JPH026780B2 - - Google Patents

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JPH026780B2
JPH026780B2 JP18119485A JP18119485A JPH026780B2 JP H026780 B2 JPH026780 B2 JP H026780B2 JP 18119485 A JP18119485 A JP 18119485A JP 18119485 A JP18119485 A JP 18119485A JP H026780 B2 JPH026780 B2 JP H026780B2
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JP
Japan
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plastisol composition
diisocyanate
polymer
vinyl chloride
adhesion
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JP18119485A
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Go Sugino
Isanori Kobayashi
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Mitsubishi Kasei Vinyl Co
Mitsubishi Kasei Corp
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Mitsubishi Kasei Vinyl Co
Mitsubishi Kasei Corp
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Description

【発明の詳細な説明】
「産業上の利用分野」 本発明は、接着または被覆の用途に最適なプラ
スチゾル組成物に係る。 「従来の技術」 プラスチゾルの接着性を向上する手段として、
有機ポリイソシアネート化合物をプラスチゾル中
に添加混合することが知られている。例えば、イ
ギリス特許第1455701号には、トリレンジイソシ
アネート(TDI)を三量体化したイソシアネート
重合物を、特開昭57―105441号には、HDIとジ
フエニルメタンジイソシアネート(MDI)の二
元混合物を部分的に三量体化したイソシアネート
―イソシアヌレートのイソシアネート重合物をプ
ラスチゾルに加える発明が開示されている。これ
らイソシアネート重合物は、末端がフリーのイソ
シアネート基(NCO)であるため反応性が著し
く高く、ゾルの貯蔵安定性、基布への被覆時の浸
透むら、気泡の発生等作業性、品質安定性の点で
著しく劣つていた。 すなわち、末端NCOを有するイソシアネート
重合物を不活性溶媒、例えば可塑剤中に混合して
プラスチゾルを調製するとき、微量の水分や可塑
剤中に残存する金属触媒の影響によつて、 接着強度の極端な低下 経時的な増粘もしくは固化 気泡の発生 等の問題があつた。 このため、金属成分については、必要最低量に
抑えることが必要となり、極端に少なくすると成
形シートの著しい着色を招くという問題が生起
し、ごく限られた配合系でのみしか適用できずま
た加工法並びに作業工程が制約される等の種々の
欠点があつた。 また、特公昭59―52901号、特開昭59―120651
号には、ブロツク化ウレタンポリマーに、特開昭
59―131669号には、ラクタムブロツクポリイソシ
アネートに、いずれも活性アミノ基含有モノまた
はポリアミド等のブロツク体解離促進剤を加える
方法が記載されているが、これらの促進剤は、ポ
リ塩化ビニルの脱塩酸を促進する作用を有し、熱
変色性(熱着色性)や耐光変色性の点で満足する
ものではない。 「発明が解決しようとする問題点」 本発明らは、従来の欠点を少しでも改良し、各
種条件下、例えば各種配合剤の使用ができ、高
温、多湿の混合雰囲気においてもその性能を低下
させることがなく、かつ気泡または着色の発生が
なく、安定に加工でき、しかも接着強度の大きい
プラスチゾル組成物を開発すべく鋭意検討した結
果、特定のジイソシアネート重合物のブロツク体
を接着付与剤としてプラスチゾルに添加すること
により上述の目的を達成しうることを見い出し本
発明を完成するに至つた。 すなわち、本発明の目的は、高温多湿等各種条
件下で加工しても、接着強度の低下、気泡の発
生、着色のない加工が可能になつたプラスチゾル
組成物を提供するにある。 「問題点を解決するための手段」 しかして、本発明の要旨とするところは、実質
的に塩化ビニル系重合体、可塑剤及び接着性付与
剤からなるプラスチゾル組成物であつて、前記接
着性付与剤としてジイソシアネート重合物の長鎖
アルキルフエノールブロツク体で、かつその平均
分子量が1000〜10000の範囲にあるものを使用す
ることを特徴とするプラスチゾル組成物に存す
る。 本発明を詳細に説明するに、本発明のプラスチ
ゾル組成物の主成分である塩化ビニル系重合体
は、塩化ビニルまたは塩化ビニルとそれに共重合
可能なコモノマーとの混合物とを乳化剤及び水溶
性重合開始剤の存在下に乳化重合して製造される
粒径5μ以下、好ましくは0.05〜3μ程度のペースレ
ジン、または分散剤及び油溶性重合開始剤の存在
下、塩化ビニルまたは塩化ビニルとそれに重合可
能なコモノマーとの混合物の全量または一部を機
械的に微分散した後重合する微細懸濁重合法によ
つて製造されるペーストレジンまたはペーストレ
ジン混合用のレジンである。また、通常の懸濁重
合によつて製造された粒径の大きな塩化ビニル樹
脂をペーストゾルの粘度、流動性、加工性等に悪
影響を及ぼさない範囲で併用しても差支ない。塩
化ビニルに共重合可能なコモノマーとしては、例
えば酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ラウリン
酸ビニル等のビニルエステル類、メチルアクリレ
ート、エチルアクリレート、ブチルアクリレート
等のアクリル酸エステル類、メチルメタクリレー
ト、エチルメタクリレート等のメタクリル酸エス
テル類、ジブチルマレエート、ジエチルマエート
等のマレイン酸エステル類、ジブチルフマレー
ト、ジエチルフマレート等のフマール酸エステル
類、ビニルメチルエーテル、ビニルブチルエーテ
ル、ビニルオクチルエーテル等のビニルエーテル
類、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等の
シアン化ビニル類、エチレン、プロピレン、スチ
レン等のα―オレフイン類、塩化ビニリデン、臭
化ビニル等の塩化ビニル以外のハロゲン化ビニリ
デンまたはハロゲン化ビニル類が挙げられ、これ
らの1種以上が30重量%以下、好ましくは20重量
%以下の範囲で用いられる。 塩化ビニル系重合体は、その重合時、アルカリ
金属塩を含有する乳化剤を使用する場合が多い
が、本発明の組成物の接着性の関係から、塩化ビ
ニル重合体中のアルカリ金属含有量が900ppm以
下になるように乳化剤を選択使用するのが望まし
い。このような低アルカリ金属含量の塩化ビニル
系重合体をもたらす乳化剤としては、アルキル基
の炭素原子数8〜18の脂肪酸のアンモニウム塩ま
たはアルカリ金属塩が一例として挙げることがで
きる。勿論、乳化剤は、上述のものに限定される
ものではない。 本発明のゾル組成物の一成分である可塑剤は、
塩化ビニル系重合体に用いられるものなら特に制
限されるものではないが、例えば、フタル酸ジ―
n―ブチル、フタル酸ジ―n―オクチル、フタル
酸ジ―2―エチルヘキシシル(DOP)、フタル酸
ジイソオクチル、フタル酸オクチルデシル、フタ
ル酸ジイソデシル、フタル酸ブチルベンジル、イ
ソフタル酸ジ―2―エチルヘキシル等のフタル酸
系可塑剤、アジピン酸ジ―2―エチルヘキシル
(DOA)、アジピン酸ジ―n―デシル、アジピン
酸ジイゾデシル、アゼライン酸ジ―2―エチルヘ
キシル、セバシン酸ジブチル、セバシン酸ジ―2
―エチルヘキシル等の脂肪酸エステル系可塑剤、
リン酸トリブチル、リン酸トリ―2―エチルヘキ
シル、リン酸―2―エチルヘキシルジフエニル、
リン酸トリクレジル等のリン酸エステル系可塑
剤、エポキシ化大豆油、エポキシ化トール油脂肪
酸―2―エチルヘキシル等のエポキシ系可塑剤等
があげられ、これらの1種または2種以上を混合
して使用する。可塑剤の使用量は、ベーストゾル
の所望する固形分濃度、流動性、ペーストゾルの
用途等によつて適宜選択され、塩化ビニル系樹脂
100重量部に対して30〜400重量部、好ましくは50
〜200重量部の範囲である。 また、可塑剤は、その一部をテキサノールイソ
ブチレート、ドデシルベンゼン等の稀釈剤、ある
いはトルエン、キシレン等の塩化ビニル系樹脂を
膨潤させる有機溶剤等に換えることができ、オル
ガノゾルにしてもよい。稀釈剤、有機溶剤の添加
量は、用途により適宜決定される。 本発明のプラスチゾル組成物は、プラスチゾル
組成物に接着性を与えるために、または接着剤と
して使用できるように、ジイソシアネート重合物
の長鎖アルキルフエノールブロツク体をその一成
分として含有している。そしてジイソシアネート
重合物の長鎖アルキルフエノールブロツク体の平
均分子量は、1000〜10000の範囲にあるものを使
用する必要がある。該ブロツク体の平均重合度が
1000よりも小さいと接着剤としてのアンカー効果
を充分に発揮できず、接着強度が不充分であり、
逆に10000よりも大きいと著しくゾル組成物の粘
度上昇をまねき好ましくない。 しかして、ジイソシアネート重合物を構成する
ジイソシアネート(単量体)は、例えばヘキサメ
チレンジイソシアネート、リジンジイソシアネー
ト等の脂肪酸ジイソシアネート、水添ジフエニル
メタンジイソシアネート、イソホロンジイソシア
ネート、水添トリレンジイソシアネート等の脂環
式ジイソシアネート、トリレジンイソシアネー
ト、ジフエニルメタンジイソシアネート、ナフチ
レンジイソシアネート、キシレンジイソシアネー
ト等の芳香族ジイソシアネート等が挙げられる。
この内でも芳香族ジイソシアネート、特にトリレ
ンジイソシアネート、ジフエニルメタンジイソシ
アネートであるのが好ましい。そしてジイソシア
ネート重合物は、例えば酢酸エチル、酢酸メチ
ル、酢酸ブチル、クロルベンゼン等の不活性化溶
液中もしくはフタル酸エステル、リン酸エステ
ル、アジピン酸エステルまたはトリメリツト酸エ
ステル等可塑剤中で、周知の触媒、例えばスズ
系、アミン系触媒を使用して既知方法で重合して
得られ、さらにその後アルキルフエノールでブロ
ツク化反応を行い、ジイソシアネート重合体の長
鎖アルキルフエノールブロツク体を製造する。高
揮発性の溶剤下で重合反応もしくはブロツク化反
応を実施したものは、最終的に適当な高沸点の溶
媒、例えば可塑剤で溶剤置換処理するのが望まし
い。 ブロツク化剤として使用するアルキルフエノー
ルは、炭素原子数4以上のアルキル基を置換基と
して有するフエノール類であつて、例えば、ブチ
ルフエノール、ヘキシルフエノール、オクチルフ
エノール、ノニルフエノール等が挙げられ、勿論
これらに限定されるものではない。ブロツク化剤
の使用量は、ジイソシアネート重合物の遊離イソ
シアネート基に対して当量程度が適当である。 ブロツク化ジイソシアネート重合物の添加量
は、塩化ビニル系重合体100重量部当り、2〜25
重量部の範囲であるのが好ましく、プラスチゾル
組成物中の有効NCOが0.03〜1重量%、好まし
くは0.1〜1重量%特に好ましくは0.2〜0.6重量%
の範囲で存在させるのが望ましい。例えば、ジブ
チルフタレートの中で重合及びブロツク化した後
のアルキルフエノールブロツク化ジイソシアネー
ト重合物の32重量%―ジブチルフタレート希釈液
を用いるとき、塩化ビニル系重合体100重量部当
り、4〜50重量部用い、可塑剤量が不足ならばそ
の不足分を補うことによつて、プラスチゾル組成
物を調製する。また、例えば32重量%ジブチルフ
タレート希釈液中の有効NCOの含有率も異なる
のでプラスチゾル組成物の所望NCO含有率にな
るように希釈液を適宜調節して加える。有効
NCOが0.03重量%よりも少ないと接着効果が小
さく、逆に1重量%よりも大きくなるとゾル粘度
の増大、着色等に関し好ましくない現象が起り易
く、また吸湿及び急激な接着反応を伴つて接着界
面での気泡発生の現象が認められ、接着強度が低
下する原因となり易い。 本発明のプラスチゾル組成物は、接着性付与
剤、すなわち長鎖アルキルフエノールブロツク化
ジイソシアネート重合物のブロツク体を解離する
ための促進剤が含有されているのが好ましい。該
解離促進剤は、例えばアルカリ金属の無機または
有機化合物、鉛、錫、カドミウム、亜鉛等金属の
無機または有機化合物が挙げられ、これらの少な
くとも1種を用いるのが望ましい。 アルカリ金属化合物としては、具体的には脂肪
酸、特にアルキル基の炭素原子数8〜18の脂肪
酸、アルキル硫酸、アルキルスルホン酸またはこ
れらのポリオキシエチレン付加物のカリウム塩、
ナトリウム塩、さらにはカリウム―亜鉛系、ナト
リウム―亜鉛系複合安定剤をあげることができ
る。またアルカリ金属以外の金属化合物として
は、鉛白、塩基性ケイ酸鉛、三塩基性硫酸鉛、三
塩基性亜リン酸鉛、シリカゲル共沈ケイ酸鉛、亜
鉛華等の無機金属化合物、ラウリン酸、ステアリ
ン酸、リシノール酸、ナフテン酸、サリチル酸、
2―エチルヘキソイン酸脂肪酸または樹脂酸等の
カドミウム、バリウム、カルシウム、亜鉛、鉛、
錫またはマグネシウム等の金属塩などの有機化合
物が挙げられ、さらにオクチル酸亜鉛、ジブチル
スズラウレート、ジオクチルスズマレート、ジブ
チルスズメルカプチド等が挙げられる。また、通
常塩化ビニル樹脂の安定剤として市販されている
カルシウム―亜鉛系、バリウム―亜鉛系、マグネ
シウム―亜鉛系、カドミウム―バリウム―亜鉛系
等の有機酸液状複合安定剤も用いることができ
る。 解離促進剤の使用量は、アルカリ金属化合物の
場合にはアルカリ金属として塩化ビニル系重合体
の40〜900ppmの範囲、好ましくは200〜800ppm
の範囲内でプラスチゾル組成物に含有されている
のが好ましい。アルカリ金属の含有量は、塩化ビ
ニル系重合体の製造時に使用する乳化剤にすでに
アルカリ金属が含まれている場合には、その分を
もアルカリ金属量として合算し、適当量のアルカ
リ金属化合物の解離促進剤を添加する必要があ
る。アルカリ金属の含有量が40ppmより小さいと
接着強度が極端に低く、900ppmを超えるとゾル
調製時または得られたゾルの吸湿性を増大し、却
つて接着反応を阻害しまた気泡発生の原因となつ
て、接着強度の低下を誘引し易くなる。 アルカリ金属以外の金属化合物を解離促進剤と
して用いる場合は、それが安定剤として併用する
こともあり、その添加量は特に限定されないが、
通常塩化ビニル系重合体100重量部に対し、0.5〜
10重量部、好ましくは2〜5重量部でその目的を
達成することができる。また、アルカリ金属化合
物と鉛、錫、カドミウム、亜鉛等の金属化合物を
併用するとき相乗的に接着強度が向上する。 本発明のプラスチゾル組成物を製造するには、
塩化ビニル系重合体、可塑剤及び接着性付与剤並
びに必要に応じて解離促進剤、その他の添加剤等
を均一に混合する。 本発明では 塩化ビニル系重合体生産直後完全に密閉保管
された塩化ビニル系重合体を使用し、 接着性付与剤を添加する前のプラスチゾル製
造時に真空脱泡工程を施こし、 接着性付与剤を添加した後、気相を真空脱泡
するか窒素等の不活性ガスで置換して攪拌混合
を実施する のが好ましい。 組成物製造時、組成物中への水分の混入は、可
能な限り避けるべきであり、具体的には相対湿度
80%以下の雰囲気で調製するのが望ましい。一般
に、相対湿度80%以上の雰囲気で混合したもの
は、ゾル中に少なくとも、0.2重量%以上の微量
水分を吸収することになる。 本発明のプラスチゾル組成物は、ナイロン繊
維、プリエステル繊維、天然皮革、合成樹脂シー
ト、フイルム等のシート状基材の接着剤または積
層材として用いることができ、シート状基材への
塗布は、例えばリバースロール、ナイフコータ
ー、スプレー、カーテンフロー、デイツプコーテ
イング、ロータリースクリーン、フラツトスクリ
ーン、フレキソ、グラビアプリンテイング等各種
方法が採用される。 「発明の効果」 本発明のプラスチゾル組成物は、高温、多湿の
雰囲気においても、その接着性を損うことなく製
造でき、また従来の接着性ゾル組成物に比べてゾ
ル粘度、接着強度の安定性が格段に改良されてい
る。そして、該組成物中に含有される接着性付与
剤が長鎖アルキルフエノールブロツク化ジイソシ
アネート重合物であり、かつアミン系のブロツク
解離促進剤を含まないので、その加工時に気泡の
発生、着色、塩化ビニル系重合体の分解がなく接
着強度が著しく高いものとなる。また、該組成物
は、130℃以下の低温加熱下ならば、ブロツク化
剤の解離が進行しないことから、例えば一度低温
下でゲル化処理したものを再度使用して張り合せ
る工程をとる等、各種または繁雑な加工法を採用
することができる。 「実施例」 次に、本発明のプラスチゾル組成物を実施例を
用いて詳細に説明するが、本発明はその要旨を超
えない限り以下の実施例に限定されるものではな
い。 なお、実施例におけるプラスチゾル組成物の評
価方法は次の通りである。 (1) アルカリ金属の定量 原子吸光度法により求めた。 すなわち、塩化ビニル系重合体、解離促進剤
等試料10gを、300mlの蒸留水中で8時間攪拌
後、紙(東余科学産業(株)製5A)で過し、
更に液を0.22μmのミリポアフイルターで
過し、その液を原子吸光法(ジヤーレルアツ
シユ(YANACO製)AA8200測定機使用)に
より測定し、予め求めた外部検量線法の値から
金属含有量を定量した。 (2) ゾル粘度測定 東京計器製B8H型粘度計を使用し、ゾル温
度23℃における5r.p.mのゾル粘度を測定した。
経日ゾル粘度測定用のゾルは、測定2時間前に
1分間かるく攪拌棒を用いて攪拌したものを用
いた。 (3) 剥離強度 プラスチゾル組成物を、335g/m2のポリエ
チレンテレフタレート織布上にナイフコーター
で0.8mm厚にコーテイングした後、離形紙上に
乗せ熱風循環式乾燥機内で160℃、175℃及び
190℃の各温度で5分間加熱し、ポリエチレン
テレフタレートの織布と積層した成形品を得
た。該成形品を恒温室に3日間放置した後幅
2.54cm、長さ8cmの試験片を作成し、試験片の
一端を剥離し、長さ方向に、引張り速度50mm/
minで180゜T型剥離試験を行いポリエチレンテ
レフタレートの織布への接着強度を調べた。試
験片5個の平均剥離強度(単位Kg/inch)で示
した。 (4) 気泡発生、着色の評価 剥離強度試験のために作成した成形品の塩化
ビニル系重合体層の中の気泡の発生及び着色状
態を目視判定し、次の評価をした。 〇―なし、△―若干あり、 ×―多い(激しい) 実施例1、比較例1〜3 塩化ビニル系重合体(ペーストレジン、アルカ
リ金属770ppm含有) 100重量部 可塑剤(ジ―2―エチルヘキシルフタレート
(DOP) 60 〃 エポキシ系安定剤(商品名FEP―13、アデカ
アーガス社製) 3 〃 Ba―Zn系安定剤兼解離促進剤(商品名AC―
303、アデカーガス社製) 3 〃 CaO 1.5 〃 接着性付与剤 変量 上記各配合剤を23℃、50%相対湿度(RH)雰
囲気下の恒温恒湿室に数日間放置した後秤量し、
恒温室で次の手順に従い混合した。 ペーストレジン、DOP(45PHR相当量)、安定
剤及び解離促進剤をホバートミキサーに投入し、
均一に混合固練りした後、接着性付与剤のジブチ
ルフタレート(DBP)溶液を所定量添加し、更
にDOP量が60重量部になるように調節して均一
に混合し、次いで真空脱泡してプラスチゾル組成
物を調製した。 該組成物の詳細組成、ゾル粘度、剥離強度、気
泡発生状態及び着色状態を第1表に記した。 なお、比較のため接着付与剤添加のもの、非ブ
ロツク化のもの及び市販ポリイソシアネートにつ
いても実施例と同様に試験した。
【表】 比較例2のTDI重合体は、ゾル粘度安定性が極
めて劣り、1日後にはすでにゲル化固化し粘度の
測定はできなかつた。 比較例3のポリイソシアネート/ポリアミド系
の接着付与剤では着色が激しく、剥離強度も低
い。本発明のゾル組成物は、ゾル粘度安定性が、
比較例1のものに比較して劣らず、しかも剥離強
度において著しい向上が認められた。 実施例2、3、比較例4 TDI重合体のノニルフエノールブロツク体の
32wt%―DBP溶液の添加量を5重量部及び15重
量部に変えたほかは実施例1と同様にして試験
し、NCOの差による剥離強度を調べ第2表に示
した。また同時に平均分子量614のTDIのノニル
フエノールブロツク体の32wt%―DBP溶液(有
効NCO量4.4wt%)10重量部を用いたほかは実施
例1と同様に試験し、接着付与剤の平均分子量差
による剥離強度等を調べ、第2表に併記した。
【表】 上記結果から、接着性付与剤の平均分子量が
1000以上の比較的高分子量のものでかつゾル中の
有効NCO含有率が0.1wt%以上あることが充分な
剥離強度を保つために必要であることが判る。実
施例3、190℃加熱条件では、加熱速度が急激で
あつたため若干気泡が現われる結果となつた。 実施例 4〜8 アルカリ金属含有量の異なるペーストレジンを
各種用いて実施例1と同様の試験を行いその結果
を実施例1とともに第3表に記した。
【表】 ※ 酢ビ含有コポリマーを使用
アルカリ金属含有量にほぼ比例して接着強度
(剥離強度)の向上がみられるが、1000ppmを越
えるとその低下が見られ、45〜770ppmの範囲で
アルカリ金属を含有するレジンが好ましいことが
判る。1000ppmになると吸水性が増加するため気
泡の発生をともない剥離強度の低下が起るものと
推察される。 実施例9、10、比較例5、6 塩化ビニル重合体として実施例1及び実施例4
で使用したペーストレジン(アルカリ金属含有量
770ppm及び30ppm>)を使用し、プラスチゾル
調製時の接着性付与剤のDBP溶液添加以降の操
作を80%RH雰囲気で行つたほかは、実施例1と
同様にしてゾル粘度、剥離強度及び気泡発生の状
態を調べて第4表に示した。比較のため比較例2
で用いた接着性付与剤(非ブロツク化TDI重合
物)についても同様に試験し第4表に併記した。
【表】 80%RH雰囲気下のテストにおいて、実施例9
及び10ではゾル粘度安定性は良好であるが、比較
例では経時固化してしまいゾル粘度安定性は不良
であり、実用に耐えない。また、アルカリ金属含
量の多い実施例9では、ブロツク体の解離が促進
されるためか、実施例10より剥離強度が高くなる
傾向にある。しかし、反面水分の吸収が生じ易
く、気泡の発生が多くなり、特に比較例5では水
分の吸収によつて有効NCOの含有率が低下し、
剥離強度が極端に悪くなることが認められる。こ
のようにアルカリ金属含有量によつて剥離強度の
変化が認められるので、各種テストの結果最適量
は200〜800ppmの範囲であると推察される。 実施例 11〜15 実施例1及び実施例6で用いたアルカリ金属含
量770ppm及び220ppmのペーストレジンを用い、
安定剤兼解離促進剤の種類を(A)三塩基性硫酸鉛、
(B)ジブチルスズメルカプチド及び(C)Na―Zn系複
合安定剤(対レジン当りアルカリ金属含有量
285ppm)に換えたほかは実施例1と同様に試験
を行い、その結果を第5表に記した。
【表】

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 実質的に、塩化ビニル系重合体、可塑剤及び
    接着性付与剤からなるプラスチゾル組成物であつ
    て、前記接着性付与剤としてジイソシアネート重
    合物の長鎖アルキルフエノールブロツク体で、か
    つその平均分子量が1000〜10000の範囲にあるも
    のを使用することを特徴とするプラスチゾル組成
    物。 2 ジイソシアネート重合物が芳香族ジイソシア
    ネートの重合物である特許請求の範囲第1項記載
    のプラスチゾル組成物。 3 芳香族ジイソシアネートがトリレンジイソシ
    アネートまたはジフエニルメタンジイソシアネー
    トである特許請求の範囲第2項記載のプラスチゾ
    ル組成物。 4 接着性付与剤の有効イソシアネート含有率が
    0.03〜1重量%である特許請求の範囲第1項記載
    のプラスチゾル組成物。 5 接着性付与剤のブロツク体解離促進剤(以下
    単に解離促進剤という)を含有する特許請求の範
    囲第1項記載のプラスチゾル組成物。 6 解離促進剤がアルカリ金属、亜鉛、錫または
    鉛の金属の無機化合物または有機化合物から選択
    される少なくとも一種である特許請求の範囲第5
    項記載のプラスチゾル組成物。 7 アルカリ金属化合物を、塩化ビニル系重合体
    に対してアルカリ金属量として40〜900ppmの範
    囲になるように含有せしめた特許請求の範囲第6
    項記載のプラスチゾル組成物。
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