーフル
オロアルキルエステル誘導体を合成すれば良い。
【0055】
【化12】
【0056】ここで重要なのは上記カルボン酸パーフル
オロアルキルエステル誘導体のカルボン酸部が不飽和結
合を含まないアルキル基から選ばれることである。不飽
和結合を含まないエステル誘導体により長期間の保存に
おいても、初期の潤滑特性を維持することができる。
【0057】さらに、本例の磁気記録媒体に使用される
潤滑剤においては、末端に水酸基を有するパーフルオロ
ポリエーテルと長鎖カルボン酸とのエステル化合物とカ
ルボン酸パーフルオロアルキルエステル誘導体との混合
比は、重量比で10:90〜90:10であるのが好ま
しい。上記範囲を超えると本発明による効果を得ること
が難しい。
【0058】ところで、本例の磁気記録媒体において、
潤滑剤を最外層に保持させる方法としては、磁性層2の
表面や保護膜3の表面(ここでは保護膜3の表面)に潤
滑剤層をトップコートする方法が挙げられる。ここで、
その塗布量は、0.05(mg/m2 )〜100(mg
/m2 )であるのが好ましく、0.1(mg/m2)〜
50(mg/m2 )であるのがより好ましい。この塗布
量があまり少なすぎると、摩擦係数の低下、耐磨耗性・
耐久性の向上という効果が表れず、またこの塗布量があ
まり多すぎると、摺動部材と摺動箇所との間でハリツキ
現象が起こり、かえって走行性が悪くなる。
【0059】また、本例の磁気記録媒体においては、必
要に応じて、防錆剤を併用してもよい。防錆剤として
は、通常この種の磁気記録媒体の防錆剤として使用され
るものであれば何れも使用でき、例えばフェノール類、
ナフトール類、キノン類、窒素原子を含む複素環化合
物、酸素原子を含む複素環化合物、硫黄原子を含む複素
環化合物等が挙げられる。
【0060】さらに、本例の磁気記録媒体においては、
非磁性支持体1上の前記磁性層2が形成される面とは反
対側の面に、いわゆるバックコート層を形成してもよ
い。バックコート層は、結合剤樹脂と粉末成分とを有機
溶媒に混合分散させたバックコート用塗料を非磁性支持
体に塗布することにより形成される。
【0061】ここで、バックコート用塗料に使用される
結合剤樹脂としては、例えば塩化ビニル−酢酸ビニル系
共重合体、塩化ビニル−塩化ビニリデン共重合体、塩化
ビニル−アクリロニトリル共重合体、アクリル酸エステ
ル−アクリロニトリル共重合体、熱可塑性ポリウレタン
エラストマー、塩化ビニリデン−アクリロニトリル共重
合体、ブタジエン−アクリロニトリル共重合体、ポリア
ミド樹脂、ポリビニルブチラール、セルロース誘導体、
ポリエステル樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポ
リウレタン硬化型樹脂、メラミン樹脂、アルキッド樹
脂、シリコーン樹脂、エポキシ−ポリアミド樹脂、ニト
ロセルロース−メラミン樹脂、高分子量ポリエステル樹
脂とイソシアネートプレポリマーの混合物、メタクリル
酸塩共重合体とジイソシアネートプレポリマーの混合
物、ポリエステルポリオールとポリイソシアネートとの
混合物、尿素ホルムアルデヒド樹脂、低分子量グリコー
ル/高分子量ジオール/トリフェニルメタントリイソシ
アネートとの混合物、ポリアミン樹脂及びこれらの混合
物等が挙げられる。
【0062】あるいは、粉末成分の分散性の改善を図る
ために、親水性極性基を有する結合剤樹脂を使用しても
よい。
【0063】一方、上記粉末成分としては、導電性を付
与するためのカーボン系微粉末や表面粗度のコントロー
ル及び耐久性向上のために添加される無機顔料が挙げら
れる。上記カーボン系微粒子としては、ファーネスカー
ボン、チャネルカーボン、アセチレンカーボン、サーマ
ルカーボン、ランプカーボン等が例示され、上記無機顔
料としては、α−FeOOH、α−Fe23 、Cr2
3 、TiO2 、ZnO、SiO、SiO2 、SiO2
・2H2 O、Al23 、CaCO3 、MgCO
3 、Sb23 等が例示される。
【0064】さらに、上記バックコート用塗料の有機溶
剤としては、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイ
ソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系溶剤、
酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸エチル、酢
酸グリコールモノエチルエーテル等のエステル系溶剤、
グリコールジメチルエーテル、グリコールモノエチルエ
ーテル、ジオキサン等のグリコールエーテル系溶剤、ベ
ンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶
剤、ヘキサン、ヘプタン等の脂肪族炭化水素溶媒、メチ
レンクロライド、エチレンクロライド、四塩化炭素、ク
ロロホルム、エチレンクロロヒドリン、ジクロルベンゼ
ン等の塩素化炭化水素系溶媒等、汎用の溶剤を用いるこ
とができる。
【0065】また、上記のバックコート層には潤滑剤を
併用してもよい。この場合、上記バックコート層中に潤
滑剤を内添する方法、あるいはバックコート層上に潤滑
剤を被着する方法がある。いずれにしても、上記潤滑剤
としては、脂肪酸、脂肪酸エステル、脂肪酸アミド、金
属石鹸、脂肪族アルコール、シリコーン系潤滑剤等、従
来周知の潤滑剤が使用できる。
【0066】本例の磁気記録媒体は、非磁性支持体1上
に少なくとも磁性層2が形成されてなり、その最外層と
なる保護膜3に、末端に水酸基を有するパーフルオロポ
リエーテルと長鎖カルボン酸とのエステル化合物とカル
ボン酸パーフルオロアルキルエステル誘導体を含有する
潤滑剤が保持されてなるものであり、この潤滑剤におい
ては如何なる使用条件下においても密着性や潤滑性が保
たれ、且つ長期に亘り潤滑効果が持続するため、磁気記
録媒体の良好な走行性及び耐久性が確保される。
【0067】また、本例の磁気記録媒体においては、磁
性層2を強磁性金属薄膜としていることから、高密度記
録、長時間記録にも十分対応可能であり、最外層となる
保護膜3としてカーボンよりなるものを形成すれば、十
分な耐久性が確保される。
【0068】本発明を適用した磁気記録媒体としては、
次に示すようなものも挙げられる。本例の磁気記録媒体
は、前述の例の磁気記録媒体と略同様の構成を有するも
のであり、最外層に保持される潤滑剤のみが異なる例で
ある。従って、潤滑剤についてのみ説明することとす
る。
【0069】すなわち、本例の磁気記録媒体において
は、特に、最外層となる保護膜3に下記化13で示され
る末端にカルボキシル基を有するパーフルオロポリエー
テルと長鎖アルコールとのエステル化合物と下記化14
にて示されるカルボン酸パーフルオロアルキルエステル
誘導体を含有する潤滑剤が保持されている。
【0070】
【化13】
【0071】
【化14】
【0072】上記化13に示す末端にカルボキシル基を
有するパーフルオロポリエーテルと長鎖アルコールとの
エステル化合物は、以下の方法で簡単に合成することが
可能である。例えば末端にカルボキシル基を有するパー
フルオロポリエーテルと長鎖アルコールとを無水トルエ
ン中で例えばp−トルエンスルホン酸や濃硫酸を触媒と
して反応させることによって得られるものである。
【0073】ここで、上記末端にカルボキシル基を有す
るパーフルオロポリエーテルとしては、カルボキシル基
を両末端に有するものが好ましく、HOOCCF2 (O
24m (OCF2j OCF2 COOH等が例示
される。上記の末端にカルボキシル基を有するパーフル
オロポリエーテルは、勿論、これらに限定されるわけで
はない。尚、上記パーフルオロポリエーテル化学式中の
m,jはいずれも1以上の整数を表す。
【0074】この末端にカルボキシル基を有するパーフ
ルオロポリエーテルの分子量は、特に制約されるもので
はないが、実用的には600〜5000程度が好まし
い。分子量が大きすぎると、末端基の吸着基としての効
果が薄れると同時に、パーフルオロポリエーテル鎖が大
きくなる分、既存の炭化水素系溶媒に溶解しにくくな
る。逆に、分子量が小さすぎると、パーフルオロポリエ
ーテル鎖による潤滑効果が失われてしまう。
【0075】なお、この末端にカルボキシル基を有する
パーフルオロポリエーテルにおいては、パーフルオロポ
リエーテル鎖が部分水素化されてもよい。すなわち、パ
ーフルオロポリエーテル鎖のフッ素原子の一部(50%
以下)を水素原子で置換してもよい。この場合には、パ
ーフルオロポリエーテルとして部分水素化したパーフル
オロポリエーテルを使用すればよい。
【0076】一方の上記長鎖アルコールとしては、市販
品、或いは合成品何れも使用可能である。また、その分
子量が小さくなるに従って通常の有機溶媒に溶解し難く
なることから、少なくともその1個のアルキル基の炭素
数が6以上であることが好ましい。
【0077】また、上記潤滑剤に含有される上記化14
に示されるカルボン酸パーフルオロアルキルエステル誘
導体については、前述した通りなので、ここでは説明を
省略することとする。
【0078】さらに、本例の磁気記録媒体に使用される
潤滑剤においては、末端にカルボキシル基を有するパー
フルオロポリエーテルと長鎖アルコールとのエステル化
合物とカルボン酸パーフルオロアルキルエステル誘導体
との混合比は、重量比で10:90〜90:10である
のが好ましい。上記範囲を超えると本発明による効果を
得ることが難しい。
【0079】ところで、本例の磁気記録媒体において、
潤滑剤を最外層に保持させる方法としても、磁性層2の
表面や保護膜3の表面(ここでは、保護膜3の表面)に
潤滑剤層をトップコートする方法が挙げられる。ここ
で、その塗布量は、0.05(mg/m2 )〜100
(mg/m2 )であるのが好ましく、0.1(mg/
2)〜50(mg/m2 )であるのがより好ましい。
この塗布量があまり少なすぎると、摩擦係数の低下、耐
磨耗性・耐久性の向上という効果が表れず、またこの塗
布量があまり多すぎると、摺動部材と強磁性金属薄膜と
の間でハリツキ現象が起こり、かえって走行性が悪くな
る。
【0080】本例の磁気記録媒体も、前述した例の磁気
記録媒体と同様に、非磁性支持体1上に少なくとも磁性
層2が形成されてなり、その最外層となる保護膜3に、
末端にカルボキシル基を有するパーフルオロポリエーテ
ルと長鎖アルコールとのエステル化合物とカルボン酸パ
ーフルオロアルキルエステル誘導体を含有する潤滑剤が
保持されてなるものであり、この潤滑剤においては如何
なる使用条件下においても密着性や潤滑性が保たれ、且
つ長期に亘り潤滑効果が持続するため、磁気記録媒体の
良好な走行性及び耐久性が確保される。
【0081】また、本例の磁気記録媒体においても、前
述した例の磁気記録媒体と同様に、磁性層2を強磁性金
属薄膜としていることから、高密度記録、長時間記録に
も十分対応可能であり、最外層となる保護膜3としてカ
ーボンよりなるものを形成すれば、十分な耐久性が確保
される。
【0082】上述したような本発明を適用した磁気記録
媒体は、以下のようにして作製される。すなわち、非磁
性支持体上に例えば真空蒸着法により磁性層となる強磁
性金属薄膜を形成した後、例えばマグネトロンスパッタ
法により保護膜を形成し、保護膜上に所定の潤滑剤をト
ップコートして保護膜に潤滑剤を保持させる。さらに必
要に応じてバックコート層等を形成しても良い。
【0083】上記磁性層を形成する真空蒸着装置として
は、図2に示すような連続巻き取り式の真空蒸着装置が
挙げられる。
【0084】この真空蒸着装置は、いわゆる斜方蒸着用
として構成され、内部が例えば1×10-3(Pa)程度
の真空にされた真空室11内に、例えば−20(℃)程
度に冷却され、図中矢印Aで示すように反時計回り方向
に回転する冷却キャン12と、これに対向するように強
磁性金属薄膜用の蒸着源13が配置されてなるものであ
る。
【0085】また、この真空蒸着装置においては、真空
室11内に、図中の反時計回り方向に回転する供給ロー
ル14と図中の反時計回り方向に回転する巻き取りロー
ル15も配設されており、非磁性支持体16は供給ロー
ル14から図中矢印Bで示す方向に繰り出され、冷却キ
ャン12の周面に沿って走行した後、巻き取りロール1
5に巻き取られる。
【0086】なお、供給ロール14と冷却キャン12と
の間、及び冷却キャン12と巻き取りロール15との間
にはそれぞれガイドローラー17、18が配置され、供
給ロール14から冷却キャン12、及びこの冷却キャン
12から巻き取りロール15に従って走行する非磁性支
持体16に所定のテンションをかけ、非磁性支持体16
が円滑に走行するようになされている。
【0087】上記蒸着源13は坩堝等の容器にCo等の
強磁性金属材料が収容されたものであり、この真空蒸着
装置においては、この蒸着源13の強磁性金属材料を加
熱、蒸発させるための電子ビーム発生源19も配設され
ている。すなわち、上記電子ビーム発生源19から電子
ビーム20を蒸着源13の強磁性金属材料に加速照射し
てこれを図中矢印Cで示すように加熱、蒸発させる。す
ると、強磁性金属材料は蒸着源13と対向する冷却キャ
ン12の周面に沿って走行する非磁性支持体16上に被
着し、非磁性支持体16上に強磁性金属薄膜が形成され
ることとなる。
【0088】なお、上記真空蒸着装置においては、蒸着
源13と冷却キャン12との間に防着板21を設け、こ
の防着板21にシャッタ22を位置調整可能に設けて、
非磁性支持体16に対して所定の角度で入射する蒸着粒
子のみを通過させる。こうして斜め蒸着法によって強磁
性金属薄膜が形成されるようになされている。
【0089】さらに、このような強磁性金属薄膜の蒸着
に際し、図示しない酸素ガス導入口を介して非磁性支持
体16の表面近傍に酸素ガスを供給し、これによって強
磁性金属薄膜の磁性特性、耐久性及び耐候性の向上が図
られるようにすることが好ましい。また、蒸着源を加熱
するためには、上述のような電子ビームによる加熱手段
の他、例えば抵抗加熱手段、高周波加熱手段、レーザ加
熱手段等の公知の手段を使用できる。
【0090】本例では斜め蒸着法によりCoからなる強
磁性金属薄膜を形成する例について説明したが、強磁性
金属薄膜を形成する方法としては、この例の他に垂直蒸
着法やスパッタリング法等の公知の薄膜形成法が適用で
き、また強磁性金属薄膜の材料としては、Coの他にN
i、Fe等やこれらの合金が使用できる。また、強磁性
金属薄膜の厚さは0.01〜0.4(μm)程度、好ま
しくは0.1〜0.2(μm)程度である。
【0091】上記保護膜を形成するマグネトロンスパッ
タ装置としては、図3に示すようなものが挙げられる。
【0092】このマグネトロンスパッタ装置は、チャン
バ31内に、図中矢印Dで示すように反時計回り方向に
回転する冷却キャン32と、この冷却キャン32と対向
配置されるターゲット33とがそれぞれ設けられてなる
ものである。
【0093】上記チャンバ31には、チャンバ31内を
減圧するための真空ポンプ34がバルブ35を介して接
続されるとともに、チャンバ31内にガスを導入するた
めのガス導入管36がガス供給部37と共に配設されて
いる。
【0094】従って、チャンバ31は、例えば真空ポン
プ34にて約10-4(Pa)まで減圧された後、真空ポ
ンプ34側へ排気するバルブ35の角度を全開状態から
10度まで絞ることにより排気速度を落とし、ガス導入
管36からArガスを導入することで、真空度が約0.
8(Pa)とされる。また、上記冷却キャン32は、例
えば−40℃程度に冷却される。
【0095】上記ターゲット33は、カーボン保護膜の
材料となるものであり、カソード電極を構成するバッキ
ングプレート38に支持されている。そしてバッキング
プレート38の裏側には、磁場を形成するマグネット3
9が配置されている。
【0096】また、上記チャンバ31内には、図中の反
時計回り方向に回転する供給ロール40と図中の反時計
回り方向に回転する巻き取りロール41も配設されてお
り、非磁性支持体30は供給ロール40から図中矢印E
で示す方向に繰り出され、冷却キャン32の周面に沿っ
て走行した後、巻き取りロール41に巻き取られる。
【0097】このマグネトロンスパッタ装置によりカー
ボン保護膜を形成する際は、ガス導入管36からArガ
スを導入するとともに、冷却キャン32をアノード、バ
ッキングプレート38をカソードとして3000Vの電
圧を印加し、1.4Aの電流が流れる状態を保つように
する。
【0098】この電圧の印加により、Arガスがプラズ
マ化し、電離されたイオンがターゲット33に衝突する
ことにより、ターゲット33の原子がはじき出される。
このとき、バッキングプレート38の裏側にはマグネッ
ト39が配設されており、ターゲット33の近傍に磁場
が形成されるので、電離されたイオンはターゲット33
の近傍に集中されることになる。
【0099】ターゲット33からはじき出された原子
は、上記ターゲット33と対向して配される冷却キャン
32の周面に沿って走行する強磁性金属薄膜が形成され
た非磁性支持体30上に付着し、例えばカーボンよりな
る保護膜が形成されることとなる。
【0100】この保護膜は、スペーシングロスを少なく
かつ、強磁性金属薄膜の磨耗防止の効果を得られるよ
う、その厚さを3〜15(nm)程度、特に5〜10
(nm)程度とすることが好ましい。
【0101】本例ではマグネトロンスパッタ法により保
護膜を形成する例について説明したが、保護膜を形成す
る方法としては、このほかにイオンビームスパッタやイ
オンビームプレーティング法、CVD法等の公知の薄膜
形成方法を用いることができる。
【0102】
【実施例】次に、本発明の効果を確認するべく、実際に
磁気記録媒体を製造し、その特性の評価を行った。
【0103】実験例1 本実験例においては、潤滑剤として末端に水酸基を有す
るパーフルオロポリエーテルと長鎖カルボン酸とのエス
テル化合物とカルボン酸パーフルオロアルキルエステル
誘導体を含有する潤滑剤を使用した場合の効果を確認す
ることとした。
【0104】(サンプルの作製) 1.エステル化合物の合成 先ず、末端に水酸基を有するパーフルオロポリエーテル
と長鎖カルボン酸とのエステル化合物を合成した。
【0105】最初に、末端に水酸基を有するパーフルオ
ロポリエーテルHOCH2 CF2 (OC24p (O
CF2 q OCF2 CH2 OH(分子量:2000、但
し、化学式中p、qはそれぞれ1以上の整数を表す。)
を用い、このパーフルオロポリエーテルとモル比で2倍
等量となるトリエチルアミンを有機溶媒に溶解させ、こ
の溶液中に更にモル比で2倍等量のステアリン酸クロリ
ドを30分かけて滴下した。
【0106】滴下終了後、1時間撹拌し、続いて30分
間加熱還流を行った。そして、冷却した後、蒸留水、希
塩酸水溶液の順で洗浄し、再度蒸留水により洗浄液が中
性になるまで洗浄した。続いて、有機溶媒を除去し、得
られた化合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーを
用いて精製してエステル化合物を得た。これを便宜上、
化合物1と称することとする。
【0107】次に、上記化合物1と同様にして、末端に
水酸基を有するパーフルオロポリエーテルと長鎖カルボ
ン酸とのエステル化合物である4種類の化合物2〜5を
合成した。各化合物を製造する際に使用した末端に水酸
基を有するパーフルオロポリエーテルの下記化15中の
Rf1 、R1 は下記表1に示されるようなものとされて
いる。なお、表1中には、化合物1を製造する際に使用
した末端に水酸基を有するパーフルオロポリエーテルの
下記化15中のRf1 、R1 も併せて示す。また、表1
中p、q、nは1以上の整数をそれぞれ表す。
【0108】
【化15】
【0109】
【表1】
【0110】2.サンプルテープの作製 次に、磁気記録媒体として磁気テープを作製した。すな
わち、先ず、非磁性支持体である7.0(μm)厚のポ
リエチレンテレフタレートフィルムに、前述の真空蒸着
装置を使用して斜め蒸着法によりCoを被着させ、膜厚
180(nm)の磁性層となる強磁性金属薄膜を形成し
た。次に、前述のマグネトロンスパッタ装置を用いて上
記強磁性金属磁性薄膜上に、保護膜となる約8(nm)
の厚さのカーボン保護膜を形成した。
【0111】次いで、ポリエチレンテレフタレートフィ
ルムの強磁性金属薄膜が形成された面と反対側の面にカ
ーボン及びポリウタレン樹脂よりなる厚さ0.5(μ
m)のバックコート層を形成した。
【0112】次に、上記のようにして、一主面側に強磁
性金属薄膜とカーボン保護膜、他方の主面側にバックコ
ート層が形成された非磁性支持体のカーボン保護膜表面
に、下記表2に示される各化合物をヘキサン溶媒に溶解
したものを塗布量が5(mg/m2 )となるようにそれ
ぞれ塗布して13種類の磁気記録媒体を得た。これら1
3種類の磁気記録媒体を6.35(mm)幅にそれぞれ
裁断し、実施例1〜8と比較例1〜5の13種類のサン
プルテープを作製した。
【0113】
【表2】
【0114】3.特性の評価 次に、上記実施例1〜8と比較例1〜5の13種類のサ
ンプルテープの特性を評価した。ここでは、耐久性と走
行性を評価することとし、具体的には摩擦係数とスチル
耐久性、シャトル耐久性を評価した。これらを評価する
際の環境条件は、本発明者等が検討した上で、最も厳し
い条件と思われた条件とした。
【0115】(1)摩擦係数測定方法 摩擦係数の測定は、恒温槽中の環境条件を温度40
(℃)、湿度80(%RH)に制御して、この恒温槽中
で各サンプルテープを100パス走行させて測定した。
なお、摩擦走行100パス目の数値を摩擦係数とした。
【0116】(2)スチル耐久性測定方法 スチル耐久性の評価は、−5(℃)の恒温槽中で行い、
市販のデジタルビデオカムコーダー(ソニー社製、機種
名:DVC−VX1000)を用いて、各サンプルテー
プの再生出力が3(dB)落ちるまでの時間を測定して
行った。
【0117】(3)シャトル耐久性測定方法 シャトル耐久性は、恒温槽中の環境条件を温度40
(℃)、湿度20(%RH)に制御して、この恒温槽中
で市販のデジタルビデオカムコーダー(ソニー社製、機
種名:DVC−VX1000)を用い、各サンプルテー
プを100パスシャトル走行させ、100パス走行後に
その再生出力が初期出力から何(dB)落ちるかを測定
して評価した。
【0118】なお、これらの評価は、潤滑剤を塗布した
直後と、各サンプルテープを温度45(℃)、湿度80
(%RH)の環境下で1ヶ月間保存した後に行った。潤
滑剤を塗布した直後の初期の耐久性及び走行性の結果を
表3、1ヶ月間保存した後の保存後の耐久性及び走行性
の結果を表4に示す。
【0119】
【表3】
【0120】
【表4】
【0121】表3及び表4の結果から、末端に水酸基を
有するパーフルオロポリエーテルと長鎖カルボン酸との
エステル化合物とカルボン酸パーフルオロアルキルエス
テル誘導体とを組み合わせた潤滑剤を使用した実施例1
〜8においては、何れも高温多湿、高温低湿或いは低温
等の様々な使用条件下において摩擦係数やスチル耐久
性、シャトル耐久性の劣化が極めて少なく、非常に良好
な結果が得られていることがわかる。
【0122】一方、末端に水酸基を有するパーフルオロ
ポリエーテルと長鎖カルボン酸とのエステル化合物のみ
を含有する潤滑剤、或いは末端に水酸基を有するパーフ
ルオロポリエーテルと長鎖カルボン酸とのエステル化合
物とカルボン酸部に不飽和結合を含むカルボン酸パーフ
ルオロアルキルエステル誘導体とを組み合わせた潤滑剤
を使用した比較例1〜5においては、何れも高温多湿、
高温低湿或いは低温等の様々な使用条件下において摩擦
係数やスチル耐久性、シャトル耐久性の劣化が大きく、
良好な結果が得られないことがわかる。
【0123】また、これらの結果から、特に本発明で使
用したようなカルボン酸パーフルオロアルキルエステル
誘導体を用いることにより、長期保存後も初期の特性を
維持させることができることが確認された。
【0124】すなわち、本発明を適用して末端に水酸基
を有するパーフルオロポリエーテルと長鎖カルボン酸と
のエステル化合物とカルボン酸パーフルオロアルキルエ
ステル誘導体を含有する潤滑剤を最外層に保持させれ
ば、上記潤滑剤が如何なる使用条件下においても密着性
や潤滑性が保たれ、且つ長期に亘り潤滑効果が持続する
ものであるため、磁気記録媒体の良好な走行性及び耐久
性が確保されることが確認された。
【0125】実験例2 本実験例においては、潤滑剤として末端にカルボキシル
基を有するパーフルオロポリエーテルと長鎖アルコール
とのエステル化合物とカルボン酸パーフルオロアルキル
エステル誘導体を含有する潤滑剤を使用した場合の効果
を確認することとした。
【0126】(サンプルの作製) 1.エステル化合物の合成 先ず、末端にカルボキシル基を有するパーフルオロポリ
エーテルと長鎖アルコールとのエステル化合物を合成し
た。
【0127】最初に、末端にカルボキシル基を有するパ
ーフルオロポリエーテルHOOCCF2 (OC24
m (OCF2j OCF2 COOH(分子量:200
0、但し、化学式中m、jはそれぞれ1以上の整数を表
す。)を用い、このパーフルオロポリエーテルとモル比
で2倍等量となるステアリルアルコールを無水トルエン
中で少量のp−トルエンスルホン酸と濃硫酸を触媒とし
て加熱還流させた。この時、生成される水分を除去しな
がら行った。反応終了後、トルエンを除去した後、得ら
れた化合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーを用
いて精製してエステル化合物を得た。これを便宜上、化
合物6と称することとする。
【0128】次に、上記化合物6と同様にして、末端に
カルボキシル基を有するパーフルオロポリエーテルと長
鎖アルコールとの4種類の化合物7〜10を合成した。
各化合物を製造する際に使用した両末端にカルボキシル
基を有するパーフルオロポリエーテルの下記化16中の
Rf2 、R2 は下記表5に示されるようなものとされて
いる。なお、表5中には、化合物6を製造する際に使用
した両末端にカルボキシル基を有するパーフルオロポリ
エーテルの下記化16中のRf2 、R2 も併せて示す。
また、表5中j、k、mは1以上の整数をそれぞれ表
す。
【0129】
【化16】
【0130】
【表5】
【0131】2.サンプルテープの作製 次に、磁気記録媒体として磁気テープを作製した。すな
わち、前述の実験例1と同様にして非磁性支持体上に磁
性層となる強磁性金属薄膜、保護膜となるカーボン保護
膜を形成し、バックコート層も形成した。
【0132】次に、前述の実験例1と同様にしてカーボ
ン保護膜表面に、下記表6に示される各化合物をヘキサ
ン溶媒に溶解したものを塗布量が5(mg/m2 )とな
るようにそれぞれ塗布して13種類の磁気記録媒体を得
た。これら13種類の磁気記録媒体を6.35(mm)
幅にそれぞれ裁断し、実施例9〜16と比較例6〜10
の13種類のサンプルテープを作製した。
【0133】
【表6】
【0134】3.特性の評価 次に、上記実施例9〜16と比較例6〜10の13種類
のサンプルテープの特性を評価した。ここでは、耐久性
と走行性を評価することとし、具体的には摩擦係数とス
チル耐久性、シャトル耐久性を前述の実験例1と同様に
して評価した。
【0135】なお、これらの評価は、前述の実験例1と
同様に潤滑剤を塗布した直後と、各サンプルテープを温
度45(℃)、湿度80(%RH)の環境下で1ヶ月間
保存した後に行った。潤滑剤を塗布した直後の初期の耐
久性及び走行性の結果を表7、1ヶ月間保存した後の保
存後の耐久性及び走行性の結果を表8に示す。
【0136】
【表7】
【0137】
【表8】
【0138】表7及び表8の結果から、末端にカルボキ
シル基を有するパーフルオロポリエーテルと長鎖アルコ
ールとのエステル化合物とカルボン酸パーフルオロアル
キルエステル誘導体とを組み合わせた潤滑剤を使用した
実施例9〜16においては、何れも高温多湿、高温低湿
或いは低温等の様々な使用条件下において摩擦係数やス
チル耐久性、シャトル耐久性の劣化が極めて少なく、非
常に良好な結果が得られていることがわかる。
【0139】一方、末端にカルボキシル基を有するパー
フルオロポリエーテルと長鎖アルコールとのエステル化
合物のみを含有する潤滑剤、或いは末端にカルボキシル
基を有するパーフルオロポリエーテルと長鎖アルコール
とのエステル化合物とカルボン酸部に不飽和結合を含む
カルボン酸パーフルオロアルキルエステル誘導体とを組
み合わせた潤滑剤を使用した比較例6〜10において
は、何れも高温多湿、高温低湿或いは低温等の様々な使
用条件下において摩擦係数やスチル耐久性、シャトル耐
久性の劣化が大きく、良好な結果が得られないことがわ
かる。
【0140】また、これらの結果から、特に本発明で使
用したようなカルボン酸パーフルオロアルキルエステル
誘導体を用いることにより、長期保存後も初期の特性を
維持させることができることが確認された。
【0141】すなわち、本発明を適用して末端にカルボ
キシル基を有するパーフルオロポリエーテルと長鎖アル
コールとのエステル化合物とカルボン酸パーフルオロア
ルキルエステル誘導体を含有する潤滑剤を最外層に保持
させれば、上記潤滑剤が如何なる使用条件下においても
密着性や潤滑性が保たれ、且つ長期に亘り潤滑効果が持
続するものであるため、磁気記録媒体の良好な走行性及
び耐久性が確保されることが確認された。
【0142】
【発明の効果】上述のように、本発明に係る磁気記録媒
体においては、非磁性支持体上に少なくとも磁性層が形
成されてなり、その最外層に、末端に水酸基を有するパ
ーフルオロポリエーテルと長鎖カルボン酸とのエステル
化合物とカルボン酸パーフルオロアルキルエステル誘導
体を含有する潤滑剤、或いは末端にカルボキシル基を有
するパーフルオロポリエーテルと長鎖アルコールとのエ
ステル化合物とカルボン酸パーフルオロアルキルエステ
ル誘導体を含有する潤滑剤が最外層に保持されてなるも
のであり、これら潤滑剤においては如何なる使用条件下
においても密着性や潤滑性が保たれ、且つ長期に亘り潤
滑効果が持続するため、磁気記録媒体の良好な走行性及
び耐久性が確保される。
【0143】また、本発明の磁気記録媒体において、磁
性層を強磁性金属薄膜とすれば、高密度記録、長時間記
録にも十分対応可能であり、最外層としてカーボンより
なる保護膜を形成すれば、十分な耐久性が確保される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した磁気記録媒体を示す断面図で
ある。
【図2】連続巻き取り式の真空蒸着装置の構成を示す要
部概略断面図である。
【図3】マグネトロンスパッタ装置の構成を示す要部概
略断面図である。
【符号の説明】
1 非磁性支持体、2 磁性層、3 保護膜

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非磁性支持体上に少なくとも磁性層が形
    成されてなる磁気記録媒体であって、 下記化1で示される末端に水酸基を有するパーフルオロ
    ポリエーテルと長鎖カルボン酸とのエステル化合物と下
    記化2にて示されるカルボン酸パーフルオロアルキルエ
    ステル誘導体を含有する潤滑剤が最外層に保持されてな
    ることを特徴とする磁気記録媒体。 【化1】 【化2】
  2. 【請求項2】 上記末端に水酸基を有するパーフルオロ
    ポリエーテルと長鎖カルボン酸とのエステル化合物と上
    記カルボン酸パーフルオロアルキルエステル誘導体の混
    合比が、重量比で10:90〜90:10であることを
    特徴とする請求項1記載の磁気記録媒体。
  3. 【請求項3】 上記磁性層が、強磁性金属薄膜よりなる
    ことを特徴とする請求項1記載の磁気記録媒体。
  4. 【請求項4】 上記磁性層上に最外層として保護膜が形
    成されていることを特徴とする請求項1記載の磁気記録
    媒体。
  5. 【請求項5】 上記保護膜がカーボンよりなることを特
    徴とする請求項4記載の磁気記録媒体。
  6. 【請求項6】 非磁性支持体上に少なくとも磁性層が形
    成されてなる磁気記録媒体であって、 下記化3で示される末端にカルボキシル基を有するパー
    フルオロポリエーテルと長鎖アルコールとのエステル化
    合物と下記化4にて示されるカルボン酸パーフルオロア
    ルキルエステル誘導体を含有する潤滑剤が最外層に保持
    されてなることを特徴とする磁気記録媒体。 【化3】 【化4】
  7. 【請求項7】 上記末端にカルボキシル基を有するパー
    フルオロポリエーテルと長鎖アルコールとのエステル化
    合物と上記カルボン酸パーフルオロアルキルエステル誘
    導体の混合比が、重量比で10:90〜90:10であ
    ることを特徴とする請求項6記載の磁気記録媒体。
  8. 【請求項8】 上記磁性層が、強磁性金属薄膜よりなる
    ことを特徴とする請求項6記載の磁気記録媒体。
  9. 【請求項9】 上記磁性層上に最外層として保護膜が形
    成されていることを特徴とする請求項6記載の磁気記録
    媒体。
  10. 【請求項10】 上記保護膜がカーボンよりなることを
    特徴とする請求項9記載の磁気記録媒体。
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