JP2003195719A - 電子写真装置用ブレード及びその製造方法 - Google Patents

電子写真装置用ブレード及びその製造方法

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JP2003195719A
JP2003195719A JP2001399316A JP2001399316A JP2003195719A JP 2003195719 A JP2003195719 A JP 2003195719A JP 2001399316 A JP2001399316 A JP 2001399316A JP 2001399316 A JP2001399316 A JP 2001399316A JP 2003195719 A JP2003195719 A JP 2003195719A
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surface treatment
coupling agent
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JP2001399316A
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Satoshi Fukuzawa
聡 福澤
Toru Ishigaki
亨 石垣
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Canon Chemicals Inc
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  • Dry Development In Electrophotography (AREA)
  • Cleaning In Electrography (AREA)
  • Electrophotography Configuration And Component (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 6価クロムを含まず、さらに密着性の高い表
面処理剤を施したブレ−ド支持部材とブレ−ド部材から
なるブレードを提供する。 【解決手段】 ブレード支持部材とブレード部材を有す
るブレードであって、6価クロムを含まず、かつ、シラ
ンカップリング剤を含有する表面処理剤を施し皮膜とし
た表面処理板を、該ブレード支持部材として用いること
を特徴とするブレード。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真複写機、
レーザービームプリンター、ファクシミリ等の、電子写
真プロセスを利用した画像形成装置に用いられるブレー
ド、及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】画像形成装置は、表面に光導電体層を有
する像担持体表面に静電的に形成したトナー像を、紙な
どの転写材に転写し、定着させるものである。
【0003】この画像形成装置においては、転写後の像
担持体表面に残留するトナーを充分に除去するためのク
リーニングブレード、トナー担持部材表面に塗布される
トナーの量を規制する現像ブレード等に代表されるブレ
ードが用いられている。
【0004】これらのブレ―ドは、一般に鋼板等の剛性
の有するブレード支持部材と、ゴム弾性を有するブレー
ド部材及び接着剤層から構成される。また、それらのブ
レードのブレード部材としては、機械特性や弾性率など
の性質に優れているウレタンゴムが用いられている。
【0005】前記ブレード支持部材としては、剛性の高
い鋼板、ステンレス鋼板、亜鉛メッキクロメート皮膜鋼
板などが一般に使われている。このクロメート処理に
は、電解型クロメートや反応型クロメート、さらには塗
布後水洗することなく乾燥して形成される塗布型クロメ
ート等がある。
【0006】このようなクロメート処理によって形成さ
れる防錆層は、そのバリヤー性の高さに加えて、6価ク
ロムによる自己修復機能を有している。そのため、クロ
メート処理は傷を受けた部分においても優れた耐食性を
有しており、亜鉛めっき鋼板等の防食に関する重要基盤
技術として広く利用されている。しかし、近年の地球環
境問題に対する関心の高まりを背景に、6価クロムのよ
うな環境負荷物の削減が望まれている。
【0007】ところで、ブレードが長期安定した性能を
発揮し続けるためには、クリーニングブレードにおいて
はその先端縁の像担持体表面への接触が常時適切な圧力
で均一になされていることが必要であり、また、現像ブ
レードにおいては現像スリーブや現像ローラー表面への
接触が常時適切な圧力で均一になされていることが必要
である。このためにはブレード先端縁の平滑性が良好で
あることはもちろんのこと、ブレード部材の支持部材へ
の取付が高い精度で行われ、かつ、剥離等による位置ず
れ、支持部材からの浮き上がり等が生じないようにブレ
ード部材が支持部材に強固に固定されている必要があ
る。
【0008】支持部材にブレード部材を固定する方法と
しては、種々の方法が提案されている。例えば、特開平
09−026735号公報には、有機潤滑皮膜鋼板とダ
イマー酸ベースのポリアミド系樹脂とを用いて接着剤層
を形成させる方法が、さらに特開2001−20199
1号公報には、アクリル系からなる有機複合皮膜鋼板の
皮膜を接着剤層とする技術が、それぞれ開示されてい
る。
【0009】また、支持部材にシランカップリング剤を
用いる方法としては、例えば、特開平07−31935
4号公報には、支持部材をシランカップリング剤で表面
処理する方法が、特開平07-334059号公報に
は、有機潤滑皮膜鋼板にシランカップリング剤等を塗布
する方法が、それぞれ開示されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、有機潤
滑皮膜鋼板とダイマー酸ベースのポリアミド系樹脂とを
用いて接着剤層を形成させる方法は、ブレード支持部材
と、ブレード部材と、接着剤層とからなる構成であり、
本発明とは異なる構成を有し、さらに実施例において6
価クロムを含むクロメート処理が施された有機潤滑皮膜
鋼板を用いた事例が紹介されているが、環境保護上クロ
メート処理された鋼板を使用するのは望ましくない。ま
た、アクリル系からなる有機複合皮膜鋼板の皮膜を接着
剤層とする技術においても、その実施例において6価ク
ロムを含むクロメート処理が施された鋼板を用いた事例
が紹介されており、環境保護上クロメート処理された鋼
板を使用するのは望ましくない。
【0011】一方、支持部材をシランカップリング剤で
表面処理する方法はブレード部材と支持部材と接着剤か
らなる構成であって、シランカップリング剤は接着剤の
プライマーとして用いている。その狙いとしている効果
も接着剤層とブレード支持部材表面との接着力の向上で
あるため、本発明とは異なる。即ち本発明では、シラン
カップリング剤がブレード部材表面と表面処理層との
間、もしくはブレ−ド支持部材を構成する板のメッキ層
と表面処理層の間に配置され、別途の接着剤層を設けな
くてもよく、更にメッキ層との間の密着力をも向上させ
る事を目的としている。さらに別の事例で、有機潤滑皮
膜鋼板にシランカップリング剤等を塗布する方法では、
実施例及び図面において6価クロムを含むクロメート処
理が施された鋼板を用いた事例が紹介されており、環境
保護上クロメート処理された鋼板を使用するのは望まし
くない。
【0012】いずれにしても、6価クロムを含むクロメ
ート処理が施された鋼板を用いた事例が紹介されてお
り、環境保護上クロメート処理された鋼板を使用するの
は望ましくない。
【0013】本発明は、上記の従来技術の現状を鑑みて
なされたものであり、6価クロムを含まず、さらに密着
性の高い表面処理剤を施したブレ−ド支持部材とブレ−
ド部材からなるブレードを提供することを、その目的と
している。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記従来
技術の問題点を解決すべく、鋭意検討を重ねた結果、本
発明を完成するに至った。
【0015】本発明は、以下の(1)〜(7)に記載し
た事項により特定される。
【0016】(1)ブレード支持部材とブレード部材を
有するブレードであって、6価クロムを含まず、かつ、
シランカップリング剤を含有する表面処理剤を施し皮膜
とした表面処理板を、該ブレード支持部材として用いる
ことを特徴とするブレード、(2)前記表面処理剤の主
材がポリエステル系樹脂を含む、上記(1)に記載のブ
レード、(3)前記ブレード部材が熱硬化性ウレタン樹
脂を含む、上記(1)乃至(2)のいずれか1項に記載
のブレード、(4)前記ブレード部材がアジペ−ト系ウ
レタンプレポリマ−を含有する、上記(1)乃至(3)
のいずれか1項に記載のブレード、(5)ブレード支持
部材とブレード部材とを有するブレードの製造方法であ
って、6価クロムを含まず、かつ、シランカップリング
剤を含有する表面処理剤を該ブレード支持部材上に塗布
して上記(1)乃至(4)のいずれか1項に記載する皮
膜を形成し、ついで該ブレード支持部材と該ブレード部
材とを、加熱して接着することを特徴とするブレードの
製造方法、(6)ブレード支持部材とブレード部材とを
有するブレードであって、ポリエステル系樹脂、シラン
カップリング剤を含む表面処理剤を塗布して上記(1)
乃至(4)のいずれか1項に記載する皮膜を形成した電
気亜鉛メッキ鋼板である該ブレード支持部材をブレード
部材成形金型に保持し、液状ウレタン樹脂を含む該ブレ
ード部材を注型し、加熱硬化させてなることを特徴とす
るブレード、(7)ブレード支持部材とブレード部材と
を有するブレードの製造方法であって、ポリエステル系
樹脂、シランカップリング剤を含む表面処理剤を塗布し
て上記(1)乃至(4)のいずれか1項に記載する皮膜
を形成した電気亜鉛メッキ鋼板である該ブレード支持部
材をブレード部材成形金型に保持し、液状ウレタン樹脂
を含む該ブレード部材を注型し、加熱硬化させてなるこ
とを特徴とするブレードの製造方法。
【0017】上記の構成を有する本発明にかかるブレー
ド支持部材の表面処理板(鋼板)の表面処理剤は、6価
クロムを含まないので環境保護に大きく貢献することが
できる。また、該表面処理剤にはシランカップリング剤
を含有するため、表面処理剤とブレ−ド支持部材を構成
する板表面のメッキ層との界面に結合が形成されると考
えられるので、密着性の高い表面処理皮膜を形成させる
ことができ、さらに耐食性、耐指紋性及び耐黒変性に対
しても優れた皮膜を形成させることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明は 電子写真装置において
使用されるブレード形状部品に適合するものであり、本
発明の実施の形態としてのクリーニングブレードにおい
て、図面に基づいて詳しく説明する。なお、この実施の
形態はクリーニングブレードに限らず、現像ブレード等
においても展開が可能であることは言うまでも無い。
【0019】本発明のクリーニングブレード1 は、例
えば図1に示されるように、ブレード支持部材2、ブレ
ード部材3から構成されている。
【0020】(ブレード支持部材)本発明に係わるブレ
ード支持部材2は、6価クロムを含まない表面処理剤を
施して皮膜とした表面処理板(鋼板、金属板)を用いて
形成されている。
【0021】本発明で使用されるブレード支持部材とし
ては、亜鉛めっき鋼板、亜鉛−ニッケルめっき鋼板、亜
鉛−鉄めっき鋼板、亜鉛−クロムめっき鋼板、亜鉛−ア
ルミニウムめっき鋼板、亜鉛−チタンめっき鋼板、亜鉛
−マグネシウムめっき鋼板、亜鉛−マンガンめっき鋼板
等の亜鉛系の電気めっき、溶融めっき、蒸着めっき鋼
板、アルミニウムまたはアルミニウム合金めっき鋼板、
鉛または鉛合金めっき鋼板、錫または錫合金めっき鋼
板、さらにはこれらのめっき層に少量の異種金属元素、
あるいは不純物としてコバルト、モリブデン、タングス
テン、ニッケル、チタン、クロム、アルミニウム、マン
ガン、鉄、マグネシウム、鉛、アンチモン、錫、銅、カ
ドミウム、ヒ素等を含有したもの、および/またはシリ
カ、アルミナ、チタニア等の無機物を分散させたものが
含まれる。さらには、以上のめっきと他の種類のめっ
き、例えば鉄めっき、鉄−りんめっき等と組み合わせた
複層めっきにも適用可能である。
【0022】(表面処理剤)本発明に係わる6価クロム
を含まない表面処理剤としては、例えば、アクリル系樹
脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリ
カーボネート系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリエステル系
樹脂、アルキド系樹脂、およびそれらの共重合体等から
選ばれる水系樹脂あるいは溶剤系樹脂等から選ばれる1
種、あるいは2種類以上を混合したもの等が挙げられ
る。本発明に係わる表面処理剤に添加されるシランカッ
プリング剤は、特に制限はないが、好ましいものとして
は、例えば以下のものを挙げることができる:ビニルメ
トキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルエト
キシシラン、ビニルトリエトキシシラン、3−アミノプ
ロピルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピル
トリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリ
メトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシ
シラン、N−(1,3−ジメチルブチリデン)−3−
(トリエトキシシリル)−1−プロパンアミン、N,
N′−ビス〔3−(トリメトキシシリル)プロピル〕エ
チレンジアミン、N−(β−アミノエチル)−γ−アミ
ノプロピルメチルジメトキシシラン、N−(β−アミノ
エチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ
−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロ
ピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルト
リメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエト
キシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキ
シシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エ
チルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピル
トリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリ
エトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシ
シラン、γ−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、
N−〔2−(ビニルベンジルアミノ)エチル〕−3−ア
ミノプロピルトリメトキシシラン。
【0023】特に好ましいシランカップリング剤は、ビ
ニルトリメトキシシラン、ビニルエトキシシラン、3−
アミノプロピルトリエトキシシラン、3−グリシドキシ
プロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロ
ピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリ
メトキシシラン、N−(1,3−ジメチルブチリデン)
−3−(トリエトキシシリル)−1−プロパンアミン、
N,N′−ビス〔3−(トリメトキシシリル)プロピ
ル〕エチレンジアミンである。これらシランカップリン
グ剤は1種類を単独で使用してもよいし、または2種類
以上を併用してもよい。
【0024】表面処理剤の塗布方法としては、スプレ
ー、カーテン、フローコーター、ロールコーター、バー
コーター、刷毛塗り、浸漬およびエアナイフ絞り等のい
ずれの方法によっても行うことができる。
【0025】上記6価クロムを含まず、シランカップリ
ング剤が添加された表面処理剤が施された表面処理板
(鋼板、金属板等)を本発明の部材として利用すること
であっても良い。例えば、ジンコート21(新日本製鐵
社製;登録商標)、シルバージンク21(新日本製鐵社
製;登録商標)、コーベジンクグリーンコート(神戸製
鋼所社製;登録商標)、ジオフロンティアコート(日本
鋼管社製;登録商標)、スミジンクNEOコート(住友
金属工業製;登録商標)などを挙げることができる。
【0026】(クリーニングブレードの製造)本発明の
クリーニングブレード1の製造においては、上記支持部
材2を溶剤等により脱脂処理を予め実施してもよい。
【0027】(ブレード部材)本発明に係わるブレード
部材3としては、弾性体であれば特に限定されるもので
はなく、例えばフッ素ゴム、EPDM、シリコーンゴムなど
が挙げられるが、耐摩耗性の観点から熱硬化性ウレタン
エラストマーが好ましい。またウレタンエラストマーの
製造方法としては、プレポリマー法やワンショット法お
よびその中間であるセミワンショット法などが用いられ
る。このようなウレタンエラストマーはポリイソシアネ
ート化合物および高分子量ポリオール、ならびに硬化剤
として低分子量2価アルコールや3価以上の多価アルコ
ール等を熱硬化反応させることによって製造される。
【0028】上記ポリイソシアネート化合物としては、
例えば、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート
(MDI)、トリレンジイソシアネート(TDI)、4,4’
−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート(水添加MD
I)、カルボジイミド変性MDI、2,4−トリレンジイソ
シアネートウレチジンジオン(2,4−TDIの二量
体)、ポリメチレンフェニルポリイソシアネート(PAP
I)、キシレンジイソシアネート(XDI)、トリメチルヘ
キサメチレンジイソシアネート(TMHDI)、オルトトル
イジンジイソシアネート(TODI)、ナフチレンジイソシ
アネート(NDI)、パラフェニレンジイソシアネート(P
DI)、リジンジイソシアネートメチルエステル(LDI)
等がなどが挙げられる。これらは単独で用いてもよい
し、二種類以上併用してもよい。
【0029】上記高分子量ポリオールとしては、例え
ば、ポリエチレンアジペート、ポリブチレンアジペー
ト、ポリヘキシレンアジペート、エチレンアジペートと
ブチレンアジペートとの共重合体等のポリエステルポリ
オールや、ポリカプロラクトン、ポリオキシテトラメチ
レングリコール、ポリオキシプロピレングリコール等の
ポリエーテルポリオールが挙げられる。この中でも分子
量は1500〜3000程度の用いることが好ましい。即ち1500
未満であると得られるウレタンゴムの物性が低下する傾
向が見られ、また3000以上になるとプレポリマーの粘度
が高くなり、ブレード部材成形の作業性が著しく悪くな
る傾向がみられるためである。
【0030】上記硬化剤としては、分子量300以下の低
分子量2価アルコールや3価以上の多価アルコール等を
用いることが好ましい。低分子量2価アルコールとして
は、例えば、エチレングリコール(EG)、ジエチレング
リコール(DEG)、プロピレングリコール(PG)、ジプ
ロピレングリコール(DPG)、1,4−ブタンジオール
(1,4−BD)、ヘキサンジオール、1,4−ヘキサン
ジオール(HD)などが挙げられる。また3価以上の多価
アルコールとしては、例えばグリセリン、1,2,4−
ブタントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロ
ールプロパン(TMP)、1,2,6−ヘキサントリオー
ルなどの3官能脂肪族ポリオール、前記三官能脂肪族ポ
リオールにエチレンオキサイド、プロピレンオキサイ
ド、ブチレンオキサイドなどを付加したポリエーテルト
リオール、前記三官能脂肪族ポリオールにラクトンなど
を付加したポリエステルトリオールなどが挙げられ、こ
れら硬化剤は単独でまたは2種類以上を混合して用いら
れる。
【0031】(クリーニングブレードの成型方法)本発
明に係わるクリーニングブレード1の成型方法としては
通常用いられる方法で行われ、例えば、遠心成型等によ
り得られる熱硬化性ポリウレタンエラストマーシートを
所定のサイズに裁断してブレード部材を得た後、上記支
持部材2にブレード部材を貼り合わせて加熱加圧して接
着する方法、支持部材2をブレード部材成形金型に保持
しておいて、金型開放部にウレタン生成液を注入し、ブ
レード部材の硬化反応と同時に接着する注型方法等を採
用することができる。
【0032】いずれにせよ、支持部材とブレード部材と
の間に設けた本発明に係る表面処理剤の薄い層に存在す
る接着に関与する部材間で共通する、或いは親和性を有
する官能基が、加熱加圧する接着時の、あるいはウレタ
ン生成液を注入し、硬化反応させる時の熱により作用
し、部材間の接着力が生起し、強化される。上記接着時
の処理温度は、全体的に加熱する場合と、支持部材を直
接加熱する手段を講ずる場合とで異なるが、通常の実験
により条件は求められる。全体的な加熱の例としては、
ヒーター利用の加熱炉、温風によるもの、各種の熱線に
よるもの、等がある。支持部材を直接加熱する手段とし
ては、誘導加熱の手段がある。
【0033】なお、現像ブレード等においても、上記ク
リーニングブレードの場合と基本的には同様に形成され
る。
【0034】(接着力測定法)ここで、本発明に係わる
クリーニングブレードの接着力測定法を説明する。ま
ず、成型されたブレード部材を10mm幅で切断する。
次に図2のようにブレード支持部材2をチャック4で固
定し、ブレード部材をチャック5で保持して、図中矢印
で示す方向に200mm/minの速度で引張り、その
先端部にロードセルを連結して引張強度を測定して、接
着力とするものである。
【0035】
【実施例】以下に、実施例について比較例と併せて説明
するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるもので
はない。
【0036】(実施例1)ポリエステル系樹脂とシラン
カップリング剤を含む表面処理剤を施された亜鉛メッキ
鋼板を加工して得られたブレード支持部材に、フェノー
ル系接着剤を塗布し、クリーニングブレード成形金型に
保持した後、130℃に加熱した。ついでアジペート系
ウレタンプレポリマー100重量部(以下「部」と略す)
(Mn2000、NCO含有量6.9重量%)と、1,
4-ブタンジオール3.9部、トリメチロールプロパン
2.1部を注型機ミキシングチャンバー内で攪拌したの
ち、先に加熱しておいたクリーニングブレード用の成形
金型にこのウレタンゴムを注入した。ついで、放冷後脱
型し、所定の寸法に切断しクリーニングブレードを作成
した。接着力を測定した結果を表1に示した。
【0037】(比較例1)シランカップリング剤を含ま
ないオレフィン系樹脂及びウレタン系樹脂を含む表面処
理剤が厚み1μmで施されたジンコート21鋼板(新日
本製鐵製;登録商標)を、加工して得られたブレード支
持部材に用いた以外は、実施例1と同様に行い、クリー
ニングブレードを得た。接着力を測定した結果を表1に
示した。
【0038】(比較例2)シランカップリング剤を含ま
ないオレフィン系樹脂、ウレタン系樹脂を含む表面処理
剤が厚み0.7μmで施されたジンコート21鋼板(新
日本製鐵製;登録商標)を、加工して得られたブレード
支持部材に用いた以外は、実施例1と同様に行い、クリ
ーニングブレードを得た。接着力を測定した結果を表1
に示した。
【0039】
【表1】 表1の結果から、シランカップリング剤が添加されてい
ない比較例1、2のクリーニングブレードは、表面処理
剤の厚みに係わらず、メッキ層と表面処理剤の界面で剥
離が生じており、接着力も低い。
【0040】
【発明の効果】以上述べたように、本発明のブレード
は、ブレード支持部材に6価クロムを含まないので、地
球環境にやさしいブレードを提供することができる。ま
た、該ブレード支持部材は、シランカップリング剤を添
加した表面処理剤を用いているので、表面処理皮膜とメ
ッキ層との密着力が強固であり、その結果、高い接着力
を有するブレードを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のクリーニングブレードの概略図であ
る。
【図2】本発明のクリーニングブレードの接着力の評価
方法を示す図である。
【符号の説明】
1 クリーニングブレード 2 ブレード支持部材 3 ブレード部材 4 固定用チャック 5 引張用チャック
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B29L 31:34 G03G 21/00 318 Fターム(参考) 2H071 BA41 DA08 DA13 2H077 AD13 2H134 GA01 GB02 HD01 HD19 HD20 KD04 KD08 KE02 KE07 4F204 AA42 AA45 AC05 AD03 AD33 AH33 EA03 EA04 EB01 EB12 EF05 EF23 EK13 EK17

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ブレード支持部材とブレード部材を有す
    るブレードであって、6価クロムを含まず、かつ、シラ
    ンカップリング剤を含有する表面処理剤を施し皮膜とし
    た表面処理板を、該ブレード支持部材として用いること
    を特徴とするブレード。
  2. 【請求項2】 前記表面処理剤の主材がポリエステル系
    樹脂を含む請求項1に記載のブレード。
  3. 【請求項3】 前記ブレード部材が熱硬化性ウレタン樹
    脂を含む請求項1乃至2のいずれか1項に記載のブレー
    ド。
  4. 【請求項4】 前記ブレード部材がアジペ−ト系ウレタ
    ンプレポリマ−を含有する請求項1乃至3のいずれか1
    項に記載のブレード。
  5. 【請求項5】 ブレード支持部材とブレード部材とを有
    するブレードの製造方法であって、6価クロムを含ま
    ず、かつ、シランカップリング剤を含有する表面処理剤
    を該ブレード支持部材上に塗布して請求項1乃至4のい
    ずれか1項に記載する皮膜を形成し、ついで該ブレード
    支持部材と該ブレード部材とを、加熱して接着すること
    を特徴とするブレードの製造方法。
  6. 【請求項6】 ブレード支持部材とブレード部材とを有
    するブレードであって、ポリエステル系樹脂、シランカ
    ップリング剤を含む表面処理剤を塗布して請求項1乃至
    4のいずれか1項に記載する皮膜を形成した電気亜鉛メ
    ッキ鋼板である該ブレード支持部材をブレード部材成形
    金型に保持し、液状ウレタン樹脂を含む該ブレード部材
    を注型し、加熱硬化させてなることを特徴とするブレー
    ド。
  7. 【請求項7】 ブレード支持部材とブレード部材とを有
    するブレードの製造方法であって、ポリエステル系樹
    脂、シランカップリング剤を含む表面処理剤を塗布して
    請求項1乃至4のいずれか1項に記載する皮膜を形成し
    た電気亜鉛メッキ鋼板である該ブレード支持部材をブレ
    ード部材成形金型に保持し、液状ウレタン樹脂を含む該
    ブレード部材を注型し、加熱硬化させてなることを特徴
    とするブレードの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2005256070A (ja) * 2004-03-11 2005-09-22 Nippon Steel Corp ブレード支持部材用無機有機複合処理亜鉛系メッキ鋼板
JP2005264276A (ja) * 2004-03-22 2005-09-29 Nippon Steel Corp ブレード支持部材用無機有機複合処理亜鉛系メッキ鋼板

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