JP4441297B2 - ブレード支持部材用無機有機複合処理亜鉛系メッキ鋼板 - Google Patents

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Description

本発明は、ブレード支持部材用無機有機複合処理亜鉛系メッキ鋼板に関する。
ブレードはこれを構成するブレード支持部材およびブレード部材や接着剤を介しての密着性に加え、ブレード支持部材の耐食性が求められている。後者については鋼板からブレード支持部材へのプレス成形後からブレード作製までの保管や搬送中に支持部材表面が錆びることを避ける必要があるためであり、トナーブレードメーカーでは支持部材用材料の採用に際しては厳しめの評価として塩水噴霧試験等の腐食試験を実施している。
その一方で、トナーブレードを製造するメーカーではブレード部材とブレード支持部材との接着性を向上させるべく鋼板メーカーから供給されたブレード支持部材用鋼板を打ち抜きし、プレス成形して脱脂した後に、シランカップリング剤によるプライマー処理を行っている。
近年、トナーブレードを製造するメーカーから、製造工程でのプライマー処理省略を要望されており、プライマー処理省略タイプのブレード支持部材への要求が高まっている。上記の例として以下の技術が提案されている。
複写装置やプリンターなどの電子写真方式の画像形成装置に用いられ、プライマーを塗布することなしに弾性体ブレードを接着して支持するための金属製ホルダーを、電気亜鉛メッキ鋼板の上にクロメート皮膜と有機潤滑皮膜層を有する鋼板で形成したことを特徴とするブレードが開示されている(例えば、特許文献1参照。)。
支持部材と接着剤層と前記支持部材に前記接着剤層を介して接着されたブレード部材とからなる電子写真装置用ブレード体において、前記支持部材が有機潤滑皮膜鋼板からなるものであることが開示されている。(例えば、特許文献2参照。)。
熱硬化性ウレタンエラストマーからなるブレード部材と、支持部材と接着剤層とからなり、前記熱硬化性ウレタンエラストマーが吸水性を有するエラストマーであり、前記接着剤層が加水分解性有機シラン化合物を含有する湿気硬化型接着剤からなるものであることを特徴とする電子写真装置用クリーニングブレードが開示されている(例えば、特許文献3参照。)。
ウレタンエラストマーからなるブレード部材が接着剤で支持部材に接着された電子写真装置用クリーニングブレードであって、上記接着剤として、溶剤に溶解したホットメルト接着剤の溶液を用い、前記ホットメルト接着剤にはシランカップリング剤が添加されていることを特徴とする電子写真装置用クリーニングブレードが開示されている(例えば、特許文献4参照。)。
熱硬化性タイプのウレタンエラストマーからなるブレード部材が接着剤で支持部材に接着された電子写真装置用クリーニングブレードであって、上記接着剤として、ポリビニルアセタール樹脂のホルムアルデヒド縮合型熱硬化性樹脂による変成物を用いたことを特徴とする電子写真装置用クリーニングブレードの内、支持部材は、シランカップリング剤で表面処理されていることを特徴とすることが開示されている(例えば、特許文献5参照。)。
特開平7−334059公報 特開平9−26735公報 特開平8−36337公報 特開平7−334050公報 特開平7−319354公報
前記特許文献のようにブレード支持部材としてクロメート処理した亜鉛系メッキ鋼板が一般に使用されてきた。しかしながら、近年、環境問題の高まりを背景に、毒性の大きいクロメートを用いない各種表面処理技術の開発が待望され、ブレード支持部材としても6価クロム等の環境負荷物質を含まないタイプのものの開発が必須となっている。他方、前記特許文献で示されたように、トナーブレード製造メーカーでのプライマー処理省略のためにブレード部材とブレード支持部材とを繋ぐ接着剤の中にシランカップリング剤や有機シラン化合物を添加することの提案がなされている。
前記提案の内、ブレード支持部材としてクロメート処理した亜鉛系メッキ鋼板を使用した場合には充分な耐食性の担保がなされているが、クロメートフリーの処理を用いた鋼板の場合にはクロメート処理したものに比べ耐食性に劣るため改善の必要性がある。
また、上記提案のブレードはブレード部材とブレード支持部材とを繋ぐ接着剤の間での密着力は充分とはいえず、実用上は更なる密着力の向上が望まれる。
そもそも接着力や密着力は異材間の界面の局所的な結合力の不均一により強度にばらつきが生じ易く、不安定である場合が多い。ブレードの具備すべき主たる性能要件はブレード部材とブレード支持部材の高強度な密着力の確保であり、上記ブレードでは充分な性能を満足しているとは言えない。
更なるブレード部材とブレード支持部材との間の密着力の向上を図るためには、接着剤そのものの架橋構造の強化ではブレード支持部材と接着剤との間の密着力は不充分であるため、各界面での密着性の向上を図るべくブレード支持部材表面の皮膜の密着性および接着性の向上を目指し、最適な皮膜設計が必須と考えられる。
本発明は、上記現状に鑑み、プライマー処理省略が可能で、処理された皮膜中に有害なクロメートを含有せず、充分な耐食性を担保しながら、且つブレード部材との密着性にも優れたブレード支持部材用無機有機複合処理亜鉛系メッキ鋼板を提供することを目的とするものである。
本発明は、亜鉛系メッキ鋼板の表面に、第1層としてリン酸亜鉛処理皮膜を形成し、その上に第2層として有機樹脂系皮膜を形成し、更に第3層として有機系後処理皮膜を有するブレード支持部材用無機有機複合処理亜鉛系メッキ鋼板であって、上記リン酸亜鉛処理皮膜量が0.5〜2.5g/m、有機樹脂系皮膜が0.03〜0.7g/m、有機系後処理皮膜量が0.03〜0.7g/mであり、上記有機系後処理皮膜が、アミノ基含有シランカップリング剤10〜100質量%、下記に定義するその他のシランカップリング剤及び、または下記に定義する有機アルコキシシラン化合物0〜90質量%からなることを特徴とするブレード支持部材用無機有機複合処理亜鉛系メッキ鋼板である。

その他のシランカップリング剤とは、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、2−(3、4−エポキシシクロへキシル)エチルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−ウレイドプロピルトリエトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、ビス(トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、3−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン、及びそれらのオリゴマーの単体、あるいは二種以上の混合物をいう。
有機アルコキシシラン化合物とは、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、ビス(トリエトキシシリル)メタン、ビス(トリメトキシシリル)エタン、ビス(トリエトキシシリル)エタン、及びそれらのオリゴマーの単体、あるいは二種以上の混合物をいう。
また、本発明のブレード支持部材用無機有機複合処理亜鉛系メッキ鋼板においては、リン酸亜鉛処理皮膜中にMgを含有させているものとすることができる。
本発明によれば、無機有機複合処理亜鉛系メッキ鋼板の第1層のリン酸亜鉛処理皮膜は、鋼板表面への強固な密着と表面凹凸による表面積の拡大に寄与し、且つ亜鉛メッキ表面の腐食因子からの保護皮膜の役目を担い、第2層の有機樹脂系皮膜は第1層のリン酸亜鉛処理皮膜との密着性に寄与し、腐食因子の透過抑制能に因って第1層のリン酸亜鉛処理皮膜の耐食性を補足し向上させる機能を有し、第3層の有機系後処理皮膜は、第2層の有機樹脂系皮膜及びその上に接着されるブレード部材または接着剤に対する密着に寄与するため、結果として、処理された皮膜中に有害なクロメートを含有せず、耐食性に優れ、ブレード製造工程でのプライマー処理が不要な、ブレード部材との密着性に優れたブレード支持部材用無機有機複合処理亜鉛系メッキ鋼板を得ることができる。
以下に、本発明を詳細に説明する。
本発明の無機有機複合処理亜鉛系メッキ鋼板は、亜鉛系メッキ鋼板の表面に、第1層としてリン酸亜鉛処理皮膜を有し、その上に第2層として有機樹脂系皮膜、第3層として有機系後処理皮膜を有するもので、上記リン酸亜鉛処理皮膜量が0.3〜5g/m、有機樹脂系皮膜が0.01〜1g/m、有機系後処理皮膜量が0.01〜1g/mであり、上記有機系後処理皮膜が、アミノ基含有シランカップリング剤10〜100質量%、その他のシランカップリング剤及び、または有機アルコキシシラン化合物0〜90質量%からなるものであり、これら三種類の皮膜を有することにより、耐食性とブレード部材乃至接着剤を介してのブレード部材との密着性を格段に向上させたものである。
本発明の無機有機複合処理亜鉛系メッキ鋼板は、亜鉛系メッキ鋼板の表面に、第1層皮膜としてリン酸亜鉛処理皮膜が形成されたものである。リン酸亜鉛処理皮膜層が、亜鉛系メッキ鋼板のメッキ表層に針状乃至葉状乃至粒状の粒が食い込むように形成されるため、高い密着力が発現され、且つ亜鉛メッキ表面の腐食因子からの保護皮膜効果が享受できる。
上記リン酸亜鉛処理皮膜は、下限0.3g/m、上限5g/mの皮膜量で形成されたものである。0.3g/m未満であると、緻密なリン酸亜鉛処理皮膜が形成されない部位が多くなるため、メッキとの密着力が不十分であるおそれがあり、同時に亜鉛メッキ表面の腐食因子からの保護皮膜効果が享受できない。また、5g/mを超えると、皮膜粒径の粗大化のためにメッキ表面との食い込みの粒密度が低下するため、メッキとリン酸亜鉛処理皮膜の界面の密着力も低下する。更に、この皮膜量領域では二次核成長に起因してリン酸亜鉛処理皮膜内の下層と二次核の間で剥離が起こりやすくなるため、やはり密着力は低下する。上記下限は、0.5g/mであることがより好ましく、上記上限は、2.5g/mであることがより好ましい。特に、リン酸亜鉛処理皮膜中にMgを含有させると耐食性は更に向上する。
上記リン酸亜鉛処理皮膜は、リン酸イオン及び亜鉛イオンを含有する従来公知のリン酸亜鉛処理剤によって形成することができ、亜鉛イオン、リン酸イオンの供給源としては、亜鉛、リン酸を含有する化合物であれば特に限定されることはなく、また、リン酸亜鉛処理剤に使用されうる他の成分を適宜含有してもよい。
上記リン酸亜鉛処理皮膜を形成する処理液としては、リン酸イオン、亜鉛イオンを主成分として、さらに亜鉛以外の金属イオン、硝酸イオン、フッ化物イオン等も必要に応じて添加された市販の処理液が使用できる。
上記リン酸亜鉛処理剤による亜鉛系メッキ鋼板のリン酸亜鉛処理方法としては、反応型処理、塗布型処理のいずれの方法によってもリン酸亜鉛処理皮膜を形成させることが可能である。反応型処理としては、たとえば、亜鉛系メッキ鋼板に脱脂、水洗、表面調整を行った後に、上記リン酸亜鉛処理液と接触させ、水洗、乾燥を行うことによりリン酸亜鉛処理皮膜を形成することができる。リン酸亜鉛処理皮膜の皮膜量は、たとえば処理時間や処理剤濃度を変化させることにより調整できる。
塗布型処理としては、たとえば、亜鉛系メッキ鋼板に、必要な皮膜量に応じた量の上記リン酸亜鉛処理液をロールコート法により塗布するほか、浸漬法やスプレー法により塗布した後にロール絞り法により必要な塗布量に調整する方法もある。リン酸亜鉛処理剤を亜鉛系メッキ鋼板に塗布した後、乾燥炉等を用いて乾燥させることにより、リン酸亜鉛処理皮膜を形成させる。
本発明の無機有機複合処理亜鉛系メッキ鋼板は、上記リン酸亜鉛処理皮膜上に、第二の皮膜として有機樹脂系皮膜が形成されたものである。上記リン酸亜鉛処理皮膜上に、有機樹脂系皮膜が形成されることにより、リン酸亜鉛処理皮膜と有機樹脂系皮膜の界面の密着性を向上させ、且つ腐食因子のリン酸亜鉛処理皮膜による遮蔽と有機樹脂系皮膜による透過抑制効果によって耐食性も向上することができる。
即ち、上記リン酸亜鉛処理皮膜がメッキ表面に緻密な粒の集合体として形成されているため、その上の有機樹脂系皮膜はリン酸亜鉛処理皮膜の隙間に充填されると共にリン酸亜鉛処理皮膜の凹凸表面に沿って形成されるため、優れた有機樹脂系皮膜とリン酸亜鉛処理皮膜の界面の密着性が得られる。また、密着性が良好であるがゆえに、腐食因子の侵入も抑制され、リン酸亜鉛処理皮膜による遮蔽と有機樹脂系皮膜による透過抑制効果との相乗効果により耐食性も格段に向上する。更に、有機樹脂系皮膜が被覆されても、リン酸亜鉛処理皮膜の凹凸表面によるアンカー効果(投錨効果)が発揮されるため、ブレード部材乃至接着樹脂層を介して接着されるゴム等のブレード部材、または接着剤層との密着性が得られる。
上記有機樹脂系皮膜は、有機樹脂(A)を含む皮膜であるが、更に、この中に有機防錆剤、無機防錆剤、顔料、染料、界面活性剤、潤滑剤等の他の添加剤の単独乃至二種以上が配合されていてもよい。
上記有機樹脂(A)の役割は有機樹脂系皮膜中に含有させることによって、リン酸亜鉛処理皮膜上に欠陥のない均一な有機樹脂系皮膜を形成させ、腐食因子の透過抑制能を付与させるためである。また、添加剤を皮膜中で固定するのに好適であり、優れた有機樹脂系皮膜とリン酸亜鉛処理皮膜の界面の密着性発現に寄与するものである。
上記有機樹脂(A)としては耐食性の観点から特に限定されないが、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリオレフィン樹脂、アクリル樹脂、ビニル樹脂、エポキシ樹脂、シリコン樹脂等の単独乃至二種以上の混合物乃至複数樹脂の変性体を使用することが添加剤の皮膜中での固定および有機樹脂系皮膜とリン酸亜鉛処理皮膜の密着性の向上に好適である。
上記有機樹脂系皮膜は、下限0.01g/m、上限1g/mの皮膜量で形成されたものである。0.01g/m未満であると、有機樹脂系皮膜はリン酸亜鉛処理皮膜の隙間に充分に満たされず、且つリン酸亜鉛処理皮膜の凹凸表面を不均一に被覆するため、リン酸亜鉛処理皮膜と有機樹脂系皮膜の界面の密着性の向上が見られず、且つ耐食性に乏しいおそれがあり、1g/mを超えると、有機樹脂系皮膜がリン酸亜鉛処理皮膜の凹凸を隠蔽してしまい、アンカー効果が低下し、ブレード部材乃至接着樹脂層を介して接着されるゴム等のブレード部材、または接着剤層との密着性が低下するおそれがある。上記下限は、0.03g/mであることがより好ましく、上記上限は、0.7g/mであることがより好ましい。
上記有機樹脂系皮膜は、上記リン酸亜鉛処理皮膜が形成された亜鉛系メッキ鋼板に、上記有機樹脂系処理剤を塗布することによって形成することができる。上記塗布方法としては特に限定されず、例えば、浸漬法、スプレー法、エアレススプレー法、ロールコーター法等を挙げることができる。ただし、有機樹脂にはそれぞれ最適成膜温度が存在するため、塗布直後の焼き付け温度(到達板温度)は有機樹脂系処理剤に含まれる有機樹脂により選択がなされる。
更に、本発明の無機有機複合処理亜鉛系メッキ鋼板は、上記有機樹脂系皮膜上に、第三の皮膜として有機系後処理皮膜が形成されたものである。上記有機樹脂系皮膜上に、有機系後処理皮膜が形成されることにより、有機樹脂系皮膜と有機系後処理皮膜の界面の密着性を向上させることができる。
即ち、上記メッキ表面に緻密な粒の集合体として形成されているリン酸亜鉛処理皮膜の隙間と凹凸表面に沿って形成された有機樹脂系皮膜の表面形状を反映するように有機系後処理皮膜が形成されるために、有機樹脂系皮膜と有機系後処理皮膜の間で水素結合力や強いファンデルワールス力等の作用により密な架橋構造が界面に形成され、優れた有機系後処理皮膜と有機樹脂系皮膜の界面の密着性が得られる。更に、有機系後処理皮膜が被覆されても、リン酸亜鉛処理皮膜形状を反映した有機系後処理皮膜の凹凸表面によるアンカー効果(投錨効果)が保持されることと、有機系後処理皮膜と接着剤またはブレード部材の含有官能基による相互作用や化学結合等よる化学的な作用により、ブレード部材乃至接着樹脂層を介して接着されるゴム等のブレード部材、または接着剤層との高い密着性が得られる。
上記有機系後処理皮膜は、アミノ基含有シランカップリング剤10〜100質量%、その他のシランカップリング剤及び、または有機アルコキシシラン化合物0〜90質量%からなることを特徴とする有機成分で構成される。アミノ基含有シランカップリング剤、その他のシランカップリング剤、有機アルコキシシラン化合物は、それらの使用にあたり、いずれも単独であっても二種以上の混合物であってもそれらの誘導体であってもよい。
上記アミノ基含有シランカップリング剤としては、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−(2−アミノエチル)3アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)3アミノプロピルトリエトキシシラン、N−(2−アミノエチル)3アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−フェニル−3アミノプロピルトリメトキシシラン、ビス(トリメトキシシリルプロピル)アミン、N、N’−ビス[3−(トリメトキシシリル)プロピル]エチレンジアミン等、及びそれらのオリゴマーが挙げられる。
その他のシランカップリング剤としては、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、2−(3、4−エポキシシクロへキシル)エチルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−ウレイドプロピルトリエトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、ビス(トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、3−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン等、及びそれらのオリゴマーが挙げられる。
有機アルコキシシラン化合物としては、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、ビス(トリエトキシシリル)メタン、ビス(トリメトキシシリル)エタン、ビス(トリエトキシシリル)エタン等、及びそれらのオリゴマーが挙げられる。
上記アミノ基含有シランカップリング剤、その他のシランカップリング剤、有機アルコキシシラン化合物はいずれも加水分解によりアルコキシシリル基がシラノール基に変換される。シラノール基は直下の有機樹脂系皮膜表面とは強い水素結合等の化学結合を形成する一方、自己縮合することにより高分子化して強固な後処理皮膜を形成する。このため有機系後処理皮膜は有機樹脂系皮膜に対してきわめて高い密着性を発現する。
上記シランカップリング剤はその官能基と接着剤又はブレード部材の含有官能基との間の相互作用や化学結合により密着性の向上に有効であるが、特にシランカップリング剤がアミノ基を含有する場合にその効果が著しい。アミノ基は極性が高く、多様な反応性を有するため、接着剤またはブレード部材の含有官能基との相互作用や化学結合の形成に特に好適であるためと考えられる。
アミノ基以外の官能基を有するシランカップリング剤及び、または有機アルコキシシラン化合物は、有機系後処理皮膜が最適な接着強度を発現するように、前記皮膜のアミノ基濃度の調節や架橋度の調整に利用される。
上記アミノ基含有シランカップリング剤の有機後処理皮膜中の含有量は、10〜100質量%で、好ましくは30〜90質量%である。この含有量が10質量%未満では、ブレード部材乃至接着樹脂層を介して接着されるゴム等のブレード部材、または接着剤層との密着性が低下する場合がある。
上記有機系後処理皮膜は、下限0.01g/m、上限1g/mの皮膜量で形成されたものである。0.01g/m未満であると、有機系後処理皮膜は有機樹脂系皮膜表面を不均一に被覆するため、充分な水素結合力やファンデルワールス力が確保されないため、有機樹脂系皮膜と有機系後処理皮膜の界面の密着性の向上が見られないおそれがあり、1g/mを超えると、有機系後処理皮膜が有機樹脂系皮膜表面の凹凸を完全に隠蔽してしまい、アンカー効果が低下し、ブレード部材乃至接着樹脂層を介して接着されるゴム等のブレード部材、または接着剤層との密着性が低下するおそれがある。上記下限は、0.03g/mであることがより好ましく、上記上限は、0.7g/mであることがより好ましい。
上記有機系後処理皮膜は、上記有機樹脂系皮膜が形成された亜鉛系メッキ鋼板に、上記アミノ基含有シランカップリング剤に、あるいはアミノ基含有シランカップリング剤とその他のシランカップリング剤及び、または有機アルコキシシラン化合物に、水、アルコール等の希釈剤を加えて希釈して得られる有機系後処理剤を塗布し、乾燥させることによって形成することができる。上記塗布方法としては特に限定されず、例えば、浸漬法、スプレー法、エアレススプレー法、ロール法等を挙げることができる。上記乾燥は、例えば熱風炉、直火炉、IH炉等を用いて、到達板温として40〜180℃、好ましくは60〜150℃で実施する。
上記有機系後処理はトナーブレード製造現場におけるシーラー処理としても実施可能ではあるが、鋼板メーカーにおいてリン酸亜鉛処理から有機系後処理までを連続して実施する方が、より均一性の高い後処理皮膜が形成されうる点と、本発明の目的の一つである現場でのプライマー処理が省略できるという効果が得られる点でより好ましい。
本発明の無機有機複合処理亜鉛系メッキ鋼板に使用する亜鉛系メッキ鋼板としては特に限定されず、例えば、亜鉛メッキ鋼板、亜鉛−アルミニウムメッキ鋼板、亜鉛−マグネシウムメッキ鋼板、亜鉛−ニッケルメッキ鋼板、亜鉛−鉄メッキ鋼板、亜鉛−クロムメッキ鋼板、亜鉛−マンガンメッキ鋼板、等の亜鉛系の電気メッキ、溶融メッキ、蒸着メッキ鋼板等の亜鉛又は亜鉛系合金メッキ鋼板等を挙げることができる。
本発明の無機有機複合処理亜鉛系メッキ鋼板は、亜鉛系メッキ鋼板の表面に、第1層としてリン酸亜鉛処理皮膜を0.3〜5g/mの皮膜量で形成し、その上に、第2層として有機樹脂(A)乃至この中に有機防錆剤、無機防錆剤、顔料、染料、界面活性剤、潤滑剤等の他の添加剤の単独乃至二種以上が配合されること、からなる有機樹脂系皮膜を0.01〜1g/mの皮膜量、更に第3層としてアミノ基含有シランカップリング剤、あるいはアミノ基含有シランカップリング剤と、その他のシランカップリング剤及び、または有機アルコキシシラン化合物、からなる有機系後処理皮膜を0.01〜1g/mの皮膜量で形成することにより得られるものであることから、鋼板の全面を均一、且つ表面凹凸のある皮膜で覆うことができる。これにより、亜鉛系メッキ鋼板のメッキ表面とリン酸亜鉛処理皮膜、リン酸亜鉛処理皮膜と有機樹脂系皮膜、有機樹脂系皮膜と有機系後処理皮膜、有機系後処理皮膜と接着剤乃至ブレード部材の各界面の密着力を向上することが可能となり、ブレードの具備すべき主たる性能要件であるブレード部材とブレード支持部材の高強度且つ安定な密着力が確保できる。従って、本発明の無機有機複合処理亜鉛系メッキ鋼板をブレード支持部材とすることで充分な密着性能を満足できる。
更に、本発明の無機有機複合処理亜鉛系メッキ鋼板は、亜鉛系メッキ鋼板の表面に、リン酸亜鉛処理皮膜を形成し、その上に有機樹脂系皮膜と有機系後処理皮膜を有する皮膜構成であるため腐食因子のメッキ表面への到達を抑制し、耐食性を有するため、長時間の耐久性を要する接着用途には好適である。
以下本発明について実施例を掲げて更に詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
(亜鉛メッキ鋼板への処理方法)
使用したメッキ原板を表1に示す。アルカリ脱脂処理の後、リン酸亜鉛処理、有機樹脂系処理、有機系後処理を順次行い試験板を調整した。
リン酸亜鉛処理は、市販のTiOコロイド系表面調整処理の後、表2に示すように調製した浴を使用して、スプレー法により、温度45℃で処理時間1〜10秒間で行い、更に、水洗して乾燥した。
有機樹脂系処理の構成成分及び組成をそれぞれ表3に示す。処理はすべてロールコーターを用いて塗布し、熱風乾燥器で到達板温150℃にて乾燥後水冷し、乾燥放置させた。
一方、有機系後処理の構成成分及び組成をそれぞれ表4に示す。処理はすべてロールコーターを用いて塗布し、熱風乾燥器で到達板温110℃にて乾燥後室内放冷させた。
実施例1〜10、13、14、17、18、21、22、41〜48、51、53、54、57、61
及び比較例12、15、16、19、20、23〜40、52、55、56、59、60、63〜80
表5−1、5−2に示した条件(原板の種類、リン酸亜鉛処理の種類と皮膜量、有機樹脂系処理の種類と皮膜量、有機系後処理の種類と皮膜量)となるように試験板を製造した。
原板としては表1中のEG20又はGI70を使用し、リン酸亜鉛処理浴としては表2中のNo.1〜3を使用し、有機樹脂系処理剤としては表3中のNo.1〜10を使用し、有機系後処理剤としては表4中のNo.1〜7を使用した。
リン酸亜鉛処理後の皮膜量は、クロム酸でリン酸亜鉛処理皮膜を溶解し、前後の質量差から算出した。リン酸亜鉛処理後のサンプルに、各有機樹脂系処理剤を塗布し、到達板温150℃で乾燥して水冷後、乾燥放置し塗布前後の質量差から有機樹脂系処理皮膜の皮膜量を算出した。同様に、有機樹脂系処理後のサンプルに、各有機系後処理剤を塗布し、到達板温110℃で乾燥して室内放冷後、乾燥放置し塗布前後の質量差から有機系後処理皮膜の皮膜量を算出した。
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(ブレード密着性評価方法)
上記の処理された亜鉛メッキ鋼板を20mm角のサンプルにシャーせん断し、端面バリの反りが接着面にこないように、あらかじめ120℃に加温された湿潤硬化型のウレタン系接着剤をカートリッジ缶の先端から押し出しで被着部に少量のせた後で、すぐにブレード部材であるウレタン系ゴム(厚さ1mmで10mm×20mmの短冊)を押し当てて、49N/100mmで数秒間加圧して、ブレード部材と鋼板間の接着剤厚みが0.1±0.05mmとなるように設定した。この後で、1hr室内放置後、35℃、60%RHの恒温恒湿槽で1dayエージングを行なった。取り出し後、3hr室内放置し、ブレード密着性評価を行なった。
鋼板を治具で水平に固定し、ゴムの短冊長手方向をチャック付き治具でしっかりと挟み込み、チャック付き治具を鋼板と垂直に鉛直方向に10mm/min.の速度で引き上げた。この時、ゴムの剥離が起こり出す初期剥離強度をモニターし、ブレード密着性評価値とした。評価基準は、以下のようにした。
〇;85N/10mm超
△;75〜85N/10mm
×;75N/10mm未満
(耐食性評価方法)
上記の処理された亜鉛メッキ鋼板を70mm×150mmのサンプルにシャーせん断し、サンプル端面および裏面を市販のマスキングテープを用いて、メッキがない端面部や裏面が腐食環境にさらされないようにテープシールした。テープシール後のサンプルを大型塩水噴霧機(スガ試験機製)に冶具を用いて水平から60°の傾きに立て掛け、JIS−Z−2371の塩水噴霧試験(SST試験)方法に準じて耐食性試験を行なった。塩水噴霧試験72hr後のサンプル表面白錆発生面積率を目視判定により実測した。評価基準は、以下のようにした。
〇;白錆発生なし
△;白錆10%未満
×;白錆10%超
以上の評価結果を表5−1、5−2に示した。
EG20、リン酸亜鉛処理浴No.1〜3、有機樹脂系処理剤No.1〜10、有機系後処理剤No.1〜5を使用した試験板(実施例1〜10、13、14、17、18、21、22)は、どの種類の皮膜量の組み合わせにおいてもブレード密着性に優れるものであった。また、GI70を使用した場合(実施例41〜48、51、53、54、57、61)でも、どの種類の皮膜量の組み合わせにおいてもブレード密着性に優れるものを得ることができた(評点○)。また、これらの実施例ではどの種類の皮膜量の組み合わせの場合でもSST耐食性に優れていることがわかる(評点○)。
一方、EG20を使用した場合の比較例12、15、16、19、20、23〜40、GI70を使用した場合の比較例52、55、56、59、60、63〜80により得られた試験板は、ブレード密着性が優れているものを得ることはできなかった(評点△〜×)。
また同時に、これらの比較例では有機樹脂系処理剤での処理を行なっていないため、SST耐食性も優れているものが得られなかった(評点△〜×)。
すなわち、亜鉛系メッキ鋼板の表面の第1層にリン酸亜鉛処理皮膜、第2層に有機樹脂系皮膜、第3層にアミノ基含有シランカップリング剤を10〜100質量%、その他のシランカップリング剤及び、または有機アルコキシシラン化合物を0〜90質量%からなる有機系後処理皮膜を有し、上記リン酸亜鉛処理皮膜量が0.5〜2.5g/m、有機樹脂系皮膜量が0.03〜0.7g/m、有機系後処理皮膜量が0.03〜0.7g/mであることで格段のブレード密着性とSST耐食性の向上が図られることがわかった。
なお、従来技術相当品にあたる特許文献1、2に準ずる電気亜鉛メッキ鋼板の上にクロメート皮膜と有機潤滑皮膜層を有する鋼板を用いて、上記評価法により耐食性を評価したところ評点は○であったが、密着性評価の評点は×であった。
更に、特許文献3、4の従来技術にあたる新日鉄製ボンデ鋼板と加水分解性有機シラン化合物を含有する湿気硬化型接着剤乃至シランカップリング剤が添加されているホットメルト接着剤を用いて上記評価法に準ずる密着性評価を行なったところ評点は×であった。ただし、耐食性を評価したところ評点は○であった。

Claims (2)

  1. 亜鉛系メッキ鋼板の表面に、第1層としてリン酸亜鉛処理皮膜を形成し、その上に第2層として有機樹脂系皮膜を形成し、更に第3層として有機系後処理皮膜を有するブレード支持部材用無機有機複合処理亜鉛系メッキ鋼板であって、
    上記リン酸亜鉛処理皮膜量が0.5〜2.5g/m、有機樹脂系皮膜が0.03〜0.7g/m、有機系後処理皮膜量が0.03〜0.7g/mであり、
    上記有機系後処理皮膜が、アミノ基含有シランカップリング剤10〜100質量%、下記に定義するその他のシランカップリング剤及び、または下記に定義する有機アルコキシシラン化合物0〜90質量%からなることを特徴とするブレード支持部材用無機有機複合処理亜鉛系メッキ鋼板。

    その他のシランカップリング剤とは、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、2−(3、4−エポキシシクロへキシル)エチルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−ウレイドプロピルトリエトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、ビス(トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、3−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン、及びそれらのオリゴマーの単体、あるいは二種以上の混合物をいう。

    有機アルコキシシラン化合物とは、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、ビス(トリエトキシシリル)メタン、ビス(トリメトキシシリル)エタン、ビス(トリエトキシシリル)エタン、及びそれらのオリゴマーの単体、あるいは二種以上の混合物をいう。
  2. リン酸亜鉛処理皮膜中にMgを含有させていることを特徴とする請求項1に記載のブレード支持部材用無機有機複合処理亜鉛系メッキ鋼板。
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