JPH0278465A - ネジ部品の塗装方法 - Google Patents

ネジ部品の塗装方法

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JPH0278465A
JPH0278465A JP5689089A JP5689089A JPH0278465A JP H0278465 A JPH0278465 A JP H0278465A JP 5689089 A JP5689089 A JP 5689089A JP 5689089 A JP5689089 A JP 5689089A JP H0278465 A JPH0278465 A JP H0278465A
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JP5689089A
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Manabu Ozawa
学 小澤
Yoshio Takagi
高木 芳雄
Noboru Nakai
中井 昇
Takeshi Akagi
雄 赤木
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Kansai Paint Co Ltd
Toyota Motor Corp
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Kansai Paint Co Ltd
Toyota Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、ネジ部品の塗装方法に関し、さらに詳しくは
、亜鉛めっきネジ部品にデイツプ・スビン方式(浸漬塗
装後余滴を遠心分離する方法)で、1回目にエツジ被覆
性と高度の耐食性を有する硬化皮膜を形成し、第2回目
に仕上り性の優れた硬化皮膜を形成させて、最終的に耐
食性及び仕上り性の優れた塗膜を形成する亜鉛めっきネ
ジ部品の塗装方法に関するものである。
従来の技術及びその問題点 近年、自動車部品、弱電部品、船用機器などに用いられ
る、ボルト、ナツト、タッピングスクリュウなどのネジ
部品に対して、高度な防錆処理が強く要求されており、
その必要性は今後ますます増加する傾向にある。従来よ
りネジ部品の耐食性を向上させるための金属めっきとし
て一般に亜鉛めっきが行なわれており、更に電気亜鉛め
っきネジ部品の耐食性を向上させる方法として亜鉛めっ
き皮膜中に亜鉛以外の金属を含有させる合金化亜鉛めっ
き、例えばZn−Ni、Zn−Ni−Co。
Zn−F、eなどのめっきが行なわれている。さらにめ
っきした後にクロム酸塩処理を施し、耐食性、塗装下地
性を向上させている。
これら合金化亜鉛めっきの場合、不働態化皮膜を形成し
、亜鉛の溶解を抑制する結果、通常の亜鉛めっきに比べ
て、耐食性は大幅に改善されている。しかし、これら合
金化亜鉛めっきでも屋外での使用や水や塩水の噴霧によ
って、白錆、赤錆が発生しやすいという問題があり、需
要家の要求を満足させるには充分とはいえないのが現状
である。
一方、亜鉛めっきネジ部品の耐食性を向上させる目的で
、防錆油、常温乾燥型の水溶性樹脂やエマルジョンタイ
プの樹脂を主成分とした塗料、常温乾燥又は焼付タイプ
の溶剤型塗料等を、浸漬塗装法、浸漬塗装・遠心分離法
、エアースプレー塗装法などの方法で塗布する方法が行
われている。
ここでボルト、ナツトなどのネジ部品の表面に皮、膜を
形成させる場合、締め付は作業性、トルク安定性の面か
ら膜厚は10ミクロン以下に抑える必要がある。このよ
うに防錆油又は塗料で10ミクロン以下の薄膜処理を行
った場合、耐食性は非常に悪く、水、塩水などとの接触
により塗膜が剥離する場合も見られ、充分な防錆力を示
すものではない。
問題点を解決するための手段 そこで、本発明者らは上述した問題点を解決し、さらに
従来公知の方法に比べて、耐食性に優れf亜鉛めっきネ
ジ部品を得るための塗装方法を提供することを目的に鋭
意研究を重ねた結果、本発明の完成に至ったものである
即ち、本発明は、以下に示すネジ部品の塗装方法を提供
するものである。
■゛亜鉛っきネジ部品の表面に、α・オレフィン−α・
βエチレン性不飽和カルボン酸共重合体樹脂ディスパー
ジョンの固形分100重量部に対して、水分散性シリカ
を固形分で5〜60重量部および水分散性クロム化合物
を固形分で1〜40重伍部の割合で含有する水性組成物
(I)を浸漬塗装し、余滴を遠心分離で取り除いた後、
常温乾燥又は加熱乾燥させて、塗装皮、  膜中の揮発
成分を30重世%以下に低下させた後、再度水性組成物
(I)を浸漬塗装し、余滴を遠心分離で取り除いた後、
加熱乾燥させることを特徴とするネジ部品の塗装方法。
■ 亜鉛めっきネジ部品の表面に、α・オレフィン−α
・・βエチレン性不飽和カルボン酸共重合体樹脂ディス
パージョンの固形分100重量部に対して、水分散性シ
リカを固形分で60〜100重世部、水分散性クロム化
合物を固形分で5〜40重量部および顔料分を3〜50
重量部の割合で含有する水性組成物(II)を浸漬塗装
し、余滴を遠心分離で取り除いた後、常温乾燥又は加熱
乾燥させて、塗装皮膜中の揮発成分を30重量%以下に
低下させた後、さらにα・オレフィン−α・βエチレン
性不飽和カルボン酸共重合体樹脂ディスパージョンの固
形分100重量部に対して、水分散性シリカを固形分で
5〜60重量部の割合で含有する水性組成物(m)を浸
漬塗装し、余滴を遠心分離で取り除いた後、加熱乾燥さ
せることを特徴とするネジ部品の塗装方法。
上記■の塗装方法によれば、特に、耐食性、及び仕上り
性において優れた塗膜を形成することができる。
本発明の塗装方法が適用される亜鉛めっきネジ部品は、
それ自体でも、もしくはその表面にリン酸塩処理または
クロム酸塩処理などが施されていてもよい。高度の耐食
性が望まれる場合には、通常クロム酸塩処理が施される
次に、本発明の仕上り性、耐食性およびエツジ被覆性に
優れる亜鉛めっきネジ部品の塗装方法について詳細に説
明する。
本発明の塗装方法に用いられる水性組成物は、前記した
(I)、(II)及び(In)の3種類であるが、これ
らに用いられる各種構成成分について以下に説明する。
該樹脂は、α・オレフィン例えば、エチレン、プロピレ
ン、ブテン、ブチレン、イソブチレンなどの単量体と、
α・βエチレン性不飽和カルボン酸例えばミアクリル酸
、メタクリル酸、マレイン酸などの単量体との共重合体
である。
前記共重合体樹脂中のカルボン酸基の量は水分散化に必
要な伍であればよく、α・βエチレン性不飽和カルボン
酸を5〜40重量%、好ましくは5〜20重量%の範囲
で共重合させればよい。この共重合体樹脂の水分散化は
樹脂骨格中に導入されたカルボン酸基をアミン化合物(
例えば、モノ、エチルアミンに代表させる脂肪族アミン
類、ジェタノールアミンに代表させるアルカノールアミ
ン類、ピリジンなどの環状アミン類)、アンモニア水な
どの塩基性物質で中和することによって達成することが
できる。
水分散性シリカ: いわゆるコロイダルシリカであって、粒子径が7〜10
0mμ、特に10〜50mμの範囲のものが好ましく、
通常水性分散液として供給される公知のものをそのまま
使用することができる。例えば、日産化学社製のスノー
テックス(商品名)で代表されるものである。
水分散性クロム化合物ニ クロム酸ストロンチウム(S r Cr O4) 、ク
ロム酸バリウム(BaCr04)、クロム酸鉛(PbC
r04)、クロム酸カルシウム(CaCr04)、塩基
性クロム酸亜鉛(ZnCr04 ・4Zn (OH)2
 )などが使用できる。
顔料: カーボンブラック、チタン白、フタロシアニンブルー、
バリタ等従来公知の無機系もしくは有機系顔料、体質顔
料を使用することができる。本発明の目的から顔料とし
て、通常カーボンブラックが使用され、ネジ部品は黒色
に仕上げられる。
前記した各種構成成分の配合nは、使用される水性組成
物の種類に応じて次のような割合とすれ1  ばよい。
水性組成物(I)では、α・オレフィン−α・βエチレ
ン性不飽和カルボン酸共重合体樹脂ディスパージョンの
固形分100重量部に対し、水分散性シリカは固形分と
して、5〜60重量部、好ましくは20〜40重量部の
範囲であり、水分散性クロム化合物は固形分として、1
〜40重世部、好ましくは3〜15重量部の範囲である
。水分散1  性シリカの配合量が5重合部未満である
と亜鉛め、つきに対する密着性、耐食性が劣り、他方配
合量が60重量部を超えると機械的強度が劣る。他方、
水分散性クロム化合物の配合量が1重量部未満では耐食
性が劣り、40重量部を超えると塗料の貯蔵安定性が劣
る。
次に、水性組成物(II)では、α・オレフィン−α・
βエチレン性不飽和カルボン酸共重合体樹脂ディスパー
ジョンの固形分100重量部に対し、水分散性シリカの
配合量は、固形分として60〜100重量部、好ましく
は70〜90重量部の範囲であり、水分散性クロム化合
物の配合量は、固形分として5〜40重量部、好ましく
は6〜20重量部の範囲であり、顔料の配合量は、3〜
50重n部、好ましくは5〜30重世部の範囲である。
このような配合量とすることによって、特にネジ部品の
エツジ部の被覆性に優れた水性組成物が得られる。
水分散性シリカの配合nが60重量部未満ではネジ部品
のエツジ部の被覆性が劣り、他方100重量部を超える
と機械的強度が非常に悪くなる。
また水分散性クロム化合物の配合量が5重全部未満では
耐食性が劣り、40重量部を超えると水性組成物の貯蔵
安定性が低下する。さらに顔料の配合量が3重合部未満
ではエツジ部の被覆性が劣り、50重量部を超えると機
械的強度が劣る。
次に、水性組成物(m)では、α・オレフィン−α・β
エチレン性不飽和カルボン酸共重合体樹脂ディスパージ
ョンの固形分100重量部に対し、水分散性シリカが、
固形分として5〜60重正部、好ましくは20〜50重
量部の範囲で配合される。
水分散性シリカの配合量が5重量部未満では塗膜硬度が
劣り、他方60重量部を超えると仕上り性が劣ってくる
本発明で用いられる水性組成物には、前記した成分の他
に、耐食性を向上させる目的で従来から公知のトリ又は
ジアルコキシ(またはアルコキシアルコキシ)シラン化
合物、中でもアミノ官能性シラン化合物例えば、N−β
(アミノエチル)γ−アミノプロピルメチルジメトキシ
シラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルト
リメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシ
ランなどを前記共重合体樹脂100重量部に対して1〜
10重全部重合ましくは2〜6重量部の範囲で任意に添
加してもよい。
また、前記した成分を含有する組成物の水性液に、必要
に応じてアルコール系、エーテル系の水可溶性有機溶剤
が、水性液の粘度調整、消泡、表面張力の低下による被
塗物への濡れ易さ、凍結点の低下など種々の利点を得る
ために添加される。
有機溶剤の添加量は、表面処理組成物の20重量%以下
、好ましくは5〜15重世%の範囲である。
アルコール系溶剤のうちで、多価アルコール(例えば、
エチレングリコール、プロピレングリコールなど)は、
共重合体樹脂ディスパージョンおよび水分散性シリカに
対する安定性ならびに貯蔵安定性に優れており、さらに
凍結点を低下させる有効な希釈剤としても作用する。ま
たエーテル系溶剤としては、セロソルブ、ブチルセロソ
ルブを用いることができ、特にブチルセロソルブは、消
泡効果が高いため有効である。しかし、これらセロソル
ブ系溶剤およびn−ブタノール、イソプロピルアルコー
ルなど1価アルコールの一部の溶剤は、共重合体樹脂デ
ィスパージョンおよび水分散性シリカの安定性を損ない
、凝集を引き起こし、貯蔵性を低下させる要因ともなる
ため、その使用は適度の量にとどめることが好ましい。
上記した水性組成物は塗布無水洗型であるため、有害成
分である6価クロムの流出・飛散あるいは排水、スラッ
ジ発生などの問題がなく、且つ低公害化、処理工程の省
力化などの優れた特徴を備えている。
次に、ボルト、ナツト、タッピングスクリュウ、等の小
物ネジ部品の塗装方法について説明する。
これらの部品を多口に処理する場合、デイツプ・スピン
方式が最も経済性に優れる塗装方法として一般的に行な
われている。ここで留意すべき点は、小物ネジ部品は非
常にエツジ部が多く、特にボルトを例にとれば、ボルト
頭部周辺およびネジ山など至る所にエツジ部が存在する
。デイツプ・スピン方式での塗装方法によれば、遠心分
離で余滴を除去する際に、これらエツジ部に付着した塗
液が振り切られて、乾燥後の皮膜厚が1ミクロン以下の
極薄膜となったり又は全(被覆されない状態となる。一
方遠心分離機の中での被塗物同士の接触、被塗物とバス
ケットとの接触により、遠心分離機から被塗物を取り出
した後、皮膜に傷が付くなどの塗装欠陥が生じる場合が
ある。これら、エツジ部の被覆不良、および接触等によ
る傷付きなどは、耐食性を著しく低下させる原因となり
、仕上り外観上も商品価値を損なうものである。
本発明による塗装方法では、エツジ部の被覆不良、およ
び処理工程中の傷付きなどの塗装欠陥をデイツプ・スピ
ンを2回繰返すことにより解決し、かつ仕上り外観の優
れた塗膜の形成が可能である。
本発明塗装方法のうちで、水性組成物(I)を用いてデ
イツプ・スピンを2回繰返す方法の場合には、1回目の
デイツプ・スピン処理した後は上記塗装欠陥を有したも
のであるが、塗装皮膜中の揮発分を30重量%以下にす
ることにより、半硬化状態となる。このような状態に至
らしめた後に、再度、1回目と同じ溶液でもってデイツ
プ・スピン処理して100℃以下の温度で乾燥させる。
1回目の処理で得られた皮膜を半硬化状態にすれば、再
度浴液に浸漬しても再溶解せず、また軟化して流動性を
持つようなことはない。従って、処理中に接触などによ
る傷付きで、素地が露出することもなく、又、1回目の
処理によって、エツジ部周辺に流動しない半硬化膜が形
成されているため1、エツジ部のアール(曲率半径)が
大きくなり、2回目の皮膜がエツジ部を被覆することの
出来るエツジ構造になっている為、エツジ部被覆性につ
いても優れている。
また、水性組成物(II)及び(m)を用いてデイツプ
・スピンを2回繰返す方法の場合には、1回目のデイツ
プ・スピン処理に用いる水性組成物(II)は、仕上り
外観において少し凹凸が生じるものであるが、塗着時の
絶対粘度が高い上にチクソトロピー性を有する粘度挙動
を示すためエツジ部の被覆性に優れている。そして1回
目のデイツプ・スピン処理後、塗装皮膜中の揮発分を3
0重量%以下にすることにより、半硬化状態となる。
この状態は仕上り外観において少し凹凸があり、好まし
くないがエツジ部の被覆性が優れ、部品同士の接触等に
よる傷付き等がなく耐食性にはきわめて望ましい状態で
ある。次に2回目のデイツプ・スピン処理に用いる水性
組成物(III)は乾燥塗膜の仕上り性に優れた組成物
であるため、2回目のデイツプ・スピン処理後100℃
以下で乾燥させた塗装物は凹凸のない優れた仕上り性を
有するネジ部品となる。
ネジ部品へ塗布される乾燥膜厚はエツジ部も含め、2〜
10μmの範囲である。塗膜の乾燥は100℃以下、好
ましくは60〜100 ’Cで15〜25分で達成され
、比較的低温で硬化皮膜を得ることができるため、クロ
ム酸塩処理された亜鉛めっきネジ部品の防食性を損なう
ことがない。
作    用 本発明の塗装方法によって、亜鉛めっきネジ部品に優れ
た耐食性及び仕上り性が付与される理由は、下記のよう
に推測される。
αφオレフィンーα・βエチレン性不飽和カルボン酸共
重合体樹脂は、アイオノマー(イオン性共重合体)とし
ての性質があり、クロム化合物が水に溶解することによ
り生成する金属イオン(例えば、2価のストロンチウム
イオン、バリウムイオン、カルシウムイオンなど)によ
り、樹脂骨格中のカルホン酸基を利用して分子鎖間が架
橋される。又、クロム酸化合物が水に溶解することによ
り生成するクロム酸イオン(Cr O4’)と樹脂との
酸化還元反応により生成する3価クロム(Cr+3)に
よってもカルボン酸基を利用した分子鎖間架橋が起る。
こうして、耐溶剤性に優れた不溶化膜が得られる。
また、共重合体樹脂とコロイダルシリカとの間では、コ
ロイダルシリカのシラノール基と共重合体樹脂中のカル
ボン酸基との間の水素結合により、共重合体樹脂・コロ
イダルシリカ複合体が形成される。更にアルコキシシラ
ン化合物が添加されている場合は、シラン化合物の加水
分解によって生成したシラノール基とコロイダルシリカ
粒子表面のシラノール基との間の脱水縮合液°応により
容易に形成されるシロキサン結合によって、強固な共存
結合によるコロイダルシリカ・シラン化合物複合体が形
成される。
またさらに、該コロイダルシリカ・シラン化合物複合体
と共重合体樹脂との間の結合は、シラン化合物に含まれ
る有機基と共重合体樹脂との間のファンデルワールス的
結合および該複合体中のシラノール基と共重合体樹脂中
のカルボン酸基との間の水素結合による比較的弱い結合
力で複合体が形成される。
このようにして、比較的低温で架橋反応が進行し、形成
皮膜が緻密化され、腐食形成要因物質を遮断する障壁的
皮膜となり、且つ共重合体樹脂の有する優れた皮膜形成
性、被覆性、柔軟性などの長所と、シリカまたは無機複
合体の何する優れた硬さ、金属に対する防食性などの特
徴とを兼ね備えていることによって、優れた耐食性を付
与するものと推測される。さらにクロム化合物による金
属表面における不働態化皮膜の形成が考えられ、前記の
障壁的皮膜との相剰的効果によって5〜1011という
薄膜処理にもかかわらず、より優れた耐食性を示すもの
と考えられる。
本発明で用いる水性組成物が防食性に優れる理由につい
て上述したが、優れた防食性を得るにはさらにエツジ部
に適切な膜厚の塗膜を形成することが必要である。通常
エツジ部の被覆は困難を極めるが、エツジ部の被覆性に
優れた水性組成物(II)と仕上り外観を改良する水性
組成物(m)とを用いてそれぞれ機能を分割せしめるこ
とによってより優れた防食性と仕上り性を得ることが可
能となる。
発明の効果 以上の説明からも明らかなように、本発明の塗装方法に
よれば100℃以下の低温で充分に架橋された硬化皮膜
による腐食形成要因物質に対する障壁的働きとクロム化
合物による金属表面における不働態化皮膜の形成との相
乗効果により、卓越した防錆性が発揮され、更にエツジ
被覆性に優れ、塗装欠陥を極めて少なくできる塗装方法
であることから、亜鉛めっきネジ部品に対し、優れた防
錆性及び良好な仕上り外観を与えることができる。
特にエツジ部被覆性を考慮した塗装方法による場合はそ
の防食性の向上が著しい。
実施例 以下に実施例及び比較例を示す。
これらの例においてα壽オレフィンーα・βエチレン性
不飽和カルボン酸共重合体樹脂ディスパージョンとして
、エチレン−アクリル酸共重合体樹脂ディスパージョン
〔日本ポリウレタン工業■製、商品名“ニラポラン32
02″ (固形分30%)〕;水分散性シリカとして、
固形分50%のコロイダルシリカ〔触媒化成工業■製、
商品名“キャタロイド5t−50”〕 ;カーボンブラ
ック顔料として東洋インキ■製、商品名“VペーストK
Tクロ″ (固形分46%);トリアルコキシ、シラン
化合物として、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロ
ピルトリメトキシシラン〔信越化学工業■製、商品名“
KBM−603”〕を用いた。
尚、第1表及び第2表における配合量は重量部であり、
ニラポラン3202、キャタロイド5i−50及び■ペ
ーストKTグロの配合量は、固形分全て示す。
上記第1表に示した各成分を混合し、ブチルセロソルブ
及びエチレングリコール溶剤をそれぞれ3〜4%添加し
、更に上水を加えて粘度を150〜200センチポイズ
/25°Cに調整して水性組成物(I)−1〜(I)−
5を得た。
上記第2表に示す成分のうちで、ニラポラン3202と
クロム酸ストロンチウムをサンドミルで分散させ、つい
で、このペーストにキャタロイドS 1−50及びVペ
ーストを添加し、(II)−1〜(II)−8の水性組
成物を調製した。これらにブチルセロソルブ、エチレン
グリコールをそれぞれ3〜6%添加し、更に上水を加え
て粘度を200〜300センチポイズ/25℃に調整し
た。
水性組成物(m)の調製 ニラポラン3202を100部(固形分量)及びキャタ
ロイド5i−50を50部(固形分量)混合し、これに
ブチルセロソルブ及びエチレングリコールをそれぞれ3
〜6%添加し、さらに上水を加えて粘度を150〜20
0センチポイズ/25°Cに調整して水性組成分(■)
を得た。
実施例1〜8及び比較例1〜6 電気亜鉛めっき(めっき厚5〜7ミクロ)の上に−r1
色クロメート処理したボルト(ネジ部サイズM6)を用
いて、第1表及び第2表に示す水性組成物(I)又は(
II)を浸漬塗装した後、500m/分の周速で遠心分
離し、80℃で20分間乾燥した。そのときの皮膜の揮
発分は2〜5%であった。放冷後、下記第3表に示す組
合せで水性組成物(I)または(III)を再度浸漬塗
装し、500m/分の遠心分離条件で処理後80℃で2
0分間乾燥した。
なお、未塗装の亜鉛めっきの上に有色クロメート処理し
たボルトを比較例6とした。
性能試験結果を下記第3表に示す。
試験方法は下記の通りである。
塩水噴霧試験: J I 5−Z−2371塩水噴霧試験法による。
評価方法 一般部、エツジ部の白錆、赤錆の発生が面積で05%以
下 ■ 5〜20% △  20〜40% × 40%以上 耐水性: 40°C脱イオン水に240時間浸漬後、塗面状態の観
察と、クロスカットを入れたセロテープによる密着性試
験を行った。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 [1]亜鉛めっきネジ部品の表面に、α・オレフィン−
    α・βエチレン性不飽和カルボン酸共重合体樹脂ディス
    パージョンの固形分100重量部に対して、水分散性シ
    リカを固形分で5〜60重量部および水分散性クロム化
    合物を固形分で1〜40重量部の割合で含有する水性組
    成物( I )を浸漬塗装し、余滴を遠心分離で取り除い
    た後、常温乾燥又は加熱乾燥させて、塗装皮膜中の揮発
    成分を30重量%以下に低下させた後、再度水性組成物
    ( I )を浸漬塗装し、余滴を遠心分離で取り除いた後
    、加熱乾燥させることを特徴とするネジ部品の塗装方法
    。 [2]亜鉛めっきネジ部品の表面に、α・オレフィン−
    α・βエチレン性不飽和カルボン酸共重合体樹脂ディス
    パージョンの固形分100重量部に対して、水分散性シ
    リカを固形分で60〜100重量部、水分散性クロム化
    合物を固形分で5〜40重量部および顔料分を3〜50
    重量部の割合で含有する水性組成物(II)を浸漬塗装し
    、余滴を遠心分離で取り除いた後、常温乾燥又は加熱乾
    燥させて、塗装皮膜中の揮発成分を30重量%以下に低
    下させた後、さらにα・オレフィン−α・βエチレン性
    不飽和カルボン酸共重合体樹脂ディスパージョンの固形
    分 100重量部に対して、水分散性シリカを固形分で5〜
    60重量部の割合で含有する水性組成物(III)を浸漬
    塗装し、余滴を遠心分離で取り除いた後、加熱乾燥させ
    ることを特徴とするネジ部品の塗装方法。
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Cited By (7)

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