JPH01318063A - ポリエステル樹脂組成物およびその用途 - Google Patents

ポリエステル樹脂組成物およびその用途

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JPH01318063A
JPH01318063A JP14913088A JP14913088A JPH01318063A JP H01318063 A JPH01318063 A JP H01318063A JP 14913088 A JP14913088 A JP 14913088A JP 14913088 A JP14913088 A JP 14913088A JP H01318063 A JPH01318063 A JP H01318063A
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JP
Japan
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fatty acid
weight
resin composition
polyester resin
parts
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Application number
JP14913088A
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English (en)
Inventor
Mikio Hashimoto
幹夫 橋本
Norio Kaneshige
兼重 則男
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Mitsui Petrochemical Industries Ltd
Original Assignee
Mitsui Petrochemical Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 九肌二狡歪豆里 本発明は、溶融成形性、延伸性、機械的強度、透明性お
よびガスバリヤ−性に優れ、容器用などの素材として適
した性能を有するポリエステル樹脂組成物、このポリエ
ステル樹脂組成物を用いた延伸成形体、延伸中空成形体
用プリフォームおよび延伸中空成形体に関する。
日 の   自<プ  t    に  の従来から、
ビールおよび日本酒などの酒類、炭酸飲料などの清涼飲
料、調味料、油、化粧品並びに洗剤などの容器を形成す
る素材としては、ガラスが広く使用されている。ガラス
容器は、優れた透明性、成形性およびガスバリヤ−性を
有するとの利点を有しているが、製造コストが高いとの
問題があり、通常、使用後の空容器を回収し循環再使用
することによりコストの低減が図られている。
しかし、このような回収の際に、ガラス容器は重いので
運送経費がかさみ、コストの低減を充分に図ることがで
きない、さらに、運搬の際などに破損し易く、取り扱い
にくいとの問題がある。
そこで、前述のような問題を有するガラス容器の代わり
に次第にプラスチック容器が使用されるようになってき
ている。
このようなプラスチック容器の製造に用いられるプラス
チック素材は、基本的に、溶融成形性および延伸性など
、容器の製造時に要求される特性が高いレベルにあるこ
とが必要であると共に、得られた容器のtiw的強度お
よび透明性などの特性ら高いレベルにあることが必要で
ある。
このような特性を有する素材として、ポリエチレンテレ
フタレートがあり、このポリエチレンテレフタレートは
、透明性および機械的強度等が優れていると共に、成形
性も良好であり、基本的にプラスチック容器の素材とし
て適している。
ところで、調味料、洗剤あるいは化粧品などの容器にお
いては、機械的強度および透明性等が問題になることが
多く、ガスバリヤ−性については問題になることが少な
い、従って上記のポリエチレンテレフタレートを用いて
製造された容器は、−船釣に良好な特性を有していると
言うことができる。
しかしながら、たとえば炭酸飲料およびビールのような
スパークリング飲料の容器は、内部に高圧の炭酸ガス等
が充填されているため、この内部充填ガスの漏出を防止
するのに非常に高いガスバリヤ−性を有していることが
必要になる。そして、このような厳しいガスバリヤ−性
の要求される用途においては、プラスチック素材のうち
でも比較的高いガスバリヤ−性を有しているポリエチレ
ンテレフタレートであっても、充分であるとは言い難い
、したがって上記のような高いガスバリヤ−性を必要と
する用途にポリエチレンテレフタレートを使用しようと
する場合には、容器の肉厚を厚くするなどの方法により
ガスバリヤ−性を確保しなければならず、コスト的に不
利である。
現在、ポリエステル樹脂容器の需要は増々増大しつつあ
るが、上記のような非常に高いガスバリヤ−性が必要な
用途にもポリエステル樹脂容器を使用するためには、現
在使用されているポリエチレンテレフタレートの優れた
特性を損なうことなく、ポリエチレンテレフタレートに
高いガスバリヤ−性を賦与する必要がある。
このような要請下に、ポリエチレンテレフタレートにつ
いて、種々の改良が試みられている。
たとえば、特開昭59−64624号公報には、ポリエ
チレンイソフタレートのようなポリアルキレンイソフタ
レートおよびそのコポリマー並びにこれらのポリマーあ
るいはコポリマーを用いて得られた成形体が開示されて
いる。また、特開昭59−64049号公報には、上記
のポリアルキレンイソフタレートまたはそのコポリマー
からなる層と、ポリエチレンテレフタレートのようなポ
リアルキレンテレフタレートまたはそのコポリマーから
なる層とから構成される多層包装材料およびそれからな
る成形体が開示されている。さらに、特開昭59−39
547号公報には、最内層がエチレンテレフタレートを
主な繰返しを単位とするポリエステルからなり、そして
外層がエチレンイソフタレートを主な繰返し単位とする
ポリエステルからなる耐ガス透過性多層容器であって、
この容器の肉薄部分を少なくとも一方向に配向させるこ
とにより耐ガス透過性を向上させた多層容器が開示され
ている。また、特開昭56−64866号公報には、最
外層および最内層がエチレンテレフタレートを主な繰返
し単位とするポリエステルからなり、そして中間層がn
−IHシリレンジアミンまたは■−キシリレンジアミン
とp−キシリレンジアミンとの混合物をジアミン成分と
するポリアミドからなり、かつ肉薄部分が少なくとも一
方向に配向されている多層容器が開示されている。
さらに、特開昭58−183243号公報には、2つの
内外両表面層がポリエチレンテレフタレートからなり、
そして中間層がポリエチレンテレフタレートとキシリレ
ン基含有ポリアミドとの混合材料からなる2軸延伸ブロ
ー成形ビン体が開示されている。
このように従来技術において、ポリエチレンテレフタレ
ートのようなポリアルキレンテレフタレート自体の構造
あるいは配向性等を変えることにより、ポリアルキレン
フタレートのガスバリヤ−性を改善しようとする試みが
数多くなされているが、このような改質によっては、ス
パークリング飲料用の容器素材に適する程度まではポリ
アルキレンフタレートのガスバリヤ−性は向上しない。
従ってスパークリング飲料の容器のように高いガスバリ
ヤ−性を必要とする容器の場合には、多層構造にしたり
、肉厚にするなど、従来から樹脂容器に利用されていた
ガスバリヤ−性を向上させるための技術を利用せざるを
得なかった。
他方、上記のような方法とは別に、ポリエチレンテレフ
タレートにポリヒドロキシポリエーテルを配合すること
によりポリエチレンテレフタレートのガスバリヤ−性が
向上することが知られている。
しかしながら、このようにポリエチレンテフタレートに
、ポリヒドロキシポリエーテルを配合することにより、
ポリエチレンテレフタレートのガスバリヤ−性は向上す
るが、得られた成形体の透明性は低下する傾向があるこ
とが判明した。
成形体における透明性は、たとえば、スパークリング飲
料等の容器のような延伸中空成形体、あるいは食品など
の包装に使用するフィルム等においては、非常に重要な
要素になってきており、ポリエチレンテレフタレートの
ようなポリアルキレンテレフタレートの優れた特性を損
なうことなく、透明性を向上させる技術の開発が望まれ
ている。
え肌五旦追 本発明の目的は、新規なポリエステル樹脂組成物を提供
することにある。
本発明の他の目的は、酸素及び炭酸ガスに対するガスバ
リヤ−性および透明性に優れたポリエステル樹脂組成物
を提供することにある。
本発明の他の目的は、ガスバリヤ−性および透明性に優
れていると共に、溶融成形性、延伸性にも優れたポリエ
ステル樹脂組成物を提供することにある。
さらに、本発明の他の目的は、上記のような特性を有す
るポリエステル樹脂組成物を用いた延伸成形体、延伸中
空成形体用プリフォームおよび延伸中空成形体を提供す
ることにある。
九肌立且1 本発明に係るポリエステル樹脂組成物は、(A>エチレ
ンテレフタレート構成単位を主構成単位とするポリアル
キレンテレフタレートと、該ポリアルキレンテレフタレ
ート(A)100重量部に対して、 (B)ポリヒドロキシポリエーテル:5〜25重量部、
および、 (C)脂肪酸、肪酸塩若しくは脂肪酸エステル二〇、0
5〜1.5重量部を含むことを特徴としている。
また、本発明に係るポリエステル樹脂の延伸成形体は、
(A)エチレンテレフタレート構成単位を主構成単位と
するポリアルキレンテレフタレートと、 該ポリアルキレンテレフタレート(A)100重量部に
対して、 (B)ポリヒドロキシポリエーテル=5〜25重坂部、
および、 (C)脂肪酸、肪酸塩若しくは脂肪酸エステル:0.0
5〜1.5重量部を含むポリエステル樹脂組成物から構
成されていることを特徴としている。
さらに、本発明に係るポリエステル樹脂の延伸中空成形
体用プリフォームは、(A)エチレンテレフタレート構
成単位を主構成単位とするポリアルキレンテレフタレー
トと、 該ポリアルキレンチレフタレ−1−(A)100重量部
に対して、 (B)ポリヒドロキシポリエーテル:5〜25重量部、
および、 (C)脂肪酸、肪酸塩若しくは脂肪酸エステル=0.0
5〜1.5重i部を含むポリエステル樹脂組成物から構
成されていることを特徴としている。
またさらに、本発明に係るポリエステル樹脂の延伸中空
成形体は、(A)エチレンテレフタレート構成単位を主
構成単位とするポリアルキレンテレフタレートと、 該ポリアルキレンテレフタレート(A>100重量部に
対して、 (B)ポリヒドロキシポリエーテル=5〜25重量部、
および、 (C)脂肪酸、肪酸塩若しくは脂肪酸エステル:0.0
5〜1,5重量部を含むポリエステル樹脂組成物から構
成されていることを特徴としている。
特に本発明のポリエステル樹脂組成物、延伸成形体、延
伸中空成形体用プリフォームおよび延伸中空成形体にお
いては、ポリヒドロキシポリエーテルが、次式(a)で
表わされるポリヒドロキシポリエーテルであって、この
ポリヒドロキシポリエーテルが実質上線状構造を有し、
かつ0−クロ・ロフェノール中25℃で測定した極限粘
度[η]が0.1〜26j/+rの範囲内にあることが
好ましい。
−(−〇−CH−CH(OH)−CH2−0−R−)n
−・・・(a> ただし、上記式(a)において、R1はp−フェニレン
基を主構成単位とする二価の芳香族基であり、nは正の
整数を表わす。
本発明に係るポリエステル樹脂組成物は、ポリアルキレ
ンテレフタレートとポリヒドロキシポリエーテルと脂肪
酸類を特定の割合で含むので、ガスバリヤ−性および透
明性の両者が共に優れている。従って、本発明の樹脂組
成物を用いて得られる延伸成形体、延伸中空成形体用プ
リフォームおよび延伸中空成形体は、透明性に優れてい
ると共にガスバリヤ−性も良好である。
1吸立且体煎戊朋 次に本発明を具体的に説明する。
本発明は、基本的には、特定量のポリアルキレンテレフ
タレートと、ポリヒドロキシポリエーテルとを含むポリ
エステル樹脂組成物に、脂肪酸、脂肪酸塩あるいは脂肪
酸エステルを配合してなる樹脂組成物である。このよう
に脂肪酸、脂肪酸塩あるいは脂肪酸エステルを配合する
ことにより、この樹脂組成物を用いて製造される延伸成
形体、延伸中空成形体等における透明性の低下を有効に
防止することができる。しかも、上記の脂肪酸等の配合
によっては、樹脂組成物の成形性、成形体等のガスバリ
ヤ−性等の優れた特性は低下することがない。
本発明において使用されるポリアルキレンテレフタレー
トは、エチレンテレフタレート構成単位を主構成単位と
するポリアルキレンテレフタレート(A)であり、この
ような構成単位はエチレングリコールとテレフタル酸か
ら形成される0本発明において、ポリアルキレンテレフ
タレートを形成するエチレンテレフタレート構成単位の
含有率は、通常は、50モル%以上、好ましくは70モ
ル%以上であることが望ましい。
従って、本発明において用いられるポリアルキレンテレ
フタレートは、50モル%未満、好ましくは30モル%
未満で、エチレンテレフタレート構成単位以外の他の構
成単位を含有していてもよい。
ここでポリアルキレンテレフタレートを構成する他の構
成単位を形成する他の芳香族系ジカルボン酸成分単位と
しては、具体的には、たとえば、イソフタル酸、フタル
酸およびナフタリンジカルボン酸などから誘導される成
分単位を挙げることができる。また、ジオール成分単位
としては、たとえば、1.3−プロパンジオール、1.
4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、シクロ
ヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタツール、1,
4−ビス(β−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、1.3
−ビス(β−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、2,2−
ビス(4−β−ヒドロキシエトキシフェニル)プロパン
およびビス(4−β−ヒドロキシエトキシフェニル)ス
ルホンなどの炭素原子数が3〜15のジオールから誘導
される成分単位を挙げることができる。
また、ポリアルキレンテレフタレートは、前記芳香族系
ジカルボン酸成分単位および前記ジオール成分単位の他
に、必要に応じて、他の多官能性化合物から誘導される
構成単位を含んでいてもよい。
ここで多官能性化合物から誘導される成分単位を形成す
る多官能性化合物として、具体的には、トリメリット酸
、トリメシン酸および3,3°、5.5’−テトラカル
ボキシジフェニルなどの芳香族系多塩基酸ニブタンテト
ラカルボン酸などの脂肪族系多塩基酸:フロログルシン
および1,2,4.5−テトラヒドロキシベンゼンなど
の芳香族系ポリオール;グリセリン、トリメチロールエ
タン、トリメチロールプロパンおよびペンタエリスリト
ールなどの脂肪族系ポリオール;酒石酸およびリンゴ酸
などのオキシポリカルボン酸などを挙げることができる
このようなポリアルキレンテレフタレートにおける各構
成成分の含有率は、テレフタル酸成分単位の含有率が、
通常、50〜100モル%、好ましくは70〜100モ
ル%の範囲にあり、テレフタル酸成分単位以外の芳香族
系ジカルボン酸成分単位の含有率が、通常、0〜50モ
ル%、好ましくは0〜30モル%の範囲にあり、エチレ
ングリコール成分単位の含有率が、通常、50〜100
モル%、好ましくは70〜100モル%の範囲にあり、
エチレングリコール成分単位以外のジオール成分単位の
含有率が、通常0〜50モル%、好ましくは0〜30モ
ル%の範囲にあり、そして、多官能性化合物成分単位の
含有率が、通常0〜2モル%、好ましくは0〜1モル%
の範囲にある。
また、このようなポリアルキレンテレフタレートの極限
粘度[η] (フェノール・テトラックロルエタン混合
溶液;混合重量比−1=1中25℃で測定した値)は、
通常、0.5〜1.5dj/g、好ましくは0.6〜1
.2dj/fの範囲であり、融点は、通常、210〜2
65℃1好ましくは220〜260℃の範囲であり、ガ
ラス転移温度は、通常、50〜120℃1好ましくは6
0〜ioo℃の範囲にある。
特に本発明においては、屈折率が1.5〜1.7の範囲
内にあるポリエチレンテレフタレートを使用することが
好ましい。
本発明において用いられる上記のようなポリアルキレン
テレフタレートは、通常の方法により製造することがで
きる。
本発明のポリエステル樹脂組成物は、上記のようなポリ
アルキレンテレフタレート(A)と、ポリヒドロキシポ
リエーテル(B)とを含む4本発明において用いられる
ヒドロキシポリエーテルは、次式(a)で表わすことが
できる。
−(−0−CH−CI(Of()−CH2−0−R−)
n−(a> ただし、上記式(a)において、R1はp−フェニレン
基を主構成単位とする二価の芳香族基であり、nは正の
整数を表わす、すなわち、上記式(a)において、R1
であるρ−フェニレン基を主構成単位とする二価の芳香
族基は、ハイドロキノンから誘導されるp−フェニレン
基を主な構成単位とする単核芳香族基であって、さらに
レゾルシノール等から誘導される1−フェニレン基を含
んでいてもよい。
また、R1は、2−フェニル−1,4−フェニレン基、
1.4−ナフチレン基、1,5−ナフチレン基、2,6
−ナフチレン基、2,7−ナフチレン基、4,4゛−ジ
フェニレン基、4,4°−オキシジフェニレン基、4,
4゛−ケトジフェニレン基および4,4°−スルホジフ
ェニレン基等の三核芳香族炭化水素基を含んでいてもよ
い。
R1が、p−フェニレン基およびI−7エニレン基を表
わす場合、ポリヒドロキシポリエーテル中における1−
フェニレン基を有する構成単位の存在率は、p−フェニ
レン基を有する構成単位も高いことが好ましく、p−フ
ェニレン基を有する構成単位100モル%に対してm−
フェニレン基を有する構成単位の存在率は、通常は、1
0〜50モル%の範囲内にある。さらに、本発明におい
て用いられるポリヒドロキシポリエーテルが単核芳香族
基と三核芳香族基とを含む場合、単核芳香族基と三核芳
香族基とのモル比は、50 : 50〜95:5の範囲
内、好ましくは60 : 40〜95:5の範囲内にあ
る。
また、本発明で用いられるポリヒドロキシポリエーテル
は、O−クロロフェノール中25℃で測定した極限粘度
[η]が、通常は、0.1〜2 d、9/gの範囲内に
あり、さらに上記極限粘度[η]が0.4〜1.86j
/rの範囲内に調整されたポリヒドロキシポリエーテル
を使用することが好ましい、このような極限粘度[η]
を有するポリヒドロキシポリエーテルの数平均分子量(
Mn )は、通常は、2000〜too、oooの範囲
内、好ましくは3000〜80,000の範囲内にある
。極限粘度[η]が0.1dj/+rより小さいポリヒ
ドロキシポリエーテルを含有する成形体あるいは延伸成
形体は、機械的強度が低下する傾向がある。
上記のポリヒドロキシポリエーテルは、通常は、30〜
150℃のガラス転移温度を有しており、好ましくは4
0〜120℃のガラス転移温度を有する。
さらに、上記のポリヒドロキシポリエーテルは、重層平
均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(MW
/Mn)で定義される分子量分布を示す値は、通常1.
5〜10の範囲内に存在している。
一般に、上記のポリヒドロキシポリエーテルは実質上線
状構造を有していることが好ましい。
ここで実質上線状とは、ポリヒドロキシポリエーテルが
実質的に鎖状構造からなり、分岐鎖を有することがなく
、従って、ゲル状架橋構造(網状構造)を実質的に含ま
ないことを意味する。
そして、具体的には、25℃の0−タロロフェノール1
00m1に0.5gのポリしドロキシポリエーテルを溶
解した際に不溶性成分が実質的に存在しないことをいう
このようなポリヒドロキシポリエーテルの25℃でナト
リウムD線を用いて測定した屈折率は1.58〜1.6
3の範囲内にある。
本発明で用いられるポリヒドロキシポリエーテルは、た
とえば、たとえば次に示すような方法によって製造する
ことができる。
まず、下記式(I)で表わされる芳香族ジオール: HO−R1−OH・・・(I> [上記式(I)において、R1は二価の単核芳香族基を
表わす]と、 下記式(II)で表わされるエピハロヒドリン二〇 [上記式(n)において、Xは弗素原子、塩素原子およ
び臭素原子などのハロゲン原子である。]とを触媒の存
在下に反応させることにより、二価のフェノール基を有
するジグリシジルエーテル若しくはこのグリシジルエー
テルのオリゴマーを得る。
上記式(I>で表わされる芳香族ジオールとしては、通
常はハイドロキノンが使用される。さらにハイドロキノ
ン以外の芳香族ジオールの例としては、メチルハイドロ
キノン、レゾルシノール、フェニルフェノール、1,4
−ナフタリンジオール、1.5−ナフタレンジオール、
2,6−ナフタリンジオール、2,7−ナフタリンジオ
ール、4,4゛−ジヒドロキシジフェニル、4,4“−
ジヒドロキシジフェニルエーテル、4,4°−ジヒドロ
キシジフェニルケトンおよび4,4゛−ジヒドロキシジ
フェニルスルホンを挙げることができる。これらの芳香
族ジオールは単独、あるいは組合わせて使用することが
できる。
式(I[)で表わされるエビハロヒドリンとしては、た
とえばエビフロルヒドリン、エピクロルヒドリンおよび
エビブロモヒドリンを挙げることができる。特に本発明
においては、エピクロルヒドリン若しくはエビブロモヒ
ドリンを単独で、あるいは組合わせて使用することが好
ましい。
このようなフェニレン基を有するジグリシジルエーテル
若しくはこのグリシジルエーテルオリゴマーをの例を以
下に示す。
芳香族ジオールがハイドロキノンである場合の化合物; 芳香族ジオールがハイドロキノン以外の芳香族ジオール
である場合の化合物の例; 上記の反応において使用することができる触媒の例とし
ては、第三アミン化合物、第四アンモニウム化合物、第
三ホスフィン化合物および第四ホスホニウム化合物、水
酸化アルカリ金属化合物(例、水酸化リチウム、水酸化
ナトリウムおよび水酸化カリウム等)挙げることができ
る。
上記の工程において、式(n)で表わされるエピハロヒ
ドリンは、上記式(I)で表わされる芳香族ジオールの
使用量に対して、1.1〜5倍モル、好ましくは1.2
〜4倍モルの範囲で使用される。また、触媒は、式(I
)で表わされる芳香族ジオールの使用量に対して、2〜
3倍モル、好ましくは2.1〜2.8倍モルの範囲内で
使用される。
上記の反応における反応条件は、式(I)で表わされる
芳香族ジオールと式(n)で表わされるエピハロヒドリ
ンとが反応し得る条件であれば特に制限はない、たとえ
ば式(1)で表わされる芳香族ジオールと式(II)で
表わされるエピハロヒドリンとを混合し、触媒を添加後
、反応温度を60〜140℃、好ましくは70〜130
℃1反応時間を1〜10時間、好ましくは2〜8時間の
範囲内に設定し、撹拌下に反応させることにより製造す
ることができる。
なお、この方法においては、反応液の粘度を調整し、反
応を円滑に進行させるために、使用原料および目的生成
物に対して不活性な溶媒を反応溶媒として使用すること
もできる。
反応溶媒を用いる場合に、使用することができる溶媒の
例としては、n−デカンおよびデカヒドロナフタリンな
どの飽和炭化水素類: ベンゼン、トルエン、キシレン、トリメチルベンゼン、
テトラメチルベンゼン、エチルベンゼン、キュメン、n
−ブチルベンゼン、テトラヒドロナフタリンおよびナフ
タリンなどの芳香族炭化水素類:メチルエチルケトン、
メチルイソブチルケトン、2−ヘキサノン、シクロヘキ
サノンおよびアセトフェノンなどのケトン類: N、N−ジメチルアセトアミドおよびN−メチル−2−
ピロリドンなどのアミド類;並びに、 ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド類などを挙げ
ることができる。上記反応における目的生成物であるジ
グリシジルエーテルまたはそのオリゴマーは、ケトン類
に対する溶解性が高いので、反応溶媒としてケトン類を
用いることにより、目的生成物を高い収率で得ることが
できる。
なお、グリシジルエーテルまたはそのオリゴマー中には
、製造原料である式(I)で表わされる芳香族ジオール
と式(ff)で表わされるエピハロヒドリンとの反応生
成物であるモノグリシジルエーテル、若しくは式(1)
で表わされる単核芳香族ジオールなどが含有されていて
もよく、このような化合物の混入によっても次の段階の
反応性が低下することは殆どない。
上記のようにして式(I)で表わされる単核芳香族ジオ
ールと式(II)で表わされるエピハロヒドリンとを反
応させて得られたジグリシジルエーテルあるいはジグリ
シジルエーテルのオリゴマーを塩基性触媒の存在下にさ
らに芳香族ジオールと反応させることにより、本発明で
用いられるポリヒドロキシポリエーテル(B)を得るこ
とができる。
なお、上記ジグリシジルエーテルまたはそのオリゴマー
としては、ジグリシジルエーテルおよびジグリシジルエ
ーテルのオリゴマーを単離してそれぞれを個別に使用す
ることもできるし、ジグリシジルエーテルと、ジグリシ
ジルエーテルのオリゴマーとの混合物として使用するこ
ともできる。
上記の反応において使用することができる塩基性触媒の
例としては、第三アミン化合物、第四アンモニウム化合
物、第三ホスフィン化合物および第四ホスホニウム化合
物を挙げることができる。
そして、上記の触媒として用いられる第三アミン化合物
としては、たとえば、トリエチルアミン、トリーロープ
ロピルアミン、トリーイソプロピルアミン、トリーロー
ブチルアミン、トリーセカンダリ−ブチルアミン、トリ
ーn−ヘキシルアミン、ジメチルベンジルアミン、ジエ
チルベンジルアミンおよびトリベンジルアミンなどを挙
げることができる。また、第四アンモニウム化合物とし
ては、たとえば、水酸化テトラメチルアンモニウム、水
酸化テトラエチルアンモニウム、水酸化テトラn−プロ
ピルアンモニウム、水酸化テトライソプロピルアンモニ
ウム、水酸化テトラ−n−ブチルアンモニウム、水酸化
トリメチルベンジルアンモニウムおよび水酸化トリエチ
ルベンジルアンモニウムなどを挙げることができる。さ
らに、第三ホスフィン化合物としては、たとえば、トリ
エチルホスフィン、トリー〇−ブチルホスフィン、トリ
フェニルホスフィンおよびトリノニルフェニルホスフィ
ンなどを挙げることができる。またさらに、第四ホスホ
ニウム化合物としては、たとえば、水酸化テトラメチル
ホスホニウムなどのような水酸化第四ホスホニウム化合
物を挙げることができる。このような触媒は単独である
いは組合わせて使用することができる。
上記の反応において、式(I)で表わされる芳香族ジオ
ールは、上記のジグリシジルエーテルまたはそのオリゴ
マー1モルに対して、通常は0.7〜1.3モル、好ま
しくは0,8〜1.2モル、特に好ましくは0.85〜
1.15モルの範囲内で使用される。
また、上記反応における塩基性触媒の使用割合は、上記
のジグリシジルエーテルまたはそのオリゴマーに対して
、通常はo、oot〜10モル%、好ましくは0.00
5〜5モル%、特に好ましくは0.1〜1モル%の範囲
内にある。
上記の反応は、反応溶媒を用いずに行なうことらできる
が、反応液の粘度を′fI整し、反応を円滑に進行させ
るために反応溶媒を使用することができる。この場合、
使用することができる反応溶媒は、上記式(IV)で表
わされるジグリシジルエーテルを製造した際に用いた反
応溶媒を挙げることができる。さらにこの場合に使用す
る反応溶媒の量は、ポリヒドロキシポリエーテル1重量
部に対して、通常は、3重量部以下、好ましくは2重量
部以下、さらに好ましくは1重量部以下である。
上記のポリヒドロキシポリエーテルを製造する際の反応
温度は、適宜設定することができる。たとえば反応溶媒
を使用しない場合においては、通常は90〜180℃、
好ましくは100〜170℃の範囲内、また、反応溶媒
を使用する場合においては、通常は80〜200℃、好
ましくは100〜180℃の範囲内の温度に設定される
さらに、この反応は、常圧、加圧、減圧のいずれの圧力
条件でも行なうことができる。特に反応溶媒を使用した
場合には、反応圧力を一定に維持すれば、その圧力にお
けるその反応溶媒の沸点に反応温度を維持することがで
きるので、反応温度の変動を防止することができるとの
利点がある。このような反応条件における反応時間は、
通常は0.5〜10時間の範囲内にある。
このようにして反応を行なった後、たとえば反応溶媒、
未反応原料などを蒸留などの方法を利用して除去するこ
とにより、ポリヒドロキシポリエーテルを得ることがで
きる。
また1本発明においては、上記のようにして得られたポ
リヒドロキシポリエーテルと、芳香族モノアルコール等
の末端封止剤とを上記の塩基性触媒の存在下に反応させ
て、ポリしトロキシポリエーテルの分子末端を封止して
使用することもできる。
本発明のポリエステル樹脂組成物は、上記のポリアルキ
レンテレフタレート(A)とポリヒドロキシポリエーテ
ル(B)と、さらに脂肪酸、脂肪酸塩若しくは脂肪酸エ
ステル(C)とを含む。
すなわち、ポリアルキレンテレフタレートとポリヒドロ
キシポリエーテルの混合物には、たとえばエビハロヒド
リン等に起因するハロゲン化合物等が混在しており、こ
のような化合物は、成形の際、あるいは成形した後に成
形体の透明性を低下させる。
本発明によれば、脂肪酸、脂肪酸塩あるいは脂肪酸エス
テル(C)を配合することによって、上記のような不純
物による成形体の透明性の低下を防止することができる
本発明において使用することができる脂肪酸としては、
炭素数10〜30、好ましくは10〜25の脂肪酸を挙
げることができ、脂肪酸は飽和脂肪酸であってら不飽和
脂肪酸であってもよい。
さらに脂肪酸が一0H1−〇あるいはエポキシ基等の基
を有していてもよい。
また、脂肪酸塩としては、上記の脂肪酸のアルカリ金属
塩、アルカリ土類金属塩およびその他の金属塩を挙げる
ことができるが、特に本発明においては上記の脂肪酸の
カルシウム塩、マグネシウム塩、亜鉛塩およびアルミニ
ウム塩を使用することにより樹脂のゲル化がおきること
がなく、より透明性の高い成形体を製造し得る組成物と
することができる。
さらに、脂肪酸エステルとしては、上記の脂肪酸と、炭
素数5〜10のアルコールとから誘導されるエステルを
挙げることができる。
このような脂肪酸、脂肪酸塩および脂肪酸エステル<C
>は、単独で使用することらできるし、二種類以上を組
合わせて使用することもできる。
特に本発明においては、炭素数10〜30の脂肪酸のカ
ルシウム塩、マグネシウム塩、亜鉛塩およびアルミニウ
ム塩を使用することが好ましい。
本発明のポリエステル樹脂組成物における上記のポリヒ
ドロキシポリエーテル(B)の含有率は、上記ポリアル
キレンテレフタレート(A)100重量部に対して5〜
25重量部であり、特に10〜20重量部であることが
好ましい、ポリヒドロキシポリエーテルの含有率が5重
量部に満たないと成形体のポリヒドロキシポリエーテル
の添加の効果、たとえば、ガスバリヤ−性が充分に向上
しない、また、25重量部より多いとポリエチレンテレ
フチレートの優れた特性が表布化しなくなる。
また本発明のポリエステル樹脂組成物において、脂肪酸
、脂肪酸塩あるいは脂肪酸エステル(C)の含有率は、
ポリエチレンテレタレ−5100重量部に対して0.0
5〜1.5重量部であり、特に0.1〜1.5重量部に
することが好ましい。
上記の脂肪酸類(C)の含有率が0.05重量部に満た
ないと、成形体の透明性を防止するとの効果が得られず
、また1、5重量部より多いと成形体、特に延伸成形体
の透明性が逆に低下する。
なお、本発明のポリエステル樹脂組成物においては、特
性を損なわない範囲内で他の樹脂を配合することもでき
る。さらに、本発明のポリエステル樹脂組成物には、核
剤、無機充填剤、アンチブロッキング剤、安定剤、帯電
防止剤、防曇剤、顔料など、通常樹脂組成物に配合され
る添加剤を配合することもできる。
本発明のポリエステル樹脂組成物は、ポリアルキレンテ
レフタレート(A)と、ポリヒドロキシポリエーテル(
B)と、上記脂肪酸類(C)と、さらに必要により他の
成分とを混合することにより製造することができる。
両者の混合方法に特に制限はなく、通常使用されている
混練装置等を用いて溶融混練する方法などを利用するこ
とができる。
本発明のポリエステル樹脂組成物は、通常の成形方法を
利用して、フィルム、シート、繊維、容器、その他種々
の形状の成形体として、未延伸の状態で使用することが
できる。
さらに、本発明のポリエステル樹脂組成物は、延伸して
フィルム、シート、繊維、容器等の形状にすることもで
きる。このように延伸することにより、ガスバリヤ−性
がさらに向上する。
次に本発明の延伸成形体について説明する。
本発明のポリエステル樹脂組成物の延伸成形体には、−
軸延伸成形体および二軸延伸成形体があり、その形態は
、フィルム、シート、繊維のいずれであってもよい。
このポリエステル樹脂組成物の延伸成形体を製造する方
法としては、従来から公知のいずれの方法も採用するこ
とができる。一般には、前記ポリエステル樹脂組成物よ
り成形したフィルムまたはシートなどの蒸成形体をその
まま、あるいは組成物のガラス転移点以下の温度に冷却
して固化させたのちにガラス転移点ないし融点、好まし
くはガラス転移点ないしガラス転移点よりも80℃高い
温度の範囲で延伸処理が施される。また延伸成形体のヒ
ートセット処理は、前記延伸温度ないしそれより高い温
度で短時間加熱することにより行なわれる。
このポリエステル樹脂組成物の延伸成形体を製造する方
法として、蒸成形体がフィルムまたはシーi・である場
合、利用することができる延伸法の例としては、未延伸
のフィルムまたはシートを一軸方向に延伸する方法(−
軸延伸法)、縦軸方向に延伸した後、さらに横軸方向に
延伸する方法(二軸延伸法)、縦軸方向および横軸方向
に同時に延伸する方法(同時二軸延伸法)、二軸延伸し
た後に、さらにいずれかの一方向に逐次延伸を繰返す方
法、二軸延伸した後に、さらに両方向に延伸する方法、
フィルムまたはシートと金型とにより形成される空間を
減圧することによって延伸成形するいわゆる真空成形法
などを挙げることができる。ここで、ポリヒドロキシポ
リエーテルを用いて一軸延伸する場合の延伸倍率は、通
常は、1.1〜10倍、好ましくは1.2〜8倍、特に
好ましくは1.5〜7倍の範囲である。、tた二軸延伸
して成形体を製造する場合の延伸倍率は、横軸方向に、
通常、1.1〜8倍、好ましくは1゜2〜7倍、特に好
ましくは1.5〜6倍の範囲であり、横方向に、通常、
1.1〜8倍、好ましくは1.2〜7倍、特に好ましく
は1.5〜6倍の範囲である。
また、これらのポリエステル樹脂III成物の延伸成形
体は他の樹脂と積層した形態で製造することも可能であ
る。
ポリエステル樹脂組成物からなる層を含む延伸積層体の
製造方法としては、ポリエステル樹脂組成物のフィルム
またはシートなどの蒸成形体を他の樹脂のフィルムまた
はシートなどの蒸成形体と積層した後、延伸する方法お
よびポリエステル樹脂組成物の延伸成形体に他の樹脂の
フィルムまたはシートを接着する方法などを挙げること
ができる。
このようにして得られたポリエステル樹脂組成物の延伸
成形体は、機械的強度、透明性およびガスバリヤ−性な
どの性質に優れているので、フィルム、シート、管状体
、容器、瓶などの形状で使用することができる。
本発明のポリエステル延伸中空成形体用プリフォームは
、前記のポリエステル樹脂組成物から形成されている。
このようなな延伸中空成形体用プリフォームは、従来か
ら利用されている方法により製造することができる。
たとえば、前記ポリエステル樹脂組成物からなる管状物
を成形加工することにより本発明のポリエステル中空成
形体用プリフォームを得ることができる。
本発明のポリエステル延伸中空成形体は、前記ポリエス
テル樹脂組成物から形成される延伸中空成形体である。
この延伸中空成形体は、たとえば、前記延伸中空成形体
用プリフォームを延伸ブロー成形することにより製造す
ることができる。
本発明の延伸中空成形体は、−軸延伸成形体であっても
、二軸延伸成形体であってもよい、特に本発明において
は、二軸延伸することにより、中空成形体の機械的強度
およびガスバリヤ−性が向上する。
本発明において、延伸中空成形体の延伸倍率は、前記ポ
リエステルVtt脂組成物の延伸成形体における延伸倍
率をそのまま適用することができる。
本発明におけるポリエステル延伸中空成形体は、前記ポ
リエステル中空成形体用プリフォームを延伸ブロー成形
することにより製造することができる。延伸ブロー成形
方法としては、前記組成物における延伸温度の範囲内で
上記のプリフォームを縦軸方向に延伸した後、さらにブ
ロー成形することによって、横軸方向に延伸する方法(
二軸延伸ブロー成形法)などを挙げることができる。
本発明のポリエステル樹脂組成物からなる中空成形体は
、機械的強度、透明性およびガスバリヤ−性に優れてい
るので種々の用途に利用することができる。特に本発明
の二軸延伸プロー成形容器は、ガスバリヤ−性に優れて
いると共に、透明性が良好であるので、調味料、油、酒
類、化粧品、洗剤などの容器として使用することができ
るのは勿論、コーラ、サイダー、ビール等のスパークリ
ング飲料の容器に適している。すなわち、本発明の延伸
成形体を用いることにより、従来の容器のように容器の
肉厚を厚くすることなく、賞味期間を延長することがで
き、さらに得られた成形体の透明性も浸れている。
l匪二立ス 本発明に係るポリエステル樹脂組成物は、特定層の脂肪
酸、脂肪酸塩あるいは脂肪酸エステル(C)を含有して
いるので、組成物中に混在しているハロゲン物等による
透明性の低下を防止することができる。そして、このよ
うな脂肪酸類(C)を配合することによって、ポリエス
テル樹脂組成物のガスバリヤ−性、成形性、機械的強度
等の他の特性が低下しない。
従って、本発明のポリエステル樹脂組成物を用いること
により、ポリエチレンテレフタレートおよびポリヒドロ
キシポリエーテルからなる樹脂組成物と比較すると、特
に透明性の優れた成形体、延伸成形体および延伸中空成
形体を得ることができる。
[実施例] 次に、本発明を実施例によって具体的に説明する。なお
、実施例および比較例において、特に限定しないかぎり
r部Jとの表現は「重量部」を意味する。
また、ポリヒドロキシポリエーテルの性能評価は以下に
記載する方法に従って行なった。
毘1方羞 ガラス転移温度は、得られた目でリヒドロキシボリエー
テルを溶融流動状態になるまで加熱した後、室温にまで
急冷して得られた樹脂試料を示差走査型熱量計を用いて
昇温速度10℃/分で測定して求めた。
機械的性質は、常法に従ってインストロン式引張試験機
を用いて測定した。
ガスバリヤ−性は、酸素ガス透過係数を、オキシトラン
(OXTRAN)装置(モコン(HOCON)社製)を
用い、また炭酸ガス透過係数をパーマトラン(PERH
ATRAN) C−IV装置(モコン(140cON)
社製)を用いて、それぞれ25℃で測定し、この値で評
価しな。
曇り度は、ヘイズメーター(日本重色工業■製、NDH
−20D型)を用いて測定した。
屈折率は、ナトリウムD線を用いてアツベ屈折計(アタ
ゴ■製)を使用して測定した。
極限粘度[η]は、0−クロロフェノール中25℃で測
定した。
1工思ユ バイド0−Irノン2202g、ハイドロキノンジグリ
シジルエーテル(エポキシ基含有址8.98eQ/kg
、末端ヒドロキシル基含有量20 eq/106g、塩
素含有社0.03重星%)4010部を撹拌装置および
還流装置を装備した反応槽に仕込み、槽内を充分に窒素
置換したのち、窒素雰囲気下、撹拌下に約120℃まで
昇温した。
ついで水酸化テトラエチルアンモニウムの20%水溶液
13部を水で約15倍に希釈した溶液を撹拌下に添加し
たのち、約120℃で反応熱を除去しながら約2時間反
応を行なった0反応時間の経過とともに系の粘度の上昇
が認められた。
つぎにこの反応混合物を反応槽からストランド状に抜出
し、水中に浸漬して冷却したのち裁断してペレット化し
た。
次いで、このベレットを約50℃で減圧下に乾燥したの
ち、ベント付30■φ同方向回転二軸押出R(■プラス
チック工学研究所製、L/D =42)を用いて、バレ
ル温度的130〜240℃の条件で減圧下に操作して押
出し、水中に浸漬して冷却したのち裁断してペレット化
し、さらに50℃で減圧乾燥した。
このようにして得られたハイドロキノンポリヒドロキシ
ポリエーテルの極限粘度[η]は0.286J/gであ
り、またそのガラス転移温度は57℃であった。
このようにして得られたポリヒド口キシボリエーテルを
プレス成形機によって約200℃、50に+r/−の条
件で圧縮成形して、厚みが約200μmのシートを作製
した。このシートは無色で透明性が優れていた。
また、このシートの引張破断強度は300kf/c11
!、引張破断伸び70%および引張弾性率27000k
g/−であり、強度が優れたものであった。さらにその
ガスバリヤ−性を調べた結果、炭酸ガス透過係数は1.
0ml・me / rd−day ・atn 、また酸
素ガス透過係数は0.29山1・+ny+/rr? −
day −atLlであった。さらにこのプレスシート
を室温で湿度飽和の空気の流通下に1昼夜放置したとこ
ろ、透明性はまったく損われず、またこのプレスシート
を室温で水中に1夜浸漬した後に透明性は失われなかっ
た。
11皿塁 参考例1において、ハイドロキノンジグリシジルエーテ
ルの使用量を4367部とした以外は、参考例1と同様
にハイドロキノンポリヒドロキシポリエーテルを製造し
、さらにそのプレスシートを作製した。
得られたポリヒドロキシポリエーテルの極限粘度[η]
は0.82dJ/gであり、またそのガラス転移温度は
61℃であった。
K1且1 150℃で10時間乾燥させたポリエチレンテレフタレ
ート(三井ベット樹脂■製、三井PET J125)1
00重量部に対して、50℃で12時間真空乾燥させた
参考例1のポリヒドロキシポリエーテル20重量部、5
0℃で12時間真空乾燥させたステアリン酸亜鉛(和光
純薬■製、試薬1級)0.1重量部を混合し、この混合
物を押出し機を用いて成形温度的250〜290 ’C
で溶融押出し、冷却後切断してポリエチレンテレフタレ
ートとポリヒドロキシポリエーテルとの組成物のベレ・
yトを作製した。さらにこのペレットを用いてプレス成
形を行ない、約200μmの厚みをもつプレスシートを
作製した。
この組成物のプレスシートの機械的性質を測定した結果
は、引張破断強度4551qr/cd、引張破断伸び8
8%であった。さらにこのプレスシートのガスバリヤ−
性を測定した結果、炭酸ガス透過係数は18m1・姉/
ば・day ・a【1、また酸素ガス透過係数は3 、
5 ml ・rm/ a ・day Hatllであり
、ヘイズは1.5であった。
次にこの組成物のプレスシートを二軸延伸装置を用いて
、縦軸方向および横軸方向にそれぞれ3倍に同時延伸し
て、二軸延伸フィルムを作製した。
得られた二軸延伸フィルムは厚みが約40μmであり、
厚みむらら少なく均一に延伸されたものであった。
この二軸延伸フィルムの機械的性質を測定した結果、引
張破断強度1500kg/ai、引張破断伸び49%、
および引張弾性率38000kg/aaであった。また
この延伸フィルムの炭酸ガス透過係数は8.2 cal
 ・m+ / rr?−day HajIlであり、ヘ
イズは0.5であった。
胤翌■ユ 実施例1において、ステアリン酸亜鉛を用いずにポリエ
チレンテレフタレート100重量部に対してポリヒドロ
キシエーテル20重量部を用いて、実施例1と同じ方法
でプレスシートを得た。
得られたプレスシートの透明性はヘイズ9,6であった
。引張破断強度、伸びおよび炭酸ガス、酸素ガスの透過
係数は、実施例1の値とほとんど変わらなかった。
また得られた二軸延伸フィルムの厚さは、40μmであ
り、機械的性質、ガス透過係数も実施例1とほとんど変
わらなかったが、ヘイズは1.5であった。
火見1 実施例1におけるステアリン酸亜鉛の添加量を0.1重
量部にした場合のプレスシート、二軸延伸フィルムのへ
イズ、炭酸ガス透過係数は表1のとおりであった。
X11ロ九 ユ施例1におけるハイドロキノンポリヒドロキシポリエ
ーテルを参考例2のものを用い、またステアリン酸亜鉛
を0.1型皿部にした場合のプレスシート、二軸延伸フ
ィルムのヘイズ、炭酸ガス透過係数は表1のとおりであ
った。
え1叢ユニl 実施例1におけるステアリン酸亜釦のかわりに種々の脂
肪酸、脂肪酸を混合した場合のプレスシート、二軸延伸
フィルムのへイズ、炭酸ガス透過係数は表1のとおりで
あった。
ル事」Lλ二」ヨ 比較例1で示したハイドロキノンポリヒドロキシエーテ
ルの種類と履を変えたものの、ブレスシー1−1二軸延
伸フイルムのヘイズおよび炭酸ガス透過係数は表1のと
おりであった。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)(A)エチレンテレフタレート構成単位を主構成
    単位とするポリアルキレンテレフタレートと、 該ポリアルキレンテレフタレート(A)100重量部に
    対して、 (B)ポリヒドロキシポリエーテル:5〜25重量部、
    および、 (C)脂肪酸、肪酸塩若しくは脂肪酸エステル:0.0
    5〜1.5重量部を含むことを特徴とするポリエステル
    樹脂組成物。
  2. (2)ポリヒドロキシポリエーテルが、次式(a)で表
    わされるポリヒドロキシポリエーテルであって、実質上
    線状構造を有し、かつo−クロロフェノール中25℃で
    測定した極限粘度[η]が0.1〜2dl/gの範囲内
    にあることを特徴とする請求項第1項記載のポリエステ
    ル樹脂組成物;−(−O−CH_2−CH(OH)−C
    H_2−O−R^1−)_n−・・・(a) [ただし、上記式(a)において、R^1はp−フェニ
    レン基を主構成単位とする二価の芳香族基であり、nは
    正の整数を表わす。]。
  3. (3)(A)エチレンテレフタレート構成単位を主構成
    単位とするポリアルキレンテレフタレートと、 該ポリアルキレンテレフタレート(A)100重量部に
    対して、 (B)ポリヒドロキシポリエーテル:5〜25重量部、
    および、 (C)脂肪酸、肪酸塩若しくは脂肪酸エステル:0.0
    5〜1.5重量部を含むことを特徴とするポリエステル
    樹脂組成物の延伸成形体。
  4. (4)ポリヒドロキシポリエーテルが、次式(a)で表
    わされるポリヒドロキシポリエーテルであって、実質上
    線状構造を有し、かつo−クロロフェノール中25℃で
    測定した極限粘度[η]が0.1〜2dl/gの範囲内
    にあることを特徴とする請求項第3項記載のポリエステ
    ル樹脂組成物の延伸成形体; −(−O−CH_2−CH(OH)−CH_2−O−R
    ^1−)_n−・・・(a) [ただし、上記式(a)において、R^1はp−フェニ
    レン基を主構成単位とする二価の芳香族基であり、nは
    正の整数を表わす。]。
  5. (5)(A)エチレンテレフタレート構成単位を主構成
    単位とするポリアルキレンテレフタレートと、 該ポリアルキレンテレフタレート(A)100重量部に
    対して、 (B)ポリヒドロキシポリエーテル:5〜25重量部、
    および、 (C)脂肪酸、肪酸塩若しくは脂肪酸エステル:0.0
    5〜1.5重量部を含むことを特徴とするポリエステル
    樹脂組成物から構成されていることを特徴とする延伸中
    空成形体用プリフォーム。
  6. (6)ポリヒドロキシポリエーテルが、次式(a)で表
    わされるポリヒドロキシポリエーテルであつて、実質上
    線状構造を有し、かつo−クロロフェノール中25℃で
    測定した極限粘度[η]が0.1〜2dl/gの範囲内
    にあることを特徴とする請求項第5項記載の延伸中空成
    形体用プリフォーム; −(−O−CH_2−CH(OH)−CH_2−O−R
    ^1−)n−・・・(a) [ただし、上記式(a)において、R^1はp−フェニ
    レン基を主構成単位とする二価の芳香族基であり、nは
    正の整数を表わす。]。
  7. (7)(A)エチレンテレフタレート構成単位を主構成
    単位とするポリアルキレンテレフタレートと、 該ポリアルキレンテレフタレート(A)100重量部に
    対して、 (B)ポリヒドロキシポリエーテル:5〜25重量部、
    および、 (C)脂肪酸、肪酸塩若しくは脂肪酸エステル:0.0
    5〜1.5重量部を含むことを特徴とするポリエステル
    樹脂組成物から構成されていることを特徴とする延伸中
    空成形体。(8)ポリヒドロキシポリエーテルが、次式
    (a)で表わされるポリヒドロキシポリエーテルであつ
    て、実質上線状構造を有し、かつo−クロロフェノール
    中25℃で測定した極限粘度[η]が0.1〜2dl/
    gの範囲内にあることを特徴とする請求項第7項記載の
    延伸中空成形体; −(−O−CH_2−CH(OH)−CH_2−O−R
    ^1−)_n−・・・(a) [ただし、上記式(a)において、R^1はp−フェニ
    レン基を主構成単位とする二価の芳香族基であり、nは
    正の整数を表わす。]。
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