JPH0274753A - マスコンクリート構造物の構築用コンクリート製型枠 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この発明は、マスコンクリート構造物の構築方法に用い
られるコンクリート製の型枠に関する。

（従来の技術） 周知のように、吊橋のアンカレッジなどには、巨大なマ
スコンクリート構造物が構築されるが、この種のマスコ
ンクリート構造物では、セメントの水和反応熱が極めて
大きくなり、この反応熱による熱膨張により、特に構造
物の表面付近に多数のひび割れが発生することが知られ
ている。

このようなひび割れをそのまま放置しておくと、構造物
の内部の鉄筋や鋼材等が空気や浸水に晒され、これらが
腐蝕するという問題がある。

また、ひび割れに侵入した水は、冬期などに凍結して体
積が膨張することもあって、ひび割れがさらに進行して
、構造物の致命的な欠陥に繋がるおそれがある。

この様な問題の対策としては、従来、■仕上げコンクリ
ート（モルタル）を塗着する、■コンクリート製型枠を
埋め殺しで使用するとう方法が採用されていたが、■の
方法では、工期、工費の面で不利となるだけでなく、マ
スコンクリートとのなじみの問題や維持補修を要するな
どの欠点もあるので、−数的には■の方法が多用されて
いる。

第４図は、コンクリート製型枠を用いたマスコンクリー
ト構造物の構築方法の一例を示している。

同図に示す構築方法では、コンクリート製の型枠１は予
め連結材２の一端を埋設した状態で製作されており、型
枠１を構造物中に埋設される補強材３の周囲に、連結材
２の他端を補強材３に結合させて建込み、型枠１で囲繞
された部分にコンクリート４を打設し、隣接する型枠１
間に止水材５を充填して構造物が構築される。

しかしながら、この様なマスコンクリート構造物の構築
方法に使用されている型枠には以下に説明する技術的課
題があった。

（発明が解決しようとする課題） すなわち、上記方法では、コンクリート４を打設すると
、既に硬化している型枠１の内面と、これから硬化しよ
うとする打設コンクリート４とが直接接触し、打設され
たコンクリート４の熱膨張により、型枠１の内面とコン
クリート４の外面との間に摩擦力が作用するが、このと
き型枠１は比較的剛性が大きい鋼製の連結材２で補強材
３と結合されているので、この摩擦に伴なって型枠１に
は面方向の引張り力が加わることになり、この引張り力
により型枠１にひび割れが発生するという問題があった
。

この発明はこのような従来の問題点に鑑みてなされたも
のであって、その目的とするところは、ひび割れが生じ
ることのないマスコンクリート構造物の構築用の型枠を
提供することにある。

（課題を解決するための手段） 上記目的を達成するために、この発明は、構築されるマ
スコンクリート中に埋設される鉄筋、鋼材などの補強材
の外周にコンクリート製の型枠を設置し、この型枠で囲
繞した部分にコンクリートを打設するマスコンクリート
構造物の構築方法において、前記型枠の内周面に吸水性
の絶縁板を一体的に貼着するとともに、この型枠と前記
補強材とを連結する連結材を軟鋼、銅合金などの軟質金
属材料で構成し、かつ、この連結材の一端を前記型枠中
に埋設したことを特徴とする。

（作用） 上記構成の型枠によれば、マスコンクリートが打設され
る内面側に絶縁板が貼着され、かつ、型枠を構造物の補
強材と結合させる連結材が軟質金属材料で構成されてい
るので、打設されたコンクリートの熱膨張により、型枠
とコンクリート間に摩擦力が生じたときに、型枠は摩擦
による変形に追随性があり、これにより型枠のひび割れ
が防止される。

（実施例） 以下、この発明の好適な実施例について添付図面を参照
にして詳細に説明する。

第１図から第３図は、この発明にかかるマスコンクリー
ト構築方法に用いられる型枠の一実施例を示している。

同図に示す型枠１０は、鉄筋コンクリート製の本体１２
と、この本体１２の一面に一体として貼着された絶縁板
１４と、この絶縁板１４を貫通して一端が本体１２に埋
設された複数の連結材１６とから構成されている。

この絶縁板１４は吸水性を有しており、例えば、不織布
、細孔が穿設された防水性のフィルムが接むされた不織
布、織布、スポンジなどから構成される。

また、連結材１６は、例えば、軟鋼、銅合金等の比較的
軟質な金属材料が用いられる。

このような型枠１０は、型枠形状にあわせた枠体１８を
用い、この枠体１８内に配筋をした状態で連結材１６の
一端を配筋にからませて立設させ、枠体１８内に本体１
２用のコンクリートを打設し、打設されたコンクリート
上にこれが硬化する前に絶縁板１４を載置して製作され
る。

ここで、より好ましい型枠１０の製作方法は、打設され
たコンクリート上に絶縁板１４を載置した状態で、第２
図に示すように、絶縁板１４上にプレス板２０を載せ、
その上方からプレス板２゜を押圧して打設コンクリート
中のブリージング水を絶縁板１４を介して外部に放出す
ることである。

また、本体１２の形成用のコンクリートの養生に当たっ
ては、散水などにより絶縁板１４に吸水させて養生させ
ることもｑ効である。

以上のような型枠１０の製作方法を採用すれば、型枠１
０の本体１２のコンクリートの強度が大幅に改善される
。

このようにして製作された型枠１０は、第３図に示すよ
うに、構築されるマスコンクリート中に埋設される鉄筋
、鋼材などの補強材２２に連結材１６の一端を接合して
、補強材２２の外周を囲繞するようにして隣接して建込
まれる。

このとき、各型枠１０に貼着されている絶縁板１４は、
それぞれ内面側に位置するように設置される。

また、各連結材１６の外周には、合成ゴム、発泡スチロ
ールなどで構成された筒状の緩衝材２３が設けられる。

なお、この緩衝材２３は必ずしも連結材１６の全長に亘
って設ける必要はなく、絶縁板１４に当接するようにし
て部分的に設けてもよい。

そして、設置が完了すると、型枠１０で囲繞された部分
にコンクリート２４が打設されて、型枠１０が埋設され
た状態で構造物が構築される。

コンクリート２４が打設されると、コンクリート２４中
のセメントの水和反応により大きな反応熱が発生し、そ
の体積が膨張するとともに、冷却すると体積が収縮する
。

このような打設コンクリート２４の挙動に対して、型枠
１０の本体１２のコンクリートは既に硬化しているので
、体積変化がなく、これらを直接接触させておくと、前
述したように型枠１０と打設コンクリート２４との間に
摩擦力が発生して型枠１０にひび割れが生じるが、本発
明では、型枠１０の内面に絶縁板１４が貼着されており
、しかもこの絶縁板１４が不織布などから構成され、そ
の内部に空間を有しているので、打設コンクリート２４
の体積変化を吸収する。

また、絶縁板１４の吸収効果が若干不足していても、型
枠１０を補強材２２に連結する連結材１６が比較的軟質
な金属材料で構成されているので、型枠１０は打設コン
クリート２４の挙動に追随することができ、これらの相
乗作用により型枠１０にひび割れが発生することを防止
する。

なお、第３図に示した構築方法では、型枠１０の側面外
周に予めゴム、エポキシなどからなる止水材２６を巻き
付けておき、これを所定の位置に建込み、隣接する型枠
１０間にコーキング２８が施される。

また、型枠１０に貼着されている絶縁板１４は、吸水性
を備えているので、打設されたマスコンクリート２４の
過剰な水を排除する機能も備えている。

（発明の効果） 以上実施例で説明したように、この発明にかかるマスコ
ンクリート構造物の構築用コンクリート製型枠によれば
、比較的簡単な構成を従来の型枠に追加することにより
、そのひび割れを防止できるという優れた効果が得られ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明にかかる型枠の一実施例を示す断面図、
第２図は同型枠の製作方法の説明図、第３図は同型枠を
使用したマスコンクリート構造物の構築方法の説明図、
第４図は従来のマスコンクリート構造物の構築方法の説
明図である。 １０・・・・・・・・・・・・型枠 １２・・・・・・・・・・・・本体 １４・・・・・・・・・・・・絶縁板 １６・・・・・・・・・・・・連結材 ２２・・・・・・・・・・・・補強材 ２４・・・・・・・・・・・・コンクリート特許出願人
　　　　　株式会社　大　林　組状　理　人　　　　　
　弁理士　　−色健輔同　　　　　　　　　同　　　松
本雅利第 雪 図 Ｕス 第３図 第２図 Ｉｃ： 第４図

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）構築されるマスコンクリート中に埋設される鉄筋
   、鋼材などの補強材の外周にコンクリート製の型枠を設
   置し、この型枠で囲繞した部分にコンクリートを打設す
   るマスコンクリート構造物の構築方法において、前記型
   枠の内周面に吸水性の絶縁板を一体的に貼着するととも
   に、この型枠と前記補強材とを連結する連結材を軟鋼、
   銅合金などの軟質金属材料で構成し、かつ、この連結材
   の一端を前記型枠中に埋設したことを特徴とするマスコ
   ンクリート構造物の構築用コンクリート製型枠。
2. （２）上記絶縁板は、上記型枠を形成するときに、型枠
   用のコンクリートに押圧して貼着されることを特徴とす
   る請求項１記載のマスコンクリート構造物の構築用コン
   クリート製型枠。