JPH026169Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、建築物の壁面または天井に連続的に
パネルを取付ける連装パネル取付け装置に関する
ものである。

〔従来の技術〕

従来、建築物の壁面または天井等にパネルを連
続的に装着する場合において、既存のＨ型鋼を利
用して行う場合には、このＨ型鋼の平行する水平
片の一方をシヤーリング等によつて、切削加工し
て長さ方向の幅を削減しておき、他方の水平片を
建築物の躯体または柱体に取付けるとともに、加
工した水平片に弾性部材を取付け、この弾性部材
を利用して、ガラス等のパネルを保持して、取付
けを行つていた。

また、アルミニウム等の材料を引き抜きによつ
て、または２部材を溶着する等して、必要な形状
の取付け部材を作成し、これに取付けた弾性部材
を利用してパネルの取付けを行つていた。

〔考案が解決しようとする問題点〕

上述のようにしてなる連装パネルの取付け装置
において、既存のＨ型鋼を用いる場合には、特別
に切削等の加工が必要であり、切削加工及び切削
断面の研磨加工等の作業を必要とする他、これら
加工に機械を導入する等コスト面でのデメリツト
が多いという問題点を有する。

また、アルミニウム等の材料を引き抜きによつ
て、または２部材を溶着する等して作成する場合
には、特別にオーダーする必要がある為に、量産
しない限りコストを抑えることは困難であるとい
う問題点を有するものである。

この問題点に鑑みて、本考案は、建築物の壁面
または天井面にパネルを連続的に取付ける連装パ
ネル取付け装置を既存の材料を用いて取付けが容
易であるとともに、安価なものを提供することを
目的とするものである。

〔問題点を解決するための手段〕

本考案は上記本考案の目的を達成する為に、建
築物の躯体または柱体に取付けられる水平方向に
延設した水平片に、垂直片を立設し、該垂直片の
端縁には互いに離間して複数の螺軸を立設した取
付け部材と、下面には前記取付け部材の垂直片先
端を嵌合可能な凹溝を有し、該凹溝底部に前記螺
軸と同位置に前記螺軸が挿通可能な貫通孔を穿設
するとともに、一方または両方の側面にパネルの
周縁を挟持する凹溝を設けてなるパネル保持部材
と、前記取付け部材の螺軸に螺合させて固定する
固定部材と、よりなる連装パネル取付け装置を構
成するものである。

〔作用〕

本考案に係る連装パネル取付け装置は、上述の
ようにしてなり、取付け部材の水平片を建築物の
躯体または柱体にボルトによつて締結または接着
剤で接着等して固着し、パネル保持部材の貫通孔
に取付け部材の螺軸を挿通して、この螺軸に固定
部材を螺合させて固定するとともに、パネル保持
部材の凹溝にパネル周縁部を保持させることによ
つて、建築物の壁面または天井等にパネルを連続
的に装着するものである。

〔実施例〕

本考案の、詳細を図示した実施例に基づいて説
明する。

第１図は、本考案に係る連装パネル取付け装置
の第１実施例の説明用断面図である。

図中１は、取付け部材であり、この取付け部材
１は既存のＬ字状の山形鋼を利用するもので、即
ち建築物の躯体または柱体１３に取付けられる水
平片２と、該水平片２に立設させた垂直片３及び
該垂直片３の端縁に互いに離間して接着等によつ
て立設させた複数の螺軸４とからなるものであ
り、水平片２をボルトにより締着するか、もしく
は、接着剤によつて接着する等して建築物の躯体
または柱体１３に固着するものである。

５はパネル保持部材であり、該パネル保持部材
５の下面には、前記取付け部材１の垂直片３の先
端が嵌合可能である凹溝６を有し、該凹溝６の底
部には前記取付け部材１の垂直片３を嵌合させた
時に、螺軸４と同位置に螺軸４が挿通可能な貫通
孔７を穿設するとともに、一方または両方の側面
にパネル９の周縁を挟持する凹溝８を設けてなる
ものである。

１０は取付け部材１の螺軸４と同位置に貫通孔
１１を有する板状部材、１２は螺軸４に螺合可能
な固定部材である。

しかして、取付け部材１の水平片２を建築物の
躯体または柱体１３にボルトまたは接着剤で固着
し、パネル保持部材５の凹溝８にガラス等のパネ
ル９を保持するとともに、取付け部材１の垂直片
３をパネル保持部材５の凹溝６に嵌合させ、螺軸
４をパネル保持部材５の貫通孔７及び板状部材１
０の貫通孔１１に挿通して、例えばナツトでなる
固定部材１２を螺軸４に螺合させて締結すること
によつて、パネル９を建築物の壁面または天井等
に取付けるものである。

このようにしてなる本考案の第１実施例におい
ては、取付け部材１として、既存のＬ字状の山形
鋼を利用している為に、切削加工したり、切削断
面の研磨加工等の作業をする必要がなくなるとと
もに、取付けが容易で、安価な連装パネル取付け
装置を提供することができる。

第２図、第３図は、本考案に係る連装パネル取
付け装置の第２実施例の説明図である。

図中１は、取付け部材であり、この取付け部材
１は、既存のＴ形鋼を利用するものとし、即ち建
築物の躯体または柱体１３に取付けられる水平片
２と、該水平片２に立設させた垂直片３及び垂直
片３の端縁に互いに離間して溶着する等して立設
させた複数の螺軸４とからなるものであり、水平
片２をボルトにより締着するかもしくは、接着剤
によつて溶着する等して建築物の躯体または柱体
１３に固着するものである。

５はパネル保持部材であり、該パネル保持部材
５の下面には、前記取付け部材１の垂直片３の先
端が嵌合可能である凹溝６を有し、該凹溝６の底
部には前記取付け部材１の垂直片を嵌合させた時
に、螺軸４と同位置に螺軸４が挿通可能な貫通孔
７を穿設するとともに、一方または両方の側面に
パネル９の周縁を挟持する凹溝８を設けてなるも
のである。

１０は取付け部材１の螺軸４と同位置に貫通孔
１１を有する板状部材、１２は螺軸４に螺合可能
な固定部材である。

しかして、取付け部材１の水平片２を建築物の
躯体または柱体１３にボルトまたは接着剤で固着
し、パネル保持部材５の凹溝８にガラス等のパネ
ル９を保持するとともに、取付け部材１の垂直片
３をパネル保持部材５の凹溝６に嵌合させ、螺軸
４をパネル保持部材５の貫通孔７及び板状部材１
０の貫通孔１１に挿通して、例えばナツトでなる
固定部材１２を螺軸４に螺合させて締結すること
によつて、パネル９を建築物の壁面または天井等
に取付けるものである。

このようにした本考案に係る連装パネル取付け
装置の第２実施例においては、取付け部材１とし
て、既存のＴ形鋼を利用している為に、第１実施
例と同様に、切削加工、研磨加工等の作業をする
必要がなく、コストを低く抑えることができると
ともに、建築物の躯体または柱体１３に取付けら
れる取付け部材１の水平片２の面積が大きく設定
されており、また垂直片３が水平片２の中央から
立設されるので、安定よく、安全性の高いものを
提供することができる。

〔考案の効果〕

本考案に係る連装パネル取付け装置は、以上の
ようにしてなる為、既存の材料を用いて、特別な
加工の作業をする必要なく、安価で、取付けが容
易な連装パネル取付け装置を提供することができ
るものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る連装パネル取付け装置の
第１実施例を建築物の躯体または柱体に取付け、
パネルを保持した状態を示す断面図、第２図は本
考案に係る連装パネル取付け装置の第２実施例の
一部断面斜視図、第３図は本考案に係る連装パネ
ル取付け装置の第３実施例の断面図である。 １：取付け部材、２：水平片、３：垂直片、
４：螺軸、５：保持部材、６：凹溝、７：貫通
孔、８：凹溝、９：パネル、１０：板状部材、１
１：貫通孔、１２：固定部材、１３：建築物の躯
体または柱体。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 建築物の躯体または柱体に取付けられる水平
   方向に延設した水平片に、垂直片を立設し、該
   垂直片の端縁には互いに離間して複数の螺軸を
   立設した取付け部材と、 下面には前記取付け部材の垂直片先端を嵌合
   可能な凹溝を有し、該凹溝底部に前記螺軸と同
   位置に前記螺軸が挿通可能な貫通孔を穿設する
   とともに、一方または両方の側面にパネルの周
   縁を挟持する凹溝を設けてなるパネル保持部材
   と、 前記取付け部材の螺軸に螺合させて固定する
   固定部材と、 よりなる連装パネル取付け装置。 ２ 取付け部材の水平片と垂直片とが、Ｔ字型ま
   たはＬ字型に配されてなる実用新案登録請求の
   範囲第１項記載の連装パネル取付け装置。