JPH0251976B2 - - Google Patents

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JPH0251976B2
JPH0251976B2 JP57043365A JP4336582A JPH0251976B2 JP H0251976 B2 JPH0251976 B2 JP H0251976B2 JP 57043365 A JP57043365 A JP 57043365A JP 4336582 A JP4336582 A JP 4336582A JP H0251976 B2 JPH0251976 B2 JP H0251976B2
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JP
Japan
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stress
superelasticity
temperature
superelastic
deformation
Prior art date
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JP57043365A
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English (en)
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JPS58161753A (ja
Inventor
Shuichi Myazaki
Kazuhiro Ootsuka
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Furukawa Electric Co Ltd
Original Assignee
Furukawa Electric Co Ltd
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Publication date
Application filed by Furukawa Electric Co Ltd filed Critical Furukawa Electric Co Ltd
Priority to JP4336582A priority Critical patent/JPS58161753A/ja
Publication of JPS58161753A publication Critical patent/JPS58161753A/ja
Publication of JPH0251976B2 publication Critical patent/JPH0251976B2/ja
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  • Heat Treatment Of Nonferrous Metals Or Alloys (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はTi−Ni系合金(Ti−49.5〜51.5at%
Ni合金又はこれにFe、Co、Cu、Mn、Cr、V、
Zr、Pdその他の貴金属の内何れか1種又は2種
以上を合計1at%以下添加した合金)を用いたTi
−Ni系超弾性材料の製造方法に関するもので、
特に転位の動きにくい組織で超弾性を付与するこ
とにより、超弾性特性を著しく向上せしめたもの
である。
一般に熱弾性型マルテンサイト変態を示す材料
や超弾性及び形状記憶効果を示すことが知られて
おり、これ等の特性を利用して種々の用途に用い
られている。超弾性とは応力負荷時に応力誘起マ
ルテンサイト変態によつて数%乃至十数%にも及
ぶ見掛け上の塑性変形を起し、除荷時に逆変態に
よつて完全に元の形状に戻る性質で、変形中に貯
えられたエネルギーを除荷時に放出する。このよ
うな性質を利用して機械的エネルギーを貯蔵し、
適当な時間にそのエネルギーを利用するのに用い
られ、例えば自動車の制動で失う運動エネルギー
を貯蔵し、発進時に利用する装置又は極めてエネ
ルギー密度の高いゼンマイとして注目されてい
る。
エネルギー貯蔵材料として利用する際の重要な
超弾性は貯えるエネルギー密度、エネルギー貯蔵
効率、応力ヒステリシスの大きさ及び変形が応力
誘起変態のみで進行して転位などによるスベリ変
形の起きない限界の応力等によつて評価される。
即ち、スベリ変形の起きない限界の応力では第1
図aに示す応力−歪曲線のように負荷とともに応
力が増加し、変態開始応力σMに達すると、マル
テンサイト相が応力誘起されることにより見掛け
上の塑性変形が始まる。その後除荷によりマルテ
ンサイト相が母相に逆変態し、逆変態終了応力
σRに達すると、塑性歪の回復が終了し、再び弾
性変形に移行して形状が元に戻る。負荷時に材料
に加えれた機械的エネルギー密度は負荷時の応力
−歪曲線1の下の面積E1+E2で表わされ、除荷
時に放出されるエネルギーは除荷時の応力−歪曲
線2の下の面積E2で表わされ、エネルギーE1
応力−歪曲線1,2のヒステリシスのために回収
不能となる。従つて超弾性材料のエネルギー貯蔵
効率ηはE2/(E1+E2)で評価される。
これに対しスベリ変形の起る応力では第1図b
に示す応力−歪曲線のように負荷とともに応力が
増加し、変態開始応力σMに達するとマルテンサ
イト相が応力誘起されることにより見掛け上の塑
性変形とスベリ変形を起す。その後除荷によりマ
ルテンサイト相が母相に逆変態し、逆変態終了応
力σRに達して塑性歪の回復が終了してもスベリ
変形が残り、元の形状には戻らないことになる。
そのため応力−歪曲線1,2間の回収不能なエネ
ルギーE1が大きくなり、超弾性材料のエネルギ
ー貯蔵効率ηは悪くなる。
従来、超弾性材料には使用温度に応じてTi−
50.0〜51.0at%Ni合金を1000℃の温度で1時間加
熱処理して超弾性を付与したものが用いられてい
る。しかながらこの合金を1000℃の温度で1時間
も加熱処理すると再結晶を起し、材料内の転位が
働きやすくなり、低い応力で永久変形を起すよう
になる。そのためこの材料は永久変形を起さない
低い応力範囲内でしか利用できないことになり、
その用途が著しく制限されている。一方、超弾性
は高い応力で利用する方が良好な特性を示す特徴
があるため、永久変形の原因となる転位の動き始
める応力を高めることが望まれていた。
本発明はこれに鑑み種々検討の結果、超弾性は
250℃以上温度で加熱処処理することにより得ら
れることを知見し、更に検討の結果、転位の動き
にくい組織で超弾性を付与することに成功したも
ので、超弾性型をマルテンサイト変態を示すTi
−Ni系合金を加工率20%以上の冷間加工により
辷り変形の起きにくい加工組織とした後、250℃
以上の温度で再結晶させないで加熱処理すること
を特徴とするものである。
即ち、本発明はTi−50.0〜51.0at%Ni合金を冷
間で加工率20%以上の圧延、引抜き等の加工を加
えてスベリ変形の起きにくい加工組織とし、これ
を250℃以上の温度で再結晶させないように加熱
処理して超弾性を付与したもので、スベリ変形の
起きにくい加工組織とすることにより、超弾性特
性を著しく向上せしめたものである。
しかして本発明において、冷間加工率を20%以
上としたのは、スベリ変形の起きにくい加工組織
とするためであり、前記未満ではこのような組織
が得られにくいためである。なお加工率の上限は
材料の形状により、割れ等が発生するため、50%
までが望ましい。又加熱処理温度を250℃以上と
したのは、250℃未満の温度では長時間の加熱処
理を行なつても良好な超弾性が得られないためで
あり、特に250〜550℃の温度で加熱処理すること
が望ましい。
しかして550℃以上の温度でも再結晶させない
ような短時間の加熱処理であれば優れた超弾性が
得られる。例えば線径0.7mm程度の線材について
連続ランニング炉により700℃の温度で15秒間の
加熱により良好な超弾性が得られる。
また本発明によればTi−50.0〜51.0at%Ni合金
のみでなく従来良好な超弾性が得られないとされ
ていたNi濃度が51%以上又は50%未満の合金、
或いはこれにFe、Co、Cu、Mn、Cr、V、Zn、
Pdその他の貴金属の内何れか1種又は2種以上
を合計1at%以下添加したTi−Ni系合金、例えば
Ti−49.5〜51.5at%Ni合金又はこれにFe、Co、
Cu、Mn、Cr、V、Zrその他の貴金属の内何れか
1種又は2種以上を添加した従来から熱弾性型マ
ルテンサイト変態を示す合金として知られている
合金についても良好な超弾性が得られるものであ
る。
以下本発明を実施例について説明する。
実施例 (1) Ti−50.1at%Ni合金を本発明方法に基づいて
熱間圧延した後冷間圧延(加工率25%)により厚
さ2mmの板に仕上げた。これを400℃の温度で1
時間加熱処理して超弾性材料を製造し、これにつ
いて応力−歪曲線を求めた。これを第2図a,
b,cに試験温度と応力−歪曲線を示す。
尚、比較のため1000℃の温度で1時間加熱処理
した超弾性材料について応力−歪曲線を求めた。
第3図a,b,cに試験温度と応力−歪曲線を示
す。
第2図a,b,c及び第3図a,b,cから明
らかなように、1000℃の温度で加熱処理した従来
の超弾性材料は試験温度と応力の上昇に応じて永
久歪がかなり現われ、温度320゜K、応力300Mpa
で貯蔵できる最大エネルギー密度E2maxは
6.2MJ/m2、最大エネルギー貯蔵効率、ηmaxは
0.12である。これに対し本発明方法により製造し
た超弾性材料は温度360゜K、応力700Mpaで貯蔵
できる最大エネルギー密度E2maxは38.6MJ/m2
最大エネルギー貯蔵効率ηmaxは0.74以上となり、
従来の超弾性材料に比較しはるかに優れているこ
とが判る。
実施例 (2) Ti−50.8at%Ni合金を熱間圧延した後、冷間
伸線加工(加工率30%)により直径2.0mmの線に
仕上げた。これについて一部を種々の温度で5分
間加熱処理し、その他を種々の温度で30分間加熱
して超弾性材料を製造した。これ等の超弾性材料
を直径5mmの丸棒に1回巻き付けた後開放し、戻
つた線材の曲がり角度を測定した。その結果を第
4図に示す。
図中aは5分間の場合を示し、bは30分間加熱
の場合を示すもので図から明らかなように加熱温
度が250℃未満では良好な超弾性が得られず、250
〜550℃の温度範囲では加熱時間に左右されずに
良好な超弾性が得られことが判る。また550℃以
上の温度では加熱時間の影響が大きく、加熱時間
が5分の場合には良好な超弾性が得られるも、30
分の場合には超弾性が劣化していることが判る。
以上本発明をTi−Ni系合金の線材を中心に説
明したが、これ等の方法は線材だけでなく板材、
条材、テープ材、パイプ材、異型線材その他冷間
加工の可能なTi−Ni合金材であれば何れも適用
することができる。
このように本発明によればTi−Ni系超弾性材
料の超弾性特性を著しく向上し得るもので、例え
ば単純な用途として非常によく伸びるバネ材とし
て通常のバネ材に比較し、約20倍もの範囲にわた
り、バネとしての作動が可能となり、また機械的
エネルギーの貯蔵においても、その効率を増大
し、ゼンマイとしてもエネルギー密度を高め得る
等顕著な効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
第1図a,bは超弾性材料の応力−歪曲線を示
すもので、aはスベリ変形を起さない応力−歪曲
線図、bはスベリ変形を起す応力−歪曲線図、第
2図は本発明方法により製造した超弾性材料の応
力−歪曲線図、第3図は従来方法により製造した
超弾性材料の応力−歪曲線図、第4図は巻き付け
における戻り角度と加熱条件との関係図である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 熱弾性型マルテンサイト変態を示すTi−Ni
    系合金を加工率20%以上の冷間加工により辷り変
    形の起きにくい加工組織とした後、250℃以上の
    温度で再結晶させないで加熱処理することを特徴
    とするTi−Ni系超弾性材料の製造方法。
JP4336582A 1982-03-18 1982-03-18 Ti−Ni系超弾性材料の製造方法 Granted JPS58161753A (ja)

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