JPH0253477A - 酢酸発酵促進用組成物およびそれを用いる食酢の製造法 - Google Patents

酢酸発酵促進用組成物およびそれを用いる食酢の製造法

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JPH0253477A
JPH0253477A JP63203809A JP20380988A JPH0253477A JP H0253477 A JPH0253477 A JP H0253477A JP 63203809 A JP63203809 A JP 63203809A JP 20380988 A JP20380988 A JP 20380988A JP H0253477 A JPH0253477 A JP H0253477A
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一信 松下
Emiko Shinagawa
品川 恵美子
Hideaki Takahara
高原 英明
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は酢酸発酵促進用組成物およびそれを用いる食酢
の製造法に関し、さらに詳しくはで表わされる4、5−
ジヒドロ−4,5−ジオキソ−、1H−ピロロ[2,3
−f]キノリン−2,7,9−トリカルボン酸く以下、
PQQと略す。)およびカルシウムイオンを有効成分と
する酢酸発酵促進用組成物および酢酸発酵培地に該組成
物を添加して酢酸発酵を行うことを特徴とする食酢の製
造法に関する。
[従来の技術及び発明が解決しようとする課題]酢酸菌
による酢酸発酵は、食酢製造上の最も重要なプロセスで
あるが、これは酢酸菌を生育させて酢酸菌の有する膜結
合型アルコール脱水素酵素(以下、ADHと略す。)お
よび膜結合型アルデヒド脱水素酵素(以下、ALDHと
略す。)の共同作用によりエタノールが酢酸にまで変換
されることを利用するものである。特に、ADHの活性
は酢酸発酵速度と非常に高い正の相関があることも示さ
れている。酢酸発酵は、その発酵経過から(1)菌体増
殖期および(2)菌体増殖の停止期の二つの段階に分け
られ、このどちらの時期においても酢酸発酵は進行する
。しかしながら、菌体増殖の停止期では新たな菌体が生
じないために酵素活性の低下が起こり、その結果発酵後
期の生産性が低下することになる。特に、高濃度の食酢
を製造する場合には、酵素活性、特にADH活性の低下
が著しく、菌体増殖停止期、いわゆる菌体増殖の定常期
および死滅期において酵素活性を何らかの技術でより高
く維持することが食酢の製造期間の短縮のために必要で
ある。
[課題を解決するための手段] 本発明者らは、前記した従来技術の課題を解決すべく鋭
意研究を進めた結果、酢酸菌の培養後期、特に定常期お
よび死滅期において酢酸発酵に直接関与するADHがア
ポ化(酵素と補酵素が解離する現象)を起こし、その結
果酵素活性を示さなくなることを見出すと同時に、AD
Hのホロ化(酵素と補酵素の結合)にはPQQおよびカ
ルシウムイオンの共存が必須であることを明らかにし、
本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は4.5−ジヒドロ−4,5ジオキソ
−1H−ピロロ[2,3−flキノリン−2,7,9−
トリカルボン酸およびカルシウムイオンを有効成分とす
る酢酸発酵促進用組成物を提供するとともに、酢酸発酵
を行うにあたり、該組成物を添加することを特徴とする
食酢の製造法をも提供するものである。
本発明者らは、特開昭61−58584号公報において
PQQを培地に添加して酢酸菌を培養することにより、
ADH,ALDHおよび酢酸の生産に要する時間を短縮
できることを明らかにした。しかし、これは酢酸菌の培
養において誘導期を著しく短縮したことに起因している
ものであって、本発明におけるADHおよびALDHの
酵素活性の向上、活性の低下抑制、酢酸生立速度の向上
、最終到達酸度の向上等の効果は全く肥められす、これ
らを示唆する記載もない。本発明における有用性は、発
酵後期において低下するADHの活性をより高く維持す
ることに起因しており、またその効果も酢酸生成速度の
向上であるから、前記の発明(特開昭61−58584
号公報)とは本質的に異なる。
さらに、本発明はPQQおよびカルシウムイオンを併用
した時にのみ上記効果が現われ、PQQ単独では上記の
効果は現われないことからも前記の発明とは明らかに相
違するものである(後記実験例参照)。
本発明の酢酸発酵促進用組成物はPQQおよびカルシウ
ムイオンを有効成分とする。本発明に用いるPQQは、
特に純品である必要はなく、酵母エキス、肉エキス、コ
ーン・ステイープ・リカーなとの天然物あるいはその抽
出物などPQQを含有しているものでもよい。また、カ
ルシウムイオンは各種カルシウム塩である必要はなく、
カルシウムを含有する天然物あるいはエキスなど発酵液
中でイオン化するものであればよい。本発明の酢酸発酵
促進用組成物は、発酵溶液に対してPQQを1μg/i
’以上、好ましくは0.1〜bウムイオンを塩化カルシ
ウムとして3 mg/R以上、好ましくは0.2g/R
〜s g/p含有する。
本発明では、上記組成物を酢酸発酵培地に添加して酢酸
発酵を行ない食酢を製造する。上記組成物を酢酸発酵培
地に添加する時期は、特に制限がなく、あらかじめ培地
に添加してもよく、あるいは流加液に添加してもよく、
また発酵中に直接発酵液に添加してもよい。本発明の食
酢の製造法は、上記組成物を酢酸発酵培地に添加するこ
と以外は、通常の酢酸発酵による食酢の製造法と同様に
行えばよい。言いかえれば、通常の酢酸発酵条件下で上
記組成物は有効に作用する。
[実施例] 次に実験例および実施例により本発明を説明する。
実験例1 グルコース0.5%(胃/V) 、グルコン酸ソーダ2
.0%(W/V) 、グリセロール0.3%(V/V)
 、酵母エキス0.3%(W/V)およびポリペプトン
0.2%(胃/V)から成る液体培地100m1)を5
00+ni)容坂ロフラスコに入れ、120℃で15分
間加熱滅菌した。これに別途生育させておいたグルコノ
バクタ−・サブオキシダンスIF012528を接種し
、30℃で往復振どう培養を行った。対数増殖期を過ぎ
定常期に入りつつある37時間後に菌体を集めて洗浄後
、完全にフレンチプレスで破砕して無細胞抽出液を得た
得られた無細胞抽出液にp Q Q 4 urnoll
e/iおよびカルシウムイオン、マグネシウムイオン、
コバルトイオン、ニッケルイオンあるいはマンガンイオ
ンを所定濃度添加し、ADH活性値の変化を調べた。こ
の結果を第1図に示す。
第1図より明らかなように、ADHのホロ化による活性
の上昇は、カルシウムイオンにのみ特異的に認められる
ことがわかった。
実験例2 実験例1と同様の方法で無細胞抽出液を準備し、無細胞
抽出液のみを25℃で10分間放置した場合と、無細胞
抽出液にP Q Q 1 mg/!!および塩化カルシ
ウム0.5g/ρを添加して25℃で10分間放置した
場合についてそれぞれADH活性を測定した。この結果
を第1表に示す。
第1表 第1表に示すように、PQQおよび塩化カルシウムを添
加することにより著しいADH活性の増大が見られた。
また、上記した無細胞抽出液にPQQおよび塩化カルシ
ウムを添加したものを37℃、25℃および5℃で20
分間放置した。この結果を第2図に示す。
第2図より明らかなように、通常の酢酸菌の培養温度(
25〜37℃)で本発明の組成物は有効に作用すること
がわかった。
実験例3 通常の方法で酢酸発酵を行い、9時間後、 14時間後
、21時間後、37時間後、48時間後および60時間
後に菌体を集め、破砕後遠心分離により膜画分(第3図
棒グラフ左側)と細胞質画分(第3図棒グラフ右側)と
に分画し、何も添加しない場合とPQQおよびカルシウ
ムイオンを添加した場合についてそれぞれ酵素活性を測
定した。この結果を第3図に示す。なお、何も添加しな
い場合の酵素活性は白棒で示し、PQQおよびカルシウ
ムイオンを添加した場合の酵素活性増加分は黒棒で示し
た。
第3図から明らかなように、培養後期においてPQQお
よびカルシウムイオンの添加により、ADH活性が2〜
2.5倍に増大した。
以上の実験例1〜3の結果から明らかなように、本発明
の組成物を用いることによってADH活性の活性化が可
能であることが判明した。
実施例1 グルコース0.5%(W/V) 、酵母エキス0.05
%(w/V)  、エタノール6.5%(V/V) お
よび酢酸6.5%(W/V)から成る培地3℃を51容
の通気発酵装置に注入し、これに上記と同一培地300
m!で培養したアセトバクター・アルトアセチゲネスM
l−24(FERM BP−491) (7)培養液を
接種し、30℃。
0、IVVMの通気二で通気攪拌を行い発酵を開始した
。酢酸濃度が11.5%(W/V) となった時点でエ
タノールを供給し、液中のエタノール濃度が2%前後を
維持する様に制御し、食酢を製造した。
一方、培地ニ0.001%+7)PQQおよびo、i%
の塩化カルシウムを加えたこと以外は、上記と同様にし
て発酵を行い食酢を製造し、成績を比較した。
なお、発酵は酢酸濃度が15%(W/V)を越えた時点
で終了とした。この結果を第2表に示す。
第2表 第2表から明らかなように、PQQおよびカルシウムイ
オンを添加したものは酢酸発酵速度が促進されるので、
高濃度食酢を短時間で製造することができる。なお、本
実施例により得られた食酢は特に異味、異臭の全くない
良好な品質の食酢であることが官能検査の結果確認され
、両者で有意な差は認められなかった。
[発明の効果] 本発明の組成物を用いることにより、酢酸菌体の増殖が
ほぼ停止した、いわゆる定常期および死滅期においても
高いADH活性を維持することが可能となり、その結果
高酸度域での高い酢酸生産性を維持できるため、高濃度
食酢を従来よりも短時間で生産することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は実験例1において無細胞抽出液にPQQと各種
金属イオンを添加した場合のADI(活性化に対する影
響を示すグラフ、第2図は実験例2において無細胞抽出
液にPQQと塩化カルシウムを添加したものを培養した
場合の温度とADH活性化の関係を示すグラフ、第3図
a、  bは実験例3における酢酸発酵中の酵素活性の
変化を示すグラフである。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)4,5−ジヒドロ−4,5−ジオキソ−1H−ピ
    ロロ[2,3−f]キノリン−2,7,9−トリカルボ
    ン酸およびカルシウムイオンを有効成分とする酢酸発酵
    促進用組成物。
  2. (2)酢酸発酵を行うにあたり、4,5−ジヒドロ−4
    ,5−ジオキソ−1H−ピロロ[2,3−f]キノリン
    −2,7,9−トリカルボン酸およびカルシウムイオン
    を有効成分とする組成物を添加することを特徴とする食
    酢の製造法。
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