JPH0255759A - ポリエステル樹脂組成物およびその用途 - Google Patents

ポリエステル樹脂組成物およびその用途

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JPH0255759A
JPH0255759A JP20656088A JP20656088A JPH0255759A JP H0255759 A JPH0255759 A JP H0255759A JP 20656088 A JP20656088 A JP 20656088A JP 20656088 A JP20656088 A JP 20656088A JP H0255759 A JPH0255759 A JP H0255759A
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JP
Japan
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group
range
formula
structural unit
polyester resin
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Pending
Application number
JP20656088A
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English (en)
Inventor
Mikio Hashimoto
幹夫 橋本
Tadao Tanitsu
忠男 谷津
Norio Kaneshige
兼重 則男
Yoshinori Akaishi
赤石 義徳
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsui Petrochemical Industries Ltd
Original Assignee
Mitsui Petrochemical Industries Ltd
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Publication date
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Publication of JPH0255759A publication Critical patent/JPH0255759A/ja
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  • Blow-Moulding Or Thermoforming Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Polyethers (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 1肌乙盈亙豆1 本発明は、溶融成形性、延伸性、機械的強度、透明性お
よびガスバリヤ−性に優れ、容器用などの素材として適
した性能を有するポリエステル樹脂組成物、このポリエ
ステル樹脂組成物を用いた延伸成形体、延伸中空成形体
用プリフォームおよび延伸中空成形体に関する。
tに 従来から、ビールおよび日本酒などの酒類、炭酸飲料な
どの清涼飲料、調味料、油、化粧品並びに洗剤などの容
器を形成する素材としては、ガラスが広く使用されてい
る。ガラス容器は、優れた透明性、成形性およびガスバ
リヤ−性を有するとの利点を有しているが、製造コスト
が高いとの問題があり、通常、使用後の空容器を回収し
循環再使用することによりコストの低減が図られている
しかし、このような回収の際に、ガラス容器は重いので
運送経費がかさみ、コストの低減を充分に図ることがで
きない、さらに、運搬の際などに破損し易く、取り扱い
にくいとの問題がある。
そこで、前述のような問題を有するガラス容器の代わり
に次第にプラスチック容器が使用されるようになってき
ている。
このようなプラスチック容器の製造に用いられるプラス
チック素材は、基本的に、溶融成形性および延伸性など
、容器の製造時に要求される特性が高いレベルにあるこ
とが必要であると共に、得られな容器の機械的強度およ
び透明性などの特性も高いレベルにあることが必要であ
る。
このような特性を有する素材として、ポリエチレンテレ
フタレートがあり、このポリエチレンテレフタレートは
、透明性および機械的強度等が優れていると共に、成形
性も良好であり、基本的にプラスチック容器の素材とし
て適している。
ところで、調味料、洗剤あるいは化粧品などの容器にお
いては、機械的強度および透明性等が問題になることが
多く、ガスバリヤ−性については問題になることが少な
い、従って上記のポリエチレンテレフタレートを用いて
製造された容器は、−船釣に良好な特性を有していると
いうことができる。
しかしながら、たとえば炭酸飲料およびビールのような
スパークリング飲料の容器は、内部に高圧の炭酸ガス等
が充填されているため、この内部充填ガスの漏出を防止
するのに非常に高いガスバリヤ−性を有していることが
必要になる。そして、このような厳しいガスバリヤ−性
の要求される用途においては、プラスチック素材のうち
でも比較的高いガスバリヤ−性を有しているポリエチレ
ンテレフタレートであっても、充分であるとは言い雑い
、したがって上記のような高いガスバリヤ−性を必要と
する用途にポリエチレンテレフタレートを使用しようと
する場合には、容器の肉厚を厚くするなどの方法により
ガスバリヤ−性を確保しなければならず、コスト的に不
利である。
現在、ポリエステル樹脂容器の需要は増々増大しつつあ
るが、上記のような非常に高いガスバリヤ−性が必要な
用途にもポリエステル樹脂容器を使用するためには、現
在使用されているポリエチレンテレフタレートの優れた
特性を損なうことなく、ポリエチレンテレフタレートに
高いガスバリヤ−性を賦与する必要がある。
このような要請下に、ポリエチレンテレフタレートにつ
いて、種々の改良が試みられている。
たとえば、特開昭59−64624号公報には、ポリエ
チレンイソフタレートのようなポリアルキレンイソフタ
レートおよびそのコポリマー並びにこれらのポリマーあ
るいはコポリマーを用いて得られた成形体が開示されて
いる。また、特開昭59−64049号公報には、上記
のポリアルキレンイソフタレートまたはそのコポリマー
からなる層と、ポリエチレンテレフタレートのようなポ
リアルキレンテレフタレートまたはそのコポリマーから
なる層とから構成される多層包装材料およびそれからな
る成形体が開示されている。さらに、特開昭59−39
547号公報には、最内層がエチレンテレフタレートを
主な繰返しを単位とするポリエステルからなり、そして
外層がエチレンイソフタレートを主なM返し単位とする
ポリエステルからなる耐ガス透過性多層容器であって、
この容器の肉薄部分を少なくとも一方向に配向させるこ
とにより耐ガス透過性を向上させた多層容器が開示され
ている。また、特開昭56−64866号公報には、最
外層および最内層がエチレンテレフタレートを主な繰返
し単位とするポリエステルからなり、そして中間層がト
キシリレンジアミンまたはトキシリレンジアミンとp−
キシリレンジアミンとの混合物をジアミン成分とするポ
リアミドからなり、かつ肉薄部分が少なくとも一方向に
配向されている多層容器が開示されている。
さらに、特開昭58−183243号公報には、2つの
内外両表面層がポリエチレンテレフタレートからなり、
そして中間層がポリエチレンテレフタレートとキシリレ
ン基含有ポリアミドとの混合材料からなる2軸延伸ブロ
ー成形ビン体が開示されている。
このように従来技術において、ポリエチレンテレフタレ
ートのようなポリアルキレンテレフタレート自体の構造
あるいは配向性等を変えることにより、ポリアルキレン
フタレートのガスバリヤ−性を改善しようとする試みが
数多くなされているが、このような改質によっては、ス
パークリング飲料用の容器素材に適する程度まではポリ
アルキレンフタレートのガスバリヤ−性は向上しない。
従ってスパークリング飲料の容器のように高いガスバリ
ヤ−性を必要とする容器の場合には、多層構造にしたり
、肉厚にするなど、従来から樹脂容器に利用されていた
ガスバリヤ−性を向上させるための技術を利用せざるを
得なかった。
上記のような方法とは別に、ポリエチレンテレフタレー
トにポリヒドロキシポリエーテルを配合することにより
ポリエチレンテレフタレートのガスバリヤ−性が向上す
ることが知られている。
このようなポリヒドロキシポリエーテルについて、Jo
urnal of Applied Po1yIler
 5cience、第7巻、 2135〜2144(1
963)には、下記式(A)で表わされるホモポリヒド
ロキシエーテルのガスバリヤ−性についての検討結果が
記載されている。
上記式(A)において、Eは 100F、90%R,H,の条件下で3.2−1il/
100in2/24hrである。
また、Journal of Applied Pol
ymer 5cience。
第7巻、 2145〜2152(1963)には、下記
式(B)で表わされるコボし・ドロキシポリエーテルの
ガスリヤー性についての検討結果が示されている6上記
式(B)において、R1は の重合体であり、その値は0 、5cc−nil/ 1
00in2/ 24 hr/atnである。また、水蒸
気移動度の低い重合体は、Eが または いずれもその値は、5t  ml/100in2/24
hr/ atllである。また、水蒸気移動度の低い重
合体は、R1が ただし、上記式(A)、(B)においてR1とR2とは
同一ではない。
このようなポリヒドロキシポリエーテルのうちで、酸素
透過率の最も低い重合体は、R1が水蒸気移動度は、い
ずれも100F、90%R1H1の条件下で、4 g−
011/100in2/24hrである。
このようなポリヒドロキシポリエーテルは、ハイドロキ
ノンとエピクロルヒドリンとの反応により製造すること
ができる(米国特許第2602075号公報(1948
,11,26)参照)。
しかしながら、このようなポリヒドロキシポリエーテル
をポリアルキレンテレフタレートに配合して成形体を製
造すると、ガスバリヤ−性は向上するものの、成形体の
透明性が低下する傾向があり、透明性を維持しながらガ
スバリヤ−性を向上させることはできなかった。
魚jしとl煎 本発明の目的は、新規なポリヒドロキシポリエーテルを
含むポリエステル樹脂組成物を提供することにある。
本発明の他の目的は、酸素及び炭酸ガスに対するガスバ
リヤ−性および透明性に優れたポリエステル樹脂組成物
を提供することにある。
本発明の他の目的は、ガスバリヤ−性および透明性に優
れていると共に、溶融成形性、延伸性にも優れたポリエ
ステル樹脂組成物を提供することにある。
さらに、本発明の他の目的は、上記のような特性を有す
るポリエステル樹脂組成物を用いた延伸成形体、延伸中
空成形体用プリフォームおよび延伸中空成形体を提供す
ることにある。
九肌曵且1 本発明に係るポリエステル樹脂組成物は、エチレンテレ
フタレート構成単位を主構成単位とするポリアルキレン
テレフタレートおよびポリヒドロキシポリエーテルを含
むポリエステル樹脂組成物であって、該ポリヒドロキシ
ポリエーテルが、次式(a−1)で表わされる構成単位
; −0−CH2−CH1(OH)−CH2−0−Ar(a
−1) [ただし、上記式(a−1)において、Araはp−フ
ェニレン基を表す]と、 次式(b−1)で表わされる構成単位;−0−CH2−
CH(OH)−CH2−0−Ar(b−1) [ただし、上記式(b−1)において、Arbは、2−
フェニル−1,4−フェニレン基、1.4−ナフチレン
°基、1,5−ナフチレン基、2.6−ナフチレン基、
2.7−ナフチレン基、4.4′−ジフェニレン基、4
,4゛−オキシジフェニレン基、4,4°−ゲトジフエ
ニレン基および4,4°−スルホジフェニレン基よりな
る群から選ばれる少なくとも一種の基である]とを含み
、かつ該構成単位(a−1)と構成単位(b−1)との
モル比が85:15〜55:15の範囲内にあり、実質
上線状であって、O−クロロフェノール中25°Cで測
定した極限粘度[η]が0.3〜2dJ/、の範囲内に
あり、屈折率が1.61〜1.63の範囲内にあること
を特徴としている。
また、本発明に係るポリエステル樹脂の延伸成形体は、
エチレンテレフタレート構成単位を主構成単位とするポ
リアルキレンテレフタレートおよびポリヒドロキシポリ
エーテルを含むポリエステル樹脂組成物の延伸成形体で
あって、該ポリヒドロキシポリエーテルが、次式(a−
1)で表わされる構成単位; 一〇−CH2−C旧畦)−CH2−0−Ar(a−1) [ただし、上記式(a−1)において、A「 はp−フ
ェニレン基を表わす]と、 次式(b−1)で表わされる構成単位ニ−0−CH2−
CH(OH)−CH2−0−Ar(b−1) [ただし、上記式(b−1)において、Arbは、2−
フェニル−1,4−フェニレン基、1,4−ナフチレン
基、1,5−ナフチレン基、2.6−ナフチレン基、2
.7−ナフチレン基、4.4°−ジフェニレン基、4.
4−オキシジフェニレン基、4,4“−ゲトジフェニレ
ン基および4,4°−スルホジフェニレン基よりなる群
から選ばれる少なくとも一種の基である]とを含み、か
つ該構成単位(a−1)と構成単位(b−1)とのモル
比が85:15〜55:45の範囲内にあり、実質上線
状であって、0−クロロフェノール中25°Cで測定し
た極限粘度[η]が0.3〜2dl/lめ範囲内にあり
、屈折率が1.61〜1.63の範囲内にあることを特
徴としている。
さらに、本発明に係るポリエステル樹脂の延伸中空成形
体用プリフォームは、エチレンテレフタレート構成単位
を主構成単位とするポリアルキレンテレフタレートおよ
びポリヒドロキシポリエーテルを含むポリエステル樹脂
組成物の延伸中空成形体用プリフォームであって、該ポ
リヒドロキシポリエーテルが、次式(a−1)で表わさ
れる構成単位; −0−CH2−CH(OH)−CH2−0−Ar(a−
1) [ただし、上記式(a−1)において、Ar”はp−フ
ェニレン基を表わす〕と、 次式(b−1)で表わされる構成単位;−0−CH−C
旧0旧−CH2−0−Ar(b−1) [ただし、上記式(b−1)において、Arbは、2−
フェニル−1,4−フェニレン基、1,4−ナフチレン
基、1.5−ナフチレン基、2.6−ナフチレン基、2
.7−ナフチレン基、4,4°−ジフェニレン基、4,
4゛−オキシジフェニレン基、4,4−ゲトジフェニレ
ン基および4,4゛−スルホジフェニレン基よりなる群
から選ばれる少なくとも一種の基である]とを含み、か
つ該構成単位(a−1)と構成単位(b−1)とのモル
比が85:15〜55:45の範囲内にあり、実質上線
状であって、0−クロロフェノール中25℃で測定した
極限粘度〔ηコが0.3〜2dJl /ぎの範囲内にあ
り、屈折率が1.61〜1.63の範囲内にあることを
特徴としている。
またさらに、本発明に係るポリエステル樹脂の延伸中空
成形体は、エチレンテレフタレート構成単位を主構成単
位とするポリアルキレンテレフタレートおよびポリヒド
ロキシポリエーテルを含むポリエステル樹脂組成物の延
伸中空成形体であって、該ポリヒドロキシポリエーテル
が、次式(a−1)で表わされる構成単位; −0−CH−CH(OH)−CH2−0−Ar(a−1
) [ただし、上記式(a−1)において、Araは0−7
エニレン基を表わす]と、 次式(b−1)で表わされる構成単位ニ−0−CH−C
旧0H)−CH2−0−Ar(b−1) [ただし、上記式(b−1)において、Arbは、2−
フェニル−1,4−フェニレン基、1.4−ナフチレン
基、1,5−ナフチレン基、2.6−ナフチレン基、2
.7−ナフチレン基、4,4°−ジフェニレン基、4,
4°−オキシジフェニレン基、4,4°−ケトジフェニ
レン基および4,4゛−スルホジフェニレン基よりなる
群から選ばれる少なくとも一種の基である]とを含み、
かつ該構成単位(a−1)と構成単位(b−1)とのモ
ル比が85:15〜55:45の範囲内にあり、実質上
線状であって、0−クロロフェノール中25℃で測定し
た極限粘度[η]が0.3〜2dl/、の範囲内にあり
、屈折率が1.61〜1.63の範囲内にあることを特
徴としている。
本発明のポリエステル樹脂組成物は、ガスバリヤ−性お
よび透明性の両者が共に優れている。
従って、本発明の樹脂組成物を用いて得られる延伸成形
体、延伸中空成形体用プリフォームおよび延伸中空成形
体は、透明性に優れていると共にガスバリヤ−性も良好
である。
(以下余白) 北JFと民差n朋 以下、本発明に係るポリエステル樹脂組成物、延伸成形
体、延伸中空成形体用プリフォームおよび延伸中空成形
体について具体的に説明する。
まず、本発明のポリエステル樹脂組成物について説明す
る。
本発明のポリエステル樹脂組成物は、基本的には、特定
のポリヒドロキシポリエーテルとポリアルキレンテレフ
タレートとからなる組成物である。
本発明のポリエステル樹脂組成物において用いられるヒ
ドロキシポリエーテルは、次式(a−1)で表わされる
構成単位と、次式(b−1)で表わされる構成単位とを
含み、かつ構成単位(a−1)と構成単位(b−1)と
のモル比が特定の範囲内にある。
−0−CH2−CH(OH)−CH2−0−Ar a(
a−1) ただし、上記式(a−1)において、Ar  はp−フ
ェニレン基を表わす。
−0−CH−C8(OH)−CH2−0−Ar(b−1
) ただし、上記式(b−1)において、Arbは、2−フ
ェニル−1,4−フェニレン基、1,4−ナフチレン基
、1,5−ナフチレン基、2,6−ナフチレン基、2.
7−ナフチレン基、4.4゛−ジフェニレン基、4,4
−オキシジフェニレン基、4,4−ケトジフェニレン基
および4,4°−スルホジフェニレン基よりなる群から
選ばれる少なくとも一種の基を表わす。
そして、本発明で使用されるポリヒドロキシポリエーテ
ルは、実質上線状であり、極限粘度[η]が0.3〜2
dl/gの範囲内にあり、屈折率が1.61〜1.63
の範囲内にあるポリヒドロキシポリエーテルである。
従って、上記のポリヒドロキシポリエーテルは、たとえ
ば次式(a)で表わすことができる。
−(0−CM  −CH(OH)−CH2−0−Ar 
 ) q(a> ただし、上記式(a)において、A「 及びArb−b
は、上述の記載におけるそれと同じ意味であり、pとq
との比は85:15〜55:45の範囲内にある。
本発明で使用されるポリヒドロキシポリエーテルの分子
末端は、通常は前記式(a)において末端が水素原子で
あるが、1価の炭化水素基であってもよい、炭化水素基
としては、たとえばメチル基、エチル基、プロピル基等
のアルキル基、シクロヘキシル基、シクロオクチル基等
のシクロアルキル基、フェニル基、p−メチルフェニル
基、トメチルフェニル基等の芳香族炭化水素基等を例示
することができる。
本発明で使用される上記の式(a)で表されるポリヒド
ロキシポリエーテルは、基本的には次に示すような方法
によって製造することができる。
すなわち、まず、下記式(1)で表わされる単核芳香族
ジオール: HO−Ar a−OH、−(I) [上記式(I)において、A「はp−フェニレン基また
はトフエニレン基である〕および、場合によっでは、 下記式(It)で表わされる三核芳香族ジオールHO−
Ar b−OH−(II) [上記式(II)において、Arbは2−フェニル−1
,4−フェニレン基、1.4−ナフチレン基、1.5−
ナフチレン基、2,6−ナフチレン基、2,7−ナフチ
レン基、4,4°−ジフェニレン基、4.4−オキシジ
フェニレン基、4,4°−ケトジフェニレン基および4
,4−スルホジフェニレン基から選ばれる基である]と
、 下記式(1)で表わされるエビハロヒドリン:[上記式
(III)において、Xは弗素原子、塩素原子および臭
素原子などのハロゲン原子である。]とを水酸化アルカ
リ金属化合物の存在下に反応させることにより、下記式
(IV)で表わされるハイドロキノンジグリシジルエー
テル若しくはハイドロキノンジグリシジルエーテルオリ
ゴマーを得る。
1O−CH−CH(OH)−CH2−0−Arb− )
、・・・ (IV) ただし上記式(IV)において、mおよびnはそれぞれ
0または正の整数から選ばれる任意の数である。
また、A「は、Ar  またはArbを示し、ここでA
「 は、p−フェニレン基を表し、また、Arbは、2
−7xニル−1,4−ニアz−1:レン基、1,4−ナ
フチレン基、1,5−ナフチレン基、2,6−ナフチレ
ン基、2.7−ナフチレン基、4,4°−ジフェニレン
基、4.4゛−オキシジフェニレン基、4.4−ケトジ
フェニレン基、4,4°−スルホジフェニレン基から選
ばれる基である。
上記の反応において用いられる式(I)で表わされる単
核芳香族ジオールの例としては、叶フェニレン基を有す
る化合物であり、具体的にはハイドロキノンである。
なお、上記の反応において用いられる式<I)で表わさ
れる単核芳香族ジオールは、芳香族環に低級アルキル基
などの置換基を有していてもよい。
上記式(It)で表わされる三核芳香族ジオールの例と
しては、フェニルフェノール、1.4−ナフタリンジオ
ール、1,5−ナフタリンジオール、2,6−ナフタリ
ンジオール1.2.7−ナフタリンジオール、44−ジ
しドロキシジフェニル、4,4°−ジヒドロキシジフェ
ニルエーテル、4,4°−ジヒドロキシジフェニルケト
ンおよび4,4゛−ジヒドロキシジフェニルスルホンを
挙げることができる。これらの三核芳香族ジオールは単
独、あるいは組合わせて使用することができる。
式(1)で表わされるエビハロヒドリンとしては、たと
えばエビフロルヒドリン、エピクロルヒドリンおよびエ
ビブロモヒドリンを挙げることができる。特に本発明に
おいては、エピクロルヒドリン若しくはエビブロモヒド
リンを単独で、あるいは組合わせて使用することが好ま
しい。
上記の反応の際に使用される水酸化アルカリ金属化合物
の例としては、水酸化リチウム、水酸化ナトリウムおよ
び水酸化カリウム等を挙げることができるが、本発明に
おいては水酸化ナトリウムあるいは水酸化カリウムを単
独で、あるいは組合わせて使用することが好ましい、こ
のような水酸化アルカリ金属化合物は、通常は固体であ
り、反応系に固体の状態で添加することもできるし、ま
た水溶液として反応系に添加することもできる。
さらに、式(I[[)で表わされるエピハロヒドリンは
、上記式(I)で表わされる単核芳香族ジオールと式(
II)で表わされる三核芳香族ジオールとの合計の使用
量に対して、1〜3倍モル、好ましくは1.1〜2.8
倍モルの範囲で使用される。また、水酸化アルカリ金属
化合物は、式(I)で表わされる単核芳香族ジオールと
式(II)で表わされる三核芳香族ジオールとの合計の
使用量に対して、1〜3倍モル、好ましくは1.1〜2
.8倍モルの範囲内で使用される。
上記の反応における反応条件は、式(I)で表わされる
単核芳香族ジオールおよび/または式<II)で表わさ
れる三核芳香族ジオールと式(I[[)で表わされるエ
ピハロヒドリンとが反応し得る条件であれば特に制限は
ない、たとえば式(I)で表わされる単核芳香族ジオー
ルおよび/または式(If)で表わされる三核芳香族ジ
オールと式(III)で表わされるエピハロヒドリンと
を混合し、水酸化アルカリ金属化合物を添加後、反応温
度を60〜140℃、好ましくは70〜130℃、反応
時間を1〜10時間、好ましくは2〜8時間の範囲内に
設定し、撹拌下に反応させることにより製造することが
できる。
なお、この方法においては、反応液を粘度を調整し、反
応を円滑に進行させると共に、反応によって副生ずる塩
化ナトリウムなどのハロゲン化アルカリ金属と、この反
応における目的生成物であるジグリシジルエーテルまた
はそのオリゴマーとの分離を容易にするために、使用原
料および目的生成物に対して不活性な溶媒を反応溶媒と
して使用することもできる。
反応溶媒を用いる場合に、使用することができる溶媒の
例としては、n−デカンおよびデカヒドロナフタリンな
どの飽和炭化水素類; ベンゼン、トルエン、キシレン、トリメチルベンゼン、
テトラメチルベンゼン、エチルベンゼン、キュメン、n
−ブチルベンゼン、テトラヒドロナフタリンおよびナフ
タリンなどの芳香族炭化水素類;メチルエチルケトン、
メチルイソブチルケトン、2−ヘキサノン、シクロヘキ
サノンおよびアセトフェノンなどのケトン類; N、N−ジメチルアセトアミドおよびトメチル−2−ピ
ロリドンなどのアミド類;並びに、 ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド類などを挙げ
ることができる。上記反応における目的生成物であるジ
グリシジルエーテルまたはそのオリゴマーは、ケトン類
に対する溶解性が高いので、反応溶媒としてケトン類を
用いる二とにより、目的生成物を高い収率で得ることが
できる。これらの反応溶媒を使用する場合には、これら
の反応溶媒は、式(IV)で表わされるジグリシジルエ
ーテルまたはそのオリゴマー1重量部に対して、通常は
、3重量部以下、好ましくは2重量部以下、さらに好ま
しくは1重量部以下で用いられる。
上記のようにして式(I)で表わされる単核芳香族ジオ
ールおよび/または式(II)で表わされる三核芳香族
ジオールと式<fit)で表わされるエピハロヒドリン
とを反応させた後、反応によって副生じた塩化ナトリウ
ムなどのハロゲン化アルカリ金属を分離する。このハロ
ゲン化アルカリ金属の分離は、分液あるいは濾過なと公
知の方法を利用して行なうことができる。また、上記反
応においてエピハロヒドリンを過剰に用いた場合には、
未反応のエピハロヒドリンを蒸留などの方法を利用して
除去する。さらに、反応溶媒を用いた場合にも、この反
応溶媒を蒸留などの方法を利用して除去する。このよう
にしてハロゲン化アルカリ金属、未反応のエピハロヒド
リンおよび反応溶媒等を除去することにより、ジグリシ
ジルエーテルまたはそのオリゴマーを得ることができる
。このジグリシジルエーテルまたはそのオリゴマーは、
次式(IV)で表わすことができる。
b −(0−CH−C旧0N)−CH2−0−Ar  )。
υ ・・・ (IV) ただし上記式(■)において、mおよびnはそれぞれ0
まなは正の整数から選ばれる任意の数である。
また、ArはAr  またはArbのいずれかを示し、
ここでAr  は、p−フェニレン基であり、また、A
rbは、2−フェニル−1,4−フェニレン基、1.4
−ナフチレン基、1,5−ナフチレン基、2,6−ナフ
チレン基、2,7−ナフチレン基、4,4°−ジフェニ
レン基、4,4゛−オキシジフェニレン基、4,4°−
ケトジフェニレン基、4,4゛−スルホジフェニレン基
から選ばれる基である。
上記式(IV)における(m+n)の値は5式(I>で
表わされる単核芳香族ジオールおよび式(II)で表わ
される三核芳香族ジオールの合計量と、式(III)で
表わされるエビハロヒドリンとの使用割合によって定ま
る。すなわち式<I)で表わされる単核芳香族ジオール
および式(II)で表される三核芳香族ジオールの合計
量を1モルとした場合に対する式(III)で表わされ
るエビハロヒドリンの使用割合が大きくなるほど(ml
−n)の値はリンの使用割合が2倍モルを超えると実質
的に(m+n)が0である式(IV)で表わされるグリ
シジルエーテルを得ることができる。上記式(IV)に
おける(m+n)の値は、本発明におけるポリヒドロキ
シポリエーテルの式(a)における<p+q)の値より
も小さいのが一般的である。
なお、上記のようにして分離された式(■)で表わされ
るジグリシジルエーテルまたはそのオリゴマー中には、
製造原料である式(I)で表わされる単核芳香族ジオー
ルおよび式(ff)で表わされる三核芳香族ジオールあ
るいは式(I[[)で表わされるエビハロヒドリン若し
くは式<I)で表わされる単核芳香族ジオールまたは式
(II)で表わされる三核芳香族ジオールと、弐NII
)で表わされるエビハロヒドリンとの反応生成物である
モノグリシジルエーテルなどが含有されていてもよく、
このような化合物の混入によっても次の段階の反応性が
低下することは殆どない。
このようにして得られた式(IV)で表わされるジグリ
シジルエーテルまたはそのオリゴマーを、たとえば塩基
性触媒の存在下に、式(I)で表わされる単核芳香族ジ
オールおよび/または式(II)で表わされる三核芳香
族ジオールとさらに反応させることにより、本発明で使
用されるのポリヒドロキシポリエーテル(a)を製造す
ることができる。ここで式(■)で表わされるジグリシ
ジルエーテルまたはそのオリゴマーと反応する式(I)
で表わされる単核芳香族ジオールおよび式(If)で表
わされる三核芳香族ジオールとしては、上記式(■)で
表わされるジグリシジルエーテルまたはそのオリゴマー
を製造した際に用いることができるジオールを単独、ま
たは組み合わせて使用することができる。これらのジオ
ールは、上記式(IV)で表されるジグリシジルエーテ
ルまたはそのオリゴマーを製造した際に用いたジオール
と同一のものであってもよいし、また異なったものであ
ってもよい。
さらに、これらのジオールの使用割合は、上記式(IV
)で表されるジグリシジルエーテルまたはそのオリゴマ
ーを製造する際に用いたジオールと、上記式(IV)で
表されるジグリシジルエーテルまたはそのオリゴマーに
対して反応させたジオールとの総和において、式(I)
で表される単核ジオールと式(II)で表される三核芳
香族ジオールとは、85:15〜55 : 45の範囲
内で使用される。
なお、上記式(IV)で表わされるジグリシジルエーテ
ルまたはそのオリゴマーとしては、ジグリシジルエーテ
ルおよびジグリシジルエーテルのオリゴマーを単離して
それぞれを個別に使用することもできるし、ジグリシジ
ルエーテルおよびジグリシジルエーテルのオリゴマーの
混合物として使用することもできる。
上記の反応において使用することができる塩基性触媒の
例としては、第三アミン化合物、第四アンモニウム化合
物、第三ホスフィン化合物および第四ホスホニウム化合
物を挙げることができる。
そして、上記の触媒として用いられる第三アミン化合物
としては、たとえば、トリエチルアミン、トリーイソプ
ロピルアミン、トリーイソプロピルアミン、トリー〇−
ブチルアミン、トリーセカンダリ−ブチルアミン、トリ
ー〇−ヘキシルアミン、ジメチルベンジルアミン、ジエ
チルベンジルアミンおよびトリベンジルアミンなどを挙
げることができる。また、第四アンモニウム化合物とし
ては、たとえば、水酸化テトラメチルアンモニウム、水
酸化・テトラエチルアンモニウム、水酸化テトラn−プ
ロピルアンモニウム、水酸化テトライソプロピルアンモ
ニウム、水酸化テトラ−n−ブチルアンモニウム、水酸
化トリメチルベンジルアンモニウムおよび水酸化トリエ
チルベンジルアンモニウムなどを挙げることができる。
さらに、第三ホスフィン化合物としては、たとえば、ト
リエチルホスフィン、トリー〇−ブチルホスフィン、ト
リフェニルホスフィンおよびトリノニルフェニルホスフ
ィンなどを挙げることができる。またさらに、第四ホス
ホニウム化合物としては、たとえば、水酸化テトラメチ
ルホスホニウムなどのような水酸化第四ホスホニウム化
合物を挙げることができる。このような触媒は単独であ
るいは組合わせて使用することができる。
上記の反応において、式(I)で表わされる単核芳香族
ジオールおよび/または式(II)で表わされる三核芳
香族ジオールは、式(IV )で表わされるジグリシジ
ルエーテルまたはそのオリゴマー1モルに対して、通常
は0,5〜1.5モル、好ましくは0.6〜1.4モル
、特に好ましくは0.7〜1.3モルの範囲内で使用さ
れる。
また、上記反応における塩基性触媒の使用割合は、上記
式(TV)で表わされるジグリシジルエーテルまたはそ
のオリゴマーに対して、通常はo、oot〜10モル%
、好ましくは0.005〜5モル%、特に好ましくは0
.1〜1モル%の範囲内にある。
また、上記製造方法においては、生成物であるポリヒド
ロキシポリエーテルの末端を安定化させるために、1個
のフェノール性水酸基を含有する化合物を少量添加して
反応させることができる。
これらのフェノール性水酸基を1個含有する化合物とし
ては、フェノール、O−クレゾール、1−クレゾール、
p−クレゾール、p−t−ブチルフェノール、p−フェ
ニルフェノール、p−クミルフェノール等を例示するこ
とができる。これらのフェノール性水酸基を1個含有す
る化合物を用いる場合には、通常芳香族ジオールのグリ
シジルエーテル1モル当り、0.05モル以下、好まし
くは0.03モル以下、さらに好ましくは0.02モル
以下の量で用いることが好適である。
さらに、上記の式(IV)で表わされるジグリシジルエ
ーテルまたはそのオリゴマーと、式(I)で表わされる
単核芳香族ジオールおよび/または式(n)で表わされ
る三核芳香族ジオールとの反応は、反応溶媒を用いずに
行なうこともできるが、反応の際における反応系の粘度
を調整し、反応を円滑に進行させるために反応溶媒を使
用することができる。この場合、使用することができる
反応溶媒は、上記式(IV)で表わされるジグリシジル
エーテルを製造した際に用いた反応溶媒を挙げることが
できる。さらにこの場合に使用する反応溶媒の量は、生
成する式<a)で表わされるポリヒドロキシポリエーテ
ル1重量部に対して、通常は、3重量部以下、好ましく
は2重量部以下、さらに好ましくは1重量部以下である
また、上記式(a)で表わされるポリヒドロキシポリエ
ーテルを製造する際の反応温度は、適宜設定することが
できる。たとえば反応溶媒を使用しない場合においては
、通常は90〜180℃、好ましくは100〜170°
Cの範囲内、また、反応溶媒を使用する場合においては
、通常は80〜200℃、好ましくは100〜180℃
の範囲内の温度に設定される。さらに、この反応は、常
圧、加圧、減圧のいずれの圧力条件でも行なうことがで
きる。特に反応溶媒を使用した場合には、反応圧力を一
定に維持すれば、その圧力におけるその反応溶媒の沸点
に反応温度を維持することができるので、反応温度の変
動を防止することができるとの利点がある。このような
反応条件における反応時間は、通常は0.5〜10時間
の範囲内にある。
このようにして反応を行なった後、たとえば反応溶媒、
未反応原料などを蒸留などの方法を利用して除去するこ
とにより、次式(a)で表わされるポリヒドロキシポリ
エーテルを得ることができる。
・・・ (a) ただし上記式(a)において、pおよびqは正の整数か
ら選ばれる任意の数であり、p:qのモル比が85:1
5〜55:45の範囲内にある。
そして、(p+q)は前記式(IV)における(mモn
)よりも大きな値を示す、また、A「 は、p−フェニ
レン基である。
さらに、Arbは、2−フェニル−1,4−フェニレン
基、1,4−ナフチレン基、1,5−ナフチレン基、2
.6−ナフチレン基、2.7−ナフチレン基、4,4゛
−ジフェニレン基、4,4゛−オキシジフェニレン基、
4.4°−ケトジフェニレン基、4,4゛−スルホジフ
ェニレン基から選ばれる基である。
このようにして得られた式(a)で表わされるポリヒド
ロキシポリエーテルにおいて、構成単位−0−CH−C
旧畦)−CH−0−Ar  −の一部が、原料である式
(II)で表わされるエピハロヒドリンから脱離したハ
ロゲン原子、1記エピ八ロヒドリンのグリシジル基がβ
−開裂して結合することにより形成される1、2結合構
造、あるいはグリシジル基が分子内水酸基と反応するこ
とによって形成される分岐構造などを僅少程度であれば
有していてもよい。
(以下余白) このようにして生成したポリヒドロキシポリエーテルは
、反応溶媒を使用した場合には反応溶媒を蒸留等の方法
を利用して除去することにより得ることができる。なお
、反応溶媒は、上記のような蒸留による除去の外、再沈
澱法などの他の公知の方法を利用することによっても除
去することらできる。
このようにして反応溶媒を除去した後、得られたポリヒ
ドロキシポリエーテルを、たとえば、溶融体とし、次い
で、ストランド状に押出して、冷却後、カッティングす
るなどの公知の方法を利用することにより、ポリヒドロ
キシポリエーテルのベレットを得ることができる。
このようにして得られたポリヒドロキシポリエーテルは
、O−クロロフェノール中25℃で測定した極限粘度[
η]が0.3〜2dl/lの範囲内にあり、さらに製造
条件等を制御することにより、上記極限粘度[η]を0
.4〜1.8dj/fの範囲内にamすることができる
。このような極限粘度[η]を有するポリヒドロキシポ
リエーテルの数平均分子量(Mn )は、通常は、20
00〜100.000の範囲内、好ましくは3000〜
so、oooの範囲内にある。極限粘度[ηコが0.1
dj/rより小さいポリヒドロキシポリエーテルを含有
する成形体あるいは延伸成形体は、機械的強度が低下す
る傾向がある。
また、上記式(a)において、P:qのモル比は85:
15〜55 : 45とした。
pの量が85モル%より大きいと、ポリヒドロキシポリ
エーテルの屈折率が1.61よりも小さくなり、また5
5モル%よりも小さいと、屈折率は1.63よりも大き
くなり、延伸したポリアルキレンテレフタレート(たと
えば3倍×3倍に二軸延伸)との屈折率差が大きくなり
、ポリアルキレンテレフタレートとブレンドした時の透
明性が悪くなる。
このようにして得られたポリヒドロキシポリエーテルの
屈折率は、1.61〜1.63の範囲にあり、さらに製
造条件を制御することにより、上記屈折率を1.61〜
1.62の範囲に制御することができる、ポリヒドロキ
シポリエーテルの屈折率が1.61より小さくなっても
、また、1.63より大きくなっても、このポリヒドロ
キシポリエーテルをポリアルキレンテレフタレートに配
合して組成物を形成させたり、このポリヒドロキシポリ
エーテルとポリアルキレンテレフタレートとを積層させ
て積層成形体を形成させた場合には透明性が低下する傾
向がある。
上記のポリヒドロキシポリエーテルは、通常は、30〜
150℃のガラス転移温度を有しており、好ましくは4
0〜120℃のガラス転移温度を有する。
さらに、上記のポリヒドロキシポリエーテルは、重量平
均分子量(MW)と数平均分子量(’Mn)との比(M
w /Mn )で定義される分子量分布を示す値は、通
常1.5〜10の範囲内に存在している。
上記のポリヒドロキシポリエーテルは実質上線状構造を
有している。
ここで実質上線状とは、ポリヒドロキシポリエーテルが
実質的に分枝鎖を有しない鎖状構造を有しており、ゲル
状架橋構造(網状構造)を実質的に含まないことを意味
する。そして、具体的には、25℃のO−クロロフェノ
ール100m1に0.5gのポリヒドロキシポリエーテ
ルを溶解した際に不溶性成分が実質的に存在しないもの
であることをいう。
本発明のポリヒドロキシポリエーテルは、それを製造す
る際に使用する原料化合物の割合によって、その末端が
、 他の芳香族ジオール単位 OH り であることができる。
これらの末端水酸基(−OH)、あるいはは、それ自体
公知のエステル化法あるいはエーテル化法によりカルボ
ン酸エステル、たとえば酢酸エステル(−0COCH3
) 、あるいはエーテル、たとえばエトキシ基(−QC
OH5”)に変換することができる0本発明のポリヒド
ロキシポリエーテルには上記のような末端を有するもの
も包含される。
なお、本発明のポリヒドロキシポリエーテルは、製造の
際、反応系内に存在する水分とグリシジル基との反応に
よって生成したβ、γ−ジヒドロキシプロピオキシ基あ
るいは上記の反応によって誘導される基を末端基として
いるポリヒドロキシポリエーテルを少量含有することも
ある。
このようにして得られたポリヒドロキシポリエーテルを
ポリアルキレンテレフタレートに配合することにより、
本発明のポリエステル樹脂組成物を得ることができる。
本発明において用いられるポリアルキレンテレフタレー
トは、エチレンテレフタレート構成単位を主構成単位と
するポリアルキレンテレフタレートであり、エチレンテ
レフタレート構成単位の含有率が、通常は、50モル%
以上、好ましくは70モル%以上であるポリエチレンテ
レフタレートが好ましい。
従って、本発明において用いられるポリアルキレンテレ
フタレートは、通常は、50モル%未満、好ましくは3
0モル%未満で、テレフタル酸成分単位以外の芳香族系
ジカルボン酸成分単位を含む構成単位を含有していても
よい。
ここで、テレフタル酸成分単位以外の他の芳香族系ジカ
ルボン酸成分単位として、具体的には、イソフタル酸、
フタル酸およびナフタレンジカルボン酸などから誘導さ
れる成分単位を挙げることができる。また、ポリアルキ
レンテレフタレートを構成するジオール成分単位として
は、エチレングリコール成分単位であることが好ましい
が、エチレングリコール成分単位の外に他のジオール成
分単位を少量含有していてもよい、エチレングリコール
成分単位以外の他のジオール成分単位としては、たとえ
ば、1.3−プロパンジオール、1.4−ブタンジオー
ル、ネオペンチルグリコール、シクロヘキサンジオール
、シクロヘキサンジメタツール、1.4−ビス(β−し
ドロキシエトキシ)ベンゼン、1.3−ビス(β−しド
ロキシエトキシ)ベンゼン、2.2−ビス(4−β−ヒ
ドロキシエトキシフェニル)プロパンおよびビス(4−
β−しドロキシエトキシフェニル)スルホンなどの炭素
原子数が3〜15のジオールから誘導される成分単位を
挙げることができる。
また、ポリアルキレンテレフタレートは、前記芳香族系
ジカルボン酸成分単位および前記ジオール成分単位の他
に必要に応じて、他の多官能性化合物から誘導される構
成単位を含んでいてもよい。
ここで多官能性化合物から誘導される成分単位を形成す
る多官能性化合物として、具体的には、トリメリット酸
、トリメシン酸および3,3°、5.5’−テトラカル
ボキシジフェニルなどの芳香族系多塩基酸;ブタンテト
ラカルボン酸などの脂肪族系多塩基酸:フロログルシン
および1,2,4.5−テトラヒドロキシベンゼンなど
の芳香族系ポリオール;グリセリン、トリメチロールエ
タン、トリメチロールプロパンおよびペンタエリスリト
ールなどの脂肪族系ポリオール:酒石酸およびリンゴ酸
などのオキシポリカルボン酸などを挙げることができる
このようなポリアルキレンテレフタレートにおける構成
成分の含、有事は、テレフタル酸成分単位の含有率が、
通常、50〜100モル%、好ましくは70〜100モ
ル%の範囲にあり、テレフタル酸成分単位以外の芳香族
系ジカルボン酸成分単位の含有率が、通常、0〜50モ
ル%、好ましくは0〜30モル%の範囲にあり、エチレ
ングリコール成分単位の含有率が、通常、50〜100
モル%、好ましくは70〜100モル%の範囲にあり、
エチレングリコール成分単位以外のジオール成分単位の
含有率が、通常0〜50モル%、好ましくは0〜30モ
ル%の範囲にあり、そして、多官能性化合物成分単位の
含有率が、通常0〜2モル%、好ましくは0〜1モル%
の範囲にある。
また、このようなポリアルキレンテレフタレートの極限
粘度[η](0−クロロフェノール中で25℃で測定し
た値)は、通常、0.5〜1.5di/l、好ましくは
0.6〜1.2dJ/rの範囲であり、融点は、通常、
210〜265℃、好ましくは220〜260℃の範囲
であり、ガラス転移温度は、通常、50〜120℃、好
ましくは60〜100℃の範囲にある。
本発明のポリエステル樹脂組成物は、上記のようにして
、得られたポリヒドロキシポリエーテルと、ポリアルキ
レンテレフタレートとを、混合することにより製造する
ことができる。
両者の混合方法に特に制限はなく、通常使用されている
混練装置等を用いて溶融混練する方法などを利用するこ
とができる。
本発明のポリエステル樹脂組成物において、ポリヒドロ
キシポリエーテルの配合割合は、ポリアルキレンテレフ
タレート100重量部に対して、通常は、1〜100重
量部、好ましくは2〜50重量部、特に好ましくは3〜
30重量部の範囲内にある。
なお、本発明のポリエステル樹脂組成物においては、特
性を損なわない範囲内で他の樹脂を配合することもでき
る。さらに、本発明のポリエステル樹脂組成物には、核
剤、無機充填剤、滑剤、スリップ剤、アンチブロッキン
グ剤、安定剤、帯電防止剤、防曇剤、顔料など、通常樹
脂組成物に配合される添加剤を配合することもできる。
本発明のポリエステル樹脂組成物は、通常の成形方法を
利用して、フィルム、シート、繊維、容器、その他種々
の形状の成形体として、未延伸の状態で使用することが
できる。
さらに、本発明のポリエステル樹脂組成物は、延伸して
フィルム、シート、繊維、容器等の形状にすることもで
きる。このように延伸することにより、ガスバリヤ−性
がさらに向上する。
次に本発明の延伸成形体について説明する。
本発明のポリエステル樹脂組成物の延伸成形体には、−
軸延伸成形体および二軸延伸成形体があり、その形態は
、フィルム、シート、繊維のいずれであってもよい。
このポリエステル樹脂組成物の延伸成形体を製造する方
法としては、従来から公知のいずれの方法も採用するこ
とができる。一般には、前記ポリエステル樹脂組成物よ
り成形したフィルムまたはシートなどの蒸成形体をその
まま、あるいは組成物のガラス転移点以下の温度に冷却
して固化させたのちにガラス転移点ないし融点、好まし
くはガラス転移点ないしガラス転移点よりも80℃高い
温度の範囲で延伸処理が施される。また延伸成形体のし
−トセット処理は、前記延伸温度ないしそれより高い温
度で雉時間加熱することにより行なわれる。
このポリエステル樹脂組成物の延伸成形体を製造する方
法として、蒸成形体がフィルムまたはシートである場合
、利用することができる延伸法の例としては、未延伸の
フィルムまたはシートを一軸方向に延伸する方法(−軸
延伸法)、縦軸方向に延伸した後、さらに横軸方向に延
伸する方法(二軸延伸法)、縦軸方向および横軸方向に
同時に延伸する方法(同時二輪延伸法)、二軸延伸した
後に、さらにいずれかの一方向に逐次延伸を繰返す方法
、二軸延伸した後に、さらに両方向に延伸する方法、フ
ィルムまたはシートと金型とにより形成される空間を減
圧することによって延伸成形するいわゆる真空成形法な
どを挙げることができる。ここで、−軸延伸する場合の
延伸倍率は、通常は、1.1〜.10倍、好ましくは1
.2〜8倍、特に好ましくは1.5〜7倍の範囲である
また二軸延伸して成形体を製造する場合の延伸倍率は、
横軸方向に、通常、1.1〜8倍、好ましくは1.2〜
7倍、特に好ましくは1.5〜6倍の範囲であり、横方
向に、通常、1.1〜8倍、好ましくは1,2〜7倍、
特に好ましくは1.5〜6@の範囲である。
また、これらのポリエステル樹脂組成物の延伸成形体は
他の樹脂と積層した形態で製造することも可能である。
ポリエステル樹脂組成物からなる層を含む延伸積層体の
製造方法としては、ポリエステル樹脂組成物のフィルム
またはシートなどの蒸成形体を他の樹脂のフィルムまた
はシートなどの蒸成形体と積層した後、延伸する方法お
よびポリエステル樹脂組成物の延伸成形体に他の樹脂の
フィルムまたはシートを接着する方法などを挙げること
ができる。
このようにして得られたポリエステル樹脂組成物の延伸
成形体は、機械的強度、透明性およびガスバリヤ−性な
どの性質に優れているので、フィルム、シート、管状体
、容器、瓶などの形状で使用することができる。
本発明のポリエステル延伸中空成形体用プリフォームは
、前記のポリエステル樹脂組成物から形成されている。
このような延伸中空成形体用プリフォームは、従来から
利用されている方法により製造することができる。
たとえば、前記ポリエステル樹脂組成物からなる管状物
を成形加工することにより本発明のポリエステル中空成
形体用プリフォームを得ることができる。
本発明のポリエステル延伸中空成形体は、前記ポリエス
テル樹脂組成物から形成される延伸中空成形体である。
この延伸中空成形体は、たとえば、前記延伸中空成形体
用プリフォームを延伸ブロー成形することにより製造す
ることができる。
本発明の延伸中空成形体は、−軸延伸成形体であっても
、二軸延伸成形体であってもよい、特に本発明において
は、二軸延伸することにより、中空成形体の機械的強度
およびガスバリヤ−性が向上する。
本発明において、延伸中空成形体の延伸倍率は、前記ポ
リエステル樹脂組成物の延伸成形体における延伸倍率を
そのまま適用することができる。
本発明におけるポリエステル延伸中空成形体は、前記ポ
リエステル中空成形体用プリフォームを延伸ブロー成形
することにより製造することができる。延伸ブロー成形
方法としては、前記組成物における延伸温度の範囲内で
上記のプリフォームを縦軸方向に延伸した後、さらにブ
ロー成形することによって、横軸方向に延伸する方法(
二軸延伸ブロー成形法)などを挙げることができる。
本発明のポリエステル樹脂組成物からなる中空成形体は
、機械的強度、透明性およびガスバリヤ−性に潰れてい
るので種々の用途に利用することができる。特に本発明
の二輪延伸ブロー成形容器は、ガスバリヤ−性に優れて
いるので、調味料、油、酒類、化粧品、洗剤などの容器
として使用することができるのは勿論、コーラ、サイダ
ービール等のスパークリング飲料の容器に適している。
すなわち、本発明の延伸成形体を用いることにより、従
来の容器のように容器の肉厚を厚くすることなく、賞味
期間を延長することができる。
(以下余白) 凡1ノと丸玉 本発明で用いられるポリヒドロキシポリエーテルは、透
明性が非常に良好である。
このような特性を有するポリヒドロキシポリエーテルを
含む本発明のポリエステル樹脂組成物は、非常に良好な
透明性を有すると共に、ガスバリヤ−性も優れている。
また、本発明のポリエステル樹脂組成物を用いて得られ
た延伸中空成形体用プリフォームは成形性に優れている
。従って、このようなプリフォームを用いて得られる中
空成形体は、良好に成形をすることができると共に、特
に透明性およびガスバリヤ−性に優れている。
[実施例〕 次に、本発明を実施例によって具体的に説明する。なお
、実施例および比較例において、特に限定しないかぎり
「部」との表現は「重量部」を意味する。
また、ポリヒドロキシポリエーテルの性能評価は以下に
記載する方法に従って行なった。
ポリヒドロキシポリエーテルの組成は、得られたポリヒ
ドロキシポリエーテルの磁気共鳴スペクトルを測定する
ことによって定めた。
極限粘度[η]は、0−タロロアエノール中25℃で測
定した。
ガラス転移温度は、得られたポリヒドロキシポリエーテ
ルを溶融流動状態になるまで加熱した後、室温にまで急
冷して得られた樹脂試料を示差走査型熱量計を用いて昇
温速度10℃/分で測定して求めた。
機械的性質は、常法に従ってインストロン式引張試験機
を用いて測定した。
ガスバリヤ−性は、酸素ガス透過係数を、モコン(HO
CON)社製オキシトラン(OXTRAM)装置を用い
、また炭酸ガス透過係数をモコン(HOCON)社製パ
ーマトラン(PERHATRAN) C−IV装置を用
いて、それぞれ25℃で測定し、この値で評価した。
屈折率は、アタゴ■製アツベ屈折率計302型を用いて
、25℃でナトリウムD線によって測定した。
色相は、日本重色工業■製ND−1001DP型色差計
を用いて測定した。
曇り度は、日本電色工業■製NDH−20D型へイズメ
ーターを用いて測定した。
艷工五1 ハイドロキノンジグリシジルエーテル(エポキシ含有率
8.89eq/kg、末端ヒドロキシ基含有率20 e
q/ 106ぎ)4249部、p、p’−ビフェノール
2234部、ハイドロキノン881部、シクロへキサノ
ン2950部および水酸化テトラエチルアンモニウムの
20%水溶液14.7部を、撹拌装置、還流装置、留出
管および底部に排出弁を装備した反応槽に仕込んだ。
還流装置および留出管は、いずれもバルブを介して反応
槽に装備されており、それぞれのバルブを開閉すること
によって、還流あるいは蒸発成分を系外に留去できるよ
うになっている。また、留出管は、真空ポンプと減圧調
整器とからなる真空装置に接続されており、蒸発物を減
圧下に留去可能な構造となっている。
重合は、留出管のバルブを閉じ、一方還流装置のバルブ
を開けて還流が可能な状態にして、まず系内を充分に窒
素置換した後、約130℃で2時間、次いで約150℃
に昇温して2時間窒素雰囲気下、常圧で撹拌下に保持し
て反応を進行させた。
次いで、留出管へのバルブを開けると共に、還流装置へ
のバルブを閉じた後、反応系を約170℃まで約1時間
かけて昇温し、さらに約170℃で約1時間撹拌下に保
持しな。
この間、シクロヘキサノンが留出管を通して留去され、
系内の粘度が上昇した。
次いで、約1時間をかけて反応系内の温度を250℃ま
で昇温すると共に、真空ポンプを作動させて系内の圧力
を常圧から約1 rm HQまで徐々に降下させ、さら
に約250℃、約1 rm HQで約1時間保持した。
この間に反応系に少量残存しているシクロヘキサノンお
よび未反応のハイドロキノンが留出しな。
以上のようにして重合反応を行なった後、系を窒素で常
圧まで戻すと共に、温度を約250℃に保ったまま、反
応槽底部の排出弁を開き、生成した重合体をストランド
状に抜き出し、水中に投入して冷却した後、カッターを
用いて切断してペレット状にした。さらに得られたペレ
ットを、約60℃で減圧下に乾燥した。
このようにして得られた重合体は、極限粘度[η]が、
0.50dJ/lで、ガラス転移温度が73℃、屈折率
が1.620であり、炭酸ガス透過係数が1 、01 
CC−m/ rrr−da’/ −atmであり、ハイ
ドロキノンとp、o’ビフェノールとのモル比が70 
: 30であるハイドロキノン−〇、D−ビフェノール
コポリヒドロキシボリエーテルであった。
艶1ノしLヱま 参考例1に示した反応槽を用いて、p、p’−ビフェノ
ール、ハイドロキノンの量を表1に示すように変えた以
外は参考例1と同様にして重合および後処理を行なって
ペレット状の重合体を得た。
得られた重合体の芳香族ジオールの組成比(モル比)、
極限粘度[η]、ガラス転移温度、屈折率、炭酸ガス透
過係数を表1に記載する。
11且二 参考例1に示した反応槽を用いて、ハイドロキノン96
9部、2,6−ジヒドロキシナフタレ21フ94部との
混合物を用いた以外は参考例1と同様に重合および後処
理を行なってペレット状の重合体を得た。
このようにして得られた重合体は、極限粘度[η]が0
.59d1/、であり、ガラス転移温度が74,2℃で
あり、屈折率が、1.618であり、炭酸ガス透過係数
が0 、53 CC−tar/ rd・day −at
lであり、さらにハイドロキノンと2.6−シヒドロキ
シナフタレンとのモル比が72 : 28であるハイド
ロキノン−2□6−シヒドロキシナフタレンコポリヒド
ロキシポリエーテルであった。
支1且亙二1 参考例1に示した反応槽を用いて、2.6−シヒドロキ
シナフタレン、ハイドロキノン、ハイドロキノンジグリ
シジルエーテルの量を表1に示すように変えた以外は参
考例1と同様にして重合および後処理を行なってペレッ
ト状の重合体を得た。
得られた重合体の芳香族ジオールの組成比(モル比)、
極限粘度[η]、ガラス転移温度、屈折率、炭酸ガス透
過係数を表1に記載する。
1工■盈 参考例1に示した反応槽を用いて、ハイドロキノンジグ
リシジルエーテル4520部、p、p−ビフェノール8
751部、ハイドロキノン1553部、シクロへキサノ
ン2978部および水酸化テトラエチルアンモニウムの
20%水溶液13.8部を用い、約130℃で約2時間
、次いで約150°Cで約3時間反応させて初期重合反
応を行なった。
このようにして初期の重合反応を行なった後、フェノー
ルを678部添加して、さらに約150℃で約2時間反
応させた。
次いで、参考例゛1と同様にバルブ開閉操作を行なった
後、170℃まで約1時間がけて昇温し、約1時間保持
しな、さらに1時間かけて250℃にまで昇温すると共
に1 nua HQにまで減圧し、この温度および圧力
に約1時間保持して後反応を行なった。
さらに重合反応後、参考例1と同様に後処理をして、ベ
レット状の重合体を得た。
このようにして得られた重合体は、極限粘度[η]が0
.51dl/gであり、ガラス転移温度が70℃であり
、屈折率が1.613であり、炭酸ガス透過係数が、0
 、93 CC−rn/rd ・day・aLnであり
、さらにハイドロキノンとp、p’−ビフェノールとの
モル比が80 : 20であるハイドロキノン−D、l
)’−ビフェノールコポリヒドロキシボリエーテルであ
った。
1土璽1互 参考例1に示した装置を用いて、ハイドロキノン176
2部およびp、p’−ビフェノール745部の混合物を
用いた以外は参考例1と同様に重合および後処理を行な
ってベレット状の重合体を得た。
このようにして得られた重合体は、極限粘度[η〕が0
.46・dj/、であり、ガラス転移温度が65℃であ
り、屈折率が1.605であり、炭酸ガス透過係数が0
 、83 CC−m/ rd−dayatlmであり、
ハイドロキノンとp、p−ビフェノールとのモル比が9
0:10であるイドロキノンー0.0’−ビフェノール
コポリヒドロキシポリエーテルであった。
11匠上上ニユユ 参考例1に示した反応槽を用いて、ハイドロキノン、2
.6−ジしドロキシナフタレン(ただし参考例12は、
2,6−シヒドロキシナフタレンの代わりにp、p’−
ビフェノールを使用した)、ハイドロキノンジグリシジ
ルエーテルの量を表1に示すように変えた以外は、参考
例1と同様に重合および後処理を行なってベレット状の
重合体を得た。
得られた重合体の芳香族ジオールの組成比(モル比)、
極限粘度[ηコ、ガラス転移温度、屈折率、炭酸ガス透
過係数を表1に記載する。
塞l自九1 150℃で10時間乾燥させたポリエチレンテレフタレ
ート(三井PET樹脂■製、三井PETJ135) 1
00部に対して参考例1のポリヒドロキシポリエーテル
を12部混合し、この混合物を押出機を用いてそれぞれ
成形温度250〜290℃で溶融押し出しを行ない、さ
らに冷却後、カッターを用いて切断しポリエチレンテレ
フタレートとポリヒドロキシポリエーテルとの組成物の
ベレットを作製した。
さらに、このベレットを用いてプレス成形を行ない約5
00μmの厚さを゛もつプレスシートを作製した。
次に、この組成物のプレスシートを二軸延伸装置を用い
て縦方向および横方向にそれぞれ3倍に同時延伸して二
軸延伸フィルムを作製した。
得られた二軸延伸フィルムは、厚さが約50μmであり
、厚さむらも少なく均一であった。
また、得られた組成物の二軸延伸フィルムのヘイズ値は
、0.8%であり、炭酸ガス透過係数は8 、7 (C
C−cm/ rrr−day −atll)であった。
去l自九λユニり旦 実施例1と同様にポリエチレンテレフタレート100部
に対して参考例1〜9で得られたポリヒドロキシポリエ
チレンをそれぞれ25部混合して実施例1と同様にして
、均一に延伸された厚さ50μmの二軸延伸フィルムを
得た。
得られた二軸延伸フィルムのヘイズ値、炭酸ガス透過係
数の値を表2に記載する。
L翌11 実施例1と同様に、ポリエチレンテレンテレフタレート
100部に対して参考例10で得られたポリヒドロキシ
ポリエーテル25部混合し、実施例と同様にして均一に
延伸された厚さ約50μmの二軸延伸フィルムを得た。
得られた延伸フィルムのヘイズ値は20.0%であり、
透明感がなかった、また炭酸ガス透過係数は6 、2 
CC−cm/ rd−day Hatmであった。
工帆五lユA 実施例1と同様に、ポリエチレンテレフタレート100
部に対して参考例11〜13で得られたポリしトロキシ
ポリエーテルをそれぞれ25部混合し、実施例1と同様
にして均一に延伸された厚さ50μmの二軸延伸フィル
ムを得な。
得られた二軸延伸フィルムは、いずれも透明感がなかっ
た。
得られたフィルムのヘイズ値、炭酸ガス透過係数を表2
に記載する。
ILLLユニ二り旦 実施例2〜10におけるポリエチレンテレフタレートお
よびポリしトロキシポリエーテルの混合物100部と、
ポリエチレンテレフタレート100部とを混合し、得ら
れた混合物を、射出成形機を用いて成形温度的270℃
でそれぞれ射出成形して厚さがいずれも約3.2a+m
であるプリフォーム(コールドパリソン)を作製した。
次いで、得られたプリフォームを、それぞれ二軸延伸吹
込成形機を用いて、縦約2.5倍および横約4倍に二軸
延伸吹込成形して容積が約1jの延伸ボトルを作製した
これらの延伸ボトルの側面の透明性は良好であった。
得られた延伸ボトルの側面のへイズ値およびボトルの炭
酸ガス透過係数を測定し、その結果を表3に記載する。
L双旦呈二五 比較例1〜4のポリエチレンテレフタレートおよびポリ
ヒドロキシポリエーテルの混合物を用いた以外は実施例
11と同様にして延伸ボトルを作製した。
得られた延伸ボトルの側面は透明感に欠けていた。
得られた延伸ボトルの側面のヘイズ値およびボトルの炭
酸ガス透過係数を測定し、その結果を表3に記載する。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 (1)エチレンテレフタレート構成単位を主構成単位と
    するポリアルキレンテレフタレートおよびポリヒドロキ
    シポリエーテルを含むポリエステル樹脂組成物であつて
    、該ポリヒドロキシポリエーテルが、次式(a−1)で
    表わされる構成単位;▲数式、化学式、表等があります
    ▼ (a−1) [ただし、上記式(a−1)において、Ar^aはp−
    フェニレン基を表す]と、 次式(b−1)で表わされる構成単位; ▲数式、化学式、表等があります▼ (b−1) [ただし、上記式(b−1)において、Ar^bは、2
    −フェニル−1,4−フェニレン基、1,4−ナフチレ
    ン基、1,5−ナフチレン基、2,6−ナフチレン基、
    2,7−ナフチレン基、4,4’−ジフェニレン基、4
    ,4’−オキシジフェニレン基、4,4’−ケトジフェ
    ニレン基および4,4’−スルホジフェニレン基よりな
    る群から選ばれる少なくとも一種の基である]とを含み
    、かつ該構成単位(a−1)と構成単位(b−1)との
    モル比が85:15〜55:15の範囲内にあり、実質
    上線状であつて、o−クロロフェノール中25℃で測定
    した極限粘度[η]が0.3〜2dl/gの範囲内にあ
    り、屈折率が1.61〜1.63の範囲内にあることを
    特徴とするポリエステル樹脂組成物。 (2)エチレンテレフタレート構成単位を主構成単位と
    するポリアルキレンテレフタレートおよびポリヒドロキ
    シポリエーテルを含むポリエステル樹脂組成物の延伸成
    形体であって、該ポリヒドロキシポリエーテルが、次式
    (a−1)で表わされる構成単位; ▲数式、化学式、表等があります▼ (a−1) [ただし、上記式(a−1)において、Ar^aはp−
    フェニレン基を表わす]と、 次式(b−1)で表わされる構成単位; −O−CH_2−CH(OH)−CH_2−O−Ar^
    b−(b−1) [ただし、上記式(b−1)において、Ar^bは、2
    −フェニル−1,4−フェニレン基、1,4−ナフチレ
    ン基、1,5−ナフチレン基、2,6−ナフチレン基、
    2,7−ナフチレン基、4,4’−ジフェニレン基、4
    ,4’−オキシジフェニレン基、4,4’−ケトジフェ
    ニレン基および4,4’−スルホジフェニレン基よりな
    る群から選ばれる少なくとも一種の基である]とを含み
    、かつ該構成単位(a−1)と構成単位(b−1)との
    モル比が85:15〜55:45の範囲内にあり、実質
    上線状であって、o−クロロフェノール中25℃で測定
    した極限粘度[η]が0.3〜2dl/gの範囲内にあ
    り、屈折率が1.61〜1.63の範囲内にあることを
    特徴とするポリエステル樹脂の延伸成形体。(3)エチ
    レンテレフタレート構成単位を主構成単位とするポリア
    ルキレンテレフタレートおよびポリヒドロキシポリエー
    テルを含むポリエステル樹脂組成物の延伸中空成形体用
    プリフォームであって、該ポリヒドロキシポリエーテル
    が、次式(a−1)で表わされる構成単位; −O−CH_2−CH(OH)−CH_2−O−Ar^
    a−(a−1) [ただし、上記式(a−1)において、Ar^aはp−
    フェニレン基を表わす]と、 次式(b−1)で表わされる構成単位; −O−CH_2−CH(OH)−CH_2−O−Ar^
    b−(b−1) [ただし、上記式(b−1)において、Ar^bは、2
    −フェニル−1,4−フェニレン基、1,4−ナフチレ
    ン基、1,5−ナフチレン基、2,6−ナフチレン基、
    2,7−ナフチレン基、4,4’−ジフェニレン基、4
    ,4’−オキシジフェニレン基、4,4’−ケトジフェ
    ニレン基および4,4’−スルホジフェニレン基よりな
    る群から選ばれる少なくとも一種の基である]とを含み
    、かつ該構成単位(a−1)と構成単位(b−1)との
    モル比が85:15〜55:45の範囲内にあり、実質
    上線状であって、o−クロロフェノール中25℃で測定
    した極限粘度[η]が0.3〜2dl/gの範囲内にあ
    り、屈折率が1.61〜1.63の範囲内にあることを
    特徴とするポリエステル樹脂の延伸中空成形体用プリフ
    ォーム。 (4)エチレンテレフタレート構成単位を主構成単位と
    するポリアルキレンテレフタレートおよびポリヒドロキ
    シポリエーテルを含むポリエステル樹脂組成物の延伸中
    空成形体であつて、該ポリヒドロキシポリエーテルが、
    次式(a−1)で表わされる構成単位; −O−CH_2−CH(OH)−CH_2−O−Ar^
    a−(a−1) [ただし、上記式(a−1)において、Ar^aはp−
    フェニレン基を表わす]と、 次式(b−1)で表わされる構成単位; −O−CH_2−CH(OH)−CH_2−O−Ar^
    b−(b−1) [ただし、上記式(b−1)において、Ar^bは、2
    −フェニル−1,4−フェニレン基、1,4−ナフチレ
    ン基、1,5−ナフチレン基、2,6−ナフチレン基、
    2,7−ナフチレン基、4,4’−ジフェニレン基、4
    ,4’−オキシジフェニレン基、4,4’−ケトジフェ
    ニレン基および4,4’−スルホジフェニレン基よりな
    る群から選ばれる少なくとも一種の基である]とを含み
    、かつ該構成単位(a−1)と構成単位(b−1)との
    モル比が85:15〜55:45の範囲内にあり、実質
    上線状であって、o−クロロフェノール中25℃で測定
    した極限粘度[η]が0.3〜2dl/gの範囲内にあ
    り、屈折率が1.61〜1.63の範囲内にあることを
    特徴とするポリエステル樹脂の延伸中空成形体。
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